JP2001009626A - エンドミルおよび先端チップ - Google Patents

エンドミルおよび先端チップ

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JP2001009626A
JP2001009626A JP11181763A JP18176399A JP2001009626A JP 2001009626 A JP2001009626 A JP 2001009626A JP 11181763 A JP11181763 A JP 11181763A JP 18176399 A JP18176399 A JP 18176399A JP 2001009626 A JP2001009626 A JP 2001009626A
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tapered
tip
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JP11181763A
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Masuo Saito
益生 斉藤
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B31/00Chucks; Expansion mandrels; Adaptations thereof for remote control
    • B23B31/005Cylindrical shanks of tools
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/02Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
    • B23C5/10Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
    • B23C5/1009Ball nose end mills
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2231/00Details of chucks, toolholder shanks or tool shanks
    • B23B2231/02Features of shanks of tools not relating to the operation performed by the tool
    • B23B2231/0204Connection of shanks to working elements of tools
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2240/00Details of connections of tools or workpieces
    • B23B2240/28Shrink-fitted connections, i.e. using heating and cooling to produce interference fits
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C2210/00Details of milling cutters
    • B23C2210/03Cutting heads comprised of different material than the shank irrespective of whether the head is detachable from the shank

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボディと先端チップとを焼き嵌めにより一体
的に結合するエンドミルにおいて、先端チップを高い取
付剛性でボディに固定できるようにする。 【解決手段】 ボディ12の嵌合穴24と先端チップ1
4の嵌合軸30との焼き嵌めにより先端チップ14がボ
ディ12に一体的に結合されるようになっているととも
に、それ等の嵌合穴24および嵌合軸30は、先端面2
2、係合面28から離間するに従って大径となるテーパ
形状を成しており、嵌合穴24の冷却収縮時にテーパの
作用で嵌合軸30を嵌合穴24内に引き込む方向の分力
が発生し、ボディ12の先端面22に先端チップ14の
係合面28が強固に密着させられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンドミルに係り、
特に、切れ刃が設けられた先端チップが軸状のボディに
一体的に結合されて使用されるエンドミルの改良に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】工具本体としての軸状のボディと、切れ
刃が設けられた先端チップとを別体に構成し、ねじ結合
やロー付け、コレットなどにより一体的に結合して使用
されるエンドミルが知られている。特開平5−9641
5号公報や特開平4−256512号公報に記載されて
いるエンドミルはその一例で、このようなエンドミルに
よれば、先端チップのみを超硬合金等の高価な材料製と
することにより、全体として工具コストを低減できる。
また、ねじ結合やコレットの場合、切れ刃が摩耗したり
欠けたりした場合は先端チップのみを交換すれば良く、
ボディの再利用が可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ロー付
けの場合はボディの再利用が難しく、ねじ結合の場合
は、ねじが緩む可能性があるとともに、先端チップが超
硬合金等の硬質材料の場合にねじの加工が面倒である。
また、コレットの場合は、構造が複雑で高価になるとと
もに、小径のエンドミルには適用が困難である。
【0004】これに対し、図8に示すようにボディ10
0に嵌合穴102を設けるとともに、先端チップ104
に嵌合軸106を設け、それ等の嵌合穴102と嵌合軸
106との焼き嵌めにより両者を一体的に結合すること
が考えられる。このような焼き嵌めによれば、ボディ1
00の再利用が可能で簡単且つ安価に構成され、しかも
ねじなどの面倒な加工が不要であるが、ボディ100の
端面108と先端チップ104との間に十分な面圧(密
着力)が得られず、先端チップ104の取付剛性が低く
て加工精度が損なわれる可能性があった。なお、図8で
は、先端チップ104に設けられた切れ刃が省略されて
いるが、他の図面についても同様である。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、ボディと先端チップ
とを焼き嵌めにより一体的に結合する場合に、先端チッ
プを高い取付剛性でボディに固定できるようにすること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第1発明は、(a) 軸方向の一端面に開口するよう
に軸心上に設けられた嵌合穴を有する軸状のボディと、
(b) 前記一端面に密着させられる係合面を有するととも
に所定の切れ刃が設けられたチップ本体と、その係合面
の中心部に立設されて前記嵌合穴内に嵌合される嵌合軸
とを有し、それ等の嵌合穴と嵌合軸との焼き嵌めにより
前記ボディに一体的に結合される先端チップとから成る
エンドミルであって、(c) 前記嵌合穴および前記嵌合軸
は、少なくとも焼き嵌めによる結合状態において互いに
密着させられるとともに、前記係合面から離間するに従
って大径となるテーパ形状部を備えていることを特徴と
する。
【0007】第2発明は、第1発明のエンドミルにおい
て、前記嵌合軸は、結合前の常温において前記係合面か
ら離間するに従って大径となるテーパ軸部を備えている
ことを特徴とする。
【0008】第3発明は、第2発明のエンドミルにおい
て、前記嵌合穴は、結合前の常温において前記嵌合軸の
テーパ軸部よりも全体的に小径のテーパ形状を成してい
るとともに、焼き嵌めのための加熱によりそのテーパ形
状の小径端がそのテーパ軸部の大径端よりも大径にな
る、前記一端面側程小径のテーパ穴部を備えていること
を特徴とする。
【0009】第4発明は、第2発明のエンドミルにおい
て、前記嵌合穴は、(a) 結合前の常温では少なくとも前
記嵌合軸のテーパ軸部の大径端よりも小径で、焼き嵌め
のための加熱によりそのテーパ軸部の大径端よりも大径
になる、径寸法が一定のストレート穴で、(b) 焼き嵌め
により前記テーパ軸部に密着させられることにより、そ
のテーパ軸部のテーパ形状に対応してテーパ形状に弾性
変形させられることを特徴とする。
【0010】第5発明は、第1発明のエンドミルにおい
て、(a) 前記嵌合軸は、結合前の常温では径寸法が一定
のストレート軸で、(b) 前記嵌合穴は、結合前の常温に
おいて前記一端面から離間するに従って大径となるテー
パ穴部を備えており、且つそのテーパ穴部の小径端は、
結合前の常温では前記嵌合軸の径寸法よりも小径である
が、焼き嵌めのための加熱によりその嵌合軸の径寸法よ
りも大径になるように設定されており、(c) 前記ストレ
ート軸は、焼き嵌めにより前記テーパ穴部に密着させら
れることにより、そのテーパ穴部のテーパ形状に対応し
てテーパ形状に弾性変形させられることを特徴とする。
【0011】第6発明は、第2発明〜第4発明の何れか
のエンドミルに使用される先端チップで、具体的には、
(a) 軸状のボディの軸方向の一端面に密着させられる係
合面を有するとともに所定の切れ刃が設けられたチップ
本体と、(b) その係合面の中心部に立設されて、前記ボ
ディの一端面に開口するように軸心上に設けられた嵌合
穴内に嵌合される嵌合軸とを有し、(c) それ等の嵌合穴
と嵌合軸との焼き嵌めにより前記ボディに一体的に結合
されてエンドミルを構成する先端チップであって、(d)
前記嵌合軸は、結合前の常温において前記係合面から離
間するに従って大径となるテーパ軸部を備えており、少
なくとも焼き嵌めによる結合状態において前記嵌合穴の
内周面に密着させられるとともに、前記係合面から離間
するに従って大径となるテーパ形状部を構成することを
特徴とする。
【0012】
【発明の効果】本発明のエンドミルによれば、嵌合穴と
嵌合軸との焼き嵌めにより先端チップがボディに一体的
に結合されるようになっているため、ボディの再利用が
可能であるとともに、ねじなどの面倒な加工が必ずしも
必要でなく、簡単且つ安価に構成される。しかも、それ
等の嵌合穴および嵌合軸は、少なくとも焼き嵌めによる
結合状態において互いに密着させられるとともに、係合
面から離間するに従って大径となるテーパ形状部を備え
ているため、ボディに設けられた嵌合穴の冷却収縮時に
はテーパ形状部のテーパの作用で嵌合軸を嵌合穴内に引
き込む方向の分力が発生し、ボディの一端面に先端チッ
プの係合面が強固に密着させられるようになる。これに
より、先端チップのボディに対する取付剛性が高くな
り、加工精度が向上する。
【0013】なお、かかるエンドミルの先端チップに関
する第6発明についても、実質的に同様の効果が得られ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】ここで、このようなエンドミルの
結合方法は、ボディを加熱して膨張させることにより嵌
合穴を拡径する加熱工程と、その嵌合穴内に先端チップ
の嵌合軸を嵌合する嵌合工程と、先端チップの係合面を
ボディの一端面に密着させた状態でボディを冷却して嵌
合穴を嵌合軸に密着させる冷却工程とを有して行われ
る。冷却工程では、係合面と一端面とが密着するよう
に、先端チップとボディとを軸方向に押圧することが望
ましい。
【0015】ボディおよび先端チップの材質は適宜設定
されるが、例えばボディには高速度鋼等の工具鋼が好適
に用いられ、先端チップには超硬合金等の硬質材料が好
適に用いられる。また、先端チップの取外し(再加熱し
てボディの嵌合穴を膨張させて嵌合軸を引き抜く)を容
易にする上で、先端チップの方がボディよりも熱膨張率
が小さい材料製とすることが望ましい。先端チップは、
例えば半球状の頭部にボール刃が設けられたボールエン
ドミル用のものが一般的であるが、スクエアエンドミル
など他の底刃や外周切れ刃が設けられたものでも良い。
【0016】ボディの一端面および先端チップの係合面
は、テーパ形状部のテーパの作用で互いに面接触させら
れるものであれば良く、一般には軸心に対して直角な単
一の平坦面にて構成されるが、テーパ面や径方向の中間
部に段差が設けられた環状の段付き面などでも良いし、
その面上に所定の凹凸や溝、或いは位置決め用の突起お
よび凹所などが設けられていても良い。
【0017】また、ボディおよび先端チップは、それぞ
れ一体に構成することが望ましいが、先端チップの場
合、例えばチップ本体と嵌合軸とを別体に構成してロー
付けなどの接合手段により一体化するようにしても良い
など、それぞれの構成は適宜定められる。
【0018】第1発明のテーパ形状部は、嵌合穴や嵌合
軸の全長に亘って設けられても良いが、軸方向の一部の
みに設けられても良い。結合前の常温における嵌合軸と
嵌合穴との径寸法差(締め代)は、焼き嵌めにより十分
な結合強度が得られるように、ボディおよび先端チップ
の材質や熱膨張率などに応じて適宜設定されるが、例え
ば焼き嵌めのための加熱により嵌合穴の内径(直径)が
30μm程度拡径する場合、嵌合軸の直径を嵌合穴より
も10〜20μm程度大きくすることが望ましい。ま
た、その場合のテーパ形状部の大径部と小径部との径寸
法差は、加熱時に嵌合軸を嵌合穴内に嵌合することがで
きるように、少なくとも上記嵌合穴の拡径寸法から締め
代を差し引いた値より小さくする必要があり、且つ結合
時にはテーパによる引込み作用が得られるように、締め
代の大きさに応じて例えば5〜20μm程度の範囲内
(締め代が20μmであれば10μm以下)で設定する
ことが望ましい。なお、テーパ形状部の軸方向長さは、
結合強度などの点で径寸法の2倍程度が適当であるが、
大径部と小径部との径寸法差が大きい程長くすることが
可能である。
【0019】テーパ形状部を構成している嵌合穴に雌ね
じを設けるとともに、嵌合軸に雄ねじを設けて、螺合す
るようになっていても良い。すなわち、焼き嵌めによる
結合状態において、一方のねじの頂と他方のねじの谷底
とが互いに密着させられるとともに、それ等の頂および
谷底がテーパ面とされてテーパ形状部を構成するように
なっていても良いのである。互いに密着させられる頂お
よび谷底がテーパ形状であれば、ねじ自体は必ずしもテ
ーパである必要はなく、平行ねじであっても良い。な
お、圧力側フランクが所定のフランク角を有する場合
は、嵌合穴(雌ねじ)の冷却による縮径でその圧力側フ
ランクにも嵌合軸を引き込む方向の分力が発生する。
【0020】第4発明の嵌合穴は、結合前の常温におい
て少なくとも嵌合軸のテーパ軸部の大径端よりも小径で
あれば良いが、焼き嵌めによりテーパ軸部の全長(嵌合
範囲)に亘って密着させられるように、結合前の常温に
おいて嵌合軸のテーパ軸部の小径端(嵌合穴との嵌合範
囲内の小径端)よりも小径で、焼き嵌めのための加熱に
よりそのテーパ軸部の大径端よりも大径になる、径寸法
が一定のストレート穴とすることが望ましい。
【0021】第5発明のテーパ穴部は、結合前の常温に
おいて少なくともその小径端が嵌合軸の径寸法よりも小
径であれば良いが、焼き嵌めによりテーパ穴部の全長
(嵌合範囲)に亘って嵌合軸に密着させられるように、
大径端(嵌合軸との嵌合範囲内の大径端)が、結合前の
常温では嵌合軸の径寸法よりも小径で、焼き嵌めのため
の加熱によりその嵌合軸よりも大径になるように設定す
ることが望ましい。
【0022】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ
詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例であるボー
ルエンドミル10の正面図で、このボールエンドミル1
0は軸状のボディ12および先端チップ14を一体的に
結合したものであり、図2は、それ等の結合部分の拡大
断面図で、図3は結合前の状態を示す図である。ボディ
12は高速度鋼製で、径寸法が一定の円柱形状のシャン
ク16、およびそのシャンク16の軸方向の一端に連続
して設けられた先端側程小径のテーパ形状の首部18を
一体に備えており、首部18の先端面22には軸心上に
嵌合穴24が開口させられている。先端面22は、軸心
に対して直角な平坦面で、一端面に相当する。
【0023】また、先端チップ14は超硬合金製で、半
球状の頭部を有するチップ本体26と、そのチップ本体
26の半球状頭部と反対側の端面である軸心と直角な平
坦な係合面28の中心部に軸心に沿って立設された嵌合
軸30とを一体に備えている。そして、その嵌合軸30
が前記嵌合穴24内に焼き嵌めにより締まり嵌合される
ことにより、先端チップ14は、係合面28が先端面2
2に密着する状態でボディ12に一体的に結合されてい
る。係合面28の外径寸法、すなわちチップ本体26の
径寸法は、先端面22の径寸法と略同じで、本実施例で
は約20mmである。なお、チップ本体26には、半球
状頭部に切れ刃としてボール刃が設けられているととも
に、半球状頭部に連続して設けられた円柱状部には、ボ
ール刃に連続して外周切れ刃が設けられているが、何れ
の切れ刃も省略してある。他の実施例も同様である。
【0024】図3に示す結合前の常温時の状態におい
て、先端チップ14の嵌合軸30は係合面28から離間
する先端側程大径となるテーパ形状を成しているととも
に、ボディ12の嵌合穴24も嵌合軸30のテーパ形状
に対応するテーパ形状、すなわち先端面22から内部へ
進むに従って大径となるテーパ形状を成しており、図2
の結合状態においても同様のテーパ形状を成している。
本実施例では嵌合軸30全体がテーパ軸部で、嵌合穴2
4全体(厳密には嵌合軸30と嵌合される範囲)がテー
パ穴部であり、焼き嵌めによる結合状態(図2)におけ
る両者の嵌合範囲がテーパ形状部である。
【0025】ここで、結合前の常温時における嵌合軸3
0の小径端の径寸法D1 は、チップ本体26の径寸法の
1/2程度で約10mmであり、軸方向長さLは、その
2倍の20mm程度である。また、焼き嵌めのためのボ
ディ12の加熱による嵌合穴24の内径(直径)の拡大
寸法は約30μmで、結合前の常温時における嵌合軸3
0と嵌合穴24との径寸法差(締め代)は、焼き嵌めに
より十分な結合強度が得られるように20μm程度に設
定されており、嵌合穴24の開口部分(小径端)の内径
寸法は嵌合軸30の小径端の径寸法D1 より20μm程
度小さい。また、嵌合軸30の大径部の径寸法D2 と小
径部の径寸法D1 との寸法差ΔDは、焼き嵌めのための
ボディ12の加熱時に嵌合軸30を嵌合穴24内に嵌合
することができるように、上記嵌合穴24の拡径寸法か
ら締め代を差し引いた値(30μm−20μm=10μ
m程度)より小さい5μm〜10μmの範囲内で設定さ
れている。嵌合穴24のテーパ形状(テーパ角度)は嵌
合軸30と略同じで、嵌合範囲の全長(嵌合軸30の全
長と同じ)で略等しい締め代が得られる。なお、図2、
図3は、理解を容易にするためにテーパを強調してある
など、必ずしも正確な寸法や縦横比で図示したものでは
ない。他の実施例も同様である。
【0026】そして、このようなボディ12と先端チッ
プ14との焼き嵌めによる結合は、(a) ボディ12を加
熱(本実施例では約300℃)して膨張させることによ
り嵌合穴24を拡径する加熱工程と、(b) その嵌合穴2
4内に先端チップ14の嵌合軸30を嵌合する嵌合工程
と、(c) 先端チップ14の係合面28がボディ12の先
端面22に密着するように先端チップ14とボディ12
とを軸方向に押圧した状態でボディ12を冷却して嵌合
穴24を縮径させ、嵌合軸30の外周面に密着させる冷
却工程とを有して行われる。冷却工程で嵌合穴24が縮
径させられ、嵌合軸30の外周面に押圧されることによ
り、そのテーパ面の作用で嵌合軸30を嵌合穴24内に
引き込む方向の分力が発生し、ボディ12の先端面22
に先端チップ14の係合面28が強固に密着させられ、
高い取付剛性で固設される。図2に示す結合状態では、
ボディ12よりも先端チップ14の方が硬さや剛性が高
いことから、主として嵌合穴24側が嵌合軸30に倣っ
て弾性変形させられる。
【0027】また、かかるボールエンドミル10は、切
れ刃に摩耗や欠損などが生じた場合には、先端チップ1
4のみを交換することにより、ボディ12を再利用する
ことが可能である。すなわち、結合時と同様にボディ1
2の先端部分を加熱して嵌合穴24を拡径させることに
より、先端チップ14の嵌合軸30を嵌合穴24から引
き抜くことが可能で、代わりに新たな先端チップ14を
ボディ12に取り付ければ良いのである。その場合に、
先端チップ14の方がボディ12よりも熱膨張率が小さ
いため、先端チップ14の嵌合軸30を嵌合穴24から
容易に引き抜くことができる。前記寸法差ΔDの設定に
際しては、ボディ12および先端チップ14の両方を加
熱することによって先端チップ14の嵌合軸30を嵌合
穴24から引き抜くことができるように、先端チップ1
4の熱膨張率すなわち加熱による嵌合軸30の拡径寸法
についても考慮することが望ましい。
【0028】このように、本実施例のボールエンドミル
10は、嵌合穴24と嵌合軸30との焼き嵌めにより先
端チップ14がボディ12に一体的に結合されるように
なっているため、ボディ12を再利用できるとともに、
ねじなどの面倒な加工が不要で、簡単且つ安価に構成さ
れる。しかも、それ等の嵌合穴24および嵌合軸30は
先端面22、係合面28から離間するに従って大径とな
るテーパ形状を成しており、嵌合穴24の冷却収縮時に
テーパの作用で嵌合軸30を嵌合穴24内に引き込む方
向の分力が発生し、ボディ12の先端面22に先端チッ
プ14の係合面28が強固に密着させられるため、先端
チップ14のボディ12に対する取付剛性が高くなって
加工精度が向上する。
【0029】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明で前記実施例と実質的に共通する部分に
は同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0030】図4の実施例は、ボディ12に設けられる
嵌合穴32が、径寸法が一定のストレート穴の場合で、
先端チップ14は第1実施例と同じである。嵌合穴32
の径寸法は、嵌合軸30の小径端の径寸法D1 よりも2
0μm程度小さい寸法に設定されており、嵌合軸30の
全長において20μmよりも大きい締め代で締まり嵌合
させられる。この場合も、焼き嵌めによる結合状態で
は、主として嵌合穴32の弾性変形で嵌合軸30の全長
に亘って互いに密着させられるとともに前記図2と同様
なテーパ形状部が形成され、第1実施例と同様な作用効
果が得られる。
【0031】図5の実施例は、先端チップ14に立設さ
れる嵌合軸34が、径寸法が一定のストレート軸の場合
で、ボディ12の嵌合穴24は第1実施例と同じであ
る。嵌合軸34の径寸法は、前記図3(b) に記載の嵌合
軸30の大径端の径寸法D2 と略同じ寸法に設定されて
おり、嵌合軸34の全長において20μmよりも大きい
締め代で嵌合穴24と締まり嵌合させられる。この場合
も、焼き嵌めによる結合状態では、嵌合穴24および嵌
合軸34の弾性変形でそれ等が互いに密着させられると
ともに、嵌合穴24のテーパ形状に対応したテーパ形状
部が形成され、第1実施例と同様な作用効果が得られ
る。
【0032】図6の実施例は、前記第1実施例のボール
エンドミル10において、ボディ12の嵌合穴24に雌
ねじ36が設けられる一方、先端チップ14の嵌合軸3
0に雄ねじ38が設けられ、それらの雌ねじ36と雄ね
じ38とが螺合されるようになっている。雌ねじ36の
ねじ山の頂は嵌合穴24のテーパ内周面上に位置してい
るとともに、雄ねじ38のねじ山の谷底は嵌合軸30の
テーパ外周面上に位置しており、焼き嵌めによる結合状
態では、それ等の頂および谷底が互いに密着させられて
テーパ形状部を構成するようになっていて、第1実施例
と同様の作用効果が得られる。この場合は、焼き嵌めに
よる結合時の嵌合工程で、先端チップ14をねじ込んだ
り、先端チップ14を交換するために加熱して先端チッ
プ14を取り外す際に、その先端チップ14を回転させ
てねじを緩めたりすれば良い。また、嵌合穴24(雌ね
じ36)の冷却による縮径で、圧力側フランクにも嵌合
軸30を引き込む方向の分力が発生するため、先端チッ
プ14の係合面28と先端面22との面圧が更に高くな
って、先端チップ14が一層強固にボディ12に固設さ
れる。図6の(b) は、雌ねじ36および雄ねじ38の螺
合状態を示す断面図で、図の右側に先端チップ14のチ
ップ本体26が存在する。
【0033】なお、雌ねじ36のねじ山の谷底が嵌合穴
24のテーパ内周面上に位置するとともに、雄ねじ38
のねじ山の頂が嵌合軸30のテーパ外周面上に位置し、
焼き嵌めによる結合状態において、それ等の谷底および
頂が互いに密着させられてテーパ形状部を構成するよう
に、それ等の雌ねじ36および雄ねじ38を設けるよう
にしても良い。
【0034】図7の先端チップ40は、前記第1実施例
の先端チップ14の嵌合軸30の先端(大径端)に、径
寸法が一定のストレート軸部42が一体に設けられてい
るだけであり、第1発明と同様の作用効果が得られる。
ストレート軸部42の径寸法は、嵌合軸30の大径端の
径寸法D2 と同じで、この場合は一定の径寸法D2 の軸
に研削加工を施してテーパ形状の嵌合軸30を形成する
作業が容易になる。
【0035】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であ
り、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良
を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるボールエンドミルを軸
心と直角方向から見た正面図である。
【図2】図1のボールエンドミルのボディと先端チップ
との結合部分を拡大して示す断面図である。
【図3】図2の結合部分の結合前の形状を説明する図
で、(a) はボディの先端部分の断面図、(b) は先端チッ
プを軸心と直角方向から見た正面図である。
【図4】本発明の別の実施例を説明する図で、図3に相
当する図であり、ボディの嵌合穴がストレート穴の場合
である。
【図5】本発明の更に別の実施例を説明する図で、図3
に相当する図であり、先端チップの嵌合軸がストレート
軸の場合である。
【図6】本発明の更に別の実施例を説明する図で、嵌合
穴および嵌合軸が螺合されるようになっている場合であ
り、(a) は図2に相当する図で、(b) は雌ねじおよび雄
ねじの螺合状態を示す断面図である。
【図7】本発明の更に別の実施例を説明する図で、先端
チップを軸心と直角方向から見た正面図である。
【図8】従来のボールエンドミルの一例を説明する図
で、図2に相当する図である。
【符号の説明】
10:ボールエンドミル(エンドミル) 12:ボデ
ィ 14:先端チップ 22:先端面(一端面)
24:嵌合穴(テーパ穴部) 26:チップ本体
28:係合面 30:嵌合軸(テーパ軸部) 3
2:嵌合穴(ストレート穴) 34:嵌合軸(ストレ
ート軸) 40:先端チップ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向の一端面に開口するように軸心上
    に設けられた嵌合穴を有する軸状のボディと、 前記一端面に密着させられる係合面を有するとともに所
    定の切れ刃が設けられたチップ本体と、該係合面の中心
    部に立設されて前記嵌合穴内に嵌合される嵌合軸とを有
    し、該嵌合穴と該嵌合軸との焼き嵌めにより前記ボディ
    に一体的に結合される先端チップとから成るエンドミル
    であって、 前記嵌合穴および前記嵌合軸は、少なくとも焼き嵌めに
    よる結合状態において互いに密着させられるとともに、
    前記係合面から離間するに従って大径となるテーパ形状
    部を備えていることを特徴とするエンドミル。
  2. 【請求項2】 前記嵌合軸は、結合前の常温において前
    記係合面から離間するに従って大径となるテーパ軸部を
    備えていることを特徴とする請求項1に記載のエンドミ
    ル。
  3. 【請求項3】 前記嵌合穴は、 結合前の常温において前記嵌合軸のテーパ軸部よりも全
    体的に小径のテーパ形状を成しているとともに、焼き嵌
    めのための加熱により該テーパ形状の小径端が該テーパ
    軸部の大径端よりも大径になる、前記一端面側程小径の
    テーパ穴部を備えていることを特徴とする請求項2に記
    載のエンドミル。
  4. 【請求項4】 前記嵌合穴は、 結合前の常温では少なくとも前記嵌合軸のテーパ軸部の
    大径端よりも小径で、焼き嵌めのための加熱により該テ
    ーパ軸部の大径端よりも大径になる、径寸法が一定のス
    トレート穴で、 焼き嵌めにより前記テーパ軸部に密着させられることに
    より、該テーパ軸部のテーパ形状に対応してテーパ形状
    に弾性変形させられることを特徴とする請求項2に記載
    のエンドミル。
  5. 【請求項5】 前記嵌合軸は、結合前の常温では径寸法
    が一定のストレート軸で、 前記嵌合穴は、結合前の常温において前記一端面から離
    間するに従って大径となるテーパ穴部を備えており、且
    つ該テーパ穴部の小径端は、結合前の常温では前記嵌合
    軸の径寸法よりも小径であるが、焼き嵌めのための加熱
    により該嵌合軸の径寸法よりも大径になるように設定さ
    れており、 前記ストレート軸は、焼き嵌めにより前記テーパ穴部に
    密着させられることにより、該テーパ穴部のテーパ形状
    に対応してテーパ形状に弾性変形させられることを特徴
    とする請求項1に記載のエンドミル。
  6. 【請求項6】 請求項2〜4の何れか1項に記載のエン
    ドミルに使用される先端チップ。
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