JP2801254B2 - シートの状物の製造法 - Google Patents
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- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
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- C08G18/06—Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
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- C08G18/65—Low-molecular-weight compounds having active hydrogen with high-molecular-weight compounds having active hydrogen
- C08G18/66—Compounds of groups C08G18/42, C08G18/48, or C08G18/52
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はシート状物の製造法に関する。
本発明により製造されるシート状物は、良好な平滑性
と柔軟な風合いを呈するスポンジ構造を有しており、耐
加水分解性に優れ、皮革様シートの表面層に適する。
と柔軟な風合いを呈するスポンジ構造を有しており、耐
加水分解性に優れ、皮革様シートの表面層に適する。
従来、ポリウレタンエラストマーを主体とした重合体
の溶液を基材上に塗布し凝固させ、形成した被膜層を基
材より剥離して多孔質シートとすることは公知である。
の溶液を基材上に塗布し凝固させ、形成した被膜層を基
材より剥離して多孔質シートとすることは公知である。
1,9−ノナンジオールおよび/または2−メチル−1,8
−オクタンジオールとジカルボン酸との縮合重合によつ
て得られたポリエステルジオール(以下、これをPNOAと
略記する)、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を反
応させて得られたポリエステル系ポリウレタンエラスト
マーが合成皮革・人造皮革用のコーテイング剤含浸剤ま
たは風合調節剤として使用されることが報告されている
(特開昭61−185520号公報および特開昭62−22817号公
報参照)。
−オクタンジオールとジカルボン酸との縮合重合によつ
て得られたポリエステルジオール(以下、これをPNOAと
略記する)、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を反
応させて得られたポリエステル系ポリウレタンエラスト
マーが合成皮革・人造皮革用のコーテイング剤含浸剤ま
たは風合調節剤として使用されることが報告されている
(特開昭61−185520号公報および特開昭62−22817号公
報参照)。
また、ポリオキシテトラメチレングリコールなどのポ
リオキシアルキレングリコールをソフトセグメント形成
性ポリマージオール成分としたポリウレタンは耐加水分
解性に優れることが知られている(特公昭59−20030号
公報参照)。
リオキシアルキレングリコールをソフトセグメント形成
性ポリマージオール成分としたポリウレタンは耐加水分
解性に優れることが知られている(特公昭59−20030号
公報参照)。
PNOAとポリオキシアルキレングリコールをソフトセグ
メント形成性ポリマージオール成分としたポリウレタン
は従来のポリエステル系ポリウレタンに比較して凝固速
度が速いためか、PNOA−ポリオキシアルキレングリコー
ル系ポリウレタンを用いて従来法を実施した場合には、
スポンジ構造の潰れた平滑性の劣つた表面を有するシー
ト状物しか得られていない。
メント形成性ポリマージオール成分としたポリウレタン
は従来のポリエステル系ポリウレタンに比較して凝固速
度が速いためか、PNOA−ポリオキシアルキレングリコー
ル系ポリウレタンを用いて従来法を実施した場合には、
スポンジ構造の潰れた平滑性の劣つた表面を有するシー
ト状物しか得られていない。
また、皮革様シートを製造する場合、通常少なくとも
2種類の重合体を紡糸して得られた多成分繊維を基材繊
維として用い、この繊維にポリウレタンエラストマーを
含浸凝固させたのち、該多成分繊維の少なくとも1成分
を溶剤処理または分解剤処理により除去して繊維形態を
変える操作が行われるが、その際、ポリウレタンエラス
トマーが形成するスポンジ構造が処理剤の作用により変
形することがしばしばみられる。
2種類の重合体を紡糸して得られた多成分繊維を基材繊
維として用い、この繊維にポリウレタンエラストマーを
含浸凝固させたのち、該多成分繊維の少なくとも1成分
を溶剤処理または分解剤処理により除去して繊維形態を
変える操作が行われるが、その際、ポリウレタンエラス
トマーが形成するスポンジ構造が処理剤の作用により変
形することがしばしばみられる。
本発明の目的は、良好な平滑性と柔軟な風合いを呈す
るスポンジ構造を有する多孔質シート状物の製造方法を
提供することにある。
るスポンジ構造を有する多孔質シート状物の製造方法を
提供することにある。
本発明によれば、上記の目的は、(a)1,9−ノナン
ジオールおよび/または2−メチル−1,8−オクタンジ
オールを主成分とするジオールとジカルボン酸との縮合
重合によつて得られる数平均分子量500〜4,000のポリエ
ステルジオール、数平均分子量300〜5,000のポリオキシ
アルキレングリコール、有機ジイソシアネートおよび鎖
伸長剤を反応させて得られるポリウレタンエラストマ
ー、(b)ポリエーテル変性シリコーンオイル、(c)
ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロツクコ
ポリマーおよび(d)該ポリウレタンエラストマーの溶
剤の各成分からなり、(b)成分と(c)成分の合計量
が(a)成分に対して0.5〜50重量%であり、かつ
(b)成分対(c)成分の重量比が1/20〜5/1であるポ
リウレタンエラストマー組成液を基材上に塗布し、該ポ
リウレタンエラストマーの非溶剤で凝固させ、次いで基
材上に形成したポリウレタンエラストマー被膜層を基材
より剥離することを特徴とするシート状物の製造法を提
供することによつて達成される。
ジオールおよび/または2−メチル−1,8−オクタンジ
オールを主成分とするジオールとジカルボン酸との縮合
重合によつて得られる数平均分子量500〜4,000のポリエ
ステルジオール、数平均分子量300〜5,000のポリオキシ
アルキレングリコール、有機ジイソシアネートおよび鎖
伸長剤を反応させて得られるポリウレタンエラストマ
ー、(b)ポリエーテル変性シリコーンオイル、(c)
ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロツクコ
ポリマーおよび(d)該ポリウレタンエラストマーの溶
剤の各成分からなり、(b)成分と(c)成分の合計量
が(a)成分に対して0.5〜50重量%であり、かつ
(b)成分対(c)成分の重量比が1/20〜5/1であるポ
リウレタンエラストマー組成液を基材上に塗布し、該ポ
リウレタンエラストマーの非溶剤で凝固させ、次いで基
材上に形成したポリウレタンエラストマー被膜層を基材
より剥離することを特徴とするシート状物の製造法を提
供することによつて達成される。
上記のポリエステルジオールは1,9−ノナンジオール
および/または2−メチル−1,8−オクタンジオールを
主成分とするジオールとジカルボン酸とを常法に従つて
縮合重合することによつて製造される。原料のジオール
は、例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ヘキサンジオール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジオー
ル、キシレングリコールなどのジオールを少量含んでい
てもよい。ジカルボン酸としては、例えばアジピン酸、
ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸な
どの脂肪族ジカルボン酸;イソフタル酸、テレフタル酸
などの芳香族ジカルボン酸などが挙げられ、これらのう
ちの1種類または任意の2種類以上の組合わせで使用さ
れる。ポリエステルジオールは水酸基価から求めた数平
均分子量が500〜4,000の範囲であるものを用いる。その
数平均分子量は900〜3,000の範囲であることが好まし
い。
および/または2−メチル−1,8−オクタンジオールを
主成分とするジオールとジカルボン酸とを常法に従つて
縮合重合することによつて製造される。原料のジオール
は、例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ヘキサンジオール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジオー
ル、キシレングリコールなどのジオールを少量含んでい
てもよい。ジカルボン酸としては、例えばアジピン酸、
ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸な
どの脂肪族ジカルボン酸;イソフタル酸、テレフタル酸
などの芳香族ジカルボン酸などが挙げられ、これらのう
ちの1種類または任意の2種類以上の組合わせで使用さ
れる。ポリエステルジオールは水酸基価から求めた数平
均分子量が500〜4,000の範囲であるものを用いる。その
数平均分子量は900〜3,000の範囲であることが好まし
い。
また、上記のポリオキシアルキレングリコールとして
は、例えばポリオキシエチレングリコール、ポリオキシ
プロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリ
コールなどが使用される。ポリオキシアルキレングリコ
ールは水酸基価から求めた数平均分子量が300〜5,000の
範囲であるものを用いる。その数平均分子量は500〜3,0
00の範囲であることが好ましい。
は、例えばポリオキシエチレングリコール、ポリオキシ
プロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリ
コールなどが使用される。ポリオキシアルキレングリコ
ールは水酸基価から求めた数平均分子量が300〜5,000の
範囲であるものを用いる。その数平均分子量は500〜3,0
00の範囲であることが好ましい。
本発明で用いられるポリウレタンエラストマーは、上
記のポリエステルジオール、ポリオキシアルキレングリ
コール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を常法に
従つて所望の割合で反応させることにより製造される。
ポリエステルジオールとポリオキシアルキレングリコー
ルの使用割合は、ポリエステルジオールをソフトセグメ
ント形成性ポリマージオール成分としたポリウレタンの
優れた特性が損われず、かつポリオキシアルキレングリ
コールの改質効果が十分に発揮されるように定められ
る。ポリエステルジオール対ポリオキシアルキレングリ
コールの使用割合(重量比)は約5/1〜1/5の範囲である
ことが好ましい。有機ジイソシアネートとしては例えば
4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネート、トリレン
ジイソシアネート、フエニレンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネー
ト;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート、水添トリレンジイソシアネート、水添キシ
リレンジイソシアネートなどの脂肪族または脂環族ジイ
ソシアネートなどが挙げられ、また鎖伸長剤としては活
性水素原子を2個有する化合物、例えばエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサ
ンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4
−シクロヘキサンジオール、キシレングリコールなどの
ジオール;エチレンジアミン、プロピレンジアミン、キ
シリレンジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジン、
フエニレンジアミン、トリレンジアミン、イソホロンジ
アミンなどのジアミン;ヒドラジン;アジピン酸ジヒド
ラジド、イソフタル酸ジヒドラジドなどのヒドラジドな
どが挙げられる。これらの有機ジイソシアネートおよび
鎖伸長剤はそれぞれ1種類または2種類以上の組合わせ
で使用される。
記のポリエステルジオール、ポリオキシアルキレングリ
コール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を常法に
従つて所望の割合で反応させることにより製造される。
ポリエステルジオールとポリオキシアルキレングリコー
ルの使用割合は、ポリエステルジオールをソフトセグメ
ント形成性ポリマージオール成分としたポリウレタンの
優れた特性が損われず、かつポリオキシアルキレングリ
コールの改質効果が十分に発揮されるように定められ
る。ポリエステルジオール対ポリオキシアルキレングリ
コールの使用割合(重量比)は約5/1〜1/5の範囲である
ことが好ましい。有機ジイソシアネートとしては例えば
4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネート、トリレン
ジイソシアネート、フエニレンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネー
ト;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート、水添トリレンジイソシアネート、水添キシ
リレンジイソシアネートなどの脂肪族または脂環族ジイ
ソシアネートなどが挙げられ、また鎖伸長剤としては活
性水素原子を2個有する化合物、例えばエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサ
ンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4
−シクロヘキサンジオール、キシレングリコールなどの
ジオール;エチレンジアミン、プロピレンジアミン、キ
シリレンジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジン、
フエニレンジアミン、トリレンジアミン、イソホロンジ
アミンなどのジアミン;ヒドラジン;アジピン酸ジヒド
ラジド、イソフタル酸ジヒドラジドなどのヒドラジドな
どが挙げられる。これらの有機ジイソシアネートおよび
鎖伸長剤はそれぞれ1種類または2種類以上の組合わせ
で使用される。
ポリウレタンエラストマーとしては、そのジメチルホ
ルムアミドの10重量%溶液の溶液粘度が30℃で少なくと
も1ポイズ、好ましくは2〜10ポイズの範囲にあるもの
を使用するのが望ましい。この溶液粘度が小さいものを
使用する場合には、得られるシート状物のスポンジ構造
の強度が十分でないか、または耐屈曲疲労性が十分でな
い。一方、溶液粘度が高すぎるポリウレタンエラストマ
ーは加工性が悪いばかりでなく、シート状物に均一性の
良好なスポンジ構造を付与することが難しくなる。ま
た、ポリウレタンエラストマーには他のポリマーが40重
量%以下の割合で混合されていてもよい。そのポリマー
としてポリオキシエチレングリコールをジオール成分と
して重合して得られたポリオキシエチレングリコールポ
リウレタンエラストマーを、上記のポリウレタンエラス
トマーに10重量%未満で混合する場合には、非溶剤、特
に水を含む凝固液中で該ポリウレタンエラストマーを凝
固する際に、均一な凝固を行うことができるばかりでな
く、ポリウレタンエラストマーの染色性を良くし、風合
いが柔軟でしつとりとした感触のシート状物が得られ
る。
ルムアミドの10重量%溶液の溶液粘度が30℃で少なくと
も1ポイズ、好ましくは2〜10ポイズの範囲にあるもの
を使用するのが望ましい。この溶液粘度が小さいものを
使用する場合には、得られるシート状物のスポンジ構造
の強度が十分でないか、または耐屈曲疲労性が十分でな
い。一方、溶液粘度が高すぎるポリウレタンエラストマ
ーは加工性が悪いばかりでなく、シート状物に均一性の
良好なスポンジ構造を付与することが難しくなる。ま
た、ポリウレタンエラストマーには他のポリマーが40重
量%以下の割合で混合されていてもよい。そのポリマー
としてポリオキシエチレングリコールをジオール成分と
して重合して得られたポリオキシエチレングリコールポ
リウレタンエラストマーを、上記のポリウレタンエラス
トマーに10重量%未満で混合する場合には、非溶剤、特
に水を含む凝固液中で該ポリウレタンエラストマーを凝
固する際に、均一な凝固を行うことができるばかりでな
く、ポリウレタンエラストマーの染色性を良くし、風合
いが柔軟でしつとりとした感触のシート状物が得られ
る。
ポリウレタンエラストマーの溶剤としては、例えばジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチ
ルピロリドン、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる
が、ジメチルホルムアミドを使用するのが好ましい。
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチ
ルピロリドン、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる
が、ジメチルホルムアミドを使用するのが好ましい。
本発明で用いられるポリウレタンエラストマー組成液
はシロキサンとポリオキシアルキレンとの共重合物であ
るポリエーテル変性シリコーンオイル(以下、これを
(b)成分と略称する)とポリオキシエチレン−ポリオ
キシプロピレンブロツクコポリマー(以下、これを
(c)成分と略称する)とを特定の割合で含むことが、
シート状物に安定なスポンジ構造を付与するうえで必要
である。(b)成分と(c)成分とは重量比で1/20〜5/
1の範囲である。これ以上に(b)成分の割合が多い場
合も、また(c)成分の割合が多い場合も平滑性の良好
な多孔質シート状物は得られない。(b)成分と(c)
成分とは重量比で1/10〜2/1の範囲であることが好まし
い。(b)成分としては例えばクリスボンアシスタ−SD
−7(大日本インキ化学工業(株)製)などが挙げら
れ、また(c)成分としては例えばクリスボンアシスタ
−SD−14(大日本インキ化学工業(株)製)などが挙げ
られる。(b)成分と(c)成分の合計量はポリウレタ
ンエラストマーに対して0.5〜50重量%である。その合
計量が0.5重量%よりも少ない場合には、シート状物は
良好のスポンジ構造または均一性のスポンジ構造の多孔
質とはならない。また、合計量が50重量%よりも多い場
合には、シート状物が有するスポンジ構造における隔膜
が薄くなり、また隔膜が微多孔質になりすぎてシート状
物は機械的強度、耐膨潤性の低いものとなる。
はシロキサンとポリオキシアルキレンとの共重合物であ
るポリエーテル変性シリコーンオイル(以下、これを
(b)成分と略称する)とポリオキシエチレン−ポリオ
キシプロピレンブロツクコポリマー(以下、これを
(c)成分と略称する)とを特定の割合で含むことが、
シート状物に安定なスポンジ構造を付与するうえで必要
である。(b)成分と(c)成分とは重量比で1/20〜5/
1の範囲である。これ以上に(b)成分の割合が多い場
合も、また(c)成分の割合が多い場合も平滑性の良好
な多孔質シート状物は得られない。(b)成分と(c)
成分とは重量比で1/10〜2/1の範囲であることが好まし
い。(b)成分としては例えばクリスボンアシスタ−SD
−7(大日本インキ化学工業(株)製)などが挙げら
れ、また(c)成分としては例えばクリスボンアシスタ
−SD−14(大日本インキ化学工業(株)製)などが挙げ
られる。(b)成分と(c)成分の合計量はポリウレタ
ンエラストマーに対して0.5〜50重量%である。その合
計量が0.5重量%よりも少ない場合には、シート状物は
良好のスポンジ構造または均一性のスポンジ構造の多孔
質とはならない。また、合計量が50重量%よりも多い場
合には、シート状物が有するスポンジ構造における隔膜
が薄くなり、また隔膜が微多孔質になりすぎてシート状
物は機械的強度、耐膨潤性の低いものとなる。
ポリウレタンエラストマー組成液を塗布する基材(ま
たは支持体)としては、ポリウレタンエラストマーの溶
剤に侵されない材料からなるシート、板状物、繊維構造
物などが使用され、例えばポリエチレンシート、ポリプ
ロピレンシート、ポリエステルシート、ポリアミドシー
ト、合成ゴムシート、有機繊維もしくは無機繊維からな
る布帛またはそれらの布帛にシリコン樹脂、フツ素樹脂
などを付与して得た布帛、ガラス板などのシートまたは
板状物;天然繊維、再生繊維、単一成分の通常の紡糸法
で得た合成繊維、物理的もしくは化学的性質の異なる少
なくとも2種のポリマーを一つのノズルより吐出紡糸し
て得た多成分繊維などを用いて織布、編布、繊維立毛編
織布、繊維絡合不織布などとした繊維構造物、またはこ
れら繊維構造物に重合体を含有させた繊維構造物が挙げ
られる。多孔質シート状物を皮革様シートの表面被膜層
用に製造する場合には、基材として多成分繊維からなる
繊維構造物または該繊維構造物にポリウレタンエラスト
マーを主体とした重合体を多孔質または非多孔質の状態
で含有させたものを使用することが特に好ましい。かか
る基材を使用した場合、柔軟性を持ち、二次加工法の良
好のシート状物が得られる。
たは支持体)としては、ポリウレタンエラストマーの溶
剤に侵されない材料からなるシート、板状物、繊維構造
物などが使用され、例えばポリエチレンシート、ポリプ
ロピレンシート、ポリエステルシート、ポリアミドシー
ト、合成ゴムシート、有機繊維もしくは無機繊維からな
る布帛またはそれらの布帛にシリコン樹脂、フツ素樹脂
などを付与して得た布帛、ガラス板などのシートまたは
板状物;天然繊維、再生繊維、単一成分の通常の紡糸法
で得た合成繊維、物理的もしくは化学的性質の異なる少
なくとも2種のポリマーを一つのノズルより吐出紡糸し
て得た多成分繊維などを用いて織布、編布、繊維立毛編
織布、繊維絡合不織布などとした繊維構造物、またはこ
れら繊維構造物に重合体を含有させた繊維構造物が挙げ
られる。多孔質シート状物を皮革様シートの表面被膜層
用に製造する場合には、基材として多成分繊維からなる
繊維構造物または該繊維構造物にポリウレタンエラスト
マーを主体とした重合体を多孔質または非多孔質の状態
で含有させたものを使用することが特に好ましい。かか
る基材を使用した場合、柔軟性を持ち、二次加工法の良
好のシート状物が得られる。
ポリウレタンエラストマー組成液は該ポリウレタンエ
ラストマー非溶剤により凝固する。ポリウレタンエラス
トマーの非溶剤として水、または前記のポリウレタンエ
ラストマーの溶剤の水溶液が使用される。該非溶液とし
