JPH0734415B2 - 粒界絶縁型半導体磁器組成物 - Google Patents
粒界絶縁型半導体磁器組成物Info
- Publication number
- JPH0734415B2 JPH0734415B2 JP61144795A JP14479586A JPH0734415B2 JP H0734415 B2 JPH0734415 B2 JP H0734415B2 JP 61144795 A JP61144795 A JP 61144795A JP 14479586 A JP14479586 A JP 14479586A JP H0734415 B2 JPH0734415 B2 JP H0734415B2
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- JP
- Japan
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- mol
- oxide
- grain boundary
- dielectric constant
- type semiconductor
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- Ceramic Capacitors (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高い誘電率を有し、その温度変化率が、小な
るチタン酸ストロンチウムを主成分とする粒界絶縁型半
導体磁器組成物に関し、産業上、コンデンサの小型化、
信頼性の向上に寄与するものである。
るチタン酸ストロンチウムを主成分とする粒界絶縁型半
導体磁器組成物に関し、産業上、コンデンサの小型化、
信頼性の向上に寄与するものである。
(従来の技術) 粒界絶縁型半導体磁器組成物としては、例えばチタン酸
バリウム(BaTiO3)を主成分とし、これに酸化ジスプロ
シウム(Dy2O3)等の原子価制御剤とその他微量の添加
剤を配合した半導体磁器の結晶粒界を酸化銅(CuO)等
を熱拡散させて絶縁化したものが知られており、この組
成物は誘電率が、50000〜60000と大きいが誘電損失(ta
nδ)が、5%前後と大きく、また誘電率の温度変化
が、−25℃〜+85℃の範囲において、±15%を越えてい
る。
バリウム(BaTiO3)を主成分とし、これに酸化ジスプロ
シウム(Dy2O3)等の原子価制御剤とその他微量の添加
剤を配合した半導体磁器の結晶粒界を酸化銅(CuO)等
を熱拡散させて絶縁化したものが知られており、この組
成物は誘電率が、50000〜60000と大きいが誘電損失(ta
nδ)が、5%前後と大きく、また誘電率の温度変化
が、−25℃〜+85℃の範囲において、±15%を越えてい
る。
更に上記の欠点を改善したものとして、近年、チタン酸
ストロンチウム(SrTiO3)を主成分とするものが数多く
報告されている。例えば、特公昭60−46811号公報には
チタン酸ストロンチウム97.7〜99.85重量%(97.47〜9
9.84モル%)に二酸化マンガン(MnO2)0.05〜0.8重量
%(0.11〜1.68モル%)と酸化ランタン(La2O3)0.1〜
1.5重量%(0.06〜0.84モル%)とを添加した半導体磁
器の結晶粒界に酸化ビスマス(Bi2O3)等を拡散させ、
絶縁体化した組成物が開示されている。この組成物は誘
電率が、41000〜52000、誘電損失(tanδ)が、0.7〜0.
8%、誘電率の温度変化が、−30℃〜+85℃の範囲にお
いて±8%以下なる特性を有しており、誘電損失、温度
変化は著しく改善されている。
ストロンチウム(SrTiO3)を主成分とするものが数多く
報告されている。例えば、特公昭60−46811号公報には
チタン酸ストロンチウム97.7〜99.85重量%(97.47〜9
9.84モル%)に二酸化マンガン(MnO2)0.05〜0.8重量
%(0.11〜1.68モル%)と酸化ランタン(La2O3)0.1〜
1.5重量%(0.06〜0.84モル%)とを添加した半導体磁
器の結晶粒界に酸化ビスマス(Bi2O3)等を拡散させ、
絶縁体化した組成物が開示されている。この組成物は誘
電率が、41000〜52000、誘電損失(tanδ)が、0.7〜0.
