JPH0670307B2 - シート状物およびその製造法 - Google Patents

シート状物およびその製造法

Info

Publication number
JPH0670307B2
JPH0670307B2 JP12601689A JP12601689A JPH0670307B2 JP H0670307 B2 JPH0670307 B2 JP H0670307B2 JP 12601689 A JP12601689 A JP 12601689A JP 12601689 A JP12601689 A JP 12601689A JP H0670307 B2 JPH0670307 B2 JP H0670307B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyurethane
polymer
diol
sheet
composition liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP12601689A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02307988A (ja
Inventor
信二 中西
繁樹 磯山
善博 丹波
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP12601689A priority Critical patent/JPH0670307B2/ja
Publication of JPH02307988A publication Critical patent/JPH02307988A/ja
Publication of JPH0670307B2 publication Critical patent/JPH0670307B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06NWALL, FLOOR, OR LIKE COVERING MATERIALS, e.g. LINOLEUM, OILCLOTH, ARTIFICIAL LEATHER, ROOFING FELT, CONSISTING OF A FIBROUS WEB COATED WITH A LAYER OF MACROMOLECULAR MATERIAL; FLEXIBLE SHEET MATERIAL NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06N3/00Artificial leather, oilcloth or other material obtained by covering fibrous webs with macromolecular material, e.g. resins, rubber or derivatives thereof
    • D06N3/12Artificial leather, oilcloth or other material obtained by covering fibrous webs with macromolecular material, e.g. resins, rubber or derivatives thereof with macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, e.g. gelatine proteins
    • D06N3/14Artificial leather, oilcloth or other material obtained by covering fibrous webs with macromolecular material, e.g. resins, rubber or derivatives thereof with macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, e.g. gelatine proteins with polyurethanes
    • D06N3/146Artificial leather, oilcloth or other material obtained by covering fibrous webs with macromolecular material, e.g. resins, rubber or derivatives thereof with macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, e.g. gelatine proteins with polyurethanes characterised by the macromolecular diols used

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は柔軟で耐加水分解性、耐黴性に優れ、耐屈曲
性、透湿性、外観、風合いの良い皮革様シート状物を製
造するのに適したシート状物の製造法に関するものであ
る。
【従来の技術】
従来、繊維集合体にポリウレタンを主体とした弾性重合
体溶液を含浸し、あるいは含浸および塗布し、重合体の
非溶剤中で処理して凝固し、皮革様シート状物を製造す
るためのシート状基材を製造するに際し、重合体の凝固
性を調節したり、形成する多孔質層の気孔構造を調節し
たりするための調節剤や凝固方法については多くの提案
がなされている。例えば、ソルビツト、ソルビタンまた
はソルバイトのカルボン酸エステルのアルキレンオキサ
イド付加物をポリウレタン溶液に配合して湿式凝固させ
ることが特公昭49-7110号公報に、無機塩類あるいは有
