JPH0636960A - 渦巻コイル製造装置 - Google Patents

渦巻コイル製造装置

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JPH0636960A
JPH0636960A JP4192593A JP19259392A JPH0636960A JP H0636960 A JPH0636960 A JP H0636960A JP 4192593 A JP4192593 A JP 4192593A JP 19259392 A JP19259392 A JP 19259392A JP H0636960 A JPH0636960 A JP H0636960A
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武夫 川嶋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単渦巻、双渦巻又は逆双渦巻形状の渦巻コイ
ルが、簡単に低コストで製造できる渦巻コイル製造装置
を提供すること。 【構成】 作成すべきコイルの線材を挟むために移動可
能に対向して設けられ、その対向する面の一方に線材の
一端固定用の溝7が設けられた一対の挟み部材1,2
と、挟み部材1,2の少なくとも一方の対向面に、周辺
縁が作成すべきコイルの最内側形状をなすように、線材
の太さに対応する所定の高さに突出形成された巻取り案
内部材4と、挟み部材2を移動させる移動手段5とを備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平角線等の線材を用い
て渦巻形状のコイルを製造する装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子回路や電気回路を構成する
各種部品回路の一つに、インダクタンスを利用したノイ
ズフィルタ、共振フィルタ等の部品回路があり、それら
部品回路には構成部品の一つとしてコイルが用いられて
いる。このコイルにはつる巻形状(横並列巻き形状)、
あるいは渦巻形状などのコイルがあり、又コイルを形成
する線材としては丸形状、あるいは平角形状などが用い
られる。従来、それらの線材からコイルを製造する方法
は色々な方法が工夫されている。特に平角形状の幅方向
の寸法が、厚み方向の寸法より、n倍も大きい平角線材
での、薄い寸法面をコイルの内径と外径方向に面した、
縦巻の渦巻形状には、巻線が出来ないので、それに代わ
って例えば、板形状の部材をプレスなどで螺旋状に打ち
抜き渦巻形状のコイルに形成する方法が用いられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような方法では、プレスにより打ち抜かれた渦巻形状の
コイルの切断面は、金属表面が露出するため絶縁処理の
工程を必要とし、又、コイル内側端部にリード線を接合
する必要があるため、製造するのに工数が多くかかりコ
ストが高くつくという課題がある。
【0004】本発明は、従来のこのような課題を考慮
し、渦巻形状のコイルを簡単に低コストで製造できる渦
巻コイル製造装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明は、作
成すべきコイルの線材を挟むために移動可能に対向して
設けられ、その対向する面の一方に線材の一端固定用線
材固定部が設けられた一対の挟み部材と、挟み部材の少
なくとも一方の対向面に、周辺縁が作成すべきコイルの
最内側形状の一部又は全部をなすように、線材の太さに
対応する所定の高さに突出形成された巻取り案内部材
と、挟み部材を移動させる移動手段とを備えた渦巻コイ
ル製造装置である。
【0006】請求項4の本発明は、少なくとも一方が軸
方向に移動可能に設けられた第1挟み部材及び第2挟み
部材と、作製すべきコイルの線材を挟むために、第1挟
み部材と第2挟み部材との間に設けられ、線材の一部を
固定する線材固定部を有する巻取り部材と、その巻取り
部材の第1挟み部材に対向する面又は第1挟み部材の面
に、周辺縁が作製すべきコイルの最内側形状の一部又は
全部をなすように、線材の太さに対応する所定の高さに
突出形成された第1巻付け案内部材と、巻取り部材の第
2挟み部材に対向する面又は第2挟み部材の面に、周辺
縁が作製すべきコイルの最内側形状の一部又は全部をな
すように、線材の太さに対応する所定の高さに突出形成
された第2巻付け案内部材と、第1挟み部材又は巻取り
部材を所定の回転数で回転させる駆動手段とを備えた渦
巻コイル製造装置である。
【0007】
【作用】本発明は、挟み部材の対向する面の一方に設け
られた一端固定用線材固定部に、作成すべきコイルの線
材の一端を固定し、移動手段が挟み部材を移動させて線
材を挟み、巻取り案内部材の周辺縁に沿って線材が巻取
られて作成すべきコイルの最内側形状を形成し、その
後、線材がその周囲に巻取られて渦巻コイルを形成す
る。
【0008】
【実施例】以下に、本発明をその実施例を示す図面に基
づいて説明する。
【0009】図1は、本発明にかかる一実施例の渦巻コ
イル製造装置の一部側面図、図2(a)は、同実施例の
線材端部固定側の挟み部材の正面図、図2(b)は、同
挟み部材の側面図、図2(c)は、同挟み部材の底面
図、図3(a)は、同実施例の巻取り案内部材側の挟み
部材の正面図、図3(b)は、同挟み部材の側面図、図
3(c)は、同挟み部材の底面図である。すなわち、渦
巻コイル製造装置の線材の巻取りを行う主要部は、一方
にコイル用の線材の一端固定部を有する挟み部材1が設
けられ、その挟み部材1に対向してもう一つの挟み部材
2が移動可能に設けられている。
【0010】上述の挟み部材1は回転軸8の一端に固定
ネジ10により固定され、その回転軸8は2つのボール
ベアリング11a,11bに回転可能に支持され、又、
挟み部材1の反対側端には、回転軸8を回転させるため
の駆動用プーリー13が取り付けられている。挟み部材
1の対向面側に形成された回転軸8と同じ径の中央凹部
には、溝形状の連結部材6aが設けられ、対向面表面に
は、線材をはめ込むために対向面から周囲面まで連続す
る溝7が形成されている(図2(a)及び図2(b)参
照)。周囲面の溝7近傍には、溝7にはめ込まれた線材
端部を固定するために、端部押え板3及び押えネジ3a
が取り付けられている(図2(a)参照)。又、駆動プ
ーリー13にはベルト14が張架されて駆動手段(図示
省略)により駆動されるように構成されている。
【0011】一方、挟み部材2は回転軸9の一端に取り
付けられ、その回転軸9は2つのボールベアリング12
a,12bに回転可能に支持されている。挟み部材2の
対向面側の中央部には、挟み部材1の中央凹部に嵌合す
る軸部6cが形成され、その軸部6cの上に溝形状の連
結部材6aに嵌合する凸形状の連結部材6bが形成され
ている。又、軸部6cの周囲には作成すべきコイルの最
内側形状と同様の形状(ここでは螺旋形状)の巻取り案
内部材4が形成されている。更に、挟み部材2にはコイ
ルを作成するときに、挟み部材1,2の間隔をコイルの
線材の厚さに対応するように挟み部材2を移動させる移
動手段5が連結されている。
【0012】次に上記実施例の動作について説明する。
【0013】まず、挟み部材1及び挟み部材2が離れた
状態(図1参照)で、例えば線材となる絶縁被覆処理さ
れた平角線の端部をそれら挟み部材1,2の間から溝7
に沿わせて入れ、ほぼ直角に折曲げて挟み部材1の周囲
面の溝7にはめ込み、その後対向面側の溝7にはめ込
む。次に押えネジ3aを締め付け、端部押え板3の端部
により溝7にはめ込まれた平角線の端部をしっかりと固
定する(図2(a)、図2(b)参照)。
【0014】次に移動手段5を動作させて挟み部材2を
挟み部材1側に移動させる。挟み部材2の移動によって
挟み部材1と挟み部材2との間隔がほぼ平角線の厚さま
で接近すると、挟み部材1の中央凹部に挟み部材2の軸
部6cが挿入され、更に中央凹部の連結部材6aの溝に
軸部6c上の連結部材6cの凸部が嵌合して挟み部材1
と挟み部材2とが同期回転できるように連結される。ま
た、同時に平角線は溝7の終端部で、挟み部材2の対向
面及び巻取り案内部材4の端部に押圧され階段状に折曲
げられる(図4の20a参照)。
【0015】次にこの状態で、駆動手段(図示省略)を
駆動して、ベルト14を介して駆動プーリー13を駆動
し、回転軸8を矢印の方向に回転させる。そうすると、
挟み部材2は連結部材6a,6bにより連結されている
ので、挟み部材1の回転と共に回転し、端部が固定され
線径に応じた適当な引っ張りテンションの掛かった平角
線は巻取られていく。このとき平角線は、巻取り案内部
材4の周辺縁に沿って巻取られ、コイルの最内側形状が
周辺縁と同様の形状に形成される。巻取り案内部材4の
終端部は、巻取りの始端部から平角線の幅だけ外側に膨
れているが、終端部が終わりの部位には既に巻取られた
平角線があるため、その後は巻取られている平角線の外
周に沿って巻取られていく。このようにして挟み部材
1,2の回転と共に平角線が巻取られて、最終的に図4
に示すような絶縁被覆処理された渦巻コイル20が完成
する。ここで渦巻コイルの巻回数は挟み部材1,2を回
転させた数により決められる。
【0016】なお、上記実施例では、渦巻コイルを作成
するのに挟み部材側を回転させて線材を巻取るように構
成したが、これに限らず、線材を挟み部材に巻付けるよ
うに線材側を挟み部材の周囲に回転させる構成にしても
よい。あるいは又、挟み部材を回転させると共に線材を
それとは逆に回転させて巻付けるように構成してもよ
い。なお、線材側を挟み部材の周囲に回転させる場合
は、連結部材6a,6bはなくてもよい。
【0017】また、上記実施例では、巻取り案内部材4
を軸部6cと一体として構成したが、これに限らず、線
材を巻取るときに変形しない程度の強度を有する厚みの
帯状部材により周辺縁を形成するように構成してもよ
い。あるいは又、周辺縁を、作成すべきコイルの最内側
形状をなすように、部材を非連続に間隔をおいて設ける
構成にしてもよい。
【0018】また、上記実施例では、巻取り案内部材4
の高さを平角線の厚さと同じに形成したが、これに限ら
ず、高さを平角線の厚さより少し高くしても良いし、又
逆に少し低くしてもよい。要するにコイルを作成すると
きに線材が内側に入り込まないような高さであればよ
い。
【0019】また、上記実施例では、巻取り案内部材4
を挟み部材2側に設けたが、これに限らず、挟み部材1
側に設けてもよい。あるいは又、両方の挟み部材1,2
に設けて巻取り案内部材4の高さを、両方合わせたとき
に上記の条件を満足するように構成してもよい。
【0020】また、上記実施例では、コイル用の線材に
平角線を用いたが、これに限らず、例えば丸線、箔線等
を用いても勿論よい。
【0021】また、上記実施例では、線材の巻取り部を
一対の挟み部材のみにより構成したが、これに限らず、
例えば図5に示すように、挟み部材の対を複数個設け、
それぞれの挟み部材に連結部材を設けて同時に複数個の
コイルを作成できるように構成してもよい。この場合、
それぞれの巻取り案内部材又は挟み部材間の最小間隔
は、同じ形状のコイルを作成するときは同じに構成し、
異なる形状のコイルを作成するときは異なるように構成
すればよい。
【0022】また、上記実施例では、一対の挟み部材で
一つのコイルを作成する構成としたが、これに代えて、
例えば図6に示すように、挟み部材1a,2a間の間隔
及び巻取り案内部材の高さを、2本の平角線21a,2
1bを重ねた厚さに対応するように構成し、2個の渦巻
コイルを同時に作成するようにしてもよい。この時平角
線21aの端部を固定する方法は、上記実施例と同様に
して、溝7の深さを平角線を重ねた厚さ分として2本の
平角線21a,21bを一緒に固定してもよい。あるい
は又、例えば図7(a)、(b)に示すように、挟み部
材1bに平角線21aが挿入できる穴7aを形成し、そ
の穴7aの奥に押えネジ7bにより締め付けできる押え
板7cを設けて、穴7aに挿入された平角線21aの端
部を固定できるように構成すればよい。又挟み部材2a
側も同様の構成にしてもう一方の平角線21bを固定で
きるようにすればよい。または、図8に示すように、挟
み部材1cに設ける線材挿入用の穴27を平角線22
a,22bが縦に入るように形成し、径の異なる渦巻コ
イルを同時に作成できる構成にしてもよい。
【0023】また、上記実施例では、巻取り案内部材4
を始端部から終端部までは軸部6cの周りに一周して設
けたが、これに限らず、渦巻コイルの変形の少ない範囲
であれば一周より少し短く設けてもよい。
【0024】また、上記実施例では、巻取り案内部材4
の周辺縁の形状を螺旋形状としたが、これに限らず、作
成しようとするコイルの最内側形状にすればよく、例え
ば多角形状、四角形状等他の形状であっても勿論よい。
【0025】また、上記実施例では、一端固定用線材固
定部は溝7、端部押え板3及び押えネジ3aにより構成
したが、これに限らず、図7に示したような構成でもよ
いし、あるいは又、例えば穴27のみの構成等にしても
よい。
【0026】また、上記実施例では、移動手段5は一方
の挟み部材2を移動できるように構成したが、これに限
らず、他方の挟み部材1を移動できるように構成しても
よい。あるいは又、両方の挟み部材1,2を移動できる
ように構成してもよい。
【0027】また、上記実施例では、渦巻コイルの作成
は挟み部材の回転のみにより行ったが、これに加えて、
図9に示すように、線材を巻取る場合に線材の外側から
回転可能なローラ24を押圧しながら渦巻コイルを作成
する構成にしてもよい。この方法は特に弾力のある線材
に効果的である。
【0028】図10は、別の実施例の渦巻コイル製造装
置の一部側面図であり、図12(a)、又は(b)に示
すような、2つの渦巻コイル100a,100bが同一
連続線で、中央部100cで連なっている形状の渦巻コ
イルを製造するための装置である。すなわち、図面上左
側には、渦巻コイル100aを挟むための第1挟み部材
30、右側には渦巻コイル100bを挟むための第2挟
み部材31が設けられ、第1挟み部材30と第2挟み部
材31との間には巻取り部材32が設けられている。
又、第1挟み部材30の軸30c及び第2挟み部材31
の軸31cには、それらを回転させるために駆動手段3
6が連結されている。この駆動手段36は、例えば各軸
30c,31cのそれぞれにパルスモ−タを連結して構
成することができる。
【0029】第1挟み部材30のA面側には、第1挟み
部材30、巻取り部材32及び第2挟み部材31を同一
軸上に連結するための連結軸37を挿入するための穴部
30a、及び周辺縁が作製すべきコイルの最内側形状に
形成された第1巻付け案内部材34が設けられ(図11
(a)参照)、又台座30dには、挿入された連結軸3
7を固定するためのビス30bが設けられている。巻取
り部材32は、中央部に連結軸37を通すための孔部3
2bが設けられ、その孔部32bから周辺部までには、
線材を挟んで固定するために、B面からC面まで開いた
スリット38が設けられている。又、C面には、周辺縁
が作製すべきコイルの最内側形状に形成された第2巻付
け案内部材35が設けられ、周面には、連結軸37を固
定するビス32aのビス穴及びスリット38内の線材を
固定するためのビス39のビス穴が設けられている(図
11(b)、図11(c)参照)。また、第2挟み部材
31は、D面側に連結軸37が挿入される穴部31a及
びその穴部31aの奥に連結軸37の端部37aを受け
るベアリング31bが設けられ、更に外側には、コイル
100b側の線材を巻いておくためのストックリール4
1が設けられ、そのストックリール41はボルト40a
で挟み部材31に固定され同期回転するリール台40に
連結されている。又、このリール台40には、ストック
リール41に巻かれた線材のくせを取るためのテンショ
ンピン42が設けられている(図11(d)参照)。上
記のスリット38及びビス39が線材固定部33を構成
する。
【0030】次に、上記実施例の動作について説明す
る。
【0031】まず、絶縁被覆処理された平角線線材を、
挟み部材30と挟み部材31の奥前方より取り出し、そ
の取り出した線材端部をストックリール41に固定し、
製作するコイル100bの長さ分を巻取る。次に連結軸
37を巻取り部材32に貫通してビス32aを締め付け
て固定し、線材をスリット38の奥下部まで入れる。
【0032】次に、連結軸37を第1挟み部材30の穴
部30aに挿入し、第1巻付け案内部材34が巻取り部
材32のB面に当たるまで押し込んだ後、ビス30bを
締め付けて固定する。次に第2挟み部材31を巻取り部
材32側に移動して穴部31aに連結軸37を挿入し、
第2巻付け案内部材35の端面が第2挟み部材31のD
面に当たるまで押し込む。このとき連結軸37の端部3
7a(ベアリング31bに嵌合できるようにアールを付
けて細く形成されている)がベアリング31bに当接
し、第2挟み部材31は連結軸37に対して滑り回転可
能となる。ここで線材はスリット38の端部で折曲がり
B面に沿った部分と、スリット38の他の端部で折曲が
りC面に沿った部分ができる。
【0033】この状態で駆動手段36によって第1挟み
部材30の軸30cを所定の回転数で回転させ、同時に
第2挟み部材31の軸31cを第1挟み部材30の回転
数の2倍の回転数で同じ方向に回転させる。そうする
と、A面及びB面に挟まれた線材は、第1巻付け案内部
材34にガイドされて巻付けられ、続けて外周方向に巻
取られてコイル100a部分が形成される(図11
(a)により説明すると時計廻り方向に巻かれる)。一
方、C面及びD面に挟まれた線材は、図11(c)によ
り説明すると、ストックリール41から繰り出されテン
ションピン42によりくせが取り除かれながら、第2巻
付け案内部材35にガイドされて巻付けられ、続けて外
周方向に巻取られてコイル100b部分が形成される。
これは第2挟み部材31が第1挟み部材30の2倍の速
さで回転しているため、コイル100bは巻取り部材3
2に対してコイル100aと同じ速さで同一方向(電気
的にみて)に巻取られ、同一連続線でコイル100a、
100bが同一方向に巻かれた双渦巻コイルが製作でき
る。なお、ここで渦巻の同一方向とは、双渦巻コイルの
一端部から他端部へ向かって進んでいく場合に(すなわ
ち、電気を流したような場合)、回転する方向が各コイ
ルで同一であるという意味である。
【0034】渦巻コイルが作製された後、これを取り外
すには、コイル100a側の線材端部を切断し、第2挟
み部材31を右側(図面上)に移動して外し、次にビス
32aを緩めて連結軸37から巻取り部材32を抜き出
し、ビス39を緩めてスリット38からコイル中央部1
00cを抜き渦巻コイルを抜き取る。以上のようにし
て、図12(a)に示したような絶縁被覆処理された渦
巻コイルを簡単に作製することができる。
【0035】なお線材をストックリール41に適量巻き
取り、第1挟み部材30の軸30cを所定の方向に回転
させ、第2挟み部材31の軸31cを非回転、固定とし
てコイルを製作した場合、製作されたコイルは、同一連
続線で、コイル中央部100cで連なった、コイル10
0aとコイル100bとが逆巻きの双渦巻コイルが製作
できる。この場合第2案内巻付け部材35は、逆螺旋型
とする。
【0036】図13は、別の実施例の渦巻コイル製造装
置の一部側面図である。前述の実施例で作製された渦巻
コイルに比較して、図15に示すように、各コイル10
1a,101bの間隔の狭い渦巻コイルを作製出来る装
置である。すなわち、第1挟み部材50、第2挟み部材
51、巻取り部材52等の配置、駆動手段36の駆動方
法などは前述の実施例と同様の構成である。上述の実施
例と異なる点は、第1挟み部材50、巻取り部材52、
連結軸57における各構成の点である。
【0037】第1挟み部材50の中央には、巻取り部材
52の孔部52aを貫通し、連結軸57の穴部57b
(連結軸57には図13のE面に示すように四角形の穴
部57bが設けられている)に嵌合する突出部50bが
設けられ、その突出部50bの周りに第1巻付け案内部
材34が形成されている。
【0038】一方、巻取り部材52は、スプリングワッ
シャ形状で中央に四角形の孔部52aが設けられ(図1
4(b)参照)、C面側に第2巻付け案内部材53が形
成されている(図14(d)参照)。この第2巻付け案
内部材53の内側には連結軸57が嵌合するための円形
凹部が形成されている。又、巻取り部材52は、弾性力
のある材料で出来ており、渦巻コイルの中央部101c
を固定するためのスリット58の切断部端が、力の掛か
らない状態では段違いになっている。
【0039】次に上記実施例の動作について説明する。
【0040】まず、絶縁被覆処理された平角線線材を挟
み部材50と挟み部材51の奥前方より取り出し、その
取り出した線材端部をストックリール61に固定し、製
作するきコイル101bの長さ分を巻取る。次に巻取り
部材52のスリット58の奥下部まで入れる。
【0041】次に、巻取り部材52の孔部52aを第1
挟み部材50の突出部50bに貫通させ、更に、連結軸
57の穴部57bを押し込んで嵌合させる。次に第2挟
み部材51を移動して穴部51aに連結軸57を挿入
し、第2巻付け案内部材53が第2挟み部材51のD面
に当たるまで押し込む。このとき連結軸57の端部57
aがベアリング51bに当接し、第2挟み部材51は連
結軸57に対して滑り回転可能となる(巻取り部材52
は図14(c)に示すように平たくなる)。ここで線材
はスリット58の端部で折曲がりB面に沿った部分と、
スリット58の他の端部で折曲がりC面に沿った部分が
できる。同時に第2挟み部材51を図面上、左へ加圧す
ることによって、巻取り部材52が平たくなる。それに
よって線材の前後方向の固定が出来る。
【0042】この状態で駆動手段36によって第1挟み
部材50の軸50cを所定の回転数で回転させ、同時に
第2挟み部材51の軸51cを第1挟み部材50の回転
数の2倍の回転数で同じ方向に回転させる。そうする
と、A面及びB面に挟まれた線材は、第1巻付け案内部
材34にガイドされて巻付けられ、続けて外周方向に巻
かれてコイル101a部分が形成される(図14(a)
により説明すると時計廻り方向に巻かれる)。一方、C
面及びD面に挟まれた線材は、図14(d)により説明
すると、ストックリール41から繰り出されテンション
ピン42によりくせが取り除かれながら、第2巻付け案
内部材53にガイドされて巻付けられ、続けて外周方向
に巻かれてコイル101b部分が形成される。これは第
2挟み部材51が第1挟み部材50の2倍の速さで回転
しているため、コイル101bは巻取り部材52に対し
てコイル101aと同じ速さで同一方向(電気的にみ
て)に巻取られ、同一連続線でコイル100a、100
bが同一方向に巻かれた双渦巻コイルが製作できる。
【0043】渦巻コイルが作製された後、これを取り外
すには、コイル101a側端部の線材を切断し、第2挟
み部材51を移動して外し、連結軸57を巻取り部材5
2から外し、巻取り部材52を第1挟み部材50の突出
部50bから抜取り、スリット58からコイル中央部1
01cを抜き渦巻コイルを抜き取る。以上のように、本
実施例では、巻取り部材及び連結軸の固定用のビスを必
要としないので、それらの脱着が簡単に行え、図15に
示したような絶縁被覆処理された同一連続線によるコイ
ル100a、100bを同時に巻き取る製法で、双渦巻
コイルを簡単に製作することが出来る。
【0044】以上のように本発明によれば、特に絶縁被
覆処理された平角線を幅方向の寸法が、厚み方向の寸法
より、n倍も大きい平角線材での、薄い寸法面をコイル
の内径と外径方向に面した、平角線の縦巻の、単渦巻、
同一連続線による双渦巻、又は逆双渦巻形状コイルを低
コストで製造できる。
【0045】なお、上記実施例では、2つのコイルの各
巻き数を同じにするために、第2挟み部材の回転数を第
1挟み部材の回転数の2倍に設定したが、これに限ら
ず、第2挟み部材の回転数が第1挟み部材の回転数より
大きければ、2つのコイルの各巻き数に応じて変更して
もよい。
【0046】また、上記実施例では、各軸を異なる回転
数で駆動するために、駆動手段36は各軸にパルスモ−
タを連結して構成したが、これに限らず、各軸を一つの
モ−タにより駆動し、一方の軸をギアにより減速又は増
速できるように構成してもよい。あるいは又、第2挟み
部材側をモ−タにより駆動し、第1挟み部材側をブレー
キ機構により減速する構成としてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように本
発明は、周辺縁が作成すべきコイルの最内側形状の一部
又は全部をなすように、線材の太さに対応する所定の高
さに突出形成された巻付け案内部材を備えているので、
渦巻形状のコイルを簡単に低コストで製造できるという
長所を有する。
【0048】また、第1及び第2の2つの巻付け案内部
材を備えているので、2つの渦巻形状が同一線でつなが
っていて、巻き始め端部も、巻き終わり端部も外側にあ
るコイルが左右同時に巻け、低コストで製造できるとい
う利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる一実施例の渦巻コイル製造装置
の一部側面図である。
【図2】同図(a)は、同実施例の線材端部固定側の挟
み部材の正面図、同図(b)は、同挟み部材の側面図、
同図(c)は、同挟み部材の底面図である。
【図3】同図(a)は、同実施例の巻取り案内部材側の
挟み部材の正面図、同図(b)は、同挟み部材の側面
図、同図(c)は、同挟み部材の底面図である。
【図4】同実施例の渦巻コイル製造装置により製造した
渦巻コイルの斜視図である。
【図5】別の実施例の渦巻コイル製造装置の略示側面図
である。
【図6】別の実施例の渦巻コイル製造装置の略示側面図
である。
【図7】同図(a)は、図6の実施例の渦巻コイル製造
装置の一端固定用線材固定部を示す側面図、同図(b)
はその正面図である。
【図8】別の実施例の渦巻コイル製造装置の挟み部材の
略示正面図である。
【図9】別の実施例の渦巻コイル製造装置の一方の挟み
部材の略示正面図である。
【図10】別の実施例の渦巻コイル製造装置の一部側面
図である。
【図11】同図(a)は、同実施例の第1挟み部材のA
面、同図(b)は、同実施例の巻取り部材のB面、同図
(c)は、同巻取り部材のC面、同図(d)は、同実施
例の第2挟み部材のD面のそれぞれ正面図である。
【図12】同図(a)は、同実施例の渦巻コイル製造装
置により製造した渦巻コイルの斜視図、同図(b)は、
その側面図である。
【図13】別の実施例の渦巻コイル製造装置の一部側面
図である。
【図14】同図(a)は、同実施例の第1挟み部材のA
面、同図(b)は、同実施例の巻取り部材のB面のそれ
ぞれ正面図、同図(c)は、同巻取り部材の側面図、同
図(d)は、同巻取り部材のC面、同図(e)は、同実
施例の第2挟み部材のD面のそれぞれ正面図である。
【図15】同実施例の渦巻コイル製造装置により製造し
た渦巻コイルの側面図である。
【符号の説明】
1 挟み部材(線材端部固定側) 2 挟み部材(巻取り案内部材側) 3 端部押え板 3a 押えネジ 4 巻付け案内部材 5 移動手段 6a、6b 連結部材 7 溝 20 渦巻コイル 30、50 第1挟み部材 31、51 第2挟み部材 32、52 巻取り部材 33 線材固定部 34 第1巻付け案内部材 35、53 第2巻付け案内部材 36 駆動手段 58 スリット(線材固定部)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作成すべきコイルの線材を挟むために移
    動可能に対向して設けられ、その対向する面の一方に前
    記線材の一端固定用線材固定部が設けられた一対の挟み
    部材と、前記挟み部材の少なくとも一方の対向面に、周
    辺縁が前記作成すべきコイルの最内側形状の一部又は全
    部をなすように、前記線材の太さに対応する所定の高さ
    に突出形成された巻付け案内部材と、前記挟み部材を移
    動させる移動手段とを備えたことを特徴とする渦巻コイ
    ル製造装置。
  2. 【請求項2】 前記巻付け案内部材は、螺旋形状である
    ことを特徴とする請求項1記載の渦巻コイル製造装置。
  3. 【請求項3】 更に、前記挟み部材の対向する面の中央
    部のそれぞれに、それら挟み部材を接近させるように移
    動させたときに、前記挟み部材を連結する連結部材を備
    えたことを特徴とする請求項1記載の渦巻コイル製造装
    置。
  4. 【請求項4】 少なくとも一方が軸方向に移動可能に設
    けられた第1挟み部材及び第2挟み部材と、作製すべき
    コイルの線材を挟むために、前記第1挟み部材と第2挟
    み部材との間に設けられ、前記線材の一部を固定する線
    材固定部を有する巻取り部材と、その巻取り部材の前記
    第1挟み部材に対向する面又は前記第1挟み部材の面
    に、周辺縁が前記作製すべきコイルの最内側形状の一部
    又は全部をなすように、前記線材の太さに対応する所定
    の高さに突出形成された第1巻付け案内部材と、前記巻
    取り部材の前記第2挟み部材に対向する面又は前記第2
    挟み部材の面に、周辺縁が前記作製すべきコイルの最内
    側形状の一部又は全部をなすように、前記線材の太さに
    対応する所定の高さに突出形成された第2巻付け案内部
    材と、前記第1挟み部材又は前記巻取り部材を所定の回
    転数で回転させる駆動手段とを備えたことを特徴とする
    渦巻コイル製造装置。
  5. 【請求項5】 前記線材固定部は、前記巻取り部材に形
    成されたスリットであって、前記コイルが貫通するもの
    であり、そのスリットの隙間は、前記第1挟み部材と前
    記巻取り部材とを前記軸部材により連結する際に、狭く
    なることを特徴とする請求項4記載の渦巻コイル製造装
    置。
  6. 【請求項6】 前記コイルは、同一連続線で、同一方向
    又は逆方向に巻かれ、巻始め端部及び巻終わり端部が外
    側に出る双渦巻又は逆双渦巻の同時巻きであることを特
    徴とする請求項4又は5記載の渦巻コイル製造装置。
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