8%、誘電率の温度変化が、−30℃〜+85℃の範囲にお
いて±8%以下なる特性を有しており、誘電損失、温度
変化は著しく改善されている。
(発明が解決しようとする問題点) 然しながら近年例えば回路のIC化が、急速に進み、コン
デンサに対する小型、大容量化へのニーズは年々高くな
つており、誘電損失や誘電率の温度変化が少なく、しか
も高誘電率である組成物の開発が強く要求されている。
デンサに対する小型、大容量化へのニーズは年々高くな
つており、誘電損失や誘電率の温度変化が少なく、しか
も高誘電率である組成物の開発が強く要求されている。
本発明は前記に応ずるものであつて、チタン酸ストロン
チウムを主成分とし極めて高い誘電率を有し、かつ誘電
損失、誘電率の温度変化が少ないという特性を具備した
組成物を提供することを目的とするものである。
チウムを主成分とし極めて高い誘電率を有し、かつ誘電
損失、誘電率の温度変化が少ないという特性を具備した
組成物を提供することを目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) すなわち本発明は、主成分であるチタン酸ストロンチウ
ム(SrTiO3)92.00〜96.94モル%に対して、二酸化マン
ガン(MnO2)を2.86〜6.08モル%、酸化ケイ素を0.10〜
1.90モル%、原子価制御剤を0.05〜0.19モル%を添加し
てなる半導体磁器の結晶粒界を絶縁した粒界絶縁型半導
体磁器組成物に関する。
ム(SrTiO3)92.00〜96.94モル%に対して、二酸化マン
ガン(MnO2)を2.86〜6.08モル%、酸化ケイ素を0.10〜
1.90モル%、原子価制御剤を0.05〜0.19モル%を添加し
てなる半導体磁器の結晶粒界を絶縁した粒界絶縁型半導
体磁器組成物に関する。
原子価制御剤としては、酸化ランタン、酸化イツトリウ
ム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化タングステンのう
ちの少なくとも1種を用いるのが好ましい。
ム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化タングステンのう
ちの少なくとも1種を用いるのが好ましい。
又、結晶粒界の絶縁は、通常の方法、例えばBi2O3、Na2
O、B2O3等を磁器半導体表面に微量塗布した後、これを
結晶粒界内に熱拡散させることにより行われる。
O、B2O3等を磁器半導体表面に微量塗布した後、これを
結晶粒界内に熱拡散させることにより行われる。
次に各添加物の作用について記述する。
本発明の構成上特徴的な、比較的多量の二酸化マンガン
は、結晶粒子を成長させると共に、誘電率の温度変化
を、低減する機能を有す。その添加量が2.86モル%未満
では、粒子成長が、不十分となり誘電率が低下し、また
誘電率の温度変化率が大きくなる。逆に、添加量が6.08
モル%越えると、結晶粒子の成長が抑制されて誘電率が
低下し、誘電損失も増加してくる。
は、結晶粒子を成長させると共に、誘電率の温度変化
を、低減する機能を有す。その添加量が2.86モル%未満
では、粒子成長が、不十分となり誘電率が低下し、また
誘電率の温度変化率が大きくなる。逆に、添加量が6.08
モル%越えると、結晶粒子の成長が抑制されて誘電率が
低下し、誘電損失も増加してくる。
酸化ケイ素は、二酸化マンガンとともに、結晶粒子を成
長させる機能を有し、その添加量が、0.10モル%未満で
は、粒子成長が不十分となり誘電率が低下し、1.90モル
%を越えた場合には結晶粒子の成長が抑制されて、誘電
率が低下し、誘電損失の増加が、著しくなる。
長させる機能を有し、その添加量が、0.10モル%未満で
は、粒子成長が不十分となり誘電率が低下し、1.90モル
%を越えた場合には結晶粒子の成長が抑制されて、誘電
率が低下し、誘電損失の増加が、著しくなる。
原子価制御剤としては酸化ランタン、酸化イツトリウ
ム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化タングステン等が
好ましく、これらは、チタン酸ストロンチウムの半導体
化を促進するものであるが、その添加量が、0.05モル%
未満では、半導体の体積抵抗率が高くなつて、誘電率が
低下し、誘電損失も若干増加する。また、添加量が0.19
モル%を越える場合には、結晶粒子の成長が抑制されて
誘電率が低下するとともに、誘電損失が増加し、絶縁抵
抗も低下し好ましくない。
ム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化タングステン等が
好ましく、これらは、チタン酸ストロンチウムの半導体
化を促進するものであるが、その添加量が、0.05モル%
未満では、半導体の体積抵抗率が高くなつて、誘電率が
低下し、誘電損失も若干増加する。また、添加量が0.19
モル%を越える場合には、結晶粒子の成長が抑制されて
誘電率が低下するとともに、誘電損失が増加し、絶縁抵
抗も低下し好ましくない。
(発明の効果) 本発明の粒界絶縁型半導体組成物は誘電率が、120000〜
160000と極めて高く、且つ誘電損失(tanδ)が、0.8%
以下、誘電率の温度変化範囲が、−25℃〜+85℃におい
て、−8〜+8%であるので優れた特性のコンデンサの
提供が可能となり、回路の小型化、高信頼性という面
で、工業上、有用である。
160000と極めて高く、且つ誘電損失(tanδ)が、0.8%
以下、誘電率の温度変化範囲が、−25℃〜+85℃におい
て、−8〜+8%であるので優れた特性のコンデンサの
提供が可能となり、回路の小型化、高信頼性という面
で、工業上、有用である。
(実施例および比較例) 次に、本発明を実施例および比較例により詳述する。
実施例1 StTiO3、MnO2、SiO2、Y2O3がそれぞれ94.68モル%、4.2
0モル%、1.00モル%、0.12モル%になるように秤量
し、湿式ボールミルで24時間粉砕混合を行つた。これを
乾燥後、バインダーとしてポリビニルアルコール2重量
%を加えて60メツシユのふるいを通して造粒し、2トン
/cm2の圧力で直径12mm、厚さ0.6mmの円板に成型した。
次いで、この円板試料を大気中950℃で4時間仮焼して
バインダーを燃焼させたの後、室温まで、冷却した。こ