機塩などの低分子化合物と長鎖アルキル基またはアルキ
レン基を有するリン酸エステルとを配合したポリウレタ
ン溶液を凝固させることが特公昭49-8507号公報に、ポ
リエチレングリコールアルキルエーテル化合物をポリウ
レタンに添加することが特公昭54-25546号公報に、スル
ホコハク酸エステル化合物をポリウレタンに添加したポ
リウレタン組成物を湿式凝固することが特公昭58-42308
号公報に提案されている。 一方、本出願人はポリウレタン溶液を非溶剤中で凝固す
る際に、ポリウレタン溶液中に凝固調節剤として高級ア
ルコール、高級カルボン酸、高級炭化水素、ソルビタン
系界面活性剤、ポリオキシエチレン系界面活性剤、グリ
セリンエステル、脂肪酸アミドあるいは高級アルキルア
ミンのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエレンオキ
サイド付加物などのノニオン系界面活性剤を添加するこ
とを、例えば、特公昭42-22719号公報、特公昭42-27269
号公報、動公昭45-39634号公報、特公昭45-39635号公
報、特公昭46-2593号公報、特公昭47-3477号公報、特公
昭47-5634号公報、特公昭48-4939号公報、特公昭48-494
0号公報、特公昭48-4941号公報、特公昭48-5264号公
報、特公昭55-47054号公報、特公昭55-47055号公報、特
公昭62-7220号公報、特公昭62-49899号公報、特公昭63-
66956号公報、特公昭63-67588号公報などに提案してい
る。また、本出願人は1,9-ノナンジオールおよび/また
は2-メチル‐1,8-オクタンジオールを主体としてジオー
ルと脂肪族ジカルボン酸との縮合重合で得たポリエステ
ル系ジオールを用いてポリウレタンを製造すること、お
よびそのポリウレタンを人工皮革に使用することは既に
特開昭61-185520号公報、特開昭62-22817号公報に提案
している。
【発明が解決しようとする課題】
従来のポリウレタン溶液の凝固調節は、ポリウレタンの
化学構造に支配されるところが大きく、どのポリウレタ
ンにも共通する凝固調節剤がないのが現状である。中に
は、同じソフトゼグメントのポリウレタンであつてもハ
ードゼグメントとソフトゼグメントの組成比、ハードゼ
グメントの化学構造の相違、凝固条件によつて凝固調節
剤を変えないと安定な多孔質構造が形成されない。特
に、ソフトゼグメントに疎水性の大きいポリマーを使用
したポリウレタンでは均質な多孔質構造を安定に得るこ
とが容易でない。とりわけ、異なる化学構造の繊維集合
体を同一凝固条件で凝固して、均一性がよく、安定した
多孔質構造のポリウレタン層を形成することは容易でな
い。 本発明は、銀付皮革様シート状物において基体層と表面
被覆層との弾性的性質のバランスをとり、かつ耐久性に
優れた製品を得るため、シート状物を構成素材の一つで
あるポリウレタンに、疎水性の大きいポリマーをソフト
ゼグメントとした、化学構造の異なる2種類のポリウレ
タンを使用し、そのポリウレタン溶液を同一凝固条件で
凝固して、均質な多孔質構造のポリウレタン層を安定に
形成させるシート状物の製造法を提供するにある。更
に、柔軟で耐加水分解性、耐黴性に優れ、耐屈曲性、透
湿性、外観、風合いの良い皮革様シート状物を製造する
に適したシート状物を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
本発明は、ポリウレタンを主体とした重合体を含有した
繊維質基体層とポリウレタンを主体とした重合体でなる
多孔質層とからなるシート状物において、繊維質基体層
を構成するポリウレタンが1,9-ノナンジオールおよび/
または2-メチル1,8--オクタンジオールを主体としたジ
オールとジカルボン酸との縮合物である平均分子量700
〜4,000のポリエステルをソフトゼグメントとしたポリ
ウレタン多孔質体であり、多孔質層を構成するポリウレ
タンが平均分子量500〜3,000のポリエーテルあるいは少
なくとも50重量%がポリエーテルであるポリエーテル・
ポリエステルのポリマー混合物をソフトゼグメントとし
たポリウレタン多孔質体であることを特徴とするシート
状物である。 また、本発明は、繊維集合体にポリウレタンを主体とし
た重合体溶液を含浸し、塗布し、次いで重合体の非溶剤
中で凝固させてシート状物を製造するに際し、 含浸重合体溶液として、1,9-ノナンジオールおよび/
または2-メチル1,8-オクタンジオールを主体としたジオ
ールとジカルボン酸との縮合重合で得た平均分子量700
〜4,000のポリエステル系ジオールと有機ジイソシアネ
ートと鎖伸長剤とを反応させて得たポリエステル系ポリ
ウレタンを主体とした重合体、アルコール変性シリコン
オイル、高級アルコール、ソルビタン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロツクコポ
リマーの群から選ばれた少なくとも1種類の添加剤およ
び重合体の溶剤とからなる重合体組成溶液、 塗布重合体溶液として、平均分子量500〜3,000のポリ
エーテル系ジオールあるいは少なくとも50重量%がポリ
エーテル系ジオールとポリエステル系ジオールの混合ポ
リマージオールと有機ジイソシアネートと炭素数6以下
の低分子ジオールとを反応させて得たポリウレタンを主
体とした重合体、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、高級アルコール硫酸エステル塩、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンブロツクコポリマーの群から選
ばれた少なくとも1種類の添加剤および重合体の溶剤と
