JPH09136232A - ワーク強化方法 - Google Patents
ワーク強化方法Info
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- JPH09136232A JPH09136232A JP29697895A JP29697895A JPH09136232A JP H09136232 A JPH09136232 A JP H09136232A JP 29697895 A JP29697895 A JP 29697895A JP 29697895 A JP29697895 A JP 29697895A JP H09136232 A JPH09136232 A JP H09136232A
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 薄肉の箱又は筒状ワーク2の内面又は外
面を加工するためにワークの剛性を高める強化方法であ
って、箱又は筒状ワーク2の被加工面の裏面に接して多
数の球体3を充填する工程と、溶融した低溶融点材4を
箱又は筒状ワーク2と球体3との隙間及び球体3同士の
隙間に流込んで固化する工程とからなる。 【効果】 薄肉ワークを加工する場合、ワーク固定時に
ワークは変形しにくく、強固に固定でき、また、加工中
もワークと刃物との抵抗によって変形したり振動したり
することは少なく、加工精度が向上する。
面を加工するためにワークの剛性を高める強化方法であ
って、箱又は筒状ワーク2の被加工面の裏面に接して多
数の球体3を充填する工程と、溶融した低溶融点材4を
箱又は筒状ワーク2と球体3との隙間及び球体3同士の
隙間に流込んで固化する工程とからなる。 【効果】 薄肉ワークを加工する場合、ワーク固定時に
ワークは変形しにくく、強固に固定でき、また、加工中
もワークと刃物との抵抗によって変形したり振動したり
することは少なく、加工精度が向上する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄肉ワークを機械加
工するためのワーク強化技術に関する。
工するためのワーク強化技術に関する。
【0002】
【従来の技術】薄肉で剛性の乏しいワークや、難削材の
ために切削抵抗が大きく振動を起こしやすいワークの固
定方法としては、特開昭55−42766号公報「箱
形工作物の切削加工方法」や特開昭58−14393
0号公報「冷凍チヤツク方法」が知られている。は、
箱型工作物に液体を貯溜して重量を増やし、切削加工時
の工作物の振動を抑え、騒音を低減するものである。
は、液体を凍結させてワークを所定位置に固定するもの
である。
ために切削抵抗が大きく振動を起こしやすいワークの固
定方法としては、特開昭55−42766号公報「箱
形工作物の切削加工方法」や特開昭58−14393
0号公報「冷凍チヤツク方法」が知られている。は、
箱型工作物に液体を貯溜して重量を増やし、切削加工時
の工作物の振動を抑え、騒音を低減するものである。
は、液体を凍結させてワークを所定位置に固定するもの
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記については、液
体がワークから洩れないようにする必要があり、段取り
に時間がかかる。上記については、液体を凍結させる
ための大掛かりな設備が必要となる。本発明の目的は、
剛性の乏しい薄肉ワークを強化して、機械加工時の変
形、振動を抑えるワーク強化方法を提供することにあ
る。
体がワークから洩れないようにする必要があり、段取り
に時間がかかる。上記については、液体を凍結させる
ための大掛かりな設備が必要となる。本発明の目的は、
剛性の乏しい薄肉ワークを強化して、機械加工時の変
形、振動を抑えるワーク強化方法を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項1は、薄肉の箱又は筒状ワークの内面
又は外面を加工するためにワークの剛性を高める強化方
法であって、箱又は筒状ワークの被加工面の裏面に接し
て多数の球体を充填する工程と、溶融した低溶融点材を
箱又は筒状ワークと球体との隙間及び球体同士の隙間に
流込んで固化する工程とからなる。ワーク、球体及び低
溶融点材は一体となり、剛性が増すので、薄肉ワークを
