JPH0670935B2 - 粒界絶縁型磁器半導体コンデンサの電極形成用材料 - Google Patents

粒界絶縁型磁器半導体コンデンサの電極形成用材料

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JPH0670935B2
JPH0670935B2 JP2161688A JP2161688A JPH0670935B2 JP H0670935 B2 JPH0670935 B2 JP H0670935B2 JP 2161688 A JP2161688 A JP 2161688A JP 2161688 A JP2161688 A JP 2161688A JP H0670935 B2 JPH0670935 B2 JP H0670935B2
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昭 長井
康行 内藤
吉正 東
治文 万代
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、小型で大容量が得られる粒界絶縁型磁器半導
体コンデンサに係り、特に、このコンデンサの電極形成
用材料に関する。
〈従来の技術およびその問題点〉 従来から、粒界絶縁型磁器半導体コンデンサとしてはチ
タン酸ストロンチウム(SrTiO3)を主体として構成され
たものが知られており、SrTiO3からなるコンデンサにお
いては、これが有する静電容量変化率および誘電損失
(tan δ)がチタン酸バリウム(BaTiO3)を主体とする
コンデンサが有するそれに比べて小さいという利点があ
る。
ところで、このようなSrTiO3を主体として構成されたコ
ンデンサにおいては、その電極形成用材料として銀を使
用するのが一般的である。
しかし、銀は良好な電気的特性を有する反面、貴金属材
料であるために高価であり、しかも、銀電極にリード線
などを半田付けした際には、銀が半田中に拡散して「銀
くわれ」といわれるような不都合な現象が発生するとい
う問題点があった。
そこで、このような問題点を回避すべく、高価な銀に代
えて、良好な電気的特性を有し、かつ、安価な卑金属材
料を電極形成用材料として用いることが考えられてい
る。ところが、卑金属材料を使用する場合には卑金属材
料自体の酸化を防止するため、一般的に、中性もしくは
還元性雰囲気中で電極形成処理を行う必要があるにもか
かわらず、このような雰囲気中においてはコンデンサ素
子そのものが還元されてしまうことになるので所要の容
量特性が得られなくなってしまう。
一方、空気中においても電極形成処理を行うことが可能
な卑金属材料として、アルミニウム(Al)やニッケル
(Ni),亜鉛(Zn)などが考えられるが、NiおよびZnで
はその比抵抗が高いという不都合があり、さらに、Znで
は密着性が弱いという不都合もある。また、Alを電極形
成用材料として用いる場合には、このAlの有する還元力
が大きいので、コンデンサ素子の結晶粒界に拡散された
金属酸化物からなる絶縁体部分が還元されて大きな容量
特性が得られる反面、絶縁抵抗が低くなり、特に、高温
中や湿中において劣化してしまうことが多かった。
本発明はかかる従来の問題点に鑑み、かつ、空気中での
電極形成処理が可能な電極形成用材料としてのアルミニ
ウム(Al)に着目して創案されたものであって、特に、
高温中や湿中における絶縁抵抗や寿命特性の改善を図る
ことができる粒界絶縁型磁器半導体コンデンサの電極形
成用材料の提供を目的としている。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明は、このような目的を達成するために、アルミニ
ウム粉末とガラスフリットとからなる固形分を有機ビヒ
クルに混合してなる粒界絶縁型磁器半導体コンデンサの
電極形成用材料であって、前記固形分の総量に対する前
記ガラスフリット量を1〜30重量%に調整するととも
に、前記ガラスフリットが、SiO2、B2O3、CaO、ZnO、Bi
2O3の組成成分からなり、かつ、各組成成分の割合がそ
の総量に対してそれぞれ6〜10重量%、7〜35重量%、
1〜20重量%、1〜35重量%、1〜85重量%の範囲にあ
ることに特徴を有するものである。
ところで、本発明におけるガラスフリットの組成成分を
前記範囲に限定したのは、つぎのような理由によってい
る。すなわち、SiO2が6重量%未満もしくはB2O3が7重
量%未満の場合には、他の組成成分の増量によってガラ
スフリットが結晶化してしまうことがあり、このような
結晶化はガラス形成上好ましくない。一方、SiO2が10重
量%を越えた場合には作業温度が上昇して誘電損失(ta
n δ)が大きくなってしまい、また、B2O3が35重量%を
越えて増量された場合にはガラスフリットの耐水性や絶
縁抵抗が低下してしまう。
さらに、CaOが20重量%を越えた場合には、ガラスフリ
ットの粘性が増大してアルミニウム(Al)粒子に対する
表面保護効果が減少してしまうとともに、ZnOが前記上
限を越えて増量された場合と同様、誘電損失(tan δ)
が増大してしまう。そして、Bi2O3が85重量%を越えた
場合には、ガラスフリットの粘性が必要以上に低下して
誘電損失(tan δ)が低下してしまう。なお、CaO、ZnO
のいずれもが添加されていなければ、湿中負荷寿命試験
における絶縁抵抗が低下し、Bi2O3が添加されていない
場合には、高温中および湿中負荷寿命試験における絶縁
抵抗が低下してしまう。
〈実施例〉 以下、本発明の実施例について詳細に説明するが、ま
ず、本発明が適用される粒界絶縁型磁器半導体について
説明したうえで、本発明の要件である電極形成用材料に
ついて説明する。
粒界絶縁型磁器半導体コンデンサの製作にあたっては、
まず、素子原料であるSrCO3、TiO2、Y2O3を混合、粉
砕、成形および焼成することによってチタン酸ストロン
チウム系、すなわち、(Sr0.997 Y0.003)Ti1.001O3
組成を有する磁器半導体を形成した。そして、得られた
磁器半導体に、酸化鉛(Pb3O4)、酸化ビスマス(Bi
2O3)、酸化銅(CuO)を有機ワニスに混合してなる酸化
剤ペーストを塗布したうえで熱処理することにより、こ
れらの金属酸化物が磁器半導体の内部に拡散させられ、
結晶粒界が絶縁体化された粒界絶縁型磁器半導体を得
た。
一方、電極形成用材料としては、平均粒径が2〜8μm
とされた球状アルミニウム(Al)粉末と、第1表(次ペ
ージ参照)に示すような組成成形および割合とされたガ
ラスフリットとからなる固形分(65重量%)を、ブチル
カルビトールアセテートおよびα−テルピネオールにエ
チルセルロースを溶解してなる有機ビヒクル(35重量
%)に混合することによってアルミニウム(Al)ペース
トを作成した。なお、このAlペーストにおける固形分の
含有率および有機ビヒクルの組成については、上記数値
および成分に限定されるものではなく、その粘度および
作業性などによって任意に調整可能であることはいうま
でもない。
番号2,4,15は本発明の範囲内のガラスフリットからなる
電極形成用材料を用いて構成されたものである。しか
し、試料番号2,4,15以外、すなわち、試料番号1,3,5〜1
4のものは、すべて本発明の範囲外のものである。
つぎに、このようにして得られた複数の粒界絶縁型磁器
半導体の表面それぞれに、第1表に示すガラスフリット
をそれぞれ含有してなるアルミニウム(Al)ペーストを
塗布し、このAlペーストを800℃の空気中で30分間にわ
たって焼き付けてコンデンサ電極を形成することによ
り、本発明に係る電極形成用材料の性能試験に用いる試
料となる粒界絶縁型磁器半導体コンデンサを得た。
そして、これらの粒界絶縁型磁器半導体コンデンサにお
ける電気的特性として誘電損失(tan δ)を測定すると
ともに、このコンデンサを恒温・恒湿槽(40℃、相対湿
度95%)に載置したうえで25V負荷・1000Hr経過後の絶
縁抵抗を測定することにより、第2表(次ページ参照)
に示すような測定結果が得られた。
なお、この表における誘電損失(tan δ)についてはブ
リッジ法を用いて1KHz,0.1Vの条件で、また、絶縁抵抗
については25V1分経過後にそれぞれ測定し、コンデンサ
の形状によって換算している。
この第2表に示す測定結果によれば、本発明に係る電極
形成用材料としてのアルミニウム(Al)ペーストを用い
てなる試料番号2,4,15のコンデンサにおいては、その誘
電損失(tan δ)および絶縁抵抗が最大値および最小値
でそれぞれ1.5%、2.2×1010Ω・cmというような良好な
値を示すとともに、その高温中および湿中における寿命
特性が良好で従来例の銀からなる電極が形成されたコン
デンサよりも改善されていることが明らかである。
これに対して、本発明の範囲外とされたアルミニウム
(Al)ペーストからなる電極が形成されたコンデンサに
おいては、つぎのような問題点が発生している。すなわ
ち、試料番号6,7のものではアルミニウム(Al)ペース
トがガラス化せず、また、試料番号8〜14のものではそ
の誘電損失(tan δ)もしくは絶縁抵抗のいずれか一方
が大きく低下している。さらに、試料番号1,3,5,9,14の
ものでは、その高温中寿命もしくは湿中寿命のいずれか
一方、または、双方が不良となっている。
なお、以上説明した第1表および第2表には記載してい
ないが、アルミニウム(Al)ペーストを構成する固形
分、すなわち、Al粉末とガラスフリットとの総量に対す
るガラスフリット量を1重量%未満として前記同様の測
定を行ったところ、Alの酸化が進み過ぎて電極抵抗およ
び誘電損失(tan δ)が大きくなってしまうという不都
合な結果が得られた。また、これに対して、30重量%を
越える量のガラスフリットを加えた場合には、Alの酸化
が抑制されるため、Alによるコンデンサ素子の還元作用
によって絶縁抵抗が低下してしまうことが確認されてい
る。さらに、一般的に使用されているPbO−SiO−B2O3
ガラスを用いた場合には、良好な初期特性が得られるに
もかかわらず、湿中負荷寿命試験における絶縁抵抗が低
下するという不具合な現象が観察された。
〈発明の効果〉 以上説明したように、本発明によれば、電極形成用材料
を、アルミニウム粉末と、ガラスフリットとからなる固
形分を有機ビヒクルに混合することによって構成してお
り、前記固形分の総量に対する前記ガラスフリット量を
1〜30重量%に調整するとともに、前記ガラスフリット
が、SiO2、B2O3、CaO、ZnO、Bi2O3の組成成分からな
り、かつ、各組成成分の割合がその総量に対してそれぞ
れ6〜10重量%、7〜35重量%、1〜20重量%、1〜35
重量%、1〜85重量%の範囲としているので、この電極
形成材料を使用して粒界絶縁型磁器半導体コンデンサの
電極を形成することにより、銀からなる電極を備えたコ
ンデンサに比べて、小型、かつ、安価であるとともに、
高温中や湿中における絶縁抵抗や寿命特性の良好な粒界
絶縁型磁器半導体コンデンサが得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム粉末とガラスフリットとから
    なる固形分を有機ビヒクルに混合してなる粒界絶縁型磁
    器半導体コンデンサの電極形成用材料であって、 前記固形分の総量に対する前記ガラスフリット量を1〜
    30重量%に調整するとともに、 前記ガラスフリットが、SiO2、B2O3、CaO、ZnO、Bi2O3
    の組成成分からなり、かつ、各組成成分の割合がその総
    量に対してそれぞれ6〜10重量%、7〜35重量%、1〜
    20重量%、1〜35重量%、1〜85重量%の範囲にあるこ
    とを特徴とする粒界絶縁型磁器半導体コンデンサの電極
    形成用材料。
JP2161688A 1988-02-01 1988-02-01 粒界絶縁型磁器半導体コンデンサの電極形成用材料 Expired - Lifetime JPH0670935B2 (ja)

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