JP2756594B2 - 地中掘削装置 - Google Patents

地中掘削装置

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JP2756594B2
JP2756594B2 JP1224555A JP22455589A JP2756594B2 JP 2756594 B2 JP2756594 B2 JP 2756594B2 JP 1224555 A JP1224555 A JP 1224555A JP 22455589 A JP22455589 A JP 22455589A JP 2756594 B2 JP2756594 B2 JP 2756594B2
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pipe
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inclined surface
tube
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中島  隆
巖 深井
浩二 植田
安久 片柳
弘 大森
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は水平推進工法、円弧推進工法等に用いられる
地中掘削装置に関する。
〔従来の技術〕
ガス管、水道管等を埋設するに当り、非開削法によっ
て埋設管等を水平状或いは円弧状に掘削推進させる工法
が知られている。
この工法では、削進距離が長くなればなる程、削進方
向に誤差を生じ易く、このため削進途中において度々孔
曲り修正を行う必要がある。
この孔曲り修正方式として従来、 刃口とケーシングの間に複数の油圧ジャッキを設け
て刃口の向きを変えて孔曲りを修正する方式 ケーシングの先端に孔曲りを検知する計器や刃口を
揺動させるジャッキを組込んだパイロットヘッドで曲り
を修正する方式 先端にベンド部が形成されたダイナドリルを掘削用
の内管に挿入して内管先端から先行掘削し、しかる後に
このドリルに沿わせて内管及び外管を前進させることに
より孔曲り修正を行う方式 等が知られている。
しかし、上記の方式では、長手方向に短い刃口を油
圧シリンダーで修正するため土圧によっては修正困難な
場合がある。また上記の方式では、長いパイロットヘ
ッドであることから前記の方式の問題は解決される
が、パイロット管とパイロットヘッドがヒンジ組手で接
続されているために、刃口の受ける土圧により孔曲りを
生じやすく、したがって頻繁に孔曲り修正を行う必要が
あり、掘削能率を落すことになる。しかも、この方式で
は先端部に油圧シリンダー、曲り検知器、可動部があ
り、特に長距離推進の場合、トラブルを起こし易いとい
う問題がある。さらにまた、上記、の方式はいずれ
も油圧シリンダー等を使用しているため、その駆動用油
圧ホースも長距離推進の場合には長くなり、油圧洩れ等
の事故が発生すると、その復旧に多大の費用と日時を要
する。
またの方式は修正作業の度にダイナドリル挿脱等の
ツールの組み換えを行う必要があり、その作業が煩雑
で、また掘削能率も低くならざるを得ない。
以上のような方式に対し、外管及び内管からなる二重
管方式の掘削装置において、内管先端部を斜状に構成
し、方向修正時には斜状先端を所定の方向に向けた状態
で内管を前方に押し出し、その斜状先端で土壁の反力を
受けさせることにより内管を修正方向に変位させ、しか
る後、外管を内管に沿って前進させることにより、方向
修正を行うようにした方式の装置が知られている。ま
た、単管方式の掘削装置においても、削進管の先端を斜
状に構成し、方向修正時には、その斜状先端を所定の方
向に向けて削進管の押し込みを行い、土壁からの反力に
より削進管先端を修正方向に変位させるようにした方式
の装置が知られている。
しかし、これらのうち前者の装置は、内管を非回転の
状態で押し出すだけで方向修正を行うものであるため、
比較的短距離の削進にしか利用できないという難点があ
り、加えて、内管を押し出すことによりその方向を修正
しても、剛性の高い外管を内管に沿って推進させると、
外管の剛性のために内管先端側の土壁が崩壊して内管が
元の位置に戻され、十分な修正機能を果し得ないという
大きな問題がある。特にこのような問題は滞水砂層等の
崩壊性地盤で著しく、実際上この方式は自立性の高い硬
質の地盤にしか適用できない。
また、後者の方式も削進管を単に押し込むだけで方向
修正を行うものであるため、これも長距離削進には不向
きである。また、上記したように方向修正は削進管を単
に押し込むだけであり、加えて、斜状先端で土圧を受け
るためには削進管内の土をいくらか詰らせる必要がある
ことから、排土を十分取り込むことができず、このため
修正時に大きな押し込み量を確保することができず、効
率的な曲げ作用は期待できない。
このように従来の装置では十分な曲げ作用が得られ
ず、特に、剛性の高い外径250mmを超えるような管につ
いて効率的な曲げ修正を行えるような装置はほとんど皆
無と言ってよい。
また、従来の二重管方式の掘削装置では、内管を通じ
掘削水(泥水)を掘削部に供給するとともに、外管自体
を二重管構造とし、その内部を通じて減摩剤(ベントナ
イト等)を外管先端方向に送り、吐出孔から外管外側に
供給するようにしている。しかし、このような方式で
は、外管全長を二重管構造とするためコストが高くな
り、また、掘削水と減摩剤を別々に供給する手間もかか
る。
本発明はこのような従来の問題に鑑みなされたもの
で、その目的は、比較的径の大きい管であっても削進距
離に関係なく削進方向の修正を適切に行うことができ、
加えて方向修正時にツールの組み換え等を行う必要がな
く、また構造が簡単で故障が少なく、掘削自体も効率的
に行うことができる装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は上述した諸点に加え、減摩
剤を必要としない構造の装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
このため本発明は、それぞれが先端ビットを有する外
管及び内管からなり、これら外管及び内管を回転させな
がら前記各先端ビットにより掘削を行う二重管式の掘削
装置において、内管の先端に掘削径が外管先端部の外径
よりも小さいリトラクトビットを起倒可能に設けるとと
もに、外管先端側における管外面部の周方向の一部に、
外管先端に向って外管軸線方向に傾斜した傾斜面を設け
たことをその第1の特徴とする。
また本発明は上記構成に加え、内管先端に掘削水の噴
射孔を設けるとともに、外管に設けられた傾斜面の後方
位置に管周方向複数箇所に泥水吐出用の貫通孔を設けた
ことをその第2の特徴とする。
〔作用〕
このような装置では、通常の削進時には内管と外管を
回転させて、それぞれの先端ビットで掘削を行うことに
より両管を同時に削進させ、掘削による排土は内管と外
管との間から取り込まれ、管発進側に排出される。
また、方向修正を行う場合、外管をその先端外面の傾
斜面(管外面部の周方向の一部に形成された傾斜面)が
修正方向と反対方向に向くように周方向で位置調整す
る。そして、この状態から内管を回転させつつ、外管を
非回転として両管を同時に推進させる。これにより、外
管外面の傾斜面が土壁の反力を受け、外管は傾斜面形成
側と反対の方向にその向きが修正される。特に、内管の
リトラクトビットによる掘削径は外管先端の外径よりも
小さいため、前記傾斜面は土壁の反力を受けやすく、こ
のため外管は確実にその方向が修正される。
このような本発明の方向修正機能は、特に滞水砂層の
ような崩壊性地盤において効果がある。すなわち、従来
の二重管方式の掘削装置における方向修正のように、ま
ず内管を修正方向に進行させ、次いでこの内管に沿って
外管を前進させるという方式では、外管の剛性によって
その押し込み力のほとんどを外管から突出した内管先端
部で受けることになり、その力が土壁に作用して地山が
崩壊し、内管が元の方向(修正前の方向)に戻されてし
まうおそれがある。これに対し本発明では、外管先端の
傾斜面により外管自体を曲げるため、押し込み力を外管
全体で受けることになり、このため外管先端側の土壁に
押し込み力が集中するようなことがなく、土壁の崩壊も
防止される。
また、この際、外管は単に土壁中に押し込まれるので
はなく、内管で先掘りされた掘削孔に押し込まれるた
め、大きな押し込み量を確保することができる。
なお、上記した方向修正機能は、円弧推進工法の場合
には、管を少しづつ円弧状に方向修正するためにも用い
られる。
また本願第2の発明によれば、掘削水(泥水)は内管
内を通ってその先端の噴射孔から掘削部に噴射される。
掘削水によってスラリー化した排土は内管と外管との間
隙から取り込まれ、管発進側へ排出される。泥水の一部
は外管の泥水吐出用の貫通孔から外管外周に供給され、
減摩剤として機能する。また、掘削部の泥水はほとんど
総て外管内に取り込まれ、外管先端部の外側には流れな
いため、外管先端の傾斜面が当たるべき土壁が泥水によ
って崩壊するようなことがなく、このため傾斜面による
方向修正がより確実に行われる。
〔実施例〕
