JPH0653849B2 - ポリフエニレンスルフイド樹脂組成物 - Google Patents

ポリフエニレンスルフイド樹脂組成物

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JPH0653849B2
JPH0653849B2 JP61012506A JP1250686A JPH0653849B2 JP H0653849 B2 JPH0653849 B2 JP H0653849B2 JP 61012506 A JP61012506 A JP 61012506A JP 1250686 A JP1250686 A JP 1250686A JP H0653849 B2 JPH0653849 B2 JP H0653849B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、耐衝撃性の改良されたポリフェニレンスルフ
ィド樹脂組成物に関するものであり、更に詳しくは、特
定のポリフェニレンスルフィド樹脂にα−オレフィン系
共重合体を含有せしめることにより耐衝撃性の改良され
たポリフェニレンスルフィド樹脂組成物に関するもので
ある。
<従来の技術> 従来、耐衝撃性の改善されたポリフェニレンスルフィド
樹脂組成物としては、特開昭59−207921号公報
に、ポリフェニレンスルフィド樹脂に不飽和カルボン酸
またはその無水物、またはそれらの誘導体をグラフト共
重合したα−オレフィンおよびエポキシ樹脂を配合せし
めてなる組成物が開示されている。
<発明が解決しようとする問題点> しかしながら、前記公報記載の組成物においても耐衝撃
性の改善効果は不充分である。更に詳述すると、従来知
られているように通常のポリフェニレンスルフィド樹脂
の分子鎖は反応性に乏しいため、前記公報記載の共重合
体のような反応性に富んだゴム成分、あるいは、同じく
反応性に富んだエポキシ樹脂を配合しても、ポリフェニ
レンスルフィドとの界面の付着が不充分であるため、充
分な耐衝撃性の改善効果が得られていないのが現状であ
る。
そこで本発明者らは、ポリフェニレンスルフィド樹脂を
好ましく変性し、反応性を付与し、ゴム成分の衝撃特性
改善効果の顕著な樹脂組成物を得ることを課題として鋭
意検討を行ない、特定のポリフェニレンスルフィド樹脂
に特定のゴム成分を配合することによりこの課題が解決
されることを見出し、本発明に到達した。
<問題点を解決するための手段> すなわち本発明は、ナトリウム含有量が900ppm以下
であるポリフェニレンスルフィド樹脂に、必須成分とし
て、不飽和カルボン酸またはその無水物、またはそれら
の誘導体0.05〜10.0重量%をグラフト共重合し
たα−オレィン系共重合体を含有せしめてなる樹脂組成
物を提供するものである。
本発明で使用するポリフェニレンスルフィド(以下PP
Sと称する)とは、構造式 で示される繰返し単位を70モル%以上、より好ましく
は90モル%以上を含む重合体であり、上記繰返し単位
が70モル%未満では耐熱性が損われるため好ましくな
い。
PPSは一般に、特公昭45−3368号公報で代表さ
れる製造法により得られる比較的分子量の小さい重合体
と、特公昭52−12240号公報で代表される製造法
により得られる本質的に線状で比較的高分子量の重合体
等があり、前記特公昭45−3368号公報記載の方法
で得られた重合体においては、重合後酸素雰囲気下にお
いて加熱することにより、あるいは過酸化物等の架橋剤
を添加して加熱することにより高重合度化して用いるこ
とも可能であり、本発明においてはいかなる方法により
得られたPPSを用いることも可能であるが、本発明の
効果が顕著であること、および、PPS自体の靱性がす
ぐれるという理由で、前記特公昭52−12240号公
報で代表される製造法により得られる本質的に線状で比
較的高分子量の重合体が、より好ましく用いられ得る。
また、PPSはその繰返し単位の30モル%未満を下記
の構造式を有する繰返し単位等で構成することが可能で
ある。
本発明で用いられるPPSの溶融粘度は、成形品を得る
ことが可能であれば特に制限はないが、PPS自体の靱
性の面では100ポアズ以上のものが、成形性の面では
10,000ポアズ以下のものがより好ましく用いられ
る。
本発明で使用するPPSは、ナトリウム含有量が900
ppm以下であることが必要であり、より好ましくは70
0ppm以下、さらに好ましくは500ppm以下、特に好ま
しくは300ppm以下のものが用いられる。ナトリウム
含有量が900ppmを越えるPPSを使用すると、オレ
フィン系共重合体による顕著な衝撃特性改善効果が得ら
れないので好ましくない。
公知の方法に従って得られるPPSは1000〜150
0ppm以上のナトリウムが含有されている。
かかるPPSのナトリウム含有量を900ppm以下に落
す有効な手段として、酸処理あるいは熱水処理等の処理
を用いることができる。これらの方法としては、例え
ば、酢酸、塩酸、硫酸、リン酸、珪酸、炭酸、プロピル
酸等の酸またはその水溶液にPPSを浸漬し、必要によ
り適宜、加熱、攪拌する方法、圧力容器中で熱水処理す
る方法、あるいはこれらを組み合わせた方法等が挙げら
れる。これら処理を行った場合、残存している酸、塩等
を除去するため、温水で数回洗浄するのが好ましい。こ
れらの処理により必ず900ppm以下に落ちている必要
がある。
また、本発明で用いるPPSには、本発明の効果を損な
わない範囲で、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、結晶核
剤、紫外線防止剤、着色剤などの通常の添加剤および少
量の他種ポリマを添加することができ、更に、PPSの
架橋度を制御する目的で、通常の過酸化剤および、特開
昭59−131650号公報に記載されているチオホス
フィン酸金属塩等の架橋促進剤または特開昭58−20
4045号公報、特開昭58−204046号公報等に
記載されているジアルキル錫ジカルボキシレート、アミ
ノトリアゾール等の架橋防止剤を配合することも可能で
ある。
本発明で用いるα−オレフィン系共重合体とは不飽和カ
ルボン酸またはその無水物、またはそれらの誘導体をグ
ラフト共重合したα−オレフィン系共重合体であり、こ
こでいう幹成分のα−オレフィン系ポリマとしては、エ
チレン、プロピレン、ブテン−1、イソブテン、ペンテ
ン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1等の重
合体あるいはこれらの共重合体が挙げられ、更に共重合
可能な他のモノマを共重合せしめたものでもよい。
この幹成分のα−オレフィン系ポリマにグラフト共重合
する不飽和カルボン酸またはその無水物の例を挙げる
と、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、クロトン酸、メチルマレイン酸、メチ
ルフマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、グルタコン
酸、マレイン酸水素メチル、マレイン酸水素エチル、フ
マル酸水素メチル、フマル酸水素エチル、イタコン酸メ
チル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水メチルマ
レイン酸、無水シトラコン酸、エンドビシクロ−[2,
2,1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸、エン
ドビシクロ−[2,2,1]−5−ヘプテン−2,3−
無水ジカルボン酸であり、これらの誘導体も用いられ得
るが、中でも無水マレイン酸がより好ましく用いられ
る。
これらグラフト成分の共重合量は、0.05〜10.0
重量%、特に0.1〜5.0重量%が好ましく、0.0
5重量%未満では目的とする効果が得られず、10.0
重量%を越えるとPPSとの溶融混練時にゲル化を生じ
る、あるいは、得られる組成物が著しく変色し、外観が
損われる等の問題が生じるため好ましくない。
ここでいうグラフト共重合とは、幹成分のα−オレフィ
ン系ポリマの一部または全部が不飽和カルボン酸または
その無水物、またはそれらの誘導体と化学的に結合する
ことを意味し、これらの反応は、溶液状態、懸濁状態、
スラリー状態あるいは溶融状態で通常公知の方法で行う
ことができる。
PPSとα−オレフィン系共重合体を配合する割合に特
に制限はないが、α−オレィン系共重合体が3重量%未
満では目的とする効果が得にくく、また、30重量%を
越えるとPPSの強度、剛性、耐熱性が損なわれる恐れ
が生ずるばかりでなく、溶融混練時にゲル化を生じ、押
出安定性、成形性が損われることがあるので、PPS7
0〜97重量%に対し、α−オレフィン系共重合体30
〜3重量%が好ましく、より好ましくはPPS75〜9
5重量%に対し、α−オレフィン系共重合体25〜5重
量%、特にPPS80〜90重量%に対し、α−オレフ
ィン系共重合体20〜10重量%の範囲を好ましく選択
することができる。
本発明において、繊維状および/または粒状の強化剤は
必須成分ではないが、必要に応じてPPSとα−オレフ
ィン系共重合体の合計100重量部に対して300重量
部を越えない範囲で配合することが可能であり、通常1
0〜300重量部の範囲で配合することにより強度、剛
性、耐熱性、寸法安定性等の向上を図ることが可能であ
る。
かかる繊維状強化剤としては、ガラス繊維、シラスガラ
ス繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊
維、アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維等の無機繊
維および炭素繊維等が挙げられる。
また粒状の強化剤としては、ワラステナイト、セリサイ
ト、カオリン、マイカ、クレー、ベントナイト、アスベ
スト、タルク、アルミナシリケートなどの珪酸塩、アル
ミナ、塩化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウ
ム、酸化チタンなどの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシ
ウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、ガラス・ビーズ、窒
化ホウ素、炭化珪素、サロヤン、シリカなどが挙げら
れ、これらは中空であってもよい。これら強化剤は2種
以上を併用することが可能であり、必要によりシラン系
およびチタン系などのカップリング剤で予備処理して使
用することができる。
本発明の組成物の調製手段は特に制限はないが、PPS
とα−オレフィン系共重合体と強化剤とをPPSの融点
以上の温度で、押出機内で溶融混練後、ペレタイズする
方法が代表的である。
なお、溶融混練温度は280〜340℃が好ましく、2
80℃未満ではPPSの溶融が不充分になることがあ
り、340℃を越えるとα−オレフィン系共重合体の熱
劣化およびゲル化することがあるので注意を要する。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
<実施例> 参考例1(PPSの重合) オートクレーブに硫化ナトリウム3.26kg(25モ
ル、結晶水40%を含む)、水酸化ナトリウム4g、酢
酸ナトリウム三水和物1.36kg(約10モル)および
N−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略称する)
7.9kgを仕込み、攪拌しながら徐々に205℃まで昇
温し、水1.36kgを含む留出水約1.5を除去し
た。残留混合物に1,4−ジクロルベンゼン3.75kg
(25.5モル)およびNMP2kgを加え、265℃で
4時間加熱した。反応生成物を70℃の温水で5回洗浄
し、80℃で24時間減圧乾燥して、溶融粘度約250
0ポアズ(320℃、剪断速度1000秒-1)の粉末状
PPS約2kgを得た。
このPPS粉末中の全ナトリウム含有量は1,180pp
mであった。
同様の操作を繰返し、以下に記載の実施例に供した。
参考例2(α−オレィン系共重合体の調製) 90モル%のエチレンと10モル%のブテン−1からな
るエチレン・ブテン−1共重合体100重量部に対し、
少量のアセトンに溶解したジ−t−ブチルパーオキサイ
ド0.1重量部および無水マレイン酸1.5重量部を添
加したのち、200℃に設定したスクリュー押出機に供
給し、混練し、ペレット化した。
このペレットを粉砕後、アセトンにより未反応の無水マ
レイン酸を抽出し、次いでプレス・シートの赤外吸収ス
ペクトルでグラフト重合した無水マレイン酸を定量した
ところ0.88重量%の無水マレイン酸を含有している
ことがわかった。
参考例3(α−オレィン系共重合体の調製) 参考例2でエチレン・ブテン−1共重合体を用いた代り
に、80モル%のエチレン−プロピレン共重合体を用い
たことの他は参考例2と全く同様の方法でペレットを得
た。
参考例2と全く同様の方法でグラフト重合した無水マレ
イン酸を定量したところ0.92重量%の無水マレイン
酸を含有していた。
参考例4(α−オレィン系共重合体の調製) 参考例2で用いたエチレン・ブテン−1共重合体100
重量部をトルエン500重量部に90℃にて加熱攪拌し
て溶解後、無水マレイン酸4部を添加し溶解した。次
に、溶液を105℃まで昇温し、トルエン30重量部に
ジ−t−ブチルパーオキサイド0.1重量部を溶解した
溶液を30分間かけて滴下した後、105℃で5時間保
持し重合を行った。得られたグラフト共重合体溶液にト
ルエン500重量部を加え希釈した後、等量の50℃の
メタノール中に少量ずつ滴下し、グラフト重合されたα
−オレフィン系共重合体を析出させ、洗浄、乾燥した。
このα−オレフィン系共重合体について、参考例2と全
く同様の方法で評価した無水マレイン酸含有量は2.5
7重量%であった。
実施例1 参考例1で得られたPPS粉末約2kgを、90℃に加熱
されたpH4の酢酸水溶液20中に投入し、約30分間
攪拌し続けたのち濾過し、濾液のpHが7になるまで約9
0℃の脱イオン水で洗浄し、120℃で24時間減圧乾
燥して粉末状とした。
このPPS中の全ナトリウム含有量は274ppmであっ
た。
この粉末と、参考例2で得られたα−オレフィン系共重
合体とを80対20の重量比でドライブレンドし、29
0〜310℃に設定したスクリュー押出機により溶融混
合し、ペレタイズした。次にペレットを290〜300
℃に設定したスクリューインライン型射出成形機に供給
し、金型温度150℃の条件で機械特性評価用試験片を
成形した。
得られた試験片について測定したアイゾット衝撃強度
(ASTM D−256)、引張伸度(ASTM D−
638)および熱変形温度(ASTM D−648)は
第1表に記載の通りであり、衝撃強度が極めて大きく、
靱性が付与されており、かつ、α−オレフィン系共重合
体を配合しないものに比べ熱変形温度の低下は小さかっ
た。
比較例1〜2 参考例1で得られたPPS粉末をそのまま(比較例1)
および、実施例1と同様の方法で酢酸処理し、洗浄、乾
燥したもの(比較例2)を用い、α−オレフィン系共重
合体を配合することなく、ペレタイズ、射出成形を行っ
た試験片について評価したアイゾット衝撃強度、引張伸
度、熱変形温度は第1表に記載のとおりであった。
比較例3 実施例1で参考例1で得られたPPS粉末を酢酸処理し
て用いた代りに、参考例1で得られたPPS粉末をその
まま用いたことのほかは実施例1と全く同様の方法で、
α−オレフィン系共重合体と溶融混合、ペレタイズ、射
出成形を行った試験片について評価したアイゾット衝撃
強度、引張伸度、熱変形温度は第1表に記載のとおりで
あった。
比較例4 実施例1で参考例1で得られたPPS粉末を酢酸処理し
て用いた代りに、参考例1で得られたPPS粉末をその
まま用い、PPSとα−オレフィン系共重合体の合計1
00重量部に対し、2重量部のビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(油化シェル・エポキシ(株)製“エピコー
ト”1007)を配合したことのほかは実施例1と全く
同様の方法でペレタイズ、射出成形を行った。
得られた試験片について評価した特性値は第1表記載の
通りであった。
実施例2〜5、比較例5 参考例1で得られたPPS粉末2kgと脱イオン水10
とをオートクレーブに仕込み、常圧で密閉したのち、各
例についてそれぞれ、第1表に記載の温度まで昇温し、
攪拌しながら約30分間保温(熱水処理)したのち冷却
した。内容物を取りだし濾過し、更に、70℃の脱イオ
ン水約10の中にPPSを浸漬、攪拌し、濾過する操
作を5回繰返したのち、120℃で24時間減圧乾燥
し、粉末状とした。
それぞれのPPS粉末中の全ナトリウム含有量は第1表
に記載の通りであった。
以下、実施例1と全く同様の方法でα−オレフィン系共
重合体と溶融混合、ペレタイズ、射出成形を行い得られ
た試験片について評価した特性値は第1表に記載の通り
であった。
実施例6〜7 実施例1で参考例2で得られたα−オレフィン系共重合
体を用いた代りに、それぞれ参考例3(実施例6)、参
考例4(実施例7)で得られたα−オレフィン系共重合
体を用いたことのほかは、実施例1と全く同様の操作を
行い試験片を得た。
得られた試験片について評価した特性値は第1表記載の
通りであった。
実施例8 実施例1でα−オレフィン系共重合体の配合割合を20
重量%とした代りに、10重量%としたことのほかは実
施例1と全く同様の操作を行った。得られた試験片につ
いて評価した特性値は第1表記載のとおりであった。
実施例9〜10 実施例1と同様の方法で酸処理を行ったPPS粉末と、
参考例2で得られたα−オレフィン系共重合体とガラス
繊維とを第1表に記載の割合で実施例1と全く同様の方
法で溶融混合、ペレタイズ、射出成形を行い、得られた
試験片について評価した特性値は第1表に記載のとおり
であった。
比較例6〜7 参考例1で得られたPPSとガラス繊維(比較例6)、
参考例1で得られたPPSと参考例2で得られたPPS
α−オレフィン系共重合体とガラス繊維(比較例7)と
を、それぞれ、第1表に記載した割合で、実施例1と全
く同様の方法で溶融混合、ペレタイズ、射出成形し、得
られた試験片について評価した特性値は第1表に記載の
通りであった。
第1表の結果からナトリウム含有量を900ppm以下と
したPPSを使用した樹脂組成物は、ナトリウム含有量
が900ppmを越えるものに比べて耐衝撃性が極めて優
れており、また、実施例1〜8においては、耐衝撃性お
よび引張破断伸度に代表される靱性が特に優れたもので
あることがわかった。
実施例11 実施例1で、PPSとα−オレフィン系共重合体の合計
100重量部に対し、更に、比較例4で用いたエポキシ
樹脂2重量部を配合したことのほかは実施例1と全く同
様の方法で試験片を得た。
得られた試験片について評価したカット・ノッチ付アイ
ゾット衝撃強度は23kg・cm/cm・ノッチであり、熱変
形温度(高荷重)は103℃であり、熱変形温度(高荷
重)は100℃であった。
実施例12 実施例1と同様の方法で酸処理を行ったPPS粉末と、
参考例2で得られたα−オレフィン系共重合体とポリエ
チレンとを80対10対10の重量比でドライブレンド
し、以下、実施例1と全く同様の方法で溶融混合、ペレ
タイズ、射出成形を行い試験片を得た。得られた試験片
について評価したカット・ノッチ付アイゾット衝撃強度
は10kg・cm/cm・ノッチであり、熱変形温度(高荷
重)は104℃である。
<発明の効果> 本発明により、耐衝撃性が極めて優れたポリフェニレン
スルフィド樹脂組成物が得られるようになった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナトリウム含有量が900ppm以下である
    ポリフェニレンスルフィド樹脂に、必須成分として、不
    飽和カルボン酸またはその無水物、またはそれらの誘導
    体0.05〜10.0重量%をグラフト共重合したα−
    オレィン系共重合体を含有せしめてなる樹脂組成物。
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