からなる重合体組成溶液、 を使用することを特徴とするシート状物の製造法であ
る。 すなわち、本発明は組成の異なる2種類のポリウレタン
の溶液を積層し、湿式凝固法によつて良好な多孔質構造
のシート状物を製造するにある。 本発明で使用するポリウレタンは、繊維集合体に含浸
するポリウレタンが1,9-ノナンジオールおよび/または
2-メチル1,8-オクタンジオールあるいは該ジオールと他
のジオール、例えば、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオー
ル、3-メチル1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオ
ールなどから選ばれたジオールを混合した混合ジオール
と脂肪族ジカルボン酸、例えば、マロン酸、コハク酸、
グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸などの脂肪族ジカルボン酸あるいは芳香族ジ
カルボン酸から選ばれた1種類あるいは2種類以上のジ
カルボン酸とを縮合重合して得た平均分子量700〜4,000
のポリエステルジオールの少なくとも1種類と、有機ジ
イソシアネート、例えば、フエニレンジイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、4,4′‐ジフエニルメタンジイソシアネートな
どの芳香族ジイソシアネート、1-イソシアネート‐3-イ
ソシアネートメチル‐3,5,5-トリメチルシクロヘキサ
ン、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4-ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネート、4,4′‐ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネート、3,3′‐ジメチル‐
4,4′‐ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなど
の脂肪族ジイソシアネートあるいは脂環族ジイソシアネ
ートから選ばれた少なくとも1種類の有機ジイソシアネ
ートと、鎖伸張剤は、例えば、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサ
ンジオール、3-メチル‐1,5-ペンタンジオール、1,4-シ
クロヘキサンジオール、キシレングリコールなどのジオ
ール類、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミン、ヒドラジン、アジピン酸ジヒドラ
ジド、イソフタル酸ジヒドラジド、N-メチル‐ビス(3-
アミノプロピル)アミン、ビス‐N,N′‐(3-アミノプ
ロピル)ピペラジン、シクロヘキサンジアミン、4,4′
‐ジシクロヘキシルメタンジアミン、3,3′‐ジメチル
‐4,4′‐ジアミノジシクロヘキシルメタン、1-アミノ
‐3-アミノメチル‐3,5,5-トリメチルシクロヘキサンな
どのジアミン類から選ばれた少なくとも1種類の化合物
とを反応させて得たポリウレタン(以下、このポリウレ
タンをPNOAポリウレタンと称する)である。 また、PNOAポリウレタンには他のポリウレタンを混合率
で40重量%以下の量を混合しても良い。混合する好まし
いポリウレタンはポリオキシエチレン系ポリウレタンあ
るいはポリオキシテトラメチレン系ポリウレタンであ
る。 多孔質表面層を形成するためのポリウレタンは、平均
分子量500〜3,000のポリエーテル系ジオール、例えば、
ポリオキシエチレンングリコール、ポリオキシプロピレ
ングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコー
ル、ポリヘキサメチレンエーテルグリコールなどから選
ばれた少なくとも1種類ののポリマージオール、あるい
はポリエーテル系ジオールには50重量%未満のポリエス
テル系ジオール、例えば、ポリエチレンアジペートグリ
コール、ポリエチレンプロピレンアジペートグリコー
ル、ポリブチレンアジペートグリコール、ポリヘキサメ
チレンアジペートグリコール、3-メチル‐1,5-ペンタン
アジペートグリコール、ポリカプロラクトングリコール
などから選ばれた少なくとも1種類のポリマージオール
を混合した混合ポリマージオールと、有機ジイソシアネ
ート、例えば、フエニレンジイソシアネート、トリレン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,
4′‐ジフエニルメタンジイソシアネートなどの芳香族
系ジイソシアネート、1-イソシアネート‐3-イソシアネ
ートメチル‐3,5,5-トリメチルシクロヘキサン、1,6-ヘ
キサメチレンジイソシアネート、1,4-ジシクロヘキシル
メタンジイソシアネート、4,4′‐ジシクロヘキシルメ
タンジイソシアネート、3,3′‐ジメチル‐4,4′‐ジシ
クロヘキシルメタンジイソシアネートなどの脂肪族ジイ
ソシアネートあるいは脂環族ジイソシアネートから選ば
れた少なくとも1種類の有機ジイソシアネート、好まし
くは芳香族系ジイソシアネートを主体とした有機ジイソ
シアネートと、鎖伸張剤、例えば、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-
ヘキサンジオール、3-メチル‐1,5-ペンタンジオール、
1,4-シクロヘキサンジオール、キシレングリコールなど
から選ばれた少なくとも1種類のジオールとを反応させ
て得たポリウレタン(以下、このポリウレタンをPETポ
リウレタンと称する)である。 本発明で使用するPNOAポリウレタンおよびPETポリウレ
タンは、溶剤N,N′‐ジメチルホルムアミド(以下、DMF