てはジメチルホルムアミドの約20〜40%水溶液を用いる
のが好ましい。凝固温度はシート状物に形成されるスポ
ンジ構造に影響を与える。凝固温度が高い場合には、全
体がゆるやかに凝固するため微細で均一なスポンジ構造
となる。一方、凝固温度が低い場合には、表面に緻密な
スキン層を形成し、内部はゆつくり凝固することから巨
大な均一のスポンジ構造となる。好ましいスポンジ構造
を形成させるには凝固温度を約25〜75℃の範囲で選定す
れば良い。凝固して得られた基材上のポリウレタンエラ
ストマー被膜層を基材より剥離し、水洗、乾燥すること
により、平滑性の良好な表面を有する多孔質シート状物
を得る。
ラストマー非溶剤により凝固する。ポリウレタンエラス
トマーの非溶剤として水、または前記のポリウレタンエ
ラストマーの溶剤の水溶液が使用される。該非溶液とし
てはジメチルホルムアミドの約20〜40%水溶液を用いる
のが好ましい。凝固温度はシート状物に形成されるスポ
ンジ構造に影響を与える。凝固温度が高い場合には、全
体がゆるやかに凝固するため微細で均一なスポンジ構造
となる。一方、凝固温度が低い場合には、表面に緻密な
スキン層を形成し、内部はゆつくり凝固することから巨
大な均一のスポンジ構造となる。好ましいスポンジ構造
を形成させるには凝固温度を約25〜75℃の範囲で選定す
れば良い。凝固して得られた基材上のポリウレタンエラ
ストマー被膜層を基材より剥離し、水洗、乾燥すること
により、平滑性の良好な表面を有する多孔質シート状物
を得る。
本発明で得られたシート状物は安定なスポンジ構造を
有し、表面の平滑性および柔軟性が良好であるため、そ
のまま該シート状物を着色処理、型押し処理、柄模様の
プリントなどの仕上処理に付したのち、例えば壁装材、
室内装飾材として使用したり、種々の物品の装飾用に使
用することができる。さらに本発明で得られたシート状
物を柔軟な繊維質基材に接着して皮革様シートの銀面層
として仕上げることができる。
有し、表面の平滑性および柔軟性が良好であるため、そ
のまま該シート状物を着色処理、型押し処理、柄模様の
プリントなどの仕上処理に付したのち、例えば壁装材、
室内装飾材として使用したり、種々の物品の装飾用に使
用することができる。さらに本発明で得られたシート状
物を柔軟な繊維質基材に接着して皮革様シートの銀面層
として仕上げることができる。
〔実施例〕 以下に、本発明を実施例で具体的に説明する。なお、
実施例中の部および%はことわりのない限り重量部およ
び重量%を表す。
実施例中の部および%はことわりのない限り重量部およ
び重量%を表す。
実施例1 1,9−ノナンジオールと2−メチル−1,8−オクタンジ
オールとの混合物(モル比50/50)とアジピン酸とを縮
合重合させて得られた数平均分子量2,000のポリエステ
ルジオール、数平均分子量2,000のポリオキシテトラメ
チレングリコール、4,4′−ジフエニルメタンジイソシ
アネートおよび1,4−ブタンジオール(モル比0.6:0.4:
6:5、ソフトセグメント比率50.6%、イソシアネート基
に基づく窒素量4.3%)を反応させて得たポリウレタン
エラストマー(濃度10%ジメチルホルムアミド溶液の30
℃における溶液粘度3ポイズ)を13%ジメチルホルムア
ミド溶液とし、この溶液にクリスボンアシスタ−SD−7
(前記のとおり、(b)成分)およびクリスボンアシス
タ−SD−14(前記のとおり、(c)成分)の混合物
〔(b)成分/(c)成分(重量比)=1/2〕をポリウ
レタンエラストマーに対して20%、着色材としてカーボ
ンブラツクをポリウレタンエラストマーに対して20%添
加し、ポリウレタンエラストマー組成液を調製した。
オールとの混合物(モル比50/50)とアジピン酸とを縮
合重合させて得られた数平均分子量2,000のポリエステ
ルジオール、数平均分子量2,000のポリオキシテトラメ
チレングリコール、4,4′−ジフエニルメタンジイソシ
アネートおよび1,4−ブタンジオール(モル比0.6:0.4:
6:5、ソフトセグメント比率50.6%、イソシアネート基
に基づく窒素量4.3%)を反応させて得たポリウレタン
エラストマー(濃度10%ジメチルホルムアミド溶液の30
℃における溶液粘度3ポイズ)を13%ジメチルホルムア
ミド溶液とし、この溶液にクリスボンアシスタ−SD−7
(前記のとおり、(b)成分)およびクリスボンアシス
タ−SD−14(前記のとおり、(c)成分)の混合物
〔(b)成分/(c)成分(重量比)=1/2〕をポリウ
レタンエラストマーに対して20%、着色材としてカーボ
ンブラツクをポリウレタンエラストマーに対して20%添
加し、ポリウレタンエラストマー組成液を調製した。
このポリウレタンエラストマー組成液をポリエチレン
シートの基材上に液量で500g/m2(ポリウレタンエラス
トマー量62g/m2)の量を流延法により塗布し、次いで基
材をジメチルホルムアミド25%水溶液(液温度40℃)中
に浸漬して凝固した。得られたポリウレタンエラストマ
ー被膜層を基材より剥離し、80℃の熱水中で脱溶剤・洗
浄し、乾燥してシート状物を得た。得られたシート状物
は目付70g/m2、厚さ0.33mm、見掛密度0.23g/cm3であ
り、表面にほぼ垂直の長い空孔のあるスポンジ構造を有
しており、平滑な表面を有した柔軟なものであつた。
シートの基材上に液量で500g/m2(ポリウレタンエラス
トマー量62g/m2)の量を流延法により塗布し、次いで基
材をジメチルホルムアミド25%水溶液(液温度40℃)中
に浸漬して凝固した。得られたポリウレタンエラストマ
ー被膜層を基材より剥離し、80℃の熱水中で脱溶剤・洗
浄し、乾燥してシート状物を得た。得られたシート状物
は目付70g/m2、厚さ0.33mm、見掛密度0.23g/cm3であ
り、表面にほぼ垂直の長い空孔のあるスポンジ構造を有
しており、平滑な表面を有した柔軟なものであつた。
この多孔質シート状物の基材に接していた面を架橋型
ポリウレタン接着剤でナイロントリコツトに接着したの
ち、表面をサンドペーパーで約0.04〜0.05mm研磨し内部
の多孔を露出させたところ、均一な気孔によつて形成さ
れた美しい外観のスエード調シート状物が得られた。こ
のシート状物は柔軟でドレープ性があり、黒の衣料用素
材として使用可能であつた。また、このシート状物は湿
度95%、温度70℃の雰囲気中で6週間ジヤングルテスタ
ーを用いた耐加水分解試験では異常がなく、表面の平滑
性も損なわれず良好なものであつた。
ポリウレタン接着剤でナイロントリコツトに接着したの
ち、表面をサンドペーパーで約0.04〜0.05mm研磨し内部
の多孔を露出させたところ、均一な気孔によつて形成さ
れた美しい外観のスエード調シート状物が得られた。こ
のシート状物は柔軟でドレープ性があり、黒の衣料用素
材として使用可能であつた。また、このシート状物は湿
度95%、温度70℃の雰囲気中で6週間ジヤングルテスタ
ーを用いた耐加水分解試験では異常がなく、表面の平滑
性も損なわれず良好なものであつた。
比較例1 実施例1においてクリスボンアシスタ−SD−7および
クリスボンアシスタ−SD−14の添加剤混合物の添加量を
ポリウレタンエラストマーに対して0.4%としたポリウ
レタンエラストマー組成液を用いる以外は実施例1と同
様の処理操作を行うことにより得たシート状物は目付68
g/m2、厚さ0.19mm、見掛密度0.45g/cm3であり、表面に
は凹凸が小じわのように形成されており、スポンジ構造
も不均一な形状の空孔が形成されたものであつた。この
シート状物を実施例1と同様に処理してスエード調シー
ト状物の調製を試みたが、得られたシート状物は外観が
悪く、かつ風合いの硬いものであつた。
クリスボンアシスタ−SD−14の添加剤混合物の添加量を
ポリウレタンエラストマーに対して0.4%としたポリウ
レタンエラストマー組成液を用いる以外は実施例1と同
様の処理操作を行うことにより得たシート状物は目付68
g/m2、厚さ0.19mm、見掛密度0.45g/cm3であり、表面に
は凹凸が小じわのように形成されており、スポンジ構造
も不均一な形状の空孔が形成されたものであつた。この
シート状物を実施例1と同様に処理してスエード調シー
ト状物の調製を試みたが、得られたシート状物は外観が
悪く、かつ風合いの硬いものであつた。
また添加剤混合物の添加量をポリウレタンエラストマ
ーに対して50%より多くしたポリウレタンエラストマー
組成液を用いた場合には、柔軟な多孔質シート状物は得
られたものの、空孔が大きくかつ空孔間の隔壁が薄いた
め、表層と裏層の中間で二枚に剥れやすいシート状物で
あつた。
ーに対して50%より多くしたポリウレタンエラストマー
組成液を用いた場合には、柔軟な多孔質シート状物は得
られたものの、空孔が大きくかつ空孔間の隔壁が薄いた
め、表層と裏層の中間で二枚に剥れやすいシート状物で
あつた。
実施例2〜4ならびに比較例2および3 実施例1で得られたと同じポリウレタンエラストマー
の13%ジメチルホルムアミド溶液に表1に示した重量比
率の添加剤混合物をポリウレタンエラストマーに対して
20%添加して各々のポリウレタンエラストマー組成液を
調製した。
の13%ジメチルホルムアミド溶液に表1に示した重量比
率の添加剤混合物をポリウレタンエラストマーに対して
20%添加して各々のポリウレタンエラストマー組成液を
調製した。
これらのポリウレタンエラストマー組成液をポリエチ
レンシート基材上に液量で600g/m2の量を塗布し、次い
で基材をジメチルホルムアミド25%水溶液(液温度40
℃)中に浸漬して凝固した。基材上に形成されたポリウ
レタンエラストマー被膜層を基材より剥離し、80℃の熱
水中で脱溶剤・洗浄し、乾燥してシート状物を得た。得
られたシート状物のスポンジ状態、外観などを表2に示
した。
レンシート基材上に液量で600g/m2の量を塗布し、次い
で基材をジメチルホルムアミド25%水溶液(液温度40
℃)中に浸漬して凝固した。基材上に形成されたポリウ
レタンエラストマー被膜層を基材より剥離し、80℃の熱
水中で脱溶剤・洗浄し、乾燥してシート状物を得た。得
られたシート状物のスポンジ状態、外観などを表2に示
した。
これらの多孔質シート状物を、予め作製しておいたナ
イロン−6極細繊維束状繊維絡合不織布にポリエステル
系ポリウレタンを含有させて得た厚さ1.2mmの繊維質基
材に溶剤接着法で接着し、表面に着色剤を塗布し、エン
ボス加工して銀付調皮革様シート状物を得た。実施例の
多孔質シート状物を用いて得られたシート状物は良好な
エンボス模様が付与され、細く長い多数の折れ皺を発生
し、見た目に重量感のある皮革様シート状物であるのに
対し、比較例の多孔質シート状物を用いて得られたシー
ト状物はエンボス模様の付与性が悪く、かつ折れ皺の悪
いものであつた。
イロン−6極細繊維束状繊維絡合不織布にポリエステル
系ポリウレタンを含有させて得た厚さ1.2mmの繊維質基
材に溶剤接着法で接着し、表面に着色剤を塗布し、エン
ボス加工して銀付調皮革様シート状物を得た。実施例の
多孔質シート状物を用いて得られたシート状物は良好な
エンボス模様が付与され、細く長い多数の折れ皺を発生
し、見た目に重量感のある皮革様シート状物であるのに
対し、比較例の多孔質シート状物を用いて得られたシー
ト状物はエンボス模様の付与性が悪く、かつ折れ皺の悪
いものであつた。
実施例5ならびに比較例4および5 1,9−ノナンジオールと2−メチル−1,8−オクタンジ
オールとの混合物(モル比30/70)とアジピン酸とを縮
合重合させて得られた数平均分子量1,500のポリエステ
ルジオール、数平均分子量1,500のポリオキシテトラメ
チレングリコール、4,4′−ジフエニルメタンジイソシ
アネートおよびエチレングリコール(モル比0.6:0.4:3.
7:2.7、ソフトセグメント比率57.8%、イソシアネート
基に基づく窒素量4.0%)を反応させて得たポリウレタ
ンエラストマー(濃度10%ジメチルホルムアミド溶液の
30℃における溶液粘度3ポイズ)を13%ジメチルホルム
アミド溶液とし、この溶液にクリスボンアシスタ−SD−
7(前記のとおり、(b)成分)およびクリスボンアシ
スタ−SD−14(前記のとおり、(c)成分)の混合物
((b)成分/(c)成分(重量比)=8/10)をポリウ
レタンエラストマーに対して20%添加してポリウレタン
エラストマー組成液を調製した。このポリウレタンエラ
ストマー組成液を実施例2と同一条件で基材上に塗布
し、凝固させ、基材上に形成されたポリウレタンエラス
トマー被膜層を基材より剥離し、脱溶剤・洗浄、乾燥し
てシート状物を得た。
オールとの混合物(モル比30/70)とアジピン酸とを縮
合重合させて得られた数平均分子量1,500のポリエステ
ルジオール、数平均分子量1,500のポリオキシテトラメ
チレングリコール、4,4′−ジフエニルメタンジイソシ
アネートおよびエチレングリコール(モル比0.6:0.4:3.
7:2.7、ソフトセグメント比率57.8%、イソシアネート
基に基づく窒素量4.0%)を反応させて得たポリウレタ
ンエラストマー(濃度10%ジメチルホルムアミド溶液の
30℃における溶液粘度3ポイズ)を13%ジメチルホルム
アミド溶液とし、この溶液にクリスボンアシスタ−SD−
7(前記のとおり、(b)成分)およびクリスボンアシ
スタ−SD−14(前記のとおり、(c)成分)の混合物
((b)成分/(c)成分(重量比)=8/10)をポリウ
レタンエラストマーに対して20%添加してポリウレタン
エラストマー組成液を調製した。このポリウレタンエラ
ストマー組成液を実施例2と同一条件で基材上に塗布
し、凝固させ、基材上に形成されたポリウレタンエラス
トマー被膜層を基材より剥離し、脱溶剤・洗浄、乾燥し
てシート状物を得た。
比較のために、上記の方法においてポリウレタンエラ
ストマーとして数平均分子量450のポリエステルジオー
ルおよび数平均分子量650のポリオキシテトラメチレン
グリコールを用いて得たポリウレタンエラストマー(モ
ル比0.6:0.4:1.5:0.5、ソフトセグメント比率61.5%、
イソシアネート基に基づく窒素量4.0%)、または数平
均分子量4,050のポリエステルジオールおよび数平均分
子量4,050のポリオキシテトラメチレングリコールを用
いて得たポリウレタンエラストマー(モル比0.6:0.4:1.
05:9.5、ソフトセグメント比率55.7%、イソシアネート
基に基づく窒素量4.0%)を用いる以外は同様の操作に
よりシート状物を得た。得られたシート状物のスポンジ
状態、外観などを表3に示した。
ストマーとして数平均分子量450のポリエステルジオー
ルおよび数平均分子量650のポリオキシテトラメチレン
グリコールを用いて得たポリウレタンエラストマー(モ
ル比0.6:0.4:1.5:0.5、ソフトセグメント比率61.5%、
イソシアネート基に基づく窒素量4.0%)、または数平
均分子量4,050のポリエステルジオールおよび数平均分
子量4,050のポリオキシテトラメチレングリコールを用
いて得たポリウレタンエラストマー(モル比0.6:0.4:1.
05:9.5、ソフトセグメント比率55.7%、イソシアネート
基に基づく窒素量4.0%)を用いる以外は同様の操作に
よりシート状物を得た。得られたシート状物のスポンジ
状態、外観などを表3に示した。
参考例1 実施例1において、着色剤としてカーボンブラツクの
代わりに酸化チタンをポリウレタンエラストマーに対し
て2%添加する以外は同様にしてポリウレタンエラスト
マー組成液を調製した。このポリウレタンエラストマー
組成液を、予め作製しておいたナイロン−6極細繊維束
状繊維絡合不織布にポリエステル系ポリウレタンを含有
させて得た厚さ1.2mmの繊維質基材上に液量で850g/m2の
量を塗布し、次いで基材をジメチルホルムアミド30%水
溶液(液温度40℃)中に浸漬して凝固した。次いで80℃
の熱水中で脱溶剤・洗浄、乾燥して、繊維質基材上に多
孔質ポリウレタンエラストマーを被覆した多孔質シート
状物を得た。この多孔質シート状物の表面は平滑性が良
好であつた。
代わりに酸化チタンをポリウレタンエラストマーに対し
て2%添加する以外は同様にしてポリウレタンエラスト
マー組成液を調製した。このポリウレタンエラストマー
組成液を、予め作製しておいたナイロン−6極細繊維束
状繊維絡合不織布にポリエステル系ポリウレタンを含有
させて得た厚さ1.2mmの繊維質基材上に液量で850g/m2の
量を塗布し、次いで基材をジメチルホルムアミド30%水
溶液(液温度40℃)中に浸漬して凝固した。次いで80℃
の熱水中で脱溶剤・洗浄、乾燥して、繊維質基材上に多
孔質ポリウレタンエラストマーを被覆した多孔質シート
状物を得た。この多孔質シート状物の表面は平滑性が良
好であつた。
実施例1で得られたと同じポリウレタンエラストマー
を基材として酸化チタンを主体とした顔料で白色インキ
を調製した。この白色インキを用いて上記の多孔質シー
ト状物を140メツシユのグラビアロールで表面着色処理
し、乾燥したのち、あら地生模様(牛革)のエンボス加
工と揉み加工を行つて銀付調シート状物を得た。このも
のは外観、風合い、折れ皺が良好であり、耐屈曲疲労性
が良く、紳士靴やスポーツ靴の素材として好適であつ
た。
を基材として酸化チタンを主体とした顔料で白色インキ
を調製した。この白色インキを用いて上記の多孔質シー
ト状物を140メツシユのグラビアロールで表面着色処理
し、乾燥したのち、あら地生模様(牛革)のエンボス加
工と揉み加工を行つて銀付調シート状物を得た。このも
のは外観、風合い、折れ皺が良好であり、耐屈曲疲労性
が良く、紳士靴やスポーツ靴の素材として好適であつ
た。
本発明によれば、良好な平滑性と柔軟性およびドレー
プ性に優れた風合いを呈し、耐屈曲性および耐加水分解
性に優れた安定なスポンジ構造を有する多孔質シート状
物が製造される。また製造されたシート状物は耐光候性
および低温特性に優れる。このシート状物から得られた
銀付皮革様シート状物は折れしわ形態、エンボス型の固
定性などの外観がよく、またスエード調シート状物は立
毛性が良好である。また、これらのシート状物は二次加
工性、例えば裁断加工性、縫製加工性、すき、型押性な
どに優れたものである。
プ性に優れた風合いを呈し、耐屈曲性および耐加水分解
性に優れた安定なスポンジ構造を有する多孔質シート状
物が製造される。また製造されたシート状物は耐光候性
および低温特性に優れる。このシート状物から得られた
銀付皮革様シート状物は折れしわ形態、エンボス型の固
定性などの外観がよく、またスエード調シート状物は立
毛性が良好である。また、これらのシート状物は二次加
工性、例えば裁断加工性、縫製加工性、すき、型押性な
どに優れたものである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06N 7/00 - 7/06 D06N 3/14
Claims (1)
- 【請求項1】(a)1,9−ノナンジオールおよび/また
は2−メチル−1,8−オクタンジオールを主成分とする
ジオールとジカルボン酸との縮合重合によつて得られる
数平均分子量500〜4,000のポリエステルジオール、数平
均分子量300〜5,000のポリオキシアルキレングリコー
ル、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を反応させて
得られるポリウレタンエラストマー、(b)ポリエーテ
ル変性シリコーンオイル、(c)ポリオキシエチレン−
ポリオキシプロピレンブロツクコポリマーおよび(d)
該ポリウレタンエラストマーの溶剤の各成分からなり、
(b)成分と(c)成分の合計量が(a)成分に対して
0.5〜50重量%であり、かつ(b)成分の重量比対
(c)成分が1/20〜5/1であるポリウレタンエラストマ
ー組成液を基材上に塗布し、該ポリウレタンエラストマ
ーの非溶剤で凝固させ、次いで基材上に形成したポリウ
レタンエラストマー被膜層を基材より剥離することを特
徴とするシート状物の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1087324A JP2801254B2 (ja) | 1989-04-05 | 1989-04-05 | シートの状物の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1087324A JP2801254B2 (ja) | 1989-04-05 | 1989-04-05 | シートの状物の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02264085A JPH02264085A (ja) | 1990-10-26 |
JP2801254B2 true JP2801254B2 (ja) | 1998-09-21 |
Family
ID=13911682
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1087324A Expired - Fee Related JP2801254B2 (ja) | 1989-04-05 | 1989-04-05 | シートの状物の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2801254B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
JP4950564B2 (ja) * | 2006-06-09 | 2012-06-13 | 株式会社クラレ | 高分子材料、それから得られる発泡体およびこれらを用いた研磨パッド |
JP5236896B2 (ja) * | 2007-05-23 | 2013-07-17 | 東洋クロス株式会社 | 樹脂成形品の製造方法 |
-
1989
- 1989-04-05 JP JP1087324A patent/JP2801254B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
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