JPH08277691A - 掘削工具 - Google Patents

掘削工具

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JPH08277691A
JPH08277691A JP1897996A JP1897996A JPH08277691A JP H08277691 A JPH08277691 A JP H08277691A JP 1897996 A JP1897996 A JP 1897996A JP 1897996 A JP1897996 A JP 1897996A JP H08277691 A JPH08277691 A JP H08277691A
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JP
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axis
tool body
tool
devices
hammers
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Application number
JP1897996A
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English (en)
Inventor
Ryoichi Tsuru
良一 鶴
Akihiro Saburi
明弘 佐分利
Kazuyoshi Yoshida
和由 吉田
Shigeru Sato
茂 佐藤
Takeshi Hayashi
猛 林
Kazuo Tofun
和夫 藤墳
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 穿孔径が大径となる掘削においても、大型の
高価なハンマ等を用意する必要なく、一般的な汎用のハ
ンマを用いて低コスト化を図り、さらに正確かつ円滑な
掘削を促す。 【解決手段】 軸線O回りに回転される工具本体1に、
ハンマ3による衝撃力を受けるデバイス4が配設される
とともに、このデバイス4の先端に軸部5を介して回動
自在に複数のブロック6が設けられ、これらのブロック
6は、工具本体1の掘削方向側またはその反対側への回
転に伴い、拡・縮径する方向に回転して位置決めするよ
うになされている。工具本体1には、複数のハンマ3お
よびデバイス4が配設されており、これら複数のデバイ
ス4のそれぞれの先端に一のブロック6が設けられてい
る。また、軸線Oに沿って、パイロットドリル31や液
剤注入装置41、検知手段61等を設けてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンカー工事、各
種さく井工事、基礎杭工事などの土木工事において土
砂、岩石等の掘削に用いられる掘削工具に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】この種の掘削工具としては、例えば特開
昭63−11789号公報に記載されたものが知られて
いる。この公報に記載された掘削工具は、掘削パイプに
挿通されてハンマの衝撃力およびハンマシリンダの回転
力を受けるデバイスの底面に、上記ハンマシリンダによ
るデバイスの回転軸線について対称に一対の軸部が設け
られ、これらの軸部のそれぞれに略半円形をなすブロッ
クが回動自在に設けられてなるものであって、これらの
ブロックは、上記ハンマシリンダによる掘削方向側への
回転に伴い、上記軸線からの外径が拡径する方向に上記
軸部回りに回転し、互いの側面同士が当接したところで
位置決めされるようになされている。そして、上記回転
力とデバイスから伝えられる上記衝撃力とにより、ブロ
ックの底面に設けられた多数のビットによって土砂や岩
石等を破砕して掘削しつつ、地中を前進するようになさ
れている。
【0003】また、こうして掘削パイプが所定の深さま
で埋め込まれた後は、デバイスを上記掘削方向とは反対
側へ回転させることにより、ブロックが軸部回りに上記
とは反対に軸線からの外径が縮径する方向に回転し、互
いの側面同士が再び当接したところで位置決めされるよ
うになされている。従って、このように縮径したブロッ
クをデバイスごと掘削パイプ内から引き抜くことが可能
となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
構成の掘削工具では、掘削可能な穿孔径の大きさは、拡
径した状態における上記ブロックの外径によって決定さ
れるため、大きな穿孔径を得るにはブロックを大型化、
大径化せざるを得ない。ところが、上記公報に記載され
た掘削工具では、掘削パイプ内に配設された単一のハン
マおよびデバイスの先端に一対の軸部を介して上記ブロ
ックが設けられた構成とされているため、ブロックが大
型化するに伴い、このブロックに衝撃力を与えるハンマ
も大型化、大容量化せざるを得なくなってしまう。
【0005】しかしながら、かかるハンマを大型化・大
容量化するには自ずと限度があり、またこのような大容
量化が可能であったとしても、大幅なコスト高を招くと
いう問題があった。このため、上記構成の掘削工具で
は、従来は、所定の径以上の穿孔径の掘削を行うことは
きわめて困難とされ、あるいは膨大な費用を要する結果
となっていた。本発明は、このような背景の下になされ
たものであって、比較的低コストで、穿孔径の大きな掘
削が可能な掘削工具を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、か
かる目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回転
される工具本体に、ハンマによる上記軸線方向の衝撃力
を受けるデバイスが配設されるとともに、このデバイス
の先端に、軸部を介して回動自在に複数のブロックが設