加工する場合、ワーク固定時にワークは変形しにくく、
強固に固定でき、また、加工中もワークと刃物との抵抗
によって変形したり振動したりすることは少なく、加工
精度が向上する。
に本発明の請求項1は、薄肉の箱又は筒状ワークの内面
又は外面を加工するためにワークの剛性を高める強化方
法であって、箱又は筒状ワークの被加工面の裏面に接し
て多数の球体を充填する工程と、溶融した低溶融点材を
箱又は筒状ワークと球体との隙間及び球体同士の隙間に
流込んで固化する工程とからなる。ワーク、球体及び低
溶融点材は一体となり、剛性が増すので、薄肉ワークを
加工する場合、ワーク固定時にワークは変形しにくく、
強固に固定でき、また、加工中もワークと刃物との抵抗
によって変形したり振動したりすることは少なく、加工
精度が向上する。
【0005】請求項2は、請求項1の球体をセラミック
とした。ワークの重量増加が少なく、大型のワークでも
取扱い易い。また、セラミックは融点が高く、ワークの
加工が終了して、低溶融点材を溶融すれば、融点の高い
セラミックは繰返し使用できる。
とした。ワークの重量増加が少なく、大型のワークでも
取扱い易い。また、セラミックは融点が高く、ワークの
加工が終了して、低溶融点材を溶融すれば、融点の高い
セラミックは繰返し使用できる。
【0006】請求項3は、請求項1又は請求項2の低溶
融点材を金属とした。難削材等の切削抵抗が大きい材料
を切削する場合に、ワークの強化が充分に行え、加工に
よる振動を抑えることができる。
融点材を金属とした。難削材等の切削抵抗が大きい材料
を切削する場合に、ワークの強化が充分に行え、加工に
よる振動を抑えることができる。
【0007】請求項4は、請求項1又は請求項2の低溶
融点材を硬質樹脂とした。ワークの重量増加が少なく、
取扱い易い。
融点材を硬質樹脂とした。ワークの重量増加が少なく、
取扱い易い。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。図1は本発明に係る強化ワーク
の第1実施例の正面図であり、強化ワーク1は、例え
ば、薄肉の円筒であるワーク本体2と、このワーク本体
2の内側に密に充填したセラミックボール3…(…は複
数個を示す。以下同様。)と、このセラミックボール3
…のそれぞれの隙間及びワーク本体2とセラミックボー
ル3…との隙間に流し込んで固化した低溶融点材4とか
らなる。
づいて以下に説明する。図1は本発明に係る強化ワーク
の第1実施例の正面図であり、強化ワーク1は、例え
ば、薄肉の円筒であるワーク本体2と、このワーク本体
2の内側に密に充填したセラミックボール3…(…は複
数個を示す。以下同様。)と、このセラミックボール3
…のそれぞれの隙間及びワーク本体2とセラミックボー
ル3…との隙間に流し込んで固化した低溶融点材4とか
らなる。
【0009】セラミックボール3は球体であり、外径は
小さいものほど低溶融点材4の使用量を少なくできる。
しかし、再使用するときに低溶融点材4と分離でき、低
溶融点材での結合強度が満足できれば外径は任意であ
る。また、セラミックボール3の形状は球以外の不定形
でも差し支えなく、更に、材質は、セラミック以外の物
であってもよい。低溶融点材4は、はんだ等の低溶融金
属や硬質樹脂が好適である。
小さいものほど低溶融点材4の使用量を少なくできる。
しかし、再使用するときに低溶融点材4と分離でき、低
溶融点材での結合強度が満足できれば外径は任意であ
る。また、セラミックボール3の形状は球以外の不定形
でも差し支えなく、更に、材質は、セラミック以外の物
であってもよい。低溶融点材4は、はんだ等の低溶融金
属や硬質樹脂が好適である。
【0010】図2は図1の2−2線断面図であり、セラ
ミックボール3…は、ワーク本体2の内面に密に当接す
るように充填する。低溶融点材4も、セラミックボール
3同士の隙間やワーク本体2とセラミックボール3との
隙間に空洞なく充填する。
ミックボール3…は、ワーク本体2の内面に密に当接す
るように充填する。低溶融点材4も、セラミックボール
3同士の隙間やワーク本体2とセラミックボール3との
隙間に空洞なく充填する。
【0011】以上の構成からなる強化ワークの製造方法
を次に説明する。図3は本発明に係る強化ワークの第1
実施例の作製方法を示す断面図であり、まず、台10の
凹部11にワーク本体2を嵌合する。凹部11とワーク
本体2との間は溶融した低溶融点材4が洩れないように
隙間を小さくしておく。後で強化ワーク1が台10から
外れやすくするために台10に離型剤を塗布してもよ
い。次に、ワーク本体2内部にセラミックボール3…を
充填する。この後、溶融した低溶融点材4を図示する如
くワーク本体2内部に流し込む。低溶融点材4が固化す
れば、強化ワーク1が完成する。このように、強化ワー
ク1の作製は極めて容易である。
を次に説明する。図3は本発明に係る強化ワークの第1
実施例の作製方法を示す断面図であり、まず、台10の
凹部11にワーク本体2を嵌合する。凹部11とワーク
本体2との間は溶融した低溶融点材4が洩れないように
隙間を小さくしておく。後で強化ワーク1が台10から
外れやすくするために台10に離型剤を塗布してもよ
い。次に、ワーク本体2内部にセラミックボール3…を
充填する。この後、溶融した低溶融点材4を図示する如
くワーク本体2内部に流し込む。低溶融点材4が固化す
れば、強化ワーク1が完成する。このように、強化ワー
ク1の作製は極めて容易である。
【0012】図4は本発明に係る強化ワークの第1実施
例の作用を示す断面図であり、旋盤で強化ワークの外径
(ワーク本体の外径)を加工する場合を示す。旋盤13
のチャック14で強化ワーク1外周を把持し、バイト1
5で強化ワーク1の外径を切削加工する。この時、強化
ワーク1には、チャック14からの把持力、ワークの回
転による遠心力及びワーク外側のバイト15との切削抵
抗による力が働く。
例の作用を示す断面図であり、旋盤で強化ワークの外径
(ワーク本体の外径)を加工する場合を示す。旋盤13
のチャック14で強化ワーク1外周を把持し、バイト1
5で強化ワーク1の外径を切削加工する。この時、強化
ワーク1には、チャック14からの把持力、ワークの回
転による遠心力及びワーク外側のバイト15との切削抵
抗による力が働く。
【0013】把持力に対しては、充填したセラミックボ
ール3と低溶融点材4とによって得られた剛性で変形し
にくくなって、強固に強化ワーク1を固定でき、高回転
までの加工が可能になる。遠心力に対しても、特に強化
ワーク1先端の振れ回りが少なくなって、加工精度が向
上する。また、軽量であるため高回転になっても、遠心
力の増加は小さい。バイト15との切削抵抗による力に
対しては、難削材等で特に大きくなっても変形がしにく
く、加工精度向上が図れる。
ール3と低溶融点材4とによって得られた剛性で変形し
にくくなって、強固に強化ワーク1を固定でき、高回転
までの加工が可能になる。遠心力に対しても、特に強化
ワーク1先端の振れ回りが少なくなって、加工精度が向
上する。また、軽量であるため高回転になっても、遠心
力の増加は小さい。バイト15との切削抵抗による力に
対しては、難削材等で特に大きくなっても変形がしにく
く、加工精度向上が図れる。
【0014】図5は本発明に係る強化ワークの第2実施
例の断面図であり、第1実施例と同一構成については同
一符号を用い、説明は省略する。強化ワーク1Aは、薄
肉円筒であるワーク本体2と、この内側にワーク本体2
と同心に配置した円筒状の補助部材6と、これらワーク
本体2及び補助部材6の間に密に充填したセラミックボ
ール3…と、このセラミックボール3…のそれぞれの隙
間及びワーク本体2とセラミックボール3…との隙間に
流し込んで固化した低溶融点材4とからなる。補助部材
6を用いることにより、セラミックボール3と低溶融点
材4とによってワーク本体1Aの剛性を高めると共に、
補助部材6内側にセラミックボール6を充填する必要が
なく、強化ワークの更なる軽量化を図ることができる。
例の断面図であり、第1実施例と同一構成については同
一符号を用い、説明は省略する。強化ワーク1Aは、薄
肉円筒であるワーク本体2と、この内側にワーク本体2
と同心に配置した円筒状の補助部材6と、これらワーク
本体2及び補助部材6の間に密に充填したセラミックボ
ール3…と、このセラミックボール3…のそれぞれの隙
間及びワーク本体2とセラミックボール3…との隙間に
流し込んで固化した低溶融点材4とからなる。補助部材
6を用いることにより、セラミックボール3と低溶融点
材4とによってワーク本体1Aの剛性を高めると共に、
補助部材6内側にセラミックボール6を充填する必要が
なく、強化ワークの更なる軽量化を図ることができる。
【0015】図6は本発明に係る強化ワークの第2実施
例の作製方法を示す断面図であり、まず、台17の環状
溝部18の外側内周面19とワーク本体2とを嵌合す
る。外側内周面19とワーク本体2との間は溶融した低
溶融点材4が洩れないように隙間を小さくしておく。後
で強化ワーク1が台17から外れやすくするように台1
7に離型剤を塗布してもよい。次に、環状溝部18の内
側外周面21と補助部材6とを嵌合する。内側外周面2
1と補助部材6との間は溶融した低溶融点材4が洩れな
いように隙間を小さくしておく。
例の作製方法を示す断面図であり、まず、台17の環状
溝部18の外側内周面19とワーク本体2とを嵌合す
る。外側内周面19とワーク本体2との間は溶融した低
溶融点材4が洩れないように隙間を小さくしておく。後
で強化ワーク1が台17から外れやすくするように台1
7に離型剤を塗布してもよい。次に、環状溝部18の内
側外周面21と補助部材6とを嵌合する。内側外周面2
1と補助部材6との間は溶融した低溶融点材4が洩れな
いように隙間を小さくしておく。
【0016】この後、ワーク本体2と補助部材6との間
にセラミックボール3…を充填する。その後、溶融した
低溶融点材4をワーク本体2と補助部材6との間に流し
込む。低溶融点材4が固化すれば、強化ワーク1Aが完
成する。このように、強化ワーク1Aの作製は極めて容
易である。
にセラミックボール3…を充填する。その後、溶融した
低溶融点材4をワーク本体2と補助部材6との間に流し
込む。低溶融点材4が固化すれば、強化ワーク1Aが完
成する。このように、強化ワーク1Aの作製は極めて容
易である。
【0017】図7は本発明に係る強化ワークの第2実施
例の作用を示す断面図であり、旋盤で強化ワークの外径
(ワーク本体の外径)を加工する場合を示す。旋盤13
のチャック14で強化ワーク1A内周(補助部材6の内
周)を把持し、バイト15で強化ワーク1Aの外径を切
削加工する。この時、強化ワーク1Aには、チャック1
4からの把持力、ワークの回転による遠心力及びワーク
外側のバイト15との切削抵抗による力が働く。
例の作用を示す断面図であり、旋盤で強化ワークの外径
(ワーク本体の外径)を加工する場合を示す。旋盤13
のチャック14で強化ワーク1A内周(補助部材6の内
周)を把持し、バイト15で強化ワーク1Aの外径を切
削加工する。この時、強化ワーク1Aには、チャック1
4からの把持力、ワークの回転による遠心力及びワーク
外側のバイト15との切削抵抗による力が働く。
【0018】把持力に対しては、充填したセラミックボ
ール3と低溶融点材4とによって得られた剛性で変形し
にくくなって、強固に強化ワーク1Aを固定でき、高回
転までの加工が可能になる。強化ワーク1Aは、補助部
材6部分で把持されているので、ワーク本体2には傷が
付かない。遠心力に対しても、特に強化ワーク1A先端
の振れ回りが少なくなって、加工精度が向上する。ま
た、ワークを強化することによる重量増加が少ないため
高回転になっても、遠心力の増加は小さい。バイト15
との切削抵抗による力に対しては、難削材等で特に大き
くなっても変形がしにくく、加工精度向上が図れる。
ール3と低溶融点材4とによって得られた剛性で変形し
にくくなって、強固に強化ワーク1Aを固定でき、高回
転までの加工が可能になる。強化ワーク1Aは、補助部
材6部分で把持されているので、ワーク本体2には傷が
付かない。遠心力に対しても、特に強化ワーク1A先端
の振れ回りが少なくなって、加工精度が向上する。ま
た、ワークを強化することによる重量増加が少ないため
高回転になっても、遠心力の増加は小さい。バイト15
との切削抵抗による力に対しては、難削材等で特に大き
くなっても変形がしにくく、加工精度向上が図れる。
【0019】図8は本発明に係る強化ワーク第2実施例
の変形例の作用を示す断面図であり、旋盤で強化ワーク
の内径(ワーク本体の内径)を加工する場合を示す。強
化ワーク1Bは、薄肉円筒であるワーク本体2と、この
外側にワーク本体2と同心に配置した円筒状の補助部材
6Bと、これらワーク本体2及び補助部材6Bの間に密
に充填したセラミックボール3…と、このセラミックボ
ール3…のそれぞれの隙間に流し込んで固化した低溶融
点材4とからなる。
の変形例の作用を示す断面図であり、旋盤で強化ワーク
の内径(ワーク本体の内径)を加工する場合を示す。強
化ワーク1Bは、薄肉円筒であるワーク本体2と、この
外側にワーク本体2と同心に配置した円筒状の補助部材
6Bと、これらワーク本体2及び補助部材6Bの間に密
に充填したセラミックボール3…と、このセラミックボ
ール3…のそれぞれの隙間に流し込んで固化した低溶融
点材4とからなる。
【0020】補助部材6Bを用いることにより、図5に
示した第2実施例と同様にセラミックボール3と低溶融
点材4とによってワーク本体1Bの剛性を高めると共
に、ワーク本体2内側にセラミックボール6を充填する
必要がなく、強化ワーク1Bの軽量化を図ることができ
る。
示した第2実施例と同様にセラミックボール3と低溶融
点材4とによってワーク本体1Bの剛性を高めると共
に、ワーク本体2内側にセラミックボール6を充填する
必要がなく、強化ワーク1Bの軽量化を図ることができ
る。
【0021】強化ワーク1Bの作製方法は、図6に示し
た第2実施例のワーク本体2と補助部材6との位置関係
が異なるだけであり、説明を省略する。
た第2実施例のワーク本体2と補助部材6との位置関係
が異なるだけであり、説明を省略する。
【0022】強化ワーク1Bの内径(ワーク本体2の内
径)を切削加工する場合、まず、旋盤13のチャック1
4で強化ワーク1B外周を把持し、バイト15で強化ワ
ーク1Bの内径を切削加工する。この時、強化ワーク1
Bには、チャック14からの把持力、ワークの回転によ
る遠心力及びワーク内側のバイト15との切削抵抗によ
る力が働く。
径)を切削加工する場合、まず、旋盤13のチャック1
4で強化ワーク1B外周を把持し、バイト15で強化ワ
ーク1Bの内径を切削加工する。この時、強化ワーク1
Bには、チャック14からの把持力、ワークの回転によ
る遠心力及びワーク内側のバイト15との切削抵抗によ
る力が働く。
【0023】把持力に対しては、充填したセラミックボ
ール3と低溶融点材4とによって得られた剛性で変形し
にくくなって、強固に強化ワーク1Bを固定でき、高回
転までの加工が可能になる。また、ワーク本体2を直接
把持しないため、ワーク本体2表面に傷を付けることは
ない。遠心力に対しても、特に強化ワーク1B先端の振
れ回りが少なくなって、加工精度が向上する。また、ワ
ークを強化することによる重量増加が少ないため高回転
になっても、遠心力の増加は小さい。バイト15との切
削抵抗による力に対しては、難削材等で特に大きくなっ
ても変形がしにくく、加工精度向上が図れる。
ール3と低溶融点材4とによって得られた剛性で変形し
にくくなって、強固に強化ワーク1Bを固定でき、高回
転までの加工が可能になる。また、ワーク本体2を直接
把持しないため、ワーク本体2表面に傷を付けることは
ない。遠心力に対しても、特に強化ワーク1B先端の振
れ回りが少なくなって、加工精度が向上する。また、ワ
ークを強化することによる重量増加が少ないため高回転
になっても、遠心力の増加は小さい。バイト15との切
削抵抗による力に対しては、難削材等で特に大きくなっ
ても変形がしにくく、加工精度向上が図れる。
【0024】尚、本発明のワーク強化方法は、各実施例
で示した旋盤による切削加工を行うワークだけでなく、
フライス加工や研削加工等、他の機械加工によるワーク
にも採用でき、また、ワーク形状は筒状の他の箱状等で
も採用できる。
で示した旋盤による切削加工を行うワークだけでなく、
フライス加工や研削加工等、他の機械加工によるワーク
にも採用でき、また、ワーク形状は筒状の他の箱状等で
も採用できる。
【0025】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1のワーク強化方法は、薄肉の箱又は筒状
ワークの内面又は外面を加工するためにワークの剛性を
高める強化方法であって、箱又は筒状ワークの被加工面
の裏面に接して多数の球体を充填する工程と、溶融した
低溶融点材を箱又は筒状ワークと球体との隙間及び球体
同士の隙間に流込んで固化する工程とから構成したの
で、薄肉ワークを加工する場合、ワーク固定時にワーク
は変形しにくく、強固に固定でき、また、加工中もワー
クと刃物との抵抗によって変形したり振動したりするこ
