JP2576973B2 - セラミツク形成組成物及びこれを用いた半導体磁器基体と誘電体磁器基体並びにコンデンサ− - Google Patents
セラミツク形成組成物及びこれを用いた半導体磁器基体と誘電体磁器基体並びにコンデンサ−Info
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- JP2576973B2 JP2576973B2 JP61158466A JP15846686A JP2576973B2 JP 2576973 B2 JP2576973 B2 JP 2576973B2 JP 61158466 A JP61158466 A JP 61158466A JP 15846686 A JP15846686 A JP 15846686A JP 2576973 B2 JP2576973 B2 JP 2576973B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の利用分野] 本発明はセラミック形成組成物及びこれを用いた半導
体磁器基体、誘電体磁器基体並びにコンデンサーに関す
る。
体磁器基体、誘電体磁器基体並びにコンデンサーに関す
る。
[従来の技術] 結晶粒界に絶縁層を形成した半導体磁器は、一般に大
きな誘電率を有する。この様な半導体磁器を用いて大き
な容量を有するコンデンサーを構成し得ることが知られ
ている。従来、この種の半導体磁器としては、チタン酸
バリウムを主成分とする磁器が多用されていた。このも
のは、誘電率が70,000と大きいものの、誘電損失(tan
δ)が5〜6%(1kHz)と大きく、また、誘電率の温度
変化も+20℃を基準として−25〜+85℃の範囲で±50%
と大きいものである。
きな誘電率を有する。この様な半導体磁器を用いて大き
な容量を有するコンデンサーを構成し得ることが知られ
ている。従来、この種の半導体磁器としては、チタン酸
バリウムを主成分とする磁器が多用されていた。このも
のは、誘電率が70,000と大きいものの、誘電損失(tan
δ)が5〜6%(1kHz)と大きく、また、誘電率の温度
変化も+20℃を基準として−25〜+85℃の範囲で±50%
と大きいものである。
一方、チタン酸バリウムのtan δや誘電率の温度変化
を改良する磁器としてチタン酸ストロンチウムを主体成
分とする磁器が知られており、例えば特開昭54-78498号
に記載されている。又、TiO2 51.50モル%及びSrO48.50
モル%から成る主成分にTaを添加せしめた磁器は、tan
δが0.6%、−25〜+85℃の誘電率の温度変化が10%以
内と良好であるが、誘電率が30,000程度と低い。
を改良する磁器としてチタン酸ストロンチウムを主体成
分とする磁器が知られており、例えば特開昭54-78498号
に記載されている。又、TiO2 51.50モル%及びSrO48.50
モル%から成る主成分にTaを添加せしめた磁器は、tan
δが0.6%、−25〜+85℃の誘電率の温度変化が10%以
内と良好であるが、誘電率が30,000程度と低い。
また、例えばTiO2及びSrOから成る主成分にNbを添加
せしめた磁器は、誘電率が50,000以上でtan δも1%以
下と良好であるが、誘電率の温度変化が−25〜+85℃の
範囲で±13%を越える値となる。
せしめた磁器は、誘電率が50,000以上でtan δも1%以
下と良好であるが、誘電率の温度変化が−25〜+85℃の
範囲で±13%を越える値となる。
[発明が解決すべき問題点] 本発明は、前記従来の問題点を解決し、誘電率が大き
く、且つ温度特性が良好であり、誘電損失の小さなコン
デンサーを構成することのできるセラミック形成組成
物、及びこれを用いた半導体磁器基体と誘電体磁器基体
並びにコンデンサーを提供すべくなされたものである。
く、且つ温度特性が良好であり、誘電損失の小さなコン
デンサーを構成することのできるセラミック形成組成
物、及びこれを用いた半導体磁器基体と誘電体磁器基体
並びにコンデンサーを提供すべくなされたものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明によって提供されるセラミック形成組成物(以
下、本発明のセラミック形成組成物という)は、TiO25
0.20〜53.50モル%及びSrO49.80〜46.50モル%から成る
主成分100モル部に対し、MnO2 3.0〜5.0モル部、並びに
WO30.05〜0.30モル部が含有されていることを特徴とす
るものである。
下、本発明のセラミック形成組成物という)は、TiO25
0.20〜53.50モル%及びSrO49.80〜46.50モル%から成る
主成分100モル部に対し、MnO2 3.0〜5.0モル部、並びに
WO30.05〜0.30モル部が含有されていることを特徴とす
るものである。
本発明によって提供される半導体磁器基体(以下、本
発明の半導体磁器基体という)は、本発明のセラミック
形成組成物の焼成体から成ることを特徴とするものであ
る。
発明の半導体磁器基体という)は、本発明のセラミック
形成組成物の焼成体から成ることを特徴とするものであ
る。
本発明によって提供される誘電体磁器基体(以下、本
発明の誘電体磁器基体という)は、本発明のセラミック
形成組成物の焼成体から成る半導体磁器の結晶粒界に絶
縁層が存在していることを特徴とするものである。
発明の誘電体磁器基体という)は、本発明のセラミック
形成組成物の焼成体から成る半導体磁器の結晶粒界に絶
縁層が存在していることを特徴とするものである。
本発明によって提供されるコンデンサー(以下、本発
明のコンデンサーという)は、一対の電極と;該電極に
挟持された本発明のセラミック形成組成物の焼成体から
成る半導体磁器の結晶粒界に絶縁層が存在している誘電
体磁器と;を有していることを特徴とするものである。
明のコンデンサーという)は、一対の電極と;該電極に
挟持された本発明のセラミック形成組成物の焼成体から
成る半導体磁器の結晶粒界に絶縁層が存在している誘電
体磁器と;を有していることを特徴とするものである。
本発明のセラミック形成組成物には、前記TiO2,SrO,M
nO2及びWO3以外の成分としてSiO2が含有され得る。SiO2
の好適な含量は、前記TiO2 50.20〜53.50モル%及びSrO
49.80〜46.50モル%から成る主成分100モル部に対して
0.01〜2.00モル部である。
nO2及びWO3以外の成分としてSiO2が含有され得る。SiO2
の好適な含量は、前記TiO2 50.20〜53.50モル%及びSrO
49.80〜46.50モル%から成る主成分100モル部に対して
0.01〜2.00モル部である。
以下、本発明の構成について更に詳しく説明する。
本発明のセラミック形成用組成物において、主成分で
あるTiO2とSrOは、固溶体等の複合酸化物、TiO2、SrO夫
々の単独酸化物、あるいはこれらの混合物として組成物
中に存在し得る。組成物中におけるTiO2とSrOの量比
を、TiO2 50.20〜53.50モル%に対しSrO49.80〜46.50モ
ル%としたのは、TiO2の量が多くなると、即ちSrOの量
が少なくなると、所望する誘電体磁器の誘電率が低下
し、誘電損失と誘電率の温度変化が大きくなり、しかも
磁器の絶縁抵抗が減少する。TiO2の量が少なくなると、
即ちSrOの量が多くなると、所望する誘電体磁器の誘電
率が低下し、誘電率の温度変化が大きくなる。本発明組
成物中におけるTiO2とSrOの量比は、これらの誘電率、
誘電損失、誘電率の温度変化、磁器の絶縁抵抗、半導体
化能といった所望特性をバランス良く最適に発現させる
ために決定される。
あるTiO2とSrOは、固溶体等の複合酸化物、TiO2、SrO夫
々の単独酸化物、あるいはこれらの混合物として組成物
中に存在し得る。組成物中におけるTiO2とSrOの量比
を、TiO2 50.20〜53.50モル%に対しSrO49.80〜46.50モ
ル%としたのは、TiO2の量が多くなると、即ちSrOの量
が少なくなると、所望する誘電体磁器の誘電率が低下
し、誘電損失と誘電率の温度変化が大きくなり、しかも
磁器の絶縁抵抗が減少する。TiO2の量が少なくなると、
即ちSrOの量が多くなると、所望する誘電体磁器の誘電
率が低下し、誘電率の温度変化が大きくなる。本発明組
成物中におけるTiO2とSrOの量比は、これらの誘電率、
誘電損失、誘電率の温度変化、磁器の絶縁抵抗、半導体
化能といった所望特性をバランス良く最適に発現させる
ために決定される。
本発明のセラミック形成組成物においてMnO2は磁器を
形成するための焼結助剤の役割を有するものであり、そ
の使用量を前記TiO2及びSrOから成る主成分100モル部に
対して3.0モル部以上に限定したのは、MnO2が3.0モル部
未満であると所望する誘電体磁器の誘電率が低下すると
共に誘電率の温度変化が大きくなるからである。前記Ti
O2及びSrOから成る主成分100モル部に対して5.0モル部
以下に限定したのは、MnO2が5.0モル部を越えると誘電
損失の増加が顕著となるためである。なお、このMnO2に
関し、本発明は、特開昭54-78498号に記載された磁器組
成物に比べて使用量が多いので粒界面の改良効果が大き
いなど、非常に良好である。
形成するための焼結助剤の役割を有するものであり、そ
の使用量を前記TiO2及びSrOから成る主成分100モル部に
対して3.0モル部以上に限定したのは、MnO2が3.0モル部
未満であると所望する誘電体磁器の誘電率が低下すると
共に誘電率の温度変化が大きくなるからである。前記Ti
O2及びSrOから成る主成分100モル部に対して5.0モル部
以下に限定したのは、MnO2が5.0モル部を越えると誘電
損失の増加が顕著となるためである。なお、このMnO2に
関し、本発明は、特開昭54-78498号に記載された磁器組
成物に比べて使用量が多いので粒界面の改良効果が大き
いなど、非常に良好である。
次に、本発明のセラミック形成組成物において、WO3
は磁器の半導体化に効果を有するものであり、その使用
量を前記TiO2及びSrOから成る主成分100モル部に対して
0.05モル部以上に限定したのは、WO3が0.05モル部未満
であると磁器の半導体化が不十分となり、誘電率が低下
するためである。前記TiO2及びSrOから成る主成分100モ
ル部に対して0.3モル部以下に限定したのは、WO3が0.3
モル部を越えると誘電率が低下し、誘電損失が大きくな
るためである。
は磁器の半導体化に効果を有するものであり、その使用
量を前記TiO2及びSrOから成る主成分100モル部に対して
0.05モル部以上に限定したのは、WO3が0.05モル部未満
であると磁器の半導体化が不十分となり、誘電率が低下
するためである。前記TiO2及びSrOから成る主成分100モ
ル部に対して0.3モル部以下に限定したのは、WO3が0.3
モル部を越えると誘電率が低下し、誘電損失が大きくな
るためである。
また、本発明のセラミック形成組成物に所望により加
えられる成分であるSiO2は半導体磁器の粒界面改良剤と
しての作用を有するものである。この粒界面改良剤と
は、半導体磁器の表面に結晶粒界への拡散成分となる添
加剤を添布した後、空気等の酸化雰囲気中で焼成し、結
晶粒界に添加剤を拡散させる際に、該添加剤の粒界面へ
の拡散を均一にすることにより、所望する誘電体磁器の
誘電率の向上、並びに特性の安定化、誘電損失の低下に
寄与する。但し、この様な効果を期待して、SiO2を使用
する場合に、SiO2の使用量が前記TiO2及びSrOから成る
主成分100モル部に対し0.01モル部未満であると効果が
十分に発現されず、2.00モル部を越えると結晶粒界の絶
縁層の厚みが増し所望する誘電体磁器の誘電率が低下
し、好ましくない。SiO2の使用量のより好ましくは、前
記TiO2及びSrOから成る主成分100モル部に対し0.20〜2.
00モル部である。
えられる成分であるSiO2は半導体磁器の粒界面改良剤と
しての作用を有するものである。この粒界面改良剤と
は、半導体磁器の表面に結晶粒界への拡散成分となる添
加剤を添布した後、空気等の酸化雰囲気中で焼成し、結
晶粒界に添加剤を拡散させる際に、該添加剤の粒界面へ
の拡散を均一にすることにより、所望する誘電体磁器の
誘電率の向上、並びに特性の安定化、誘電損失の低下に
寄与する。但し、この様な効果を期待して、SiO2を使用
する場合に、SiO2の使用量が前記TiO2及びSrOから成る
主成分100モル部に対し0.01モル部未満であると効果が
十分に発現されず、2.00モル部を越えると結晶粒界の絶
縁層の厚みが増し所望する誘電体磁器の誘電率が低下
し、好ましくない。SiO2の使用量のより好ましくは、前
記TiO2及びSrOから成る主成分100モル部に対し0.20〜2.