と略記する)に溶解したポリウレタン10重量%DMF溶液
を、温度30℃で測定した溶液粘度が少なくとも1ポイ
ズ、好ましくは1.3〜10ポイズの範囲のポリウレタンで
ある。このポリウレタンの粘度が低いと、スポンジ構造
の強度や耐屈曲疲労性が十分でない。また、ポリウレタ
ンの粘度が高いと、繊維集合体中に含浸することが容易
でなくなつたり、良好な溶液塗布層にならないとか、良
好なシート状物に加工することが難しくなり、更に均一
性の良いスポンジ構造に凝固することが困難になる。ま
た、ポリウレタンの溶液濃度は、PNOAポリウレタン含浸
用が5〜30重量%、好ましくは8〜25重量%の範囲であ
り、PETポリウレタン塗布用が10〜25重量%、好ましく
は12〜23重量%の範囲である。ポリウレタンの濃度が低
いと十分な強度のスポンジ構造のものが得られない。一
方、ポリウレタンの濃度が高いと凝固性にむらが生じて
均質性のよい、柔軟なスポンジ構造のものが得られな
い。 次に、ポリウレタン溶液に添加する凝固調節剤として
は、繊維集合体に含浸するPNOAポリウレタンを主体と
した重合体に添加する添加剤が、一般式 (ただし、R1、R2はHまたは‐CH3、R3はアルキル基、
nは10〜35の整数、平均分子量850〜3,500)で表される
アルコール変性シリコンオイル、炭素数8以上の高級ア
ルコール、例えば、オクタノール、ノナノール、デシル
アルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコー
ル、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペ
ンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシ
ルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコ
ール、セリルアルコール、ミリシルアルコールなど、ソ
ルビタン脂肪酸エステル、例えば、ソルビタンにラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステ
アリン酸などの高級カルボン酸を1分子、2分子あるい
は3分子反応させて得たモノエステル、ジエステルある
いはトリエステルなど、一般式HOCH2CH2OCH2CH
(CH3)OHで表される平均分子量200〜10,000のポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンブロツクコポリ
マーなどの群から選ばれた少なくとも1種類の添加剤で
ある。 また、多孔質表面層を形成するPETポリウレタンを主
体として重合体に添加する添加剤は、一般式ROCH2CH2
OHで表されるポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、例えば、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポ
リオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレ
ンステアリルエーテルなど、高級アルコール硫酸エステ
ル塩、例えば、ステアリルアルコール硫酸エステルナト
リウム、オレイルアルコール硫酸エステルナトリウム、
セチルアルコール硫酸エステルナトリウム、ミリスチル
アルコール硫酸エステルナトリウム、ラウリルアルコー
ル硫酸エステルナトリウム、2-エチルヘキシルアルコー
ル硫酸エステルナトリウムなど、一般式HOCH2CH2O
CH2CH(CH3)OHで表される平均分子量200〜1
0,000のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロ
ツクコポリマーなどの群から選ばれた少なくとも1種類
の添加剤である。 そして、ポリウレタンを主体とした重合体の凝固調節と
しての添加剤の添加量は、その作用によつて異なり、添
加剤が重合体溶液中に微小固体として存在するものある
いは結晶析出するものが気孔形成の核になるものにあつ
ては、重合体に対して0.3〜20重量%の添加量を、また
添加剤が重合体溶液中にあつて重合体組成液の表面張力
を支配し、凝固過程にある重合体の凝集を妨げるもの、
あるいは添加剤が重合体溶液中にたつて相分離して重合
体の凝集を妨げるものにあつては、重合体に対して3〜
30重量%の添加量を添加するとよい。添加量が少ないと
良好なスポンジ構造が得られないため、風合いの硬い、
屈曲疲労性の悪いものとなる。一方、添加量が多くなる
と、粗なスポンジ構造のものとなり、引っ掻き強度や摩
耗強度が低下するので好ましくない。また、添加剤の凝
固調節作用をより有効に作用させるために、重合体組成
液中に、水を重合体組成液に対して0.05〜3.0重量%の
範囲であつて、かつ重合体が析出しない範囲の量を添加
することも重合体の凝固速度の調節に有効で、良いスポ
ンジ構造を形成させることができる。 次に、含浸重合体組成液および塗布重合体組成液をシー
ト状物に加工する方法は、通常の繊維、例えば、ポリエ
ステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリオレ
フイン、ポリビニルアルコール、再生セルロースなどの
化学繊維、天然繊維、あるいは特殊形態の繊維、例え
ば、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル
などの極細繊維あるいは極細繊維束状繊維、多孔配列状
特殊繊維などから選ばれた繊維で構成された繊維絡合不
織布、繊維立毛編織布、不織布と編織布の積層布などの
布帛から選ばれた1種類の布帛に、所定の重合体溶液濃
度の含浸重合体組成液を含浸し、次いで所定の重合体溶
液濃度の塗布重合体組成液を塗布して得たシート状物
は、重合体の非溶剤中で凝固させる。重合体を良好なス
ポンジ構造に凝固させる条件は、凝固調節剤を有効に作
用させることにある。そのための一つの方法は、凝固調
節剤を添加した重合体組成液の温度を40〜80℃程度に加
温し、気孔の形状を大きめのスポンジ構造としたい場合
には、その重合体組成液の温度より低い温度の凝固液中
で凝固させるあるいは凝固液として重合体の溶剤‐非溶
剤組成液を用いて、非溶剤の多い凝固液系で凝固させる
などの急速にスキン層を形成する方法。また、気孔の形
状を微細スポンジ構造としたい場合には、重合体組成液
の温度と同程度あるいは高めの温度の凝固液中で凝固さ
せるあるいは凝固液として重合体の溶剤‐非溶剤組成液
を用いて、溶剤の多い凝固液系で凝固させるなどの緩慢
に凝固させる方法によつて重合体を凝固させ、ポリウレ
タンを主体とした重合体を含有した繊維質基体層とポリ
ウレタンを主体とした重合体でなる多孔質層とからなる
シート状物が得られる。また、シート状物中に存在する
凝固調節用の添加剤は、シート状物を製品化した後、シ
ート状物に悪い影響、例えば、重合体を劣化させたり、
硬化させたり、表面に移行して外観を損なうようなもの
の場合には添加剤を除去する必要があるが、それ以外で
は必ずしも除去する必要もない。添加剤の種類によつて
はシート状物の柔軟化効果を有するものもあるので、そ
れらを組み合わせて使用することも好ましい。 本発明で得たシート状物は、皮革様シート状物としての
仕上げ処理を行う。例えば、多孔質層表面に着色剤、光
沢調整剤などの付与、エンボス加工、柔軟化処理、染色
などの処理で銀付調の皮革様シート状物とする。また、
多孔質層の表面をバフ掛けして表面に内部の気孔を露出
させてスエード調表面とし、柔軟化処理、染色などの処
理でスエード調の皮革様シート状物とする。 本発明で得た皮革様シート状物は均質性の良いスポンジ
構造の重合体層を形成し、エンボス加工での賦型性、二
次製品加工性などがよく、柔軟性に富むものから、腰の
ある柔軟性まで広範囲の風合い領域のものが得られ、か
つ、基体層と表面被覆層との構成上のバランスがよくと
れたものとなるために風合い、外観などの感性が良いも
のであつて、耐加水分解性、耐黴性、耐屈曲疲労性、透
湿性などの諸性能に優れたものとなる。そのために、従
来の人工皮革では十分でない、セツト性がよく、かつ耐
久性の要求される紳士靴分野をはじめとし、スポーツ用
靴、スポーツ用品などに有用なものである。更にポリエ
ステル系ポリウレタンのソフトセグメントの配向性が小
さいために、ポリウレタンの温度依存性が小さく、低温
における風合いの影響が小さい。そのため、低温下で使
用する靴、衣料、手袋その他用品などの用途に好適であ
る。
【実施例】
次に、本発明の実施態様を具体的な実施例で説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中の部および%はことわりのない限り、重
量に関するものである。 (PNOAポリウレタンの製造) 参考例1 1,9-ノナンジオールとアジピン酸とを縮合重して得た平
均分子量1,900のポリエステルジオール、4,4′‐ジフエ
ニルメタンジイソシアネートおよびエチレングリコール
をモル比1:4.5:3.5で、目標溶液濃度25%になる量をDMF
溶媒中に仕込み、加温下で反応させ、75℃における溶液
粘度が約180ポイズになつたときに温度を下げ、重合反
応を停止させた。得られたポリウレタンは濃度10%、温
度30℃における溶液粘度3.4ポイズ、ポリウレタン中の
ソフトセグメント理論比率58.6%である。このポリウレ
タンをPNOA-ポリウレタンとする。 参考例2 1,9-ノナンジオール50%、2-メチル‐1,8-オクタンジオ
ール50%の混合ジオールとアジピン酸とを縮合重合して
得た平均分子量2,000のポリエステルジオール、4,4′‐
ジフエニルメタンジイソシアネートおよび1,4-ブタンジ
オールをモル比1:5:4で目標溶液濃度25%になる量をDMF
溶液中に仕込み、加温下で反応させて、75℃における溶
液粘度が約190ポイズになつたときに温度を下げ、重合
反応を停止させた。得られたポリウレタンは濃度10%、
温度30℃における溶液粘度3.5ポイズ、ポリウレタン中
のソフトセグメント理論比率55.4%である。このポリウ
レタンをPNOA-2ポリウレタンとする。 参考例3 1,9-ノナンジオールとアジピン酸とを縮合重合して、
平均分子量900のポリエステルジオール、平均分子量
1,380のポリエステルジオールおよび平均分子量3,200
のポリエステルジオールを得た。これらのポリエステル
ジオールは、それぞれ4,4′‐ジフエニルメタンジイソ
シアネートおよびエチレングリコール50%と3-メチル‐
1,5-ペンタンジオール50%との混合ジオールとを、の
ポリエステルジオールに対してはモル比1:2:1(ソフト
セグメントの理論比率60.8%)、のポリエステルジオ
ールに対してはモル比1:3.5:2.5(ソフトセグメントの
理論比率56.1%)、のポリエステルジオールに対して
はモル比1:8:7(ソフトセグメントの理論比率55.5%)
の組成とし目標溶液濃度25%になる量をDMF溶媒中に仕
込み、加温下で反応させ、75℃における溶液粘度が約18
0〜200ポイズの範囲になつたときに温度を下げ、重合反
応を停止させた。得られたポリウレタンの濃度10%、温
度30℃における溶液粘度を測定した。その結果、のポ
リエステルジオールからのポリウレタンの溶液粘度2.8
ポイズ(PNOA-3ポリウレタンとする)。のポリエステ
ルジオールからのポリウレタンの溶液粘度3.7ポイズ(P
NOA-4ポリウレタンとする)。のポリエステルジオー
ルからのポリウレタンの溶液粘度3.1ポイズ(PNOA-5ポ
