JPH0649606Y2 - 魚巣用護岸ブロック - Google Patents

魚巣用護岸ブロック

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JPH0649606Y2
JPH0649606Y2 JP1989027819U JP2781989U JPH0649606Y2 JP H0649606 Y2 JPH0649606 Y2 JP H0649606Y2 JP 1989027819 U JP1989027819 U JP 1989027819U JP 2781989 U JP2781989 U JP 2781989U JP H0649606 Y2 JPH0649606 Y2 JP H0649606Y2
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fish
block
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昇 大月
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Landes Co Ltd
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Landes Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本考案は魚類その他水棲動物の生息環境を維持すること
のできる魚巣用護岸ブロックに関するものである。
【従来の技術】
従来、河川や水路における水棲動物、特に魚類を保護す
るための構造としては、水路の底面に一定間隔で突条等
による凹凸を設けた水路ブロックが知られており、この
ものは凹部が水溜りとなり渇水時においても魚類が生息
可能な水深を保つ機能を有した程度にすぎなかった。 コンクリート水路側壁へ穴を設けて魚類等の生息場所を
形成する試みもなされている。しかし、渇水時にはその
穴に十分な水が残らなかったり、多様な魚巣としての構
造をとり得なかったので、適当な生息環境を提供する迄
には至らなかった。 特に前記水路ブロックの底面に突条を設けた主たる目的
は、過大流速の減殺であり、魚類に十分な生息環境を提
供するまでには至っていなかった。すなわち、渇水時に
おいても水溜りとなり魚類が生息できる水深を保ち、あ
る程度の水草の発生をもたらしはするが、外敵等から
の、そして、増水や勾配を設けたことによる過大流速に
よって押し流されることから避けるための場所がなく、
また、適当な繁殖場所にもなり得なかった。 そこで、十分な魚類等の生息環境を提供することを目的
として、水路底面に水流方向に対してほぼ直角に突条が
複数箇所に設けられた水路ブロックの突条間に、水路ブ
ロックの底面と側壁とにより形成されているコーナー部
に覆せる形状で、側縁に切欠又は側面に透し穴を有する
構造の魚巣ブロックを先に提案している(実開昭61−13
1761)。 従来のこのような構造は、概ね、コンクリート部材によ
り構成されている水路の突起を利用するとか、水路底面
角部の一部を覆うといった構造であるから、自然に形成
された岩と岩の間の穴や、石垣積みの護岸に形成された
複雑かつ奥深い空洞等と異なっており、魚類の棲息環境
に更に適したものとする必要性があった。殊に、河川の
護岸ブロックそのものにより、護岸の機能を発揮しなが
ら魚類に適した棲息環境を提供するまでには至っていな
かった。 そこで、上記のような課題を種々検討した結果、先に、
前壁に開口部を設けた上下が連通する枠本体からなり、
前壁開口部に近接して突起を形成した構造の魚巣用護岸
ブロックが、魚類に好適な棲息環境を提供することを、
実願昭62−185702号で提案した。更に、この魚巣用護岸
ブロックは、後壁、左右両側壁のいずれにも開口部を設
けると、中詰石がブロック間に連通して好ましいし、殊
に、後壁に開口部を設けると、裏込材との間に深い魚巣
ができる。そして、このような構造の魚巣用護岸ブロッ
クは、ブロック間接合のために側壁へボルト差込穴を設
けたり、ブロック間を上下又は左右に連結するための差
込継手構造とするとか、最下部の基礎用ブロックには安
定性をはかるために前後に張出したベース板を設ける等
の態様をとることができる。 この先に提案した魚巣用護岸ブロックは、前壁の開口部
