JP3859639B2 - 自在掘削装置及び地盤改良工法 - Google Patents

自在掘削装置及び地盤改良工法 Download PDF

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この発明は、非開削で直線状及び曲線状に地盤を掘削する自在掘削装置及び自在掘削装置を用いて行う地盤改良工法に関する。
掘削ロッドに内蔵した位置情報発信器から地盤内での位置情報を取得しつつ、直線状及び曲線状に地盤を掘削し、形成された削孔に各種の管材を敷設する自在掘削工法が知られている。この工法によれば、地盤を開削しなくても、地盤の目的位置に管材を敷設できるメリットがある。そして、この自在掘削工法のメリットを生かして、既設構造物等の下方に、薬液の注入管を敷設し、この注入管から薬液を注入して地盤改良を行う工法が知られている。こうした自在掘削工法を利用した従来の地盤改良工法としては、以下のように様々なものが知られている。
従来例1: 既設構造物等の一方側から自在掘削工法により地盤を掘削し、既設構造物の他方側へ掘削ロッドを到達させ、到達した掘削ロッドに注入管を接続し、今度は掘削ロッドを発進側へ引き戻すことで、既設構造物等の直下地盤に注入管を敷設し、薬液を注入する従来工法がある(関連ある先行技術として特許文献1参照。)。しかしながら、この工法の場合には、既設構造物等の他方側に、作業スペースを確保できなければ適用できない難点がある。
特開2000−27172号公報
従来例2: 自在ボーリングマシンを利用して自在掘削を行い、地盤改良域に到達したならば、自在掘削に用いたロッドを注入管として兼用して薬液等の注入を行うという従来工法がある(関連ある先行技術として特許文献2参照。)。この工法では、到達側の作業スペースが不要という点で、従来例1の難点は解消される。しかしながら、自在ボーリングマシンやロッドを、自在掘削だけでなく薬液注入にも兼用するため、自在掘削時には薬液注入ができず、逆に薬液注入時には自在掘削ができず、自在ボーリングマシンの一方の機能が遊んでしまう。特に、深度や方向が異なる複数回の自在掘削と薬液注入を行う場合には、複数台の自在ボーリングマシンを使用しない限り、作業効率を向上するのが難しい。また、掘削用ロッドの先端から注入するため、大容量での注入が困難であり、薬液注入を行う際には、掘削用ロッド自体にパッカーを取付けるのが困難であるため、注入領域外に薬液が遺漏する可能性ある。つまり、作業効率と注入効率の面で改善の余地がある。
特開2003−3459号公報
従来例3: 二重管ロッドを使って自在掘削を行い、掘削終了後に内管と注入管とを入れ替えてから外管を引抜き、注入管により薬液注入を行う従来工法がある(関連する先行技術として特許文献3参照。)。しかしながら、二重管ロッドを使用するため、掘削径が大きくなってしまい、地盤を無駄に掘削してしまう難点があるのに加え、二重管ロッドの構造が複雑になってしまう、という問題がある。
特開2002−250029号公報
以上のような、従来技術を背景になされたのが本発明である。その目的は、自在掘削工法を基礎としつつ、より簡易な装置や工法によって地盤改良の作業効率と薬液の注入効率を向上することにある。
この目的を達成すべく、本発明は、単管ロッドを長手方向に沿って連結した掘削ロッドを使用すること、自在掘削の終了後には掘削ロッド内の位置情報発信器を回収し、掘削ロッド内を長手方向にわたって空洞化すること、そして空洞化した掘削ロッドの内部に用途に応じた専用の各種管材を挿入できるようにし、挿入後には掘削ロッドを回収できるようにすること、を基本思想としている。こうした基本思想を実現する具体的構成として本発明では、以下の自在掘削装置及び地盤改良工法を提供する。
すなわち、本発明は、筒状の単位単管ロッドを長手方向に沿って複数本連結してなる掘削ロッドを備え、該掘削ロッドの前端から掘削流体を掘進方向へ噴射し、地盤を直線状および曲線状に自在掘削する自在掘削装置について、掘削ロッドの内部でその長手方向に沿って移動可能に内挿した位置情報発信器と、一端が位置情報発信器に連結され、他端が掘削ロッドの内部を通じて地上に伸長する線状体と、を備え、線状体の引き戻しにより、位置情報発信器を掘削ロッドの内部から回収できるようにしたことを特徴としている。
また、本発明は、筒状の単位単管ロッドを長手方向に沿って複数本連結してなる掘削ロッドと、掘削ロッドに内挿した位置情報発信器と、を備え、位置情報発信器からの位置情報に応じて該掘削ロッドの前端から掘削流体を掘進方向へ噴射し、地盤を直線状及び曲線状に自在掘削する工程を含む地盤改良工法について、位置情報発信器に、一端が掘削ロッドの内部を通じて地上に伸長する線状体を接続して前記自在掘削工程を実行し、自在掘削工程の終了後に、線状体を地上側から引き戻し、掘削ロッドの内部を通じて位置情報発信器を回収し、掘削ロッドをそのまま地盤に残置しておく工程と、残置した掘削ロッドの内部に、地盤改良用の薬液を注入する各種管材を挿入する工程と、を含むことを特徴としている。
さらに、本発明は、筒状の単位単管ロッドを長手方向に沿って複数本連結してなる掘削ロッドと、掘削ロッドに内挿した位置情報発信器と、を備え、位置情報発信器からの位置情報に応じて該掘削ロッドの前端から掘削流体を掘進方向へ噴射し、地盤を直線状及び曲線状に自在掘削する工程を含む地盤改良工法について、前記自在掘削工程の終了後に、一端が掘削ロッドの内部を通じて地上に伸長する線状体を位置情報発信器に接続し、該線状体を地上側から引き戻して掘削ロッドの内部を通じて位置情報発信器を回収し、掘削ロッドをそのまま地盤に残置しておく工程と、残置した掘削ロッドの内部に、地盤改良用の薬液を注入する各種管材を挿入する工程と、を含むことを特徴とする。
これらの本発明によれば、線状体の引き戻しにより、掘削ロッドの内部から位置情報発信器を回収できる。この結果、掘削ロッドの内部を長手方向にわたって筒状に空洞化して、用途に応じた専用の各種管材を挿入することができる。したがって、孔の配置、形、大きさ等が異なる各種形態の多孔注入管やパッカー付きの注入管など用途に応じた専用の各種管材を挿入することができる。また、掘削ロッドは、筒状の単位単管ロッドを長手方向に沿って複数本連結したものであるため、各種管材を挿入しても、掘削ロッドのみを回収することが可能であり、地盤に残した各種管材によって効率的に薬液注入を行える。そして、注入装置を利用する薬液の注入作業と、回収した掘削ロッドと位置情報発信器を使って深度や方向が異なる他の自在掘削を行う作業と、を同時並行で行えるため、地盤改良の作業効率も向上できる。
以上のように、掘削ロッドの内部を通じて位置情報発信器を回収できるようにしながらも、自在掘削を正確に行えるようにするには、少なくとも自在掘削時に位置情報発信器を掘削ロッドの内部の所定位置に位置決めするのがよい。
この具体的構成として、前記本発明の自在掘削装置では、位置情報発信器に、掘削ロッドの前端部から露呈して地盤による土圧を受けるインナヘッドと掘削流体の流圧受け面とを設け、掘削ロッドとインナヘッドには、インナヘッドを掘進方向で抜止めする当接部を設けたものとした。したがって、インナヘッドを取付けた位置情報発信器は、掘進方向では当接部により抜止めされ、また流圧受け面で掘削流体の流圧を受けることで掘進逆方向への後退が抑制される。
また、前記本発明の地盤改良工法においては、位置情報発信器に掘削ロッドの前端部に露呈して地盤による土圧を受けるインナヘッドを取付け、掘削流体の流圧を、インナヘッドが受ける土圧に対する反力として、位置情報発信器に作用させるようにした。したがって、インナヘッドを取付けた位置情報発信器は、インナヘッドが受ける土圧によって掘進方向で抜止めされるとともに、インナヘッドが受ける土圧に対する反力として、掘削流体の流圧を位置情報発信器に作用させることで、掘進逆方向への後退を抑制できる。なお、この場合、掘進方向への位置情報発信器を抜止めする構成として、掘削ロッドとインナヘッドには、インナヘッドを掘進方向で抜止めする当接部を設けるものとして構成することもできる。
