JP4349522B2 - 地盤改良工法 - Google Patents

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本発明は、地盤中に固結体を築造して当該地盤を改良する地盤改良工法に関する。より詳細には、本発明は、水平方向(略水平な方向を含む)に延在する部分を有する地中固結体を築造する地盤改良工法に関する。
水平方向に地中固結体を築造する工法について、従来は、地表から直接施工することは出来ない、とされてきた。
その様な工法について、地表から施工を行う場合には、発進立孔及び到達立孔を掘削して、発進立孔と到達立孔との間で地中固結体を築造するのが一般的である。すなわち、水平方向に地中固結体を築造する工法を実施するためには、発進立孔及び到達立孔を掘削して、その間で水平方向へボーリング孔を掘削して、固結材を充填する必要があり、発進立孔及び到達立孔を掘削することなく、地表面から直接ボーリング孔を水平方向に掘削する様な施工はされていない。
また、発進立孔及び到達立孔を掘削して行う上述の従来技術では、曲線施工が出来なく、任意の経路に沿って掘削及び固化材を充填する経路を設定することが困難である。
ここで、近年、可撓性のある掘削ロッドを用いて所定の曲線経路を掘削することが出来る技術が提案されている(いわゆる「曲がりボーリング」)が、係る技術を用いた場合には、掘削ロッド先端が地上側に露出する(貫通する)状態でなければ、地中固結体を築造することが困難である。
換言すれば、可撓性のある掘削ロッドを用いて所定の曲線経路を削孔したとしても、いわゆる「盲孔」の状態では、削孔された曲線経路を拡径して地中固結体を造成することは出来なかった。
その他の従来技術として、オーガーを用いて水平方向の掘削及び固化材の充填を行う技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。
しかし、係る技術では、湾曲した経路に沿って掘削及び固化材の充填を行うことが不可能である。
特開平10−183599号工法
本発明は上述した従来技術に鑑みて提案されたものであり、湾曲部分及び水平方向に延在した領域を含む任意の経路に沿って地中固結体を築造して地盤を改良することが出来て、しかも、貫通孔の削孔を必要としない地盤改良工法の提供を目的としている。
本発明の地盤改良工法は、可撓性を有する掘削ロッド(いわゆる「曲がりボーリング」で用いられる掘削ロッド2)を用いて(湾曲部分及び水平方向に延在した領域を含む任意の経路に沿って)ボーリング孔(h)を削孔する工程(可撓性のロッド2による削孔工程;図1)と、環状のケーシング(鞘管、特殊ケーシング4)が可撓性を有する掘削ロッド(2)を収容しつつ当該掘削ロッド(2)の周辺の地盤(G)を掘削しながらボーリング孔(h)に沿って挿入される工程(鞘管挿入工程;図2〜図3)と、可撓性を有する掘削ロッド(2)を引抜く工程(図4)と、環状のケーシング(鞘管、特殊ケーシング4)内に固化材充填手段(モニタ5)を挿入する工程(固化材充填手段建て込み工程;図5)と、切削用流体(例えば、切削用泥水)を噴射し固化材(C)を注入しつつ固化材充填手段(モニタ5)を地上側(E)に移動する工程(固化材充填工程;図6)、とを有している(請求項1)。
なお、本明細書において、「水平方向」なる文言は、「略水平な方向」をも含む文言として使用されている。
また、本発明の地盤改良工法は、可撓性を有する掘削ロッド(いわゆる「曲がりボーリング」で用いられる掘削ロッド2)を用いて(湾曲部分及び水平方向に延在した領域を含む任意の経路に沿って)ボーリング孔(h)を削孔し、且つ、環状のケーシング(鞘管、特殊ケーシング4)が可撓性を有する掘削ロッド(2)を収容しつつ当該掘削ロッドの周辺の地盤(G)を掘削しながらボーリング(h)孔に沿って挿入される工程(図1で示す可撓性のロッド2による削孔工程と、図2〜図3で示す鞘管挿入工程とを、同時に行う工程)と、可撓性を有する掘削ロッド(2)を引抜く工程(図4)と、環状のケーシング(鞘管、特殊ケーシング4)内に固化材充填手段(モニタ5)を挿入する工程と、切削用流体(例えば、切削用泥水)を噴射し固化材(C)を注入しつつ固化材充填手段(モニタ5)を地上側(E)に移動する工程(固化材充填工程;図6)、とを有している(請求項2)。
この場合、可撓性を有する掘削ロッド(いわゆる「曲がりボーリング」で用いられる掘削ロッド2)を用いて削孔されたボーリング孔(h)が、可撓性を有する掘削ロッド(2)を収容しつつ当該掘削ロッドの周辺の地盤(G)を掘削しながら環状のケーシング(鞘管、特殊ケーシング4)がボーリング(h)孔に沿って挿入されるのに対して、僅かに先行している。
本発明において、固化材充填手段(モニタ5)を地上側(E)に移動する前記工程(固化材充填工程;図6)では、固化材充填手段(モニタ5)を所定の角度ずつ(例えば、180°、360°等)回転と逆回転を繰り返す(例えば、180°或いは360°毎に、時計方向への回転と反時計方向への回転を交互に繰り返す:揺動)のが好ましい(請求項3)。
ここで、固化材充填手段(5)を地上側(E)に移動する前記工程(固化材充填工程;図6)において、固化材充填手段(モニタ5)を所定の角度ずつ(例えば、180°、360°等)回転と逆回転を繰り返す(例えば、180°或いは360°毎に、時計方向への回転と反時計方向への回転を交互に繰り返す:揺動させる)ことなく、時計方向或いは反時計方向の何れか一方の側へ回転させても良い。
但し、その場合(時計方向或いは反時計方向の何れか一方の側へ回転させる場合)は、固化材充填手段(5)を先端に設けたロッド(50)、固化材(セメントミルク)供給用配管(例えばホース6)、切削用流体(例えば泥水、エア)供給用配管(例えばホース7)が捻れない様に、当該ロッド(50)及びホース(6,7)に捻れ防止手段(例えば、ユニバーサルジョイント等の各種継手)を設ける必要がある。
本発明において、固化材充填手段(モニタ5)を地上側(E)に移動する前記工程(固化材充填工程;図6)に際して、固化材充填手段(モニタ5)を地上側(E)に移動する度毎に、固化材充填手段(5)を地上側(E)に移動する距離だけ環状のケーシング(鞘管、特殊ケーシング4)を地上側に移動することが好ましい。
本発明の実施に際して、環状のケーシング(鞘管、特殊ケーシング4)が可撓性を有する掘削ロッド(2)を収容しつつ当該掘削ロッド(2)の周辺の地盤(G)を掘削しながらボーリング孔(h)に沿って挿入される前記工程(鞘管挿入工程;図2〜図3)では、環状のケーシング(鞘管、特殊ケーシング4)の(切羽側の)先端から切削用流体(例えば切削用泥水のジェットJw2)が(環状のケーシングの前方側に向って)噴射されて、当該環状のケーシング(4)の横断面(環状のケーシング4の進行方向に垂直な平面)に相当する領域を掘削するのが好ましい(請求項4)。
そして本発明において、固化材充填手段(5)から切削用流体(例えば、切削用泥水J及びJc)が噴射する際に、環状のケーシング(鞘管、特殊ケーシング4)の所定箇所(例えば、切羽側先端部、切羽側先端部から所定距離だけ地上側へ離隔した部分)からスラリー排出用流体(例えば、泥水、空気Ja等)が地上側(E)へ向って噴出する様に構成されるのが好ましい(請求項5)。
本発明の地盤改良工法によれば、可撓性を有する掘削ロッド(いわゆる「曲がりボーリング」で用いられる掘削ロッド2)を用いて(湾曲部分及び水平方向に延在した領域を含む任意の経路に沿って)ボーリング孔(h)を削孔し(可撓性のロッド2による削孔工程;図1)、且つ、環状のケーシング(鞘管、特殊ケーシング4)が可撓性を有する掘削ロッド(2)を収容しつつ当該掘削ロッド(2)の周辺の地盤(G)を掘削しながらボーリング孔(h)に沿って挿入される(鞘管挿入工程;図2〜図3)ので、環状のケーシング(鞘管、特殊ケーシング4)を配置してしまえば、可撓性を有する掘削ロッド(いわゆる「曲がりボーリング」で用いられる掘削ロッド2)を地上側に回収しても(引抜いても)、掘削されたボーリング孔(h)は環状のケーシング(鞘管、特殊ケーシング4)によって、地山の崩落等から保護される。また、固化材充填手段(モニタ5)の挿入も容易且つ確実に行われる。
さらに、施工の往路の過程で、環状のケーシング(4)で保護されたボーリング孔(h)を拡径して、固化材を充填するので、水平方向に延在する地中固結体であって、且つ、先端が地表側に開口しておらず、いわゆる「盲」状態の地中固結体を造成することが出来る。
そして、本発明によれば、可撓性を有する掘削ロッド(いわゆる「曲がりボーリング」で用いられる掘削ロッド2)を用いているため、発進立孔、到達立孔を掘削する必要が無い。
また、上述した様に、ボーリング孔や地中固結体の先端を地表側に露出する必要が無いので、その様な貫通孔を削孔出来ない様な現場でも施工が可能である。
さらに、水平方向に延在する領域が長くても、施工可能である。
固化材充填手段(モニタ5)を地上側(E)に移動する前記工程(固化材充填工程;図6)では、固化材充填手段(モニタ5)を所定の角度ずつ(例えば、180°、360°等)回転と逆回転を繰り返す(例えば、180°或いは360°毎に、時計方向への回転と反時計方向への回転を交互に繰り返す:揺動)ように構成すれば(請求項2)、固化材充填手段(5)を先端に設けたロッド(50)、固化材(セメントミルク)供給用配管(例えばホース6)、切削用流体(例えば泥水、エア)供給用配管(例えばホース7)は捻れることもない。
また、本発明において、環状のケーシング(鞘管、特殊ケーシング4)の(切羽側の)先端から切削用流体(例えば切削用泥水のジェットJw2)が(環状のケーシングの前方側に向って)噴射されて、当該環状のケーシング(4)の横断面に相当する領域を掘削する様に構成すれば(請求項3)、可撓性を有する掘削ロッド(いわゆる「曲がりボーリング」で用いられる掘削ロッド2)により長い距離に亘ってボーリング孔(h)を掘削したとしても、地山の崩壊から当該ボーリング孔(h)を確実に保護する環状のケーシング(鞘管、特殊ケーシング4)を、当該可撓性を有する掘削ロッド(2)の周囲に配置することが出来る。
ここで、水平方向に延在する領域が長いと(例えば、100m以上)、掘削時に発生するスラリーが地上側に上手く排出されないので、施工が困難となる恐れが存在する。
しかし、本発明において、スラリー排出用流体を地上側に向けて噴射する様に構成すれば(請求項4)、水平方向に延在する領域が長距離に亘っても、スラリーが確実に排出されるので、水平方向へ延在する地中固結体を造成することが可能である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
図1〜図6は、実施形態の地盤改良工法の施工工程を説明する工程図である。同図に基づいて、施工に要する設備・機械の構成及び工程を、順を追って説明する。
図1は可撓性のロッドによる削孔工程(所謂「曲がりボーリング」で用いられる掘削ロッド)を示している。
地上側Eには掘削機1が配置されている。図1で示す状態は、所定の角度で掘削機1から繰り出される可撓性のロッド(曲がりボーリングで用いられる掘削ロッド)2で、所定の深さまで斜め前方に堀り進み、以降、当該の施工地盤領域Gを水平に掘り進み、到達点まで掘削孔(ボーリング孔)hを掘り進んだ状態を示している。ここで、可撓性のロッド(曲がりボーリングで用いられる掘削ロッド)2による掘削孔(ボーリング孔)hの削孔は、所望の経路に沿って行うことが可能である。
次の、図2及び図3で示す鞘管挿入工程では、図1で示す可撓性のロッド2をガイドとして、当該可撓性ロッド2を包囲する様な鞘管(環状のケーシング、特殊ケーシング)4を挿入する。
環状のケーシング4は、詳細を図7に示すように、両端に突起状の接手部材41を有する要素管40同士が、前記突起状の接続部材41で噛合って構成されている。当該環状のケーシング4の先端部は、前記要素管40を長手方向の中心で切断し(切断され残った半分の要素管を符号42で示す)、その切断部に図8及び図9に詳細を示すノズル部材43が取り付けられている。
また、環状のケーシング4は、引っ張りとトルクは伝達出来るように構成されている。尚、ここで言う環状のケーシングに代えて、より柔軟な素材、例えば樹脂製のスリーブ状ケーシングを用いることも可能である。
前記ノズル部材43は図8に詳細を示すように、噴孔の向きを前方に向けた切削流体噴射ノズル44aと、その切削流体噴射ノズル44aの背面には噴孔の向きを前記切削用流体噴射ノズル44aの噴孔の向きと離反する方向に向けた排泥用流体噴射ノズル44bが取り付けられている。
前記切削流体噴射ノズル44aは、切削流体供給ホース45によって図示しない地上側の切削流体供給手段と接続されている。また、排泥用流体噴射ノズル44bは、地上側の図示しない例えば、コンプレッサとエアホース46を介して接続されており、高圧エアが供給されるように構成されている。
環状のケーシング4の挿入に際しては、環状のケーシング4先端の前記切削用流体噴射ノズル44aから切削流体(例えば切削用泥水Jw2)を噴射して、可撓性ロッド2周辺の地盤を環状のケーシング4の横断面、すなわち環状のケーシング4の進行方向に垂直な面を環状に掘削して、掘削された部分に環状のケーシング4を挿入する。
ここで、環状のケーシング4は、可撓性ロッド2で削孔されたボーリング孔hを、崩落等から確保するために必要である。
仮に可撓性ロッド2の先端で大きい径のボーリング孔を削孔しても、環状のケーシング4先端の切削用流体噴射ノズル(ジェットノズル)44a、排泥用流体噴射ノズル44b及び削孔用泥水供給ホース45、排泥用流体(例えば高圧エア)供給用ホース46は必要である。
可撓性ロッド2で削孔された孔hが、崩落等により環状のケーシング4を挿入出来る状態ではなくなっている可能性がある。そのため、環状のケーシング4先端で環状のケーシング4の断面形状に合わせて掘削して、崩落等が生じても環状のケーシング4を挿入出来る様にしている。
そして、環状のケーシング4を挿入すれば、後述する固化材充填手段(モニタ5)を当該環状のケーシング4内に挿入して、切羽側まで移動させることが可能となる。
環状のケーシング4による掘削、環状のケーシング4の挿入が完了したならば、図4(可撓性ロッド引抜工程)で示す様に、可撓性ロッド2を地上側に引抜く。
ここで、可撓性ロッド2を引抜く際には、環状のケーシング4が既に挿入されているので、崩落等により可撓性ロッド2が削孔したボーリング孔hが閉塞してしまう恐れは無い。
なお、図4において、図示の明確化のため、環状のケーシング4は符号のみを示し、環状のケーシング4内の可撓性ロッド2を実線で表示している。
図5の固化材充填手段(いわゆる「モニタ」)建て込み工程では、前記環状のケーシング4内に固化材充填手段(以降、固化材充填手段をモニタという)を挿入して、先端まで挿入する。
モニタ5は、図9の詳細図に示すように、モニタ操作用ロッド50の先端に取り付けられ、そのモニタ5先端から固化材(セメントミルク)Cを吐出し、側面で且つ軸中心と平行な一直線上に形成された1対の噴射孔N、Nから噴射された切削用流体(泥水、エア)の噴射ジェットJwが一点で交差する、いわゆる交差噴流Jcwを成す様に構成されている(後述の図11及び図12参照)。
或いは、モニタ5の側面に形成したノズルNsから、ジェットJが噴射されるように構成されている(図13)。
そして、モニタ5には、固化材(セメントミルク)供給用のホース52と、切削用流体(例えば、泥水、或いは泥水とエア)供給用ホース54とが接続されている。
拡径されたボーリング孔の先端までモニタ5が到達したならば、モニタ5から噴射される切削用流体(泥水、或いは、泥水とエア)により孔の周囲の土壌Gが切削されて、固化材Cが充填される領域に相当する長さ(に余裕代を含んだ分)Lだけ、環状のケーシング4を地上側に引抜く(矢印Y1)。
なお、地盤Gの状態如何によっては、図示しないツールを用いて、さらに削孔或いは掘削する場合もある。
図6の固化材充填工程では、モニタ5を180°ずつ、或いは360°ずつ、時計方向と反時計方向に交互に回転、逆回転を繰り返す(モニタ5を180°ずつ、或いは360°ずつ、揺動させる)。
モニタ5或いは操作用ロッド50を回転しないのは、モニタ5或いは操作用ロッド50を回転すると、前記切削水又は固化材(セメントミルク)供給用のホース6と、切削用流体供給用ホース7及び操作用ロッド50が捻れてしまうからである。
図示の実施形態では、モニタ5或いは操作用ロッド50を回転させずに、モニタ5を180°ずつ、或いは360°ずつ、揺動(回動)させている。この揺動或いは回動の角度、換言すれば回転方向を反転させる揺動(回動)角度は、後述する様に、断面円形の領域を掘削できる様に定められている。図示されていないが、モニタにノズルN、Nが3対設けられていれば揺動角度は120°となり、4対設けられていれば90°となる。
しかし、切削水又は固化材(セメントミルク)供給用のホース6、切削用流体供給用ホース7、操作用ロッド50にスイベルジョイントをつけて捻れないように構成するか、モニタ5の後端(地上側端部)にスイベルジョイントをつけて、モニタ5或いは操作用ロッド50を回転する様に構成することも可能である。
以下、施工手順で定められた領域の長さずつ、環状のケーシング4を地上側Eに引き出す。そして、モニタ5を揺動(回動)し且つ地上側Eに引き出す、すなわちモニタ5の揺動(回動)と地上側Eへの所定距離毎の移動とを繰り返すことにより、特殊ケーシングが引き出された領域を、環状のケーシング4を中心に切削用流体で地盤Gを切削して拡径し、固化材Cを注入、撹拌する。そして、拡径されたボーリング孔Hを固化材Cで充填する。そして、所望の地中固結体が造成されるまで、上述の作業を繰り返す。
水平部分が100m程度あると、スラリー(排泥)が地上側に排出されない恐れがある。そこで、図10に示すように、環状のケーシング4の先端から後方に向って、前述した排泥用流体噴射ノズル44bから、地上側へスラリーを排出するためのスラリー排出用流体(例えば、空気、水)を噴射する。
図10は、地上側へスラリーを排出するためのスラリー排出用流体(図10では高圧エア)Jaを排泥用流体噴射ノズル44bから噴射している状態を示している。
スラリーは、環状のケーシング4の先端部から当該排出用流体(高圧エア)Jaに連行されて地上側へ排出される。
なお、スラリー排出用流体を地上側に向けて噴射するための噴出機構は、ケーシング4の途中に(例えば複数箇所)設けても良い。また、水でも良い。
図11〜図13は、モニタ5を揺動(回動)しつつ、モニタ5の側面に設けたノズルNから高圧の切削用泥水のジェットJを噴射してそのジェットJ(あるいは交差ジェットJc)によって周辺土壌を掘削する態様を示している。
図11の実施例では、モニタ5の側面に形成した2対のノズルN、Nから噴射されるジェットJが所定の半径方向位置で交差して成る交差噴流Jcで掘削する態様である。揺動(回動)は、回転角度が180°だけ回動する毎に反対方向へ回転して、その結果、180°ずつ揺動するように構成されている。換言すれば、図11の実施例では、モニタが180°回動(揺動)する毎に回転方向を反転させれば、断面円形の地中固結体が造成されるのである。
図12の実施例では、図11と構成は同じであるが、1対のノズルN、Nのみがモニタ側面に形成されているので、円筒状の地中固結体造成のために、モニタ揺動(回動)は360°で反転するように構成されている。
なお、図11及び図12は、掘削範囲を正確に限定する必要がある場合(掘削孔の直径を精度良くする場合)の実施例である。
図13の実施例では、図11及び図12と異なり、交差ジェットではなく、単一のノズルNsからジェットJを噴射する実施形態であって、掘削範囲を正確に限定する必要が無い場合(比較的掘削孔の直径の精度が問われない場合)の実施例である。
ここで、モニタ5の先端から噴射される固化材Cは、図9〜図13に示すように、水平より上方めがけて噴射される。
これは、地中に形成される掘削孔が水平であるため、噴射された固化材Cが、孔の断面の下方に傾れてしまい、上方部に、空隙が出来ないように、予め、固化材Cの噴射向きを考慮した結果である。
上述したような環状のケーシング4及びモニタ5等を用いた地盤改良工法によれば、図14に示す様な、掘削孔全体が曲率を有する曲がり掘削孔Hcにも、上述と同様に施工は可能である。
本発明の実施形態によれば、発進立孔、到達立孔を掘削することなく、先端が地中に存在し(先端が地表側に露出していない)、且つ、水平部分を有する地中固結体を造成することが出来る。
また、貫通孔を削孔出来ない様な現場でも施工が可能である。
さらに、水平方向に延在する領域が長くても、施工可能である。
そして、地中固結体の造成に際して、モニタ5を先端に設けたロッド50、固化材(セメントミルク)供給用配管(例えばホース6)、切削用流体(例えば泥水、エア)供給用配管(例えばホース7)が捻れてしまうこともない。
それに加えて、ボーリング孔h(或いは、造成する予定の地中固結体)の水平方向に延在する領域が長くても、スラリーが確実に排出される。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない旨を付記する。
本発明の実施形態における削孔工程を示す工程図。 実施形態における環状のケーシング挿入工程の途中を示す工程図。 実施形態における環状のケーシング挿入工程の完了を示す工程図。 実施形態における可撓性のロッドの引抜工程を示す工程図。 実施形態における固化材充填手段立て込み工程を示す工程図。 実施形態における固化材充填工程を示す工程図。 実施形態で用いられる環状のケーシングの詳細を説明する側面図。 実施形態で用いられる環状のケーシング先端部の詳細及び切削用流体を噴射する態様を説明する側面図。 実施形態で用いられる固化材充填手段の周辺の構成を説明する側面図。 実施形態で用いられる環状のケーシング先端部から排泥用流体を噴射する態様を説明する側面図。 切削流体を噴射する一実施例の側面図。 切削流体を噴射する第1変形例の側面図。 切削流体を噴射する第2変形例の側面図。 全体が曲率を有する掘削孔の施工例を示す態様図。
符号の説明
1・・・掘削機
2・・・可撓性のロッド(曲がりボーリング用のロッド)
3・・・リール
4・・・鞘管/特殊ケーシング
5・・・固化材充填手段/モニタ
6・・・切削水又は固化材供給用のホース
7・・・切削用流体供給用ホース
41・・・接手部材
43・・・ノズル部材
45・・・切削流体供給ホース
46・・・エアホース
N・・・ノズル
Jc・・・交差噴流

Claims (5)

  1. 可撓性を有する掘削ロッドを用いてボーリング孔を削孔する工程と、環状のケーシングが可撓性を有する掘削ロッドを収容しつつ当該掘削ロッドの周辺の地盤を掘削しながらボーリング孔に沿って挿入される工程と、可撓性を有する掘削ロッドを引抜く工程と、環状のケーシング内に固化材充填手段を挿入する工程と、切削用流体を噴射し固化材を注入しつつ固化材充填手段を地上側に移動する工程、とを有していることを特徴とする地盤改良工法。
  2. 可撓性を有する掘削ロッドを用いてボーリング孔を削孔し、且つ、環状のケーシングが可撓性を有する掘削ロッドを収容しつつ当該掘削ロッドの周辺の地盤を掘削しながらボーリング孔に沿って挿入される工程と、可撓性を有する掘削ロッドを引抜く工程と、環状のケーシング内に固化材充填手段を挿入する工程と、切削用流体を噴射し固化材を注入しつつ固化材充填手段を地上側に移動する工程、とを有していることを特徴とする地盤改良工法。
  3. 固化材充填手段を地上側に移動する前記工程では、固化材充填手段を所定の角度ずつ回転と逆回転を繰り返す請求項1、2の何れかの地盤改良工法。
  4. 環状のケーシングが可撓性を有する掘削ロッドを収容しつつ当該掘削ロッドの周辺の地盤を掘削しながらボーリング孔に沿って挿入される前記工程では、環状のケーシングの先端から切削用流体が噴射されて、当該環状のケーシングの横断面に相当する領域を掘削する請求項1〜3の何れか1項の地盤改良工法。
  5. 固化材充填手段から切削用流体が噴射する際に、環状のケーシングの所定箇所からスラリー排出用流体が地上側へ向って噴出する様に構成される請求項1〜4の何れか1項の地盤改良工法。
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