JPH0643608U - 光複合長尺体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ファイバの信頼性を向上させた光複合長尺
体を提供する。 【構成】 長尺体本体１の外周上に、中実金属線２と、
光ファイバ５が挿入された接続部７を有する中空金属線
３とを撚り合わせて形成された鎧装４を有する光複合長
尺体において、中空金属線３の接続部７の外径が中実金
属線２の外径と等しいかまたはそれより小さくする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、光ファイバを複合した電力ケーブル、送水管などの光複合長尺体に 関する。

【０００２】

【従来技術】

従来より、光複合海底電力ケーブルに代表される光複合長尺体について、種々 の提案がなされている。例えば図２（ａ）、（ｂ）に示すように、電力ケーブル や送水管などの長尺体本体１１の外周面上に、複数本の中実金属線１２と内部に 光ファイバ１５が挿入された１本以上の中空金属線１３とを螺旋状に巻き付けて 形成した鎧装１４を有し、鎧装１４の外周には防食層１６を設けたものがある。 これらの中実金属線１２と中空金属線１３は通常同一の外径を有している。また 、中空金属線１３は製造上の制約により長さに限界があるため、スリーブからな る接続部１７を設けて中空金属線１３を接続して、鎧装１４を構成している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述の光複合長尺体には次のような問題があった。即ち、光フ ァイバが挿入された中空金属線を接続スリーブを介して相互に接続すると、接続 スリーブの外径が中実金属線の直径よりも大きくなるため、この接続部が鎧装表 面に凸状部を形成する。そうすると、光複合長尺体が、製造時、搬送時、あるい は敷設時などに地面、ローラーなどに引きずられる際に、鎧装表面の凸状部が外 力を集中的に受け、光ファイバ入り中空金属線の接続部が破壊されるという問題 があった。特に、水底に敷設する場合には、中空金属線内に浸水が生じ、光ファ イバの信頼性が損なわれる。

【０００４】

【課題を解決するための手段と作用】

本考案は上記問題点を解決した光複合長尺体を提供するもので、長尺体本体の 外周面上に、中実金属線と、光ファイバが挿入されかつ接続部を有する中空金属 線とを撚り合わせて形成された鎧装を有する光複合長尺体において、中空金属線 の接続部の外径が中実金属線の外径と等しいかまたはそれより小さいことを特徴 とするものである。 上述のように、中空金属線の接続部の外径を中実金属線の外径と同一またはそ れ以下にすると、鎧装表面に凸状部が形成されることがない。従って、外圧が鎧 装に加わっても、外圧は中空金属線の接続部のみならず、中実金属線にも分散さ れるので、中空金属線の接続部は外圧から保護されることになる。

【０００５】

【実施例】

以下、図面に示した実施例に基づいて本考案を詳細に説明する。 図１（ａ）、（ｂ）は、それぞれ本考案にかかる光複合長尺体の一実施例の横 断面図および鎧装表面図である。図中、１は長尺体本体であり、電力やメタル系 通信ケーブルコアなどの電気ケーブルコア、あるいは送水、送油、送ガスなどの 流体輸送管コアなどを形成している。４は長尺体本体１の外周面上に設けられ、 長尺体本体１を保護する鎧装である。鎧装４は、複数本の中実金属線２と、内部 に光ファイバ５を挿入した少なくとも１本以上の中空金属線３とを撚り合わせて 形成されたものである。６は、鎧装４の外周面に被せられた防食層である。 中空金属線３は連続長に制約があるため、接続部７を設けて長尺化する。この 接続部７は、中実金属線２と同一の外径を有するスリーブを中空金属線３に嵌め 込んで形成されている。従って、中空金属線３の外径は中実金属線２の外径より も小さくなっている。 このようにして形成された鎧装４は、中空金属線３の接続部７では外周面が中 実金属線２と同一レベルになるが、中空金属線３のその他の部分では外周面に凹 部が生ずる。この鎧装４に外圧が加わると、中実金属線２と接続部７に外圧が加 わるが、中実金属線２がおもに外圧を受けて、接続部７は破損することがなく、 水底に敷設しても，中空金属線３中に浸水する恐れがない。 なお、上記実施例において、中空金属線の接続部以外を、樹脂、ＦＲＰ、ゴム などからなる被覆層で覆い、その外径を中実金属線の外径と同一にしてもよい。 そうすると、鎧装外周面はほぼ凸凹のない表面になるので、外圧が加わっても、 外圧は鎧装外周面上でほぼ均一に加わり、集中することがない。 なお、接続部の構造は上記構造に限定されるものではない。 また前記実施例では接続部７の外径を中実金属線２の外径と等しいものにした が、当然のことながら中実金属線２の外径より小さければ同様の効果が得られる 。

【０００６】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、長尺体本体の外周面上に、中実金属線と 、光ファイバが挿入されかつ接続部を有する中空金属線とを撚り合わせて形成さ れた鎧装を有する光複合長尺体において、中空金属線の接続部の外径が中実金属 線の外径と等しいかまたはそれより小さいため、鎧装表面に凸状部が形成される ことがないので、外圧が鎧装に加わっても、中空金属線の接続部が破損し、光フ ァイバの信頼性が損なわれる恐れがなくなるという優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）、（ｂ）は、それぞれ本考案にかかる光
複合長尺体の一実施例の横断面図および鎧装表面図であ
る。

【図２】（ａ）、（ｂ）は、それぞれ従来の光複合長尺
体の横断面図および鎧装表面図である。

【符号の説明】

１ 長尺体本体 ２ 中実金属線 ３ 中空金属線 ４ 鎧装 ５ 光ファイバ ６ 防食層 ７ 接続部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 長尺体本体の外周面上に、中実金属線
   と、光ファイバが挿入されかつ接続部を有する中空金属
   線とを撚り合わせて形成された鎧装を有する光複合長尺
   体において、中空金属線の接続部の外径が中実金属線の
   外径と等しいかまたはそれより小さいことを特徴とする
   光複合長尺体。