JP2801255B2 - シート状物の製造方法 - Google Patents

シート状物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はシート状物の製造法に関する。
本発明により製造されるシート状物は、良好な平滑性
と柔軟性およびドレープ性に優れた風合いを呈するスポ
ンジ構造を有しており、耐加水分解性および耐屈曲性に
優れる。
〔従来の技術〕
従来、繊維基材にポリウレタンエラストマーを主体と
した重合体の溶液を含浸または/および塗布し凝固させ
て皮革様シート状物とすることは公知である。
1,9−ノナンジオールおよび/または2−メチル−1,8
−オクタンジオールとジカルボン酸との縮合重合によつ
て得られたポリエステルジオール(以下、これをPNOAと
略記する)、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を反
応させて得られたポリエステル系ポリウレタンエラスト
マーが合成皮革・人造皮革用のコーテイング剤含浸剤ま
たは風合調節剤として使用されることが報告されている
(特開昭61−185520号公報および特開昭62−22817号公
報参照)。
また、ポリオキシテトラメチレングリコールなどのポ
リオキシアルキレングリコールをソフトセグメント形成
性ポリマージオール成分としたポリウレタンは耐加水分
解性に優れることが知られている(特公昭59−20030号
公報参照)。
〔発明が解決しようとする課題〕
PNOAとポリオキシアルキレングリコールをソフトセグ
メント形成性ポリマージオール成分としたポリウレタン
は従来のポリエステル系ポリウレタンに比較して凝固速
度が速いためか、PNOA−ポリオキシアルキレングリコー
ル系ポリウレタンを用いて従来法を実施した場合には、
スポンジ構造の潰れた、平滑性および折れしわ形態の劣
つた表面を有するシート状物しか得られていない。
また、皮革様シートを製造する場合、通常少なくとも
2種類の重合体を紡糸して得られた多成分繊維を基材繊
維として用い、この繊維にポリウレタンエラストマーを
含浸凝固させたのち、該多成分繊維の少なくとも1成分
を溶剤処理または分解剤処理により除去して繊維形態を
変える操作が行われるが、その際、ポリウレタンエラス
トマーが形成するスポンジ構造が処理剤の作用により変
形することがしばしばみられる。
本発明の目的は、良好な平滑性と柔軟な風合いを呈す
るスポンジ構造を有する皮革様シート状物の製造方法を
提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、上記の目的は、(a)1,9−ノナン
ジオールおよび/または2−メチル−1,8−オクタンジ
オールを主成分とするジオールとジカルボン酸との縮合
重合によつて得られる数平均分子量500〜4,000のポリエ
ステルジオール、数平均分子量300〜5,000のポリオキシ
アルキレングリコール、有機ジイソシアネートおよび鎖
伸長剤を反応させて得られるポリウレタンエラストマ
ー、(b)ポリエーテル変性シリコーンオイル、(c)
ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロツクコ
ポリマーおよび(d)該ポリウレタンエラストマーの溶
剤の各成分からなり、(b)成分と(c)成分の合計量
が(a)成分に対して0.5〜50重量%であり、かつ
(b)成分対(c)成分の重量比が1/20〜5/1であるポ
リウレタンエラストマー組成液を繊維基材に含浸または
/および塗布し、該ポリウレタンエラストマーの非溶剤
で凝固させることを特徴とするシート状物の製造法を提
供することによつて達成される。
上記のポリエステルジオールは1,9−ノナンジオール
およびっまたは2−メチル−1,8−オクタンジオールを
主成分とするジオールとジカルボン酸とを常法に従つて
縮合重合することによつて製造される。原料のジオール
は、例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ヘキサンジオール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジオー
ル、キシレングリコールなどのジオールを少量含んでい
てもよい。ジカルボン酸としては、例えばアジピン酸、
ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セパシン酸な
どの脂肪族ジカルボン酸;イソフタル酸、テレフタル酸
などの芳香族ジカルボン酸などが挙げられ、これらのう
ちの1種類または任意の2種類以上の組合わせで使用さ
れる。ポリエステルジオールは水酸基価から求めた数平
均分子量が500〜4,000の範囲であるものを用いる。その
数平均分子量は900〜3,000の範囲であることが好まし
い。
また、上記のポリオキシアルキレングリコールとして
は、例えばポリオキシエチレングリコール、ポリオキシ
プロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリ
コールなどが使用される。ポリオキシアルキレングリコ
ールは水酸基価から求めた数平均分子量が300〜5,000の
範囲であるものを用いる。その数平均分子量は500〜3,0
00の範囲であることが好ましい。
本発明で用いられるポリウレタンエラストマーは、上
記のポリエステルジオール、ポリオキシアルキレングリ
コール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を常法に
従つて所望の割合で反応させることにより製造される。
ポリエステルジオールとポリオキシアルキレングリコー
ルの使用割合は、ポリエステルジオールをソフトセグメ
ント形成性ポリマージオール成分としたポリウレタンの
優れた特性が損われず、かつポリオキシアルキレングリ
コールの改質効果が十分に発揮されるように定められ
る。ポリエステルジオール対ポリオキシアルキレングリ
コールの使用割合(重量比)は約5/1〜1/5の範囲である
ことが好ましい。有機ジイソシアネートとしては例えば
4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネート、トリレン
ジイソシアネート、フエニレンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネー
ト;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート、水添トリレンジイソシアネート、水添キシ
リレンジイソシアネートなどの脂肪族または脂環族ジイ
ソシアネートなどが挙げられ、また鎖伸長剤としては活
性水素原子を2個有する化合物、例えばエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサ
ンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4
−シクロヘキサンジオール、キシレングリコールなどの
ジオール;エチレンジアミン、プロピレンジアミン、キ
シリレンジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジン、
フエニレンジアミン、トリレンジアミン、イソホロンジ
アミンなどのジアミン;ヒドラジン;アジピン酸ジヒド
ラジド、イソフタル酸ジヒドラジドなどのヒドラジドな
どが挙げられる。これらの有機ジイソシアネートおよび
鎖伸長剤はそれぞれ1種類または2種類以上の組合わせ
で使用される。
ポリウレタンエラストマーとしては、そのジメチルホ
ルムアミドの10重量%溶液の溶液粘度が30℃少なくとも
1ポイズ、好ましくは2〜10ポイズの範囲にあるものを
使用するのが望ましい。この溶液粘度が小さいものを使
用する場合には、得られるシート状物のスポンジ構造の
強度が十分でないか、または耐屈曲疲労性が十分でな
い。一方、溶液粘度が高すぎるポリウレタンエラストマ
ーは加工性が悪いばかりでなく、シート状物に均一性の
良好なスポンジ構造を付与することが難しくなる。ま
た、ポリウレタンエラストマーには他のポリマーが40重
量%以下の割合で混合されていてもよい。そのポリマー
としてポリオキシエチレングリコールをジオール成分と
して重合して得られたポリオキシエチレングリコールポ
リウレタンエラストマーを、上記のポリウレタンエラス
トマーに10重量%未満で混合する場合には、非溶剤、特
に水を含む凝固液中で該ポリウレタンエラストマーを凝
固する際に、均一な凝固を行うことができるばかりでな
く、ポリウレタンエラストマーの染色性を良くし、風合
いが柔軟でしつとりした触感のシート状物が得られる。
ポリウレタンエラストマーの溶剤としては、例えばジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチ
ルピロリドン、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる
が、ジメチルホルムアミドを使用するのが好ましい。
本発明で用いられるポリウレタンエラストマー組成液
はシロキサンとポリオキシアルキレンとの共重合物であ
るポリエーテル変性シリコーンオイル(以下、これを
(b)成分と略称する)とポリオキシエチレン−ポリオ
キシプロピレンブロツクコポリマー(以下、これを
(c)成分と略称する)とを特定の割合で含むことが、
シート状物に安定なスポンジ構造を付与するうえで必要
である。(b)成分と(c)成分とは重量比で1/20〜5/
1の範囲である。これ以上に(b)成分の割合が多い場
合も、また(c)成分の割合が多い場合も平滑性の良好
な多孔質シート状物は得られない。(b)成分と)c)
成分とは重量比で1/10〜2/1の範囲であることが好まし
い。(b)成分としては例えばクリスボンアシスタ−SD
−7(大日本インキ化学工業(株)製)などが挙げら
れ、また(c)成分としては例えばクリスボンアシスタ
−SD−14(大日本インキ化学工業(株)製)などが挙げ
られる。(b)成分と(c)成分の合計量はポリウレタ
ンエラストマーに対して0.5〜50重量%である。その合
計量が0.5重量%よりも少ない場合には、シート状物は
良好なスポンジ構造または均一性のスポンジ構造の多孔
質とはならない。また、合計量が50重量%よりも多い場
合には、シート状物が有するスポンジ構造における隔膜
が薄くなり、また隔膜が微多孔質になりすぎてシート状
物は機械的強度、耐膨潤性の低いものとなる。
ポリウレタンエラストマー組成液を含浸または/およ
び塗布する繊維基材は、天然繊維、再生繊維または合成
繊維からなる繊維構造物である。合成繊維としては、ポ
リエステル、ポリアミド、ポリオレフイン、ポリアクリ
ロニトリル、ポリウレタン、ポリウレタンウレア、ポリ
塩化ビニルなどのポリマーを紡糸して得た単一成分の繊
維(異形断面糸、細繊度系などを含む)のステープル繊
維またはフイラメント繊維;上記ポリマーの物理的また
は化学的性質の異なる少なくとも2種のポリマーを一つ
のノズルより吐出紡糸して得た多成分繊維のステーブル
繊維またはフイラメント繊維;また上記ポリマーの少な
くとも1種と他のポリマー、例えばポリスチレン、ポリ
アクリレート、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸
エステルの共重合体、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸
ビニルまたは酢酸ビニル共重合体などの紡糸可能なポリ
マーの少なくとも1種とを一つのノズルより吐出紡糸し
て得た多成分繊維のステーブル繊維またはフイラメント
繊維から繊維構造物を作り、ついで多成分繊維の1成分
を除去する方法または分割・分離する方法などによつて
多成分繊維を変性して得た極細繊維またはその繊維束な
どが挙げられる。これら繊維を編織布、繊維立毛編織布
または繊維絡合不織布として繊維基材とする。
繊維基材にポリウレタンエラストマー組成液を含浸ま
たは/および塗布し、次いでポリウレタンエラストマー
の非溶剤により凝固する。ポリウレタンエラストマーの
非溶剤として水、または前記のポリウレタンエラストマ
ーの溶剤の水溶液が使用される。該非溶剤としてはジメ
チルホルムアミドの約20〜40%水溶液を用いるのが好ま
しい。凝固温度はシート状物に形成されるスポンジ構造
に影響を与える。凝固温度が高い場合には、全体がゆる
やかに凝固するため微細で均一なスポンジ構造となる。
一方、凝固温度が低い場合には、表面に緻密なスキン層
を形成し、内部はゆつくり凝固することから巨大な均一
のスポンジ構造となる。好ましいスポンジ構造を形成さ
せるには凝固温度を約25〜75℃の範囲で選定すれば良
い。凝固して得られたシート状物は水洗、乾燥すること
によりシート状物を得る。
シート状物の表面がポリウレタンエラストマーの多孔