けられ、これらのブロックは、上記工具本体の掘削方向
側への回転に伴い、上記軸線からの外径が拡径する方向
に上記軸部回りに回転して位置決めされるとともに、上
記工具本体の掘削方向とは反対側への回転に伴い、上記
軸線からの外径が縮径する方向に回転して位置決めする
ようになされた掘削工具において、上記工具本体に、複
数の上記ハンマおよびデバイスを配設し、これら複数の
デバイスのそれぞれ先端に、上記軸部を介して少なくと
も一の上記ブロックを設けたことを特徴としている。
【0007】このような構成の掘削工具によれば、軸線
回りの回転力を受ける工具本体に複数のハンマおよびデ
バイスが配設されており、これら複数のハンマからデバ
イスを介してブロックに与えられる衝撃力と上記回転力
とにより、掘削が行われる。このため、穿孔径の大径化
に伴いブロック全体が大型化、大径化されても、工具本
体に配設されるハンマおよびデバイスの数を適宜に設定
することにより、個々のハンマについては大型化を図る
必要がなくなり、汎用のものを用いて低コストの掘削工
具を提供することが可能となる。
【0008】ここで、個々のハンマによる上記衝撃力
を、デバイスを介してより効果的にブロックに伝えるた
めには、一のデバイスの先端に、一のブロックを設ける
ようにするのが望ましい。また、これら複数のハンマに
よる衝撃力が、個々のハンマごとにバラバラにデバイス
からブロックに作用すると、効率的な掘削が阻害される
おそれが生じる。このため、上記複数のデバイスには、
上記ハンマによる衝撃力を同時的に与えるようにするの
が望ましい。
【0009】一方、上述のように工具本体に複数のハン
マおよびデバイスを配設する場合には、これらのハンマ
およびデバイスを工具本体の軸線を中心としてその周り
に配置することにより、上記工具本体の中央部に、ハン
マおよびデバイスが配置されない空間をその軸線に沿っ
て画成することができるので、この空間を利用すること
によって、より正確かつ円滑な掘削作業を図ることが可
能となる。
【0010】すなわち、まず第1には、上記工具本体
に、上記複数のハンマおよびデバイスを、上記軸線を中
心としてその周りに配置するとともに、これらのデバイ
スの先端に設けられる上記ブロックを、上記軸線からの
外径が縮径する方向に回転して位置決めされた状態にお
いて、上記軸線上に間隙が画成されるようになし、この
間隙から、先進ボーリングを行うためのパイロットドリ
ルを、上記軸線に沿って該工具本体の先端側に出没可能
に設けることができる。しかるに、このような構成を採
った場合には、工具本体による掘削に先立って、上記ブ
ロックが縮径した状態から、上記パイロットドリルを上
記間隙を通してくり出して掘削すべき地盤にまずパイロ
ット孔を穿孔し、次いでこのパイロットドリルを後退さ
せた後、上記ブロックを拡径させて上記パイロット孔に
沿って掘削を行うことにより、工具本体をその軸線に沿
って正確に前進させることが可能となる。
【0011】また、第2には、上記工具本体に、上記複
数のハンマおよびデバイスを、上記軸線を中心としてそ
の周りに配置するとともに、これらのデバイスの先端に
設けられる上記ブロックを、上記軸線からの外径が縮径
する方向に回転して位置決めされた状態において、上記
軸線上に間隙が画成されるようになし、この間隙から、
掘削すべき地盤に対して薬液等の液剤を注入する液剤注
入装置を該工具本体の先端側に出没可能に設けることも
できる。しかるに、このような構成を採った場合には、
例えば掘削中に工具本体が崩壊しやすい地盤に達したと
き、一旦工具本体を掘削方向とは反対側に回転させるこ
とにより、上記ブロックを縮径させて上記軸線上に間隙
を画成せしめ、この間隙を通して上記液剤注入装置を工
具本体の先端に突き出して、上記崩壊しやすい地盤に薬
液を注入して固めることができ、こうして地盤の改良を
行った後に、液剤注入装置を後退させて再びブロックを
拡径せしめ、円滑な掘削を続行することが可能となる。
【0012】さらに、第3には、上記工具本体に、上記
複数のハンマおよびデバイスを、上記軸線を中心として
その周りに配置するとともに、上記軸線上に、該工具本
体の進行方向を検知するための検知手段を設けることも
でき、このような構成を採った場合には、例えば当該掘
削工具が硬い岩盤に達してその進行方向が曲げられたり
しても、上記検知手段によってこれを検知することがで
き、進行方向を修正して正確な掘削を行うことが可能と
なる。なお、この検知手段としては、例えば工具本体の
先端側の上記軸線上に後方側を向くように設けられたタ
ーゲットと、このターゲットに向けて後方側から検出光
を投射する発光器とを備えたものを用いることができ、
工具の進行方向が曲げられた場合には、発光器から投射
された検出光のターゲットにおける受光位置がずれるこ
とにより、これを検知することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1ないし図3は、本発明の第1
の実施の形態を示すものである。この第1実施形態の掘
削工具においては、その工具本体1の円筒状をなす本体
ケーシング2内に、各3つずつのハンマ3…およびデバ
イス4…が上記本体ケーシング2の中心軸線Oを中心と
して周方向に等間隔に配設され、それぞれのデバイス4
の先端に軸部5を介してブロック6が設けられた、いわ
ゆる3枚刃の構成とされている。そして、このような工
具本体1が、掘削パイプ7の先端に挿通され、図示され
ない駆動手段によって上記軸線O回りに回転されつつ、
掘削パイプ7とともに前進するようになされている。
【0014】上記各ブロック6は、図2および図3に示
すように正面視において1/3円の略扇形をなすもので
あり、その先端面には超硬合金等の硬質材料よりなるビ
ット8が多数設けられている。さらに、上記軸部5は、
ブロック6の後端面から突出するように該ブロック6に
一体的に形成されており、正面側から透視してブロック
