JP2009249903A - 地中固結体造成工法およびその工法を用いて固結体を造成する地中固結体造成装置 - Google Patents

地中固結体造成工法およびその工法を用いて固結体を造成する地中固結体造成装置 Download PDF

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Abstract


【課題】全方位高圧噴射工法のような大口径の固結体を造成する工法では、注入ロッドの挿入に際して事前に先行削孔としてボーリング孔を切削する場合が多いが、この場合ボーリング孔を切削するための施工時間および施工コストが増大するという問題があった。
【解決手段】 端部に先端ノズル101〜104が設けられた注入ロッド1を対象地盤の所定の深度まで挿入する挿入工程と、挿入工程で、先端ノズル101〜104から硬化材液または液体を高圧噴射する挿入噴射工程と、注入ロッド1を対象地盤から引上げる引上工程と、を有し、挿入噴射工程では、先端ノズル101〜104から注入ロッド1の挿入側の方向に硬化材液または液体を高圧噴射させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、地盤の安定、地山支保、トンネル支保工、構築物の基礎、構築物の基礎補強、液状化防止、遮水用地中壁、地下水湧水防止などに用いるノズルから硬化材液を高圧噴射して固結体を造成する地中固結体造成工法およびその工法を用いて固結体を造成する地中固結体造成装置に関する。
従来、硬化材液を地中に噴射して固結体を造成する工法として、たとえば、改良するべき地盤にボーリング孔を切削し、先端にモニタを設けたロッドをボーリング孔内に挿入し、そのモニタに設けられたノズルから水平方向に地盤改良材(硬化材液)ジェットを噴射して、地盤の切削と改良材との混合を行い、地盤の切削・改良材との混合を行いつつ、ロッドを回転しながら地上側へ引き上げるものがあった。これにより、地盤と地盤改良材との混合物からなり、ジェット到達距離と等しい半径方向寸法を有する円柱形の固結体(改良体)を造成することができる(たとえば、特許文献1)。
特開2001−115442号公報(「従来の技術」の欄)
しかしながら、所謂全方位高圧噴射工法をはじめとするジェットグラウト工法のような大口径の固結体を造成する工法では、注入ロッドの挿入に際して事前に先行削孔としてボーリング孔を切削するとなると、ボーリング孔を切削するための施工時間および施工コストが増大するという問題があった。また、ボーリング孔を切削しないで、注入ロッドを地盤内に直接挿入することにより、施工時間や施工コストを少なくすることができるが、固結体の造成深度が深くなればなるほど注入ロッドの垂直性の確保が困難となり、固結体を精度よく造成することができないという新たな問題が生じる。
また、所謂全方位高圧噴射工法をはじめとするジェットグラウト工法では、注入ロッドの先端に削孔用ビットが取り付けられ、その削孔用ビットから水を低圧で噴射し、通常30〜60R.P.M程度の回転数で回転しながら削孔するものもあるが、削孔用ビットから水を低圧で噴射しながら削孔した場合でも、その削孔に比較的長い時間を要し、また注入ロッドの垂直性を確保することも困難で、ジャーミングによる施工中断のリスクなども生じるものであった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、地中内で造成される固結体の精度を高め、該固結体を短時間かつ低コストで造成可能な地中固結体造成工法およびその工法を用いて固結体を造成する地中固結体造成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決し上記目的を達成するために、本発明のうち第1の態様に係るものは、
端部に先端ノズルが設けられた注入ロッドを対象地盤の所定の深度まで挿入する挿入工程と、挿入工程で、先端ノズルから硬化材液または液体を高圧噴射する挿入噴射工程と、注入ロッドを対象地盤から引上げる引上工程と、を有し、挿入噴射工程では、先端ノズルから注入ロッドの挿入側の方向に硬化材液または液体を高圧噴射させることを特徴とするものである。
この方法によれば、挿入噴射工程により、先端ノズルから注入ロッドの挿入側の方向に硬化材液または液体を高圧噴射させるので、その高圧で噴射された硬化材液または液体により注入ロッドの挿入側(引上側と逆)の方向の地盤を切削し、挿入側の方向の地盤を液状化(軟弱に)させることができる。これにより、比重の重い注入ロッドが地中内に挿入しやすくなり、注入ロッドが液状化した地盤の中に真っ直ぐ挿入され、注入ロッドの垂直性も良くすることができる。よって、固結体を精度よく造成することができ、また該固結体を短時間かつ低コストで造成することができる。
本発明のうち第2の態様に係るものは、第1の態様に係る地中固結体造成工法であって、先端ノズルは、注入ロッドの先端部に複数設けられたことを特徴とするものである。
この方法によれば、注入ロッドの先端部に複数の先端ノズルが設けられているので、注入ロッドの挿入側の方向の複数箇所に硬化材液または液体が高圧噴射される。これにより、先端ノズルを一つ設けたときと比較して、地盤が切削されやすくなり、注入ロッドの挿入方向の地盤が広範囲に液状化(軟弱に)されやすくなる。このように、比重の重い注入ロッドが地中内に挿入しやすくなり、注入ロッドの垂直性も確保することができる。
本発明のうち第3の態様に係るものは、第2の態様に係る地中固結体造成工法であって、注入ロッドの先端部に設けられた複数の先端ノズルは、注入ロッドの略挿入方向に硬化材液または液体を高圧噴射する先端ノズルと、注入ロッドの挿入方向と傾きを持たせた方向に硬化材液または液体を高圧噴射する先端ノズルとを有することを特徴とする。
この方法によれば、注入ロッドの略挿入方向に高圧噴射された硬化材液または液体により、注入ロッドの挿入方向の地盤が切削され、また、注入ロッドの挿入方向と傾きを持たせた方向に高圧噴射された硬化材液または液体により、注入ロッドの挿入方向と傾きを持たせた方向の地盤も切削される。これにより、注入ロッドの挿入方向の地盤のみならず、注入ロッドの周辺の地盤も積極的に切削することができ、注入ロッドの挿入側の広範囲の地盤を液状化(軟弱に)させることができる。これにより、比重の重い注入ロッドが地中内に挿入しやすくなり、注入ロッドの垂直性も良くなる。
また、注入ロッドを揺動させながら噴射ノズルから硬化材液を高圧噴射させて、扇形の固結体を造成する場合には、通常、噴射ノズル付近の固結体の厚みが薄くなるが、本発明によれば、注入ロッドの周辺の地盤も液状化させることできるので、噴射ノズルから高圧噴射した硬化材液が液状化した地盤と混合し、注入ロッド周辺の固結体の幅厚を厚く造成することができる。
さらに、注入ロッドの挿入側の広範囲の地盤を液状化させることができるので、注入ロッドの挿入方向に礫や玉石などが存在する場合でも、その礫や玉石などを注入ロッドの挿入方向外にずらすことができ、注入ロッドを地中内に確実に挿入することができる。
本発明のうち第4の態様に係るものは、第1〜第3のいずれかの態様に係る地中固結体造成工法であって、挿入噴射工程では、注入ロッドを回転もしくは揺動させながら、先端ノズルから硬化材液または液体を高圧噴射することを特徴とする。
この方法によれば、注入ロッドが回転もしくは揺動することにより、先端ノズルから高圧噴射される硬化材液または液体の噴射方向が変化するので、刻々と変化しながら高圧噴射される硬化材液または液体により、注入ロッドの挿入側の地盤を確実に切削することができ、挿入方向全体の地盤を確実に液状化(軟弱)させることができる。
本発明のうち第5の態様に係るものは、第1〜第4のいずれかの態様に係る地中固結体造成工法であって、先端ノズルから高圧噴射される硬化材液または液体の噴射圧を変えることができるものである。
この方法によれば、先端ノズルから高圧噴射される硬化材液または液体の噴射圧を変えることができるので、削孔される孔の大きさを調整することができ、地盤の硬さ、施工現場の大きさなどによって、削孔される孔の大きさを調整することができる。これにより、小さな孔で十分注入ロッドを挿入できる場合は、高圧噴射の中でも少し低めの圧力で硬化材液または液体を噴射し、コストも削減することができる。
また、注入ロッドの挿入方向に石ころなどが存在する場合でも、たとえば、少し注入ロッドを引き上げ、その後に、高圧で硬化材液または液体を噴射させることにより、その地盤内に存在する礫や玉石などを注入ロッドの挿入方向外にずらすことができる。これにより、注入ロッドを地中内に確実に挿入することができる。
本発明のうち第6の態様に係るものは、第1〜第5のいずれかの態様に係る地中固結体造成工法を用いて固結体を造成する地中固結体造成装置。
この構成によれば、上述した本発明の第1〜第5のいずれかの態様の効果と同様な効果を有する。
以上のように本発明の地中固結体造成工法によれば、挿入噴射工程で、先端ノズルから注入ロッドの挿入側の方向に硬化材液または液体を高圧噴射させるので、地中内で造成される固結体の精度を高めることができ、該固結体を比較的短時間かつ低コストで造成することができる。
以下、本発明の地中固結体造成工法の一実施形態について図面を参照にしながら説明する。図1は、本発明の一実施形態における地中固結体造成工法の施工状況を示す図である。
図1に示すように、注入ロッド1の先端に設けられた先端ノズル101〜104、空気噴射口105から、注入ロッド1内を介して供給される水(液体)、空気が噴射され、また、注入ロッド1の側面に設けられた噴射ノズル13からは、注入ロッド1内を介して供給されるセメントミルク(硬化材液)が噴射される。なお、本実施形態では、先端ノズル101〜104から水(液体)を噴射するようにしたが、これに限らず、セメントミルクを噴射させるようにしてもよい。
作業機2は、注入ロッド1を支持するとともに、注入ロッド1を上下動および回転させる機械である。これにより、注入ロッド1は、作業機2により、上下動のみならず回転も可能となる。
注入ロッド1は、上述したように端部および側面にノズルが設けられ、また、後端部には、スイベル3が取り付けられている。そして、注入ロッド1内には、後述するノズルにセメントミルク、空気、および水(液体)を供給するためのセメントミルク流路10、空気流路11、および水流路12が設けられている。
スイベル3は、水の供給源4、空気の供給源5、およびセメントミルクの供給源6からそれぞれ供給される水、空気、およびセメントミルクの各供給管7、8、9(ホース)と連結されるとともに、水、空気、およびセメントミルクを注入ロッド1内に設けられた後述する水流路12、空気流路11、およびセメントミルク流路10に供給するものである。このように、水の供給源4、空気の供給源5、およびセメントミルク(硬化材液)の供給源6から、それぞれ供給されるセメントミルク、空気、および水は、各供給管7〜9→スイベル3→各流路10〜12を経て、ノズルなどから噴射される。なお、本実施形態では、説明の便宜上、先端ノズル101〜104、空気噴射口105、噴射ノズル13の水、空気、およびセメントミルクの供給源をそれぞれ一つとし、その供給源4、5、6から水、空気、およびセメントミルクが供給されるように説明したが、実際は、それぞれのノズル、噴射口に対応して供給源、供給管、流路を有している。
次に、図2〜図4を用いて、注入ロッドについて説明する。図2は、本発明の一実施形態における地中固結体造成工法に用いられる注入ロッドの側面図であり、図3は、その注入ロッドの端部を示す図である。また、図4は、その注入ロッドの斜視図である。
図2に示すように、注入ロッド1には、側面にセメントミルクと空気を噴射させる噴射ノズル13(略直径4.0mm)が設けられ、また、図3に示すように、端部には、水(液体)を噴射させる先端ノズル101〜104(略直径4.0mm)と、空気を噴射させる空気噴射口105が設けられている。
なお、上述したように、本実施形態では、先端ノズル101〜104から水(液体)を噴射させるものを用いて説明するが、これに限らず、その先端ノズル101〜104の一部もしくは全部からセメントミルクを噴射させるようなものであってもよい。また、本実施形態では、注入ロッド1の先端に先端ノズルを4個設けているが、4個に限るものではなく、1個〜3個でもよく、また5個以上設けてもよい。
噴射ノズル13には、図2に示すように、セメントミルクを噴射させる材液噴射ノズル14と圧縮空気を噴射させるエアー噴射口17が備えられる。具体的には、噴射ノズル13の内側の管に材液噴射ノズル14が設けられ、外側の管にエアー噴射口17が設けられている。このように、噴射ノズル13からセメントミルクと圧縮空気が高圧噴射されると、噴射ノズル13の内側からセメントミルクが噴射され、その外側(外周部)から圧縮空気が噴射され、セメントミルクの噴流の周りに圧縮空気の気層被膜を作ることにより、圧縮空気の気層被膜がない場合に比べて噴射到達距離を増大させることができる。
先端ノズル101〜104は、図3に示すように、正方形の形状をした先端ノズル取付板106に取り付けられ、その正方形の対角線上の各頂点付近に先端ノズル101、102が、その内側に先端ノズル103、104が設けられている。そして、先端ノズル取付板106の中央付近には、空気を噴射させる空気噴射口105が設けられている。
そして、後述するように、先端ノズル101、102からは、注入ロッド1の略挿入方向に水(液体)が噴射され、また、先端ノズル103、104からは、注入ロッド1の挿入方向と約20度外側に傾きを持たせた方向に水(液体)が高圧噴射される。
また、図4に示すように、注入ロッド1の上面には、上述したセメントミルク流路10、空気流路11、および水流路12のそれぞれの入口が設けられている。そして、これらの入口からセメントミルク、空気、および水が流入され、セメントミルク流路10、空気流路11、および水流路12を介し、ノズルから噴射される。なお、上述したように、本実施形態では、説明の便宜上、先端ノズル101〜104、空気噴射口105、噴射ノズル13の水、空気、およびセメントミルクの流路をそれぞれ一つとし、その流路10、11、12から水、空気、およびセメントミルクが供給されるように説明したが、実際は、それぞれのノズル、噴射口に対応して流路を有している。
本実施形態の注入ロッド1は、直径10cm〜20cm程度(たとえば、14.2cm)の円形断面を有し、内側にセメントミルク、圧縮空気、水、計測センサ用配線管、油圧管等の通路(流路)を設けた多孔管状のものが用いられている。そして、これらの注入ロッド1をそれぞれの通路の位置を合わせながら順次接続し、地中に挿入することとなる。なお、本実施形態では、直径10cm〜20cm程度の円形断面の注入ロッド1を用いたが、これに限らず、一辺が10cm〜18cm程度の四角形断面を有する注入ロッド1を用いてもよい。
次に、注入ロッド1の先端に設けられた先端ノズル101〜104から水(液体)が噴射される状況について説明する。図5は、本発明の一実施形態における地中固結体造成工法に用いられる注入ロッドの端部に設けられた先端ノズルの噴射方向を示す図であり、図6は その先端ノズルから水が噴射されている状況を示す図である。なお、この図5は、図2を90度回転させた位置から見た図に相当する。
図5および図6に示すように、先端ノズル101、102からは注入ロッド1の略挿入方向に水(液体)が高圧噴射され、先端ノズル103、104からは注入ロッド1の挿入方向と約20度傾きを持たせた方向に水(液体)が高圧噴射される。すなわち、先端ノズル101〜104は、注入ロッド1の略挿入方向に水(液体)を高圧噴射するノズル101、102と、注入ロッドの挿入方向と傾きを持たした方向に水(液体)を高圧噴射するノズル103、104とから構成されている。また、空気噴射口105からは空気が噴射される。なお、本実施形態では、先端ノズル101、102からは注入ロッド1の略挿入方向に水(液体)が高圧噴射され、先端ノズル103、104からは注入ロッド1の挿入方向と約20度傾きを持たせた方向に水(液体)が高圧噴射されるようにしたが、これに限らず、先端ノズル101〜104から注入ロッド1の挿入側(引上側と反対)の方向に水(液体)を高圧噴射させるものであれば、他の方向であってもよい。
これにより、図6に示すように、先端ノズル101〜104から高圧で噴射された水(液体)により注入ロッド1の挿入側の方向の地盤を切削し、挿入側の方向の地盤を積極的に液状化(軟弱に)させることができ、また、空気噴射口105から圧縮空気が噴射されることにより、先端ノズル101〜104より噴射された水(液体)と地盤(土や石など)が混合した排泥が地上に排出される効果を高めることができる(地中に排泥が詰まらない)。
次に、本発明の一実施形態における地中固結体造成工法による施工手順について図7を用いて説明する。図7は、本発明の一実施形態における地中固結体造成工法の施工手順を示すフローチャートである。
まず、S1において、注入ロッド1をこれから掘削する位置に位置決めする。具体的には、注入ロッド1をクレーンで吊り下げ、注入ロッド1をこれから掘削する位置のところに位置決めする。そして、注入ロッド1がこれから掘削する所定の位置に位置決めされると、S2に進む。
S2において、注入ロッド1の先端ノズル101〜104から水(液体)を高圧噴射させるとともに、空気噴射口105から空気を噴射させる。そして、水および空気を噴射させながら、注入ロッド1の端部が作業機2の把持部18(図1参照)付近まで来ると、注入ロッド1の端部が作業機2の把持部18により把持され、同種の注入ロッド1の端部(他の端部)を作業機2の把持部18に把持されている注入ロッド1の端部とボルトで結合し、そのボルトで結合した注入ロッド1も同様に、クレーンで吊り下げ、地中内に挿入される。これを繰り返して、削孔15の深度に応じた長さの注入ロッド1が地中内に挿入される。そして、S3により、注入ロッド1が所定の深度まで挿入されたかが判断され、所定の深度まで挿入されたと判断されると、S4に進む。なお、S2により実行される先端ノズル101〜104からの水の噴射、空気噴射口105からの空気の噴射は、作業者により、液体噴射圧設定スイッチ(図示略)、空気噴射圧設定スイッチ(図示略)が操作されることにより開始する。具体的には、作業者により、液体噴射圧設定スイッチ(図示略)、空気噴射圧設定スイッチ(図示略)の噴射圧が「0」から所望の噴射圧になるように操作されることにより開始する。
このように、先端ノズル101〜104から注入ロッド1の挿入方向の前方に水が高圧噴射されるので、その高圧で噴射された水により注入ロッド1の挿入方向の地盤を切削し、挿入方向の地盤を液状化(軟弱に)させることができる。これにより、注入ロッド1が地中内に挿入しやすくなり、また注入ロッド1の垂直性も確保することができる。
S4において、先端ノズル101〜104からの水の噴射、および空気噴射口105からの空気の噴射を終了させ、S5に進む。なお、S2により実行された先端ノズル101〜104からの水の噴射、空気噴射口105からの空気の噴射は、作業者により、液体噴射圧設定スイッチ(図示略)、空気噴射圧設定スイッチ(図示略)が操作されることにより終了する。具体的には、作業者により、液体噴射圧設定スイッチ(図示略)、空気噴射圧設定スイッチ(図示略)の噴射圧が「0」になるように操作されることにより終了する。
S5により、注入ロッド1を揺動させながら、噴射ノズル13からセメントミルクおよび圧縮空気が噴射される。具体的には、噴射ノズル13からセメントミルク(約40MPa程度の圧力)を圧縮空気(約1MPa程度の圧力)とともに噴射しながら、注入ロッド1を30度(所定の角度)回転させると、地中に扇形の固結体が形成される。なお、S5により実行された噴射ノズル13からのセメントミルクの噴射、空気の噴射は、作業者により、セメントミルク噴射圧設定スイッチ(図示略)、空気噴射圧設定スイッチ(図示略)が操作されることにより開始する。具体的には、作業者により、セメントミルク噴射圧設定スイッチ(図示略)、空気噴射圧設定スイッチ(図示略)の噴射圧が「0」から所望の噴射圧になるように操作されることにより開始する。なお、本実施形態では、注入ロッド1を揺動させたが、これに限らず、注入ロッド1を一方向(右回転、左回転可)に回転させてもよい。
このように、セメントミルクおよび圧縮空気が噴射ノズル13から高圧噴射されるので、噴射ノズル13から噴射される噴流によって生じる渦流およびキャビテーションにより地盤中の噴流作用領域を増大させることができる。また、注入ロッド1を揺動させながら噴射ノズル13からセメントミルクを高圧噴射させて、扇形の固結体を造成する場合には、通常、噴射ノズル13付近の固結体の厚みが薄くなるが、本発明によれば、注入ロッド1の周辺の地盤も液状化しているので、噴射ノズル13から高圧噴射したセメントミルクが液状化した地盤と混合し、注入ロッド1周辺の固結体の幅厚を厚く造成することができる。この噴射ノズル13から噴射された噴流により破砕された地盤(土や石など)とセメントミルクが混合した排泥は、注入ロッド1と削孔15の間から常時排出されるので、その排泥はバキューム車により直接吸引し処理している。
なお、本実施形態では、噴射ノズル13から噴射されるセメントミルクの圧力を40MPaとしたが、これに限らず、20〜50MPa
の圧力で噴出させてもよい。また、注入ロッド1を30度揺動させて、地中に扇形の固結体を形成したが、これに限らず、注入ロッド1を回転させないで壁状回転体を形成してもよく、任意の角度回転させて扇形の固結体を形成してもよい。また、注入ロッド1を360度回転させて、地中に円形の固結体を形成させてもよい。
S6において、S5により、注入ロッド1が30度揺動された状態で、注入ロッド1を所定の長さ(例えば、10cm以下(好ましくは、5cm))引き上げる。具合的には、注入ロッド1を把持した作業機2の把持部18(上方側の把持部18)を上方に移動させることにより、注入ロッド1を所定の長さ引き上げる。そして、注入ロッド1が所定の長さ引き上げられるとS7に進む。ここで、S5とS6のそれぞれ1回の処理を合わせて「1ステップ」を構成する。
S7において、噴射が終了したかが判断される。具体的には、所定ステップ実行され、噴射ノズル13からセメントミルクおよび圧縮空気が噴射しなくなったかが判断される。S7で「NO」と判断された場合はS5に進む。そして、S5において、注入ロッド1が引き上げられた状態(前回のS6の状態)から、注入ロッド1を反時計回り方向に揺動させながら、噴射ノズル13からセメントミルクおよび圧縮空気が噴射される。そして、注入ロッド1が反時計回りに30度揺動することによりS6に進む。このように、噴射ノズル13からの噴射が終了するまで、S5(時計回りの揺動噴射)→S6(注入ロッド引上げ)→S5(反時計回りの揺動噴射)→S6(注入ロッド引上げ)→S5(時計回りの揺動噴射)→S6(注入ロッド引上げ)が繰り返される。そして、S7により、所定ステップ実行され、噴射が終了したと判断されるとS8に進む。なお、S5により実行された噴射ノズル13からのセメントミルクの噴射、空気の噴射は、作業者により、セメントミルク噴射圧設定スイッチ(図示略)、空気噴射圧設定スイッチ(図示略)が操作されることにより終了する。具体的には、作業者により、セメントミルク噴射圧設定スイッチ(図示略)、空気噴射圧設定スイッチ(図示略)の噴射圧が「0」になるように操作されることにより終了する。ここで、本実施形態では、説明の便宜上、空気噴射口105、および噴射ノズル13の空気の噴射圧を一つの空気噴射圧スイッチで調整するように説明したが、実際は、それぞれのノズル、噴射口に対応して空気噴射圧スイッチを有している。
S8において、クレーン(図示略)により注入ロッド1が削孔15から引き上げられる。具体的には、削孔15に挿入されている注入ロッド1がクレーンで引き上げられ、削孔15内から抜き出される。このようにすることにより、図8に示すような固結体が造成される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以下、本発明の変形例について説明する。
(1) 本実施形態では、噴射ノズル13からセメントミルクおよび圧縮空気を高圧噴射させたが、これに限らず、噴射ノズル13から圧縮空気を噴射させず、セメントミルクのみを高圧噴射するものであってもよい。
(2) 本実施形態では、注入ロッド1を揺動させる際に、まず注入ロッド1を時計回りに揺動させ、次に、反時計回りに揺動させたが、これに限らず、まず注入ロッド1を反時計回りに揺動させ、次に、時計回りに揺動させてもよい。
(3) 本実施形態では、S5とS6のそれぞれ一回の処理を合わせて「1ステップ」としたが、これに限らず、S5とS6のそれぞれの処理を複数回実行させたものを合わせて「1ステップ」としてもよく、また、注入ロッド1を回転させた場合は、1回転を「1ステップ」としてもよいし、また、複数回転を「1ステップ」としてもよい。
本発明の一実施形態における地中固結体造成工法の施工状況を示す図である。 同地中固結体造成工法に用いられる注入ロッドの側面図である。 同注入ロッドの先端部を示す図である。 同注入ロッドの斜視図である。 同注入ロッドの端部に設けられた先端ノズルの噴射方向を示す図である。 同注入ロッドの端部に設けられた先端ノズルから水が噴射されている状況を示す図である。 本発明の一実施形態における地中固結体造成工法の施工手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態における地中固結体造成工法の施工状況を示す図である。
符号の説明
1 注入ロッド
2 作業機
3 スイベル
13 ノズル
15 削孔
14 材液噴射ノズル
17 エアー噴射口
101〜104 先端ノズル

Claims (6)

  1. 注入ロッドの側面に設けられた噴射ノズルから硬化材液を高圧噴射して固結体を造成する地中固結体造成工法であって、
    端部に先端ノズルが設けられた注入ロッドを対象地盤の所定の深度まで挿入する挿入工程と、
    該挿入工程で、前記先端ノズルから硬化材液または液体を高圧噴射する挿入噴射工程と、
    前記注入ロッドを対象地盤から引上げる引上工程と、を有し、
    前記挿入噴射工程では、前記先端ノズルから前記注入ロッドの挿入側の方向に硬化材液または液体を高圧噴射させることを特徴とする地中固結体造成工法。
  2. 前記先端ノズルは、前記注入ロッドの先端部に複数設けられたことを特徴とする請求項1記載の地中固結体造成工法。
  3. 前記注入ロッドの先端部に設けられた複数の先端ノズルは、前記注入ロッドの略挿入方向に硬化材液または液体を高圧噴射する先端ノズルと、前記注入ロッドの挿入方向と傾きを持たせた方向に硬化材液または液体を高圧噴射する先端ノズルとを有することを特徴とする請求項2記載の地中固結体造成工法。
  4. 前記挿入噴射工程では、前記注入ロッドを回転もしくは揺動させながら、前記先端ノズルから硬化材液または液体を高圧噴射することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の地中固結体造成工法。
  5. 前記先端ノズルから高圧噴射される硬化材液または液体の噴射圧を変えることができる請求項1〜4のいずれか1項に記載の地中固結体造成工法。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の地中固結体造成工法を用いて固結体を造成する地中固結体造成装置。

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