JPH066488Y2 - 表面実装用小型チョークコイル装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、回路基板上に実装される小型チョークコイル
装置、特にドーナツ状の鉄心にトロイダル状コイルを巻
装してなるチョークコイルを備えた表面実装用小型チョ
ークコイル装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来のこの種の表面実装のために用いられる小型チョー
クコイル装置の一例を第７図に示す。

第７図の小型チョークコイル装置においては、ピン端子
３を表面側から裏面側に向けて突出させて複数本設けた
載置台４′上に、ドーナツ状の鉄心にトロイダル状コイ
ルを巻装してなるチョークコイル１を載置し、載置台
４′上でチョークコイル１のリード線２の端末部をピン
端子３に巻付けた後、その巻付け部をハンダ付けする
か、または溶接したものである。載置台４′の裏面に突
出したピン端子３が小型チョークコイル１の引出し端子
として機能する。

〔考案が解決しようとする課題〕

このような構造の小型チョークコイル装置では、引出し
端子としてピン端子３という独立の部品を用いており、
またチョークコイル１を載置する載置台４′はピン端子
３を支えるための厚さとピン端子３相互間に相当のピン
間隔をとらねばならないので、小型化することが難し
く、また小型チョークコイル１の端末をなすリード線２
の本数が多いときは載置台４′は相当大きな部材で形成
しなければならず、製造コストが高くなるという問題が
あった。

そこで、本考案は、部品点数を可及的に減らして構造を
簡単にし、リード線の本数が増えた場合であっても小型
化を可能とし、かつ安価に構成しうる表面実装用小型チ
ョークコイル装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案は、回路基板上に実
装される小型チョークコイル装置であって、チョークコ
イルと、このチョークコイルを載置する載置台とを備
え、載置台は、複数の貫通穴と、裏面において貫通穴か
らそれぞれ載置台の側縁に向かって伸延するハンダ付け
可能な導体パターンのランドとを有し、チョークコイル
は、その各リード線を、載置台の貫通穴を通して裏面へ
導きランドにハンダ付けすることによって載置台に固定
されるとともに、リード線の端末が前記ランドを越えて
載置台の側縁から突出してコイル端子を構成しているこ
とを特徴とする。

載置台には、回路基板上に実装する場合の組立作業のた
めに、回路基板に対する位置決め用の治具ピンが挿通し
うるガイド穴を形成しておくのがよい。

〔作用〕

上記のように構成された表面実装用小型チョークコイル
は、従来例にみられる複数本のピンを省き、リード線自
体の端末部を載置台の裏面から周縁外側に突出させるこ
とにより、小型の表面実装用小型チョークコイルを構成
することができる。また、小型チョークコイルを載置す
る載置台にガイド穴を設けることにより、実装作業時の
回路基板上の位置決めを容易にすることができる。

〔実施例〕

以下、本考案を、図面を参照しながら詳細に説明する。

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２図はその
要部をなすリード端子部の拡大した側断面図である。ド
ーナツ状の鉄心にトロイダル状コイルを巻装してなるチ
ョークコイル１がガラスエポキシ基板製の載置台４の上
に載置される。載置台４にはチョークコイル１のリード
線２を挿通させるための複数の貫通穴５が形成されると
ともに、裏面側には、第３図に示すように貫通穴５から
載置台周縁に向かって伸延するハンダ付け可能な導体パ
ターンのランド６が設けられている。

載置台４の上に載置されたチョークコイル１のリード線
２は第１図および第２図からよく分かるように貫通穴５
に通して裏面に導かれ、ランド６に沿って案内され、第
４図に示すようにランド６にハンダ１０によりハンダ付
けされる。リード線２のこのハンダ付けによってチョー
クコイル１が載置台４上に固定される。リード線２の端
末部は載置台４の周縁からわずかに突出する所で切断さ
れ、チョークコイル１の端子２３を構成する。端子２３
は載置台４の周縁から外側に突出しているので、このチ
ョークコイル装置を回路基板（図示せず）に実装する時
は、リード線２の回路基板上のランドへのハンダ付き具
合を簡単にチェックすることができる。

本考案の他の実施例を、第５図及び第６図を参照して説
明する。この実施例は、載置台４に第５図に示すように
表側から裏側へ貫通するガイド穴７を形成したものであ
る。第６図に示すようにチョークコイル１が実装される
回路基板８にもガイド穴７に対応するガイド穴７′を形
成しておけば、載置台４のガイド穴７と回路基板８のガ
イド穴７′に共通の治具ピン９を通すことにより、容易
にチョークコイル１の回路基板８に対する位置決めを遂
行することができる。治具ピン９は位置決め後あるいは
実装後に抜き取ればよい。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案は独立のピン端子を用いるこ
となく、コイル自体のリード線を用いてコイル端子を構
成するので、部品点数の少ない著しく小型のチョークコ
イル装置を構成することができる。

また、チョークコイル装置を載置する載置台にガイド穴
を設けることにより、回路基板への実装作業時の位置決
めも容易で工数の削減とコストの低減が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例による表面実装用小型チョー
クコイル装置の斜視図、第２図はその要部をなすリード
端子部の拡大した側断面図、第３図は載置第の裏面図、
第４図はリード線とランドとのハンダ付けの説明図、第
５図は本考案の他の実施例における載置台の裏面図、第
６図は第５図の載置台を用いて構成された小型チョーク
コイル装置を回路基板に実装する時の位置決め作業を説
明するための斜視図、第７図は従来の表面実装用小型チ
ョークコイル装置の斜視図である。 １……チョークコイル、２……リード線、２３……端
子、４……載置台、５……貫通穴、６……ランド、７…
…ガイド穴、８……回路基板、９……治具ピン、１０…
…ハンダ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】回路基板上に実装される小型チョークコイ
   ル装置であって、 チョークコイルと、このチョークコイルを載置する載置
   台とを備え、 前記載置台は、複数の貫通穴と、裏面において前記貫通
   穴からそれぞれ前記載置台の側縁に向かって伸延するハ
   ンダ付け可能な導体パターンのランドとを有し、 前記チョークコイルは、その各リード線を、前記載置台
   の貫通穴を通して裏面へ導き前記ランドにハンダ付けす
   ることによって載置台に固定されるとともに、前記リー
   ド線の端末が前記ランドを越えて載置台の側縁から突出
   してコイル端子を構成している ことを特徴とする表面実装用小型チョークコイル装置。
2. 【請求項２】前記載置台に、前記回路基板に対する位置
   決め用の治具ピンを挿通させうるガイド穴が形成されて
   いる ことを特徴とする請求項１記載の表面実装用小型チョー
   クコイル装置。