JPH0635456B2 - (r)‐(‐)‐2‐デセン‐5‐オリドの製法 - Google Patents

(r)‐(‐)‐2‐デセン‐5‐オリドの製法

Info

Publication number
JPH0635456B2
JPH0635456B2 JP63210791A JP21079188A JPH0635456B2 JP H0635456 B2 JPH0635456 B2 JP H0635456B2 JP 63210791 A JP63210791 A JP 63210791A JP 21079188 A JP21079188 A JP 21079188A JP H0635456 B2 JPH0635456 B2 JP H0635456B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
compound
decene
olide
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63210791A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0259564A (ja
Inventor
泰裕 割田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
T Hasegawa Co Ltd
Original Assignee
T Hasegawa Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by T Hasegawa Co Ltd filed Critical T Hasegawa Co Ltd
Priority to JP63210791A priority Critical patent/JPH0635456B2/ja
Publication of JPH0259564A publication Critical patent/JPH0259564A/ja
Publication of JPH0635456B2 publication Critical patent/JPH0635456B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Seasonings (AREA)
  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は下記式(1) で示される(R)−(−)−2−デセン−5−オリドの
新規製法ならびに該式化合物を有効成分として含有する
持続性のある香料組成物に関する。更に詳しくは、本発
明は(+)−1,2−エポキシヘプタンを出発原料とし
て用い短い工程で上記式(1)の目的化合物を合成する
製法に関する。
更にまた、本発明は持続性のあるマイルドで天然調の甘
いラクトン様の香気香味を有し、さらにファツティー
様、バター様、ミルク様の香気香味を増強する特性を有
する上記式(1)で示される(R)−(−)−2−デセ
ン−5−オリドを有効成分として含有する香料組成物に
関する。
今回、上記式(1)の化合物は優れた持続性のある香気
香味を有し、各種の香料組成物の持続性香気香味付与乃
至変調剤として、飲食品(嗜好品を含有する)、香粧品
類、保健・医薬品などの広い分野において有用であるこ
とが発見された。
従って、本発明の目的は、上記式(1)の(R)−
(−)−2−デセン−5−オリドの新規製法を提供する
こと、及び該式(1)の化合物を有効成分とする各種の
分野で利用出来る香料組成物を提供することである。
(従来の技術) 本発明の上記式(1)で示される光学的に活性な(R)
−(−)−2−デセン−5−オリドは、砂糖きびの糖み
つに含まれる香気成分として単離、同定され、砂糖様香
気を有することが知られている[Agr.Biol.C
hem.32(10),1306〜1309(196
8)]。
一方、光学的に不活性な2−デセン−5−オリドはバタ
ー様の香気を有していることが知られている(特公昭4
6−41183号公報)。そして本出願人は、先にその
改善された製造方法を提案している(特開昭63−57
583号公報)。この提案によれば、光学的に不活性な
4−ヒドロキシ−1−ノネンをエポキシ化剤と反応させ
て、光学的に不活性な4−ヒドロキシ−1,2−エポキ
シノナンを合成し、次に、該エポキシ化物をシアン化ナ
トリウムと反応させて光学的に不活性な2,4−ジヒド
ロキシノニルニトリルとなし、更に、該ニトリルを酸で
処理して光学的に不活性な2−デセン−5−オリドを合
成している。
(発明が解決しようとする課題) 上述の従来提案においては、本発明の式(1)の化合物
を砂糖きびの糖みつの香気成分として単離、同定し、砂
糖様の香気を有していることを確認したのみで、該化合
物の有用性ならびに香気香味付与剤としての香料用途に
ついては全く記載も示唆もされていない。更に、本出願
人が先に提案した製造方法は光学的に不活性な2−デセ
ン−5−オリドの合成法であり、光学的に活性な本発明
の式(1)の化合物の製造法についてはいまだ提案され
ていない。
本発明者等は鋭意研究の結果、今回、市場で容易に入手
できる(+)−1,2−エポキシヘプタンを原料として
選ぶことにより、少ない工程数でかつ副生成物を伴うこ
となく高純度で式(1)の化合物が合成できることを発
見した。更に、香気香味付与剤として香料組成物に使用
した場合、本発明の方法により製造した光学的に活性な
式(1)の化合物の香気特性は、従来の光学的に不活性
な2−デセン−5−オリドの香気特性と比較して、持続
性のあるマイルドな天然調の甘さに優れ、さらにファツ
ティー様、バター様、ミルク様の香気香味を増強させる
ことに優れていることを発見して本発明を完成した。
(本発明を解決するための手段) かくして、本発明によれば、下記式(5) で示される(+)−1,2−エポキシヘプタンをビニル
マグネシウムハライドと反応させてることを特徴とす
る、下記式(4) で示される(+)−4−ヒドロキシ−1−ノネンの製造
方法が提供される。
本発明によればさらに、上記式(4)の化合物をエポキ
シ化剤と反応させて、下記式(3) で示される(−)−4−ヒドロキシ−1,2−エポキシ
ノナンを形成させ、次いで、該式(3)の化合物をシア
ン化ナトリウム、シアン化カリウムもしくはシアン化水
素と反応させて、下記式(2) で示される(−)−2,4−ジヒドロキシノニルニトリ
ルを形成させ、更に、該式(2)の化合物を酸の存在下
に加熱反応させることを特徴とする下記式(1) で示される(R)−(−)−2−デセン−5−オリドの
製造方法が提供される。
かかる本発明の方法によれば、上記式(1)の化合物が
容易な操作で工業的に高純度且つ安価に製造できる。
本発明の上記式(1)の化合物の製造方法を工程図で示
すと以下のとおりである。
本発明の(R)−(−)−2−デセン−5−オリドの製
造方法を上記工程図に従って以下にさらに詳細に説明す
る。
上記式(5)の(+)−1,2−エポキシヘプタンから
上記式(4)の(+)−4−ヒドロキシ−1−ノネンを
合成するには、式(5)の化合物を有機溶媒中、金属ハ
ロゲン化物の存在下にビニルマグネシウムハライドと反
応させることにより容易に合成することができる。
反応は、通常、約−80℃〜約60℃、より好ましくは
約−40℃〜約20℃程度の範囲内の温度で、例えば、
約0.5時間〜約4時間、より好ましくは約1時間〜約
2時間程度で行うことができる。
この反応に使用するビニルマグネシウムハライドの具体
例としては、例えば、ビニルマグネシウムクロライド、
ビニルマグネシウムブロマイドなどを好ましく例示する
ことができる。ビニルマネシウムハライドの使用量は、
厳密に制限されるものではないが、一般には、式(5)
の化合物1モルに対して約1.0モル〜約10モル程度
の範囲、より好ましくは約1モル〜約2モル程度の範囲
を挙げることができる。また、金属ハロゲン化物の具体
例としては、例えば、ヨウ化銅、臭化銅、塩化銅などを
挙げることができる。これら金属ハロゲン化物の使用量
は触媒量で十分であるが、例えば、式(5)の化合物1
モルに対して約0.01モル〜約0.5モル程度の範囲
を挙げることができる。また、上記反応に使用する有機
溶媒としては、テトラヒドロフラン、エーテル、ジオキ
