JPH0650037B2 - 地中掘削装置 - Google Patents

地中掘削装置

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JPH0650037B2
JPH0650037B2 JP1137508A JP13750889A JPH0650037B2 JP H0650037 B2 JPH0650037 B2 JP H0650037B2 JP 1137508 A JP1137508 A JP 1137508A JP 13750889 A JP13750889 A JP 13750889A JP H0650037 B2 JPH0650037 B2 JP H0650037B2
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pipe
tube
outer pipe
tip
inner pipe
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中島  隆
巖 深井
浩二 植田
安久 片柳
弘 大森
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日本鋼管株式会社
日本鋼管工事株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は水平推進工法、円弧推進工法等に用いられる地
中掘削装置に関する。
〔従来の技術〕
ガス管、水道管等を埋設するに当り、非開削法によって
埋設管等を水平状或いは円弧状に掘削推進させる工法が
知られている。
この工法では、削進距離が長くなればなる程、削進方向
に誤差を生じ易く、このため削進途中において度々孔曲
り修正を行う必要がある。
この孔曲り修正方式として従来、 刃口とケーシングの間に複数の油圧ジャッキを設けて
刃口の向きを変えて孔曲りを修正する方式 ケーシングの先端に孔曲りを検知する計器や刃口を揺
動させるジャッキを組込んだパイロットヘッドで孔曲り
を修正する方式 先端にベンド部が形成されたダイナドリルを掘削用の
内管に挿入して内管先端から先行掘削し、しかる後この
ドリルに沿わせて内管及び外管を前進させることにより
孔曲り修正を行う方式 等が知られている。
しかし、上記の方式では、長手方向に短い刃口を油圧
シリンダーで修正するため土圧によっては修正困難な場
合がある。また上記の方式では、長いパイロットヘッ
ドであることから前記の方式の問題は解決されるが、
パイロット管とパイロットヘッドがヒンジ組手で接続さ
れているために、刃口の受ける土圧により孔曲りを生じ
やすく、したがって頻繁に孔曲り修正を行う必要があ
り、掘削能率を落とすことになる。しかも、この方式で
は先端部に油圧シリンダー、曲り検知器、可動部があ
り、特に長距離推進の場合、トラブルを起こし易いとい
う問題がある。さらにまた、上記,の方式はいずれ
も油圧シリンダー等を使用しているため、その駆動用油
圧ホースも長距離推進の場合には長くなり、油圧洩れ等
の事故が発生すると、その復旧に多大の費用と日時を要
する。
またの方式は修正作業の度のダイナドリル挿脱等のツ
ールの組み換えを行う必要があり、その作業が煩雑で、
また削進能率も低くならざるを得ない。
以上のような方式に対し、外管及び内管からなる二重管
方式の掘削装置において、内管先端部を斜状に構成し、
方向修正時には斜状先端を所定の方向に向けた状態で内
管を前方に押し出し、その斜状先端で土壁の反力を受け
させることにより内管を修正方向に変位させ、しかる
後、外管を内管に沿って前進させることにより、方向修
正を行うようにした方式の装置が知られている。また、
単管方式の掘削装置においても、削進管の先端を斜状に
構成し、方向修正時には、その斜状先端を所定の方向に
向けて削進管の押し込みを行い、土壁からの反力により
削進管先端を修正方向に変位させるようにした方式の装
置が知られている。
しかし、これらのうち前者の装置は、内管を非回転の状
態で押し出すだけで方向修正を行うものであるため、比
較的短距離の掘進にしか利用できないという難点があ
り、加えて、内管を押し出すことによりその方向を修正
しても、剛性の高い外管を内管に沿って推進させると、
外管の剛性のために内管先端側の土壁が崩壊して内管が
元の位置に戻され、十分な修正機能を果し得ないという
大きな問題がある。特にこのような問題は滞水砂層等の
崩壊性地盤で著しく、実際上この方式は自立性の高い硬
質の地盤にしか適用できない。
また、後者の方式も削進管を単に押し込むだけで方向修
正を行うものであるため、これも長距離掘進には不向き
である。また、上記したように方向修正は削進管を単に
押し込むだけであり、加えて、斜状先端で土圧を受ける
ためには削進管内の土をいくか詰らせる必要があること
から、排土を十分取り込むことができず、このため修正
時に大きな押し込み量を確保することができず、効率的
な曲げ作用は期待できない。
このように従来の装置では十分な曲げ作用が得られず、
特に、剛性の高い外径250mmを超えるような管について
効率的な曲げ修正を行えるような装置はほとんど皆無と
言ってよい。
本発明はこのような従来の問題に鑑みなされたもので、
比較的径の大きい管であっても削進距離や地盤の種類・
状態に関係なく削進方向の修正を適切に行うことがで
き、加えて方向修正時にツールの組み換え等を行う必要
がなく、また構造が簡単で故障が少なく、掘削自体も効
率的に行うことができる装置を提供しようとするもので
ある。
〔課題を解決するための手段〕
このため本発明の装置は、外管及び内管からなり、これ
ら外管及び内管を回転させながら先端ビットにより掘削
を行う二重管式の掘削装置において、内管の先端に起倒
可能なリトラクトビットを設けるとともに、外管先端側
の管孔部を、外管軸線に対し外管先端方向に向って傾斜
状に偏芯させ、外管の内側に位置した内管部位の外側周
方向複数箇所には、外管内面に当接すべき当接部を突設
し、外管先端側には、前記管孔部偏芯方向と管径方向に
おいて180゜反対側の管外面部に、外管先端に向って外管
軸線方向に傾斜した傾斜面を設け、内管を、前記当接部
が前記偏芯した管孔部長手方向の任意の位置または該偏
芯した管孔部の基端に隣接した偏芯しない管孔部位置で
外管内面に当接した状態で、外管に対して保持可能とし
且つリトラクトビットが外管先端から突出するよう構成
したものである。
〔作用〕
このような装置では、通常の削進時(直進掘削時)には
内管は、その当接部が外管の偏芯管孔部よりも内方の外
管内面、すなわち偏芯管孔部の基端に隣接した偏芯して
いない管孔部の内面に当接し、内管と外管はそれらの軸
芯が一致した状態で回転し、且つ同時に推進される。
掘削部には内管等を通じ水等の流体が供給され、掘削に
よる排土は内管と外管との間から取り込まれ、管発進側
に排出される。
本発明の装置は削進方向修正のための2つの機能を有し
ている。このうち第1の機能は、外管の偏芯した管孔部
と、内管の当接部とによるもの、また、第2の機能は外
管外面の傾斜面によるものであり、削進すべき地盤の種
類等に応じそれらを使い分け、或いは併用して削進方向
の修正を行う。
上記第1の機能によって削進方向の修正を行う場合、削
進を中止して、外管をその偏芯した管孔部が修正すべき
方向に向くように周方向で位置調整するとともに、上述
した通常の削進時の状態から内管を外管に対して進行さ
せ、これによって内管を、その当接部が偏芯した管孔部
内面に当接した状態に位置させる。これによって、内管
の先端側は修正すべき方向に向けられる。ここで、偏芯
管孔部内での当接部の位置が外管先端に近いほど内管の
曲がりによる変位量が大きくなり、外管軸線方向に対す
る内管先端ビットの傾角が大きくなるため、大きな修正
量が得られる。したがって、必要修正量や地質条件等に
応じ、当接部の偏芯管孔部長手方向での位置を調整する
ことにより、内管先端ビットの傾角を選択する。そし
て、このような長手方向における内管と外管の相対的位
置関係を保持したまま、内管を回転させつつ、外管を非
回転として両管を同時に推進させる。この掘削では、内
管のリトラクトビットによる修正方向に掘削孔が形成さ
れ、外管は内管に追従するようにしてその掘削孔に押し
込まれていく。
また、上記第2の機能によって方向修正を行う場合、内
管の当接部が外管の偏芯管孔部よりも内方の外管内面、
すなわち偏芯管孔部の基端に隣接した偏芯していない管
孔部の内面に当接した状態で、外管をその先端外面の傾
斜面が修正方向と反対方向に向くように周方向で位置調
整する。そして、この状態から内管を回転させつつ、外
管を非回転として両管を同時に推進させる。これによ
り、外管外面の傾斜面が土壁の反力を受け、外管は傾斜
面形成側と反対の方向にその向きが修正される。
以上のような使用法は削進すべき地盤の種類によって適
宜使い分けられる。すなわち、硬質の地盤、換言すれば
自立性の高い地盤では、上記第1の方向修正機能が効果
的である。これは、自立性の高い地盤では、修正方向に
先行した内管に沿って剛性の高い外管を推進させても、
地山が崩壊せず内管が地盤に保持されるからでる。ま
た、この第1の方向修正機能では、偏芯管孔部長手方向
での当接部の位置により外管軸線方向に対する内管先端
ビットの傾角を調整できるため、必要修正量や地質条件
に応じた最も効率的且つ的確な方向修正が可能となる。
一方、滞水砂層等の崩壊性地盤では、上記第2の方向修
正機能が効果的である。崩壊性地盤に対し上記第1の方
向修正機能を適用した場合、先行した内管に沿って外管
を推進させると、外管の剛性によってその押し込み力の
ほとんどを内管先側で受けることになり、その力が土壁
に作用して地山が崩壊し、内管が元の方向(修正前の方
向)に戻されてしまうおそれがある。これに対し、上記
第2の方向修正機能では、外管先端の傾斜面により外管
自体を曲げるため、押し込み力を外管全体で受けること
になり、このため外管先端側の土壁に押し込み力が集中
するようなことがなく、土壁の崩壊も防止される。ま
た、内管の先掘りにより土壁がある程度崩れても、その
崩れた土砂に外管外面の傾斜面が乗り上げる形となるた
め、より一層の曲げ効果が得られる。
また、この際、外管は単に土壁中に押し込まれるのでは
なく、内管で先掘りされた掘削孔に押し込まれるため、
大きな押し込み量を確保することができる。
また、内管の当接部を外管の偏芯した管孔部内に位置さ
せた場合であっても、当接部が偏芯管孔部の比較的基端
寄りの位置にある場合には、内管の外管に対する曲がり
の度合いおよび先行の度合い(外管先端からの内管の突
出長)が小さく、このため上記第1の方向修正機能と第
2の方向修正機能とを併用したような方向修正が行われ
ることになる。
このように本発明装置は、地盤の種類によりその使用態
様を選択することにより、あらゆる種類の地盤において
効果的な曲げ修正を行うことができる。また、1回の掘
削途中で地盤の種類が変わるような場合でも、その地盤
に応じて上記方向修正機能を切換えて使用することによ
り、高精度な削進を行うことができる。
なお、上述した方向修正機能は、円弧推進工法の場合に
は、管を少しづつ円弧状に方向修正するためにも用いら
れる。
〔実施例〕
第1図ないし第3図は本発明装置の一実施例を示すもの
である。
本発明の装置は外管1及び内管2からなり、これら外管
及び内管はその発進側の回転・推進装置により回転(通
常、反対方向に回転)せしめられつつ推進される。
前記外管1は、その先端側(図中、Lの範囲)の管孔部
3が、外管軸線Aに対して外管先端方向に向って傾斜状
に偏芯している。図中、aはこの管孔部の軸線である。
この軸線aの外管軸線Aに対する傾斜角度は通常数度程
度の大きさに構成される。
また、外管の先端側の外面には、前記管孔部3の偏芯方
向と180゜反対側に傾斜面9が設けられている。この傾斜
面9は外管先端に向って外管軸線方向に傾斜しており、
本実施例では前記偏芯管孔部とほぼ同じ長さ(Lの範
囲)に構成されている。この傾斜面9の外管軸線に対す
る角度も、通常数度程度の大きさに構成される。なお、
この傾斜面9は必ずしも平面状である必要はなく、長手
方向の全部または一部を曲面状に構成してもよい。
外管先端周方向の複数箇所にはビット12が設けられてい
る。
前記内管2は、その最先端部にビット4を有するととも
に、外管から突出すべき先端部の周方向複数箇所(本実
施例では3箇所)に起倒可能なリトラクトビット5を有
している。このリトラクトビット5は、スプリング(図
示せず)等の作用により内管軸線と直交する方向に起立
し、且つその作用に抗して内管先端方向に向って倒れ、
内管の収納部6内に収納されるようになっている。この
ようにリトラクトビットを起倒可能とすることにより、
掘削途中においても内管2を外管1から容易に抜き出す
ことができる。なお、トリラクトビット5は、内管の回
転によりほぼ外管外径に相当する掘削孔を形成できるよ
うな長さを有している。
また、外管内側に位置した内管部位の外側周方向複数箇
所には、外側内面に当接すべき当接部7が突設されてい
る。この内管2は、その当接部7を偏芯した管孔部3長
手方向の任意の位置またはこの管孔部3の基端に隣接し
た非偏芯管孔部10の位置で外管内面に当接させた状態
で、この外管1に対する相対的位置関係が保持され且つ
リトラクトビット5が外管先端から突出して掘削を行う
ことができよう構成されている。そして、上記当接部7
の管孔部3長手方向での位置の選択により、内管の曲が
りによる変位量が調整され、内管の先端ビットの傾角
(外管軸線方向に対する傾角)が調整される。本発明装
置では、排土が外管1と内管2との間隙Sを通じて発進
側に排出されるものであり、このため、前記当接部7
は、この排土用の間隙Sを塞がないよう内管周方向で間
隔的に設けられる。
また内管2の先端には流体噴射ノズル8が設けられ、内
管内を通じて供給された水等の流体をこの噴射ノズル8
から掘削部に噴射するようにしている。
以上のような構成の具体的構造の一例をあげると次の通
りである。
・外管外径:200〜300mm ・管孔部及び傾斜面 傾き:7°前後 長さ:500mm前後 ・外管からの内管の突出長 通常掘削時:450mm前後 方向修正最大突出長:950mm前後 以上の構成において、外管1の偏芯した管孔部3と内管
2の当接部7とが第1の方向修正機能を、また外管1の
傾斜面9が第2の方向修正機能をそれぞれ果す。
以上のような装置では、通常の削進(直進掘り)を行う
場合、内管2を外管1に対し第1図中実線で示す位置、
すなわち当接部7が偏芯した管孔部3内方の非偏芯管孔
部10の内面に当接するような位置におき、この状態で外
管1及び内管2を回転させつつ両管を推進させる。掘削
部には内管2を通じて水等の流体が供給され、スラリー
化した排土は内管2と外管1の間隙Sから取り込まれ、
管の発進側に排出される。
掘削途中の任意の段階でジャイロ等による削進方向の検
出が行われ、方向に許容範囲を超える誤差を生じている
場合には、その段階で方向修正を行う。
第4図(A)〜(D)は、上記第1の方向修正機能により方向
修正を行う場合を示している。
第4図(A)に示す通常の削進途中において削進方向修正
を行う場合、まず削進を中止して、ジャイロ等により修
正量とその方位を検出し、外管1を、その偏芯した管孔
部3が修正すべき方向に向くよう周方向で位置調整す
る。次いで、同図(B)に示すように内管2だけを回転さ
せながら前進させ、その当接部7を管孔部3の所定箇所
に位置させる。ここで、当接部7が外管先端に近い程、
内管の曲がりによる変位量が大きくなり、外管軸線方向
に対する内管先端ビットの傾角が大きくなるため、大き
な修正量が得られる。このため、必要とする修正量およ
び地質条件等に応じて当接部7の管孔部3の長手方向に
おける位置が選択される。以上により内管2の先端側は
修正すべき方向に向けられることになる。
そして、このような長手方向における外管1と内管2の
相対的位置関係を保持したまま、第4図(c)に示すよう
に内管2を回転させ、外管1を非回転としつつ、両管を
同時に推進させる。これにより、内管2によって修正方
向に掘削孔11が形成され、外管1は内管2に追従するよ
うにして上記掘削孔11に押し込まれていく。
このような方向修正のための所定長さの削進が完了した
後、第4図(D)に示すように、外管1を内管2に対して
前進させるか、或いは内管2を外管1に対して後退させ
ることにより、内管2の当接部7を管孔部3の内方の管
内面10に当接させ、通常の削進を再開する。
また、第5図(A)および(B)は、上記第2の方向修正機能
により方向修正を行う場合を示している。
この場合には、第5図(A)に示す状態で削進を中止した
後、上記と同様に修正量と方向を検出し、外管1の傾斜
面9を修正すべき方位と外管径方向で反対方向に向け
る。そして、この状態で内管2を回転させ、外管1を非
回転の状態として両管を同時に推進させる。この推進に
より、第5図(B)に示すように外管の傾斜面9は土壁の
反力を受け、外管1は内管2とともに傾斜面9と反対方
向にその向きが修正される。
上述した各方向修正機能の選択は、削進すべき地盤の種
類に応じて行われ、自立性地盤の場合には主として第1
の方向修正機能が、また、崩壊性地盤の場合には主とし
て第2の方向修正機能が用いられる。特に、第2の方向
修正機能は、崩壊性地盤において顕著な方向修正作用を
有する。本発明者等の実験によれば、外径285mmのサイ
ズの外管を用い、管孔部3の外管軸線に対する角度及び
傾斜面の9の角度を7°、管孔部3及び傾斜面9の長さ
を500mmとした本発明装置により、崩壊性地盤において
方向修正(上方向への修正)を行ったところ、第1の方
向修正機能を用いた場合では、推進距離3mにつき、外
管が0.5cm上方に持ち上がっただけであるのに対し、第
2の方向修正機能を用いた場合には、同じ推進距離で4
cm上方に持ち上がることが確認された。このように第2
の方向修正機能が崩壊性地盤において大きな効果を発揮
するのは、方向修正を外管自体を曲げることにより行う
ため、修正時の押し込み力(上述した実験例の場合、7
ton前後)を外管全体で受けることになり、これによっ
て押し込み時における土壁の崩壊が防止されることによ
るためである。これに対し、内管先端に傾斜面を有する
従来装置や上述した第1の方向修正機能のように、内管
を曲げ、外管をそれに追従させるようにした場合、修正
時の押し込み力のほとんど総てを外管から突出した内管
先端部で受けることになり、このため、その部分の土壁
に内管から大きな力が作用して土壁崩壊が生じ、内管が
元の方向(修正前の方向)に戻されてしまう。
また、内管2の当接部7を偏芯した管孔部3内に位置さ
せた場合であっても、当接部7が管孔部3の比較的基端
寄りの位置にある場合には、内管2の外管1に対する曲
がりの度合いおよび先行の度合いが小さいため、上記第
1の方向修正機能と第2の方向修正機能を併用したよう
な方向修正が行われることになる。
なお、本発明の装置は、水平推進工法だけでなく、管を
円弧状に推進させる円弧推進工法にも適用することがで
き、この場合には、直進掘削と上記方向修正機能を用い
て上方へ方向修正する掘削とを交互に繰り返すことによ
り管を円弧状に推進させる。
また、本発明の装置は、外管自体を埋設管とする工法、
及び外管をパイロット管として用い、削進到達側で外管
に拡孔ビットを接続し、拡孔ビットをその後部に埋設管
を連行させつつ外管により発進側に引き寄せるようにす
る工法のいずれにも適用することができる。
〔発明の効果〕
以上述べた本発明によれば、次のような効果が得られ
る。
方向修正のための2種類の基本的な機能、具体的に
は、自立性の高い地盤に好適な方向修正機能である、外
管の偏芯した管孔部と内管の当接部とを利用した第1の
方向修正機能と、崩壊性地盤に好適な方向修正機能であ
る、外管外面の傾斜面を利用した第2の方向修正機能と
いう2種類の機能を有し、しかも、上記第1の方向修正
機能では、偏芯した管孔部長手方向での内管の当接部の
位置により、必要修正量や地質条件に応じて外管軸線方
向に対する内管先端ビットの傾角を調整できるため、こ
れらの基本的機能およびその各種態様を地盤の種類等に
応じて適宜使い分け或いは実質的に併用することによ
り、あらゆる種類の地盤の削進において、削進方向の修
正を確実且つ効率的に行うことができる。
特に、崩壊性地盤において従来装置では得られない大
きな曲げ修正効果が得られる。
その優れた曲げ修正機能により、外径が250mmを超え
るような管であっても適切に曲げ修正を行うことができ
る。
方向修正時には、単に管が土壁に押し込まれるのでは
なく、内管による先掘孔に外管が押し込まれるため、長
距離削進においても何ら問題なく適用することができ
る。
方向修正削進中でも排土の取り込みが十分行われるた
め、大きな押し込み量が得られ、この面からも効率的な
曲げ修正を行うことができる。
方向修正時にツールの組み換え等を行う必要もなく、
構造も簡単で故障も少なく、しかも通常の掘削自体も効
率的に行うことができる。
方向修正時以外の通常の直進掘削時には、内管と外管
を同心状にして推進できるため、安定した削進が可能で
ある。
以上のように本発明は、あらゆる種類の地盤の削進にお
いて、削進距離、管径等に関係なく確実且つ効率的な方
向修正を行うことができるものであり、埋設管用地中掘
削装置として極めて汎用性の高い装置である。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明装置の一実施例を示すもの
で、第1図は縦断面図、第2図は第1図中II−II線に沿
う断面図、第3図は第1図中III−III線に沿う断面図で
ある。第4図(A)〜(D)は本発明装置において第1の方向
修正機能を用いて方向修正を行う場合を段階的に示す説
明図である。第5図(A)及び(B)は同じく第2の方向修正
機能を用いて方向修正を行う場合を示す説明図である。 図において、1は外管、2は内管、3は管孔部、5はリ
トラクトビット、7は当接部、9は傾斜面である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植田 浩二 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 片柳 安久 神奈川県川崎市高津区下作延2084 (72)発明者 大森 弘 神奈川県大和市中央7―14―5 (56)参考文献 特開 昭62−225690(JP,A) 特開 昭60−184197(JP,A) 特開 昭60−192087(JP,A) 特開 昭58−123999(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外管及び内管からなり、これら外管及び内
    管を回転させながら先端ビットにより掘削を行う二重管
    式の掘削装置において、内管の先端に起倒可能なリトラ
    クトビットを設けるとともに、外管先端側の管孔部を、
    外管軸線に対し外管先端方向に向って傾斜状に偏芯さ
    せ、外管の内側に位置した内管部位の外側周方向複数箇
    所には、外管内面に当接すべき当接部を突設し、外管先
    端側には、前記管孔部偏芯方向と管径方向において180゜
    反対側の管外面部に、外管先端に向って外管軸線方向に
    傾斜した傾斜面を設け、内管を、前記当接部が前記偏芯
    した管孔部長手方向の任意の位置または該偏芯した管孔
    部の基端に隣接した偏芯しない管孔部位置で外管内面に
    当接した状態で、外管に対して保持可能とし且つリトラ
    クトビットが外管先端から突出するよう構成したことを
    特徴とする地中掘削装置。
JP1137508A 1989-06-01 1989-06-01 地中掘削装置 Expired - Lifetime JPH0650037B2 (ja)

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JP1137508A JPH0650037B2 (ja) 1989-06-01 1989-06-01 地中掘削装置

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JPH035594A JPH035594A (ja) 1991-01-11
JPH0650037B2 true JPH0650037B2 (ja) 1994-06-29

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KR20040009809A (ko) * 2002-07-18 2004-01-31 서재훈 숨쉬는 신발

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