JP3571608B2 - ニンジン含有ペースト状食品 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オムレツ、ソーセージやボイルした薄切り豚肉等の調味料などとして用いるニンジン含有ペースト状食品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ニンジン含有ペースト状食品として、例えば、特公昭63−45791号公報には、皮層を取除いて蒸煮した人参の根部に微細化処理を行って得られる液汁および固形分の混在する人参ピューレに0.5〜1.0%のセルラーゼを主成分とする酵素を加えて酵素分解反応を起こさせ、その後酵素を失活させて、これに砂糖、食塩、酢等の調味料、たまねぎ、にんにく、その他の野菜液や香辛料などを適宜加えて調味する人参ケチャップの製造方法が提案されている。そして、このような方法によって得られる人参ケチャップは、人参特有の香りや味を強烈に現わすことなく多くの人に好感を与える食品であり、その上美しい色を呈し栄養価は高くしかも安価に提供できるとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記方法においては、セルラーゼを主成分とする酵素分解反応の後に酵素を失活させなければならない。上記公報には、酵素を失活させる方法には薬剤によるものまたは熱によるものがあるが、食品衛生上からは前者よりも後者が望ましいので、たとえば100℃付近にまで加熱して酵素の失活を行うとよいと記載されている。しかしながら、酵素を失活させるために100℃付近の高温で加熱を行うと、得られる人参ケチャップの香りや風味、あるいは栄養成分が失われやすいという問題がある。
そこで、本発明は、セルラーゼを主成分とする酵素を加える等の必要がなく、ニンジン特有のくせのある臭い(いわゆるカロチン臭)が強く感じられず、ニンジンらしい香りや風味を適度に残し優れた味覚を有するニンジン含有ペースト状食品を提供することを目的とする。
【0004】
本発明は、ニンジンの磨砕物を特定量以上含み、糖、酸及び塩を含有するペースト状食品において、ショウガの汁液を特定量含ませると、上記課題を解決できるとの知見に基づくものである。すなわち、本発明は、ニンジンの磨砕物、糖、酸及び塩を含有するペースト状食品であって、ニンジンの磨砕物を40質量%以上含み、かつ、ショウガの汁液を0.01〜5質量%と、ダイコンエキス、ハクサイエキス及びソテーオニオンペーストからなる群から選択された1種以上と、セロリエキスとを含むことを特徴とするニンジン含有ペースト状食品を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のニンジン含有ペースト状食品は、種々の用途に適用することができる。例えば、種々の食品にかけて用いる汎用調味料として、具体的には、オムレツ、ボイルした薄切り豚肉、カルビ焼肉、ソーセージ、ソーセージとレタスなどを挟んだパン、ハンバーガーなどの食品に好適に用いることができる。しかしながら、適用食品は、これらに限定される訳ではない。
【0006】
先ず、本発明において、原料として用い得るニンジンとしては、特にどのような品種のものであってもよいが、鮮やかな色調のペースト状食品を得る上で、赤色、オレンジ系統の色を呈するものを使用するのがよい。本発明では、このようなニンジンを洗浄、剥皮などの適当な前処理を施すなどして、高速粉砕機等により磨砕して用いる。また、本発明では、ニンジンを一旦凍結してから磨砕すると舌触りの滑らかなニンジンの磨砕物を得ることができるのでよい。このようにして得られるニンジンの磨砕物は、そのまま用いることができるが、煮詰めて用いてもよい。この場合、ニンジンの磨砕物を強く煮詰めるほど、得られるニンジン含有ペースト状食品の粘性が高くなり、また、ニンジンの風味が強くなる。また、ニンジンの磨砕物は、ホモゲナイザー等により均質化処理を施してもよい。これにより、舌触りの滑らかなニンジン含有ペースト状食品を好適に得ることができる。本発明において、ニンジンの磨砕物は、40質量%(以下、単に%という。)以上、好ましくは、50%以上、より好ましくは50〜70%含ませる。これにより、ニンジンの風味、色調を活かしたペースト状食品を得ることができる。
【0007】
本発明では、ニンジンの磨砕物に対し、糖、酸及び塩を添加してペースト状食品を調製する。この際に添加する糖としては、例えば、砂糖、液糖(還元水飴等)、トレハロースなどが挙げられる。その添加量は、ペースト状食品中に、砂糖の場合は5〜15%、液糖の場合は7〜30%、トレハロースの場合は3〜15%含ませるのがよい。この際、ペースト状食品のブリックスが10〜50%、好ましくは25〜35%となるようにするのがよい。また、添加する酸としては、ワインビネガー、醸造酢、黒酢やリンゴ酢などの食酢、ブドウ、カシス、プルーンなどの柑橘類の果汁、乳酸、リンゴ酸、クエン酸などが挙げられる。その添加量は、ペースト状食品中に、ワインビネガーなどの食酢の場合は3〜15%、クエン酸の場合は0.1〜3%含ませるのがよい。この際、酸度が0.1〜3%、より好ましくは0.3〜0.8%となるようにするのがよい。また、塩分は、1〜10%、好ましくは、2〜4.5%とするのが好ましい。なお、本発明において、「ブリックス」とは、20℃における屈折率を測定し、純蔗糖溶液(サッカロース)の重量/重量パーセントに換算(国際砂糖分析法標準化委員会の換算表を使用)した値をいい、「酸度」とは、試料が中性(pH8.3)になるまで滴定に要したNaOHの量を酢酸量に換算した量をいい、「塩分」とは、塩分分析装置(Cl換算)で分析したNaClの量をいう。
【0008】
本発明のニンジン含有ペースト状食品には、上記成分以外に更に、ショウガの汁液を0.01〜5%、より好ましくは、0.05〜3%、更に好ましくは、0.1〜1.5%含ませる。これにより、ニンジン特有のカロチン臭が強く感じられず、それでいてニンジンらしい香りや風味を適度に残し、すっきりとした爽やかな味覚を有するニンジン含有ペースト状食品を得ることができる。なお、ショウガの汁液の含有量が上記下限に満たないと、ニンジン特有のカロチン臭が強く感じられるようになり、反対に、ショウガの汁液の含有量が上記上限を超えると、ショウガの味が感じられるようになる。本発明のニンジン含有ペースト状食品において、上記ショウガの汁液は、そのもとになるショウガをミキサーなどを用いて磨砕して用いるか、又はこれを搾汁して用いることにより適宜含ませることができる。
【0009】
本発明のニンジン含有ペースト状食品には、上記成分以外に更に、種々の野菜エキスを含ませることもできる。例えば、本発明のニンジン含有ペースト状食品には、ダイコンエキス、ハクサイエキス及びソテーオニオンペーストからなる群から選択された1種以上、好ましくは、ダイコンエキス及びハクサイエキスのうちの少なくとも1種とソテーオニオンペーストとを含ませると、本発明のニンジン含有ペースト状食品に深みのある旨味を付与することができ、甘味、酸味及び塩味とのバランスのとれたものとなるのでよい。なお、本発明のペースト状食品において、特にニンジン特有の鮮やかな色調を活かしたい場合には、ハクサイエキスは含ませずに、ダイコンエキス、ソテーオニオンペーストを含ませるのが好ましい。
【0010】
ここで、ダイコンエキス、ハクサイエキスとは、ダイコン、ハクサイに磨砕、搾汁、濃縮などの処理を施すことにより得られるエキスであり、このような市販の加工品を適宜使用することができる。また、ソテーオニオンペーストとは、オニオンをソテーしてからペースト状に磨砕し、あるいは、オニオンをペースト状に磨砕してからソテーして得られるものであり、このような市販の加工品を適宜使用することができる。これらの含有量としては、ペースト状食品中に、1〜30%、好ましくは4〜10%とするのがよい。さらに具体的には、ダイコンエキスの場合は1〜30%、好ましくは3〜10%、ハクサイエキスの場合は1〜30%、好ましくは3〜10%、ソテーオニオンペーストの場合は0.5〜30%、好ましくは1〜8%とするのがよい。
【0011】
また、本発明のニンジン含有ペースト状食品には、上記ダイコンエキス、ハクサイエキス以外に更に、セロリエキスを含ませることにより、ニンジン含有ペースト状食品に良好な香りを付与することができる。セロリエキスを添加する場合には、食品中に0.1〜5%、より好ましくは、1〜4%含まれるようにするのがよい。また、本発明のニンジン含有ペースト状食品には、上記成分以外にも、香辛料、キサンタンガム等のガム類や澱粉などを適宜含ませることもできる。
【0012】
本発明においては、上記成分を常法により混合し、必要によりホモゲナイザー等で均質化し、加熱殺菌などをして、求めるニンジン含有ペースト状食品を調製することができ、このようにして調製したニンジン含有ペースト状食品を、適宜脱気を施した後、容器に詰めることができる。また、加熱殺菌を行う場合には、例えば、70〜90℃で、10〜60分間行うのが好ましい。これにより、得られるニンジン含有ペースト状食品の香りや風味、あるいは栄養成分の消失を防止することができる。また、容器の形態は、特に限定されることはなく、ペースト状食品を充填するのに適していればよい。例えば、プラスチック製のチューブ状容器やビンであってもよく、特に、柔軟で押出し可能な材料からなるチューブ状容器が適する。
【0013】
また、本発明のニンジン含有ペースト状食品は、Awが好ましくは0.96以下、より好ましくは0.90〜0.95とするのがよく、また、pHが好ましくは5.0以下、より好ましくは3.5〜4.5とするのがよい。これらにより、例えば、製品化後に常温においても長期の保存が可能となる。なお、本発明においては、上記Awの値を、例えば、上述の糖及び塩の添加量を調整することにより適宜調節することができ、また、上記pHの値を、例えば、上述の酸の添加量を調整することにより適宜調節することができる。
【0014】
【発明の効果】
本発明によれば、ニンジン特有のくせのあるカロチン臭が強く感じられず、それでいてニンジンらしい香りや風味を適度に残し優れた味覚を有するニンジン含有ペースト状食品が提供される。次に実施例により本発明を説明する。
【0015】
【実施例】
実施例1
ニンジンを洗浄、剥皮し、凍結してから高速粉砕機により磨砕して、ニンジンの磨砕物を調製した。
上記ニンジンの磨砕物52部、赤ワインビネガー6部、食塩2部、砂糖10部、液糖16部、ショウガの磨砕物0.6部(汁液として約0.4部)、水4.4部、ダイコンエキス(ダンフーズ社製)5部、ソテーオニオンペースト(日研フード社製)2部、セロリエキス(日研フード社製)2部をミキサーで混合した後、ホモゲナイザーで均質化し、80℃で35分間湯殺菌し、次いでチューブにホットパック充填して、本発明のニンジン含有ペースト状食品を得た。得られたペースト状食品は、以下の性質を有していた。
ブリックス:32.9%、酸度:0.47%、塩分2.72%、Aw:0.95、pH:4.2。
また、得られたニンジン含有ペースト状食品は、鮮やかなオレンジ色の色調を有し、オムレツにかけて食したところ、ニンジン特有のくせのあるカロチン臭が感じられず、それでいてニンジンらしい香りや風味を適度に残してすっきりとした爽やかな味覚を有し、しかも肉様の奥深い旨味を備え、この旨味が甘味、酸味及び塩味とバランスよく調和してオムレツに合い美味しいものであった。

Claims (2)

  1. ニンジンの磨砕物、糖、酸及び塩を含有するペースト状食品であって、ニンジンの磨砕物を40質量%以上含み、かつ、ショウガの汁液を0.01〜5質量%と、ダイコンエキス、ハクサイエキス及びソテーオニオンペーストからなる群から選択された1種以上と、セロリエキスとを含むことを特徴とするニンジン含有ペースト状食品。
  2. ブリックスが10〜50質量%、酸度が0.1〜3質量%、塩分が1〜10質量%である、請求項1記載のニンジン含有ペースト状食品。
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