リウレタンとする)であつた。 参考例4 2-メチル‐1,8-オクタンジオールとセバシン酸とを縮合
重合して得た平均分子量1,650のポリエステルジオー
ル、トリレンジイソシアネートおよびエチレングリコー
ルをモル比1:6:5で、目標溶液濃度25%になる量をDMF溶
媒中に仕込み、加温下で反応させ、75℃における溶液粘
度が約135ポイズになつたときに温度を下げ、重合反応
を停止させた。得られたポリウレタンは濃度10%、温度
30℃における溶液粘度2.6ポイズ、ポリウレタン中のソ
フトセグメント理論比率54.9%である。このポリウレタ
ンをPNOA-6ポリウレタンとする。 (PETポリウレタンの製造) 参考例5 平均分子量1,500のポリテトラメチレンエーテルグリコ
ールと4,4′‐ジフエニルメタンジイソシアネートおよ
びエチレングリコールをモル比1:4.5:3.5で、目標溶液
濃度25%になる量をDMF溶媒中に仕込み、加温下で反応
させ、75℃における溶液粘度が約185ポイズになつたと
きに温度を下げ、重合反応を停止させた。得られたポリ
ウレタンは濃度10%、温度30℃における溶液粘度3.3ポ
イズ、ポリウレタン中のソフトセグメント理論比率52.8
%である。このポリウレタンをPET-1ポリウレタンとす
る。 参考例6 平均分子量2,000のポリテトラメチレンエーテルグリコ
ール60部と平均分子量2,000のポリエチレンアジペート
グリコール40部との混合ポリマージオール、4,4′‐ジ
フエニルメタンジイソシアネートおよび1,4-ブタンジオ
ールをモル比1:5:4で目標溶液濃度25%になる量をDMF溶
媒中に仕込み、加温下で反応させて、75℃における溶液
粘度が約190ポイズになつたときに温度を下げ、重合反
応を停止させた。得られたポリウレタンは濃度10%、温
度30℃における溶液粘度3.5ポイズ、ポリウレタン中の
ソフトセグメント理論比率55.4%である。このポリウレ
タンをPET-2ポリウレタンとする。 (シート状物の製造) 実施例 (含浸重合体組成液の調整) 含浸液1 PNOA-1ポリウレタン溶液80部、平均分子量1,850のアル
コール変性シリコンオイル1部およびDMF19部の組成液
を調整し、液温度50℃に保温した。50℃における組成液
粘度は56.5ポイズであつた。 含浸液2 PNOA-1ポリウレタン溶液72部、カーボンブラック1部、
ステアリルアルコール2部、ソルビタントリステアレー
ト1部およびDMF24部の組成液を調整し、液温度55℃に
保温した。55℃における組成液粘度は28.5ポイズであつ
た。 含浸液3 PNOA-1ポリウレタン溶液80部、平均分子量1,500のポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマ
ー3部およびDMF17部の組成液を調整し、液温度55℃に
保温した。55℃における組成液粘度は52ポイズであつ
た。 含浸液4 PNOA-2ポリウレタン溶液64部、セリルアルコール2部、
ソルビタンモノステアレート2部、水1部およびDMF31
部の組成液を調整し、液温度55℃に保温した。 含浸液5 PNOA-3ポリウレタン溶液72部、平均分子量2,400のアル
コール変性シリコンオイル1部、セチルアルコール2部
およびDMF25部の組成液を調整し、液温度50℃に保温し
た。 含浸液6 PNOA-4ポリウレタン溶液72部、平均分子量2,400のアル
コール変性シリコンオイル1部、セチルアルコール2部
およびDMF25部の組成液を調整し、液温度50℃に保温し
た。 含浸液7 PNOA-5ポリウレタン溶液72部、平均分子量2,400のアル
コール変性シリコンオイル1部、セチルアルコール2部
およびDMF25部の組成液を調整し、液温度50℃に保温し
た。 含浸液8(比較例) PNOA-ポリウレタン溶液80部およびDMF20部のポリウレタ
ン溶液を調整し、液温度50℃に保温した。 含浸液9(比較例) PNOA-2ポリウレタン溶液80部、水1部およびDMF19部の
ポリウレタン溶液を調整し、液温度50℃に保温した。 含浸液10(比較例) PNOA-2ポリウレタン溶液80部、ブタノール2部およびDM
F18部のポリウレタン溶液を調整し、液温度50℃に保温
した。 (塗布重合体組成液の調整) 塗布液1 PET-1ポリウレタン溶液80部、ポリオキシエチレンオレ
イルエーテル2部、カーボンブラック0.5部およびDMF1
7.5部の組成液を調整し、液温度55℃に保温した。55℃
における組成液粘度は52ポイズであつた。 塗布液2 PET-1ポリウレタン溶液80部、2-エチルヘキシルアルコ
ール硫酸エステルナトリウム塩2部、ポリオキシエチレ
ンラウリルエーテル0.5部およびDMF17.5部の組成液を調
整し、液温度55℃に保温した。55℃における組成液粘度
は50.5ポイズであつた。 塗布液3 PET-2ポリウレタン溶液64部、2-エチルヘキシルアルコ
ール硫酸エステルナトリウム塩2部、ポリオキシエチレ
ンラウリルエーテル0.5部、酸化チタン2部およびDMF3
1.5部の組成液を調整し、液温度55℃に保温した。55℃
における組成液粘度は15ポイズであつた。 塗布液4 PET-2ポリウレタン溶液72部、平均分子量2,300のポリオ
キシエチレンポリオキシプロピレンブロツクコポリマー
3部、水1部およびDMF22部の組成液を調整し、液温度5
5℃に保温した。55℃における組成液粘度は25.5ポイズ
であつた。 塗布液5(比較例) PET-2ポリウレタン溶液72部、水1部、酸化チタン2部
およびDMF25部の組成液を調整し、液温度55℃に保温し
た。55℃における組成液粘度は27ポイズであつた。 (シート状物の製造) 高流動性ポリエチレン40部と6-ナイロン60部を溶融紡糸
し、延伸して得た繊度6デニールの多成分繊維(6-ナイ
ロンが極細繊維成分)を用い、ステープル繊維として、
乾式法で繊維ウエブを作り、積層した後、両面からニー
ドルパンチ処理して平均目付300g/m2の繊維絡合不織布
を作った。この繊維絡合不織布に先に調整した含浸液を
含浸し、次いで含浸液を含浸した繊維絡合不織布の一面
に、被覆層形成用として先に調整した塗布液を、ポリウ
レタン量として100g/m2になる量の塗布組成液を塗布し
た後、DMF30%水溶液、液温度35℃の凝固液中に浸漬し
て凝固させ、熱水で洗浄し、次いで繊維中のポリエチレ
ン成分を熱トルエン処理で除去し、続いてカチオン系活
性剤分散液で処理して乾燥し、シート状物を得た。 このシート状物は被覆層表面に着色剤を含む仕上剤組成
液を塗布し、続いてその表面をエンボス処理して銀付調
皮革様シート状物に仕上げた。これらの皮革様シート状
物のスポンジ構造の状態からポリウレタンの凝固性を、
また被覆層の折れ皺状態および風合いなど感性に関する
性能を比較して表1に示した。 またJIS K-6549法で測定した透湿度は、実施例1〜10の
皮革様シート状物が1,150〜1,450g/m2・24hr.であるの
に対して、比較例1〜5の皮革様シート状物は350〜420
g/m2・24hr.と低いものであつた。 すなわち、実施例のシート状物のポリウレタンは凝固に
よつて、均一性が良好で安定なスポンジ構造が形成され
るため、牛革様の腰のある柔軟性であり、発生する折れ
皺も革と同様に自然に発生するような形状で、視覚的柔
軟性をもたらすものである。更に、外観の良好な皮革様
シート状物に容易に仕上げることができた。 それに対して、比較例のシート状物は気孔の形成が不規
則であるばかりではなく、形成したスポンジ構造が不安
定であるため、乾燥工程で、あるいは溶剤処理工程でス
ポンジが不規則な潰れを生じて、大きな気孔部分が点在
した非多孔質構造層と同様になつてしまい、外観の悪
い、ゴム反発の大きいシート状物となる。更に、外観の
良い皮革様シート状物に仕上げることができないもので
あつた。 比較例6 平均分子量2,000のポリブチレンアジペートグリコー
ル、4,4′‐ジフエニルメタンジイソシアネートおよび
1,4-ブタンジオールをモル比1:6:5で重合して得たポリ
エステルポリウレタン(ポリウレタン中のソフトセグメ
ント理論比率50.6%)18%、ステアリルアルコール1
%、ポリオキシエチレンオレイルエーテル2%、カーボ
ンブラック1%およびDMF78%の塗布組成液6を調整
し、液温度50℃に保温した。 繊度1.5デニールのポリエステルステープル繊維で作つ
た繊維絡合不織布に含浸液2を含浸し、次いで一面に塗
布組成液6をポリウレタン量として100g/m2の液量を塗
布し、DMF30%水溶液、温度40℃の凝固液中で処理して
ポリウレタンを凝固させ、水洗し、乾燥してシート状物
を得た。 このシート状物のスポンジ構造は均一性の良いやや微細
なスポンジであり、実施例と同様に仕上げて皮革様シー
ト状物とした。この皮革様シート状物は腰のある柔軟な
風合いで、折れ皺の良いものであつた。 次に、比較例6の皮革様シート状物と、実施例1〜10の
皮革様シート状物を90℃の熱水中に浸漬し、皮革様シー
ト状物を10回折り曲げた場合に、表面被覆層のポリウレ
タンが割れるまでの浸漬時間を比較して耐加水分解性を
比較した。その結果、比較例6の皮革様シート状物では
11日目には割れが認められたが、実施例の皮革様シート
状物では20日目でも割れが認められなかつた。 また、数種類のかびの中に10日間放置した後、フレクソ
ーオーメーターで屈曲試験を行った結果、比較例6の皮
革様シート状物は2,380回の屈曲で表面に割れが認めら
れたが、実施例の皮革様シート状物は10万回の屈曲でも
割れは認められなかつた。
【発明の効果】
本発明で得た皮革様シート状物は均質性の良いスポンジ
構造の重合体層を形成し、エンボス加工での賦型性、二
次製品加工性などがよく、柔軟性に富むものから、腰の
ある柔軟性まで広範囲の風合い領域のものが得られ、風
合い、外観などの感性が良いものであつて、耐加水分解
性、耐黴性、耐屈曲疲労性、透湿性などの耐久性に優れ
たものである。そのために、従来の人工皮革では十分で
ない紳子靴分野をはじめとし、スポーツ用靴、スポーツ
用品、衣料、手袋その他用品などの用途に好適である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリウレタンを主体とした重合体を含有し
    た繊維質基体層とポリウレタンを主体とした重合体でな
    る多孔質層とからなるシート状物において、繊維質基体
    層を構成するポリウレタンが1,9-ノナンジオールおよび
    /または2-メチル1,8-オクタンジオールを主体としたジ
    オールとジカルボン酸との縮合物である平均分子量700
    〜4,000のポリエステルをソフトセグメントとしたポリ
    ウレタン多孔質体であり、多孔質層を構成するポリウレ
    タンが平均分子量500〜3,000のポリエーテルあるいは少
    なくとも50重量%がポリエーテルであるポリエーテル・
    ポリエステルのポリマー混合物をソフトセグメントとし
    たポリウレタン多孔質体であることを特徴とするシート
    状物。
  2. 【請求項2】繊維集合体にポリウレタンを主体とした重
    合体組成液を含浸し、塗布し、次いで重合体の非溶剤中
    で凝固させてシート状物を製造するに際し、 含浸重合体組成液として、1,9-ノナンジオールおよび
    /または2-メチル1,8-オクタンジオールを主体としたジ
    オールとジカルボン酸との縮合重合で得た平均分子量70
    0〜4,000のポリエステル系ジオールと有機ジイソシアネ
    ートと鎖伸長剤とを反応させて得たポリエステル系ポリ
    ウレタンを主体とした重合体、アルコール変性シリコン
    オイル、高級アルコール、ソルビタン脂肪酸エステル、
    ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロツクコポ
    リマーの群から選ばれた少なくとも1種類の添加剤およ
    び重合体の溶剤とからなる重合体組成液、 塗布重合体組成液として、平均分子量500〜3,000のポ
    リエーテル系ジオールあるいは少なくとも50重量%がポ
    リエーテル系ジオールとポリエステル系ジオールの混合
    ポリマージオールと有機ジイソシアネートと炭素数6以
    下の低分子ジオールとを反応させて得たポリウレタンを
    主体とした重合体、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
    ル、高級アルコール硫酸エステル塩、ポリオキシエチレ
    ンポリオキシプロピレンブロックコポリマーの群から選
    ばれた少なくとも1種類の添加剤および重合体の溶剤と
    からなる重合体組成液 を使用することを特徴とするシート状物の製造法。
JP12601689A 1989-05-18 1989-05-18 シート状物およびその製造法 Expired - Fee Related JPH0670307B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12601689A JPH0670307B2 (ja) 1989-05-18 1989-05-18 シート状物およびその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12601689A JPH0670307B2 (ja) 1989-05-18 1989-05-18 シート状物およびその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02307988A JPH02307988A (ja) 1990-12-21
JPH0670307B2 true JPH0670307B2 (ja) 1994-09-07

Family

ID=14924639

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12601689A Expired - Fee Related JPH0670307B2 (ja) 1989-05-18 1989-05-18 シート状物およびその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0670307B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3613712B2 (ja) * 1993-11-08 2005-01-26 東洋紡績株式会社 通気性レザー及びその製造法
WO2017050738A1 (de) * 2015-09-24 2017-03-30 Basf Se Thermoplastische polyurethane

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02307988A (ja) 1990-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4171391A (en) Method of preparing composite sheet material
US4448922A (en) Coagulated polyurethane coating compositions
EP0310037B1 (en) Leather-like sheet material and method of producing same
KR100501660B1 (ko) 다공질 형성용 수계 우레탄 수지 조성물, 섬유 시트상복합물의 제조방법 및 인공 피혁
KR20200078345A (ko) 피혁 용재의 제조 방법
JP4279115B2 (ja) 多孔性構造体の製造方法、人工皮革及び合成皮革
KR100237431B1 (ko) 미다공성 시트, 그 시트를 사용한 인조피혁용 기재 및 그 시트의 제조 방법
JP4350261B2 (ja) 撥水・撥油・帯電防止性能に優れた皮革様シート
JPH0670307B2 (ja) シート状物およびその製造法
JP5415195B2 (ja) 耐摩耗性に優れたヌバック様皮革調シート
JP3121460B2 (ja) 皮革様シート状物
JP2000303368A (ja) スエード調皮革様シート
JP2801254B2 (ja) シートの状物の製造法
JP2801255B2 (ja) シート状物の製造方法
JP2801253B2 (ja) シート状物の製造方法
JPH0299671A (ja) コーティング布帛の製造方法
JPH04300368A (ja) 皮革様シート状物
JP4083317B2 (ja) 銀面層付皮革様シートおよびその製造方法
JPH01132885A (ja) 柔軟な皮革様シートの製造法
JP2801252B2 (ja) シート状物の製造法
JPH07258979A (ja) ポリウレタン組成物および多孔質シート状物
JPH06240585A (ja) カチオン染料染色性皮革様シート
JPH048547B2 (ja)
JPH0637755B2 (ja) 皮革様シートの製造法
JPH0473274A (ja) 皮革様シート状物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees