JP2023070751A - 加熱処理済容器入り食品組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】コクを有しつつも、風味変化が起こりにくい加熱処理済容器入り食品組成物を提供する。【解決手段】含蜜糖である第1の糖と、還元糖を含まない糖類である第2の糖と、を含む、加熱処理済容器入り食品組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、加熱処理済容器入り食品組成物に関する。
レトルト食品等の加熱処理済容器入り食品組成物が知られている。食品組成物を容器に密封し、加熱処理によって殺菌を行うことによって、長期保存が可能となる。消費者は、容器から食品組成物を取り出し、必要に応じて温めるだけで、所望する料理を準備することができる。
一方で、食品として、黒糖(黒砂糖)を使用した料理が知られている。例えば、非特許文献1(https://cookpad.com/recipe/6261554)には、黒砂糖を使用した魯肉飯のレシピが開示されている。
https://cookpad.com/recipe/6261554
本発明者らは、黒糖を使用した加熱処理済容器入り食品組成物を提供しようと考え、その組成を検討していた。黒糖は含蜜糖であり、含蜜糖由来のコクのある風味を得ることができる。しかしながら、検討の過程で、含蜜糖を使用すると、長期保存中に顕著に風味変化が起こる、という問題があることも判明した。はちみつを使用する場合に、同様の問題があることも判明した。
そこで、本発明の課題は、含蜜糖やはちみつのコクのある風味を有しつつも、風味変化が起こりにくい加熱処理済容器入り食品組成物を提供することにある。
本発明者らは、以下に記載の手段により、上記課題が解決できることを見出した。
[1]含蜜糖及び/又ははちみつである第1の糖と、還元糖を含まない糖類である第2の糖と、を含む、加熱処理済容器入り食品組成物。
[2]液状部を有し、前記第1の糖及び前記第2の糖は、前記液状部に含まれている、[1]に記載の加熱処理済容器入り食品組成物。
[3]前記液状部のBrix値が8~50%である、[2]に記載の加熱処理済容器入り食品組成物。
[4]前記第1の糖が、黒糖、赤糖、かえで糖、やし糖、はちみつからなる群から選択される少なくとも一種を含む、[1]~[3]のいずれかに記載の加熱処理済容器入り食品組成物。
[5]前記第2の糖が、グラニュー糖、トレハロサミン、マルチトール、セロビオン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、およびトレハロースからなる群から選択される少なくとも一種を含む、[1]~[4]のいずれかに記載の加熱処理済容器入り食品組成物。
[6]発酵食品を含む、[1]~[5]のいずれかに記載の加熱処理済容器入り食品組成物。
[7]煮込み食品、あるいは、煮込み食品の調製用である、[1]~[6]のいずれかに記載の加熱処理済容器入り食品組成物。
[8]レトルト食品である、[1]~[7]のいずれかに記載の加熱処理済容器入り食品組成物。
本発明によれば、コクを有しつつも、風味変化が起こりにくい加熱処理済容器入り食品組成物が提供される。
以下、本発明の実施形態について説明する。
1:食品組成物
本実施形態は、加熱処理済みの容器入り食品組成物に関する。すなわち、この食品組成物は、容器に密封された後、殺菌等の目的で、加熱処理が施された食品組成物である。
食品組成物は、第1の糖と、第2の糖とを含有している。第1の糖は、含蜜糖及び/又ははちみつである。第2の糖は、還元糖を含まない糖類である。第1の糖と第2の糖とを併用することにより、コクを有しつつも、長期保存時の風味変化を抑制することができる。
第1の糖は、既述のように、含蜜糖又ははちみつである。含蜜糖とは、原料糖から糖蜜を分離していない砂糖である。含蜜糖としては、日本黒砂糖協会及び日本製糖協会が2011年3月30日に制定(2018年6月5日改正)している、「加工黒糖等の表示に関するガイドライン」に規定されている、「黒砂糖(黒糖)」、「加工黒糖」、「赤糖」、「かえで糖」及び「その他の含蜜糖」が挙げられる。「黒砂糖(黒糖)」及び「加工黒糖」は、食品表示に関するQ&A(平成23年3月 消費者庁食品表示企画課)で、同様に定義されている。「黒砂糖(黒糖)」、「加工黒糖」を含むことが好ましい。
例えば、黒砂糖(黒糖)、加工黒糖、赤糖、かえで糖、やし糖、からなる群から選択される少なくとも一種を挙げることができる。含蜜糖を使用することにより、コクのある風味の食品組成物を得ることができる。好ましくは、含蜜糖は、黒砂糖(黒糖)、加工黒糖である。なお、加工黒糖は、黒砂糖を加工した製品である。
はちみつとしては、特に制限されないが、はちみつ、精製はちみつ、加糖はちみつ、アカシアはちみつが挙げられ、日本養蜂協会が平成15年2月21日付で制定し、4月1日から施行している「国産天然はちみつ規格指導要領」に規定されている、はちみつが挙げられる。
第2の糖は、既述のように、還元糖を含まない糖類である。第2の糖は、第1の糖とは異なる。
「糖類」とは、一般的糖類(単糖類、二糖類の総和から糖アルコールを除いたもの)、及びそれらの誘導体を指す。
「還元糖」とは、開環して鎖状構造となった際に、アルデヒド基を有するアルドース又はケトン基を有するケトースを構成成分とする還元性を示す糖である。還元糖には、澱粉糖、異性化液糖などが含まれる。
「還元糖を含まない糖類」とは、前記の還元糖を含まない糖類を指す。具体的には、グラニュー糖、トレハロサミン、マルチトール、セロビオン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、トレハロースが挙げられる。また、五訂食品成分表において、ぶどう糖及び果糖の成分量が、「Tr」(Trace 微量)又は「0」と記された、糖類が挙げられる。特にグラニュー糖が好ましい。
含蜜糖又ははちみつを使用することで、上記の通り、これらの風味を活かした、コクのある風味の食品組成物を得ることができる。その一方で、含蜜糖やはちみつのみを使用した場合には、長期保存時に風味変化が生じやすい。これに対して、還元糖を含まない糖類を併用することにより、含蜜糖やはちみつのコクのある風味を維持したまま、長期保存時の風味変化を抑制することができる。
好ましくは、食品組成物は、液状部を有している。第1の糖及び第2の糖は、この液状部に含まれている。
液状部における第1の糖の含有量は、例えば0.1~20質量%、好ましくは0.5~13.5質量%である。第1の糖の含有量が0.1質量%以上であれば、第1の糖のもつコクのある風味を、食品組成物に活かすことができる。第1の糖の含有量が20質量%以下であれば、食品組成物の風味に影響を与えずに、同様の効果を得ることができる。
液状部における第2の糖の含有量は、例えば0.5~45質量%、好ましくは1.5~35.5質量%である。第2の糖の含有量が0.5質量%以上であれば、食品組成物に甘味を与え、第1の糖のもつ風味の、保存時の変化を抑制することができる。第2の糖の含有量が45質量%以下であれば、食品組成物の風味に影響を与えずに、同様の効果を得ることができる。
液状部のBrix値は、例えば8~50%、好ましくは8~30%である。より好ましくは10~20%である。このような範囲内であれば、第1の糖と第2の糖を作用させて、食品組成物の良好な甘味を達成できる。
Brix値は、例えば、アタゴ製デジタル屈折計(RX-7000α)の測定部上にサンプルを数滴乗せ、安定させた後のBrix換算での表示値(基準温度20℃)を読みとることにより、測定できる。
液状部の還元糖の含有率は、例えば0.02~2質量%、好ましくは0.04~1質量%である。このような範囲内であれば、第1の糖のもつ風味を、食品組成物に活かすことができる。
液状部の非還元糖の含有率は、例えば1~60質量%、好ましくは3~50質量%である。このような範囲内であれば、食品組成物に甘味を与え、第1の糖のもつ風味の、保存時の変化を抑制することができる。
液状部のpHは、例えば4.0~6.5、好ましくは4.5~6.0である。このような範囲内であれば、第1の糖と、第2の糖とを含有する食品組成物の風味を引き立てることが可能となる。
食品組成物には、必要に応じて、その他の食品原料が含まれていてもよい。その他の食品原料として、例えば、発酵食品が挙げられる。発酵食品としては、例えば、醤油、酒(紹興酒等)、及び味噌から選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。これらは液状部、具材等のいずれに含まれてもよい。
醤油の含有量は、液状部を基準として、例えば0.2~10.0質量%、好ましくは1.0~5.0質量%である。
酒の含有量は、液状部を基準として、例えば0.05~10.0質量%、好ましくは0.20~5.0質量%である。
食品組成物は、液状部だけであってもよいし、液状部の他に具材等の固形成分が含まれていてもよい。好ましくは、食品組成物には、固形成分が含まれる。
固形成分としては、例えば、肉類が挙げられる。肉類として、豚肉、牛肉、および鶏肉等が挙げられる。好ましくは、豚肉である。
食品組成物が液状部に加えて固形成分を含む場合、食品組成物中の液状部の含有量は、例えば10~90質量%、好ましくは50~85質量%、より好ましくは60~80質量%である。また、固形成分の含有量は、例えば、10~50質量%、好ましくは20~40質量%である。
食品組成物の用途は特に限定されない。例えば、食品組成物は、煮込み食品として、あるいは、これを調製するために使用される。煮込み食品としては、中華風煮込み食品、和風煮物食品、洋風煮込み食品、カレーソース、及びパスタソース等が挙げられ、好ましくは中華風煮込み食品である。中華風煮込み食品として、好ましくは、魯肉飯が挙げられる。
好ましくは、食品組成物は、レトルト食品として提供される。レトルト食品とは、容器(レトルトパウチ、樹脂製パウチ等)に密封された加熱殺菌済みの食品である。加熱殺菌済みであるため、消費者は、必要により温めて、食品組成物を容器から取り出し、目的の料理を完成させることができる。
(魯肉飯調製用食品組成物)
好ましい一態様において、食品組成物は、魯肉飯調製用(ご飯にかけるための煮込み豚肉)である。魯肉飯は、台湾料理の一つであり、煮込み豚肉をご飯にかけた料理である。本実施形態に係る食品組成物を魯肉飯調製用食品組成物として使用することにより、魯肉飯としてふさわしい風味及び色彩を付与できる。また、長期保存に伴う風味変化を起こりにくくすることができる。
魯肉飯調製用に使用する場合、食品組成物は、黒砂糖、グラニュー糖、醤油、および酒(紹興酒等)を含むことが好ましい。また、食品組成物は、豚肉を固形成分として含むことが好ましい。
黒砂糖の含有量は、液状部を基準として、例えば0.3~10.0質量%、好ましくは1.0~4.0質量%である。
グラニュー糖の含有量は、液状部を基準として、例えば0.5~20.0質量%、好ましくは1.0~15.0質量%である。
醤油の含有量は、液状部を基準として、例えば0.2~10.0質量%、好ましくは1.0~5.0質量%である。
酒の含有量は、液状部を基準として、例えば0.05~10.0質量%、好ましくは0.20~5.0質量%である。
Brix値は、例えば5.0~50.0%、好ましくは10.0~20.0%である。
豚肉の含有量は、例えば10~50質量%、好ましくは20~40質量%である。
このような組成を有する食品組成物を使用して魯肉飯を調製すると、黒砂糖のコクと照りのある甘辛いタレと、ジューシーな豚肉とが組み合わされ、魯肉飯としてふさわしい風味が得られる。また、魯肉飯としてふさわしい色調も付与される。
2:食品組成物の製造方法
続いて、食品組成物の製造方法について、煮込み食品、あるいは、煮込み食品製造用である場合の一例を挙げて説明する。
本実施形態に係る食品組成物の製造方法は、煮込工程と、密封工程と、加熱処理工程とを備えている。
(煮込工程)
まず、第1の糖及び第2の糖を、水及びその他の調味原料と共に混合し、液状部となる混合物を得る。そして、混合物を煮込む。煮込み温度は、例えば、75~105℃である。煮込み時間は、例えば、5~120分である。
(密封工程)
続いて、混合物を容器に充填し、密封する。この際、必要に応じて、肉類等の固形成分も共に充填する。肉類は、予め、ボイル等の加熱処理がなされていることが好ましい。
(加熱処理工程)
続いて、加熱処理を行う。食品組成物がレトルト食品である場合には、加熱処理により、レトルト殺菌を行う。レトルト殺菌とは、求める保存性を付与する程度にまで、食品組成物を殺菌させる処理のことを言う。レトルト殺菌のための加熱処理は、加圧下で実施されてもよい。
加熱処理の条件は、特に限定されるものではなく、110~140°Cで3~30分間が例示できる。容器包装詰加圧加熱殺菌食品について、食品衛生法に定められた条件に適合することで、本発明の効果を達成し得る。また、例えば、85~98℃で求める保存性に応じた時間の緩やかな条件でもよい。
加熱処理工程は、食品組成物のメイラード反応が進行するような条件で実施されてもよい。加熱処理工程において、予め食品組成物のメイラード反応を進行させておくことによって、長期保存時にメイラード反応が進行し難くなり、風味変化をより起こりにくくすることができる。例えば、容器包装詰加圧加熱殺菌食品について、食品衛生法に定められた条件に適合することにより、求めるレベルにまでメイラード反応を進行させることができる。
以上説明した方法により、本実施形態に係る食品組成物が得られる。
本実施形態によれば、既述の通り、含蜜糖及び/又ははちみつである第1の糖に加えて、還元糖を含まない糖類であるである第2の糖が使用されているため、含蜜糖又ははちみつ由来のコクのある風味を付与しつつも、長期保存に伴う風味変化を抑制することができる。
以下に、本発明をより詳細に説明するため、実施例について説明する。但し、本発明は、実施例に限定して解釈されるべきものではない。
(実施例1~6、比較例1~2)
表1に実施例1~6及び比較例1~2に係る食品組成物(魯肉飯)のソース部分(液状部)の組成を示す。表1に記載した数値は、配合量(質量%)である。また、←は、左の欄と同じであることを意味する。
具体的には、表1に記載された配合に従って、加工黒糖(含蜜糖)、グラニュー糖(還元糖を含まない糖類)、醤油、紹興酒、及びその他の調味料を95℃まで加熱しつつ混合した。すなわち、混合物を煮込んだ。一方で、ボイルした角切り豚肉を用意した。そして、レトルトパウチに混合物(液状部)85gとボイルした角切り豚肉35gとを充填し、密封した。密封後、加熱殺菌によりレトルト処理(120℃、4分以上)を行い、魯肉飯調製用食品組成物(ご飯にかけるため等に用いる煮込み豚肉)を得た。
得られた各食品組成物のBrix値及びpHを測定したところ、表1の通りであった。また、各食品組成物の還元糖の含有率、及び非還元糖の含有率を、原料配合に基づいて算出した。非還元糖の含有率については、煮込処理、レトルト処理及び保存時の熱履歴により、殆ど変化しない。
得られた各食品組成物について、官能評価を行い、製造直後の甘味、コクと、保存後(保存条件45℃、1000時間の強制試験後)の甘味、コク、及び見た目を評価した。
各項目について、以下の基準により評価し、値が大きいほど、高品質であることを示す。
(製造直後及び保存後の甘味)
4:甘味をしっかりと感じる
3:甘味は感じるが、4よりややよわい
2:甘味は感じるが、3よりさらによわい
1:甘味がほとんど感じられない
(製造直後のコク)
4:加工黒糖のコクがしっかりある
3:加工黒糖のコクはあるが、4よりややよわい
2:加工黒糖のコクはあるが、3よりさらによわい
1:加工黒糖のコクは感じられない
(保存後のコク)
4:加工黒糖のコクがしっかりある
3:加工黒糖のコクはあるが、4よりややよわい
2:加工黒糖のコクはあるが、3よりさらによわい
1:メリハリのない、煮詰まったような風味になる。加工黒糖のコクは感じられない
(保存後の見た目)
4:製造直後の色調は維持されており、保存前からとほとんど変化がない
3:色調が4よりやや暗い
2:色調が3よりさらに暗い
1:色調が暗く変化し、製品として不良である
(考察)
表1に結果を示す。
比較例1では、製造直後の段階では加工黒糖由来のコクのある風味が得られていたが、長期保存後には、メリハリのない、煮詰まったような風味に変化してしまっていた。
比較例2においては、製造直後及び保存後のいずれにおいても、魯肉飯のコクのある風味が感じられなかった。
実施例2においては、製造直後の段階でやや弱いものの加工黒糖由来の風味が感じられ、長期保存後も風味変化が生じなかった。
実施例3においては、製造直後の段階において加工黒糖本来のコクのある風味が十分に得られた。また、比較例1に比べると、保存後も風味が維持されていた。
実施例4においては、製造直後において、魯肉飯の加工黒糖本来のコクのある風味が得られた。長期保存後の風味変化は、比較例1に比べて、抑えられていた。
実施例1においては、製造直後において、最も良好な魯肉飯の加工黒糖本来のコクのある風味が得られた。また、長期保存後も、この風味が維持されていた。
Brix値が8%である実施例5、および50%である実施例6においても、製造直後において魯肉飯の加工黒糖本来のコクのある風味が得られ、長期保存後もこの風味が維持されていた。
Figure 2023070751000001
(実施例7)
加工黒糖(含蜜糖)1質量部、グラニュー糖(還元糖を含まない糖類)2.5質量部、黒胡椒粉末0.4質量部、カルダモン粉末0.7質量部、青唐辛子0.3質量部、食塩1.2質量部、酵母エキス0.5質量部、鶏ミンチ30質量部、カット玉葱30質量部、及び水残量の合計100質量部を、95℃まで加温しつつ混合し、カレーソース(キーマカレーのソースである)を調製した。得られたカレーソース150gを、具材と共にレトルトパウチに充填し、密封した。更に、レトルト殺菌処理(120℃、4分以上)を行った。
カレーソースは、Brix値14%、pH5.2、還元糖の含有率0.04質量%、及び非還元糖の含有率3.4質量%であった。
カレーソースは、レトルト殺菌処理前の段階で、加工黒糖のコクのある風味が活き、青唐辛子の爽やかな香りときわだつ辛さの風味特長を強く有しており、レトルト殺菌処理後においても、処理前と同等の風味特長を有していた。さらに、保存後(保存条件45℃、1000時間の強制試験後)においても、同等の風味特長を有していた。前記の官能評価の基準に準じると、5つの評価項目の全てで「4」の評価であった。
(実施例8)
加工黒糖を赤糖(含蜜糖)1質量部に代えた以外は、実施例7と同様にして、レトルトパウチ入りのカレーソースを調製した。カレーソースは、Brix値14%、pH5.2、還元糖の含有率0.05質量%、及び非還元糖の含有率3.43質量%であった。
カレーソースは、レトルト殺菌処理前の段階で、赤糖のコクのある風味が活き、青唐辛子の爽やかな香りときわだつ辛さの風味特長を強く有しており、レトルト殺菌処理後においても、処理前と同等の風味特長を有していた。さらに、保存後(保存条件45℃、1000時間の強制試験後)においても、同等の風味特長を有していた。前記の官能評価の基準に準じると、5つの評価項目の全てで、「4」の評価であった。
(実施例9)
加工黒糖をかえで糖(含蜜糖)1質量部に代えた以外は、実施例7と同様にして、レトルトパウチ入りのカレーソースを調製した。カレーソースは、Brix値14%、pH5.2、還元糖の含有率0.05質量%、及び非還元糖の含有率3.35質量%であった。
カレーソースは、レトルト殺菌処理前の段階で、かえで糖のコクのある風味が活き、青唐辛子の爽やかな香りときわだつ辛さの風味特長を強く有しており、レトルト殺菌処理後においても、処理前と同等の風味特長を有していた。さらに、保存後(保存条件45℃、1000時間の強制試験後)においても、同等の風味特長を有していた。前記の官能評価の基準に準じると、5つの評価項目の全てで、「4」の評価であった。

Claims (8)

  1. 含蜜糖及び/又ははちみつである第1の糖と、
    還元糖を含まない糖類である第2の糖と、
    を含む、加熱処理済容器入り食品組成物。
  2. 液状部を有し、前記第1の糖及び前記第2の糖は、前記液状部に含まれている、請求項1に記載の加熱処理済容器入り食品組成物。
  3. 前記液状部のBrix値が8~50%である、請求項2に記載の加熱処理済容器入り食品組成物。
  4. 前記第1の糖が、黒糖、赤糖、かえで糖、やし糖、はちみつからなる群から選択される少なくとも一種を含む、請求項1~3のいずれかに記載の加熱処理済容器入り食品組成物。
  5. 前記第2の糖が、グラニュー糖、トレハロサミン、マルチトール、セロビオン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、およびトレハロースからなる群から選択される少なくとも一種を含む、請求項1~4のいずれかに記載の加熱処理済容器入り食品組成物。
  6. 発酵食品を含む、請求項1~5のいずれかに記載の加熱処理済容器入り食品組成物。
  7. 煮込み食品、あるいは、煮込み食品の調製用である、請求項1~6のいずれかに記載の加熱処理済容器入り食品組成物。
  8. レトルト食品である、請求項1~7のいずれかに記載の加熱処理済容器入り食品組成物。
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