JPH0657119B2 - 調味マスタ−ドの製造方法 - Google Patents

調味マスタ−ドの製造方法

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JPH0657119B2
JPH0657119B2 JP61263570A JP26357086A JPH0657119B2 JP H0657119 B2 JPH0657119 B2 JP H0657119B2 JP 61263570 A JP61263570 A JP 61263570A JP 26357086 A JP26357086 A JP 26357086A JP H0657119 B2 JPH0657119 B2 JP H0657119B2
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mustard
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武史 神志那
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は実質的に辛味をなくし芥子の旨味や風味だけを
残した調味マスタードの新規な製造方法に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
従来より粒状、粗砕状あるいは粉末状芥子に食酢、食塩
などの調味料を混和して調味付けしたマスタード製品、
即ち調味マスタードが食生活において広く用いられてい
るが、近年の食生活の多様化に伴いこれらマスタードの
最も顕著な呈味である辛味をなくし芥子の旨味や風味だ
けを残した調味マスタードも市販され、料理用の一調味
料として好ましく用いられるようになってきた。この辛
味をなくした調味マスタードの調製は通常、混和だけで
辛味を発現させて製造した調味マスタードをその辛味の
成分が充分に分解するまで、例えば数ケ月程度そのまま
常温で保持するか、あるいは該分解を促進させるために
混和物を、例えば特開昭59−143562号公報で開
示しているようにその品温が60℃程度になるまで加熱
することによって行っているのが一般的である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、上記の60℃程度にまで加熱して促進させる
方法では辛味の消失は達成されても常温で長期間保存し
た製品では認められないような苦味などの好ましくない
異味が生じてくるという問題があり、またその常温で長
期間保存する方法では辛味をなくし芥子の旨味や風味だ
けを残し得ても製品化に時間がかかりすぎるという問題
がある。
このような問題点は用いる原料の芥子の種類如何によら
ず一般的に認められているが、本発明者は芥子の種類に
応じてその程度に多少の差違があることに着目し、これ
ら問題点をその種類に応じて解決することを試みた。
よって、本発明は、芥子としてオリエンタルマスタード
またはブラウンマスタードを使用した場合実質的に辛味
をなくし、しかも苦味などの異味がなく芥子の旨味や風
味だけを残し得た調味マスタードを製造する新規な方法
を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は上記の目的に即して鋭意研究を重ねたとこ
ろ、用意した原料を従来の方法に準じて混和したのちこ
のものを湿潤状態下において約40〜55℃の温度で一
定日数保持するならば所期の目的が達成された調味マス
タードが得られることを見出し、本発明を完成するに至
った。
本発明はオリエンタルマスタードまたはブラウンマスタ
ードを調味料と混和し、湿潤状態下において約40〜5
5℃の温度で所定日数保持することを特徴とする実質的
に辛味をなくした調味マスタードの製造方法を提供する
ものである。
本発明の方法において対象とする原料のオリエンタルマ
スタードまたはブラウンマスタードは使用に際してその
形状等については特に限定的でなく、粒状、粗砕状ある
いは粉末状等いずれでもよく、またその使用量も従来法
に準じて一般的には原料の全重量中約5〜50%、好ま
しくは約10〜45%程度の割合で用いられる。使用量
があまり少なすぎると得られる最終製品はこれらマスタ
ード風味が乏しいものとなり、またあまり多すぎると水
気が少なくてパサパサした食感の製品となる。尚、使用
に際してオリエンタルマスタードおよびブラウンマスタ
ードとも単独で用いられる他、所望に応じて混合形態で
も用いられることはいうまでもない。
本発明の方法においてこれらマスタードの調味付けに用
いられる調味料としては従来当分野で用いられているも
のでよく、またその使用量等に関しても特に異なること
はない。一般的には食酢、例えば米酢、ワインビネガ
ー、タラゴンビネガー、リンゴ酢、モルト酢などを、酸
度にも依るが通常原料の全重量中約25〜75%程度;
食塩を約1〜10%程度;香辛料、例えばうこん、ホワ
イトペパー、パプリカ、クローブ、デイル、タラゴン、
アニス、コリンアンダー、オニオンパウダー、ガーリッ
クパウダーなどを約0.1〜1%程度;増粘剤、例えば
キサンタンガム、グァーガム、トラガントガム、ローカ
ストビーンガム、タマリンドガム、セルロース、デンプ
ンなどを必要に応じて適量で用いる。更に、ワイン、ビ
ーフエキス、蛋白分解物なども必要に応じて適量で用い
てもよい。
本発明の方法によれば用意したマスタードと調味料とを
まず混和する。混和は常法に従って、例えば攪拌により
行えばよい。
本発明の方法によれば、こうして得られた混和物を次い
で湿潤状態下において約40〜55℃の温度で所定日数
保持する。ここにおいて、「湿潤状態下において」と
は、芥子中の芥子配糖体が存在する酸素の作用により分
解されて辛味成分を生成し、更にこの辛味成分が加水分
解されて辛味を呈さないようになるのに十分な程度に混
和物が水分を含んでいる状態にあることを意味する。具
体的には該混和物が水分を30%以上、好ましくは40
〜85%程度含んでいる状態にあることを意味する。調
味料として用意した原料、例えば食酢などによってだけ
では混和物を上記したような湿潤状態になし得ない場合
には、例えば清水などを適宜加えて湿潤状態とすればよ
い。
このような湿潤状態にある混和物を40〜55℃の範囲
の温度で保持するのであるが、保持温度がこの範囲を越
えるようになると苦味などの異味などの異味が生じ易く
なり、またこの範囲より低いと辛味をなくすのにかなり
時間がかかるようになるという作業上の問題が生じてく
る。上記の範囲の温度で所定日数保持すると辛味をなく
し芥子の旨味や風味だけを残し得た最終製品が、従来の
常温で長期間保持する方法によるよりも著しく短縮され
た時間で得られる。ここにおいて所定日数とは、芥子中
の芥子配糖体を酵素により分解させて辛味成分を生成さ
せたのちこの辛味成分を更に加水分解させて辛味を呈さ
ないようにするのに十分な日単位の時間を意味する。具
体的には、温度に依り、また多少マスタードの使用量等
に依り変わりうるので一概には定め難いが、後述の試験
例の結果より明らかなように40℃の温度では少なくと
も20日間程度、45℃では少なくとも15日間程度、
50℃では10〜15日間程度、55℃では6〜10日
間程度を目安とすればよい。一般的には保持日数があま
り短かすぎると辛味成分が十分に分解されずに最終製品
中に残ってしまい、またあまり長すぎると苦味などの異
味が生じるようになり風味が劣化してくるだけでなく色
調劣化も生じるようになる。
上記したような条件で保持操作を実際に行なうには、例
えば二重釜、ホットニーダー、サーモシリンダー等を用
いて湿潤状態にある混和物を加熱したのち保温タンクで
保存するか、あるいは湿潤状態にある混和物を瓶等の適
切な容器に充填したのちこのものを加熱したのちまたは
そのまま所定温度に設定してある恒温室で保存するなど
の手段を用いて実施すればよい。尚、このような手段を
実施するに際しては混和物は密封状態にしておいた方
が、効果的に湿潤状態を維持し得、また表面の変色を防
止し得るなどの観点から好ましいといえる。
上記のようにして湿潤状態の下で40〜55℃の温度で
一定時間保持した混和物は次いで常法に準じて容器に充
填して製品とする。尚、この際混和物は充填するに先立
ってその全部または一部を、例えばマスタードミルある
いはコミットロールを用いてペースト状とするのは任意
である。充填に用いる容器としては、従来から当分野で
用いられている、例えばポリエチレン製の袋、アルミニ
ウム製の袋、ガラス瓶、陶器等を用いればよい。
本発明の方法によって得られた調味マスタードは実質的
に辛味はなく、芥子の旨味や風味だけを有した製品であ
り、従来の常温で長期間保持する方法で得られたものと
何ら変わらず、しかも本発明の方法によればこのような
製品を極めて短時間で製造し得る。
〔発明の効果〕
本発明の効果を以下の試験例の結果でもって説明する。
尚、本発明において%はすべて重量%を意味する。
試験例 下記の表1に示した配合割合の原料を攪拌により十分に
混和した後、この混和物(水分:約65%)を二重釜を
用いて品温が所定の温度に達するまで加熱し、次いでこ
のものを予め該所定の温度に調節してある保温タンク中
に収容して密封状態で保持した。尚この際混和物をそれ
ぞれ30℃、35℃、40℃、45℃、50℃、55℃
および60℃でいずれも30日間保持した。
このようにして所定の温度で保持している混和物から一
定の期間経過毎にサンプルを取り出し、マスタードミル
を通してペースト状としたのちいずれも食感テストに供
した。テストの結果を下記の表2に示す。
上記表2の結果より、混和物を湿潤状態下において約4
0〜55℃の温度で所定日数保持するならば辛味のな
い、しかも風味の良好な調味マスタードが得られること
がわかる。
〔実施例〕 以下、本発明を実施例でもって更に詳しく説明する。
実施例1 下記の表3に示した配合割合の原料を攪拌により十分に
混和した後、この混和物(水分約65%)をホットニー
ダーを用いて品温が55℃に達するまで加熱し、次いで
このものを予め55℃に調節してある保温タンク中に収
容して密封状態で6日間保持した。次いでこのものの一
部はそのまま、また残部のものはマスタードミルを通し
てペースト状とした後それぞれガラス瓶に充填して製品
とした。
実施例2 下記の表4に示した配合割合の原料を攪拌により十分に
混和した後、この混和物(水分:約84%)をサーモシ
リンダーを用いて品温が45℃に達するまで加熱し、次
いでこのものを予め45℃に調節してある保温タンク中
に収容して密封状態で15日間保持した。次いで脱気後
ガラス瓶に充填し、アルミシールを施して製品とした。
実施例3 下記の表5に示した配合割合の原料のうち1/2カット
ブラウンマスタード種子を除いた原料を攪拌により十分
に混和し、更にコミットロールを通してペースト状とし
た。次いでこのものに1/2カットブラウンマスタード
種子を加えて攪拌したもの(水分:約56%)を二重釜
を用いて品温が50℃に達するまで加熱した後予め50
℃に調節してある保温タンク中に収容して密閉状態で1
0日間保持した。次いでポリエチレン製の袋を充填して
製品とした。
上記実施例1〜3で得られた各製品はいずれも辛味はな
く、芥子の旨味や風味だけを有しているものであった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オリエンタルマスタードまたはブラウンマ
    スタードを調味料と混和し、湿潤状態下において約40
    〜55℃の温度で所定日数保持することを特徴とする実
    質的に辛味をなくした調味マスタードの製造方法。
  2. 【請求項2】所定日数が、40℃の温度のとき少なくと
    も20日間、45℃のとき少なくとも15日間、50℃
    のとき10〜15日間、および55℃のとき6〜10日
    間である、特許請求範囲第1項に記載の実質的に辛味を
    なくした調味マスタードの製造方法。
JP61263570A 1986-11-05 1986-11-05 調味マスタ−ドの製造方法 Expired - Lifetime JPH0657119B2 (ja)

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