JP2001275629A - ニンジン含有ペースト状食品 - Google Patents
ニンジン含有ペースト状食品Info
- Publication number
- JP2001275629A JP2001275629A JP2000090806A JP2000090806A JP2001275629A JP 2001275629 A JP2001275629 A JP 2001275629A JP 2000090806 A JP2000090806 A JP 2000090806A JP 2000090806 A JP2000090806 A JP 2000090806A JP 2001275629 A JP2001275629 A JP 2001275629A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- carrot
- food
- present
- pasty food
- ground
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Abstract
チン臭)が強く感じられず、ニンジンらしい香りや風味
を適度に残し優れた味覚を有するニンジン含有ペースト
状食品を提供すること。 【構成】ニンジンの磨砕物、糖、酸及び塩を含有するペ
ースト状食品であって、ニンジンの磨砕物を40質量%
以上含み、かつ、ショウガの汁液を0.01〜5質量%
含むことを特徴とするニンジン含有ペースト状食品。
Description
ージやボイルした薄切り豚肉等の調味料などとして用い
るニンジン含有ペースト状食品に関するものである。
えば、特公昭63−45791号公報には、皮層を取除
いて蒸煮した人参の根部に微細化処理を行って得られる
液汁および固形分の混在する人参ピューレに0.5〜
1.0%のセルラーゼを主成分とする酵素を加えて酵素
分解反応を起こさせ、その後酵素を失活させて、これに
砂糖、食塩、酢等の調味料、たまねぎ、にんにく、その
他の野菜液や香辛料などを適宜加えて調味する人参ケチ
ャップの製造方法が提案されている。そして、このよう
な方法によって得られる人参ケチャップは、人参特有の
香りや味を強烈に現わすことなく多くの人に好感を与え
る食品であり、その上美しい色を呈し栄養価は高くしか
も安価に提供できるとされている。
セルラーゼを主成分とする酵素分解反応の後に酵素を失
活させなければならない。上記公報には、酵素を失活さ
せる方法には薬剤によるものまたは熱によるものがある
が、食品衛生上からは前者よりも後者が望ましいので、
たとえば100℃付近にまで加熱して酵素の失活を行う
とよいと記載されている。しかしながら、酵素を失活さ
せるために100℃付近の高温で加熱を行うと、得られ
る人参ケチャップの香りや風味、あるいは栄養成分が失
われやすいという問題がある。そこで、本発明は、セル
ラーゼを主成分とする酵素を加える等の必要がなく、ニ
ンジン特有のくせのある臭い(いわゆるカロチン臭)が
強く感じられず、ニンジンらしい香りや風味を適度に残
し優れた味覚を有するニンジン含有ペースト状食品を提
供することを目的とする。
砕物を特定量以上含み、糖、酸及び塩を含有するペース
ト状食品において、ショウガの汁液を特定量含ませる
と、上記課題を解決できるとの知見に基づくものであ
る。すなわち、本発明は、ニンジンの磨砕物、糖、酸及
び塩を含有するペースト状食品であって、ニンジンの磨
砕物を40質量%以上含み、かつ、ショウガの汁液を
0.01〜5質量%含むことを特徴とするニンジン含有
ペースト状食品を提供する。
食品は、種々の用途に適用することができる。例えば、
種々の食品にかけて用いる汎用調味料として、具体的に
は、オムレツ、ボイルした薄切り豚肉、カルビ焼肉、ソ
ーセージ、ソーセージとレタスなどを挟んだパン、ハン
バーガーなどの食品に好適に用いることができる。しか
しながら、適用食品は、これらに限定される訳ではな
い。
るニンジンとしては、特にどのような品種のものであっ
てもよいが、鮮やかな色調のペースト状食品を得る上
で、赤色、オレンジ系統の色を呈するものを使用するの
がよい。本発明では、このようなニンジンを洗浄、剥皮
などの適当な前処理を施すなどして、高速粉砕機等によ
り磨砕して用いる。また、本発明では、ニンジンを一旦
凍結してから磨砕すると舌触りの滑らかなニンジンの磨
砕物を得ることができるのでよい。このようにして得ら
れるニンジンの磨砕物は、そのまま用いることができる
が、煮詰めて用いてもよい。この場合、ニンジンの磨砕
物を強く煮詰めるほど、得られるニンジン含有ペースト
状食品の粘性が高くなり、また、ニンジンの風味が強く
なる。また、ニンジンの磨砕物は、ホモゲナイザー等に
より均質化処理を施してもよい。これにより、舌触りの
滑らかなニンジン含有ペースト状食品を好適に得ること
ができる。本発明において、ニンジンの磨砕物は、40
質量%(以下、単に%という。)以上、好ましくは、5
0%以上、より好ましくは50〜70%含ませる。これ
により、ニンジンの風味、色調を活かしたペースト状食
品を得ることができる。
糖、酸及び塩を添加してペースト状食品を調製する。こ
の際に添加する糖としては、例えば、砂糖、液糖(還元
水飴等)、トレハロースなどが挙げられる。その添加量
は、ペースト状食品中に、砂糖の場合は5〜15%、液
糖の場合は7〜30%、トレハロースの場合は3〜15
%含ませるのがよい。この際、ペースト状食品のブリッ
クスが10〜50%、好ましくは25〜35%となるよ
うにするのがよい。また、添加する酸としては、ワイン
ビネガー、醸造酢、黒酢やリンゴ酢などの食酢、ブド
ウ、カシス、プルーンなどの柑橘類の果汁、乳酸、リン
ゴ酸、クエン酸などが挙げられる。その添加量は、ペー
スト状食品中に、ワインビネガーなどの食酢の場合は3
〜15%、クエン酸の場合は0.1〜3%含ませるのが
よい。この際、酸度が0.1〜3%、より好ましくは
0.3〜0.8%となるようにするのがよい。また、塩
分は、1〜10%、好ましくは、2〜4.5%とするの
が好ましい。なお、本発明において、「ブリックス」と
は、20℃における屈折率を測定し、純蔗糖溶液(サッ
カロース)の重量/重量パーセントに換算(国際砂糖分
析法標準化委員会の換算表を使用)した値をいい、「酸
度」とは、試料が中性(pH8.3)になるまで滴定に要
したNaOHの量を酢酸量に換算した量をいい、「塩
分」とは、塩分分析装置(Cl換算)で分析したNaC
lの量をいう。
は、上記成分以外に更に、ショウガの汁液を0.01〜
5%、より好ましくは、0.05〜3%、更に好ましく
は、0.1〜1.5%含ませる。これにより、ニンジン
特有のカロチン臭が強く感じられず、それでいてニンジ
ンらしい香りや風味を適度に残し、すっきりとした爽や
かな味覚を有するニンジン含有ペースト状食品を得るこ
とができる。なお、ショウガの汁液の含有量が上記下限
に満たないと、ニンジン特有のカロチン臭が強く感じら
れるようになり、反対に、ショウガの汁液の含有量が上
記上限を超えると、ショウガの味が感じられるようにな
る。本発明のニンジン含有ペースト状食品において、上
記ショウガの汁液は、そのもとになるショウガをミキサ
ーなどを用いて磨砕して用いるか、又はこれを搾汁して
用いることにより適宜含ませることができる。
は、上記成分以外に更に、種々の野菜エキスを含ませる
こともできる。例えば、本発明のニンジン含有ペースト
状食品には、ダイコンエキス、ハクサイエキス及びソテ
ーオニオンペーストからなる群から選択された1種以
上、好ましくは、ダイコンエキス及びハクサイエキスの
うちの少なくとも1種とソテーオニオンペーストとを含
ませると、本発明のニンジン含有ペースト状食品に深み
のある旨味を付与することができ、甘味、酸味及び塩味
とのバランスのとれたものとなるのでよい。なお、本発
明のペースト状食品において、特にニンジン特有の鮮や
かな色調を活かしたい場合には、ハクサイエキスは含ま
せずに、ダイコンエキス、ソテーオニオンペーストを含
ませるのが好ましい。
とは、ダイコン、ハクサイに磨砕、搾汁、濃縮などの処
理を施すことにより得られるエキスであり、このような
市販の加工品を適宜使用することができる。また、ソテ
ーオニオンペーストとは、オニオンをソテーしてからペ
ースト状に磨砕し、あるいは、オニオンをペースト状に
磨砕してからソテーして得られるものであり、このよう
な市販の加工品を適宜使用することができる。これらの
含有量としては、ペースト状食品中に、1〜30%、好
ましくは4〜10%とするのがよい。さらに具体的に
は、ダイコンエキスの場合は1〜30%、好ましくは3
〜10%、ハクサイエキスの場合は1〜30%、好まし
くは3〜10%、ソテーオニオンペーストの場合は0.
5〜30%、好ましくは1〜8%とするのがよい。
品には、上記ダイコンエキス、ハクサイエキス以外に更
に、セロリエキスを含ませることにより、ニンジン含有
ペースト状食品に良好な香りを付与することができる。
セロリエキスを添加する場合には、食品中に0.1〜5
%、より好ましくは、1〜4%含まれるようにするのが
よい。また、本発明のニンジン含有ペースト状食品に
は、上記成分以外にも、香辛料、キサンタンガム等のガ
ム類や澱粉などを適宜含ませることもできる。
混合し、必要によりホモゲナイザー等で均質化し、加熱
殺菌などをして、求めるニンジン含有ペースト状食品を
調製することができ、このようにして調製したニンジン
含有ペースト状食品を、適宜脱気を施した後、容器に詰
めることができる。また、加熱殺菌を行う場合には、例
えば、70〜90℃で、10〜60分間行うのが好まし
い。これにより、得られるニンジン含有ペースト状食品
の香りや風味、あるいは栄養成分の消失を防止すること
ができる。また、容器の形態は、特に限定されることは
なく、ペースト状食品を充填するのに適していればよ
い。例えば、プラスチック製のチューブ状容器やビンで
あってもよく、特に、柔軟で押出し可能な材料からなる
チューブ状容器が適する。
品は、Awが好ましくは0.96以下、より好ましくは
0.90〜0.95とするのがよく、また、pHが好ま
しくは5.0以下、より好ましくは3.5〜4.5とす
るのがよい。これらにより、例えば、製品化後に常温に
おいても長期の保存が可能となる。なお、本発明におい
ては、上記Awの値を、例えば、上述の糖及び塩の添加
量を調整することにより適宜調節することができ、ま
た、上記pHの値を、例えば、上述の酸の添加量を調整
することにより適宜調節することができる。
あるカロチン臭が強く感じられず、それでいてニンジン
らしい香りや風味を適度に残し優れた味覚を有するニン
ジン含有ペースト状食品が提供される。次に実施例によ
り本発明を説明する。
り磨砕して、ニンジンの磨砕物を調製した。上記ニンジ
ンの磨砕物52部、赤ワインビネガー6部、食塩2部、
砂糖10部、液糖16部、ショウガの磨砕物0.6部
(汁液として約0.4部)、水4.4部、ダイコンエキ
ス(ダンフーズ社製)5部、ソテーオニオンペースト
(日研フード社製)2部、セロリエキス(日研フード社
製)2部をミキサーで混合した後、ホモゲナイザーで均
質化し、80℃で35分間湯殺菌し、次いでチューブに
ホットパック充填して、本発明のニンジン含有ペースト
状食品を得た。得られたペースト状食品は、以下の性質
を有していた。 ブリックス:32.9%、酸度:0.47%、塩分2.
72%、Aw:0.95、pH:4.2。また、得られ
たニンジン含有ペースト状食品は、鮮やかなオレンジ色
の色調を有し、オムレツにかけて食したところ、ニンジ
ン特有のくせのあるカロチン臭が感じられず、それでい
てニンジンらしい香りや風味を適度に残してすっきりと
した爽やかな味覚を有し、しかも肉様の奥深い旨味を備
え、この旨味が甘味、酸味及び塩味とバランスよく調和
してオムレツに合い美味しいものであった。
Claims (1)
- 【請求項1】 ニンジンの磨砕物、糖、酸及び塩を含有
するペースト状食品であって、ニンジンの磨砕物を40
質量%以上含み、かつ、ショウガの汁液を0.01〜5
質量%含むことを特徴とするニンジン含有ペースト状食
品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000090806A JP3571608B2 (ja) | 2000-03-29 | 2000-03-29 | ニンジン含有ペースト状食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000090806A JP3571608B2 (ja) | 2000-03-29 | 2000-03-29 | ニンジン含有ペースト状食品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001275629A true JP2001275629A (ja) | 2001-10-09 |
JP3571608B2 JP3571608B2 (ja) | 2004-09-29 |
Family
ID=18606357
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000090806A Expired - Fee Related JP3571608B2 (ja) | 2000-03-29 | 2000-03-29 | ニンジン含有ペースト状食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3571608B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2847425A1 (fr) * | 2002-11-26 | 2004-05-28 | Lorraine Inst Nat Polytech | Produit alimentaire contenant une preparation de legumes sucres et procede de fabrication |
JP4860778B1 (ja) * | 2011-04-28 | 2012-01-25 | 株式会社 伊藤園 | 容器詰炭酸飲料及びその製造方法 |
JP2012231783A (ja) * | 2011-09-14 | 2012-11-29 | Ito En Ltd | 容器詰炭酸飲料及びその製造方法 |
-
2000
- 2000-03-29 JP JP2000090806A patent/JP3571608B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2847425A1 (fr) * | 2002-11-26 | 2004-05-28 | Lorraine Inst Nat Polytech | Produit alimentaire contenant une preparation de legumes sucres et procede de fabrication |
JP4860778B1 (ja) * | 2011-04-28 | 2012-01-25 | 株式会社 伊藤園 | 容器詰炭酸飲料及びその製造方法 |
JP2012231783A (ja) * | 2011-09-14 | 2012-11-29 | Ito En Ltd | 容器詰炭酸飲料及びその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3571608B2 (ja) | 2004-09-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2019009218A1 (ja) | 具材入り液状調味料 | |
CN105995917B (zh) | 泡椒酱汁及其制备方法 | |
JP2023155378A (ja) | 植物性破砕物含有酸性液状調味料 | |
KR100824308B1 (ko) | 과일을 곁들인 야채 장아찌의 제조 방법 및 그에 따른 야채장아찌 | |
JP5124692B2 (ja) | トマトケチャップ | |
JP7070881B2 (ja) | トマト加熱処理物及びトマトベース飲食品、ならびにその製造方法 | |
KR20110006959A (ko) | 감귤 돈까스 소스 조성물 및 그 제조방법 | |
JP3571608B2 (ja) | ニンジン含有ペースト状食品 | |
WO2019139026A1 (ja) | 具材入り液状調味料 | |
JP6309121B1 (ja) | 密閉容器入り具材含有液状調味料 | |
JP7285487B2 (ja) | 密閉容器入り具材含有液状調味料 | |
AU2018233960B2 (en) | Process for making a plant composition | |
JP2001299294A (ja) | パプリカ含有ペースト状食品 | |
JP2020103276A (ja) | 高リコピンケチャップの製造方法、高リコピンケチャップ、及びリコピンの高濃度化と、粘度の上昇抑制を両立する方法 | |
JP2001245622A (ja) | ニンジン含有ペースト状食品 | |
JP6639623B1 (ja) | 高リコピンケチャップの製造方法、高リコピンケチャップ、及びリコピンの高濃度化と粘度の上昇を抑制する方法 | |
JP7057160B2 (ja) | 香料を含まない野菜搾汁液含有飲料における劣化の抑制方法。 | |
Tripathi et al. | Tomato sauce processing and acceptability of spicy and non-spicy product | |
WO2020175124A1 (ja) | 酢酸含有調味液 | |
WO2021161802A1 (ja) | リンゴ含有液状調味料 | |
CN112293713A (zh) | 酸辣风味方便面调味料、调味料包及制备方法 | |
JP2019122414A (ja) | 飲食品、加工原料、及びそれらの製造方法、並びに食感付与方法 | |
JP2019216705A (ja) | 高リコピンケチャップの製造方法、高リコピンケチャップ、及びリコピンの高濃度化と粘度の適正化を両立する方法 | |
JP2020099281A (ja) | 高リコピンケチャップの製造方法、高リコピンケチャップ、及びリコピンの高濃度化と、粘度の上昇抑制を両立する方法 | |
JP2019216620A (ja) | ケチャップの製造方法、ケチャップ、及びケチャップの彩度を向上させる方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040622 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040624 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080702 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080702 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090702 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |