JP2808778B2 - バリスタの製造方法 - Google Patents

バリスタの製造方法

Info

Publication number
JP2808778B2
JP2808778B2 JP2013842A JP1384290A JP2808778B2 JP 2808778 B2 JP2808778 B2 JP 2808778B2 JP 2013842 A JP2013842 A JP 2013842A JP 1384290 A JP1384290 A JP 1384290A JP 2808778 B2 JP2808778 B2 JP 2808778B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
varistor
mol
tio
sio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013842A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03218602A (ja
Inventor
慶一 野井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2013842A priority Critical patent/JP2808778B2/ja
Publication of JPH03218602A publication Critical patent/JPH03218602A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2808778B2 publication Critical patent/JP2808778B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Thermistors And Varistors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電気機器、電子機器で発生する異常高電圧、
ノイズ、静電気などから機器の半導体および回路を保護
するためのコンデンサ特性とバリスタ特性を有するバリ
スタの製造方法に関するものである。
従来の技術 従来、各種の電気機器、電子機器における異常高電圧
の吸収、ノイズの除去、火花消去、静電気対策のために
電圧依存性非直線抵抗特性を有するSiCバリスタや、ZnO
系バリスタなどが使用されている。このようなバリスタ
の電圧−電流特性は近似的に次式のように表すことがで
きる。
I=(V/C)α ここで、Iは電流、Vは電圧、Cはバリスタ固有の定
数、αは電圧−電流非直線指数である。
SiCバリスタのαは2〜7程度、ZnO系バリスタではα
が50にもおよぶものがある。このようなバリスタは比較
的高い電圧の吸収には優れた性能を有しているが、誘電
率が低く、固有の静電容量が小さいため、バリスタ電圧
以下の比較的低い電圧の吸収にほとんど効果を示さず、
また誘電損失tanδが5〜10%と大きい。
一方、これらの低電圧のノイズなどの除去には見かけ
の誘電率が5×104程度で、tanδが1%前後の半導体コ
ンデンサが利用されている。しかし、このような半導体
コンデンサはサージなどによりある程度以上の電圧また
は電流が印加されると、静電容量が減少したり破壊した
りしてコンデンサとしての機能を果たさなくなったりす
る。
そこで最近になってSrTiO3を主成分とし、バリスタ特
性とコンデンサ特性の両方の機能を有するものが開発さ
れ、コンピュータなどの電子機器におけるIC,LSIなどの
半導体素子の保護に利用されている。
発明が解決しようとする課題 上記のSrTiO3を主成分とするバリスタとコンデンサの
両方の機能を有する素子は、ZnO系バリスタに比べ誘電
率が約10倍と大きいが、αやサージ耐量が小さく、バリ
スタ電圧を低くすると特性が劣化しやすいといった欠点
を有していた。
そこで本発明では、誘電率が大きく、バリスタ電圧が
低く、αが大きいと共にサージ耐量が大きいバリスタの
製造方法を提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段 そしてこの目的を達成するために本発明は、Sr1-xMgx
TiO3(0.001≦x≦0.300)を90.000〜99.998mol%,Nb2O
5,Ta2O5,WO3,Dy2O3,Y2O3,La2O3,CeO2,Sm2O3,Pr6O11,Nd2
O3のうち少なくとも1種類以上を0.001〜5.000mol%,Al
2O3,Sb2O3,BaO,BeO,PbO,B2O3,Cr2O3,Fe2O3,CdO,K2O,Ca
O,Co2O3,CuO,Cu2O,Li2O,LiF,MgO,MnO2,MoO3,Na2O,NaF,N
iO,Rh2O3,SeO2,Ag2O,SiO2,SiC,SrO,Tl2O3,ThO2,TiO2,V2
O5,Bi2O3,ZnO,ZrO2,SnO2のうち少なくとも1種類以上を
0.001〜5.000mol%含有してなる主成分100重量部と、Sr
TiO360.000〜32.500mol%,SiO240.000〜67.5mol%から
なる混合物を1200℃以上で焼成してなる添加物0.001〜1
0.000重量部とからなる組成物を、1100℃以上で焼成し
たものである。
作用 上記の発明において、第1成分は主たる成分であり、
SrTiO3のSrの一部をMgで置換することにより、粒界に形
成される高抵抗層がサージに対して強くなる。第2成分
は主に第1成分の半導体化を促進する金属酸化物であ
る。また、第3成分は誘電率、α、サージ耐量の改善に
寄与するものであり、第4成分はバリスタ電圧の低下、
誘電率の改善に有効なものである。特に、第4成分は融
点が1230〜1250℃と比較的低いため、融点前後の温度で
焼成すると液相となり、その他の成分の反応を促進する
と共に粒子の成長を促進する。そのため粒界部分に第3
成分が偏析しやすくなり、粒界が高抵抗化されやすくな
ることから、バリスタ機能およびコンデンサ機能が改善
される。また、粒成長が促進されるためバリスタ電圧が
低くなり、粒径の均一性が向上するため特性の安定性が
良くなり、特にサージ耐量が改善されることとなる。
実施例 以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
SrTiO3,SiO2を下記の第1表に示すように組成比を種
々変えて秤量し、ボールミルなどで24Hr混合する。次
に、乾燥した後、下記の第1表に示すように温度を種々
変えて焼成し、再びボールミルなどで24Hr粉砕した後、
乾燥し、第4成分とする。次いで、第1成分、第2成
分、第3成分、第4成分を下記の第1表に示した組成比
になるように秤量し、ボールミルなどで30Hr混合した
後、乾燥し、ポリビニルアルコールなどの有機バインダ
ーを10wt%添加して造粒した後、1(t/cm2)のプレス
圧力で10φ×1t(mm)の円板状に成形し、1100℃で4Hr
焼成し脱バインダーする。次に、第1表に示したように
温度を時間を種々変えて焼成(第1焼成)し、その後還
元性雰囲気、例えばN2:H2=9:1のガス中で温度と時間を
種々変えて焼成(第2焼成)する。さらにその後、酸化
性雰囲気中で温度と時間を種々変えて焼成(第3焼成)
する。
こうして得られた第1図および第2図に示す焼結体1
の両平面に外周を残すようにしてAgなどの導電性ペース
トをスクリーン印刷などにより塗布し、570℃,5minで焼
成し、電極2、3を形成する。次に、図示してはいない
が半田などによりリード線を取付け、エポキシなどの樹
脂を塗装する。このようにして得られた素子の特性を下
記の第2表に示す。
