JPH0661402U - 工作機械の高速回転用スピンドル - Google Patents

工作機械の高速回転用スピンドル

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JPH0661402U
JPH0661402U JP273093U JP273093U JPH0661402U JP H0661402 U JPH0661402 U JP H0661402U JP 273093 U JP273093 U JP 273093U JP 273093 U JP273093 U JP 273093U JP H0661402 U JPH0661402 U JP H0661402U
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JP
Japan
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spindle
taper
peripheral surface
inner sleeve
tip portion
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Pending
Application number
JP273093U
Other languages
English (en)
Inventor
政一 松本
Original Assignee
株式会社日研工作所
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Application filed by 株式会社日研工作所 filed Critical 株式会社日研工作所
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 10,000RPM〜30,000RPMで
高速回転させても、工具ホルダをテーパ嵌合によって結
合するテーパ部の口元が拡がらず、高精度の加工ができ
る、工作機械の高速回転用スピンドルを提供する。 【構成】 先端部内周面に緩やかなテーパ11を形成し
たスピンドル本体1の先端部内に、外周面に緩やかなテ
ーパ21を形成した内部スリーブ2を、スピンドル本体
1に焼嵌めし、この本体1に対し圧力を加えて結合し
た。 【効果】 内部スリーブ2からの圧力によって、スピン
ドル本体1の先端部が拡げられ、この先端部が金属の弾
性復元力によって中心側に常に戻ろうとしているので、
スピンドルを高速回転させても、遠心力によってテーパ
22部の口元が外側に拡がらず、テーパ部22に結合し
た工具ホルダが振れ回りしない。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、工作機械のスピンドル、特に10,000RPM〜30,000 RPMで回転する高速回転用スピンドルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、工作機械のスピンドルは、先端部の内周面に工具ホルダを着脱可能に結 合するテーパ部を設けた一体型のものが一般に使用されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
近時、アルミニウムやプラスチックなどの工作物に切削加工を施す場合、工作 機械のスピンドルを10,000RPM〜30,000RPMで高速回転させる ことで、加工能率を高めているが、一体型のスピンドルで、例えばナショナルテ ーパ#40のテーパ部を設けたものではテーパ部の口元が0.005〜0.00 6mm拡がるなど、高速回転時に遠心力によってテーパ部が拡がり、加工精度が 低くなるという問題点があった。
【0004】 この考案は、前述した問題点を解決して、10,000RPM〜30,000 RPMで高速回転させても、工具ホルダを結合するテーパ部の口元が拡がること を防止し、高精度の加工ができるようにした、工作機械の高速回転用スピンドル を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この考案に係る工作機械の高速回転用スピンドルは、先端部内周面に緩やかな テーパを形成したスピンドル本体と、内周面に工具ホルダが結合するテーパを形 成し外周面に緩やかなテーパを形成した内部スリーブとを備え、この内部スリー ブを、前記スピンドル本体の先端部内に焼嵌めして、この本体に対し圧力を加え て結合したものである。
【0006】
【作用】
この考案による高速回転用スピンドルは、内部スピンドルを、焼嵌めによって スピンドル本体に対し圧力を加えて結合し、この圧力によってスピンドル本体の 先端部が拡げられ、この先端部が、スピンドル本体を構成する金属の弾性変形に よって中心側に常に戻ろうとしているので、スピンドルを10,000RPM〜 30,000RPMで高速回転させても、遠心力によって、工具ホルダがテーパ 嵌合によって結合されている、内部スピンドル内周面の先端部の口元が拡がらな い。このため、前記工具ホルダおよびこれに装着した工具が振れ回りせず、工作 物に対し、切削などの加工を高精度に行うことができる。
【0007】
【実施例】
以下、この考案の実施例につき図を参照して説明する。 図1は、この考案の第1実施例による工作機械の高速回転用スピンドルを示す 。図1において、1は浸炭焼入れしたSCM21などの焼入れ鋼からなるスピン ドル本体である。スピンドル本体1は、先端部外周にフランジ部11を形成し、 先端部内周面に末端側に向かって小内径となる2°〜3°程度の緩やかなテーパ 12を形成すると共に、テーパ12の末端側に中心側に突出した環状の突出部1 3を形成し、さらに突出部13の末端側にこの部分の内径より若干大内径の孔部 14を連設してある。
【0008】 また、図1において、2はSNCM23などの焼入れ鋼からなる内部スリーブ で、外周面に末端側に向かって小外径となる2°〜3°程度の緩やかなテーパ2 1を全長にわたって形成し、内周面に末端側に向かって小内径となるナショナル テーパ#40すなわち16°35′40″のテーパ22を全長にわたって形成し てある。
【0009】 前記内部スリーブ2をスピンドル本体1の加熱により周方向に0.01mm〜 0.15mm伸ばした先端部内に焼嵌めし、内部スリーブ2の末端面をスピンド ル本体1の突出部13の先端面に当接させ、内部スリーブ2とスピンドル本体1 との先端面を一致させ、内部スリーブ2によってスピンドル本体1に対し圧力を 加えて、これらを結合し、金属の弾性復元力による張り圧力をスピンドル本体1 の先端部に常に発生させ、スピンドル本体1の外周面および内部スリーブ2の内 周面に研摩加工を施し、高速回転用スピンドルを構成する。
【0010】 前述のように構成した第1実施例の高速回転用スピンドルは、スピンドル本体 1の先端部に常に中心側に戻ろうとする力が発生し、この力がスピンドルの使用 時に生じる遠心力より大きいので、使用時にスピンドル本体1が10,000R PM〜30,000RPMの高速で回転しても、内部スリーブ2内周面の口元の 内径が拡がらない。
【0011】 すなわち、スピンドルが30,000RPMで回転する場合に、内部スリーブ 2の口元の外径をφ65mm、内径φ45mmにすると、 σt=r/g・υ2 ・・・・・・・・・・・・(1) ただし、σt:応力 r:輪の単位体積の動さ(kg/cm3 ) g:重力の加速度(980cm/sec2 ) υ:周速cm/sec 前記式1で計算すると、φ6.5mmでは、応力σtが約8.4kg/mm2 、φ4.5mmでは、約4kg/mm2 となる。 このため、30,000RPMでのφ65mm、φ45mm部での変形は、前 者が直径0.025mm、後者が0.008mmとなる。
【0012】 スピンドル本体1に内部スリーブ2を180℃の温度で焼嵌めすると、 2(ξ1 −ξ2 )=2Pr1 /E・{(r2 2+r1 2/r2 2−r1 2) +(r1 2+r0 2/r1 2−r0 2)} ・・・・・(2) ただし、ξ1 :スピンドル本体の内径r1 の伸び ξ2 :内部スリーブの外径r1 の縮み P:スピンドル本体と内部スリーブとの接合部の面圧 E:ヤング率2.1×104 kg/mm2 2 :スピンドル本体の外径 r1 :スピンドル本体と内部スリーブとの接合部の径 r0 :内部スリーブの内径 となり、式2で計算すると、面圧P=9.73kg/mm2 となる。
【0013】 内部スリーブに発生する応力σtは、 σt=−2P・r2 2/(r2 2−r1 2) ・・・・・・・・・・・・(3) となり、式3で計算すると、σt=37.4kg/mm2 となる。 スピンドル本体に発生する応力σは、 σ=P・{(1+(d/D)2 )/(1−(d/D)2 )}・・・(4) ただし、D:外径mm d:内径mm となり、式4で計算すると、σ=31kg/mm2 となる。
【0014】 したがって、30,000RPMで回転するスピンドルの内部応力は、スピン ドル本体が31kg/mm2 +8.4kg/mm2 =39.4kg/mm2 の引 張り、内部スリーブが37.4kg/mm2 −4kg/mm2 =33.4kg/ mm2 の圧縮となる。
【0015】 前述のように構成した第1実施例の高速回転用スピンドルは、工作機械に主軸 などとして組み込み、自動工具交換装置によって切削工具が取付られた工具ホル ダを内部スリーブ2に着脱可能にテーパ嵌合させ、前記ホルダを従来公知の機構 により末端側に引張って前記スピンドルに装着し、これを10,000RPM〜 30,000RPMの高速で回転させ、この回転を前記工具に伝達してアルミニ ウムなどからなる工作物に切削加工を行う。
【0016】 次に、この考案の第2実施例による高速回転用スピンドルを図2について説明 する。 スピンドル本体1は、内周面にテーパ12を設けた先端部分の末端側に段部1 5を介してストレート孔の中内径部16を連設し、さらに段部17を介して小内 径のストレート孔部14を形成してある。
【0017】 また、内部スリーブ2は、先端部を大外径にして、その肉厚を厚くすると共に 、大外径部23の外周面に2°〜3°程度の緩やかなテーパ21を形成し、大外 径部23の末端側に段24を介して外周面がストレートの小外径部25を連設し 、内部スリーブ2の内周面にはその全長にわたってナショナルテーパ#40のテ ーパ22を形成してある。
【0018】 そして、内部スリーブ2をスピンドル本体1の先端部に焼嵌めし、内部スリー ブ2外周面のテーパ21によってスピンドル本体1内周面のテーパ12に対し圧 力を加えて、これらを結合したものである。なお、第2実施例の前述した以外の 構成、作用は第1実施例と同様であり、図2中の図1と同符号は対応する部分を 示している。
【0019】 この考案において、内部スリーブの内周面に形成したテーパは必ずしも16° 35′40″のナショナルテーパ#40に限られるものではなく、例えば12° など工具ホルダの自動交換が可能な範囲で角度を11°程度まで小さくできる。 また、この考案において、スピンドル本体および内部スリーブを構成する金属材 料、焼嵌め条件も適宜変更できる。
【0020】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案に係る工作機械の高速回転用スピンドルは、先 端部内周面に緩やかなテーパを形成したスピンドル本体と、内周面に工具ホルダ が結合するテーパを形成し外周面に緩やかなテーパを形成した内部スリーブとを 備え、この内部スリーブを、前記スピンドル本体の先端部内に焼嵌めして、この 本体に対し圧力を加えて結合したので、次の効果が得られる。
【0021】 すなわち、この考案による高速回転用スピンドルは、内部スピンドルを、焼嵌 めによってスピンドル本体に対し圧力を加えて結合し、この圧力によってスピン ドル本体の先端部が拡げられ、この先端部がスピンドル本体を構成する金属の弾 性変形によって中心側に常に戻ろうとしているので、スピンドルを10,000 RPM〜30,000RPMで高速回転させても、遠心力によって、工具ホルダ がテーパ嵌合によって結合されている、内部スピンドル内周面の先端部の口元が 拡がらない。このため、前記工具ホルダおよびこれに装着した工具が振れ回りせ ず、工作物に対し、切削などの加工を高精度に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の第1実施例に係る工作機械の高速回
転用スピンドルを示した要部の縦断面図
【図2】この考案の第2実施例に係る工作機械の高速回
転用スピンドルを示した要部の縦断面図
【符号の説明】
1 スピンドル本体 2 内部スリーブ 12 先端部内周面に形成した緩やかなテーパ 13 突出部 21 外周面に形成した緩やかなテーパ 22 内周面に形成したテーパ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部内周面に緩やかなテーパを形成し
    たスピンドル本体と、内周面に工具ホルダが結合するテ
    ーパを形成し外周面に緩やかなテーパを形成した内部ス
    リーブとを備え、この内部スリーブを、前記スピンドル
    本体の先端部内に焼嵌めして、この本体に対し圧力を加
    えて結合したことを特徴とする工作機械の高速回転用ス
    ピンドル。
JP273093U 1993-02-04 1993-02-04 工作機械の高速回転用スピンドル Pending JPH0661402U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP273093U JPH0661402U (ja) 1993-02-04 1993-02-04 工作機械の高速回転用スピンドル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP273093U JPH0661402U (ja) 1993-02-04 1993-02-04 工作機械の高速回転用スピンドル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0661402U true JPH0661402U (ja) 1994-08-30

Family

ID=11537440

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP273093U Pending JPH0661402U (ja) 1993-02-04 1993-02-04 工作機械の高速回転用スピンドル

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JP (1) JPH0661402U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001157927A (ja) * 1999-10-22 2001-06-12 Etm Precision Tools Manufacturing Ltd 切削工具組立体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001157927A (ja) * 1999-10-22 2001-06-12 Etm Precision Tools Manufacturing Ltd 切削工具組立体

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