JPH0525780A - 高耐久性皮革様シ−ト及びその製造方法 - Google Patents

高耐久性皮革様シ−ト及びその製造方法

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JPH0525780A
JPH0525780A JP15456891A JP15456891A JPH0525780A JP H0525780 A JPH0525780 A JP H0525780A JP 15456891 A JP15456891 A JP 15456891A JP 15456891 A JP15456891 A JP 15456891A JP H0525780 A JPH0525780 A JP H0525780A
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polyurethane
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polymer
glycol
polycarbonate
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JP15456891A
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Katsuhiko Nishitomi
克彦 西富
Kanji Shirota
寛治 城田
Toshio Yasuda
敏夫 安田
Tatsuro Tsukano
達郎 塚野
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】繊維質基体の少なくとも片面に、ポリオール成
分として分子量3000以上のポリカーボネート系ジオ
ールを主体とするポリマーグリコールを用いてなる軟化
温度130〜185℃のポリウレタンで構成された多孔
質の表面層と、更にその上にポリオール成分としてポリ
カーボネート系ジオールを主体とするポリマーグリコー
ルを用いてなるポリウレタンで構成された仕上げ層とが
積層されてなる高耐久性皮革様シート及びその製造方
法。 【効果】本発明の皮革様シートは、高耐久性を保持し、
エンボス加工性に優れ、且つ風合いや表面強さが良好で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンボス性の良好な高
耐久性皮革様シ−ト及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】皮革様シ−トの製造法において、表面の
模様付けは、商品企画上重要な工程である。表面の模様
付けは、加熱ロ−ル或いは加熱板による型押し、即ちエ
ンボス加工が主に行われている。この皮革様シ−トとし
ては、従来、不織布、織布、編布等の繊維質基体の上
に、ポリウレタンエラストマ−を主体とする重合体から
なる多孔質被覆層を形成させたものが、外観や物性が天
然皮革に類似している為、現在まで多量に製造されてい
る。そして、この皮革様シ−ト物の外観をより一層天然
皮革に似させるべく、その表面に天然皮革様の表面シワ
をエンボス加工により付与する方法が一般に採用されて
いる。
【0003】従来、分子量3000以上のポリカ−ボネ
−トジオ−ルの場合は、溶融粘度が高いため、製造上の
困難さが増す上に、ウレタン化反応時の作業性も悪いと
いう欠点を有していた。そこで、従来通常市販の分子量
2000以下のポリカ−ボネ−ト系ジオ−ルを主体とし
て用いて、高耐久性ポリウレタンの多孔質層が積層され
た皮革様シ−トにエンボス加工を行っていた。
【0004】しかし、この場合、多孔質被覆層中の気泡
が溶融破壊されて表面が凹凸となり易く、他のポリエス
テル系ジオ−ル又はポリエ−テル系ジオ−ルを用いたポ
リウレタンに比べて、意匠性の点で大きい欠点を有して
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリウレタ
ンの高耐久性を保持しつつ、多孔質被覆層中の気泡がエ
ンボス加工時に溶融破壊を起こさず、且つ風合いの良好
な皮革様シ−ト及びその製造方法を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明者等は上記課題を解
決するために鋭意研究を行った結果、本発明を完成する
に至った。
【0007】即ち本発明は、繊維質基体の少なくとも片
面に、ポリオール成分として分子量3000以上のポリ
カ−ボネ−ト系ジオ−ルを主体とするポリマ−グリコ−
ルを用いてなるポリウレタン(A)で構成された多孔質
の表面層と、更にその上にポリオール成分としてポリカ
−ボネ−ト系ジオ−ルを主体とするポリマ−グリコ−ル
を用いてなるポリウレタン(B)で構成された仕上げ層