質層で被覆されている場合には、該シート状物に多孔質
層表面への着色剤を含む樹脂の塗布、エンボシング、柔
軟化処理などの仕上げ処理を行うことにより銀付皮革様
シートを得ることができる。またシート状物が繊維基材
にポリウレタンエラストマーを含浸しただけのものであ
る場合には、必要に応じてシート状物を厚さ方向に所望
の厚さにスライス分割したのち、その少なくとも一面に
起毛処理を施し、着色処理し、柔軟化処理して表面を繊
維立毛させることによりスエード調皮革様シートを得る
ことができる。
本発明で得られたシート状物は安定なスポンジ構造を
持ち、柔軟性、ドレープ性に優れた風合いを有し、耐屈
曲性、耐加水分解性に優れる。また、このシート状物か
ら得られた銀付皮革様シート状物は折れしわ形態、エン
ボス型の固定性などの外観が良く、またスエード調シー
ト状物は立毛性、風合いとも極めて良好である。これら
のシート状物は縫製加工性、裁断加工性、すき、型押性
などに優れたものである。
〔実施例〕
以下に、本発明を実施例で具体的に説明する。なお、
実施例中の部および%はことわりのない限り重量部およ
び重量%を表す。
実施例1〜3ならびに比較例1および2 1,9−ノナンジオールと2−メチル−1,8−オクタンジ
オールとの混合物(モル比50/50)とアジピン酸とを縮
合重合させて得られた数平均分子量2,000のポリエステ
ルジオール、数平均分子量2,000のポリオキシテトラメ
チレングリコール、4,4′−ジフエニルメタンジイソシ
アネートおよび1,4−ブタンジオール(モル比0.6:0.4:
6:5、ソフトセグメント比率50.6%、イソシアネート基
に基づく窒素量4.3%)を反応させて得たポリウレタン
エラストマー(濃度10%ジルチルホルムアミド溶液の30
℃における溶液粘度3ポイズ)を13%ジメチルホルムア
ミド溶液とし、この溶液にクリスボンアシスタ−SD−7
(前記のとおり、(b)成分)およびクリスボンアシス
タ−SD−14(前記のとおり、(c)成分の添加剤混合物
((b)成分/(c)成分(重量比)=1/2)をポリウ
レタンエラストマーに対して60%、35%、15%、3%ま
たは0.2%添加して5種類のポリウレタンエラストマー
組成液を調製した。
一方、6−ナイロン60部と高流動性ポリエチレン40部
を溶融紡糸して得た多成分繊維(6−ナイロンが極細繊
維成分)のステーブル繊維を用いてウエブを作り、ニー
ドルパンチ絡合不織布とした。この絡合不織布に上記の
ポリエステルエラストマー組成液を含浸、飽充させたの
ち、その絡合不織布をジメチルホルムアミド30%水溶液
(液温度40℃)に浸漬して凝固を行つた。次いで、絡合
不織布を熱トルエン中で処理して多成分繊維中のポリエ
チレン成分を溶解除去し、さらに洗浄し、カチオン系処
理分散液で処理して乾燥し、シート状物を得た。シート
状物はその表面をサンドペーパーでバフイングし、極細
繊維立毛面を形成したスエード調シート状物とした。次
いで、このシート状物を青色系金属錯塩染料を用いてウ
インス染料機で染色し、ソーピングし、乾燥し、ブラツ
シングしてスエード調製品に仕上げた。この製品につい
ての品質を表1に示した。
表1から明らかなとおり、添加剤量が多い場合には、
スポンジ間の隔膜が薄くなり、製品化までの過程でスポ
ンジ構造が潰れてしまい、立毛性、風合いとも悪い製品
になつた。一方、添加剤量が少ない場合には、該添加剤
が良好なスポンジ形成性に寄与しないため、スポンジ間
の隔膜が厚く、不均一なスポンジ構造となり、立毛性お
よび風合いとも悪い製品になつた。それらに対して、実
施例で得られた製品は微細で均一なスポンジ構造を有し
ており、立毛性および風合いとも良好であつた。
実施例4〜6ならびに比較例3および4 実施例1で得られたと同じポリウレタンエラストマー
の13%ジメチルホルムアミド溶液に表2に示した重量比
率の添加剤混合物をポリウレタンエラストマーに対して
20%添加して各々のポリウレタンエラストマー組成液を
調製した。
一方、熱水収縮率が少なくとも30%の繊度2.5デニー
ルのポリエチレンテレフタレート繊維50部と繊度0.9デ
ニールの低収縮率ポリエチレンテレフタレート繊維50部
を混綿して作つたウエブをニードルパンチで絡合処理
し、熱水中で収縮処理および熱処理して得た繊維シート