なお、誘電率は1KHzでの静電容量から計算したもので
あり、αは α=1/Log(V10mA/V1mA) (ただし、V1mA、V10mAは1mA、10mAの電流を流した時に
素子の両端にかかる電圧である。)で評価した。また、
サージ耐量はパルス性の電流を印加した後のV1mAの変化
率が±10%以内である時の最大のパルス性電流値により
評価している。
また、本発明において第1成分のSr1-MgxTiO3のxの
範囲を規定したのは、xが0.001よりも小さいと効果を
示さず、一方0.300を超えると格子欠陥が発生しにくく
なるため半導体化が促進されず、粒界にMgが単一相とし
て析出するため、組織が不均一になり、V1mAが高くなり
すぎて特性が劣化するためである。さらに、第2成分は
0.001mol%未満では効果を示さず、5.000mol%を超える
と粒界に偏析して粒界の高抵抗化を抑制し、粒界に第2
相を形成するため特性が劣化するものである。また、第
3成分は0.001mol%未満では効果を示さず、5.000mol%
を超えると粒界に偏析して第2相を形成するため特性が
劣化するものである。そして、第4成分はSrTiO3とSiO2
の2成分系の相図のなかで最も融点の低い領域の物質で
あり、その範囲外では融点が高くなるものである。ま
た、第4成分の添加量は、0.001重量部未満では効果を
示さず、10.000重量部を超えると粒界の抵抗は高くなる
が粒界の幅が厚くなるため、静電容量が小さくなると共
にV1mAが高くなり、サージに対して弱くなるためであ
る。さらに、第4成分の焼成温度を規定したのは、低融
点の第4成分が合成される温度が1200℃以上であるため
である。また、第1焼成の温度を規定したのは、第4成
分の融点が1230〜1250℃であるため、1100℃以上の温度
で焼成すると第4成分が液相に近い状態になって焼結が
促進されるためであり、1100℃未満では第4成分による
液相焼結効果がないためである。また、第2焼成の温度
を規定したのは、1200℃未満では第1焼成後の焼結体が
十分に還元されず、バリスタ特性、コンデンサ特性共に
劣化するためである。さらに、第3焼成の温度を規定し
たのは、900℃未満では粒界の高抵抗化が十分に進まな
いため、V1mAが低くなりすぎバリスタ特性が劣化するた
めであり、1300℃を超えると静電容量が小さくなりすぎ
コンデンサ特性が劣化するためである。また、第1焼成
の雰囲気は酸化性雰囲気でも還元性雰囲気でも同様の効
果があることを確認した。
なお、本実施例では添加物の組み合わせについては、
第1成分としてSr1-xMgxTiO3(0.001≦x≦0.300)、第
2成分としてNb2O5,Ta2O5,WO3,Dy2O3,Y2O3,La2O3,CeO2,
Sm2O3,Pr6O11,Nd2O3、第3成分としてAl2O3,PbO,B2O3,C
r2O3,Fe2O3,CdO,K2O,Co2O3,CuO,Cu2O,Li2O,MgO,MnO2,Mo
O3,NiO,,SeO2,Ag2O,SiC2,Tl2O3,Bi2O3,ZrO2、第4成分
としてSrTiO3,SiO2についてのみ示したが、その他とし
て第3成分としてSb2O3,BaO,BeO,CaO,LiF,Na2O,NaF,Rh2
O3,SiO2,SrO,ThO2,TiO2,V2O5,ZnO,SnO2を用いた組成の
組み合わせでも同様の効果が得られることを確認した。
また、第1成分、第2成分、第3成分、第4成分を第1
焼成しただけでもバリスタ電圧が低く、誘電率εが大き
くなるのに有効であることを確認した。
発明の効果 以上に示したように本発明によれば、第4成分による
液相焼結効果により粒子径が大きいためバリスタ電圧が
低く、誘電率εおよびαが大きく、粒子径のばらつきが
小さいためサージ電流が素子に均一に流れ、またMgによ
って粒界が効果的に高抵抗化されるため、サージ耐量が
大きくなるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による素子を示す上面図、第2図は本発
明による素子を示す断面図である。 1……焼結体、2、3……電極。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Sr1-xMgxTiO3(0.001≦x≦0.300)を90.0
    00〜99.998mol%,Nb2O5,Ta2O5,WO3,Dy2O3,Y2O3,La2O3,C
    eO2,Sm2O3,Pr6O11,Nd2O3のうち少なくとも1種類以上を
    0.001〜5.000mol%,Al2O3,Sb2O3,BaO,BeO,PbO,B2O3,Cr2
    O3,Fe2O3,CdO,K2O,CaO,Co2O3,CuO,Cu2O,Li2O,LiF,MgO,M
    nO2,MoO3,Na2O,NaF,NiO,Rh2O3,SeO2,Ag2O,SiO2,SiC,Sr
    O,Tl2O3,ThO2,TiO2,V2O5,Bi2O3,ZnO,ZrO2,SnO2のうち少
    なくとも1種類以上を0.001〜5.000mol%含有してなる
    主成分100重量部と、SrTiO360.000〜32.500mol%,SiO24
    0.000〜67.5mol%からなる混合物を1200℃以上で焼成し
    てなる添加物0.001〜10.000重量部とからなる組成物
    を、1100℃以上で焼成したことを特徴とするバリスタの
    製造方法。
  2. 【請求項2】Sr1-xMgxTiO3(0.001≦x≦0.300)を90.0
    00〜99.998mol%,Nb2O5,Ta2O5,WO3,Dy2O3,Y2O3,La2O3,C
    eO2,Sm2O3,Pr6O11,Nd2O3のうち少なくとも1種類以上を
    0.001〜5.000mol%,Al2O3,Sb2O3,BaO,BeO,PbO,B2O3,Cr2
    O3,Fe2O3,CdO,K2O,CaO,Co2O3,CuO,Cu2O,Li2O,LiF,MgO,M
    nO2,MoO3,Na2O,NaF,NiO,Rh2O3,SeO2,Ag2O,SiO2,SiC,Sr
    O,Tl2O3,ThO2,TiO2,V2O5,Bi2O3,ZnO,ZrO2,SnO2のうち少
    なくとも1種類以上を0.001〜5.000mol%含有してなる
    主成分100重量部と、SrTiO360.000〜32.500mol%,SiO24
    0.000〜67.5mol%からなる混合物を1200℃以上で焼成し
    てなる添加物0.001〜10.000重量部とからなる組成物
    を、1100℃以上で焼成した後、還元性雰囲気中で1200℃
    以上で焼成し、その後酸化性雰囲気中で900〜1300℃で
    焼成したことを特徴とするバリスタの製造方法。
JP2013842A 1990-01-24 1990-01-24 バリスタの製造方法 Expired - Fee Related JP2808778B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013842A JP2808778B2 (ja) 1990-01-24 1990-01-24 バリスタの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013842A JP2808778B2 (ja) 1990-01-24 1990-01-24 バリスタの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03218602A JPH03218602A (ja) 1991-09-26
JP2808778B2 true JP2808778B2 (ja) 1998-10-08

Family

ID=11844531

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013842A Expired - Fee Related JP2808778B2 (ja) 1990-01-24 1990-01-24 バリスタの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2808778B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100393666C (zh) * 2006-08-01 2008-06-11 浙江大学 环保低温烧结微波介质陶瓷材料及其制备方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS625611A (ja) * 1985-07-02 1987-01-12 松下電器産業株式会社 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03218602A (ja) 1991-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2789714B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物およびバリスタの製造方法
JP2830322B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物およびバリスタの製造方法
JP2727693B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物およびバリスタの製造方法
JP2808775B2 (ja) バリスタの製造方法
JP2808777B2 (ja) バリスタの製造方法
JP2800268B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物およびバリスタの製造方法
JP2822612B2 (ja) バリスタの製造方法
JP2808778B2 (ja) バリスタの製造方法
JP2830321B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物およびバリスタの製造方法
JP2789675B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物およびバリスタの製造方法
JP2789674B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物およびバリスタの製造方法
JP2789676B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物およびバリスタの製造方法
JP2548278B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物
JPH038767A (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物およびバリスタの製造方法
JP2548277B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物
JPH038766A (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物およびバリスタの製造方法
JP2555791B2 (ja) 磁器組成物及びその製造方法
JP2548279B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物
JPH0443602A (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物およびバリスタの製造方法
JPH038765A (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物およびバリスタの製造方法
JPH03237058A (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物およびバリスタの製造方法
JPH0682562B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物
JPH0740522B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物
JPH0443601A (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器組成物およびバリスタの製造方法
JPH01175702A (ja) 電圧依存性非直線抵杭体磁器組成物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees