JP5717148B2 - 地中固結体造成工法 - Google Patents

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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Description

本発明は、地盤の安定、地山支保、トンネル支保工、構築物の基礎、構築物の基礎補強、液状化防止、遮水用地中壁、地下水湧水防止などに用いる地中固結体造成工法に関する。詳しくは、ノズルから硬化材液を高圧噴射して固結体を造成する地中固結体造成工法に関する。
従来、硬化材液を地中に噴射して固結体を造成する工法として、たとえば、ノズルを備えた注入ロッドを地中に挿入し、地中に挿入されたノズルから硬化材液を圧縮エアーとともに噴射させながらロッドを回転させることにより、半径2.5m程度の円形断面の固結体を造成させるものがあった。
しかしながら、地震対策をはじめ、都市部地下利用の点から、既設の輻輳した埋設物や大型化した構造物の下部を地盤改良するためには、経済的な観点から考えて半径5.0m以上の円形断面の固結体を造成することが必要である。半径5.0m以上の円形断面の固結体を造成するためには、硬化材液の噴射圧力と吐出量自体を増大させて硬化材液の噴流の到達距離を延長させ、大径の円形断面の固結体を造成することも理論的には可能であるが、硬化材液の噴射圧力と吐出量自体を増大させるためには、設備装置の大型化することになりコストの増大を招くとともに、硬化材液の吐出量自体を増大させることによりその分廃泥が多くなり経済面や環境面から好ましくない結果が生じることから、硬化材液の噴射圧力と吐出量自体を増大させて硬化材液の噴流の到達距離を延長させる方法は実現されていなかった。
また、硬化材液を地中に噴射して固結体を造成する工法として出願人は以下の工法の提案をしている。この工法は、注入管の下端にアームを開閉自在に枢着し、アーム先端にノズルを注入管の接線方向に設け、アームを開閉させながら硬化材液を圧縮空気とともにノズルより噴射させ地盤に硬化材液を注入させて四角柱状硬化材注入層を造成するというものであった(たとえば、特許文献1)。
特開平5−272125号公報
しかしながら、この工法では、ノズルから地中へ硬化材液を噴射して、その硬化材液の到達距離をコントロールすることができるが、ノズルから噴射される硬化材液の噴流作用領域を増大させることやノズルから噴射される硬化材液の噴流到達距離を飛躍的に増大させることが困難で、また構造上礫地盤には使えないという問題も有している。そのため、対象地盤が広く、硬化材液の噴流作用領域を増大し、あるいは噴流の到達距離を増大させた低コストの新しい工法が待ち望まれている。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、本発明は、ノズルから噴射される硬化材液の噴流作用領域を増大させるとともに、ノズルから噴射される硬化材液の噴流到達距離を飛躍的に増大させる工法を提供することを目的とする。
上記課題を解決し上記目的を達成するために、ノズルからセメントミルクを高圧噴射して固結体を造成する地中固結体造成工法であって、先端部側壁に設けられた第1ノズルと該第1ノズルの下方近傍に設けられた第2ノズルと該第1ノズルおよび/または該第2ノズルの下方近傍に設けられた第3ノズルを備えた注入ロッドを対象地盤の所定の深度まで挿入する挿入工法と、第1ノズル、第2ノズル、および第3ノズルにそれぞれ備えられた材液噴射ノズルから同方向セメントミルクを高圧噴射するとともに、該材液噴射ノズルを囲むように設けられたエアー噴射口から圧縮エアーも同方向に噴射する噴射工法と、注入ロッドを対象地盤から引上げる引上工法と、を有し、噴射工法では、第1ノズルから噴射される噴流によって生じる渦流およびキャビテーションによる地盤中の破砕効果と第2ノズルから噴射される噴流によって生じる渦流およびキャビテーションによる地盤中の破砕効果、および第1ノズルから噴射される噴流による地盤中の破砕効果および/または第2ノズルから噴射される噴流による地盤中の破砕効果と第3ノズルから噴射される噴流によって生じる渦流およびキャビテーションによる地盤中の破砕効果が一体になって、第1ノズルと第2ノズルの間、および第1ノズルおよび/または第2ノズルと第3ノズルの間の地盤を破砕し、地盤中の噴流作用領域を増大させるとともに、第1ノズル、第2ノズルおよび第3ノズルのそれぞれから噴射された圧縮エアーが第1ノズル、第2ノズルおよび第3ノズルのそれぞれから噴射されたセメントミルクの噴流の周りに圧縮空気の気層被膜を作り、また第2ノズルより噴射された圧縮エアーが第1ノズルより噴射されたセメントミルクの噴流に合流するとともに、第3ノズルより噴射された圧縮エアーが第1ノズルおよび/または第2ノズルより噴射されたセメントミルクの噴流に合流することにより、第1ノズル、第2ノズルおよび第3ノズルから噴射された噴流により破砕された地盤とセメントミルクが混合した排泥の噴出効果を高め、セメントミルクの噴流到達距離を増大させることを特徴とするものである。
この工法によれば、先端部側壁に設けられた第1ノズルと第1ノズルの下方近傍に設けられた第2ノズルと第1ノズルおよび/または第2ノズルの下方近傍に設けられた第3ノズルを備えた注入ロッドが対象地盤の所定の深度まで挿入され、第1ノズル、第2ノズルおよび第3ノズルにそれぞれ備えられた材液噴射ノズルからセメントミルクが同方向に高圧噴射されるとともに、第1ノズル、第2ノズルおよび第3ノズルより噴射された圧縮エアーが第1ノズルおよび/または第2ノズルより噴射されたセメントミルクの噴流に合流することにより、ノズルから噴射されるセメントミルクの噴流到達距離を増大させることができるので、セメントミルクの噴射圧力と吐出量自体を増大させるための大型の設備装置が必要でなく、低コスト化を図ることができる。つまり、第1ノズルと第2ノズルが近傍に配置され、第3ノズルも第1ノズルおよび/または第2ノズルの近傍に配置されているので、第1ノズルから噴射される噴流によって生ずる渦流およびキャビテーションによる地盤中の破砕効果と第2ノズルから噴射される噴流によって生ずる渦流およびキャビテーションによる地盤中の破砕効果が一体となるとともに、第3ノズルから噴射される噴流によって生ずる渦流およびキャビテーションによる地盤中の破砕効果も、少なくとも第1ノズルから噴射される噴流によって生ずる渦流およびキャビテーションによる地盤中の破砕効果または第2ノズルから噴射される噴流によって生ずる渦流およびキャビテーションによる地盤中の破砕効果のいずれかの破砕効果と一体となって、地盤中の噴流作用領域を増大させることができるとともに、第3ノズルより噴射された圧縮エアーが第1ノズルおよび/または第2ノズルより噴射されたセメントミルクの噴流に合流することにより、少なくとも第1ノズルおよび/または第2ノズルのいずれかから噴射された噴流により破砕された地盤(土や石など)とセメントミルクが混合した排泥の噴出効果を高めることができる(地中に排泥が詰まらない)ので、ノズルから噴射されるセメントミルクの噴流到達距離を増大させることができる。
以上のように本発明の地中固結体造成工法によれば、ノズルから噴射されるセメントミルクの噴流作用領域を増大させることができるとともに、ノズルから噴射されるセメントミルクの噴流到達距離を飛躍的に増大させることができる。
以下、2ノズルタイプを用いた地中固結体造成工法について図面を参照にしながら説明する。図1は、2ノズルタイプを用いた地中固結体造成工法の施工状況を示す図である。
図1に示すように、ボーリングマシン等により地中の所定の深度まで掘削し、注入ロッド1を地中の所定の深度まで挿入し、注入ロッド1の先端部側壁に設けられたノズルから注入ロッド1内を介して供給されるセメントミルク(硬化材液)、空気、もしくは水が噴射される。
作業機2は、注入ロッド1を支持するとともに、注入ロッド1を上下動および回転させるものである。これにより、注入ロッド1は、作業機2により、上下動のみならず回転も可能となる。
注入ロッド1は、上述したようにあらかじめ地中に形成された削孔15に挿入されるもので、先端部側壁にノズルが設けられ、また、後端部にはスイベル3が取り付けられている。そして、注入ロッド1内には、ノズルにセメントミルク、空気、および水を供給するためのセメントミルク流路10、空気流路11、および水流路12が設けられている。
スイベル3は、セメントミルク(硬化材液)の供給源4、空気の供給源5、および水の供給源6からそれぞれ供給されるセメントミルク、空気、およぶ水の各供給管7、8、9(ホース)と連結されるとともに、セメントミルク、空気、および水を注入ロッド1内に設けられたセメントミルク流路10、空気流路11、および水流路12に供給するものである。このように、セメントミルク(硬化材液)の供給源4、空気の供給源5、および水の供給源6からそれぞれ供給されるセメントミルク、空気、および水は、各供給管7、8、9→スイベル3→各流路10、11、12を経て、ノズルから噴射される。
次に、図2〜図4を用いて、注入ロッドについて説明する。図2は、2ノズルタイプを用いた地中固結体造成工法に用いられる注入ロッドの斜視図である。図2に示すように、注入ロッド1には、セメントミルクと空気を噴射させる上段ノズル13(直径4.0mm)と下段ノズル14(直径4.0mm)が設けられ、下段ノズル14は上段ノズル13の斜め下方に設けられている。なお、本実施形態では、下段ノズル14は上段ノズル13の斜め下方に設けられているが、これに限らず、下段ノズル14が上段ノズル13の下方近傍に設けられるものであれば位置は問わない。
上段ノズル13および下段ノズル14には、セメントミルクを噴射させる材液噴射ノズル16と圧縮空気を噴射させるエアー噴射口17が備えられる。具体的には、上段ノズル13および下段ノズル14の内側の管に材液噴射ノズル16が設けられ、外側の管にエアー噴射口17が設けられている。なお、本実施形態では、上段ノズル13および下段ノズル14の内側の管に材液噴射ノズル16が設けられ、外側の管にエアー噴射口17が設けられるようにしたが、これに限らず、材液噴射ノズル16をエアー噴射口17の近傍に設けられるものであれば位置にはこだわらない。また、水を噴射させる水噴射ノズル(図示略)は、上段ノズル13および下段ノズル14と別固独立に設けられている。
図3は、2ノズルタイプを用いた地中固結体造成工法に用いられる注入ロッド1の上面である。図3に示すように、注入ロッド1の上面には、上述したセメントミルク流路10、空気流路11、および水流路12のそれぞれの入口が設けられている。そして、これらの入口からセメントミルク、空気、および水が流入し、セメントミルク流路10、空気流路11、および水流路12を介し、ノズルから噴射される。
本実施形態の注入ロッド1は、直径10cm〜20cm程度の円形断面を有し、内側にセメントミルク圧縮空気、水、計測センサ用配線管、油圧管等の通路(流路)を設けた多孔管状のものが用いられている。そして、これらの注入ロッド1をそれぞれの通路の位置を合わせながら順次接続し、地中に挿入することとなる。なお、本実施形態では、直径10cm〜20cm程度の円形断面の注入ロッド1を用いたが、これに限らず、一辺が10cm〜18cm程度の四角形断面を有する注入ロッド1を用いてもよい。
図4は、図2のA−A断面の断面図である。図3に示すように、上段ノズル13と下段ノズル14は、同方向に噴射するものである。なお、本実施形態では、上段ノズル13と下段ノズル14の噴射方向を同方向としたが、厳密に同方向である必要はなく、略同方向であればよい。
次に、2ノズルタイプを用いた地中固結体造成工法の固結体の造成状況について図5を用いて説明する。図5は、2ノズルタイプを用いた地中固結体造成工法の固結体の造成状況を示す図である。
図5に示すように、上段ノズル13およびその下方近傍の下段ノズル14から地中にセメントミルクと圧縮空気が高圧噴射されると、それぞれのノズルの内側からセメントミルクが噴射され、その外側(外周部)から圧縮空気が噴射される。このように、セメントミルクの噴流の周りに圧縮空気の気層被膜を作ることにより、圧縮空気の気層被膜がない場合に比べて噴射到達距離を増大させることができる。
また、上段ノズル13および下段ノズル14の内側からセメントミルクが噴射され、その外側(外周部)から圧縮空気が噴射されることにより、セメントミルクの噴流がこれと質量が異なる圧縮空気の噴流により包含され、その噴流境界に渦が発生し、その渦の中心部の低圧領域にキャビティ(空洞)が多数発生する。低圧部で発達したキャビティは、対象地盤と噴流の接触面付近で崩壊・消滅するが、気泡が崩壊する際に、対象地盤に向かってマイクロジェットと称される圧力波がアタックし、対象地盤に対する噴流作用面積が増大され、地盤破砕力と噴流推進力を増大させることができる。
また、上段ノズル13が下段ノズル14の近傍に位置しているので、上段ノズル13の噴射により破砕された削孔15と下段ノズル14の噴射により破砕された削孔15との間に破砕されていない地盤がある場合でも、それぞれの噴流の周りに発生する渦流(特に、対象地盤に接触面付近の渦流)により、上段ノズル13の噴射により破砕された削孔15と下段ノズル14の噴射により破砕された削孔15との間に破砕されていない地盤を破砕させることができ、対象地盤に対する噴流作用面積を増大させることができる。
また、下流ノズルより噴射された圧縮空気が上段ノズル13より噴射されたセメントミルクの噴流に合流することにより、上段ノズル13から噴射された噴流により破砕された地盤(土や石など)とセメントミルクが混合した排泥の噴出効果を高めることができる(地中に排泥が詰まらない)。これにより、ノズルから噴射されるセメントミルクの噴流到達距離を増大させることができる。
次に、2ノズルタイプを用いた地中固結体造成工法による施工手順について図6を用いて説明する。図6は、2ノズルタイプを用いた地中固結体造成工法の施工手順を示すフローチャートである。
まず、S1において、ボーリングマシン(図示略)を対象地盤の条件に応じた回転数、ストロークで運転させ、所定の深度までケーシング(直径160mm)を用いて削孔15される。この場合の孔(削孔15)は注入ロッド1の直径(140mm)よりも少し大きく掘削される。これは、削孔15と注入ロッド1の間から固結体の造成に不必要となった廃泥を排出させるためである。そして、ボーリングマシン(図示略)により注入ロッド1が挿入される削孔15が所定の深度まで掘削されると、S2に進む。
次に、S2において、注入ロッド1がS1により掘削された削孔15に挿入される。具体的には、注入ロッド1をクレーンで吊り下げ削孔15内に挿入させる。そして、注入ロッド1の先端部から徐々に注入ロッド1が削孔15に挿入され、注入ロッド1の後端部が作業機2の把持部18付近に来ると、注入ロッド1の後端部が作業機2の把持部18により把持される。そして、同種の注入ロッド1の先端部を作業機2の把持部18に把持されている注入ロッド1の後端部とボルトで結合され、そのボルトで結合された注入ロッド1も同様に、クレーンで吊り下げられ削孔15内に挿入される。これを繰り返して、削孔15の深度に応じた注入ロッド1が削孔15内に挿入されると、S3に進む。
S3において、注入ロッド1を時計回り方向に回転させながら、上段ノズル13および下段ノズル14からセメントミルクおよび圧縮空気が噴射される。具体的には、注入ロッド1を時計回り方向に回転させながら、上段ノズル13および下段ノズル14から400kgf/cm2の圧力でセメントミルクおよび圧縮空気が噴射される。これにより地中に扇形の固結体が形成される。そして、注入ロッド1が30度回転することによりS4に進む。なお、本実施形態では、上段ノズル13および下段ノズル14から噴射される圧力を400kgf/cm2としたが、これに限らず、200〜500kgf/cm2 の圧力で噴出させてもよい。