00モル部である。
この様に構成される本発明のセラミッ形成組成物を用
いて本発明の半導体磁器基体を得るには、本発明のセラ
ミック形成組成物の成形体(圧粉体)を調製し、これを
焼成する方法が一般的である。例えば、TiO2,SrO,MnO2,
WO3及び所望に応じて加えられるSiO2の各成分を含む原
料粉末にポリビニルアルコールなどのバインダーを加え
造粒を行ないプレス成形にて成形体(圧粉体)を得る。
次いで、この成形体からバインダーを除くため酸化雰囲
気中600〜1200℃で仮焼する。この仮焼体を、次いで水
素と窒素の混合ガス、水素とアルゴンの混合ガス等の還
元雰囲気あるいは窒素、アルゴン等の中性雰囲気中、よ
り好ましくは還元雰囲気中、望ましくは1320℃〜1450℃
で焼成して半導体磁器基体を得る。
いて本発明の半導体磁器基体を得るには、本発明のセラ
ミック形成組成物の成形体(圧粉体)を調製し、これを
焼成する方法が一般的である。例えば、TiO2,SrO,MnO2,
WO3及び所望に応じて加えられるSiO2の各成分を含む原
料粉末にポリビニルアルコールなどのバインダーを加え
造粒を行ないプレス成形にて成形体(圧粉体)を得る。
次いで、この成形体からバインダーを除くため酸化雰囲
気中600〜1200℃で仮焼する。この仮焼体を、次いで水
素と窒素の混合ガス、水素とアルゴンの混合ガス等の還
元雰囲気あるいは窒素、アルゴン等の中性雰囲気中、よ
り好ましくは還元雰囲気中、望ましくは1320℃〜1450℃
で焼成して半導体磁器基体を得る。
また、例えば前述した方法により得られる本発明のセ
ラミック形成組成物を用いた半導体磁器の結晶粒界に絶
縁層を形成することにより、本発明の絶縁体磁器基体を
得ることができる。絶縁層の形成方法としては、結晶粒
界への拡散成分となる添加剤を半導体磁器基体の表面に
塗布して焼成する方法が挙げられる。焼成は酸化雰囲気
中で1100〜1300℃で行なうのが望ましい。
ラミック形成組成物を用いた半導体磁器の結晶粒界に絶
縁層を形成することにより、本発明の絶縁体磁器基体を
得ることができる。絶縁層の形成方法としては、結晶粒
界への拡散成分となる添加剤を半導体磁器基体の表面に
塗布して焼成する方法が挙げられる。焼成は酸化雰囲気
中で1100〜1300℃で行なうのが望ましい。
添加剤としては、半導体磁器の結晶粒界に絶縁層を形
成するための従来公知の添加剤の何れをも使用すること
ができる。例えば、鉄、コバルト、ビスマス、バナジウ
ム、クロム、鉛等の酸化物のほか、特に本発明において
好適に用いられるのは、酸化ホウ素及び酸化ナトリウム
であり、これらを用いた場合本発明の目的とする誘電体
磁器の誘電率、温度特性、並びに誘電損失の改良効果に
関して良好な結果が得られる。添加剤は、焼成の結果と
してこれら酸化物の形態をとればよく、半導体磁器表面
に供給するときは、例えば酸化物、窒化物、炭酸塩等の
形態でよい。
成するための従来公知の添加剤の何れをも使用すること
ができる。例えば、鉄、コバルト、ビスマス、バナジウ
ム、クロム、鉛等の酸化物のほか、特に本発明において
好適に用いられるのは、酸化ホウ素及び酸化ナトリウム
であり、これらを用いた場合本発明の目的とする誘電体
磁器の誘電率、温度特性、並びに誘電損失の改良効果に
関して良好な結果が得られる。添加剤は、焼成の結果と
してこれら酸化物の形態をとればよく、半導体磁器表面
に供給するときは、例えば酸化物、窒化物、炭酸塩等の
形態でよい。
更に、例えば前述した方法により得られる本発明のセ
ラミック形成組成物を用いた誘電体磁器を一対の電極に
挟持することにより、本発明のコンデンサーを構成する
ことができる。
ラミック形成組成物を用いた誘電体磁器を一対の電極に
挟持することにより、本発明のコンデンサーを構成する
ことができる。
第1図及び第2図には、本発明のコンデンサーの一例
が示されている。第1図はコンデンサーの模式的斜視
図、第2図は模式的切断面部分図である。
が示されている。第1図はコンデンサーの模式的斜視
図、第2図は模式的切断面部分図である。
図に示したコンデンサーは、例えば円板状の誘電体磁
器層12の上下の面に、夫々Al,Au,Ag,Ni等で構成される
電極11(図には、上面の電極しか示されてない)が設け
られて構成されている。誘電体磁器層12は、半導体磁器
の結晶粒22の多数を粒界に形成された絶縁層21を介在し
た形で含有している。
器層12の上下の面に、夫々Al,Au,Ag,Ni等で構成される
電極11(図には、上面の電極しか示されてない)が設け
られて構成されている。誘電体磁器層12は、半導体磁器
の結晶粒22の多数を粒界に形成された絶縁層21を介在し
た形で含有している。
結晶粒22の大きさは、要求される電気的特性と構成材
料の配合量、焼成条件等によって適宜決定されるが、通
常の場合、1μm〜100μm、好ましくは2μm〜80μ
mとされるのが望ましい。
料の配合量、焼成条件等によって適宜決定されるが、通
常の場合、1μm〜100μm、好ましくは2μm〜80μ
mとされるのが望ましい。
