JPH0659260B2 - 炊飯保温ジャー - Google Patents

炊飯保温ジャー

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JPH0659260B2
JPH0659260B2 JP1341351A JP34135189A JPH0659260B2 JP H0659260 B2 JPH0659260 B2 JP H0659260B2 JP 1341351 A JP1341351 A JP 1341351A JP 34135189 A JP34135189 A JP 34135189A JP H0659260 B2 JPH0659260 B2 JP H0659260B2
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rice
inner pot
heater
control
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昇治 宮前
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Tiger Vacuum Bottle Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、炊飯保温ジャーに関し、特に、炊き上げ工程
の終了からの保温工程の移行時にヒータ通電制御を適切
に行い、炊飯鍋の蓋を開けた場合に露の滴下をなくすこ
とができる炊飯保温ジャーに関するものである。
〔従来の技術〕
現在、市場に出回っている炊飯保温ジャーは、電気炊飯
器と保温ジャーを組み合せたものである。このような炊
飯保温ジャーには、内鍋の底部に加熱ヒータが設けられ
ており、この加熱ヒータに加熱電力を供給して炊飯を行
う。また、保温のために内鍋の蓋部または内鍋の胴部に
保温ヒータが設けられており、炊飯の後に該保温ヒータ
の通電制御を行い、炊き上げた御飯の保温が行われる。
これは、炊飯した御飯が常に温かい状態で食べられるよ
うにするためである。
また、おいしい御飯を炊くことを目的にして、温度セン
サとマイクロコンピュータを搭載したコントローラによ
り、炊飯鍋の温度を測定し、温度または温度上昇度のデ
ータをマイクロコンピュータに入力し、炊飯容量を判定
して、炊飯容量に応じた適切な電力制御を行い、炊飯を
行うマイクロコンピュータ制御の自動炊飯器、いわゆる
マイコン炊飯器が開発されている。マイクロコンピュー
タ制御により炊飯を行う自動炊飯器は、マイクロコンピ
ュータのプログラム制御により順次に、吸水工程,
炊飯容量判定工程,炊き上げ工程,沸騰維持工程,
第1むらし工程,追い炊き工程,第2むらし工
程,保温工程等の一連の炊飯工程制御を行い、最適な
状態で炊飯を行い、炊飯制御を行った後は、保温制御状
態となる。このようにマイクロコンピュータ制御炊飯器
では、プログラム制御により炊飯工程の制御を細かく制
御できるので、複数種類の炊飯制御パターンのプログラ
ムを備えることにより、多機能炊飯,早炊き炊飯,タイ
マ予約炊飯,食べ頃通報,洗ってすぐ炊飯等の各種の便
利な機能が備えられる。また、マイクロコンピュータ制
御の自動炊飯器と保温ジャーと組み合せた炊飯保温ジャ
ーも実現されている。
このような炊飯保温ジャーでは、炊飯工程制御の終了後
には、炊き上げた御飯を70℃前後の保温温度で保温を
行う保温工程制御に移行する。保温工程制御に移行する
のは、炊き上げた御飯が常に暖かい状態で食べられるよ
うにしておくためである。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述の炊飯保温ジャーの保温工程制御においても、プロ
グラム制御により細かに保温工程制御ができるが、従来
の保温工程制御では、内鍋の温度が下ってきた時に、内
鍋の底部に設けた温度センサにより温度を検出し、内鍋
の温度を一定の保温温度に保つだけの保温制御であるた
め、比較的に温度低下が速く、保温ヒータの配設位置か
ら離れた蓋の周囲には、結露が発生し、露が御飯に滴下
してしまうという問題があった。
そこで、鍋蓋からの露の滴下防止のため、蓋の部分に保
温ヒータを設けた蓋ヒータ付きの保温ジャーが開発され
ている。
しかしながら、本発明者は、蓋部保温ヒータを設けて通
常の保温制御しても、保温ヒータの配設位置から離れた
蓋部の周辺部分、すなわち、蓋部の開閉する部分は外気
との接触が多いため、炊き上げ工程が終了した後、保温
工程の制御を行っても、切換え時点で急激に御飯の温度
が下がり鍋蓋からの露の滴下防止の効果が十分に得られ
ないという問題点を見い出した。
本発明の目的は、炊き上げ工程の終了後こげつかない程
度の高い温度で所定時間むらしてα化の促進をはり、か
つ、炊飯鍋の蓋を開けた時に露の滴下のない炊飯保温ジ
ャーを提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本
明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであろ
う。
〔課題を解決するための手段〕
前記の目的を達成するため、本発明の炊飯保温ジャー
は、内鍋の温度を検出する温度センサと、内鍋を加熱す
る炊飯ヒータと、内鍋蓋部を加熱する蓋部保温ヒータ
と、前記温度センサからの温度検出信号により各ヒータ
の通電制御を行い、炊き上げ工程およびむらし工程を含
む炊飯工程ならびに保温工程を行う制御手段とを有する
炊飯保温ジャーであって、前記制御手段は、炊き上げ工
程の終了の温度を検知した後に沸騰温度より高い温度を
所定時間継続維持するむらし温度制御によるむらし工程
に移行する時、直ちに蓋部保温ヒータの通電制御を開始
して、前記所定時間継続維持するむらし温度制御中は、
内鍋蓋部を内鍋温度よりも高い温度に保持し、前記むら
し工程終了から保温工程への移行時に前記内鍋温度の低
下に従って内鍋蓋部の温度を低下させ、その後保温工程
の温度制御を行うことを特徴とする。
また、前記制御手段は、炊き上げ工程の終了の温度を検
知した後に沸騰温度より高い温度を所定時間継続維持す
るむらし温度制御によるむらし工程に移行する時、直ち
に所定の発熱量で蓋部保温ヒータの通電制御を開始し
て、前記所定時間継続維持するむらし温度制御中は、内
鍋蓋部を内鍋温度よりも高い温度に保持し、内鍋の温度
が保温設定温度になった時から蓋部保温ヒータ及び胴部
保温ヒータの通電制御による保温動作を行うことを特徴
とする。
〔作用〕
前記した手段によれば、特に、温度センサが炊き上げ工
程の終了の温度を検知した後に沸騰温度より高い温度を
所定時間継続維持するむらし温度制御によるむらし工程
を行うので、こげつかない程度の高い温度で所定時間継
続維持する追い炊き加熱を行ったことになり、その結
果、ご飯のα化の一層の促進をはかることができる。
しかも、このような沸騰温度よりも高い温度を所定時間
継続維持するむらし温度制御を行っているにもかかわら
ず、内鍋蓋部を内鍋温度よりも高い温度に保持するの
で、このむらし工程中にあっても内鍋蓋部分の露の付着
を防止することができる。
それと共に、前記むらし工程終了から保温工程への移行
時にあっても、前記内鍋温度の低下に従って内鍋蓋部の
温度を低下させるようにしてあるため、この保温工程移
行中も内鍋蓋部の温度に適応して内鍋蓋部の余分な水分
を蒸発させるので、内鍋蓋部分に露が付くのを防止する
ことができる。それに相俟って保温工程に移動したとき
も前記むらし工程時の高温保温から内鍋温度も低下させ
ているので、高温保温による褐変を防いで適切な御飯の
保温状態を維持することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を、図面を用いて説明する。
第1図は、本発明の一実施例にかかる炊飯保温ジャーの
断面図である。第1図において、1は炊飯保温ジャー本
体、2は炊飯保温ジャー本体1の蓋部、3は炊飯保温ジ
ャー本体1の本体部である。本体部3には、内鍋4,内
鍋を収納する内鍋収納容器5,内鍋底部の炊飯ヒータ
6,内鍋収納容器の肩部に設けられる肩リング7,内鍋
収納容器の肩部の肩リング内に設けられる蓋部保温ヒー
タ(以後、肩ヒータと称する)8,内鍋収納容器の胴部
に設けられる胴部保温ヒータ(以後、保温ヒータと称す
る)9,マイクロコンピュータ等を組み込んだ制御ユニ
ット10等が内部に設けられる。また、内鍋4は肩部が鍋
蓋4aに接して、上部が鍋蓋4aで蓋われる。鍋蓋4a
は熱伝導性の高い材質、例えば、アルミニウムを成形し
て構成される。温度センサ25は、鍋蓋4aに密着する位
置に配置されたセンサケースに入れられて設けられる。
また、内鍋の底部分には温度センサ29が設けられる。11
は機能表示選択操作ユニットである。
機能表示選択操作ユニット11は炊飯保温ジャー本体1の
上部位置に配設されており、この機能表示選択操作ユニ
ット11には、後述するように、複数個の操作キースイッ
チ,各種の状態を表示する発光ダイオード,時刻を表示
する7セグメントの文字表示器が設けられている。操作
キースイッチとしては、時キースイッチ,分キースイッ
チ,予約キースイッチ,メニューキースイッチ,開始キ
ースイッチ,取消キースイッチの各キースイッチが設け
られている。
第2図は、機能表示選択操作ユニットのパネル面を示す
正面図である。第2図においては、12は文字表示器であ
り、例えば、各表示桁の文字を7セグメントで表示する
4桁の数字表示液晶モジュールである。文字表示器12に
は、時刻が表示されると共に、予約炊飯等を行う場合の
予約時間が表示される。13aは時間桁を操作する時キー
スイッチ、13bは分桁を操作する分キースイッチ、13c
は予約を指示する予約キースイッチ、13dは炊飯メニュ
ーを指示するメニューキースイッチ、13eは炊飯動作ス
タートまたは予約炊飯動作スタートを指示する開始キー
スイッチ、13fは各操作の取消を行う取消キースイッチ
である。また、14は動作モードを表示する状態表示部で
ある。状態表示部14には、炊飯保温ジャーの各種の状態
を表示する複数個の発光ダイオードが設けられている。
表示すべき状態として、予約モードの区別,炊飯制御の
炊飯メニュー種別,および保温モードの区別の各状態を
表示するために、それぞれ「予約1」,「予約2」,
「白米」,「早炊き」,「炊込み」,「おこわ」,「玄
米」,「おかゆ」,「保温」,および「炊きたて保温」
と表記した発光ダイオードを点灯して、各種の状態を表
示する。
第3図は、マイクロコンピュータを用いた制御ユニット
の要部の構成を示すブロック図である。第3図におい
て、6は炊飯ヒータ、8は肩ヒータ、9は保温ヒータ、
10は制御ユニット、11は機能表示選択操作ユニット、25
は鍋蓋部分に設けられる蓋部の温度センサ(以後、蓋セ
ンサと称する)、また、29は内鍋の底部分に設けられる
底部の温度センサ(以後、底センサと称する)である。
機能表示選択操作ユニット11には、前述したように、7
セグメントの文字表示器12,操作キースイッチ13(13a
〜13f),状態表示部14の発光ダイオードが設けられて
いる。また、15は商用交流電源、16は温度ヒューズであ
る。制御ユニット10には、炊飯モード時と保温モード時
とを切替えるリレー17,炊飯ヒータ6の通電制御を行う
トライアック18,保温ヒータ9の通電制御を行うトライ
アック19a,肩ヒータ8の通電制御を行うトライアック
19b,マイクロコンピュータ20,時計機構21,ブザー22
等が備えられている。内鍋の蓋部に設けられる温度セン
サ(蓋センサ25)はサーミスタ等で構成される。また、
鍋底部に設けられる底部の温度センサ(底センサ29)
も、同様に、サーミスタ等で構成されている。これらの
温度センサは、温度を検出して温度に対応する電気信号
を出力する。温度に対応する電気信号はマイクロコンピ
ュータ20のアナログ/ディジタル変換ポートに入力され
る。マイクロコンピュータ20は、内部に処理装置CP
U,メモリRAM,プログラムメモリROM,アナログ
/ディジタル変換機能を有する入力ポート,キースイッ
チ入力を受付ける複数の入力ポート,制御出力信号およ
び表示制御信号を出す出力ポート等を内蔵するものであ
り、プログラムメモリに格納されているプログラムに従
い、入力ポートからの入力に対応して所定の出力信号を
出力ポートから出力する。すなわち、マイクロコンピュ
ータ20は、各々の温度センサ(蓋センサ25,底センサ2
9),時計機構21,操作キースイッチ13からの入力を受
け、内蔵する処理プログラムに従い、一連の処理を行
い、ヒータの通電制御を行うトライアック等への制御信
号を経由すると共に、動作モード等の状態を表示するた
めに、状態表示部14の発光ダイオードへの点灯制御信号
を送出する。また、時計機構21からの時刻信号はマイク
ロコンピュータ20に入力され、文字表示器12で時刻表示
がされると共に、タイマ予約炊飯を行う場合の予約時間
を判定するための信号として、マイクロコンピュータ20
に入力され用いられる。
次に、このように構成された炊飯保温ジャーの動作を説
明する。
第4図は、マイクロコンピュータの全体の制御の流れの
概略を示すフローチャートである。第4図を参照して説
明する。
電源がオンとされると、ステップ31において、炊飯制
御の前処理を行う。この炊飯制御の前処理ではマイクロ
コンピュータの各種の内部レジスタ,タイマ等をリセッ
トする初期化処理を行い、炊飯メニュー設定,炊飯予約
時間設定等の炊飯動作指示データの設定処理が行われ、
続いて、開始キースイッチがオンとされると(または予
約炊飯の場合には予約時間となると)、ステップ32か
らの処理を行う。ステップ32においては、炊飯制御を
行うために、リレーをオンとし、炊飯ヒータ回路をオン
とする。次に、ステップ33の炊飯工程制御を行う。こ
れにより、米を炊き上げる炊飯動作が行われる。炊飯動
作が終了すると、次に、ステップ34でリレーをオフと
し、炊飯ヒータ回路をオフにして、炊き上った御飯を保
温するための保温制御を行う保温制御モードとする。保
温制御モードでは、ステップ35からの処理を行う。
この保温制御モードにおいては、ステップ35で通常保
温制御を行い、次のステップ36において、温度異常で
あるか否かを判定する。温度異常であれば、ステップ3
7において、異常報知,異常表示等のエラー処理を行
い、全体の処理を終了する。また、ステップ36におい
て、温度異常でなければ、ステップ35に戻って、通常
保温制御を繰り返し行う。
次に、このように構成されたマイクロコンピュータ制御
による炊飯制御の処理の概略の動作を説明する。
内鍋4に所望量の米と、それに見合った水を入れ、開始
キースイッチをオンすると、制御ユニット10のマイクロ
コンピュータ20は、その中のプログラムメモリROMに
記憶されている炊飯プログラムの処理ステップにしたが
って、炊飯工程における加熱のための電力制御を開始す
る。このとき、マイクロコンピュータ20は、蓋センサ25
および底センサ29からの電圧出力をアナログ/ディジタ
ル変換機能の入力ポートA/Dからディジタル量に変換
して入力し、温度に変換する処理を行い、入力された温
度を判定して、温度の判定結果から各種の炊飯工程の制
御を行うことになる。この炊飯工程では、炊飯の初期に
おいては、加熱電力を小さくして米に吸水させる吸水工
程を行う。次に、加熱電力を大きくして、所定温度での
炊飯容量判定を行い、急激昇温して、沸騰させる炊き上
げ工程を行い、そして、沸騰を持続させる沸騰維持工程
を行う。この沸騰維持工程が続いて、米が十分に水を吸
収し内鍋底部の水分がなくなり、所定の温度、例えば1
30℃に達すると、この温度を底センサ29により検知し
てマイクロコンピュータ20は加熱用のヒータをオフとし
て、沸騰維持工程を終了する。次に、沸騰温度より高い
温度を所定時間継続維持するむらし温度制御を行うむら
し工程等を行い、次に保温工程制御に移行する。
第5a図および第5b図は、このようなマイクロコンピ
ュータの制御により、炊飯工程制御および保温制御を行
った場合の内鍋4の温度変化を示す炊飯温度カーブの一
例を示す図である。第5a図において、領域Iは吸水工
程を示し、領域IIは炊飯容量判定工程を含む炊き上げ工
程を示し、領域IIIは沸騰維持工程を示す。また、領域I
Vはむらし工程を示している。領域IIの炊き上げ工程
は、加熱電力を大きくして、急激昇温して、沸騰させ、
沸騰維持工程へと続ける工程である。この工程では、炊
飯容量を判定(合数判定)する工程を含み、この炊飯容
量判定工程により、炊飯容量を判定する。そして、次の
沸騰維持工程において、判定した炊飯容量に応じた適切
な加熱電力に制御して、適切に沸騰を持続させる。
第5a図の炊飯温度カーブの例においては、通常炊飯の
モードで炊飯工程制御を行った場合の例を実線で示し、
タイマ予約炊飯モードで炊飯工程制御を行った場合の例
を一点鎖線で示している。
また、第5b図は、炊飯工程から保温工程に至る内鍋の
温度変化および蓋部分の温度変化を説明する図であり、
実線はセンターセンサ温度(内鍋の温度)の温度変化を
示し、点線は肩ヒータ表面温度(蓋部部分の温度)の温
度変化を示している。
第5b図を参照して説明すると、炊き上げ工程およびむ
らし工程を含む炊飯工程制御が終了すると、次に、保温
工程に移行する。保温工程への移行時における通電制御
は、第5b図に示すように、米の炊き上げ動作がte時
点で終了し、沸騰温度より高い温度を所定時間継続維持
するむらし温度制御を行うむらし工程の期間がt1時点
で終了して、一連の炊飯工程の制御が終了すると、保温
工程の制御を行う保温動作モードとなる。炊き上げ工程
が終了した直後のte時点からのむらし工程では、炊飯
ヒータを適切に制御して余分な水分を蒸発させる。むら
し工程が終り、炊飯が終了した直後のt1時点では、御
飯の温度が十分高いので、通常の炊飯保温ジャーでは、
保温制御モードとなっても、保温ヒータおよび肩ヒータ
の通電制御による保温制御を行う必要はないが、t1と
t2の間の移行期間が経過して御飯の温度が下がり、や
がてt2時点で御飯温度が72℃以下になると、これを
検出して、肩ヒータおよび保温ヒータによる保温工程の
通電制御を開始する。
しかし、本発明の炊飯保温ジャーにおいては、炊き上げ
工程が終了した直後のte時点からt1とt2の間に移
行期間をも含めて、前記沸騰温度より高い温度を所定時
間継続維持するむらし温度制御中は、内鍋蓋部を内鍋温
度よりも高い温度に保持し、肩ヒータを所定の発熱量で
の通電する制御を継続して行い、蓋部分から余分な水分
を蒸発させる。
また、保温動作に至るまでの間の移行期間においても、
蓋部分の急激な温度低下をなくすために、内鍋温度低下
に従って徐々に低下させる。これは、蓋部分にアルミニ
ウム材などの熱伝導性の高い素材が用いられているの
で、炊飯ヒータによる加熱がなくなり、肩ヒータおよび
保温ヒータによる保温工程の通電制御が開始される前ま
でに、蓋部分の温度が急激に低下して結露が生ずること
のないようするためである。
保温動作の制御では、御飯の温度が下がり、やがてt2
時点で御飯の温度が72℃以下になると、これを検出し
て、まず、肩ヒータの通電制御を行い、更に御飯の温度
が71℃以下になると、これを検出して、胴部保温ヒー
タの通電制御を加えて、保温制御のヒータ通電を行い、
炊飯保温ジャーにおける保温温度を71℃に保つ通常保
温制御を行う。
このような通常保温制御が行われている間は、また、常
に肩ヒータが保温ヒータより高い温度に保たれるように
保温制御を行う。これにより、肩ヒータは、常に周囲よ
り高い温度で炊飯保温ジャーの保温制御が行われるの
で、肩ヒータから発生する熱量は、蓋部分に伝導して、
露の滴下を防止する。
すなわち、保温制御を行っている時の御飯および蓋部の
温度変化は、肩ヒータの表面温度を高くし、常に蓋部の
温度を高く保つようにして、蓋からの露の滴下を防止す
る。
第6a図,第6b図,および第6c図は、マイクロコン
ピュータが行う炊飯容量判定工程を含む炊き上げ工程,
むらし工程の制御動作の処理フローを示すフローチャー
トである。また、第7図は、保温工程制御の処理フロー
を示すフローチャートである。
まず、第6a図を参照する。吸水工程が終ると、炊き上
げ工程に入って、ステップ40からの処理を行う。ステ
ップ40においては炊飯ヒータを全出力HWでオンとす
る。次に、ステップ41で内鍋の温度が所定の温度t0
℃に達したか否かを判定し、t0℃に達していなけれ
ば、ステップ40で炊飯ヒータの全出力HWの通電を継
続する。内鍋の温度がt0℃に達すると、ステップ42
で炊飯ヒータの通電をオフにして、ステップ43で所定
時間(S秒)が経過したか否かを判定し、S秒間が経過
するまでの間、ステップ42での炊飯ヒータの通電オフ
状態を継続する。炊飯ヒータの通電オフの状態がS秒経
過し終ると、炊飯容量に対応する時間計数を行う処理に
入り、ステップ44で、T1カウンタで時間計数のカウ
ント動作を開始する。次にステップ45で再び炊飯ヒー
タを全出力HWでオンとする。そして、ステップ46に
おいて、内鍋の温度が所定温度t3℃に達したか否かを
判定し、t3℃に達していなければ、ステップ45℃で
の炊飯ヒータの全出力通電を継続する。すなわち、ステ
ップ46で内鍋の温度検知を行い、内鍋の温度がt3℃
に達するまでの間、炊飯ヒータの通電を継続すると共
に、T1カウンタのカウント動作を継続し、内鍋の温度
がt3℃に達すると、次のステップ47に進んでT1カ
ウンタのカウント動作を停止する。これらの処理ステッ
プにおける温度検出は、蓋センサ25により行われる。
これまでの一連のステップは炊飯容量の判定を行うステ
ップである。
炊飯鍋の温度が一定温度t0℃になったところで加熱電
力をオフにしたときの炊飯鍋の温度上昇のオーバランの
仕方は、炊飯容量の相違により異なる。このため、一定
温度t0℃までの加熱の後、加熱電力をオフにし一定時
間(S秒)経過した後の炊飯鍋の温度が、炊飯容量の相
違により異なる。したがって、一定温度t0℃に達した
ところで加熱電力を一定時間(S秒)オフにし、この
後、再び加熱電力をオンにすると共に、時間計数を開始
し、判定終了温度t3℃に達したところで時間計数を停
止する。この時間計数の停止により、その時の計数時間
は、炊飯容量に比例しており、炊飯容量が判定できるこ
とになる。すなわち、T1カウンタによる計数値は、炊
飯容量に比例していることになる。
次に、ステップ48、52、56で、T1カウンタの計
数値T1を判定し、それぞれの計数値(炊飯容量)内容
に応じて、炊飯電力制御を行う処理を行う。
この炊飯電力制御においては、ヒータの通電オンと通電
オフとを一定時間の時間間隔で繰り返し行うオンオフ制
御により加熱電力制御を行う。
すなわち、まず、ステップ48において、T1カウンタ
の内容が所定値m1以下であるか否かを判定する。T1
カウンタの内容がm1以下でないときは、ステップ52
に進んで、T1カウンタの内容がm1<T1≦m2であ
るか否かを判定する。T1カウンタの内容がm1<T1
≦m2でないときには、ステップ56に進んで、T1カ
ウンタの内容がm2<T1≦m3であるか否かを判定す
る。
ステップ48において、T1カウンタの内容がm1以下
のときには、ステップ49に進んで、所定の待ち時間t
a秒が経過したか否かを判定する。ta秒が経過してい
れば、ステップ50で炊飯ヒータを9/14でオンとし、ス
テップ51で保温ヒータを5/14でオンとする加熱電力制
御を行う。そして、ステップ63に進み、タイマで設定
した予約時刻から炊飯を開始させる予約炊飯(以下、タ
イマ炊飯と称す)か否かを判定する。タイマ炊飯を利用
しない炊飯を開始する通常炊飯の場合は、ステップ64
の判断ステップを通る処理フローにより、炊き上げ温度
を130℃とした炊飯工程制御を行う。
また、タイマ炊飯の場合は、ステップ63の判断でタイ
マ炊飯と判定されると、ステップ65の判断ステップを
通る処理フローにより、炊き上げ温度を、通常の炊き上
げ温度より低くした120℃とした炊飯工程制御を行
う。これらの炊き上げ温度の130℃,120℃の温度
検出は、内鍋の底部に設けられた底センサ29により行
う。すなわち、底センサ29から検出した内鍋の温度が1
30℃以下であるか否かを判定し、130℃以下である
場合にはステップ48に戻り、ステップ48からの処理
を繰り返し行う。
また、ステップ64の判定の処理において、内鍋の温度
が130℃を越えた場合には、炊き上げ工程が終了した
ので、次の炊飯工程のむらし工程の制御を行うステップ
66(第6b図)の処理へ進む。
また、タイマ炊飯の場合、ステップ63からステップ6
5に進み、ステップ65において、底センサ29から検出
した内鍋の温度が120℃以下であるか否かを判定す
る。120℃以下である場合には、ステップ48に戻
り、ステップ48からの処理を繰り返し行う。また、ス
テップ65の判定の処理において、内鍋の温度が120
℃を越えた場合には、炊き上げ工程が終了したので、次
の炊飯工程のむらし工程の制御を行うため、ステップ7
5(第6c図)の処理へ進む。
一方、ステップ52において、T1カウンタの内容がm
1<T1≦m2のときには、次にステップ53が進ん
で、所定の待ち時間のtb秒が経過したか否かを判定す
る。tb秒が経過していれば、ステップ54で炊飯ヒー
タを9/14でオンとし、ステップ55で保温ヒータを5/14
でオンとする加熱電力制御を行う。そして、ステップ6
3に進み、タイマ炊飯か否かを判定する。タイマ炊飯で
ない場合は、ステップ64の判断ステップを通る処理フ
ローにより、炊き上げ温度を130℃とした炊飯工程制
御を行う。
また、タイマ炊飯の場合は、ステップ65の判断ステッ
プを通る処理フローにより、炊き上げ温度を120℃と
した炊飯工程制御を行う。これらは、T1≦m1の場合
と同様である。
また、ステップ56において、T1カウンタの内容がm
2<T1≦m3のときには、次にステップ57に進ん
で、所定の待ち時間のtc秒が経過したか否かを判定す
る。tc秒が経過していれば、ステップ58で炊飯ヒー
タを12/14でオンとし、ステップ59で保温ヒータを5/1
4でオンとする加熱電力制御を行う。次にステップ63
に進み、タイマ炊飯か否かを判定する。タイマ炊飯でな
い場合は、ステップ64の判断ステップを通る処理フロ
ーにより、炊き上げ温度を130℃とした炊飯工程制御
を行う。
また、タイマ炊飯の場合は、ステップ65の判断ステッ
プを通る処理フローにより、炊き上げ温度を120℃と
した炊飯工程制御を行う。これらは、上述したT1≦m
1の場合およびm1<T1≦m2の場合と同様である。
更にまた、ステップ56において、T1カウンタの内容
がm2<T1≦m3でないときには、ステップ60に進
んで、所定の待ち時間のtd秒が経過したか否かを判定
する。td秒が経過していれば、ステップ61で炊飯ヒ
ータを12/14でオンとし、ステップ62で保温ヒータを2
/14でオンとする加熱電力制御を行う。次にステップ6
3に進み、タイマ炊飯か否かを判定する。タイマ炊飯で
ない場合は、上述したように、ステップ64の判断ステ
ップを通る処理フローにより、炊き上げ温度を130℃
とした炊飯工程制御を行う。
また、タイマ炊飯の場合は、ステップ65の判断ステッ
プを通る処理フローにより、炊き上げ温度を120℃と
した炊飯工程制御を行う。これらは上述したT1≦m1
の場合,m1<T1≦m2の場合,およびm2<T1≦
m3の場合と同様である。
このように、通常の炊飯の場合には、ステップ64にお
いて、底センサ29で検出した内鍋の温度が130℃以下
であるか否かを判定し、130℃以下である場合には、
ステップ48に戻り、ステップ48からの処理を繰り返
し行う。また、ステップ64の判定の処理で、内鍋の温
度が130℃を越えた場合には、炊き上げ工程が終了し
たので、次の炊飯工程のむらし工程の制御を行うステッ
プ66(第6b図)の処理へ進む。
また、タイマ炊飯の場合には、ステップ63からステッ
プ65に進み、ステップ65において、底センサ29から
検出した内鍋の温度が120℃以下であるか否かを判定
し、120℃以下である場合には、ステップ48に戻
り、ステップ48からの処理を繰り返し行う。
また、ステップ65の判定の処理において、内鍋の温度
か120℃を越えた場合には、炊き上げ工程が終了した
ので、次の炊飯工程の沸騰温度より高い温度を所定時間
継続維持するむらし温度制御を行うむらし工程の制御を
行うため、ステップ75(第6c図)の処理へ進む。
タイマ炊飯でない通常炊飯の場合、鍋の温度が130℃
を越えると炊き上げ工程が終り、ステップ66に進む。
第6b図を参照して説明を続けると、ステップ66で、
全ヒータをオフとし、次の炊飯工程のむらし工程の制御
を行う。次のステップ67で、12分が経過したか否か
を判定する。12分が経過していないと、次のステップ
68において、鍋の温度が110℃以下であるか否かを
判定する。110℃以下でない場合には、ステップ72
で炊飯ヒータをオフとし、ステップ73で保温ヒータを
オフとし、更にステップ74において肩ヒータを7/14で
オンとして、ステップ67に戻る。そして、再びステッ
プ67で12分経過したか否かを判定する処理を行う。
また、ステップ68で110℃以下であると判定された
場合には、ステップ69で炊飯ヒータを2/14でオンと
し、ステップ70で保温ヒータを12/14でオンとし、更
にステップ71において肩ヒータを12/14でオンとし
て、むらし加熱を行い、ステップ67に戻る。そして、
再びステップ67で12分が経過したか否かを判定する
処理を行い、12分間の間が経過するまでは、これらの
処理を繰り返し行う。12分間の間が経過すると、炊飯
を終了して、次の保温制御に進む。このように、炊き上
げが終った後の12分間の間、鍋の温度が110℃以下
であるか否かを判定し、むらし工程の制御を行う。
すなわち、炊き上げ工程が終り、沸騰温度より高い温度
を所定時間継続維持するむらし温度制御を行うむらし工
程の制御を行い、鍋の温度が低下し始めた後の12分間
の間、温度センサからの信号で鍋の温度が110℃とな
るまでの間は、ヒータをオフとして、むらし工程を行
う。そして、前記所定時間継続維持するむらし温度制御
中は、内鍋蓋部を内鍋温度よりも高い温度に保持し、1
10℃以下となると、炊飯ヒータおよび保温ヒータを小
さな加熱電力で加熱を行い、むらし工程を行う。この
間、肩ヒータの通電制御は継続して行う。
このむらし工程の制御は、通常炊飯の場合は、上述した
ように、沸騰温度より高い温度である110℃の温度に
より行う。しかし、次に説明するように、タイマ炊飯の
場合には、むらし工程の制御を通常のむらし温度110
℃より高い温度である115℃の温度により行う。
次に、タイマ炊飯の場合のむらし工程を説明する。タイ
マ炊飯である場合には、前述したように、鍋の温度が1
20℃を越えると炊き上げ工程を終了して、ステップ7
5からの処理を行う。この処理は基本的には通常炊飯の
場合と同様であるが、この場合には、むらし温度を高く
してあり、115℃の温度により行う。
第6c図を参照して説明を続けると、ステップ75にお
いて、全ヒータをオフとし、次の炊飯工程のむらし工程
の制御を続けることになる。この場合、まず、次のステ
ップ76において12分が経過したか否かを判定する。
12分が経過していないと、次のステップ77におい
て、鍋の温度が115℃以下であるか否かを判定する。
115℃以下でない場合、ステップ81で炊飯ヒータを
オフとし、むらし工程を行うが、次のステップ82で保
温ヒータを12/14でオンとし、更にステップ83で肩ヒ
ータを7/14でオンとして温度が低下しないようにする。
このように、沸騰温度より高い温度を所定時間継続維持
するむらし温度制御を行うむらし工程の制御を行う。そ
して、ステップ76に戻る。
ステップ76では再び12分経過したか否かを判定する
処理を行う。また、ステップ77で115℃以下である
と判定された場合には、ステップ78で炊飯ヒータを2/
14でオンとし、ステップ79で保温ヒータを12/14でオ
ンとし、更にステップ80で肩ヒータ(蓋部保温ヒー
タ)を12/14でオンとしてむらし加熱を行い、ステップ
76に戻る。そして、再びステップ76で12分が経過
したか否かを判定する処理を行い、12分間の間が経過
するまでは、これらの処理を繰り返し行う。
このように、低い温度(120℃)で炊き上げを行った
タイマ炊飯の場合も同様にして、炊き上げが終った後の
12分間の間、むらし工程の制御を行う。このむらし温
度は、鍋の温度が通常の場合の温度の110℃よりも高
い温度の115℃以下であるか否かを判定し、むらし工
程の制御を行う。このような炊き上げ工程,むらし工程
の制御を行い、炊飯を終了した後に、保温工程の制御に
移行する。
なお、この炊飯保温ジャーにおけるタイマ機構は、周知
のものを用いるので、ここでは、特に説明していない。
炊飯制御を行うマイクロコンピュータに制御プログラム
中に、タイマ機構を設けて、このタイマ機構を利用し
て、タイマ予約時間の設定の処理を行い、設定した予約
時間を常に監視し、予約時間に達すると炊飯動作を開始
するように構成する。タイマ予約炊飯であるか、通常炊
飯であるかの識別は、例えば、タイマ予約炊飯モードで
あることを指示するフラグビットを設けることによって
行う。
炊飯工程制御が終了すると、保温制御の処理に移行す
る。次に、保温制御の処理を第7図のフローチャートを
参照して説明する。
御飯の炊き上げが終り、むらし工程を行い、一連の炊飯
工程の制御が終了すると、次には保温制御の処理に移行
する。保温制御の処理に入ると、まず、ステップ84に
おいて、全ヒータをオフとし、次のステップ85で保温
開始タイマカウントをスタートさせる。次に、ステップ
86において、72℃以下であるか否かを判定する。ま
だ、炊飯鍋の温度が72℃以下に低下していない場合に
は、ステップ87に進み、肩ヒータを4/14でオンとする
通電制御を行って、再びステップ86に戻り、72℃以
下であるか否かを判定する。このようにして、72℃以
下に炊飯鍋の温度が低下するまで、肩ヒータを4/14でオ
ンとする通電制御を継続して行う。炊飯鍋の温度が72
℃以下に低下すると、次に、ステップ89に進んで、ス
テップ89から始まる通常の保温工程制御を開始する。
すなわち、ステップ89において、温度センサからのデ
ータを読み取り、72℃以下であるか否かを判定し、温
度が72℃以下であれば、次のステップ90で、更に温
度が71℃以下であるか否かを判定する。そして判定し
た保温温度に応じて、それぞれステップ91〜ステップ
96の保温温度制御を行う。保温温度が71℃以下の場
合には、ステップ95で保温ヒータを7/14でオンとし、
ステップ96で肩ヒータを7/14でオンとして加熱する。
保温温度が71℃を越えて、72℃以下の場合には、ス
テップ93で保温ヒータをオフとし、ステップ94で肩
ヒータを5/14でオンとして加熱する。
また、保温温度が72℃を越えた場合には、ステップ9
1で保温ヒータをオフとし、ステップ92で肩ヒータを
オフとして加熱を中止する。このようなステップ89〜
ステップ96の処理を繰り返し行い、現在の保温温度を
検出し、検出した保温温度に応じて、保温温度を71℃
に保つ保温制御を行う。
このように、保温制御においては鍋の温度が72℃以下
に低下するまで、すなわち保温通電を開始する温度に至
るまでの移行時期には、肩ヒータ(蓋部保温ヒータ)を
所定の発熱量で通電する制御を継続して行い、熱伝導の
よい蓋部分の温度が急激に低下しないようにする。これ
により、蓋部分の結露の発生を防止する、また、保温制
御においても、炊飯鍋の上部の温度低下の速い蓋部分に
対して、肩温ヒータの通電制御を行い、蓋部分を周囲よ
り高い温度として保温動作を行い、保温動作時において
蓋部分からの露の滴下を防ぐ。
更に、保温動作時に炊飯鍋の上部の保温温度を高くし、
炊飯鍋の下部の保温温度は高くせずに保温を行うことに
より、御飯からの水分の蒸発を防ぎ、御飯が変色するい
わゆる褐変を防止する。
次に、本発明にかかる炊飯保温ジャーの実施例の変形例
を説明する。
第8図は、保温工程制御の他の例を示すフローチャート
である。第8図を参照して説明する。
御飯の炊き上げが終り、むらし工程を行い、一連の炊飯
工程の制御が終了すると、次に保温制御の処理に移行す
る。保温制御の処理に入ると、まず、ステップ97にお
いて、全ヒータをオフとし、次のステップ98で保温開
始タイマカウントをスタートさせる。次にステップ99
において、600秒が経過したか否かを判定し、600
秒が経過していなければ、ステップ100に進み、肩ヒ
ータを10/14でオンとする通電制御を行う。次のステッ
プ101で3回の肩ヒータの通電制御を行ったか否かを
判定し、3回の肩ヒータの通電制御を行う。3回の肩ヒ
ータの通電制御を行い、再びステップ99に戻り、60
0秒が経過したか否かを判定する。
600秒が経過すれば、次にステップ102に進み、7
2℃以下であるか否かを判定する。まだ、炊飯鍋の温度
が72℃以下に低下していない場合、ステップ99に戻
り、ステップ99からの処理で、600秒経過の判定と
72℃以下となったか否かの判定を行う。つまり、60
0秒が経過するまでは、ステップ100に進み、肩ヒー
タを10/14でオンとする通電制御(3回)を繰り返し行
い、600秒が経過すると、72℃以下であるか否かを
判定する。
このようにして、72℃以下に炊飯鍋の温度が低下する
までの間に、600秒間の肩ヒータをオンとする通電制
御を継続して行う。炊飯鍋の温度が72℃以下に低下す
ると、次に、ステップ103に進んで、ステップ103
からの保温制御を開始する。すなわち、ステップ103
において、温度センサからのデータを読み取り、鍋の温
度が72℃以下であるか否かを判定し、温度が72℃以
下であれば、次のステップ104で、更に温度が71℃
以下であるか否かを判定する。
そして判定した保温温度に応じて、それぞれにステップ
105〜ステップ110の保温温度制御を行う。保温温
度が71℃以下と判定されて場合には、ステップ109
で保温ヒータを7/14でオンとし、ステップ110で肩ヒ
ータを7/14でオンとして加熱する。保温温度が71℃を
越えて、72℃以下の場合には、ステップ107で保温
ヒータをオフとし、更にステップ108で肩ヒータを3/
14でオンとして加熱する。また、保温温度が72℃を越
えた場合には、ステップ105で保温ヒータをオフと
し、またステップ106で肩ヒータをオフとして加熱を
中止する。
このようにして、各々のステップ103〜ステップ11
0の処理を繰り返し行い、現在の保温温度を検出し、検
出した保温温度に応じて、保温温度を71℃に保つ保温
制御を行う。
このように、本実施例によれば、底センサ(センサセン
サ)が炊き上げ温度の130℃を検知後、沸騰温度より
高い温度を所定時間継続維持するむらし温度制御を行う
むらし工程の制御を行うむらし工程を行う。この時、前
記所定時間継続維持するむらし温度制御中は、内鍋蓋部
を内鍋温度よりも高い温度に保持することにより、こげ
つかない程度の高い温度でα化の促進をはかることがで
きる。
また、前記所定時間継続維持するむらし温度制御中は、
内鍋蓋部を内鍋温度よりも高い温度に保持するので、内
鍋蓋部を開けても露の滴下を少なくすることができる。
また、前記むらし工程終了から保温工程への移行時に前
記内鍋温度の低下に従って内鍋蓋部の温度を低下させ、
その後保温工程の温度制御を行うことにより、内鍋蓋部
の温度に適応して内鍋蓋部の余分な水分を蒸発させるの
で、内鍋蓋部分に多量の露が付くのを防止することがで
きる。それに相俟って保温工程に移動したときも前記む
らし工程時の高温保温による褐変を防いで適切な御飯の
保温状態を維持することができる。
また、これにより、内鍋蓋部を開けても、露の滴下が少
ないので、御飯の白ボケ等を防止することができる。
以上、本発明を実施例にもとづき具体的に説明したが、
本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その
要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であること
は言うまでもない。
〔発明の効果〕
以上、説明したように、本発明の炊飯保温ジャーによれ
ば、特に、温度センサが炊き上げ工程の終了の温度を検
知した後に沸騰温度より高い温度を所定時間継続維持す
るむらし温度制御によるむらし工程を行うので、こげつ
かない程度の高い温度で所定時間継続維持する追い炊き
加熱を行ったことになり、その結果、ご飯のα化の一層
の促進をはかることができる。
しかも、このような沸騰温度よりも高い温度を所定時間
継続維持するむらし温度制御を行っているにもかかわら
ず、内鍋蓋部を内鍋温度よりも高い温度に保持するの
で、このむらし工程中にあっても内鍋蓋部分の露の付着
を防止することができる。
それと共に前記むらし工程終了から保温工程への移行時
にあっても、前記内鍋温度の低下に従って内鍋蓋部の温
度を低下させるようにしてあるため、この保温工程移行
中も、内鍋蓋部の温度に適応して内鍋蓋部の余分な水分
を蒸発させるので、内鍋蓋部分に露が付くのを防止する
ことができる。それに相俟って保温工程に移動したとき
も前記むらし工程時の高温保温から内鍋温度も低下させ
ているので、高温保温による褐変を防いで適切な御飯の
保温状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例にかかる炊飯保温ジャーの
断面図、 第2図は、機能表示選択操作ユニットのパネル面を示す
正面図、 第3図は、マイクロコンピュータを用いた制御ユニット
の要部の構成を示すブロック図、 第4図は、マイクロコンピュータの全体の制御の流れの
概略を示すフローチャート、 第5a図および第5b図は、マイクロコンピュータの制
御により炊飯工程制御および保温制御を行った場合の内
鍋の温度変化を示す炊飯温度カーブの一例を示す図、 第6a図,第6b図,および第6c図は、マイクロコン
ピュータが行う炊き上げ工程,沸騰維持工程の制御動作
の処理フローを示すフローチャート、 第7図は、保温制御の処理フローを示すフローチャー
ト、 第8図は、保温制御の処理フローの他の例を示すフロー
チャートである。 図中、1……炊飯保温ジャー本体、2……蓋部、3……
本体部、4……内鍋、4a……鍋蓋、5……内鍋収納容
器、6……炊飯ヒータ、7……肩リング、8……肩ヒー
タ、9……保温ヒータ、10……制御ユニット、11……機
能表示選択操作ユニット、12……文字表示器、13……操
作キースイッチ、14……状態表示部、15……商用交流電
源、16……温度ヒューズ、17……リレー、18,19a,19
b……トライアック、20……マイクロコンピュータ、21
……時計機構、22……ブザー、25……温度センサ(蓋セ
ンサ)、29……温度センサ(底センサ)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内鍋の温度を検出する温度センサと、内鍋
    を加熱する炊飯ヒータと、内鍋蓋部を加熱する蓋部保温
    ヒータと、前記温度センサからの温度検出信号により各
    ヒータの通電制御を行い、炊き上げ工程およびむらし工
    程を含む炊飯工程ならびに保温工程を行う制御手段とを
    有する炊飯保温ジャーであって、前記制御手段は、炊き
    上げ工程の終了の温度を検知した後に沸騰温度より高い
    温度を所定時間継続維持するむらし温度制御を行ってこ
    のむらし工程に移行する時、直ちに蓋部保温ヒータの通
    電制御を開始して前記所定時間継続維持するむらし温度
    制御中は、内鍋蓋部を内鍋温度よりも高い温度に保持
    し、前記むらし工程終了から保温工程への移行時に前記
    内鍋温度の低下に従って内鍋蓋部の温度を低下させ、そ
    の後保温工程の温度制御を行うことを特徴とする炊飯保
    温ジャー。
  2. 【請求項2】内鍋の温度を検出する温度センサと、内鍋
    を加熱する炊飯ヒータと、内鍋蓋部を加熱する蓋部保温
    ヒータと、内鍋の胴部を加熱する胴部保温ヒータと、前
    記温度センサからの温度検出信号により各ヒータの通電
    制御を行い、炊き上げ工程およびむらし工程を含む炊飯
    工程および保温工程を行う制御手段とを有する炊飯保温
    ジャーであって、前記制御手段は、炊き上げ工程の終了
    の温度を検知した後に沸騰温度より高い温度を所定時間
    継続維持するむらし温度制御を行ってこのむらし工程に
    移行する場合、直ちに所定の発熱量で蓋部保温ヒータの
    通電制御を開始して、前記所定時間継続維持するむらし
    温度制御中は、内鍋蓋部を内鍋温度よりも高い温度に保
    持し、内鍋の温度が保温設定温度になった時から蓋部保
    温ヒータ及び胴部保温ヒータの通電制御による保温動作
    を行うことを特徴とする炊飯保温ジャー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5766720A (en) * 1980-10-09 1982-04-23 Sanyo Electric Co Warmth preserving method for electric cooker
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