JPH0644193U - キャビネットにおけるプリント基板の止着構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子機器のキャビネット内にプリント基板を
止着する場合、その止着作業が簡単であって、キャビネ
ット表面にはビス等を露出しないプリント基板の止着構
造の提供。 【構成】 キャビネット２の対向する内面３に対を成し
てリブ４ａ、４ｂを形成し、該リブ４ａ、４ｂ間にホル
ダー５を嵌着し、ホルダー５の止着片７にプリント基板
１を止着具８を介して止着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電子機器のキャビネット内にプリント基板を取着する止着構造に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

最近の電子機器は電子部品のほとんどがプリント基板上に取着されて、所定の 電子回路が構成されている。そしてプリント基板への電子部品の取着も自動化さ れているケースも多いが、このようなプリント基板をキャビネットに止着して簡 単な接続配線を行うだけで、電子機器が比較的容易に製作され得る。本考案は所 定の電子部品を取着して完成したプリント基板をキャビネットに効率よく、手軽 に止着するための技術である。

【０００３】 図３は従来のプリント基板止着構造を示したもので、プリント基板(イ) はキャ ビネット(ロ) の側片(ハ) にスペーサー(ニ) を介してビス止めされている。またプ リント基板(ホ) はキャビネット(ロ) の上片(ヘ) と下片(ト) の各々にＬ型金具(チ) 、(チ) をビス止めし、該Ｌ型金具(チ) 、(チ) に同じくスペーサー(ニ) を介してビ ス止めされている。更に別のプリント基板を取着する場合も、上記プリント基板 (ホ) と同じく、Ｌ型金具(チ) 、(チ) によって止着され、各プリント基板(イ) 、(ホ ) …はキャビネット(ロ) 内に垂直に起立して配置されることになる。

【０００４】 勿論、プリント基板を水平に配置することもあるが、いずれの配置においても ビス止めしなければならず、これら各ビス(リ) 、(リ) …の頭がキャビネット(ロ) の表面に露出してその外観を損ってしまう。上記ビス頭が露出しないように内側 からビス止めすればよいが、このような方法を採用すればプリント基板の止着作 業性が極端に低下してしまうと同時に、キャビネットの肉厚も厚くなる。

【０００５】

【本考案が解決しようとする課題】 このように、従来のプリント基板止着構造には上記のごとき問題がある。本考 案が解決しようとする課題はこれら問題点であり、ビス頭をキャビネット表面に 露出することなく、簡単に止着することの出来るプリント基板止着構造を提供す る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案のプリント基板止着構造は、ホルダーを介してプリント基板をキャビネ ットに止着することが出来るよう構成しているが、上記ホルダーはキャビネット にビス止めされることなく、キャビネット内面にリブを形成し、リブに嵌着して 取着する。ホルダーの形状はＬ型断面又はＴ型断面を成す部材で、該形状を限定 はしないが、両リブに嵌着するための嵌入部を有し、またプリント基板を連結・ 固定する止着片を持っている。プリント基板とホルダーの止着片とは所定の間隔 をおいて配置されることになるが、止着片にプリント基板を止着するために止着 具を用いる。

【０００７】 ところで、上記ホルダーを利用してプリント基板を止着する場合、まず片方の ホルダーをキャビネットのリブに嵌着し、該ホルダーの止着片にプリント基板の 片側を止着する。そして他方のホルダーをキャビネットの対向する側のリブ間に 嵌着し、該ホルダーの止着片とプリント基板の他方側を止着する。両ホルダーに 止着されたプリント基板はガタ付くことなく安定する。以下、本考案に係る実施 例を図面に基づいて詳細に説明する。

【０００８】

【実施例】

図１は本考案に係るプリント基板の止着構造を示す実施例である。同図におい て１ａ、１ｂはプリント基板、２はキャビネットを示し、上記プリント基板１ａ 、１ｂには所定の電子部品が取着されていて、キャビネット２内には垂直に起立 して配置されている。ところで、キャビネット２の対向する内面３には小さく突 出したリブ４ａ、４ｂが対を成して形成され、両リブ４ａ、４ｂ間は所定の間隔 が設けられ、この両リブ４ａ、４ｂ間にＬ型断面のホルダー５が嵌着されている 。該ホルダー５はリブ４ａ、４ｂ間に嵌着する一片を嵌入部６とし、プリント基 板１を止着する側を止着片７として形成しており、該止着片７にプリント基板１ が止着具８を介して止着される。

【０００９】 同図に示すように、ホルダー５、５はキャビネット２の上片９と下片１０側に 対を成して形成したリブ４ａ、４ｂにそれぞれ嵌着し、プリント基板１の下側は 下方のホルダー５に、また上側は上方のホルダー５にそれぞれ止着される。ここ で、プリント基板１とホルダー５の止着片７を連結する止着具８は樹脂製であっ て、各々の孔に嵌入するだけで簡単に連結する。勿論、前記図３に示すようにス ペーサー(ニ) を介してビス止めしてもよい。一方、上記ホルダー５は両リブ４ａ 、４ｂ間に嵌着する嵌入部６と、止着具８と連結する止着片７を有するものであ ればよく、上記のＬ型断面形状を成すホルダー５でなくてもよい。例えばＴ型断 面のホルダー５を用いても、上記リブ４ａ、４ｂ間に嵌着し、プリント基板１を 止着することが十分可能である。

【００１０】 図２は本考案の他の実施例を示す。前記実施例ではキャビネット２の後方にプ リント基板１ａ、１ｂを止着した場合を示したが、この実施例はキャビネット正 面での止着構造を示している。キャビネット２の正面は大きく開口し、この開口 部にフロントパネル１１が取着され、該フロントパネル１１に近接した状態で、 プリント基板１が設けられている。プリント基板１には各種電子部品が取着され 、該電子部品の一つとして発光ダイオード１２が設けられていて、上記フロント パネル１１を通して所定の数字や記号等を表示する。このプリント基板１の止着 方法は前記実施例の場合と同じように、上片９及び下片１０のリブ４ａ、４ｂ間 に嵌着したホルダー５、５に止着し、同時にフロントパネル１１を止着すること が出来る。

【００１１】 従来方法であれば、該フロントパネル１１を単独でビス止めしていたが、本考 案の該実施例ではキャビネット２正面の開口部に形成した縁１３とリブ４との間 にフロントパネル１１をセットした状態で、ホルダー５を嵌着している。したが って、フロントパネル１１を独自で止着しなくてもよい。以上述べたように、本 考案のプリント基板止着構造はキャビネット内面に対を成してリブを形成し、こ のリブにホルダーを嵌着し、該ホルダーの止着片にプリント基板を止着するもの で、次のような効果を得ることが出来る。

【００１２】

【考案の効果】

本考案のプリント基板止着構造はキャビネットにホルダーを嵌着し、このホル ダーにプリント基板を止着するものであり、該プリント基板の止着作業は非常に 省力化される。すなわち、ホルダーのビス止め及びビス止めに先立っての位置決 めを必要とせず、キャビネット内面に形成したリブに嵌着するだけで取着され、 また両リブ間に挟まれて位置ズレすることなく安定する。それにビスを用いない ために、その作業性の向上のみならず、キャビネット表面にビス頭が露出すると いったこともない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るプリント基板止着構造を示す実施
例。

【図２】本考案に係るプリント基板止着構造を示す他の
実施例。

【図３】従来のプリント基板止着構造。

【符号の説明】

１ プリント基板 ２ キャビネット ３ 内面 ４ リブ ５ ホルダー ６ 嵌入部 ７ 止着片 ８ 止着具 ９ 上片 10 下片 11 フロントパネル 12 発光ダイオード 13 縁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子機器のキャビネットであって、該キ
   ャビネット内に各種電子部品を取着したプリント基板を
   止着する構造において、上記キャビネットの対向する内
   面に対を成してリブを形成し、両リブ間にホルダーの嵌
   入部を嵌着し、該ホルダーの止着片には止着具を介して
   上記プリント基板を止着したことを特徴とするキャビネ
   ットにおけるプリント基板の止着構造。