このように、セメントミルクおよび圧縮空気が上段ノズル13および下段ノズル14から同方向に高圧噴射されるので、上段ノズル13および下段ノズル14のそれぞれから噴射される噴流によって生じる渦流およびキャビテーションにより地盤中の噴流作用領域を増大させるとともに、下段ノズル14より噴射された圧縮空気が上段ノズル13より噴射されたセメントミルクの噴流に合流することにより、ノズルから噴射される硬化材液の噴流到達距離を増大させることができる。つまり、上段ノズル13と下段ノズル14が近傍に配置されているので、上段ノズル13から噴射される噴流によって生ずる渦流およびキャビテーションによる地盤中の破砕効果と下段ノズル14から噴射される噴流によって生ずる渦流およびキャビテーションによる地盤中の破砕効果が一体となって、地盤中の噴流作用領域を増大させることができるとともに、下段ノズル14より噴射された圧縮空気が上段ノズル13より噴射されたセメントミルクの噴流に合流することにより、上段ノズル13から噴射された噴流により破砕された地盤(土や石など)とセメントミルクが混合した排泥の噴出効果を高めることができる(地中に排泥が詰まらない)ので、ノズルから噴射されるセメントミルクの噴流到達距離を増大させることができる。すなわち、図6に示すように、上段ノズル13および下段ノズル14から噴射された噴流によって生じるキャビテーションにより地盤を破砕することができるとともに、上段ノズル13および下段ノズル14から噴射された噴流によって生じる渦流により地盤など(特に、上段ノズル13の噴流により破砕された部分と下段ノズル14の噴流により破砕された部分の間)が破砕されるので、上段ノズル13の噴流により破砕された部分と下段ノズル14の噴流により破砕された部分が広がり、地盤中の噴流作用領域を増大させることができる。
なお、上段ノズル13から噴射された噴流により破砕された地盤(土や石など)とセメントミルクが混合した排泥は、上述したように注入ロッド1と削孔15の間から常時排出されるので、
その廃泥がバキューム車により直接吸引し処理している。
S4において、S3により注入ロッド1が30度回転された状態で、注入ロッド1を5cm引き上げる。具合的には、注入ロッド1を把持した作業機2の把持部18(上方側の把持部18)を上方に移動させることにより、注入ロッド1を5cm引き上げる。そして、注入ロッド1が5cm引き上げられるとS5に進む。
S5において、噴射が終了したかが判断される。具体的には、削孔15に挿入された注入ロッド1がその削孔15内での噴射が終了したかが判断される。S5で「NO」の場合はS3に進む。そして、S3において、S4により注入ロッド1が引き上げられた状態から、注入ロッド1を反時計回り方向に回転させながら、上段ノズル13および下段ノズル14からセメントミルクおよび圧縮空気が噴射される。そして、注入ロッド1が反時計回りに30度回転することによりS4に進む。このように、ノズルからの噴射が終了するまで、S3(時計回りの回転噴射)→S4(ロッド引上げ)→S3(反時計回りの回転噴射)→S4(ロッド引上げ)→S3(時計回りの回転噴射)→S4(ロッド引上げ)が繰り返される。そして、S5により、噴射が終了したと判断されるとS6に進む。
S6において、クレーン(図示略)により注入ロッド1が削孔15から引き上げられる。具体的には、削孔15に挿入されている注入ロッド1がクレーンで引き上げられ削孔15内から排出される。このようにすることにより、図7に示すような固結体が造成される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以下、2ノズルタイプの変形例((1)(2))、本発明の一実施形態(3)について説明する。
(1) 2ノズルタイプの実施形態では、上段ノズル13および下段ノズル14のそれぞれがセメントミルクおよび圧縮空気を高圧噴射するとしたが、これに限らず、上段ノズル13および下段ノズル14のそれぞれが圧縮空気を噴射せず、セメントミルクのみを高圧噴射するものであってもよい。
この場合においても、上段ノズル13と下段ノズル14が近傍に配置されているので、上段ノズル13から噴射される噴流によって生ずる渦流およびキャビテーションによる地盤中の破砕効果と下段ノズル14から噴射される噴流によって生ずる渦流およびキャビテーションによる地盤中の破砕効果が一体となって、地盤中の噴流作用領域を増大させることができる。すなわち、上段ノズル13および下段ノズル14から噴射された噴流によって生じるキャビテーションにより地盤を破砕することができるとともに、上段ノズル13および下段ノズル14から噴射された噴流によって生じる渦流により地盤など(特に、上段ノズル13の噴流により破砕された部分と下段ノズル14の噴流により破砕された部分の間)が破砕されるので、上段ノズル13の噴流により破砕された部分と下段ノズル14の噴流により破砕された部分が広がり、地盤中の噴流作用領域を増大させることができる。
(2) また、2ノズルタイプの実施形態(変形例(1)も含む)では、注入ロッド1を揺動させながら上段ノズル13および下段ノズル14からセメントミルクおよび圧縮空気を噴射させるとしたが、これに限らず、注入ロッド1を引き上げながら、上段ノズル13より噴射された噴流の噴流作用領域に、下段ノズル14よりセメントミルクを噴射させるようにしてもよい。
これにより、上段ノズル13から噴射される噴流によって生ずる渦流およびキャビテーションにより地盤が破砕され、その地盤が破砕されたところに、さらに下段ノズル14からセメントミルクが噴射されることによる噴流によって、さらに地盤が破砕されることにより噴流到達距離を増大させることができる。
(3) 2ノズルタイプの実施形態(変形例(1)(2)も含む)では、注入ロッド1に上部ノズル(第1ノズル)および下部ノズル(第2ノズル)が設けられているものであったが、これに限らず、注入ロッド1に上部ノズル(第1ノズル)および下部ノズル(第2ノズル)の他に、上段ノズル13(第1ノズル)および/または下段ノズル14(第2ノズル)の下方近傍に最下段ノズル19(第3ノズル)を設けてもよい(図8参照)。この場合においても、上段ノズル13と下段ノズル14が近傍に配置され、最下段ノズル19も上段ノズル13および/または下段ノズル14の近傍に配置されているので、上段ノズル13から噴射される噴流によって生ずる渦流およびキャビテーションによる地盤中の破砕効果と下段ノズル14から噴射される噴流によって生ずる渦流およびキャビテーションによる地盤中の破砕効果が一体となるとともに、最下段ノズル19から噴射される噴流によって生ずる渦流およびキャビテーションによる地盤中の破砕効果も、少なくとも上段ノズル13から噴射される噴流によって生ずる渦流およびキャビテーションによる地盤中の破砕効果または下段ノズル14から噴射される噴流によって生ずる渦流およびキャビテーションによる地盤中の破砕効果のいずれかの破砕効果と一体となって、地盤中の噴流作用領域を増大させることができる。すなわち、上段ノズル13、下段ノズル14および最下段ノズル19から噴射された噴流によって生じるキャビテーションにより地盤を破砕することができるとともに、上段ノズル13、下段ノズル14および最下段ノズル19から噴射された噴流によって生じる渦流により地盤など(特に、上段ノズル13および/または下段ノズル14の噴流により破砕された部分と最下段ノズル19の噴流により破砕された部分の間)が破砕されるので、上段ノズル13および/または下段ノズル14の噴流により破砕された部分と最下段ノズル19の噴流により破砕された部分が広がり、地盤中の噴流作用領域を増大させることができるとともに、最下段ノズル19より噴射された圧縮空気が上段ノズル13および/または下段ノズル14より噴射されたセメントミルクの噴流に合流することにより、少なくとも上段ノズル13および/または下段ノズル14のいずれかから噴射された噴流により破砕された地盤(土や石など)とセメントミルクが混合した排泥の噴出効果を高めることができる(地中に排泥が詰まらない)ので、ノズルから噴射されるセメントミルクの噴流到達距離を増大させることができる。
2ノズルタイプを用いた地中固結体造成工法の施工状況を示す図である。 2ノズルタイプを用いた地中固結体造成工法に用いられる注入ロッドの斜視図である。 2ノズルタイプを用いた地中固結体造成工法に用いられる注入ロッド1の上面である。 図2のA−A断面の断面図である。 2ノズルタイプを用いた地中固結体造成工法の固結体の造成状況を示す図である。 2ノズルタイプを用いた地中固結体造成工法の施工手順を示すフローチャートである。 2ノズルタイプを用いた地中固結体造成工法の施工状況を示す図である。 本発明の一実施形態におけるにおける地中固結体造成工法に用いられる注入ロッドの斜視図である。
1 注入ロッド
2 作業機
3 スイベル
13 上段ノズル(第1ノズル)
14 下段ノズル(第2ノズル)
15 削孔
16 材液噴射ノズル
17 エアー噴射口
19 最下段ノズル(第3ノズル)

Claims (1)

  1. ノズルからセメントミルクを高圧噴射して固結体を造成する地中固結体造成工法であって、
    先端部側壁に設けられた第1ノズルと該第1ノズルの下方近傍に設けられた第2ノズルと該第1ノズルおよび/または該第2ノズルの下方近傍に設けられた第3ノズルを備えた注入ロッドを対象地盤の所定の深度まで挿入する挿入工法と、
    前記第1ノズル、前記第2ノズル、および前記第3ノズルにそれぞれ備えられた材液噴射ノズルから同方向セメントミルクを高圧噴射するとともに、該材液噴射ノズルを囲むように設けられたエアー噴射口から圧縮エアーも同方向に噴射する噴射工法と、
    前記注入ロッドを対象地盤から引上げる引上工法と、を有し、
    前記噴射工法では、前記第1ノズルから噴射される噴流によって生じる渦流およびキャ
    ビテーションによる地盤中の破砕効果と前記第2ノズルから噴射される噴流によって生じ
    る渦流およびキャビテーションによる地盤中の破砕効果、および前記第1ノズルから噴射される噴流による地盤中の上記破砕効果および/または前記第2ノズルから噴射される噴流による地盤中の上記破砕効果と前記第3ノズルから噴射される噴流によって生じる渦流およびキャビテーションによる地盤中の破砕効果が一体になって、前記第1ノズルと前記第2ノズルの間、および前記第1ノズルおよび/または前記第2ノズルと前記第3ノズルの間の地盤を破砕し、地盤中の噴流作用領域を増大させるとともに、前記第1ノズル、前記第2ノズルおよび第3ノズルのそれぞれから噴射された圧縮エアーが前記第1ノズル、前記第2ノズルおよび第3ノズルのそれぞれから噴射されたセメントミルクの噴流の周りに圧縮空気の気層被膜を作り、また前記第2ノズルより噴射された圧縮エアーが前記第1ノズルより噴射されたセメントミルクの噴流に合流するとともに、前記第3ノズルより噴射された圧縮エアーが前記第1ノズルおよび/または前記第2ノズルより噴射されたセメントミルクの噴流に合流することにより、前記第1ノズル、前記第2ノズルおよび前記第3ノズルから噴射された噴流により破砕された地盤とセメントミルクが混合した排泥の噴出効果を高め、セメントミルクの噴流到達距離を増大させることを特徴とする地中固結体造成工法。
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