第1図ないし第3図は本発明装置の一実施例を示すも
のである。
本発明の装置は外管1及び内管2からなり、これら外
管及び内管はその発進側の回転・推進装置により回転
(通常、反対方向に回転)せしめられつつ推進される。
前記外管1は、その先端側(図中、Lの範囲)の管外
面部における周方向の一部に傾斜面3を有している。こ
の傾斜面3は外管先端に向かって外管軸線方向に傾斜し
ている。この傾斜面3の外管軸線に対する角度は、通常
数度程度の大きさに構成される。なお、この傾斜面3は
必ずしも平面状である必要はなく、長手方向の全部また
は一部を曲線状に構成してもよい。
外管1は、前記傾斜面3が設けられた先端側が大径に
構成されており、該大径部11と外管本体とが形成する段
部12近傍の管周方向複数箇所に泥水吐出用の貫通孔10が
設けられている。
外管先端周方向の複数箇所にはビット4が設けられて
いる。
前記内管2は、その最先端部にビット5を有するとと
もに、外管から突出すべき先端部の周方向複数箇所(本
実施例では3箇所)に、掘削径が外管先端部の外径より
も小さい起倒可能なリトラクトビット6を有している。
このリトラクトビット6は、スプリング(図示せず)等
の作用により内管軸線と直交する方向に起立し、且つそ
の作用に抗して内管先端方向に向って倒れ、内管の収納
部7内に収納されるようになっている。このようにリト
ラクトビットを起倒可能とすることにより、掘削途中に
おいても内管2を外管1から容易に抜き出すことができ
る。
また、外管内側に位置した内管部位の外側周方向複数
箇所には、外管内面に当接すべき当接部8が突設されて
いる。本発明装置では、排土が外管1と内管2との間隙
Sを通じて発進側に排出されるものであり、このため、
前記当接部8は、この排土用の間隙Sを塞がないよう内
管周方向で間隔的に設けられる。
また内管2の先端には掘削水の噴射孔9が設けられ、
内管内を通じて供給された掘削水をこの噴射孔9から掘
削部に噴射するようにしている。
以上のような構成の具体的構造の一例をあげると次の
通りである。
・外管外径:200〜300mm ・傾斜面 傾き:7°前後 長さ:500mm前後 ・外管からの内管の突出長:450mm前後 以上のような装置では、通常の削進(直進掘り)を行
う場合、外管1及び内管2を回転させつつ両管を推進さ
せる。第4図に示すように掘削部には内管2を通じて掘
削水(泥水)が供給され、スラリー化した排土は内管2
と外管1の間隙Sから取り込まれ、管の発進側に排出さ
れる。管内に取り込まれた泥水の一部は貫通孔10から外
管外周に供給され、減摩剤として機能する。
掘削途中の任意の段階でジャイロ等により削進方向の
検出が行われ、方向に許容範囲を超える誤差を生じてい
る場合には、その段階で方向修正を行う。
第5図(A)、(B)は方向修正の方法を示してお
り、第5図(A)に示す状態で削進を中止した後、ジャ
イロ等により修正すべき方向とその修正量を検出し、外
管1の傾斜面3を修正すべき方位と外管径方向で反対方
向に向ける。そして、この状態で内管2を回転させ、外
管1を非回転の状態として両管を同時に推進させる。こ
の推進により、第5図(B)に示すように外管の傾斜面
3は土壁の反力を受け、外管1は内管2とともに傾斜面
3と反対方向にその向きが修正される。ここで、リトラ
クトビット6は外管先端外径よりも小さい径で掘削する
ため、傾斜面3は土壁からの反力を受けやすく、外管の
方向修正が確実に行われる。また、掘削部の泥水はほと
んど総て外管内に取り込まれ、外管先端の外側には流れ
ないため、第4図に示すような傾斜面の当たるべき土壁
Aが泥水によって崩壊するようなことがなく、傾斜面3
による方向修正が確実に行われる。
このような本発明の方向修正機能は、崩壊性地盤にお
いて顕著な方向修正作用を有する。本発明者等の実験に
よれば、外管285mmのサイズの外管を用い、傾斜面3の
角度を7°、その長さを500mmとした本発明装置によ
り、崩壊性地盤において方向修正(上方向への修正)を
行ったところ、推進距離3mにつき4cm上方に持ち上がる
ことが確認された。このように本発明装置が崩壊性地盤
において大きな効果を発揮するのは、方向修正を外管自
体を曲げることにより行うため、修正時の押し込み力
(上述した実験例の場合、7ton前後)を外管全体で受け
ることになり、これによって押し込み時における土壁の
崩壊が防止されることによるためである。これに対し、
内管先端に傾斜面を有する従来装置のように、内管を曲
げ、外管をそれに追従させるようにした場合、修正時の
押し込み力のほとんど総てを外管から突出した内管先端
部で受けることになり、このため、その部分の土壁に内
管から大きな力が作用して土壁崩壊が生じ、内管が元の
方向(修正前の方向)に戻されてしまう。
本発明装置は、上下方向の方向修正だけでなく、その
傾斜面3を修正すべき方向と180°反対側に向けること
により任意の方向に方向修正を行うことができる。
なお、本発明の装置は、水平推進工法だけでなく、管
を円弧状に推進させる円弧推進工法にも適用することが
でき、この場合には、直進掘削と上記方向修正機能を用
いて上方へ方向修正する掘削とを交互に繰り返すことに
より管を円弧状に推進させる。
また、本発明の装置は、外管自体を埋設管とする工
法、及び外管をパイロット管として用い、削進到達側で
外管に拡孔ビットを接続し、拡孔ビットをその後部に埋
設管を連行させつつ外管により発進側に引き寄せるよう
にする工法のいずれにも適用することができる。
〔発明の効果〕
以上述べた本発明によれば、次のような効果が得られ
る。
削進方向の修正を確実且つ効率的に行うことがで
き、特に、崩壊性地盤において従来装置では得られない
大きな曲げ修正効果が得られる。
その優れた曲げ修正機能により、外径が250mmを超
えるような管であっても適切に曲げ修正を行うことがで
きる。
方向修正時には、単に管が土壁に押し込まれるので
はなく、内管による先掘孔に外管が押し込まれるため、
長距離削進においても何ら問題なく適用することができ
る。
方向修正削進中でも排土の取り込みが十分行われる
ため、大きな押し込み量が得られ、この面からも効率的
な曲げ修正を行うことができる。
方向修正時にツールの組み換え等を行う必要もな
く、構造も簡単で故障も少なく、しかも通常の掘削自体
も効率的に行うことができる。
以上のように本発明は、削進距離、管径等に関係なく
確実且つ効率的な方向修正を行うことができるものであ
り、埋設管用地中掘削装置として極めて汎用性の高い装
置である。
また本願第2の発明によれば、以上のような効果に加
え、掘削部から外管内に取り込まれる泥水の一部を減摩
剤として使用するため、従来のように減摩剤を掘削水と
別に供給するような必要がなく、またこのため外管を二
重管構造とする必要もないという利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明装置の一実施例を示すもの
で、第1図は縦断面図、第2図は第1図中II-II線に沿
う断面図、第3図は第1図中III-III線に沿う断面図で
ある。第4図は本発明装置による掘削状況を示す説明図
である。第5図(A)、(B)は本発明装置により方向
修正を行う場合を段階的に示す説明図である。 図において、1は外管、2は内管、3は傾斜面、6はリ
トラクトビット、10は貫通孔である。
フロントページの続き (72)発明者 植田 浩二 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 片柳 安久 神奈川県川崎市高津区下作延2084 (72)発明者 大森 弘 神奈川県大和市中央7―14―5

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれが先端ビットを有する外管及び内
    管からなり、これら外管及び内管を回転させながら前記
    各先端ビットにより掘削を行う二重管式の掘削装置にお
    いて、内管の先端に掘削径が外管先端部の外径よりも小
    さいリトラクトビットを起倒可能に設けるとともに、外
    管先端側における管外面部の周方向の一部に、外管先端
    に向って外管軸線方向に傾斜した傾斜面を設けたことを
    特徴する地中掘削装置。
  2. 【請求項2】それぞれが先端ビットを有する外管及び内
    管からなり、これら外管及び内管を回転させながら前記
    各先端ビットにより掘削を行う二重管式の掘削装置にお
    いて、内管の先端に掘削水の噴射孔を設けるとともに、
    その後方位置に掘削径が外管先端部の外径よりも小さい
    リトラクトビットを起倒可能に設け、外管先端側におけ
    る管外面部の周方向の一部に、外管先端に向って外管軸
    線方向に傾斜した傾斜面を設けるとともに、該傾斜面の
    後方位置の管周方向複数箇所に泥水吐出用の貫通孔を設
    けたことを特徴とする地中掘削装置。
JP1224555A 1989-09-01 1989-09-01 地中掘削装置 Expired - Lifetime JP2756594B2 (ja)

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