(目付285g/m2、厚さ1.4mm、見掛密度0.20g/cm3)に上
記のポリウレタンエラストマー組成液を含浸し、さらに
その上に実施例1で得られたと同じポリウレタンエラス
トマーの15%ジメチルホルムアミド溶液に、ポリウレタ
ンエラストマーに対して酸化チタン8%、クリスボンア
シスタ−SD−7(前記のとおり)7%およびクリスボン
アシスタ−SD−14(前記のとおり)14%を添加したポリ
ウレタンエラストマー組成液を塗布して被覆層を形成し
た。次いで、繊維シートをジメチルホルムアミド25%水
溶液(液温度40℃)に浸漬して凝固し、熱水洗浄し、乾
燥した。得られたシート状物にポリウレタンエラストマ
ー被覆層表面に実施例1で得られたと同じポリウレタン
エラストマーを基材として調製した白色表面塗布インク
をグラビヤ印刷機でプリントし、エンボシングによりシ
ート状物を銀付調皮革様シート状物に仕上げた。この皮
革様シート状物の品質を表3に示した。
表3から明らかなとおり、実施例で得られた皮革様シ
ート状物は風合い、折れしわ形態、エスボス型入り性が
良く、かつドレープ性が良好であるために靴用または鞄
用の素材として好適であつた。
実施例7 実施例1において、ポリウレタンエラストマーとして
1,9−ノナンジオールと2−メチル1,8−オクタンジオー
ルとの混合物(モル比30/70)とアジピン酸とを縮合重
合させて得られた数平均分子量1,500のポリエステルジ
オール、数平均分子量1,500のポリオキシテトラメチレ
ングリコール、4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネ
ートおよびエチレングリコール(モル比0.6:0.4:3:2、
ソフトセグメント比率63.2%、イソシアネート基に基づ
く窒素量3.5%)を反応させて得たポリウレタンエラス
トマー(濃度10%ジメチルホルムアミド溶液の30℃にお
ける溶液粘度3ポイズ)を用い、添加剤量を該ポリウレ
タンエラストマーに対して35%添加して調製したポリウ
レタンエラストマー組成液を用いる以外は実施例1と同
様の操作によりスエード調製品を得た。製品は立毛性、
風合いとも極めて良好なものであつた。
〔発明の効果〕
本発明によれば、良好な平滑性と柔軟性およびドレー
プ性に優れた風合いを呈し、耐屈曲性および耐加水分解
性に優れた安定なスポンジ構造を有する皮革様シート状
物が製造される。また製造されたシート状物は耐光候性
および低温特性に優れる。このシート状物から得られた
銀付皮革様シート状物は折れしわ形態、エンボス型の固
定性などの外観が良く、またスエード調シート状物は立
毛性、風合いとも極めて良好である。これらのシート状
物は二次加工性、例えば裁断加工性、縫製加工性、す
き、型押性などに優れたものである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06N 7/00 - 7/06 D06N 3/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)1,9−ノナンジオールおよび/また
    は2−メチル−1,8−オクタンジオールを主成分とする
    ジオールとジカルボン酸との縮合重合によつて得られる
    数平均分子量500〜4,000のポリエステルジオール、数平
    均分子量300〜5,000のポリオキシアルキレングリコー
    ル、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を反応させて
    得られるポリウレタンエラストマー、(b)ポリエーテ
    ル変性シリコーンオイル、(c)ポリオキシエチレン−
    ポリオキシプロピレンブロツクコポリマーおよび(d)
    該ポリウレタンエラストマーの溶剤の各成分からなり、
    (b)成分と(c)成分の合計量が(a)成分に対して
    0.5〜50重量%であり、かつ(b)成分対(c)成分の
    重量比が1/20〜5/1であるポリウレタンエラストマー組
    成液を繊維基材に含浸または/および塗布し、該ポリウ
    レタンエラストマーの非溶剤で凝固させることを特徴と
    するシート状物の製造法。
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