前記本発明の自在掘削装置及び地盤改良工法については、掘削ロッドとインナヘッドにそれらの軸回り方向で回転係合する凹凸形状の係合部を設けたものとして構成できる。
これによれば、掘削ロッドに回転力が付与されても、インナヘッドが供回りできるので、位置情報発信器から正確な位置情報が得られ、自在掘削を正確に行える。
前記本発明の自在掘削装置及び地盤改良工法については、線状体に位置情報発信器の電源供給線を設けたものとして構成できる。
これによれば、位置情報発信器に内蔵するバッテリーを小型化又は省略できるため、位置情報発信器を小型化できる。したがって、自在掘削によって曲線状に掘削した掘削ロッドの曲がり部分においても、位置情報発信器の引き戻しをスムーズに行える。
本発明の自在掘削装置及び地盤改良工法によれば、簡易な装置構成で地盤改良の作業効率と薬液の注入効率を向上できるので、経済性良く且つ効果的に地盤改良を行える。また、本発明の装置及び工法は、既設構造物等の下方地盤での地盤改良に好適であるが、既設構造物等が地上に存在しなくても、勿論適用可能であり、地震の発生等により液状化しやすい砂質地盤や、地下水位の低下による地盤沈下を生じやすい軟弱地盤等、各種の地盤改良に適用できる。さらに、本発明の装置及び工法は、薬液注入による地盤改良に限られず、地盤に井戸管を敷設して地盤改良するような場合にも適用できる。そして、本発明の装置は、ガス管の入替え工事などのような管の敷設にも適用できる。
以下、本発明による自在掘削装置と地盤改良工法の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
自在掘削装置の構成〔図1,図2〕: 自在掘削装置1は、図1で示すように、掘削ロッド2を備えている。掘削ロッド2は、円筒状の前端ロッド3と、中間ロッド4と、これらのロッド3,4どうし及び中間ロッド4どうしを連結する円筒状のカップリング5と、を単位単管ロッドとして備えている。掘削時には、掘進方向前端側から、前端ロッド3、カップリング5、中間ロッド4、以下カップリング5と中間ロッド4を交互に螺合により連結したものとして構成される。
前端ロッド3には、尖頭形状のアウタヘッド3aが形成されている。アウタヘッド3aは、地上側から掘削ロッド2に与える推進力により地盤を掘削する部分となっている。また前端ロッド3には、位置情報発信器6が外部に発信する電磁波を透過させるために、貫通孔を樹脂封止してなる透過部3bが形成されている。位置情報発信器6は、位置情報を検知し発信する発信部やバッテリーをケースに内蔵する本体部7と、本体部7の両端にボルト止めにて固定した短い円盤状のゴム状弾性体でなる前部緩衝材8及び後部緩衝材9と、後部緩衝材9にボルト止めにて固定した連結具10と、で構成される。
本体部7は、前端ロッド3の内周面との間に、掘削流体の通路となる円筒状の隙間dが形成される程度の内径とした柱状体として構成されている。このため、位置情報発信器6を回収する際には、曲線状に掘削した掘削ロッド2の曲がり部分において、本体部7が掘削ロッド2の内周面に対して引っ掛からずにスムーズに移動できるようになっている。前部緩衝材8と後部緩衝材9は、前端ロッド3の内周面に対して緩く弾性接触する程度の外径をもつ軸方向で短い円盤状として構成されている。このため、掘削ロッド2との間で、掘削流体に対するシール性が確保されるようになっており、また短い円盤状であるため、位置情報発信器6を回収する際には、曲線状に掘削した際の掘削ロッド2の曲がり部分において、その湾曲形状に応じた弾性変形により、スムーズに移動できるようになっている。また、前部緩衝材8と後部緩衝材9には、掘削流体の通路8a,9aがそれぞれ貫通形成されている。後部緩衝材9に固定した連結具10は、その後面部10aが、掘削ロッド2の内周面形状と相対形状となっており、掘削ロッド2を流れる掘削流体の流圧を略その全面で受ける流圧受け面となっている。貫通形成した10bは掘削流体の通路であるが、後面部10aの面積に対してその孔径を十分小さくしてあるので、掘削流体の流圧が著しく減衰することがないようにしてある。また、後面部10aには、線状体としてのワイヤ11が連結される。このワイヤ11は、掘削ロッド2の地上側端部まで到達する長さとなっている。
前部緩衝材8には、略円柱形状のインナヘッド12がボルト止めにて固定されている。インナヘッド12には、大径の基端側部分と小径の先端側部分との間に段面部12aが形成されている。この段面部12aは、前端ロッド3の内周面に形成した段面部3cとともに、掘進方向で相互に係合して、インナヘッド12と位置情報発信器6を抜止めする当接部を構成している。インナヘッド12の前端面は、前端ロッド3のアウタヘッド3aの前端面と面どうしが整合するように形成されており、地盤の掘削時にはこの部分で土圧を受けることになる。なお、掘削ロッド8で曲線状掘削を行う際には、前端面における傾斜面12bで土圧を受けて方向転換する。外周面下端にボルト止めした12cは、インナヘッド12の単独回転防止用のキーであり、前端ロッド3の内周面に形成したキー溝3dに対して軸回り方向で係合する。また、インナヘッド12には、前部緩衝材8の通路8aと連通する通路12dが貫通形成されている。
以上のように、本実施形態の自在掘削装置1であれば、従来例3として説明した二重管ロッドのような複雑な構造ではなく、極めて簡易な装置構成で実現されるものである。
次に、自在掘削装置1を使った地盤改良工法について説明する。
自在掘削工程〔図3〕: 前記構成とした自在掘削装置1を、発進側に設置した図外の自在ボーリングマシンにより回転力と推進力を付与しながら、地盤へ斜めに貫入していく。地盤の掘削時には、常時、掘削流体wを掘削ロッド2内に圧送する。掘削流体wは、中間ロッド4、カップリング5を通じて前端ロッド3に流入し、さらに通路10b、通路9a、間隙d、通路8a、通路12dを通じて掘進方向へ向けて噴射される。そして、掘削時には、図3で示すように、インナヘッド12に地盤の土圧Fgが作用して、インナヘッド12と位置情報発信器6が掘進逆方向へ移動しようとする。しかしながら、常時圧送される掘削流体wの流圧Fwが連結具10の後面部10aに作用して押圧されるので、その後退は小さく抑制される。
こうした地盤の掘削にあたっては、位置情報発信器6からの位置情報に応じて直線状掘削と曲線状掘削による自在掘削が行われる。直線状掘削の時は、掘削ロッド2を回転させつつ推進力を付与する。一方、曲線状掘削は、掘削ロッド2の回転を所定角度で停止して推進力を付与し、地盤からの土圧をインナヘッド12の傾斜面12bで受け流すことで方向転換がなされ、曲線状に掘削される。
位置情報発信器の回収工程〔図4〕: 自在掘削により地盤掘削を終えると、掘削ロッド2への回転力と推進力の付与を停止するとともに、掘削流体wの圧送も停止する。そして、地上側でワイヤ11の引き戻し作業を行う。これによって、ワイヤ11に連結した連結具10を含む位置情報発信器6と、インナヘッド12とが連なったまま、掘削ロッド2の内部を通じて掘進逆方向へ後退していく。この後退過程で、掘削ロッド2の曲がり部分があっても、位置情報発信器6の本体部7の内径は、掘削ロッド2の内径との間に隙間dができる程度に小さいので、スムーズに移動させることができる。また、前部緩衝材8と後部緩衝材9も、軸心方向に沿う長さが短く、掘削ロッド2の内周面に対して緩やかに弾性接触しているので、そのような曲がり部分では、湾曲形状に応じた弾性変形を伴ってスムーズに通過することができる。こうして地上側へ引き戻すと、地盤には掘削ロッド2が残る。
各種管材の挿入工程〔図5〕: 地盤に残った掘削ロッド2の内部に、地盤改良用の薬液を注入する各種管材を挿入する。その一例を示す図5では、外周面にパッカー13aを取付けた注入管13を示してある。前述した従来例1では、到達側に作業スペースが必要であるが、本実施形態であればそのようなスペースが不要である。また、前述した従来例2のように、掘削ロッドを自在掘削と薬液注入とに兼用する場合では、掘削の障害となるパッカー13a付きの注入管13を利用することはできないが、本実施形態であれば、こうした注入管13であっても容易に敷設することが可能である。この後は、例えば注入管13と掘削ロッド2の前端開口を通じて充填材を地盤に送り込んで、注入管13と掘削ロッド2に形成した削孔との間を充填することも可能である。そして最後に、掘削ロッド2を引き戻して回収し、地上の注入装置を操作し、パッカー13aを膨張させ、注入管13を通じて目的の地盤改良域に薬液を注入し、地盤改良を行うようにすればよい。
以上の結果、本実施形態の地盤改良工法であれば、到達側での作業スペースが不要である上、薬液の注入効率と地盤改良の作業効率の双方を高めることができる。すなわち、薬液注入用の専用の注入管13を難なく敷設できるので、薬液の注入効率を、注入精度と注入量の両面から高めることが可能である。そして、注入作業時には、回収した自在掘削装置1を使って、深度や方向が異なる他の地盤改良域への自在掘削工程を同時進行で行えるので、地盤改良の作業効率も向上することが可能である。
実施形態の変形例〔図6〕: 前記実施形態では、位置情報発信器6を回収する“線状体”としてワイヤ11を例示したが、図6で示すように、ワイヤ11に位置情報発信器6の電源供給線14を付設し、地上から位置情報発信器6の駆動電源を供給することもできる。これによれば、位置情報発信器6の本体部7に内蔵するバッテリが不要であるか小型化できるので、前記実施形態の本体部7の全長L1よりも全長L2が短縮され、その分、位置情報発信器6と、前端ロッド3の全長を短くすることができる。よって、自在掘削によって曲線状に掘削した掘削ロッド2の曲がり部分においても、位置情報発信器6の引き戻しがスムーズに行える。
前記実施形態では、“線状体”としてワイヤ11を例示したが、金属製や樹脂製の管材を使ってもよい。このような管材を使うと、図6で示した電源供給線14をその中に通して保護することができる。また、“線状体”として管材を使う場合には、自在掘削工程の終了後、位置情報発信器6の回収前に、管材を送り込み、管材の前端部と位置情報発信器6に取付けた螺合部材やフック部材等の連結手段を介して、位置情報発信器6と連結し、引き戻して回収するようにしてもよい。つまり、位置情報発信器6に対する“線状体”の連結は、自在掘削工程の開始の前後のどちらであってもよい。
前記実施形態では、位置情報発信器6の本体部7に内蔵する位置情報として電磁波を発信する例を示した。この場合には、地上でロケータと称する探知機にて電磁波を探知し、掘削ロッド2の位置情報を取得し、方向制御を行う。しかしながら、回収対象とする位置情報発信器6における位置情報の検知方式はどのようなものであってもよく、例えばジャイロを使用するものであってもよい。
前記実施形態では、鋼管でなる前端ロッド3にアウタヘッド3aを一体形成したものを例示したが、アウタヘッド3aに相当する円筒状のビットを中間ロッド4に取付けるようにしてもよい。この場合には、中間ロッド4として鋼管でなく樹脂管を使ってもよい。
前記実施形態では、地盤改良工法として、薬液の注入管13を使う例を示したが、井戸管等の敷設に適用してもよい。また、前記実施形態の自在掘削装置1は、ガス管や水道管等の管材を地盤に敷設するのに適用することもできる。この場合には、注入管13に換えてガス管等の管材を敷設すればよい。
本発明の一実施形態による自在掘削装置の断面図。 分図(a)は図1のSA−SA線方向から見た外観図、分図(b)は図1のSB−SB線断面図。 図1の自在掘削装置の掘削時における作用説明図。 図1の自在掘削装置を用いた地盤改良工法の工程説明図。 図1の自在掘削装置を用いた地盤改良工法の工程説明図。 図1の自在掘削装置の変形例を示す断面図。
符号の説明
1 自在掘削装置
2 掘削ロッド
3 前端ロッド
3a アウタヘッド
3b 透過部
3c 段面部(当接部)
3d キー溝(係合部)
4 中間ロッド
5 カップリング
6 位置情報発信器
7 本体部(位置情報発信器)
8 前部緩衝材(位置情報発信器)
8a 通路
9 後部緩衝材(位置情報発信器)
9a 通路
10 連結具(位置情報発信器)
10a 後面部
10b 通路
11 ワイヤ(線状体)
12 インナヘッド
12a 段面部(当接部)
12b 傾斜面
12c キー(係合部)
12d 通路
13 注入管(各種管材)
13a パッカー
14 電源供給線

Claims (7)

  1. 筒状の単位単管ロッドを長手方向に沿って複数本連結してなる掘削ロッドを備え、該掘削ロッドの前端から掘削流体を掘進方向へ噴射し、地盤を直線状および曲線状に自在掘削する自在掘削装置において、
    掘削ロッドの内部でその長手方向に沿って移動可能に内挿した位置情報発信器と、一端が位置情報発信器に連結され、他端が掘削ロッドの内部を通じて地上に伸長する線状体と、を備え、線状体の引き戻しにより、位置情報発信器を掘削ロッドの内部から回収できるようにしたことを特徴とする自在掘削装置。
  2. 位置情報発信器に、掘削ロッドの前端部に露呈して地盤による土圧を受けるインナヘッドと掘削流体の流圧受け面とを設け、掘削ロッドとインナヘッドには、インナヘッドを掘進方向で抜止めする当接部を設けた請求項1記載の自在掘削装置。
  3. 掘削ロッドとインナヘッドにそれらの軸周り方向で回転係合する凹凸形状の係合部を設けた請求項2記載の自在掘削装置。
  4. 線状体に、位置情報発信器の電源供給線を設けた請求項1〜請求項3何れか1項記載の自在掘削装置。
  5. 筒状の単位単管ロッドを長手方向に沿って複数本連結してなる掘削ロッドと、掘削ロッドに内挿した位置情報発信器と、を備え、位置情報発信器からの位置情報に応じて該掘削ロッドの前端から掘削流体を掘進方向へ噴射し、地盤を直線状及び曲線状に自在掘削する工程を含む地盤改良工法において、
    位置情報発信器に、一端が掘削ロッドの内部を通じて地上に伸長する線状体を接続して前記自在掘削工程を実行し、
    自在掘削工程の終了後に、線状体を地上側から引き戻し、掘削ロッドの内部を通じて位置情報発信器を回収し、掘削ロッドをそのまま地盤に残置しておく工程と、
    残置した掘削ロッドの内部に、地盤改良用の薬液を注入する各種管材を挿入する工程と、を含むことを特徴とする地盤改良工法。
  6. 筒状の単位単管ロッドを長手方向に沿って複数本連結してなる掘削ロッドと、掘削ロッドに内挿した位置情報発信器と、を備え、位置情報発信器からの位置情報に応じて該掘削ロッドの前端から掘削流体を掘進方向へ噴射し、地盤を直線状及び曲線状に自在掘削する工程を含む地盤改良工法において、
    前記自在掘削工程の終了後に、一端が掘削ロッドの内部を通じて地上に伸長する線状体を位置情報発信器に接続し、該線状体を地上側から引き戻して掘削ロッドの内部を通じて位置情報発信器を回収し、掘削ロッドをそのまま地盤に残置しておく工程と、
    残置した掘削ロッドの内部に、地盤改良用の薬液を注入する各種管材を挿入する工程と、を含むことを特徴とする地盤改良工法。
  7. 位置情報発信器に掘削ロッドの前端部から露呈して地盤による土圧を受けるインナヘッドを取付け、掘削流体の流圧を、インナヘッドが受ける土圧に対する反力として、位置情報発信器に作用させるようにした請求項5又は請求項6記載の地盤改良工法。
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