サンなどを例示することができる。これらの有機溶媒の
使用量は、特に制限されるものではないが、式(5)の
化合物に対して約2〜約10重量倍程度の範囲を好まし
く例示することができる。
反応終了後、常法に従って中和、水洗浄、濃縮、乾燥
後、必要により、例えば、蒸留などの手段で精製して式
(4)の化合物を高純度で得ることができる。
上述のようにして得ることのできる式(4)の(+)−
4−ヒドロキシ−1−ノネンから上記式(3)の(−)
−4−ヒドロキシ−1,2−エポキシノナンを合成する
には、式(4)の化合物を有機溶媒中、エポキシ化剤と
反応させることにより容易に合成することができる。
反応は、通常、約0℃〜約50℃程度の範囲内の温度
で、例えば、約2時間〜約48時間程度の反応時間で行
うことができる。
この反応に使用するエポキシ化剤の具体例としては、例
えば、m−クロル過安息香酸、過安息香酸、過酢酸、過
ギ酸などを挙げることができる。これらのエポキシ化剤
の使用量は特に制限されないが、一般には、式(4)の
化合物1モルに対して約1モル〜約1.5モル程度の範
囲を例示することができる。また、この反応に使用する
有機溶媒としては、例えば、塩化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素、トルエン、ヘキサンなどを挙げること
ができる。これらの有機溶媒の使用量も制限されるもの
ではないが、例えば、式(4)の化合物に対して約1〜
約20重量倍程度の範囲を好ましく例示することができ
る。
反応終了後、常法に従って水洗浄、濃縮後、必要によ
り、例えば、蒸留のごとき手段で精製して式(3)の化
合物を高純度で得ることができる。
次に、上述のようにして得ることのできる式(3)の化
合物から、上記式(2)の(−)−2,4−ジヒドロキ
シノニルニトリルを合成するには、例えば、式(3)の
化合物をシアン化カリウム、シアン化ナトリウムもしく
はシアン化水素などのシアン化物と反応させることによ
り容易に行なうことができる。この反応は、適宜、通
常、水、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン
の如き溶媒中で、酢酸、プロピオン酸、硫酸マグネシウ
ム、塩化アンモニウムの如き酸の存在下に行われる。
上記反応の反応温度及び反応時間は適宜に選択して行う
ことができ、例えば、約20℃〜約100℃程度の範囲
の反応温度で、及び、約1時間〜約10時間程度の反応
時間を好ましく例示することができる。この反応に使用
するシアン化物の使用量としては、通常、式(3)の化
合物1モルに対して約1モル〜約2モル程度の量を好ま
しく例示することができる。また、上記のごとき溶媒の
使用量には特別な制限はなく、適宜に選択することがで
きるが、例えば、式(3)の化合物に対して約2〜約2
0重量倍程度の範囲で使用しうる。また、上述の酸の使
用量も特に制限されるものではないが、一般には、式
(3)の化合物1モルに対して約1〜約2モル程度の範
囲を好ましく例示することができる。
反応終了後、抽出、水洗浄、乾燥、濃縮などの処理を行
うことにより、式(2)の化合物を容易に得ることがで
きる。
上述のようにして得られる式(2)の化合物から目的と
する式(1)の(R)−(−)−2−デセン−5−オリ
ドの合成は、例えば、前記式(2)の化合物を酸の存在
下に加熱反応させることにより容易に行なうことができ
る。
上記反応は、例えば、約20℃〜約100℃程度の反応
温度、及び、約0.5時間〜約10時間程度の反応時間
で行うことができる。
この反応に使用しうる酸としては、例えば、塩酸、硫
酸、リン酸の如き酸を例示することができる。これらの
酸の使用量には、特別な制約はなく適宜選択すればよ
く、例えば、式(2)の化合物1モルに対して約1モル
〜約10モル程度の量を好ましく挙げることができる。
反応終了後、抽出、洗浄、濃縮などの処理をして、目的
化合物である式(1)の(R)−(−)−2−デセン−
5−オリドを得ることができる。得られる式(1)の化
合物は、必要により、蒸留のごとき手段でさらに精製す
ることができる。
上述のようにして合成することのできる式(1)の化合
物は、持続性のあるマイルドで天然調の甘いラクトン様
の香気香味を有し、さらにファツティー様、バター様、
ミルク様の香気香味を増強する特性を有し、各種の合成
香料、天然精油などとよく調和するという特性を有して
おり、従って、該式(1)化合物を利用すれば新規な各
種の香料組成物を調製することができる。香料組成物に
おける上記式(1)の化合物の配合量は、配合される香
料組成物の種類や用途等によって異なるが、例えば、一
般的には全体の約0.001〜約30重量%程度の範囲
を挙げることができる。
かくして、本発明は、式(1)の化合物を有効成分とし
て含有する香料組成物を提供するものであり、該組成物
を利用して、式(1)の化合物を香気香味成分として含
有することを特徴とする飲食品類;式(1)の化合物を
香喫味成分として含有することを特徴とするタバコ製
品;式(1)化合物を香気成分として含有することを特
徴とする化粧品類;式(1)化合物を香気香味成分とし
て含有することを特徴とする保健・衛生・医薬品などを
提供することができる。より具体的に例えば、バター、
ミルクのごとき乳製品類;果汁飲料類、果実酒類、乳飲
料類、炭酸飲料の如き飲料類;アイスクリーム類、シャ
ーベット類、アイスキャンデー類のごとき冷菓類;和・
洋菓子類、ジャム類、チューインガム類、パン類、コー
ヒー、ココア、紅茶、緑茶、タバコのごとき嗜好品類;
和風スープ類、洋風スープ類のごときスープ類;風味調
味料、各種インスタント飲料類ないし食品類、各種スナ
ック食品類などに適当量を配合して香気香味を付与した
飲食品類を提供することができる。また、例えば、シャ
ンプー類、ヘアークリーム類、ポマード、その他の毛髪
用化粧料基剤;オシロイ、口紅、その他の化粧用基剤や
化粧用洗剤基剤などに適当量を配合して香気を付与した
化粧品類を提供することができる。更にまた、洗濯用洗
剤類、消毒用洗剤類、防臭洗剤類、室内芳香消臭剤その
他各種の保健・衛生用洗剤類;歯磨き、ティツシュー、
トイレトペーパーなどの各種の保健・衛生材料類;医薬
品の服用を容易にするための矯味、賦香剤などの保健・
衛生・医薬品類に適当量を配合して香気香味を付与した
保健・衛生・医薬品類を提供することもできる。
以下、本発明について実施例をあげてさらに詳細に説明
する。
(実施例) 実施例1 (+)−4−ヒドロキシ−1−ノネン[式(4)化合
物]の合成 フラスコにマグネシウム1.17g(48.8ミリモ
ル)、テトラヒドロフラン5m仕込み、これにビニル
ブロマイド5.63gのテトラヒドロフラン溶液20m
を1時間で滴下する。滴下終了後、更に1.5時間攪
拌し、この溶液に触媒量のヨウ化銅を加え、1時間攪拌
した後、(+)−1,2−エポキシヘプタン4.00g
(35.1ミリモル)のテトラヒドロフラン溶液30m
を滴下する。滴下終了後、0℃の温度で1.5時間攪
拌して反応させる。反応終了後、反応液を塩化アンモニ
ウム水溶液に注ぎ、エーテルで抽出し、抽出液を洗浄、
乾燥、濃縮した後減圧下で蒸留して式(4)の化合物
4.12g(収率:82.7%)を得た。
沸点:47℃〜48℃/2.0mmHg 施光度:▲[α]21 D▼=7.95°(c=1.56:
エタノール) 実施例2 (−)−4−ヒドロキシ−1,2−エポキシノナン[式
(3)化合物]の合成 フラスコにジクロルメタン30m、m−クロル過安息
香酸2.68g(15.5ミリモル)、(+)−4−ヒ
ドロキシ−1−ノネン2.00g(14.1ミリモル)
を仕込み、8時間攪拌する。攪拌後、更にm−クロル過
安息香酸1.34g加え、8時間攪拌して反応させる。
反応終了後、反応液を濾過、水洗、乾燥、濃縮し、更に
シリカゲルカラムクロマトグラフイー(n−ヘキサン:
酢酸エチル=3:1)で精製して純粋な式(3)の化合
物1.76g(収率:79%)を得る。
施光度:▲[α]21 D▼=−9.60°(c=1.2
5,エタノール) 実施例3 (−)−2,4−ジヒドロキシノニルニトリル[(2)
化合物]の合成 フラスコにシアン化ナトリウム0.37g(7.12ミ
リモル)、水1.5m、エタノール1.5m、
(−)−4−ヒドロキシ−1,2−エポキシノナン0.
9g(5.7ミリモル)、酢酸0.43gを仕込む。温
度を55℃にし、攪拌しながら4時間反応させる。反応
終了後、ジクロルメタンで抽出し、抽出層を水洗、乾
燥、濃縮して式(2)の化合物0.97g(収率:92
%)を得る。
実施例4 (R)−(−)−2−デセン−5−オリド[(1)化合
物]の合成 フラスコに(−)−2,4−ジヒドロキシノニルニトリ
ル0.97g(5.2ミリモル)、濃塩酸0.62gを
仕込み、100℃に加熱して3時間反応させる。反応終
了後、エーテルで抽出し抽出液を水洗、乾燥、濃縮す
る。更に、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ
サン:酢酸エチル)で精製して純粋な式(1)の化合物
を0.42g(収率:43:8%)得る。
施光度:▲[α]20 D▼=−112.2°(c=2.5
2 CHCl) 実施例5 下記の各成分(重量部)を混合してバター様の調合香料
組成物を得た。
エチルアセテート 3 エチルブチレート 2 アセトイン 13 ジアセチル 8 2−ヘプタノン 3 2−ノナノン 9 2−ウンデカノン 4 酪酸 43 2−トリデカノン 6 カプロン酸 18 δ−オクタラクトン 3 カプリル酸 31 δ−デカラクトン 10 δ−ウンデカラクトン 5 カプリン酸 6 δ−ドデカラクトン 36 植物油 800 合計 1000 上記組成物98gに(R)−(−)−2−デセン−5−
オリド2gを混合してバター様の新規調合香料組成物を
調製した。この新規調合香料組成物と該化合物を加えて
いない上記の調合香料組成物について、専門パネラー1
0人により比較した。その結果、専門パネラー10人の
全員が該化合物を加えた新規調合香料組成物は、バター
らしさが強調され、かつ天然的な感じ及び持続性の点で
格段に優れているとした。
実施例6 パイナップル様香気香味成分として下記の各成分(重
量)を混合した。
エチルアセテート 300 エチルブチレート 250 イソアミルアセテート 100 イソアミルバレレート 55 イソ酪酸 70 イソ吉草酸 30 アリルカプロエート 35 エチルカプロエート 20 エチルカプリレート 15 エチルカプレート 20 イソアミルアルコール 35 ジエチルマロネート 30 シトラール 15 リナロール 5 マルトール 20 合計 1000 上記組成物100gに式(1)化合物を8g加えること
により、マイルド感が強調された天然のパイナップルの
香気と同等の優れた持続性を有する新規なパイナップル
香料組成物が得られた。
実施例7 ブーケタイプの調合香料として下記の成分を混合した。
フェニルエチルアルコール 180 リナリルアセテート 30 ベルガモット油 40 ロジノール 50 ベンジルアセテート 40 ヘリオトロピン 80 ゲラニオール 110 ローズアブソリュート 10 β−イオノン 100 ラベンダー 20 ジャスミンアブソリュート 10 アミルサリシレート 45 リナリルアセテート 135 ベチバーアセテート 100 シトロネロール 50 合計 1000 上記組成物98gに(R)−(−)−2−デセン−5−
オリド2gを加えることにより、天然的の甘さを有した
フローラルな持続性を有する新規なブーケ調の調合香料
組成物が得られた。
実施例8 ローズタイプの調合香料として下記の各成分(重量部)
を調合した。
フェニルエチルアルコール 200 ゲラニオール 50 ヘリオトロピン 20 シトロネロール 10 ネロール 100 ヒドロキシシトロネラール 30 メチルフェニルカルビニルアセテート 5 ゼラニウム油 30 リナロール 30 ベンジルアセテート 35 ベンジルアルコール 20 ローズフェノン 10 ロジノール 280 ローズ油 10 β−ヨノン 50 ベンジルサリシレート 40 シクロペンタデカノライド 30 グアイヤウッド油 50 合計 1000 上記組成物97gに式(1)の(R)−(−)−2−デ
セン−5−オリド3gを加えることにより天然らしさが
強調された新規なローズ調の調合香料組成物が得られ
た。専門パネラー10人により本発明品を加えた調合香
料組成物と加えていない調合香料組成物を比較検討し
た。その結果、専門パネラー10人全員がいずれも本発
明品を加えた調合香料組成物は天然ローズの特徴及びそ
の持続性のいずれについても格段に優れているとした。
実施例9 タバコ様(バージニアタバコタイプ)の調合香料組成物
として下記の各成分(重量)を混合した。
アンゲリカルート油(1%PG溶液) 6 カルダモン油(1%PG溶液) 20 ベイ油(1%エタノール溶液) 11 フルフラール 5 クマリン 15 バニラ抽出物(10%PG溶液) 150 クローブ油 5 コリアンダー油 1 アミルイソバレレート 7 エタノール 210 PG 570 合計 1000 (PGはプロピレングリコールを示す) 上記組成物98gに本発明の(R)−(−)−2−デセ
ン−5−オリドを2g配合した香料組成物(A)及び上
記組成物96gにラセミ体(光学不活性)の2−デセン
−5−オリドを4g配合した香料組成物(B)を調製し
た。
これら2種類の香料組成物(A)および(B)の香調に
ついて、専門パネラー10人により比較した。その結
果、専門パネラー10人の全員がラセミ体(光学不活
性)の2−デセン−5−オリドを配合した香料組成物
(B)より、本発明の(R)−(−)−2−デセン−5
−オリドを配合した香料組成物(A)の方が甘いマイル
ド感が増強され天然バージニアタバコの特徴をよくとら
え、且つ持続性の点でも格段に優れていると判定した。
実施例10 リラタイプの調合香料組成物として下記の各成分(重量
部)を混合した。
フエニルエチルアセテート 10 シンナミツクアルコール 40 ターピネオール 130 シクラメンアルデヒド 10 ヘリオトロピン 50 シンナミルアセテート 10 カーネーシヨン 20 リナロール 30 インドール 2 スチイラツクスレジノイド 30 イランイラン 10 ヒドロキシシトロネラール 290 ベンジルアセテート 20 アニスアルデヒド 20 アブソリユートジヤスミン 20 フエニルエチルアルコール 278 アニスアルコール 30 合計 1000 上記組成物97gに本発明の(R)−(−)−2−デセ
ン−5−オリドを3g配合した香料組成物(C)及び上
記組成物94gにラセミ体(光学不活性)の2−デセン
−5−オリドを6g配合した香料組成物(D)を調製し
た。
これら2種類の香料組成物(C)および(D)の香調に
ついて、専門パネラー10人により比較した。その結
果、専門パネラー10人の全員がラセミ体(光学不活
性)の2−デセン−5−オリドを配合した香料組成物
(D)より、本発明の(R)−(−)−2−デセン−5
−オリドを配合した香料組成物(C)の方がマイルドで
甘いフローラル感が増強された天然のリラの特徴をよく
とらえ、且つ持続性の点でも格段に優れていると判定し
た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(5) で示される(+)−1,2−エポキシヘプタンをビニル
    マグネシウムハライドと反応させて、下記式(4) で示される(+)−4−ヒドロキシ−1−ノネンを形成
    させ、得られる該式(4)の化合物をエポキシ化剤と反
    応させて、下記式(3) で示される(−)−4−ヒドロキシ−1,2−エポキシ
    ノナンを形成させ、次いで、該式(3)の化合物をシア
    ン化ナトリウム、シアン化カリウムもしくはシアン化水
    素と反応させて、下記式(2) で示される(−)−2,4−ジヒドロキシノニルニトリ
    ルを形成させ、更に、該式(2)の化合物を酸の存在下
    に加熱反応せしめることを特徴とする下記式(1) で示される(R)−(−)−2−デセン−5−オリドの
    製法。
  2. 【請求項2】下記式(1) で示される(R)−(−)−2−デセン−5−オリドを
    有効成分として含有することを特徴とする香料組成物。
JP63210791A 1988-08-26 1988-08-26 (r)‐(‐)‐2‐デセン‐5‐オリドの製法 Expired - Fee Related JPH0635456B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63210791A JPH0635456B2 (ja) 1988-08-26 1988-08-26 (r)‐(‐)‐2‐デセン‐5‐オリドの製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63210791A JPH0635456B2 (ja) 1988-08-26 1988-08-26 (r)‐(‐)‐2‐デセン‐5‐オリドの製法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0259564A JPH0259564A (ja) 1990-02-28
JPH0635456B2 true JPH0635456B2 (ja) 1994-05-11

Family

ID=16595193

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63210791A Expired - Fee Related JPH0635456B2 (ja) 1988-08-26 1988-08-26 (r)‐(‐)‐2‐デセン‐5‐オリドの製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0635456B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107072230A (zh) * 2014-11-26 2017-08-18 不二制油集团控股株式会社 乳风味增强油脂及增强饮食品的乳风味的方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011083264A (ja) * 2009-10-19 2011-04-28 Soda Aromatic Co Ltd 油脂感増強剤
FR3017878B1 (fr) 2014-02-27 2017-12-08 Charabot Procede de production de lactones a partir d'une souche d'aureobasidium pullulans

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6357583A (ja) * 1986-08-28 1988-03-12 T Hasegawa Co Ltd 2−アルケン−5−オリド類の製法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6357583A (ja) * 1986-08-28 1988-03-12 T Hasegawa Co Ltd 2−アルケン−5−オリド類の製法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107072230A (zh) * 2014-11-26 2017-08-18 不二制油集团控股株式会社 乳风味增强油脂及增强饮食品的乳风味的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0259564A (ja) 1990-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0635456B2 (ja) (r)‐(‐)‐2‐デセン‐5‐オリドの製法
JP2711893B2 (ja) ケトン類およびアルコール類
JP2794331B2 (ja) 3,7―デカジエン―5―オリド類
JP3415678B2 (ja) シクロヘキセン誘導体
JP2741091B2 (ja) 8―メチル―4(z)―ノネン誘導体
JP2639746B2 (ja) 香料組成物
JP2609145B2 (ja) 脂肪族ケトン類および脂肪族アルコール類
JP3583176B2 (ja) 光学活性4−ヒドロキシ−1−p−メンテン類
JP2727253B2 (ja) 2,6―ジメチル―5―ヘプテン―4―オリド
JPH0368851B2 (ja)
JPH0514689B2 (ja)
JPH0481639B2 (ja)
JP3145872B2 (ja) 光学活性な13−アルコキシ−8α,13−エポキシ−14,15,16−トリノルラブダン類及びその利用
JP2816775B2 (ja) 香料組成物
JP3133200B2 (ja) 4−(6,6−ジメチル−2−メチレンシクロヘキシル)−2−メチル−2−ブテナールの香料組成物
JP2515591B2 (ja) 香料組成物
JP2794333B2 (ja) ライラックアルコール誘導体
JP2001122818A (ja) 4−(6,6−ジメチル−2−メチレンシクロヘキシル)−2−メチル−2−ブテナールの製法
JPS6251636A (ja) γ−シクロラバンジユラ−ル
JPH0469133B2 (ja)
JPS6383018A (ja) 香料組成物
JPS6241715B2 (ja)
JPS60149574A (ja) 2−アルコキシ−4−エチル−3−メチル−2−ブテン−4,1−オリド類
JPS6160680A (ja) 4−ヒドロキシ−7−イソプロピル−4−メチル−10−エチレンジオキシ−1,5(e)−ウンデカジエン
JP2006096721A (ja) 光学活性1−置換−2−メチル−1−ブタノンの製造方法及び香料組成物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees