JPH0650432A - 金属ガスケット - Google Patents

金属ガスケット

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JPH0650432A
JPH0650432A JP4174796A JP17479692A JPH0650432A JP H0650432 A JPH0650432 A JP H0650432A JP 4174796 A JP4174796 A JP 4174796A JP 17479692 A JP17479692 A JP 17479692A JP H0650432 A JPH0650432 A JP H0650432A
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Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 ボア間の狭いエンジンであってもシム板を取
付けることが可能であり、かつビードのバネ力も調整可
能な金属ガスケットを得ること。 【構成】 少なくとも１枚以上の弾性金属板からなる基
板１にビード２を形成した金属ガスケットにおいて、前
記基板ビードの中心よりボア寄り凹側平坦部に、ボア側
端部を揃えてシム板２４を固定し、凹側ビードの形状に
ならってビード２内にせり出すようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関を構成するシ
リンダーヘッドとシリンダーブロックとの接合面に介装
して、燃焼ガス，冷却水及び潤滑油等の漏洩を防止する
金属ガスケットに関する。
【０００２】
【従来の技術】内燃機関においては、シリンダーブロッ
クとシリンダーヘッドとの間に金属ガスケットを介在さ
せて、両者間をシールするようにしている。そして金属
ガスケットは、弾性を有する基板に各燃焼室に対応した
位置に燃焼室孔を設け、更に燃焼室孔を囲んで同心円状
にビードを形成している。図６によって従来例（特願昭
６０−２９２８９２号）を説明する。図６において、１
は弾性材からなる基板であり、燃焼室孔周縁にビード２
を設けたものである。そして本例では基板１に対して副
板３を併設し、燃焼室孔端部にて副板を折曲して基板を
つつみ込んだ構成としている。ここで折曲部分４はスト
ッパーとして動作し、ビード２の振幅を制限してビード
の疲労破壊を防止している。なお、ストッパーはエンジ
ンの隙間に対応した厚さであることを要し、その材質は
金属溶射であったり、本例のように副板を折曲したもの
であったり、あるいは金属板によるシム板であったり、
各種の技術が既に提案されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】エンジン技術の進歩と
省燃費化，小型軽量化等による高性能化で、益々ボア間
が狭くなってきていることに加えて、過給器の取付けに
より燃焼温度と爆発圧力とが増大する傾向にある。した
がって上記従来技術ではストッパー幅を広くとることが
できず、ビードの振動振幅を阻止しにくくなってきてい
る。更に、エンジンが高温になるため体膨脹でガスケッ
ト面圧も高くなり、幅の狭いシム板ストッパーではアル
ミのシリンダーヘッドに陥没する現象が発生する。又、
ストッパーで１次シールをし、ビードで２次シールをす
る２重シール構成ができなくなることにより、完全シー
ルが難かしくなってきた。これに加えてシム板ストッパ
ーは基板に接合していないため、ズレたり外れたりする
ことが発生していた。本発明は上記事情に鑑みてなされ
たものであり、ボア間の狭いエンジンであってもシム板
を取付けることを可能とし、かつビードのバネ力も調整
可能な金属ガスケットを提供することを目的としてい
る。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は少なくとも１枚以上の弾性金属板からなる
基板にビードを形成した金属ガスケットにおいて、前記
基板ビードの中心よりボア寄り凹側平坦部に、ボア側端
部を揃えてシム板を固定し、凹側ビードの形状にならっ
てビード内にせり出すよう構成した。
【作用】したがってボルト間の最も面圧の低い位置では
ビードの内面に沿ってシム板が併設されているため、バ
ネ定数が補償されて大となり、ボルト位置ではボルトに
よる締付け力が大であるため、シム板のせり出しを小さ
くしてバネ力の均一化をはかっている。
【０００５】
【実施例】以下図面を参照して実施例を説明する。図１
は本発明による金属ガスケットの一実施例の構成図であ
り、図２は平面構成の概要図である。なお、図１(a) は
図２のＡ−Ａ′断面図、図１(b) は図２のＢ−Ｂ′断面
図である。図２によって平面構成の概要を説明する。図
において100 は金属ガスケット本体で、弾性金属板１
（以下基板と称す）からなる。５は燃焼室孔であって図
示しないシリンダーブロック側の燃焼室に対応して複数
個設けられる。燃焼室孔５の周縁にはビード２が設けら
れ、一点鎖線で示す円軌跡21はビード２の頂部であり１
番外側の実線22と同心円である。24（格子部分）はシム
板であり、ボルト間の中央位置25-1，25-2，25-3，25-4
が舌状となっていて最も突出した部分であり、ボルト位
置26-1，26-2，26-3，26-4が最もへこんだ部分である。
即ち、ボルトの中間位置ではシム板24をビードの頂部位
置までせり出して取付け、ボルト位置ではせり出し部分
を最も少なくし、その間を曲線にて結んで滑らかな形状
としたものである。この構成は図１（後述）の説明に
て、一層明瞭となるはずである。なお、最もせり出しの
小さい部分はビードの曲率の始まる位置（後述）であ
る。又、ボルト近傍平坦部が極端に狭い場合は、ビード
に沿わせず幅を広くすることもできる。実線27で示す円
軌跡は前記シム板24と基板との固定位置を示し、１番内
側の円軌跡28は燃焼室の端面となる。なお、29はボルト
孔、30は油孔、31は水孔である。そして32は外周縁のビ
ードラインである。
【０００６】次に図１によって断面構成を説明する。図
１(a) において右端は燃焼室端であるため、この部分で
は基板１とシム板24の端部を揃え、シム板の他方端はビ
ード２のほゞ頂部に達している。この場合、ビードの凹
の内部にのびるシム板はビードの凹側形状に合せて併設
し、基板の平坦部（27で示す位置）で接着又は溶着す
る。なお、併設する意味はボルト間では隙間が大となて
面圧が小さくなるため、ビードとシム板とでバネ定数を
大として面圧不足を補償することである。更に燃焼室間
にてシム板の幅が大きくなる結果、シリンダーヘッドの
陥没を防止したものである。そして基板１の厚さＴ1 よ
りもシム板24の厚さＴ2 を小さくしている。図１(b) も
前記した図１(a) と同様に燃焼室端にて基板１とシム板
24とを揃えている。この場合、図２において明記した通
りシム板24のせり出しを最も小さくしている。なんとな
れば、この位置はボルト位置であって面圧が最も大であ
るため、シム板による相乗作用を要しないためである。
本実施例ではシム板端部がビードの凹側のボア寄りエッ
ジ34を覆う構成であるため、エッジ部分の面圧が最も高
くなり、シール効果が一段と向上する。
【０００７】図３は他の実施例の構成図であり、本実施
例では２枚の基板1-1 ，1-2 を互いにビードの凹部が向
き合う位置に接合し、シム板24を基板1-1 の平坦部に接
合し、相互の基板1-1 ，1-2 で挾持する構成としたもの
である。この場合のシム板24のせり出しはビード2-1 の
頂部まで達している。即ち、この図はボルト中央位置の
図である。本実施例も上記同様の効果が得られることは
明らかである。
【０００８】図４は更に実施例の構成図であり、本実施
例では前記図３の構成に対して中間板33を付加し、この
中間板を挾持する構成としたものである。本実施例も上
記同様の効果があることは明らかである。図５は更に他
の実施例の構成図であり、本実施例では図３に示す基板
1-1 を逆さにし、その上に基板1-2 を同方向となるよう
重ねた構成としたものである。本実施例においても上記
同様の効果が得られることは明らかである。
【０００９】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば凹
側ビードの中心よりボア寄り凹側平坦部に、ボア側端部
を揃えて凹側形状にならった形状にシム板を併設する構
成としたので、シム板の長さを調整することによりバネ
定数を変化でき、かつビードの凹側のボア寄りエッジ部
分の面圧を高めることができ、シール効果を一段と向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による金属ガスケットの一実施例の構成
図。
【図２】金属ガスケットの平面構成の概要を示す図。
【図３】他の実施例の構成図。
【図４】更に他の実施例の構成図。
【図５】更に他の実施例の構成図。
【図６】従来技術を説明する図。
【符号の説明】
１ 基板 ２ ビード ３ 副板 ４ 折曲部分 ５ 燃焼室孔 21 ビードの頂部 22 一番外側の実線 23 ビードの内側の線 24 シム板 25 ボルト間の中央位置 26 ボルト位置 27 シム板と基板の固定位置 28 燃焼室の端面 29 ボルト孔 30 油孔 31 水孔 32 外周縁のビードライン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 少なくとも１枚以上の弾性金属板からな
    る基板にビードを形成した金属ガスケットにおいて、前
    記基板ビードの中心よりボア寄り凹側平坦部に、ボア側
    端部を揃えてシム板を固定し、凹側ビードの形状になら
    ってビード内にせり出したことを特徴とする金属ガスケ
    ット。
  2. 【請求項２】 シム板はその取付位置に応じて平坦部長
    さの110 〜200 ％幅内で変化を与えたことを特徴とする
    請求項１記載の金属ガスケット。
JP4174796A 1992-06-09 1992-06-09 金属ガスケット Expired - Lifetime JPH086805B2 (ja)

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