とは少なく、加工精度が向上する。
する。請求項1のワーク強化方法は、薄肉の箱又は筒状
ワークの内面又は外面を加工するためにワークの剛性を
高める強化方法であって、箱又は筒状ワークの被加工面
の裏面に接して多数の球体を充填する工程と、溶融した
低溶融点材を箱又は筒状ワークと球体との隙間及び球体
同士の隙間に流込んで固化する工程とから構成したの
で、薄肉ワークを加工する場合、ワーク固定時にワーク
は変形しにくく、強固に固定でき、また、加工中もワー
クと刃物との抵抗によって変形したり振動したりするこ
とは少なく、加工精度が向上する。
【0026】請求項2のワーク強化方法は、請求項1の
球体をセラミックとしたので、ワークの剛性が高めら
れ、加工精度を向上できるとともに、ワークの重量増加
が少なく、大型のワークでも取扱い易くなる。また、セ
ラミックは融点が高く、ワークの加工が終了して、低溶
融点材を溶融すれば、融点の高いセラミックは繰返し使
用でき、経済的である。
球体をセラミックとしたので、ワークの剛性が高めら
れ、加工精度を向上できるとともに、ワークの重量増加
が少なく、大型のワークでも取扱い易くなる。また、セ
ラミックは融点が高く、ワークの加工が終了して、低溶
融点材を溶融すれば、融点の高いセラミックは繰返し使
用でき、経済的である。
【0027】請求項3のワーク強化方法は、請求項1又
は請求項2の低溶融点材を金属としたので、難削材等の
切削抵抗が大きい材料を切削する場合に、ワークの強化
が充分に行え、加工による振動を抑えることができ、工
具刃先の破損を防止することができる。
は請求項2の低溶融点材を金属としたので、難削材等の
切削抵抗が大きい材料を切削する場合に、ワークの強化
が充分に行え、加工による振動を抑えることができ、工
具刃先の破損を防止することができる。
【0028】請求項4のワーク強化方法は、請求項1又
は請求項2の低溶融点材を硬質樹脂としたので、ワーク
の剛性が高められ、加工精度を向上できるとともに、ワ
ークの重量増加が少なく、取扱い易い。
は請求項2の低溶融点材を硬質樹脂としたので、ワーク
の剛性が高められ、加工精度を向上できるとともに、ワ
ークの重量増加が少なく、取扱い易い。
【図1】本発明に係る強化ワークの第1実施例の正面図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】本発明に係る強化ワークの第1実施例の作製方
法を示す断面図
法を示す断面図
【図4】本発明に係る強化ワークの第1実施例の作用を
示す断面図
示す断面図
【図5】本発明に係る強化ワークの第2実施例の断面図
【図6】本発明に係る強化ワークの第2実施例の作製方
法を示す断面図
法を示す断面図
【図7】本発明に係る強化ワークの第2実施例の作用を
示す断面図
示す断面図
【図8】本発明に係る強化ワーク第2実施例の変形例の
作用を示す断面図
作用を示す断面図
1,1A,1B…強化ワーク、2…ワーク本体(箱又は
筒状ワーク)、3…セラミックボール(球体)、4…低
溶融点材、6,6B…補助部材、10,17…台、11
…凹部、18…環状溝部、19…外側内周面、21…内
側外周面。
筒状ワーク)、3…セラミックボール(球体)、4…低
溶融点材、6,6B…補助部材、10,17…台、11
…凹部、18…環状溝部、19…外側内周面、21…内
側外周面。
Claims (4)
- 【請求項1】 薄肉の箱又は筒状ワークの内面又は外面
を加工するためにワークの剛性を高める強化方法であっ
て、前記箱又は筒状ワークの被加工面の裏面に接して多
数の球体を充填する工程と、溶融した低溶融点材を前記
箱又は筒状ワークと球体との隙間及び球体同士の隙間に
流込んで固化する工程とからなることを特徴とするワー
ク強化方法。 - 【請求項2】 前記球体はセラミックであることを特徴
とする請求項1記載のワーク強化方法。 - 【請求項3】 前記低溶融点材は金属であることを特徴
とする請求項1又は請求項2記載のワーク強化方法。 - 【請求項4】 前記低溶融点材は硬質樹脂であることを
特徴とする請求項1又は請求項2記載のワーク強化方
法。
Priority Applications (1)
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