JP3528986B2 - フォアパイルの造成工法 - Google Patents

フォアパイルの造成工法

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JP3528986B2
JP3528986B2 JP31067694A JP31067694A JP3528986B2 JP 3528986 B2 JP3528986 B2 JP 3528986B2 JP 31067694 A JP31067694 A JP 31067694A JP 31067694 A JP31067694 A JP 31067694A JP 3528986 B2 JP3528986 B2 JP 3528986B2
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巖 中原
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トンネルや地下坑道の
造成工事に於けるフォアパイルの造成工法に関する。
尚、本明細書に於て「フォアパイル」とは、硬化材と周
辺土壌との混合によって地盤中に造成された補強用の円
柱状硬化層をいう。
【0002】
【従来の技術】近年、トンネル造成工事に於て、上部に
構造物が建っていたり土塊の被りの薄い崩壊性地山での
大断面トンネル建設が増加している。このため、大型掘
削機械に対応する補助工法として、掘削時の地山の先行
緩みの防止や切羽,天端の崩壊を防止する目的で、トン
ネルの掘削に先立ち、切羽前方にトンネル断面に沿って
フォアパイルをアーチ状に造成することにより、切羽の
安定を図る先受け工法が広く採用されている。
【0003】図11乃至図14は図15に示すダブルロ
ータリー式の穿孔装置1を備えた削孔機によるフォアパ
イルの造成工法を示し、この従来工法は、図15に示す
ように先端にインナービット3を装着した内管5を補強
用鋼管7内に挿入して、これらを夫々ロータリユニット
(回転機構)9,11で同軸上に保持した後、先ず、内
管5と補強用鋼管7を坑部開削進行方向へ向けて図11
に示す開削対象地盤13の周縁地盤15に回転圧入し乍
ら、内管5先端のインナービット3と補強用鋼管7の先
端に装着したリングビット17とで、ビット前面部の地
盤15を図12の改良造成部m手前まで一次削孔する。
【0004】そして、一次削孔完了後、図12に示すよ
うにインナービット3と内管5の先端側に装着した噴射
装置19を補強用鋼管7の先端から突出させて、当該噴
射装置19から硬化材Gを側方に高圧噴射して改良造成
部mに円柱状の固化造成体21を造成し、次いで、図1
3の如く補強用鋼管7を地中に残して内管5を引き抜く
ことにより、補強用鋼管7を芯材とするフォアパイル2
3を当該改良造成部mに造成するものである。そして、
図14に示すように斯かるフォアパイル23を開削対象
地盤13に沿って順次隣接造成してアーチ状の覆工体2
5を構築した後、覆工体25の内側の開削対象地盤13
を覆工体25の長さ以下の範囲で掘削して支保覆工を行
う工程を繰り返し乍ら、トンネルを掘削している。
【0005】尚、図15中、27は排土スイベル、29
は高圧スイベルを示す。又、従来、フォアパイルの造成
に於て、上述の如く改良造成部手前まで地盤を一次削孔
する場合、図16に示すようにインナービット31やリ
ングビット33による削孔と同時に、削孔用水Wを削孔
方向へ噴射させて地盤を削孔していく方法も採られてお
り、削孔用水Wはインナービット31の中央に設けられ
た噴射孔35から削孔方向へ噴射されると共に、内管3
7の先端に装着した噴射装置39の複数の噴射ノズル3
9aから、補強用鋼管41の内壁41aに向かって斜め
前方へ噴射されるようになっている。
【0006】そして、補強用鋼管41の内壁41aに向
かって噴射された削孔用水Wは、当該内壁41aに衝突
してインナービット31とリングビット33との間の空
隙43から削孔方向へ高圧噴射されて、噴射孔35から
噴射された削孔用水Wと共に地盤を削孔していくように
なっている。尚、一次削孔の完了後、上記噴射装置39
の噴射ノズル39aからは、内管37を介して供給され
た硬化材Gが斜め前方へ高圧噴射されて、図12に示す
従来例と同様、改良造成部に円柱状の固化造成体を造成
する機能を有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、上述した各
従来例にあっては、インナービット3,31とリングビ
ット17,33による一次削孔に於て、特にインナービ
ット3,31の損耗が著しいという不具合が指摘されて
いる。即ち、図11乃至図15に示した従来例では、地
盤15を直接インナービット3とリングビット17で一
次削孔するため、メインとなって地盤15を削孔するイ
ンナービット3の損耗が著しく、又、図16に示す従来
例にあっては削孔用水Wによる削孔を同時に行うもの
の、噴射ノズル39aから斜め前方へ噴射された削孔用
水Wは、内壁41aに衝突してインナービット31とリ
ングビット33との空隙43から削孔方向へ噴射される
ため、殆どインナービット31による削孔に寄与してい
ないのが実情であり、同様に噴射孔35から噴射される
削孔用水Wも削孔方向へ高圧噴射されるため、インナー
ビット31による削孔に殆ど寄与していないのが実情で
あった。
【0008】又、上述した各従来例では、削孔及び固化
造成体の造成時に、スライムが内管5,37と補強用鋼
管7,41との間に詰まり易いといった欠点も指摘され
ており、従来、何らその対策が講じられていないのが実
情であった。本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもの
で、フォアパイルの造成に於て地盤を改良造成部手前ま
で一次削孔するに当たり、インナービットの損耗を軽減
すると共に、スライムの搬出効果を高めたフォアパイル
の造成工法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、請求項1に係るフォアパイルの造成工法は、高圧流
体の噴射孔を有するインナービットが先端に装着され、
その後方に高圧流体を斜め前方と斜め後方に噴射する噴
射装置が装着された内管を、ガイドセル上を移動可能な
基台に配置した回転機構又は回転打撃機構に保持すると
共に、上記噴射装置から斜め前方に噴射された削孔用水
を、インナービットとの空隙から削孔軸線中心方向へ曲
折させるテーパ部を有する削孔ビットが先端に装着され
た補強用鋼管を、上記回転機構又は回転打撃機構の前方
に配置した回転機構で保持して、当該補強用鋼管内に内
管をその先端まで挿入した後、内管と補強用鋼管を坑部
開削進行方向へ向けて開削対象地盤の周縁地盤に回転圧
入し乍ら削孔用水を圧送し、上記インナービットと削孔
ビット及びインナービットの噴射孔から噴射される削孔
用水と削孔ビットのテーパ部で曲折されて削孔軸線中心
方向へ噴射される削孔用水とで地盤を削孔すると同時
に、噴射装置から斜め後方へ削孔用水を噴射し、その噴
流による吸引力で補強用鋼管内にスライムを吸引してこ
れを排出し乍らビット前面部の地盤を改良造成部手前ま
で一次削孔し、一次削孔完了後、インナービットと噴射
装置を補強用鋼管の先端から突出させて、補強用鋼管と
内管を同様に地盤へ回転圧入し且つインナービットの噴
射孔と噴射装置から夫々硬化材を高圧噴射させて、周辺
土壌と硬化材との混合により固化造成体を所定位置まで
造成し、固化造成体の造成後、内管を引き抜き回収して
補強用鋼管を芯材とするフォアパイルを地盤中の改良造
成部に造成するものである。
【0010】そして、請求項2に係る発明は、請求項1
記載のフォアパイルの造成工法に於て、内管を保持する
回転機構又は回転打撃機構と、補強用鋼管を保持する回
転機構のいずれか一方を基台上に移動可能に配置すると
共に、他方を基台上に固定して両機構を油圧シリンダで
連結し、一次削孔完了後、油圧シリンダを作動させて内
管を保持する回転機構又は回転打撃機構と補強用鋼管を
保持する回転機構のいずれか一方を基台上を移動させる
ことにより、インナービットと噴射装置を補強用鋼管の
先端から突出させることを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1に係るフォアパイルの造成工法によれ
ば、地盤を改良造成部手前まで一次削孔するに当たり、
噴射装置から削孔用水を斜め前方と斜め後方に噴射させ
ると、削孔用水は補強用鋼管の内壁に衝突した後、内壁
に沿って前後方向へ夫々進むが、内壁に沿って前方へ進
んだ削孔用水は、削孔ビットのテーパ部で削孔軸線中心
方向へ曲折されてインナービットとの空隙からインナー
ビットの前面に噴射し、インナービットと共にインナー
ビット前面の地盤を削孔することとなる。
【0012】又、噴射装置から斜め後方へ噴射された削
孔用水は、補強用鋼管の内壁に衝突してこれに沿って後
方へと進むが、その噴流により噴射装置の前方部に負圧
が生じるので、削孔に伴うスライムがインナービットと
削孔ビットとの間から補強用鋼管内に吸引されて外部に
排出されることとなる。そして、請求項2に係る発明に
よれば、油圧シリンダを作動させて内管を保持する回転
機構又は回転打撃機構と補強用鋼管を保持する回転機構
のいずれか一方を移動させることにより、補強用鋼管の
先端からインナービットと噴射装置が突出することとな
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は請求項1及び請求項2に係る造成工法
の一実施例に用いる穿孔装置を示し、図に於て、45は
削孔機のガイドセル47上をチェーンフィードで移動す
る基台で、当該基台45上に周知の回転機構49と回転
打撃機構51が配置されており、回転機構49はローラ
53を介して基台45上を前後方向へ移動可能に配置さ
れ、又、その後方に位置する回転打撃機構51は基台4
5に固定された構造となっている。そして、回転機構4
9には、回転打撃機構51に装着した油圧シリンダ55
のピストンロッド55aが連結されており、油圧シリン
ダ55の作動で回転機構49が基台45上を前後方向へ
移動するようになっている。
【0014】そして、本実施例に係る穿孔装置57は、
回転機構49に保持された補強用鋼管59内に、図2に
示す内管61が回転打撃機構51で同軸上に保持された
二重管構造となっており、ガイドセル47の先端側には
補強用鋼管59の芯出しを行うセントライザー63が装
着されている。図2に示すように内管61は、その後端
側に高圧スイベル65を装着したエキステンションロッ
ド67とシャンクロッド69が順次螺着され、そして、
当該シャンクロッド69を介して内管61が回転打撃機
構51に保持されている。又、内管61の先端にはイン
ナービット71が装着されているが、当該インナービッ
ト71と内管61との間に噴射装置73が取り付けられ
ている。
【0015】噴射装置73は、図3に示すように内管6
1に螺着可能な管体75と、その周壁に設置された2つ
の噴射ノズル77,79とからなり、管体75は内管6
1と同一の内外径寸法を以って成形されている。そし
て、噴射ノズル77,79は、夫々、前後に位置をずら
して管体75の周壁に180°の間隔を置いて取り付け
られており、前方の噴射ノズル77は削孔用水Wや後述
するセメントペースト等の硬化材Gを斜め前方に噴射
し、又、後方の噴射ノズル79は削孔用水Wや硬化材G
を斜め後方に噴射させるようになっている。
【0016】一方、図4に示すように補強用鋼管59
は、その後端側にレジューサー81,排土スイベル83
が順次螺着されており、当該排土スイベル83が回転機
構49に接続されている。そして、図3に示すように内
管61を補強用鋼管59の後端側から先端まで挿入し
て、噴射装置73の各噴射ノズル77,79から削孔用
水Wを噴射させると、削孔用水Wは補強用鋼管59の内
壁59aに衝突した後、内壁59aに沿って夫々前後方
向に進むが、補強用鋼管59の先端にはリング状の削孔
ビット85が取り付けられている。
【0017】そして、図3に示すように削孔ビット85
の補強用鋼管59への挿入側端部にはテーパ部87が設
けられており、当該テーパ部87が、補強用鋼管59の
内壁59aに沿って前方に進む噴射ノズル77からの削
孔用水Wを削孔軸線中心方向へ曲折させて、図5の如く
インナービット71の刃71a間からインナービット7
1の前面に噴射させ、インナービット71と共にインナ
ービット71前面の地盤を削孔させるようになってい
る。そのため、噴射ノズル77は、削孔用水Wをインナ
ービット71の刃71a間に通すように管体75の所定
位置に取り付けられている。
【0018】その他、図3に於て、89はインナービッ
ト71の中心に設けられた噴射孔である。本実施例に於
ける穿孔装置57はこのように構成されており、当該穿
孔装置57を用いて請求項1及び請求項2に係る造成工
法の一実施例は以下の如く実施される。
【0019】ガイドセル47は図示しない削孔機のブー
ムに取り付けられている。そこで、先ず、上記穿孔装置
57を搭載した削孔機を開削対象地盤の前まで走行し
て、ベースロッドで穿孔装置57の高さ方向を定め、
又、仰向角度と左右傾斜による対象地盤壁面との位置を
確定して、図6の如く穿孔装置57を所定位置にセット
する。
【0020】そして、従来と同様、回転機構49で補強
用鋼管59を回転し、同時に回転打撃機構51で内管6
1に打撃を与え乍らこれを回転させて、インナービット
71と削孔ビット85で図7に示すように改良造成部の
手前まで地盤91を一次削孔するが、このとき、同時に
高圧スイベル65から内管61内に削孔用水Wを送水し
て、インナービット71の噴射孔89から削孔用水Wを
削孔方向に噴射させると共に、噴射装置73の噴射ノズ
ル77,79から、夫々、削孔用水Wを斜め前方と斜め
後方に高圧噴射させる。尚、この一次削孔に於て、補強
用鋼管59と内管61の両先端の位置関係は図3の如き
状態としておく。
【0021】而して、斯様に噴射ノズル77,79から
削孔用水Wを斜め前方と斜め後方に噴射させると、上述
したように削孔用水Wは、図3の如く補強用鋼管59の
内壁59aに衝突した後、内壁59aに沿って前後方向
へ夫々進むが、噴射ノズル77から噴射された削孔用水
Wは、削孔ビット85のテーパ部87で削孔軸線中心方
向へ曲折されてインナービット71の刃71a間からイ
ンナービット71の前面に噴射し、インナービット71
と共にインナービット71前面の地盤91を削孔する。
【0022】又、噴射ノズル79から斜め後方へ噴射さ
れた削孔用水Wは、補強用鋼管59の内壁59aに衝突
してこれに沿って後方へと進むが、その噴流により噴射
ノズル79の前方部に負圧が生じるので、削孔に伴うス
ライムがインナービット71と削孔ビット85との間か
ら補強用鋼管59内に吸引されて、排土スイベル83か
ら外部に排出されることとなる。
【0023】そして、図7に示すように改良造成部の手
前まで地盤91の一次削孔を終えた後、図8に示すよう
に油圧シリンダ55を作動させて回転機構49を回転打
撃機構51方向へ移動し、インナービット71と噴射装
置73の噴射ノズル77,79を補強用鋼管59の先端
から突出させる。そして、削孔用水Wに代え高圧スイベ
ル65から内管61内に硬化材Gを圧送して、インナー
ビット71の噴射孔89と噴射ノズル77,79から硬
化材Gを高圧噴射し、図9の如く周辺土壌と硬化材Gと
の混合により固化造成体93を所定位置まで造成する。
このとき、スライムは補強用鋼管59内を通って排土ス
イベル83から外部に排出される。
【0024】このようにして固化造成体93を所定位置
まで造成した後、図10に示すように補強用鋼管59と
レジューサー81との連結を外して基台45を後方へ移
動させれば、補強用鋼管59を地中に残し乍ら内管61
が補強用鋼管59から引き抜かれて、地盤91の改良造
成部に補強用鋼管59を芯材とするフォアパイル95が
造成されることとなる。
【0025】そして、斯かる工程を順次繰り返して、図
14に示す従来例の如くフォアパイル95を順次隣接造
成することにより、覆工体が坑部開口周縁に沿ってアー
チ状に構築されて切羽の安定性が確保されるので、覆工
体の内側の開削対象地盤を構築した覆工体の長さ以下の
範囲で開削掘進してトンネルの掘削が行われることとな
る。
【0026】このように、上記穿孔装置57を用いた本
実施例の造成工法によっても、図11以下に示す従来例
と同等、補強用鋼管59を芯材とするフォアパイル95
の造成が可能であるが、上述したように本実施例は、地
盤91を一次削孔するに当たり、インナービット71と
削孔ビット85による地盤91の削孔に加え、硬化材G
を噴射して固化造成体93を造成する噴射装置73を利
用して、当該噴射装置73の噴射ノズル77から削孔用
水Wを斜め前方に高圧噴射させ、この削孔用水Wを削孔
ビット85に設けたテーパ部87で削孔軸線中心方向へ
曲折させてこれをインナービット71の刃71a間から
インナービット71の前面に噴射させることにより、イ
ンナービット71と共にインナービット71前面の地盤
91を削孔させるようにしたので、図11以下に示す従
来例に比し一次削孔時に於けるインナービット71の損
耗を著しく軽減させることが可能となった。
【0027】又、上述したように本実施例は、一次削孔
時に噴射ノズル79から斜め後方へ削孔用水Wを噴射さ
せるため、その噴流により噴射ノズル79の前方部に負
圧が生じ、その結果、本実施例によれば、スライムがイ
ンナービット71と削孔ビット85との間から補強用鋼
管59内に吸引されて、従来に比し一次削孔時に於ける
スライムの搬出効果が著しく向上することとなった。
【0028】更に又、本実施例では、油圧シリンダ55
を介して回転機構49を基台45上に移動可能としたの
で、インナービット71を補強用鋼管59内に速やかに
収納したり補強用鋼管59の先端から速やかに突出させ
ることができると共に、インナービット71を補強用鋼
管59内に収めた状態又はインナービット71を補強用
鋼管59の先端から突出させた状態で各々の削孔或いは
同時削孔が可能となり、従来に比し削孔能率を高めるこ
とができる利点を有する。
【0029】而も、硬化材Gの噴射による固化造成体9
3の造成時にスライムが補強用鋼管59内に詰まってし
まうと、噴射圧力により内圧が高くなって造成効率が悪
化してしまう虞があるが、このような場合、本実施例に
よれば、内管61を補強用鋼管59内に戻して噴射ノズ
ル79による噴流でスライム詰まりを解消することがで
きる利点を有する。
【0030】尚、上記実施例は、ローラ53を介して回
転機構49を前後方向へ移動可能としたが、回転打撃機
構51をローラ53を介して基台45上を前後方向へ移
動可能とすると共に回転機構49を基台45に固定し
て、回転機構49に装着した油圧シリンダ55のピスト
ンロッド55aを回転打撃機構51に連結してもよい
し、又、上記実施例では、回転打撃機構51で内管61
を保持した穿孔装置57を用いたが、内管61を回転機
構で保持した穿孔装置を用いてもよく、これらの穿孔装
置を用いた本発明方法の各実施例によっても、上記実施
例と同様、所期の目的を達成することが可能である。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1及び請求項
2に係る発明工法によれば、従来に比し一次削孔時に於
けるインナービットの損耗を著しく軽減させることが可
能となると共に、一次削孔時に於けるスライムの搬出効
果が著しく向上することとなった。
【0032】而も、硬化材の噴射によるフォアパイルの
造成時に補強用鋼管内にスライムが詰まってしまった場
合には、内管を再度補強用鋼管内に戻して噴射装置によ
る噴流でスライム詰まりを解消することができるため、
効率のよいフォアパイルの造成が可能となる。更に又、
請求項2に係る造成工法によれば、上記効果に加え、イ
ンナービットを補強用鋼管内に速やかに収納したり補強
用鋼管の先端から速やかに突出させることができると共
に、インナービットを補強用鋼管内に収めた状態又はイ
ンナービットを補強用鋼管の先端から突出させた状態で
各々の削孔或いは同時削孔が可能となり、従来に比し削
孔能率を高めることができる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1及び請求項2に係る造成工法の一実施
例に用いる穿孔装置の側面図である。
【図2】内管とこれに接続する噴射装置やインナービッ
ト等の分解側面図である。
【図3】内管と補強用鋼管の先端側断面図である。
【図4】補強用鋼管とこれに接続する削孔ビット等の分
解側面図である。
【図5】図3のV−V線断面図である。
【図6】フォアパイルの造成に当たり、穿孔装置を所定
の位置にセットした状態を示すフォアパイルの造成工法
の一工程図である。
【図7】一次削孔の作業状態を示すフォアパイルの造成
工法の一工程図である。
【図8】一次削孔完了後、インナービットを補強用鋼管
の先端から突出させた状態を示すフォアパイルの造成工
法の一工程図である。
【図9】硬化材の噴射による固化造成体の造成状態を示
すフォアパイルの造成工法の一工程図である。
【図10】内管の引抜き状態を示すフォアパイルの造成
工法の一工程図である。
【図11】開削対象地盤とその周縁地盤の断面図であ
る。
【図12】従来のフォアパイルの造成工法を示す説明図
である。
【図13】地盤中のフォアパイルの断面図である。
【図14】フォアパイルによる覆工体を形成したトンネ
ルの横断面図である。
【図15】従来の穿孔装置の側面図である。
【図16】従来の他の穿孔装置の要部断面図である。
【符号の説明】
45 基台 47 ガイドセル 49 回転機構 51 回転打撃機構 55 油圧シリンダ 57 穿孔装置 59 補強用鋼管 59a 内壁 61 内管 65 高圧スイベル 71 インナービット 73 噴射装置 77,79 噴射ノズル 83 排土スイベル 85 削孔ビット 87 テーパ部 89 噴射孔 91 地盤 95 フォアパイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧流体の噴射孔を有するインナービッ
    トが先端に装着され、その後方に高圧流体を斜め前方と
    斜め後方に噴射する噴射装置が装着された内管を、ガイ
    ドセル上を移動可能な基台に配置した回転機構又は回転
    打撃機構に保持すると共に、 上記噴射装置から斜め前方に噴射された削孔用水を、イ
    ンナービットとの空隙から削孔軸線中心方向へ曲折させ
    るテーパ部を有する削孔ビットが先端に装着された補強
    用鋼管を、上記回転機構又は回転打撃機構の前方に配置
    した回転機構で保持して、当該補強用鋼管内に内管をそ
    の先端まで挿入した後、 内管と補強用鋼管を坑部開削進行方向へ向けて開削対象
    地盤の周縁地盤に回転圧入し乍ら削孔用水を圧送し、上
    記インナービットと削孔ビット及びインナービットの噴
    射孔から噴射される削孔用水と削孔ビットのテーパ部で
    曲折されて削孔軸線中心方向へ噴射される削孔用水とで
    地盤を削孔すると同時に、 噴射装置から斜め後方へ削孔用水を噴射し、その噴流に
    よる吸引力で補強用鋼管内にスライムを吸引してこれを
    排出し乍らビット前面部の地盤を改良造成部手前まで一
    次削孔し、 一次削孔完了後、インナービットと噴射装置を補強用鋼
    管の先端から突出させて、補強用鋼管と内管を同様に地
    盤へ回転圧入し且つインナービットの噴射孔と噴射装置
    から夫々硬化材を高圧噴射させて、周辺土壌と硬化材と
    の混合により固化造成体を所定位置まで造成し、 固化造成体の造成後、内管を引き抜き回収して補強用鋼
    管を芯材とするフォアパイルを地盤中の改良造成部に造
    成することを特徴とするフォアパイルの造成工法。
  2. 【請求項2】 内管を保持する回転機構又は回転打撃機
    構と、補強用鋼管を保持する回転機構のいずれか一方を
    基台上に移動可能に配置すると共に、他方を基台上に固
    定して両機構を油圧シリンダで連結し、 一次削孔完了後、油圧シリンダを作動させて内管を保持
    する回転機構又は回転打撃機構と補強用鋼管を保持する
    回転機構のいずれか一方を基台上を移動させることによ
    り、インナービットと噴射装置を補強用鋼管の先端から
    突出させることを特徴とする請求項1記載のフォアパイ
    ルの造成工法。
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