6がなす上記扇形の中心に対して偏心した位置に配置さ
れている。
【0015】また、上記デバイス4は、後端側の小径部
4Aと先端側の大径部4Bとからなる外観略多段円柱状
に形成されており、この大径部4Bの先端には挿入孔4
Cが形成されている。そして、上記ブロック6は、この
挿入孔4Cに上記軸部5を嵌入させることにより該軸部
5回りに回動自在にデバイス4に取り付けられるととも
に、この軸部5と挿入孔4Cとの間に介装されるピン9
によって抜け止めがなされている。
【0016】ここで、上記ブロック6…は、工具本体1
が掘削パイプ7に挿通される際などの非掘削時には、図
2に示すようにそれぞれのブロック6がなす上記扇形の
弧状外周面が互いに環状に連なって、その中央部に上記
軸線Oを中心とする正三角形状の間隙Sが形成されるよ
うに、上記扇形の中心を挟む側面同士を当接させて縮径
した状態で位置決めされている。そして、この状態にお
いてブロック6…全体の外径D1は、上記掘削パイプ7
の内径よりも僅かに小さくなるように設定されている。
【0017】一方、掘削時に工具本体1の掘削方向(図
中白抜き矢線方向)への回転に伴い各ブロック6…に掘
削負荷が作用すると、各ブロック6…は軸部5の回りに
上記正三角形を収縮する方向(図2において軸部5を中
心とする時計回り方向)に旋回せしめられ、上記扇形の
中心が軸線Oに一致したところで上記側面同士を再び互
いに当接させて拡径した状態で位置決めされる。そし
て、この状態におけるブロック6…の外径D2は、掘削
パイプ7の外径よりも大きくなるように設定されてい
る。なお、掘削終了後に工具本体1を上記掘削方向とは
反対側に回転させると、逆方向の負荷が作用してブロッ
ク6…は軸部5回りに逆転し、再び図2に示すような縮
径した状態に位置決めされる。
【0018】そして、この第1の実施形態では、上記工
具本体1の各デバイス4…の後端に、それぞれ上記ハン
マ3が一つずつ取り付けられている。これらのハンマ3
…は、図示されない圧縮空気の供給源から供給管10を
介して供給される圧縮空気により駆動され、ハンマピス
トン3Aによってデバイス4の上記小径部4Aの後端を
殴打して衝撃力を与える構成とされている。ここで、こ
れらのハンマ3に圧縮空気を供給する上記供給管10
は、掘削パイプ7の後端から先端側に向けて延び、該掘
削パイプ7の先端に挿通された工具本体1の直前におい
て3つに分岐して、それぞれのハンマ3に連結されるよ
うになされており、これによって各ハンマ3…は同期し
て駆動され、3つのデバイス4に同時に衝撃力が作用す
るようになされている。
【0019】なお、デバイス4には、その中心軸に沿っ
て小径部4Aの後端から挿入孔4Cの底面に向けて貫通
するように、空気孔4Dが形成されている。また、ブロ
ック6にも、上記軸部5の後端の中心から該ブロック6
の先端面に向けて貫通して、上記空気孔4Dに連通する
ように空気孔6Aが形成されており、ハンマ3の上記ハ
ンマピストン3Aが落下した際に生じる圧縮空気が、こ
れら空気孔4D,6Aを通して工具本体1の先端側に吹
き出されるようになされている。
【0020】さらに、上記工具本体1には、軸線O回り
の周方向に互いに隣り合う上記ハンマ3,3およびデバ
イス4,4の間に、該工具本体1を軸線O方向に貫通す
るように、3本の排出管11…が配設されている。ここ
で、これらの排出管11…は、その先端の位置が軸線O
方向において本体ケーシング2の先端の位置よりも僅か
に後端側に位置するように、また上記正面視における位
置が、ブロック6…が縮径した状態にあっては図2に示
すように各ブロック6…により覆い隠され、かつブロッ
ク6…が拡径した状態にあっては、図3に示すように隣
り合うブロック6,6同士の間から先端側に臨んで開口
するように配置されている。
【0021】このような構成の掘削工具においては、ブ
ロック6…が縮径した状態で掘削パイプ7に挿通された
工具本体1を、上記駆動手段によりその軸線O回りに回
転するとともに、上記圧縮空気供給源からの圧縮空気に
よってハンマ3…を駆動することにより、上述のように
ブロック6…が掘削負荷を受けて拡径した状態で位置決
めされ、掘削パイプ7の外径よりも大きな外径D2で回
転するとともに、上記ハンマ3…によりデバイス4に加
えられた衝撃力がブロック6に伝えられる。そして、こ
れらの回転力および衝撃力によってブロック6に設けら
れた多数のビット8…が土砂等を破砕して地中を前進
し、穿孔が行われる。また、こうして破砕された土砂等
は、上記空気孔4D,6Aを介して工具本体1の先端に
吹き出された上記圧縮空気の流れに乗って移動させら
れ、上記排出管11…から掘削パイプ7の後端側に排出
される。
【0022】しかるに、上記構成の掘削工具において
は、工具本体1に3つのハンマ3…およびデバイス4…
が配設されていて、これら3つのデバイス4…のそれぞ
れ先端に軸部5を介して一のブロック6が設けられてお
り、すなわち個々のブロック6には、その後端側にそれ
ぞれ各自に配設されたハンマ3およびデバイス4から軸
線O方向への衝撃力が作用することとなる。従って、ブ
ロック6…全体には、3つのハンマ3…からデバイス4
…を介して与えられる衝撃力の総和の衝撃力が作用する
こととなる。このため、上記構成の掘削工具によれば、
穿孔径の大径化、すなわち掘削パイプ7の大径化によっ
て、ブロック6…全体を大型化、大径化する場合であっ
ても、個々のハンマ3およびデバイス4については大型
化を図ることなく、十分な衝撃力をブロック6に与える
ことが可能となる。そして、これにより、かかる穿孔径
が大径化される場合であっても、これに合わせた大型の
高価なハンマを用意したりする必要がなくなり、一般的
な汎用のハンマ3を利用した低コストの掘削工具によっ
て安定かつ確実な掘削作業を行うことができる。
【0023】また、この第1の実施形態の掘削工具で
は、3つのブロック6…を用いた3枚刃の構成とされて
いるのに合わせて、工具本体1に各3つずつのハンマ3
…およびデバイス4…が配設されており、それぞれのデ
バイス4の先端に軸部5を介して一つずつのブロック6
が設けられている。このため、本実施形態によれば、個
々のハンマ3により与えられる衝撃力を、分散させるこ
となくデバイス4を介して確実に一のブロック6に伝え
ることが可能となり、汎用のハンマ3を用いたとして
も、より効率的な掘削を促すことができる。
【0024】さらに、本実施形態では、上記3つのハン
マ3…を駆動せしめる圧縮空気が中途で3つに分岐する
供給管10を介して各ハンマ3…に供給されるようにな
されており、これにより上述のように各ハンマ3…は互
いに同期して、同時的にデバイス4…を介してブロック
6…に衝撃力を与えることとなる。従って、本実施形態
によれば、これらブロック6…に不規則に衝撃力が与え
られるような場合に比べ、かかる衝撃力の分散をさらに
確実に防ぐことが可能となり、上述の効率性を損なうこ
となく、より円滑な掘削を行うことができる。
【0025】次に、図4および図5は本発明の第2の実
施形態を示すものであって、図4は各ブロック16…が
縮径した状態を、また図5は拡径した状態がそれぞれ示
されている。ただし、これら図4および図5において、
図1ないし図3に示した第1の実施形態と共通する構成
要素には同一の符号を付して説明を省略してある。ま
た、本体ケーシング、空気孔、およびビット等は図示が
略されている。
【0026】この第2の実施形態においては、工具本体
1の先端側からの正面視において、その中心部、すなわ
ち軸線O上に略正方形状をなすブロック16Aが配設さ
れるとともに、その周囲に1/4円の略扇形をなす4つ
のブロック16B…が、軸線Oを中心とする周方向に等
間隔に配置されている。そして、これらのブロック16
A,16B…の後端側に、それぞれ軸部5を介して各一
つずつのデバイス4および図示されないハンマが配設さ
れている。従って、この第2の実施形態では工具本体1
に合計5つずつのハンマおよびデバイス4が配設される
こととなる。
【0027】ここで、この第2の実施形態における上記
4つのブロック16B…は、図4に示すように縮径した
状態では、その側面16aをブロック16Aの側面16
bに当接させて位置決めされており、この状態でブロッ
ク16B…全体の外径は掘削パイプ7の内径よりも僅か
に小さく設定されている。また、掘削時に工具本体1の
回転に伴い各ブロック16B…が負荷を受けると、該ブ
ロック16Bはそれぞれ軸部5回りに旋回して拡径し、
図5に示すように上記側面16aに隣り合う側面16c
がブロック16Aの上記側面16bに当接したところで
位置決めされる。そして、この拡径した状態におけるブ
ロック16B…全体の外径は、掘削パイプ7の外径より
も大きく設定される。
【0028】しかるに、このような構成の掘削工具にお
いても、工具本体1に配設された複数のハンマおよびデ
バイス4…の先端に、それぞれ一つずつのブロック16
…が設けられているので、図1ないし図3に示した第1
の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、こ
の第2の実施形態のように工具本体1に配設されるハン
マおよびデバイス4の数を増加させることにより、さら
に一層の掘削径の大径化にも対応することが可能とな
る。
【0029】なお、上記二つの実施形態においては、い
ずれも一のハンマおよびデバイスの先端に一のブロック
6,16を設けるようにしているが、このブロックがよ
り多数になる場合などには、これらのブロックのうちの
幾つか、あるいは幾つかずつかを、それぞれ工具本体に
配設された複数のデバイスのうちの一のデバイスの先端
に設けるようにしてもよい。また、本発明におけるブロ
ックの形状や数、あるいは拡・縮径の形態は、図2ない
し図5に示したもののみに限定されることはなく、種々
の変形したものに本発明を用いることが可能であり、例
えば、上述の公報に記載されたような2枚刃のブロック
のそれぞれにデバイスおよびハンマを設けるようにして
もよい。
【0030】さらに、上記実施形態では掘削パイプ7に
工具本体1を単に嵌装しただけとなっているが、例えば
図6に示すように、掘削パイプ7の先端部と工具本体1
の本体ケーシング2との間にリング状のケーシングトッ
プ21を介装し、このケーシングトップ21と掘削パイ
プ7の先端とを溶接部22において溶接して接合すると
ともに、ケーシングトップ21の後端と本体ケーシング
2とが当接して軸線O方向先端側に係合するように構成
してもよい。しかるに、このような構成を採ることによ
り、工具本体1の前進に伴い、掘削パイプ7を同時に前
進させることが可能となる。
【0031】次に、図7ないし図11は、本発明の第3
の実施形態を示すものであり、図1ないし図3に示した
第1の実施形態と共通する部分には、同一の符号を配し
て説明を省略してある。上記第1の実施形態において
は、上述のように各3つずつのハンマ3およびデバイス
4が、工具本体1の軸線Oを中心としてこの軸線Oの周
りに周方向に等間隔に配設されている。従って、工具本
体1の中央部には、各ハンマ3…およびデバイス4…の
間に、軸線Oに沿った空間が画成されることとなり、こ
の空間は、ハンマ3…に圧縮空気を供給する供給管10
等の干渉がなければ、掘削パイプ7の後端から本体ケー
シング2の先端にまで延長されることとなる。さらに、
デバイス4の先端に取り付けられるブロック6…は、該
ブロック6…が縮径した状態において、上述のようにそ
の中央部の軸線O上に間隙Sが画成されるようになされ
ている。
【0032】そこで、この第3の実施形態を初め、後述
する第4、第5の実施形態は、この軸線Oに沿って画成
される空間および間隙Sを利用することを共通した特徴
としている。すなわち、上記第3の実施形態において
は、工具本体1の上記軸線Oに沿って該工具本体1の中
央部に画成された空間に、当該工具本体1による穿孔に
先立って先進ボーリングを行うためのパイロットドリル
31が挿通されて、工具本体1先端のブロック6…の縮
径時にこれらブロック6…の間に画成される間隙Sから
工具本体1の先端側に出没可能とされている。
【0033】ここで、このパイロットドリル31は、図
11に示すように二重管式のビットであり、軸線Oに同
軸とされたリングビット32と、その内周側に位置する
インナービット33とによって構成されている。リング
ビット32は略円筒形状をなし、その後端で略円筒状の
アウターケーシング34と螺合し、その先端面32Aは
軸線Oに対して斜めにカットされて略リング状傾斜面に
形成され、放射状にカッタが設けられている。また、イ
ンナービット33は先端側領域が拡径された二段の円柱
状をなし、その後端で略円筒状のインナーロッド35と
螺合している。そして、アウターケーシング34とイン
ナーロッド27は、掘削パイプ7の後方に位置する図示
しないロータリパーカッション部に接続されて、それぞ
れ軸線Oを中心とする回転推進力と軸線O方向に進退す
る打撃力とが印加されて、リングビット32とインナー
ビット33に伝達するようになっている。また、リング
ビット32とインナービット33との間には、くり粉を
後方に排出するための略円筒状の隙間36が形成されて
いる。
【0034】なお、インナービット33の後端面にはタ
ーゲット37が設けられており、上記ロータリーパーカ
ッション部の領域に設けられた発光器から投射される赤
外線等の光線を受光するようになっている。この発光器
とターゲット37とはパイロット孔の曲がりを検出する
検知手段を構成し、パイロットドリル31が穿孔時に孔
曲がりを起こしたときに、ターゲット37が発光器に対
して回動することで、これを検知できるようになってい
る。そして、穿孔時にパイロットドリル31が孔曲がり
を起こした場合には、軸線Oに対して孔曲がり方向と反
対側に先端面32Aの最先端部32Bが位置するように
リングビット32を回転させ、この状態でリングビット
32に関して打撃推進を行えば、パイロットドリル31
による穿孔方向の修正ができることになる。また、この
ようなパイロットドリル31を掘削パイプ7の後方から
工具本体1の先端にまで挿通するために、各ブロック6
…にそれぞれ設けられるハンマ3…を駆動する圧縮空気
の供給管10は、軸線Oを避けるようにして設けられ
る。
【0035】このような構成の掘削工具においては、工
具本体1による穿孔掘削に先立って、まずブロック6…
が縮径した状態から、図7に示すようにパイロットドリ
ル31を軸線Oに沿って工具本体1中央部の上記空間を
通し、ブロック6…の間の間隙Sから工具本体1の先端
側に突出させる。そして、上記ロータリーパーカッショ
ン部の駆動による回転および打撃推進力を、アウターケ
ーシング34およびインナーロッド35を介してリング
ビット32およびインナービット33に伝達し、面前の
地盤に対して両ビット32,33を回転推進しつつ打撃
して先進ボーリングし、パイロット孔を掘削する。さら
に、こうして所定の延長のパイロット孔が穿孔されたな
ら、図8に示すようにパイロットドリル31を軸線Oに
沿って後退させて、アウターケーシング34およびイン
ナーロッド35をリングビット32およびインナービッ
ト33ごと引き抜き、次いで工具本体1を軸線O回りに
掘削方向に回転させてブロック6…を拡径させ、その回
転力と、各ブロック6…ごとに備えられたハンマ3の衝
撃力とにより、工具本体1を前進させて所望の径の穿孔
を行う。
【0036】このように、上記構成の掘削工具によれ
ば、工具本体1内のハンマ3…およびデバイス4…の間
に画成される軸線Oに沿った空間を利用して、パイロッ
トドリル31を挿通し、さらにブロック6…の縮径時に
その中央に軸線O上に画成される間隙Sから上記パイロ
ットドリル31を工具本体1の先端側にくり出して、工
具本体1による掘削に先立って先進ボーリングを行うこ
とができる。そして、工具本体1による掘削の際には、
この先進ボーリングされたパイロット孔を案内として、
工具本体1をその軸線Oに沿って正確に前進させること
ができるので、直進性の高い穿孔掘削を行うことが可能
となる。
【0037】また、このパイロットドリル31は、上述
のようにブロック6…の縮径時にその中央に画成される
間隙Sから工具本体1の先端側に出没するものであり、
工具本体1による掘削時には、これらブロック6…やハ
ンマ3…あるいはデバイス4…に干渉することがない。
従って、本実施形態によれば、例えばこのパイロットド
リル31によって先進ボーリングを行った後に、該パイ
ロットドリル31を完全に引き抜かずに工具本体1内に
収納した状態で工具本体1により掘削を行い、所定の延
長の穿孔を行ってから再びパイロットドリル31を突出
させて先進ボーリングを行い、これを案内としてさらに
工具本体1による掘削を行うといった掘削方法を採るこ
ともできるので、より深い穿孔でもきわめて正確に掘削
することが可能である。
【0038】しかも、本実施形態では、インナービット
33の後端面に設けられたターゲット37と発光器とに
より構成される孔曲がりの検知器が備えられており、こ
れによって上記パイロットドリル31の前進方向を修正
しつつ先進ボーリングを行うことができるから、先進ボ
ーリング自体の直進性も確保することができ、より正確
な掘削を図ることができる。なお、上述の説明では、リ
ングビット32とインナービット33の両方でそれぞれ
回転打撃するようにしたが、いずれか一方で回転打撃を
行うようにしてもよい。このとき、インナービット33
でのみ回転打撃掘削を行うようにする場合には、リング
ビット32で方向修正のための回転と打撃を行えるよう
にする必要がある。あるいは、リングビット32に代え
て、あるいはリングビット32とともに、インナービッ
ト33の先端面を傾斜面として方向修正を行うようにし
てもよい。
【0039】次に、図12および図13は本発明の第4
の実施形態を示すものであり、この第4の実施形態は、
上述の第3の実施形態のパイロットドリル31に代え
て、縮径状態におけるブロック6…の中央に画成される
間隙Sから、掘削すべき地盤に対して薬液等の液剤を注
入する液剤注入装置41を工具本体1の先端側に出没可
能に設けたことを特徴とするものである。ここで、この
液剤注入装置41は、上記パイロットドリル31と同様
に軸線Oに沿って進退されるノンコアビット42を有す
るものであり、このノンコアビット42には図13に示
すように、軸線Oに略直交するその先端面43に複数の
ビット44…が植設されるとともに、後端側には円筒状
の嵌合部45が形成され、さらにこの嵌合部45の外周
面45Aと内周面45Bとにはそれぞれネジが切られて
いる。
【0040】また、上記嵌合部45の中央凹面46から
ノンコアビット42の周側面に向けては第1連通路47
が形成され、その先端には、崩壊し易い地盤を固めるた
めの薬剤(A液とする。)を吐出する第1ノズル48が
穿設されている。さらに、嵌合部45の内外周面45
A,45Bの端面からノンコアビット42の周側面に向
けては第2連通路49が形成され、その先端には、崩壊
し易い地盤を固めるための別の薬液(B液とする。)を
吐出する第2ノズル50が穿設されている。そして、嵌
合部45の外周面45Aは略円筒状のアウターケーシン
グ51と螺合され、内周面45Bは略円筒状のインナー
ロッド52と螺合されている。このインナーロッド52
内には、A液供給用の第1通路53が形成されて、ノン
コアビット42の第1連通路47に連通している。一
方、アウターケーシング51とインナーロッド41との
間には、略円筒状のB液供給用の第2通路54が形成さ
れ、上記第2連通路49に連通している。
【0041】なお、インナーロッド52は、その後方に
おいて、上記パイロットドリル31と同様、図示しない
ロータリーパーカッション部に接続されて、回転と打撃
の推力を受けるようになっているとともに、図示しない
チューブによってA液が第1通路53内に供給されるよ
うになされている。一方、アウターケーシング51は、
その後端部分が、固定保持されたドリフタ55内のウォ
ータスイベル管継ぎ手56によって周回動自在に保持さ
れていて、しかもこの継ぎ手56とアウターケーシング
51とインナーロッド52との間には、シールリング5
7が配設されている。さらに、ドリフタ55には、上記
第2通路54内にB液を供給するチューブ58が接続さ
れている。
【0042】しかるに、このように構成された掘削工具
において、その工具本体1により掘削を行っている際
に、玉石層や礫層、あるいは粘土層のように崩壊し易い
地盤に達した場合には、工具本体1による掘削を一旦停
止し、工具本体1を掘削方向とは反対側に回転させ、ブ
ロック6…を拡径してその中央部に間隙Sを画成すると
ともに、掘削パイプ7の後方から液剤注入装置41の上
記ノンコアビット42を、軸線Oに沿って工具本体1内
のハンマ3…およびデバイス4…の間を通し、上記間隙
Sから工具本体1の先端側に突出させる。なお、工具本
体1が上述のような地盤に達したかどうかは、掘削パイ
プ7から排土されるくり粉によって知ることができる。
そして、このノンコアビット42により上記地盤を回転
打撃掘削しつつ、各ノズル48,50から上記薬液A,
Bを吐出することにより、薬液A,Bは地盤内の全周囲
に浸透し、その作用によって崩壊し易い地盤を固めて地
盤の改良を行うことができる。
【0043】従って、本実施形態によれば、こうして地
盤の改良がなされた後に、液剤注入装置41の上記ノン
コアビット42を後退させ、次いで工具本体1を掘削方
向に回転ることによりブロック6…を拡径させて、その
回転力と、各ブロック6…に設けられたハンマ3…によ
る衝撃力とによって、上記薬剤A,Bにより固められた
地盤を掘削して行くことができる。すなわち、掘削中に
崩壊し易い地盤に出くわしても、いちいち掘削を中断し
て工具本体1を抜き出し、代わりに液剤注入装置等を配
設して地盤改良を施した後、この液剤注入装置を抜き出
して再び工具本体1を削孔に挿通するといった作業を行
なう必要がなく、工具本体1を削孔内に配設したまま、
そのブロック6…の間の間隙Sから液剤注入装置41の
ノンコアビット42を崩壊し易い地盤に通して地盤改良
を行い、その後にこのノンコアビット42を後退させて
直ちに掘削を再開することができるので、作業に要する
労力および時間の大幅な削減を図って、円滑な掘削作業
を促すことができる。
【0044】しかも、この液剤注入装置41は、上記第
3の実施形態のパイロットドリル31と同様、工具本体
1内のハンマ3…やデバイス4…に干渉することがない
ので、例えば崩壊し易い玉石層や礫層、あるいは粘土層
などが多く存在することが予想される地盤の掘削を行う
場合には、予めこの液剤注入装置41を工具本体1内に
内蔵しておき、かかる層に達する度に液剤注入装置41
を該層にくり出して地盤改良を行いつつ掘削を進めるこ
とができ、掘削作業の一層の円滑化を図ることが可能と
なる。なお、本実施形態では、この液剤注入装置41の
ノンコアビット42の先端面43を軸線Oに直交する面
に形成しているが、これを図13に鎖線で示すように軸
線Oに対して傾斜するように形成すれば、上記第3の実
施形態と同様に、その掘削方向を修正することが可能な
パイロットドリルとして使用することもできる。この場
合、該先端面43は必ずしも全体を傾斜させる必要はな
く、一部を傾斜面としてもよい。
【0045】また、本実施形態では、上記液剤注入装置
41から2種の薬液A,Bを突出させて地盤に注入する
ようにしているが、注入する薬液は2種に限定されるこ
とはなく、1種または3種以上でもよい。さらに、薬液
吐出用のノズルも、本実施形態では2つであるが、1ま
たは3つ以上でもよいことは言うまでもない。また、上
記崩壊し易い地盤にまずノンコアビット42を穿孔さ
せ、これを回転させつつ引き抜きながら薬液を吐出する
ようにしてもよい。さらに、該液剤注入装置41から地
盤に注入する液剤は、崩壊し易い地盤を固めるためのも
ののみならず、逆に地盤が硬岩等の硬い層である場合等
には、例えば水などを吐出させて地盤に注入し、硬い地
盤を崩して掘削しやすくするようにしてもよい。さらに
また、上記第3の実施形態の場合と同様に、例えばノン
コアビット42の後端面にターゲットを取り付けて、こ
のターゲットに掘削パイプ7の後方から軸線Oに沿って
検出光を投射し、穿孔の孔曲がりを検出しながら掘削を
行うようにしてもよい。
【0046】次に、図14は、本発明の第5の実施形態
を示すものであり、この第5の実施形態は、工具本体1
内においてハンマ3…およびデバイス4…の間の軸線O
に沿って画成される上記空間に、工具本体1自体の進行
方向を検知するための検知手段61が設けられているこ
とを特徴とするものである。本実施形態においては、上
記工具本体1内のハンマ3…およびデバイス4…の間の
上記空間に、有底円筒状のケーシング62が、その底部
62Aを工具本体1の先端側に向けて軸線Oに沿って挿
通されており、その先端部、すなわち底部62Aは、ブ
ロック6の後端面よりも僅かに後方側に位置するように
配置され、かつハンマ3…およびデバイス4…に干渉し
ないように工具本体1に固定されている。そして、この
ケーシング62の底部62Aの後方側を向く底面62B
には、ターゲット63が軸線O上に位置するように設け
られている一方、掘削パイプ7の後方側には、上記軸線
Oに沿って赤外線等の検出光を投射する発光器64が設
けられており、本実施形態ではこれらターゲット63お
よび発光器64によって上記検知手段61が構成されて
いる。
【0047】しかるに、このように構成された掘削工具
においては、その工具本体1の先端に設けられたブロッ
ク6…を拡径させた状態で、該工具本体1を回転しつ
つ、各ブロック6…に備えられたハンマ3…によって衝
撃力を与えて掘削を行う際に、当該工具本体1が硬岩等
の硬い層に到達してその進行方向が曲げられた場合に
は、ターゲット63が発光器64から投射された検出光
を受光する位置がずれることとなり、すなわちターゲッ
ト63が発光器64に対して回動することとなるので、
工具本体1の進行方向が曲げられて孔曲がりが生じてい
ることが即座に検知される。従って、本実施形態によれ
ば、かかる孔曲がりが看過されたまま穿孔が続行されて
しまうような事態を未然に防止することができ、孔曲が
りが生じた時点で工具本体1の進行方向を速やかに修正
して、軸線Oに沿った正確な掘削を行うことが可能とな
る。
【0048】なお、この第5の実施形態では、上記ケー
シング62の底部62Aをブロック6の後端面の僅かに
後方側に配置しているが、例えばこれを図14に破線で
示すように、ブロック6の後端面よりもある程度後方側
の、デバイス4の当たりに配置するようにしてもよい。
また、本実施形態では、工具本体1に、上記軸線Oに沿
ってケーシング62を挿通して、その底部62Aの底面
62Bに、軸線O方向の後方側を向くようにターゲット
63を設けているが、場合によってはこのようなケーシ
ング62を設けずに、工具本体1内の軸線O上に後方側
を向くように直接ターゲット63を設けるようにしても
よい。さらに、上記発光器64としては、上述のように
赤外線等を投射してターゲット63の受光位置から孔曲
がりを検知するほかに、例えばレーザー光等の直進性の
高い検出光をターゲット63に投射させて反射させ、そ
の反射光を掘削パイプ7の後方側で受光して、この受光
位置のずれから孔曲がりを検知するような構成とするこ
ともできる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
たとえ穿孔径が大径となる掘削においても、これに合わ
せて大型の高価なハンマ等を用意する必要がなくなり、
一般的な汎用のハンマを用いて当該掘削工具の低コスト
化を図ることができ、しかも十分な衝撃力を得て、安定
かつ確実な掘削を行うことが可能となる。また、特に、
複数のハンマおよびデバイスを工具本体の軸線を中心と
してその周りに配置した場合には、工具本体内にこの軸
線に沿って延びる空間が画成されるので、この空間を利
用して、先進ボーリングを行うパイロットドリルや、地
盤に液剤を注入する液剤注入装置や、工具本体の進行方
向を検知するための検知手段を設けることにより、正確
かつ円滑な掘削を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す一部破断側面図
である。
【図2】図1に示す第1の実施形態のブロック6…が縮
径した状態を示す先端側からの正面図である。
【図3】図1に示す第1の実施形態のブロック6…が拡
径した状態を示す先端側からの正面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態のブロック16…が縮
径した状態を示す先端側からの正面図である。
【図5】図4に示す第2の実施形態のブロック16…が
拡径した状態を示す先端側からの正面図である。
【図6】図1に示す第1の実施形態の変形例を示す一部
破断側面図である。
【図7】本発明の第3の実施形態のパイロットドリル3
1を突出させた状態を示す一部破断側面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態のパイロットドリル3
1を後退させた状態を示す一部破断側面図である。
【図9】図7に示す第3の実施形態の先端側からの正面
図である。
【図10】図7におけるZZ断面図である。
【図11】図7に示す第3の実施形態のパイロットドリ
ル31の拡大断面図である。
【図12】本発明の第4の実施形態における液剤注入装
置41のノンコアビット42を突出させた状態を示す一
部破断側面図である。
【図13】図12に示す本発明の第4の実施形態におけ
る液剤注入装置41の拡大断面図である。
【図14】本発明の第5の実施形態を示す一部破断側面
図である。
【符号の説明】
1 工具本体 3 ハンマ 4 デバイス 5 軸部 6,16A,16B ブロック 7 掘削パイプ 8 ビット 10 圧縮空気の供給管 11 排出管 21 ケーシングトップ 31 パイロットドリル 32 リングビット 33 インナービット 41 液剤注入装置 42 ノンコアビット 47,49 連通路 48,50 ノズル 53,54 通路 61 検知手段 62 ケーシング 63 ターゲット 64 発光器 O 工具本体1の回転軸線 S ブロック6…の間に画成される軸線O上の間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 和由 岐阜県安八郡神戸町大字横井字中新田1528 番地 三菱マテリアル株式会社岐阜製作所 内 (72)発明者 佐藤 茂 岐阜県安八郡神戸町大字横井字中新田1528 番地 三菱マテリアル株式会社岐阜製作所 内 (72)発明者 林 猛 岐阜県安八郡神戸町大字横井字中新田1528 番地 三菱マテリアル株式会社岐阜製作所 内 (72)発明者 藤墳 和夫 岐阜県安八郡神戸町大字横井字中新田1528 番地 三菱マテリアル株式会社岐阜製作所 内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線回りに回転される工具本体に、ハン
    マによる上記軸線方向の衝撃力を受けるデバイスが配設
    されるとともに、このデバイスの先端に、軸部を介して
    回動自在に複数のブロックが設けられ、これらのブロッ
    クは、上記工具本体の掘削方向側への回転に伴い、上記
    軸線からの外径が拡径する方向に上記軸部回りに回転し
    て位置決めされるとともに、上記工具本体の掘削方向と
    は反対側への回転に伴い、上記軸線からの外径が縮径す
    る方向に回転して位置決めするようになされた掘削工具
    において、上記工具本体には、複数の上記ハンマおよび
    デバイスが配設されており、これら複数のデバイスのそ
    れぞれ先端に、上記軸部を介して少なくとも一の上記ブ
    ロックが設けられていることを特徴とする掘削工具。
  2. 【請求項2】 一の上記デバイスの先端には、一の上記
    ブロックが設けられていることを特徴とする請求項1に
    記載の掘削工具。
  3. 【請求項3】 上記複数のデバイスには、上記ハンマに
    よる衝撃力が同時的に与えられることを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載の掘削工具。
  4. 【請求項4】 上記工具本体には、上記複数のハンマお
    よびデバイスが、上記軸線を中心としてその周りに配置
    されているとともに、これらのデバイスの先端に設けら
    れる上記ブロックは、上記軸線からの外径が縮径する方
    向に回転して位置決めされた状態において、上記軸線上
    に間隙が画成されるようになされており、この間隙から
    は、先進ボーリングを行うためのパイロットドリルが、
    上記軸線に沿って該工具本体の先端側に出没可能に設け
    られていることを特徴とする請求項1ないし請求項3の
    いずれかに記載の掘削工具。
  5. 【請求項5】 上記工具本体には、上記複数のハンマお
    よびデバイスが、上記軸線を中心としてその周りに配置
    されているとともに、これらのデバイスの先端に設けら
    れる上記ブロックは、上記軸線からの外径が縮径する方
    向に回転して位置決めされた状態において、上記軸線上
    に間隙が画成されるようになされており、この間隙から
    は、掘削すべき地盤に対して薬液等の液剤を注入する液
    剤注入装置が該工具本体の先端側に出没可能に設けられ
    ていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいず
    れかに記載の掘削工具。
  6. 【請求項6】 上記工具本体には、上記複数のハンマお
    よびデバイスが、上記軸線を中心としてその周りに配置
    されているとともに、上記軸線上には、該工具本体の進
    行方向を検知するための検知手段が設けられていること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    の掘削工具。
  7. 【請求項7】 上記検知手段は、上記工具本体の先端側
    の上記軸線上に後方側を向くように設けられたターゲッ
    トと、このターゲットに向けて後方側から検出光を投射
    する発光器とを備えていることを特徴とする請求項6に
    記載の掘削工具。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007032251A (ja) * 2005-12-15 2007-02-08 Tokyo Seiko Co Ltd パイプアンカーの埋設装置
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CN102518393A (zh) * 2011-12-15 2012-06-27 贵州航天天马机电科技有限公司 一种组合潜孔锤
KR101337974B1 (ko) * 2012-01-30 2013-12-06 창신인터내셔날 주식회사 배출공기량 조절이 가능한 조합해머

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