の試料を窒素95容量%、水素5容量%からなる微還元性
雰囲気中で1420℃、2時間焼成し、半導体磁器を得た。
0モル%、1.00モル%、0.12モル%になるように秤量
し、湿式ボールミルで24時間粉砕混合を行つた。これを
乾燥後、バインダーとしてポリビニルアルコール2重量
%を加えて60メツシユのふるいを通して造粒し、2トン
/cm2の圧力で直径12mm、厚さ0.6mmの円板に成型した。
次いで、この円板試料を大気中950℃で4時間仮焼して
バインダーを燃焼させたの後、室温まで、冷却した。こ
の試料を窒素95容量%、水素5容量%からなる微還元性
雰囲気中で1420℃、2時間焼成し、半導体磁器を得た。
この半導体磁器の表面は絶縁剤であるBi2O3を0.8mg塗布
后、大気中で1225℃で1時間焼成することにより結晶粒
界を絶縁して、StTiO3、MnO2、SiO2、Y2O3が前記のモル
%の割合で含有されている本発明の半導体磁器の結晶粒
界を絶縁した粒界絶縁型半導体磁器組成物が得られた。
后、大気中で1225℃で1時間焼成することにより結晶粒
界を絶縁して、StTiO3、MnO2、SiO2、Y2O3が前記のモル
%の割合で含有されている本発明の半導体磁器の結晶粒
界を絶縁した粒界絶縁型半導体磁器組成物が得られた。
このものを試料とし、表裏両面に銀電極を850℃、30分
間焼付して形成し、電気特性を計測した。誘電率、誘電
損失は+20℃、周波数1KHzで計測を行つた。また誘電率
の温度変化率とは、+20℃の値を基準として、−25℃〜
+85℃の温度範囲においてその変化率(%)を示す。
間焼付して形成し、電気特性を計測した。誘電率、誘電
損失は+20℃、周波数1KHzで計測を行つた。また誘電率
の温度変化率とは、+20℃の値を基準として、−25℃〜
+85℃の温度範囲においてその変化率(%)を示す。
前述の原料組成、即ち生成せる半導体磁器組成物の組成
を第1表に、電気特性を第2表に示す。
を第1表に、電気特性を第2表に示す。
実施例2〜7 比較例1〜6 原料組成をかえた以外、実施例1と全く同条件で半導体
磁器組成物を作成、実施例1と同様に電気特性を測定し
た。それぞれの原料組成を第1表に、電気特性を第2表
に示す。
磁器組成物を作成、実施例1と同様に電気特性を測定し
た。それぞれの原料組成を第1表に、電気特性を第2表
に示す。
以上の実施例、比較例より本発明の半導体磁器の結晶粒
界を絶縁した粒界絶縁型半導体磁器組成物はその誘電率
が120000〜160000と極めて高く、かつ誘電損失tanδは
0.6〜0.8%と少なく、さらに誘電率の変化も±8%と少
ないというすぐれた特性を有する。
界を絶縁した粒界絶縁型半導体磁器組成物はその誘電率
が120000〜160000と極めて高く、かつ誘電損失tanδは
0.6〜0.8%と少なく、さらに誘電率の変化も±8%と少
ないというすぐれた特性を有する。
Claims (2)
- 【請求項1】主成分であるチタン酸ストロンチウム92.0
0〜96.94モル%に対して、二酸化マンガンを2.86〜6.08
モル%、酸化ケイ素を0.10〜1.90モル%、原子価制御剤
を0.05〜0.19モル%を添加してなる半導体磁器の結晶粒
界を絶縁した粒界絶縁型半導体磁器組成物。 - 【請求項2】原子価制御剤は酸化ランタン、酸化イツト
リウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化タングステン
の少なくとも1種である特許請求の範囲第1項の粒界絶
縁型半導体磁器組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61144795A JPH0734415B2 (ja) | 1986-06-23 | 1986-06-23 | 粒界絶縁型半導体磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61144795A JPH0734415B2 (ja) | 1986-06-23 | 1986-06-23 | 粒界絶縁型半導体磁器組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS632310A JPS632310A (ja) | 1988-01-07 |
JPH0734415B2 true JPH0734415B2 (ja) | 1995-04-12 |
Family
ID=15370630
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61144795A Expired - Lifetime JPH0734415B2 (ja) | 1986-06-23 | 1986-06-23 | 粒界絶縁型半導体磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0734415B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2576973B2 (ja) * | 1986-07-05 | 1997-01-29 | キヤノン株式会社 | セラミツク形成組成物及びこれを用いた半導体磁器基体と誘電体磁器基体並びにコンデンサ− |
JP2614228B2 (ja) * | 1987-05-20 | 1997-05-28 | キヤノン株式会社 | セラミック形成組成物及びこれを用いた半導体磁器基体と誘電体磁器基体並びにコンデンサー |
CA1328582C (en) * | 1988-05-31 | 1994-04-19 | Taizo Mohri | Lubricating resin coated steel strips having improved formability and corrosion resistance |
-
1986
- 1986-06-23 JP JP61144795A patent/JPH0734415B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS632310A (ja) | 1988-01-07 |
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