[実施例] 以下に具体的実施例を示して、本発明を更に詳しく説
明する。
明する。
実施例1 第1表に示す組成比率の半導体磁器が得られるよう
に、TiO2,WO3,SiO2,SrO,MnO2の各原料を秤取し、湿式ボ
ールミルで12時間粉砕混合を行なった。このものを乾燥
後少量のポリビニルアルコールをバインダーとして加え
24〜80メッシュに造粒し油圧プレスによって直径20mm、
厚さ0.8mm円板に成型した。次いで、この成形円板を大
気中950℃で1時間仮焼してバインダーを燃焼させた。
これを室温まで冷却後、水素10容量%、窒素90容量%か
らなる還元雰囲気中で1400℃で4時間焼成した。
に、TiO2,WO3,SiO2,SrO,MnO2の各原料を秤取し、湿式ボ
ールミルで12時間粉砕混合を行なった。このものを乾燥
後少量のポリビニルアルコールをバインダーとして加え
24〜80メッシュに造粒し油圧プレスによって直径20mm、
厚さ0.8mm円板に成型した。次いで、この成形円板を大
気中950℃で1時間仮焼してバインダーを燃焼させた。
これを室温まで冷却後、水素10容量%、窒素90容量%か
らなる還元雰囲気中で1400℃で4時間焼成した。
こうして得られた半導体磁器に、重量比がエチルアル
コール:B2O3又はNa20=10:1となる懸濁液にドブ浸け
後、1250℃、0.5時間、酸化雰囲気にて焼成して結晶粒
界に絶縁層を形成した。
コール:B2O3又はNa20=10:1となる懸濁液にドブ浸け
後、1250℃、0.5時間、酸化雰囲気にて焼成して結晶粒
界に絶縁層を形成した。
かくして得られた誘電体磁器の円板(試料NO.1〜25)
の両面に銀ペーストを塗布し、850℃、30分焼付して電
極を形成しコンデンサを作製した。
の両面に銀ペーストを塗布し、850℃、30分焼付して電
極を形成しコンデンサを作製した。
こうして得られたコンデンサーを構成する誘電体磁器
の誘電率(ε)、誘電損失(tan δ)、絶縁抵抗(IR)
および誘電率の温度特性(25℃を基準とする−25℃、−
85℃における温度変化率)を測定し、その結果を第2表
に示した。測定条件は25℃、周波数1kHzである。なお表
1,2中の*は本発明の範囲外にある試料である。第1
表、第2表に示される通り本発明のコンデンサー用のセ
ラミック形成組成物を用いた誘電体磁器は、従来のもの
と比較して、誘電率が75000〜119000以上と高くtan δ
が1%以内であり絶縁抵抗4000MΩ以上あり25℃基準の
−25℃〜85℃の誘電率の温度変化率が±10%以内であり
極めて良好な特性を示した。
の誘電率(ε)、誘電損失(tan δ)、絶縁抵抗(IR)
および誘電率の温度特性(25℃を基準とする−25℃、−
85℃における温度変化率)を測定し、その結果を第2表
に示した。測定条件は25℃、周波数1kHzである。なお表
1,2中の*は本発明の範囲外にある試料である。第1
表、第2表に示される通り本発明のコンデンサー用のセ
ラミック形成組成物を用いた誘電体磁器は、従来のもの
と比較して、誘電率が75000〜119000以上と高くtan δ
が1%以内であり絶縁抵抗4000MΩ以上あり25℃基準の
−25℃〜85℃の誘電率の温度変化率が±10%以内であり
極めて良好な特性を示した。
[発明の効果] 前記実施例から明らかな様に、本発明のセラミック形
成組成物によれば、誘電率(ε)が75,000以上と高く、
誘電損失(tan δ)1%以下、絶縁抵抗4000MΩ以上と
いった高特性にもかかわらず、誘電率の温度変化が−25
℃〜+85℃において±10%以内と良好な高特性の誘電体
磁器を構成することができる。
成組成物によれば、誘電率(ε)が75,000以上と高く、
誘電損失(tan δ)1%以下、絶縁抵抗4000MΩ以上と
いった高特性にもかかわらず、誘電率の温度変化が−25
℃〜+85℃において±10%以内と良好な高特性の誘電体
磁器を構成することができる。
この様に、本発明のセラミック形成組成物、半導体磁
器基体、誘電体磁器基体は、高性能のコンデンサーを構
成し得る。
器基体、誘電体磁器基体は、高性能のコンデンサーを構
成し得る。
第1図は本発明のコンデンサーの一例を示した模式的斜
視図、第2図はその模式的切断面部分図である。 12……誘電体磁器 11……電極。
視図、第2図はその模式的切断面部分図である。 12……誘電体磁器 11……電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−17256(JP,A) 特開 昭57−27001(JP,A)
Claims (8)
- 【請求項1】TiO250.20〜53.50モル%及びSrO49.80〜4
6.50モル%から成る主成分100モル部に対し、MnO23.0〜
5.0モル部、並びにWO30.05〜0.30モル部が含有されてい
ることを特徴とするセラミック形成組成物。 - 【請求項2】セラミック形成組成物の主成分100モル部
に対し、更にSiO20.01〜2.00モル部が含有されている特
許請求の範囲第(1)項記載のセラミック形成組成物。 - 【請求項3】TiO250.20〜53.50モル%及びSrO49.80〜4
6.50モル%から成る主成分100モル部に対し、MnO23.0〜
5.0モル部、並びにWO30.05〜0.30部が含有されているセ
ラミック形成組成物の焼成体から成ることを特徴とする
半導体磁器基体。 - 【請求項4】セラミック形成組成物の主成分100モル部
に対し、更にSiO20.01〜2.00モル部が含有されている特
許請求の範囲第(3)項記載の半導体磁器基体。 - 【請求項5】TiO250.20〜53.50モル%及びSrO49.80〜4
6.50モル%から成る主成分100モル部に対し、MnO23.0〜
5.0モル部、並びにWO30.05〜0.30モル部が含有されてい
るセラミック形成組成物の焼成体から成る半導体磁器の
結晶粒界に絶縁層が存在していることを特徴とする誘電
体磁器基体。 - 【請求項6】セラミック形成組成物の主成分100モル部
に対し、更にSiO20.01〜2.00モル部が含有されている特
許請求の範囲第(5)項記載の誘電導体磁器基体。 - 【請求項7】一対の電極と;該電極に挟持され、 TiO250.20〜53.50モル%及びSrO49.80〜46.50モル%か
ら成る主成分100モル部に対し、MnO23.0〜5.0モル部、
並びにWO30.05〜0.30モル部が含有されているセラミッ
ク形成組成物の焼成体から成る半導体磁器の結晶粒界に
絶縁層が存在している誘電体磁器と;を有していること
を特徴とするコンデンサー。 - 【請求項8】セラミック形成組成物の主成分100モル部
に対し、更にSiO20.01〜2.00モル部が含有されている特
許請求の範囲第(7)項記載のコンデンサー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61158466A JP2576973B2 (ja) | 1986-07-05 | 1986-07-05 | セラミツク形成組成物及びこれを用いた半導体磁器基体と誘電体磁器基体並びにコンデンサ− |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP61158466A JP2576973B2 (ja) | 1986-07-05 | 1986-07-05 | セラミツク形成組成物及びこれを用いた半導体磁器基体と誘電体磁器基体並びにコンデンサ− |
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JPS6316504A JPS6316504A (ja) | 1988-01-23 |
JP2576973B2 true JP2576973B2 (ja) | 1997-01-29 |
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ID=15672355
Family Applications (1)
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JP61158466A Expired - Fee Related JP2576973B2 (ja) | 1986-07-05 | 1986-07-05 | セラミツク形成組成物及びこれを用いた半導体磁器基体と誘電体磁器基体並びにコンデンサ− |
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JP (1) | JP2576973B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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AT394216B (de) * | 1990-07-02 | 1992-02-25 | Polyfelt Gmbh | Verfahren zur herstellung von vernadelten spinnvliesen |
Family Cites Families (2)
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JPS5727001A (en) * | 1980-07-25 | 1982-02-13 | Tdk Electronics Co Ltd | Voltage nonlinear resistance element |
JPH0734415B2 (ja) * | 1986-06-23 | 1995-04-12 | 茂 和久 | 粒界絶縁型半導体磁器組成物 |
-
1986
- 1986-07-05 JP JP61158466A patent/JP2576973B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPS6316504A (ja) | 1988-01-23 |
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