が魚類の出入りに支障のないものとなっており、そし
て、後壁の開口部は裏込栗石に通じ、左右両側壁の開口
により相互に連通して魚巣の懐が広くなる特徴を有して
いる。更に、前壁開口部に近接して設けられた突起によ
り、渦流が形成されてブロック内部の水質浄化がなさ
れ、かつ、魚が寄ってくる作用が得られる等の理由から
高い評価が得られている。
【考案が解決しようとする課題】
この例に限らず、魚巣用護岸ブロックにおいて内部が魚
類の棲息環境に適した構造としようとする場合、ブロッ
ク内部へ空洞部を設けたことのみでは、一時的な避難場
所を提供することにしかならず、生活空間となり得ない
ことが専門家の間で指摘されていた。更に、本考案者の
検討の結果では空洞部に対して自然石を詰めることが効
果的であることが確認されているものの、特に都会地で
は自然石の入手が容易でない難点を有している。
【課題を解決するための手段】
そこで本考案者は護岸を形成するブロック(20)の少な
くとも前壁(1)に開口部(5)を設けるとともに内部
へ空洞の魚類棲息室(4)を設け、その魚類棲息室
(4)内へ室内を大小複数の空間に分ける連通孔又は切
欠きを有した分室ブロック(10)を収容した構造の魚巣
用護岸ブロックを開発したのである。 ここにいう魚巣用護岸ブロックの形状としては、前壁
(1)の奥に魚類棲息室(4)の空洞が設けられたもの
であれば、特に限定するものではなく、前壁(1)と後
壁(2)及び底板とによってU字断面に形成されたもの
とか、これに更に両側へ側壁(3)(3)を設けたもの
とか、あるいは、前壁と底版とによってL型に形成さ
れ、その背後に空洞の魚類棲息室(4)を設けたものな
どを例示することができる。 このような構造の魚巣用護岸ブロックは、ブロック間接
合のために側壁(3)へボルト差込穴(16)を設けた
り、ブロック間を上下又は左右に連結するための差込継
手構造(11)〜(14)とするとか、最下部の基礎用ブロ
ックには安定性をはかるために前後に張出したベース板
(15)を設ける(第7図参照)等の態様をとることがで
きる。 ここにいう開口部(5)とは、本考案の魚巣用護岸ブロ
ック内の魚類棲息室(4)へ魚類が出入り可能な大きさ
を有した開口であって、少なくとも前壁(1)に設けら
れることが必須であるが、その他に、後壁(2)や左右
両側壁(3)(3)に設けて、魚類の棲息環境を広げる
こともできる。 分室ブロック(10)とは、魚類棲息室(4)の空洞内へ
収容可能な大きさで、かつ、魚類棲息室(4)の内部を
複数の小部屋に分割する機能を有したブロックである。
この分室ブロック(10)の材質はコンクリート製が最も
一般的であるが、形態を維持し、魚類に悪影響を与えな
い限りにおいて、特にこれに限定するものではない。
【作用】
このような構造の魚巣用護岸ブロックは、その内部が分
室ブロック(10)によって、大きな空間や小さな空間が
形成されて、それぞれ大きな魚や、小さな魚が自分に適
した空間で遊泳、休息、捕食等の棲息環境を得ることが
できる。また、魚類が敵に襲われた時には、身を守る作
用も得られる。更に、この分室ブロック(10)は入手し
難い自然石に代えて、いつでも大量に供給可能である。
【実施例】
以下図面によって本考案の実施例を詳細に説明する。 第1図は本考案の魚巣用護岸ブロックの分室ブロック
(10)収容前の斜視図である。第2図〜第6図は分室ブ
ロック(10)の実施例斜視図である。第7図は本考案の
魚巣用護岸ブロックを用いた護岸施工状態の断面図であ
る。 本実施例の魚巣用護岸ブロックは、内部に空洞を有した
横長直方体の枠本体からなり、前壁(1)には段違いに
開口した開口部(5)が設けられ、その両側には縦方向
の突起(6)(6)がある。後壁(2)にも開口部
(7)が設けられており、この開口部(7)は2個の丸
穴からなるもので、第7図に示した裏込材(8)との連
通によって、魚巣となる。左右両側壁(3)(3)にも
開口部(9)が設けられており、これは魚類棲息室
(4)の横方向の連通を可能とする。このような枠本体
の上下方向は開放状態であって、同じく魚類棲息室
(4)が上下に連通する。 本考案品は護岸ブロックの一種であり、護岸を形成する
ブロック(20)の前壁(1)に開口部(5)を設けると
ともに内部へ魚類棲息室(4)を設け、その魚類棲息室
(4)内へ分室ブロック(10)を収容している。本実施
例の場合、分室ブロック(10a)は方形のコンクリート
ブロックへ多数の貫通孔(17)を設けた構造である。そ
して、縦(上下)及び横(左右)方向へ次々と連結する
ことによって護岸の機能を発揮する構造となっている。
そのために、左右方向に凹凸(差込)継手(11)(12)
構造を形成すると共に、ボルト差込穴(16)を設けて横
方向の連結を強固なものとしている。更に、上下方向に
も多段の安定な連結状態を保つために凹凸部(13)(1
4)を形成している。 第2図〜第6図に分室ブロック(10)の他の形状例を示
した。第2図に示した例は、角筒状の枠体へスリット状
にグループ穴の連通孔(17)を設けたり、矩形の切欠き
(18)を設けて魚類棲息室(4)の内の分画を可能とし
た分室ブロック(10b)である。その他、第3図にみら
れるようにH形ブロックに連通孔(17)や切欠き(18)
を設けた分室ブロック(10c)とか、第4図にみられる
ように井桁形ブロックにスリット状にグループ穴の連通
孔(17)や切欠き(18)を設けた分室ブロック(10d)
とか、第5図のように断面コ字状でスリット状に多数の
連通孔(17)や切欠き(18)を設けたもの(10e)、更
に、前記のものと組み合わせて第7図のように使用する
ことのできる第6図に示した断面I形の分室ブロック
(10f)などを適宜使用することができる。 第7図に使用態様を示したが、打設された調整モルタル
(21)の上に基礎用の本考案の魚巣用護岸ブロック(20
b)を設置し、その上に本考案の他の形状の魚巣用護岸
ブロック(20a)を必要な高さとなるよう多段に積む。
上下左右の連通空洞には前述したI形分室ブロック(10
f)が中央に用いられ、その両側にコ字状分室ブロック
(10e)(10e)が詰められている。最上部には天端板
(22)が置かれ、その上に土砂を載せる。ブロック後壁
(2)の背部には裏込材(8)として分室ブロック(1
0)より小さい砕石が用いられている。この裏込材
(8)の部分も魚巣となる。裏込材(8)は吸出防止フ
イルター(19)を用いて裏込砕石(23)や土砂との間が
隔離されている。
【考案の効果】
このような構造の魚巣用護岸ブロックは、その内部が人
工的に工場生産で得られる分室ブロックによって、魚の
大きさに適した空間で遊泳、休息、捕食等の棲息環境を
得ることができる。また、魚類が敵に襲われた時には、
身を守ることもできる。更に、この分室ブロックは入手
し難い自然石に代えて、いつでも大量に供給可能であ
り、施工コストの低下に寄与する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の魚巣用護岸ブロックの分室ブロック収
容前の斜視図である。第2図〜第6図は分室ブロックの
実施例斜視図である。第7図は本考案の魚巣用護岸ブロ
ックを用いた護岸施工状態の断面図である。 (1)……前壁、(2)……後壁 (3)……側壁、(4)……魚類棲息室 (5)……前壁開口部、(6)……突起 (10)……分室ブロック、(20)……魚巣用護岸ブロッ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】護岸を形成するブロック(20)の少なくと
    も前壁(1)に開口部(5)を設けるとともに内部へ空
    洞の魚類棲息室(4)を設け、該魚類棲息室(4)内へ
    室内を大小複数の空間に分ける連通孔又は切欠きを有し
    た分室ブロック(10)を収容してなる魚巣用護岸ブロッ
    ク。
JP1989027819U 1989-03-11 1989-03-11 魚巣用護岸ブロック Expired - Lifetime JPH0649606Y2 (ja)

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JPH02120519U JPH02120519U (ja) 1990-09-28
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5553176Y2 (ja) * 1977-10-20 1980-12-09

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JPH02120519U (ja) 1990-09-28

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