とが積層されてなる高耐久性皮革様シ−トであり、更
に、ポリウレタン(A)の軟化温度が130〜185℃
であり、ポリウレタン(B)の軟化温度が該ポリウレタ
ン(A)の軟化温度より少なくとも20℃高いことを特
徴とする高耐久性皮革様シ−トに関する。
【0008】また分子量3000以上のポリカ−ボネ−
ト系ジオ−ルを主体とするポリマ−グリコ−ルとして、
分子量3000以上のポリカ−ボネ−トジオ−ルと分子
量3000未満のポリカ−ボネ−トジオ−ル若しくはポ
リエーテルグリコールとの共縮合体又はそれらの混合物
であって、平均分子量が2500以上のものを用いるこ
とを特徴とするものである。
【0009】更に繊維質基体の少なくとも片面に、分子
量3000以上のポリカ−ボネ−トジオ−ルを主体とす
るポリマ−グリコ−ルからなるポリウレタンで構成され
た多孔質の表面層と、更にその上にポリカ−ボネ−ト系
ジオ−ルを主体とするポリマ−グリコ−ルからなるポリ
ウレタンで構成された仕上げ層を積層させるに際して、
表面層を構成するポリウレタンの軟化温度が130〜1
85℃となる様に調整すると共に、仕上げ層を構成する
ポリウレタンの軟化温度を、表面層よりも少なくとも2
0℃高くなるように調整し、該シ−ト状物を160〜1
85℃でエンボス加工することを特徴とする高耐久性皮
革様シ−トの製造方法である。
【0010】次に、本発明の皮革様シ−ト物及びその製
造方法について詳しく説明する。まず本発明の皮革様シ
−ト物を構成している繊維質基体は、繊維集合体,或い
は繊維集合体とその内部に含浸された弾性重合体とから
なる。
【0011】繊維集合体とは、繊維を不織布,織布,編
布などの形状にしたものである。特にニ−ドルパンチン
グ法や高圧水流等により繊維ウエブを絡合させて得られ
る不織布が天然皮革様の風合いが得られる点で好まし
い。この繊維集合体に用いられる繊維としては、通常の
繊維、例えば木綿、麻、羊毛等の天然繊維、レ−ヨン、
アセテ−ト等の再生または半合成繊維、あるいはナイロ
ン、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ビニロン、
ポリオレフィン等の合成繊維が挙げられる。
【0012】合成繊維の場合には、単独紡糸繊維は勿論
のこと、混合紡糸繊維(複合紡糸繊維を含む)でもよ
い。混合紡糸繊維の場合には、繊維を極細繊維の集束体
あるいは内部に多数の中空部を有する多孔配列体繊維に
変えるのが好ましい。この際、繊維を構成している複数
のポリマ−のうちから少なくとも一つのポリマ−を皮革
様シ−ト物を製造する任意の段階で抽出除去する方法
か、あるいは繊維を構成している各成分に分割処理する
方法を採用することができる。抽出除去あるいは分割処
理することにより、繊維質基体がしなやかになり、その
ような基体を有する皮革様シ−ト物もしなやかな高級感
を有するものとなる。具体的には、例えばナイロンとポ
リスチレンまたはポリプロピレンとポリスチレンより得
られた混合紡糸繊維よりポリスチレンをトルエンにより
抽出除去する方法、ポリエチレンテレフタレ−トとポリ
エチレンまたはナイロンとポリエチレンより得られた混
合紡糸繊維よりポリエチレンをトルエンにより抽出除去
する方法、ポリエチレンテレフタレ−トとナイロンより
得られた混合紡糸繊維よりナイロンをベンジルアルコ−
ルまたは塩化カルシウム含有メタノ−ルにより抽出除去
する方法等がある。
【0013】繊維質基体を構成している繊維の太さは、
0.0005〜10デニ−ルが適しており、特に0.0
01〜2.0デニ−ルが最適である。又、繊維は全て均
一の太さを有している必要はなく、異なる太さの繊維が
混じり合ってもよい。
【0014】繊維集合体の内部には弾性重合体が含浸さ
れていてもよい。内部に含浸させるのに適する弾性重合
体としては、一般の合成皮革や人工皮革に用いられてい
るものならば全て使用可能である。例えば天然ゴム、ス
チレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体、メチルメタクリレ−ト−ブタジエン共
重合体、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、その他の合成
ゴム、あるいはこれらの混合物等が挙げられる。これら
弾性重合体が繊維集合体に含浸される際の形態はエマル
ジョンの状態であっても、あるいは溶液の状態であって
もよい。
【0015】又、皮革様シ−ト物の反ぱつ弾性を適度に
低下させて皮革様シ−ト物に天然皮革に類似した風合い
を付与する為には、繊維集合体に含有されている弾性重
合体は多孔質状態であるのが好ましい。弾性重合体を多
孔質状態にするための方法としては、例えば繊維集合体
に弾性重合体の溶液を含浸し、しかる後に該重合体を湿
式凝固、即ち溶媒とは親和性を有するが重合体とは親和
性を有しない液中に該集合体を浸漬させて重合体を凝固
させる方法が代表として挙げられる。
【0016】含浸されている弾性重合体の量は、通常、
繊維重合体に対して250重量%以下の範囲内が好まし
い。又、基体の厚さは0.3〜5mmの範囲内が好まし
く、その密度は0.2〜0.8g/cm3の範囲が好ま
しい。
【0017】次に、本発明の表面層は、皮革様シ−トと
しての外観を付与する為に必要な部分である。特に、深
い凹凸模様を形成させる為、一定の厚みの表面層を確保
する必要から、本発明では多孔質状態にして用いる。さ
らに、基体層の変形を可能な限り少なくし、深い凹凸模
様を付与する為に、表面層を構成する重合体は基体層を
構成する主体繊維及び主体重合体、更に仕上げ層構成重
合体の軟化成形温度より少なくとも20℃低い軟化成形
温度を有するポリウレタンを主体とする重合体を使用す
ることである。この表面層構成重合体の好ましい軟化成
形温度は、130〜185℃の範囲である。軟化成形温
度は低温度成形できることが望ましいが、130℃未満
の低温度では常用条件下で模様が変形したり、溶融を生
じる。一方、185℃を越えて高温度になると、高温
度、高圧力でエンボス成形を行う必要が生じ、多孔層中
の気泡が破壊され易くなり好ましくない。
【0018】本発明では、表面層を構成するポリウレタ
ンとして、ポリオール成分としてポリカ−ボネ−トジオ
−ルを主体とするポリマ−グリコ−ルを用いたものを使
用するが、その分子量は3000以上であることが必要
である。
【0019】ここで、ポリマーグリコールとは一般に分
子量300以上のグリコールをいう。本発明の効果の発
現の理由は充分に解明されてはいないが、恐らくポリカ
−ボネ−トジオ−ルの分子量が、従来広範に使用されて
いる3000未満のものを主体とするポリマ−グリコ−
ルを用いたポリウレタンでは、多孔層として強靱性や耐
熱性が不充分であり、エンボス加工時に多孔層が溶融破
壊されて表面が凹凸となり、天然皮革様の表面シワが得
られないのに対して、本発明の如くに分子量3000以
上のものを主体とするポリマ−グリコ−ルを用いたポリ
ウレタンでは、強靱性や耐熱性が改善され、良好なエン
ボス加工性を保持できる為と推測される。しかも、本発
明では、同種のポリカ−ボネ−トジオ−ルを用いること
から、高耐久性の低下は殆どないというメリットを併せ
持っているのである。
【0020】ポリカ−ボネ−ト系ジオ−ルを主体とする
ポリマ−グリコ−ルとしては、分子量3000以上のポ
リカ−ボネ−トジオ−ル単独、またはこれとポリエチレ
ンアジペ−トグリコ−ル、ポリブチレンアジペ−トグリ
コ−ル、ポリヘキサメチレンアジペ−トグリコ−ル、ポ
リカプロラクトングリコ−ル等のポリエステルグリコ−
ルや分子量3000未満のポリカ−ボネ−トジオ−ル、
更にポリエチレンエ−テルグリコ−ル、ポリプロピレン
エ−テルグリコ−ル、ポリテトラメチレンエ−テルグリ
コ−ル、ポリヘキサメチレンエ−テルグリコ−ル等のポ
リエ−テルグリコ−ル及びこれらの混合物或いは共縮合
物が挙げられる。
【0021】高耐久性(耐湿熱性、耐光性)を有するポ
リウレタンを得る為には、分子量3000以上のポリカ
−ボネ−トジオ−ル単独、またはこれと分子量3000
未満のポリカ−ボネ−トジオ−ルとの混合物、或いはこ
れとポリテトラメチレンエ−テルグリコ−ルとの共縮合
物又は、それらの混合物であって、平均分子量が250
0以上であるものが特に好ましい。混合物の平均分子量
が2500より小さいと、分子量3000以上のポリカ
−ボネ−トジオ−ルの最終ポリウレタン中でのエンボス
性改善効果が不充分となる。一方、分子量3000以上
のポリカ−ボネ−トジオ−ルの分子量の上限はないが、
高分子量化するにつれて溶融粘度が高くなり、製造上の
困難さが増す上に、ウレタン化反応時の作業性も悪く、
最終ポリウレタンを製品規格値範囲に入れるに際しての
反応制御も難しくなることから、10000以下が主に
用いられる。
【0022】次に、表面層を構成する有機ジイソシアネ
−トとしては、ジフェニルメタン−4,4´−ジイソシ
アネ−ト、トリレンジイソシアネ−ト、キシリレンジイ
ソシアネ−ト等の芳香族ジイソシアネ−トや、エチレン
ジイソシアネ−ト、テトラメチレンジイソシアネ−ト、
ヘキサメチレンジイシシアネ−ト、シクロヘキサンジイ
シシアネ−ト、イソホロンジイシシアネ−ト、ジシクロ
ヘキシルメタン−4,4´−ジイソシアネ−ト、ジシク
ロヘキシルジメチルメタン−4,4´−ジイシシアネ−
ト等の脂肪族又は脂環族ジイソシアネ−トが挙げられ
る。
【0023】又、表面層を構成する鎖伸長剤としては、
エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ブチレン
グリコ−ル、ヘキサメチレングリコ−ル、オクタメチレ
ングリコ−ル等の低分子量ジオ−ルやp−フェニレンジ
アミン、メタフェニレンジアミン、4,4´−ジアミノ
ジフェニルメタン、エチレンジアミン、プロピレンジア
ミン、イソホロンジアミン、4,4´−ジアミノジシク
ロヘキシルメタン等の有機ジアミン及びアジピン酸ジヒ
ドラジド、セバチン酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒ
ドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等の有機酸ジヒド
ラジドが挙げられる。
【0024】他方、ポリカ−ボネ−ト系ジオ−ルを主体
とするポリマ−グリコ−ルからなるポリウレタンとして
は、ポリマ−ブレンドであってもよく、(a)分子量3
000以上のポリカ−ボネ−トジオ−ルを使用したもの
と、(b)分子量3000未満のポリカ−ボネ−トジオ
−ルを使用したもの或いはポリテトラメチレンエ−テル
グリコ−ルを主原料とするポリウレタンとのブレンド物
が好ましく用いられる。この際のブレンド比率は、分子
量3000以上のポリカ−ボネ−トジオ−ルを使用した
ポリウレタンの使用量が少なすぎると、ブレンド物のエ
ンボス性改善効果が不充分になる為、(a)/(b)≧
0.5が好ましい。
【0025】分子量3000以上のポリカ−ボネ−トジ
オ−ルを使用したポリウレタンの製造には、ポリマ−グ
リコ−ルとしてポリカ−ボネ−トジオ−ル単独、又はこ
れとポリエチレンアジペ−トグリコ−ル、ポリブチレン
アジペ−トグリコ−ル、ポリヘキサメチレンアジペ−ト
グリコ−ル、ポリカプロラクトングリコ−ル等のポリエ
ステルグリコ−ルや分子量3000未満のポリカ−ボネ
−トジオ−ル、更にポリエチレンエ−テルグリコ−ル、
ポリプロピレンエ−テルグリコ−ル、ポリテトラメチレ
ンエ−テルグリコ−ル、ポリヘキサメチレンエ−テルグ
リコ−ル等のポリエ−テルグリコ−ル及びこれらの混合
物或いは共縮合物が使用される。
【0026】高耐久性を有するポリウレタンを得るため
には、分子量3000以上のポリカ−ボネ−トジオ−ル
単独又はこれと分子量3000未満のポリカ−ボネ−ト
ジオ−ルとの混合物或いはこれとポリテトラメチレンエ
−テルグリコ−ルとの共縮合物或いは平均分子量が25
00以上の混合物が好ましく用いられる。
【0027】また有機ジイソシアネ−トとしては、前述
した様な芳香族ジイソシアネ−トや脂肪族又は脂環族ジ
イソシアネ−トが用いられる。更に、鎖伸長剤として
は、前述した様な低分子量ジオ−ルや有機ジアミン及び
有機酸ジヒドラジドが用いられる。
【0028】一方、分子量3000未満のポリカ−ボネ
−トジオ−ルを使用したポリウレタン又はポリエ−テル
グリコ−ルを主原料とするポリウレタンの製造には、ポ
リマ−グリコ−ルとしてポリカ−ボネ−トジオ−ル単
独、又はこれと前述した様なポリエステルグリコ−ル、
ポリエ−テルグリコ−ル及びこれらの混合物或いは共縮
合物が使用されるか、又はポリエ−テルグリコ−ルをポ
リマ−グリコ−ル成分の50モル%以上用いたものが使
用される。
【0029】又、有機ジイソシアネ−ト及び鎖伸長剤と
しては、前述した分子量3000以上のポリカ−ボネ−
トジオ−ルを使用したポリウレタンの製造に用いられる
と同様のものが適用される。
【0030】ところで、表面層を構成するポリウレタン
を皮革様シ−トとしての性能を充分に満たすべく、所望
の軟化成形温度の重合体とする必要がある。これには、
例えばポリマ−グリコ−ル/有機ジイソシアネ−ト/鎖
伸長剤の重合組成物においてポリマ−グリコ−ル成分を
多くする方法(重合組成物に占めるポリマ−グリコ−ル
成分を75〜55重量%の範囲)、有機ジイソシアネ−
トの種類の選択或いは複数の有機ジイソシアネ−トの組
成物とする方法(例えば、芳香族系有機ジイソシアネ−
トと脂肪族或いは脂環族有機ジイソシアネ−トの組成
物、側鎖を有する有機ジイソシアネ−ト等)、鎖伸長剤
の種類の選択或いは複数の有機低分子化合物の組成物と
する方法(例えば、炭素数が多いジオ−ル、側鎖を有す
る炭素数の多いジオ−ル又は/及びジアミン等)、重合
方法(例えば、生成するポリウレタンに対しては貧溶媒
或いは膨潤剤の系で重合反応を行わしめる)等の方法の
一つ或いは複数を組み合わせ重合反応を行わしめること
により達成される。
【0031】又、ポリウレタンには必要に応じて合成ゴ
ム、ポリ塩化ビニル或いは塩化ビニル共重合体、ポリエ
ステルエラストマ−、酢酸ビニル共重合体等を添加する
ことも賦形性或いは形状安定性のために好ましい。
【0032】更に、ポリカ−ボネ−ト系ジオ−ルを主体
とするポリマ−グリコ−ルからなるポリウレタン重合体
を表面層に加工する方法はつぎのとおりである。即ちポ
リウレタン重合体を溶剤に溶解し、或いは分散剤に分散
し又はスラリ−化し、必要に応じて着色剤、充填剤、凝
固安定剤、発泡剤等から選ばれた添加剤を添加して重合
体溶液を得る。次にこの溶液を繊維質基体の少なくとも
片面に塗布し、重合体の非溶剤中に浸漬して重合体を固
化する、或いは加熱により重合体を固化する等の方法で
重合体を多孔質構造体に凝固させるか、又はポリウレタ
ン重合体の溶液或いは分散液を離型性支持体上に流延
し、重合体の非溶剤中に浸漬して重合体を固化する或い
は加熱により重合体を固化することにより重合体の多孔
質構造体のシ−ト状物が得られる。この重合体シ−ト状
物を繊維質基体の少なくとも片面に接着する方法等で繊
維質基体層とポリウレタン重合体表面層とからなるシ−
ト状物が得られる。
【0033】本発明の皮革様シ−トを構成する表面層の
厚みは、模様付けをするのに充分な厚みを確保しておく
必要から、一般には、0.1〜2.0mmの範囲であ
る。次に、表面層に積層する仕上げ層は、高耐久性を付
与する為にポリオール成分としてポリカ−ボネ−ト系ジ
オ−ルを主体とするポリマ−グリコ−ルを用いてなるポ
リウレタンを使用し、且つその軟化温度は表面層のポリ
ウレタンよりも、少なくとも20℃高い軟化温度を有す
ることが必要である。
【0034】仕上げ層のポリウレタンの製造には上記の
ポリマ−グリコ−ル以外に、表面層の製造時に用いられ
ると同様の有機ジイソシアネ−ト及び鎖伸長剤が用いら
れる。更にこれに加えて、耐久性を損なわない範囲でア
ミノ酸樹脂、ポリウレタン/ポリアミノ酸ブロック共重
合体、ポリエステルエラストマ−、ポリアミドエラスト
マ−、ポリアミド、架橋型ポリアミド、ポリウレタンエ
ラストマ−(ポリカ−ボネ−ト系以外のもの)、架橋型
ポリウレタン等の群から選ばれた少なくとも一種の重合
体の併用も可能である。
【0035】又、仕上げ層を構成するポリカ−ボネ−ト
系ジオ−ルを主体とするポリマ−グリコ−ルとしては、
ポリカ−ボネ−トジオ−ル(分子量限定なし)単独、又
はこれとポリテトラメチレンエ−テルグリコ−ルとの混
合物又は共縮合体が用いられるが、耐久性を損なわない
範囲で、表面層の製造時に用いられると同様のポリエス
テルグリコ−ルやポリエ−テルグリコ−ル及びこれらの
混合物あるいは共縮合物の併用も可能である。
【0036】更に、仕上げ層を構成するポリウレタンの
軟化温度が、表面層を構成するポリウレタンの軟化温度
よりも少なくとも20℃高い必要があるのは、両層の軟
化成形温度が同じ範囲にある場合には、エンボス加工時
の型離れが悪いことに加えて、常用条件下、例えば摩
擦、衝撃による摩擦、乾燥、アイロン掛け、日中の自動
車内に放置等によって変形したりあるいは擦傷を生じて
外観を損なうばかりでなく、表面物性を低下させてしま
う恐れが高いからである。この仕上げ層の軟化温度は、
少なくとも180℃以上であることが好ましい。
【0037】仕上げ層の積層方法としては、ポリウレタ
ン重合体を溶剤に溶解又は分散剤に分散させたものを、
表面層に直接塗布する方法又は離型性支持体上に塗布
し、重合体の溶剤或いは分散剤の大部分を除去した後、
表面層に転写する方法等がある。
【0038】仕上げ層の厚みは皮革様シ−トの用途指向
によって異なるが、必要な表面の強さ、色調、耐熱性、
折れシワ形態等から、好ましい厚み範囲は3〜30μm
である。
【0039】更に、仕上げ層には着色剤を含んでも良
い。本発明の皮革様シ−トのエンボス加工は、基体層に
大きな変形を与える従来の高温、高圧でエンボシングを
行う方法ではなく、表面層を構成するポリウレタンを軟
化成形するに充分な温度であって、且つ仕上げ層を構成
するポリウレタンを流動変形させない温度である160
〜185℃に加熱したエンボスロ−ル或いはエンボス板
で、可能な限り低いプレス圧力でエンボシングを行う方
法が好ましい。尚、エンボス加工を施すに先だって皮革
様シ−トの表面に、シリコン系、フッソ系或いはポリア
ミド系離型剤を付与しておくことは、深い凹凸模様の型
添え性が良く鮮明なエンボス加工品が得られ好ましい。
又、エンボス加工において、エンボスロ−ルへの巻き付
け長さ及び皮革様シ−トにかかる張力を調節することも
深い模様付けには有効な手段である。
【0040】本発明で得られるエンボス加工した皮革様
シ−トは、高耐久性を保持している為自動車座席シ−ト
や家具用クッション体等の長期間にわたって使用する用
途に好適である。
【0041】
【実施例】次に、本発明の実施態様を具体的な実施例で
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。尚、実施例中の部及び%は断りのない限り重量
に関するものである。又、実施例中における重合体の軟
化温度は、JISK−7206−1982「熱可塑性プ
ラスチックのビッカ−ト軟化温度試験方法」に基ずいて
測定した値である。
【0042】[実施例1]2.5デニ−ルのポリエステ
ル繊維からなるニ−ドルパンチング不織布に、ポリエチ
レン・プロピレンアジペ−ト/4,4´−ジフェニルメ
タンジイソシアネ−ト/エチレングリコ−ルを重合した
軟化温度205℃のポリウレタンを多孔質状態で含有さ
せた厚さ1.6mm、見かけ密度0.49g/cm3
多孔性繊維質基体を用意した。
【0043】一方、ポリ1,6−ヘキサメチレンカ−ボ
ネ−トジオ−ル(分子量4500),4,4´−ジフェ
ニルメタンジイソシアネ−ト及びエチレングリコ−ルを
反応させて得た軟化温度165℃のポリカ−ボネ−ト系
ポリウレタン(以下PU−1という)を用い、PU−1
18%、凝固調節剤1%、水1%、ジメチルホルアミ
ド80%のポリウレタン組成液を調整した。次に、この
ポリウレタン組成液を、ポリエチレンシ−ト上にポリウ
レタン量として110g/m2になる液量を塗布した
後、ジメチルホルムアミド40%水溶液中で凝固させ
て、厚さ0.36mm、見かけ密度0.32g/cm3
の多孔質ポリウレタンシ−トを得た。この多孔質ポリウ
レタンシ−トを多孔性繊維質基体の片面に溶剤接着法で
接着し、表面層を形成させた。
【0044】次に、表面層の上に更に仕上げ層を、以下
の如くにして積層させた。即ち、ポリ1,6−ヘキサメ
チレンカ−ボネ−トジオ−ル(分子量2000)/4,
4´−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト/エチレング
リコ−ルを反応させて得た軟化温度205℃のポリウレ
タンを用いて、茶色顔料着色の仕上げ層形成用インクを
調整した。この着色インクを150メッシュの刻目グラ
ビヤロ−ルで表面層の表面に平均塗布厚さ約10μmに
なる液量を塗布し、乾燥させた。こうして得られた多孔
性シ−ト状物に、エンボスロ−ル温度175℃、面圧力
5kg/cm2でワニ皮模様を彫刻(深さ約0.50m
m)したエンボスロ−ルを用いてエンボス加工を行った
所、凹凸模様が鮮明に賦形された。
【0045】この皮革様シ−トの凹凸の差は平均0.4
1mm(成形率82%)となったが、基体層の厚み減少
は殆ど認められず、柔軟な風合いと良好な触感、外観を
有していた。又、エンボス加工された皮革様シ−トをカ
ッタ−ナイフで切断し、エンボスのかかった部分の断面
層の顕微鏡写真を撮った所、表面層の多孔質層中に含ま
れている気泡の溶融破壊は全く観察されなかった。
【0046】[比較例1]実施例1の皮革様シ−トの製
造において、表面層を構成するポリカ−ボネ−ト系ポリ
ウレタンとして、ポリ1,6−ヘキサメチレンカ−ボネ
−トジオ−ル(分子量4500)の替わりにポリ1.6
−ヘキサメチレンカ−ボネ−トジオ−ル(分子量200
0)を用いた他は同一の原料を反応させて得た軟化温度
165℃のポリカ−ボネ−ト系ポリウレタン(以下PU
−2という)を用い、同様の方法でポリウレタン組成液
を調整し、同様の方法でポリエチレンシ−ト上にポリウ
レタンを凝固させて、厚さ0.34mm、見かけ密度
0.31g/cm3の多孔質ポリウレタンシ−トを得
た。この多孔質ポリウレタンシ−トを実施例1と同様の
多孔性繊維質基体の片面に溶剤接着法で接着し、表面層
を形成させた。
【0047】次に、実施例1と同様にして、表面層の上
に、更に仕上げ層を実施例1と同一の組成からなるポリ
ウレタンを用いて、茶色顔料着色の仕上げ層形成用イン
クを調整し、これを150メッシュの刻目グラビヤロ−
ルで、平均塗布厚さ約10μmになる液量を塗布、乾燥
させて積層した。
【0048】こうして得られた多孔性シ−ト状物に、実
施例1と同一のエンボス加工条件でエンボスを行った
所、凹凸模様が鮮明に賦形されず、所々がひしゃげた状
態が観察された。そこで、エンボス加工された皮革様シ
−トをカッタ−ナイフで切断し、エンボスのかかった部
分の断面層の顕微鏡写真を撮った所、表面層の多孔質層
中に含まれている気泡の溶融破壊が起こっていることが
観察された。
【0049】[比較例2]実施例1において、表面層を
構成するポリウレタンの組成は同一だが、軟化温度を2
05℃と高くしたこと以外は、全て同一にして得られた
多孔質ポリウレタンシ−トは、厚さ0.35mm、見か
け密度0.31g/cm3であった。次いで、この多孔
質ポリウレタンシ−トを実施例1と同じ方法で繊維質基
体に接着し、同じポリウレタンの仕上げ層を付与して得
た多孔性シ−ト状物に、実施例1と同じワニ皮調エンボ
スを行った。その結果、実施例1と同等のエンボス条件
ではエンボス深さが0.20mm(成形率40%)にと
どまった。そればかりでなく、繊維質基体層の厚さが約
0.1mm減少した。
【0050】更に、実施例1のエンボス模様の状態に近
似させる為に、エンボス条件を変更し、エンボスロ−ル
温度185℃、面圧力15kg/cm2で処理したが、
エンボス深さは0.32mm(成形率64%)であり、
一方の繊維質基体層の厚さが約0.25mmも減少し、
裏面にもエンボスの凹凸模様が見られる面となった。
【0051】[比較例3]実施例1で得た、多孔質ポリ
ウレタンシ−トを多孔性繊維質基体の片面に接着したシ
−ト状物の表面仕上げを行うに当たり、仕上げ層形成用
インクのポリウレタンとして、表面層を構成しているポ
リウレタンと軟化温度が同等の167℃に合わせた以外
は、実施例1と同一組成のポリウレタンを用いて実施例
1と同様に表面着色仕上げを行い、仕上げ層を形成し
た。
【0052】次に、実施例1と同様にエンボス処理を行
った結果、エンボスロ−ルがシ−ト状物の表面に強く着
いて、離れ性が悪く、時として表面層の破壊を生じて安
定したエンボス処理ができなかった。そこで、エンボス
条件を変更し、エンボスロ−ル温度155℃、面圧力1
0kg/cm2で処理したところ、エンボス面の深さは
0.18mm(成形率36%)にとどまり、エンボス賦
形状態は不鮮明であって、立体感に乏しい表面模様の皮
革様シ−トであった。
【0053】[実施例2〜10]実施例1と同一の多孔
性繊維基体に、表1の如き組成のポリウレタンを実施例
1と同様にして合成し、次いで表面層及び仕上げ層を実
施例1と同様にして表1の如き条件で積層した。
【0054】こうして最終的に得られた多孔性シ−ト状
物に、実施例1と同様のエンボス加工条件〔エンボスロ
−ル温度175℃、面圧力5kg/cm2でワニ皮模様
を彫刻(深さ約0.50mm)したエンボスロ−ルを使
用〕でエンボス加工を行ったところ、いずれも凹凸模様
が鮮明に賦形されるだけでなく、基体層の厚み減少も殆
ど認められず、柔軟な風合いと良好な触感並びに外観を
有していた。更に、これらの成形率及びエンボス部分の
切断面の表面層の多孔質層中に含まれている気泡の状態
は、表1に示した如くであった。
【0055】
【表1】
【0056】[比較例4〜7]実施例1と同一の多孔性
繊維基体に、別表2の如き組成のポリウレタンを実施例
1と同様にして合成し、次いで、表面層及び仕上げ層を
実施例1と同様にして表2の如き条件で積層した。
【0057】こうして最終的に得られた多孔性シ−ト状
物に、実施例1と同様のエンボス加工条件でエンボス加
工を行った所、いずれも凹凸模様が不鮮明となるだけで
なく、所々がひしゃげた状態が観察された。更に、エン
ボス部分の切断面の表面層の多孔質層中に含まれている
気泡の状態を観察すると、いずれも気泡が溶融破壊され
ていることがわかった。
【0058】
【表2】
【0059】[比較例8]実施例1と同一の多孔性繊維
基体を用意する一方で、PU−1を用いて、実施例1と
同様にして多孔性ポリウレタンシ−トを作成し、これを
多孔性繊維質基体の片面に溶剤接着法で接着し、表面層
を形成させた。
【0060】次に、その上に更に仕上げ層を、以下の如
くにして積層させた。即ち、ポリエチレン・プロピレン
アジペ−トグリコ−ル(分子量2000)/4,4´−
ジフェニルメタンジイソシアネ−ト/エチレングリコ−
ルを反応させて得た軟化温度205℃のポリウレタンを
用いて、茶色顔料着色の仕上げ層形成用インクを調製し
た。この着色インクを実施例1と同様の条件下で表面層
の表面に塗布し、乾燥させた。
【0061】こうして得られた多孔性シ−ト状物に、実
施例1と同様のエンボス加工条件でエンボス加工を行っ
た所、凹凸模様が鮮明に賦形されるだけでなく、基体層
の厚み減少も殆ど認められず、柔軟な風合いと良好な触
感並びに外観を有していた。又、エンボス部分の切断面
の表面層の多孔質層中の気泡の溶融破壊は全く観察され
なかった。しかし、この皮革様シ−トの耐湿熱性試験を
おこなった結果、実施例1で得られた皮革様シ−トでは
全く変化がないのに比べて、仕上げ層の表面が破れて表
面層が露出してしまうことがわかった。(80℃,95
%RH,2週間後) [比較例9]比較例8で、表面層のポリウレタン組成
(但し、軟化温度は165℃に保持)を仕上げ層と同一
とした以外は、全く同様にして多孔性シ−ト状物を作成
し、これに実施例1と同様のエンボス加工条件でエンボ
ス加工を行った所、凹凸模様が鮮明に賦形されるだけで
なく、基体層の厚み減少も殆ど認められず、柔軟な風合
いと良好な触感並びに外観を有していた。又、エンボス
部分の切断面の表面層の多孔質層中の気泡の溶融破壊は
全く観察されなかった。しかし、この皮革様シ−トの耐
湿熱性試験を行った結果、実施例1で得られた皮革様シ
−トでは全く変化がないのに比べて、仕上げ層及び表面
層共にクラックが入り、艶もなくなってしまった。
【0062】
