JPH0637330U - ヘルメット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 帽体の内側に衝撃吸収ライナーが装着された
ヘルメットにおいて、衝撃吸収ライナーの内面と頭部頂
面との間に空間を形成して空気の流れが円滑に行われる
ヘルメットを提供すること 【構成】 帽体１の内側に衝撃吸収ライナー２が装着さ
れたヘルメットにおいて、該衝撃吸収ライナー２の内側
にネット状ハンモック４を深さ調節可能に取り付けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はオートバイや自動車に乗車する時に頭部に着用するヘルメットに関す る。

【０００２】

【従来の技術】

オートバイや自動車に乗車するとき頭部に着用するヘルメットは、図４に示す ように繊維強化樹脂材で形成された帽体９の内側に、発泡樹脂材で形成された衝 撃吸収ライナー10が装着され、そのライナーの内面にクッション材からなるクラ ウンパッド等の内装体11が取り付けられて構成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記した従来のヘルメットを頭に被ったとき、衝撃吸収ライナーの内面に取り 付けられた内装体はグラつきを防ぐスペーサーの役目と、頭の蒸れを防ぐため風 通しを良くする役目も果たしているが、グラつきを防ぐスペーサーの役目が果た される為には頭の髪の毛と内装体が密着してしまい、衝撃吸収ライナーの内面と 頭との間に空間が出来にくいことから空気の流れも悪くなり、頭部の冷却作用も 十分満足し得るものとはいいがたいものである。尚、この種ヘルメットにおいて 衝撃吸収ライナーの内面に前方から後方に向かって通気溝を形成したり、或いは ヘルメットの前部又は頂部にライナー内部と連通する外気導入孔を開設して外気 をヘルメットの内部に入れヘルメットの後側下部から排出したり、負圧を利用し てヘルメット内部の空気を排出するといった換気機構を備えたヘルメットでも上 述した理由によってその機能が十分に活用されていないといった問題点を有する 。

【０００４】 本考案は上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものでそ の目的とするところは、衝撃吸収ライナーの内面と頭部頂面との間に空間を形成 して空気の流れが円滑に行われるヘルメットを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成する為に本考案が講じた技術手段は、帽体の内側に衝撃吸収 ライナーが装着されたヘルメットにおいて、該衝撃吸収ライナーの内側にネット 状ハンモックを深さ調節可能に取り付けたことを特徴とする。

【０００６】 上記ヘルメットの形態としては、今日一般的に知られているフルフェース型、 ジェット型のいずれでも良く、衝撃吸収ライナーの内側に取り付けられるネット 状ハンモックの取り付け形態としては該ハンモック側と衝撃吸収ライナー内側の 内装体とにベルベット式ファスナーを取り付け、それら両者の係合位置の調整に よってネット状ハンモックの深さを調整自在としたり、衝撃吸収ライナーの内側 に装着される内装体側に合成樹脂製のボスを突出し、他方ハンモック側に前記ボ スと嵌合係着する係合孔を複数個形成した取付片を設け、ボスに係合する係合孔 の位置を変えることで衝撃吸収ライナーに対するネット状ハンモックの深さを調 整し得るようにする等の形態が挙げられる。

【０００７】 又、上記したネット状ハンモックが装備されるヘルメットとしては、ヘルメッ ト自体に換気機能を備えないヘルメットは勿論のこと、ヘルメット自体に換気機 能を備えたヘルメットであっても良く、その換気機構は外気導入タイプ、負圧利 用タイプのいずれでも良い。

【０００８】

【作用】

上記の手段によれば、衝撃吸収ライナーの内側にネット状ハンモックがその下 側をライナー内側に装着される内装体に取り付けられて宙吊り状に支持されてい るため、衝撃吸収ライナーの天井部内面との間に空間が形成され、ヘルメット内 の空気の流れがスムーズに行われてヘルメット内の熱気がヘルメット外に排出さ れ、頭部の蒸れが解消される。そして、上記のヘルメットが換気機構を備えたも のである場合はヘルメット内の空気の流れが活発となり、頭部の冷却作用の効率 が向上される。

【０００９】

【考案の効果】

本考案のヘルメットは上記した如く衝撃吸収ライナーの内側にネット状ハンモ ックを深さ調節可能に取り付けたものであるから、衝撃吸収ライナーの天井部内 面と頭部の頂面との間に空間が形成され、その空間によりヘルメット内の空気の 流れがスムーズに行われてヘルメット内の熱気がヘルメット外に排出され、頭部 の蒸れが解消されて頭部の冷却を効果的に行うことが出来る。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を基に説明すると、図１は換気機構を備えないフ ルフェース型ヘルメットの場合を示し、図中、１は帽体、２は発泡スチロール等 で構成された衝撃吸収ライナー、３はその衝撃吸収ライナー２の内側に装備され る内装体、４はネット状ハンモックでそのネット状ハンモックは内装体３にベル ベット式ファスナー５によって着脱自在に取り付けられている。

【００１１】 ネット状ハンモック４は椀状に形成されてその下端には帯状部材６が環状に取 り付けられ、その帯状部材６の外周面にベルベット式ファスナー５の雄・雌部材 の一方が固着され、ベルベット式ファスナー５の他方は内装体３側に固着されて いる。そして、ネット状ハンモック４に取付けられたベルベット式ファスナー５ を内装体３側のベルベット式ファスナー５に対する係合位置を変えることで該ハ ンモック４の深さを調節でき、それによって衝撃吸収ライナー２の内面とネット 状ハンモック４で支持される頭部との間の間隙幅を調節することができる。

【００１２】 図３は換気機構を備えたフルフェース型ヘルメットの場合を示し、帽体１及び 衝撃吸収ライナー２に亘ってヘルメットの前部と後部に通孔７，８が貫通開設さ れ、前方の通孔７からヘルメット内に流入した空気は衝撃吸収ライナー２の内面 とネット状ハンモック４で支持された頭部との間の空間内を流動して後部の通孔 ８からヘルメット外に流出されるため、空気の流れはより一層活発となり、帽体 内の熱気がヘルメット外へ効果的に排出される。尚、図３において図１で示した と同じ部材は同一符号を付し、説明は省略する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す縦断側面図である。

【図２】衝撃吸収ライナーの内側に装備されるネット状
ハンモックの正面図である。

【図３】換気機構を備えたヘルメットの実施例を示す縦
断側面図である。

【図４】従来構造のヘルメットを示す縦断面図である。

【符号の説明】

１…帽体 ２…衝撃吸収ライナー ３…内装体 ４…ネット状ハンモック

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 帽体の内側に衝撃吸収ライナーが装着さ
   れたヘルメットにおいて、該衝撃吸収ライナーの内側に
   ネット状ハンモックを深さ調節可能に取り付けたことを
   特徴とするヘルメット。