【発明の効果】本発明で得られる皮革様シ−トは、高耐
久性を保持しつつ、多孔質表面層中の気泡がエンボス加
工時に溶融破壊を起こさず、凹凸模様が鮮明に賦形さ
れ、且つ風合いや表面強さ(摩耗,衝撃に対する摩擦強
度)も良好であり、極めて商品価値が優れている。この
エンボス加工された皮革様シ−トは、自動車座席シ−ト
や家具用クッション体等の長期間にわたって使用する用
途の原反に最適である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06N 3/18 DAC 7141−4F

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維質基体の少なくとも片面に、ポリオー
    ル成分として分子量3000以上のポリカ−ボネ−ト系
    ジオ−ルを主体とするポリマ−グリコ−ルを用いてなる
    ポリウレタン(A)で構成された多孔質の表面層と、更
    にその上にポリオール成分としてポリカ−ボネ−ト系ジ
    オ−ルを主体とするポリマ−グリコ−ルを用いてなるポ
    リウレタン(B)で構成された仕上げ層とが積層されて
    なる高耐久性皮革様シ−ト。
  2. 【請求項2】ポリウレタン(A)の軟化温度が130〜
    185℃であることを特徴とする請求項1記載の高耐久
    性皮革様シ−ト。
  3. 【請求項3】ポリウレタン(B)の軟化温度がポリウレ
    タン(A)の軟化温度より少なくとも20℃高いことを
    特徴とする請求項1又は2記載の高耐久性皮革様シ−
    ト。
  4. 【請求項4】分子量3000以上のポリカ−ボネ−ト系
    ジオ−ルを主体とするポリマ−グリコ−ルとして、分子
    量3000以上のポリカ−ボネ−トジオ−ルと分子量3
    000未満のポリカ−ボネ−トジオ−ルとの共縮合体又
    は、それらの混合物であって、平均分子量が2500以
    上のものを用いることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1項記載の高耐久性皮革様シ−ト。
  5. 【請求項5】分子量3000以上のポリカ−ボネ−ト系
    ジオ−ルを主体とするポリマ−グリコ−ルとして、分子
    量3000以上のポリカ−ボネ−トジオ−ルとポリエ−
    テルグリコ−ルとの共縮合体又は、それらの混合物であ
    って、平均分子量が2500以上のものを用いることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の高耐久性
    皮革様シ−ト。
  6. 【請求項6】ポリカ−ボネ−ト系ジオ−ルを主体とする
    ポリマ−グリコ−ルからなるポリウレタン(A)とし
    て、ポリマーグリコールとして分子量3000以上のポ
    リカ−ボネ−トジオ−ルを使用したポリウレタンと、ポ
    リマーグリコールとして分子量3000未満のポリカ−
    ボネ−トジオ−ル又はポリエ−テルグリコ−ルを使用し
    たポリウレタンとの混合物を使用することを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか1項記載の高耐久性皮革様シ−
    ト。
  7. 【請求項7】仕上げ層を構成するポリカ−ボネ−ト系ジ
    オ−ルを主体とするポリマ−グリコ−ルとして、ポリカ
    −ボネ−トジオ−ルとポリエ−テルグリコ−ルとの共縮
    合体又はそれらの混合物を用いることを特徴とする請求
    項1〜6のいずれか1項記載の高耐久性皮革様シ−ト。
  8. 【請求項8】ポリエーテルグリコールとして、ポリテト
    ラメチレンエーテルグリコールを用いることを特徴とす
    る請求項5〜7のいずれか1項記載の高耐久性皮革様シ
    −ト。
  9. 【請求項9】繊維質基体の少なくとも片面に、分子量3
    000以上のポリカ−ボネ−トジオ−ルを主体とするポ
    リマ−グリコ−ルからなるポリウレタン(A)で構成さ
    れた多孔質の表面層と、更にその上にポリカ−ボネ−ト
    系ジオ−ルを主体とするポリマ−グリコ−ルからなるポ
    リウレタン(B)で構成された仕上げ層を積層させるに
    際して、表面層を構成するポリウレタン(A)の軟化温
    度が130〜185℃となるように調整すると共に、仕
    上げ層を構成するポリウレタン(B)の軟化温度を表面
    層よりも少なくとも20℃高くなるように調整し、該シ
    −ト状物を160〜185℃でエンボス加工することを
    特徴とする高耐久性皮革様シ−トの製造方法。
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