JPH06337425A - 液晶配向膜用組成物、液晶配向膜の製造法、液晶配向膜、液晶挟持基板および液晶表示素子 - Google Patents
液晶配向膜用組成物、液晶配向膜の製造法、液晶配向膜、液晶挟持基板および液晶表示素子Info
- Publication number
- JPH06337425A JPH06337425A JP5127095A JP12709593A JPH06337425A JP H06337425 A JPH06337425 A JP H06337425A JP 5127095 A JP5127095 A JP 5127095A JP 12709593 A JP12709593 A JP 12709593A JP H06337425 A JPH06337425 A JP H06337425A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- alignment film
- crystal alignment
- composition
- oriented film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 液晶表示素子を作成した場合、ドメインが発
生せずプレチルト角が5°以上となり、また液晶封入後
のエージングでプレチルト角が変動しない液晶配向膜用
組成物を提供する。 【構成】 (1)一般式〔1〕 【化1】 (Rは炭素数が12から22までの2価の縮合環炭化水
素基を示し、縮合環炭化水素基はアルキル基で置換され
てもよい)で表される芳香族ジアミン、(2)一般式
〔2〕 【化2】 (nは2から12までの整数である)で表される脂肪族
ジアミン、(3)テトラカルボン酸二無水物ならびに
(4)必要に応じて(1)および(2)以外のジアミン
を反応させて得られるポリアミド酸を含有してなる液晶
配向膜用組成物、この組成物を用いた液晶配向膜等。
生せずプレチルト角が5°以上となり、また液晶封入後
のエージングでプレチルト角が変動しない液晶配向膜用
組成物を提供する。 【構成】 (1)一般式〔1〕 【化1】 (Rは炭素数が12から22までの2価の縮合環炭化水
素基を示し、縮合環炭化水素基はアルキル基で置換され
てもよい)で表される芳香族ジアミン、(2)一般式
〔2〕 【化2】 (nは2から12までの整数である)で表される脂肪族
ジアミン、(3)テトラカルボン酸二無水物ならびに
(4)必要に応じて(1)および(2)以外のジアミン
を反応させて得られるポリアミド酸を含有してなる液晶
配向膜用組成物、この組成物を用いた液晶配向膜等。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶配向膜用組成物、液
晶配向膜の製造法、液晶配向膜、液晶挟持基板および液
晶表示素子に関する。
晶配向膜の製造法、液晶配向膜、液晶挟持基板および液
晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶表示素子用の配向膜として、
例えばピロメリット酸二無水物と4,4′−ジアミノジ
フェニルエーテル縮合のポリイミド(特公昭55−10
18号公報)をはじめとし、最近では表示素子の透明性
あるいは液晶の高プレチルト角の要求から、これを目的
とするポリイミドが提案されている(特開昭63−25
9515号、特開昭64−25126号公報)。
例えばピロメリット酸二無水物と4,4′−ジアミノジ
フェニルエーテル縮合のポリイミド(特公昭55−10
18号公報)をはじめとし、最近では表示素子の透明性
あるいは液晶の高プレチルト角の要求から、これを目的
とするポリイミドが提案されている(特開昭63−25
9515号、特開昭64−25126号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最近の液晶表
示素子の大型化に伴い現行の配向膜では、液晶封入後の
ネマチック−アイソトロピック転移温度(TNI)付近の
エージングによりプレチルト角が変動し、表示品質劣化
をまねいている。
示素子の大型化に伴い現行の配向膜では、液晶封入後の
ネマチック−アイソトロピック転移温度(TNI)付近の
エージングによりプレチルト角が変動し、表示品質劣化
をまねいている。
【0004】本発明は、前記の従来技術の欠点を解決
し、ドメインが発生せず、プレチト角が5°以上となり
かつ液晶封入後のエージングでプレチルト角が変動しな
い液晶配向膜用組成物、この組成物を用いた液晶配向膜
の製造法、この組成物より得られる液晶配向膜、この配
向膜を有する液晶挟持基板および液晶表示素子を提供す
るものである。
し、ドメインが発生せず、プレチト角が5°以上となり
かつ液晶封入後のエージングでプレチルト角が変動しな
い液晶配向膜用組成物、この組成物を用いた液晶配向膜
の製造法、この組成物より得られる液晶配向膜、この配
向膜を有する液晶挟持基板および液晶表示素子を提供す
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の従
来技術の問題に鑑み、鋭意研究した結果、特定のポリイ
ミドを液晶配向膜として用いるとドメインが発生せず、
プレチルト角が5°以上となりかつ液晶封入後のエージ
ングでプレチルト角が変動しないことを見出し本発明に
到達した。
来技術の問題に鑑み、鋭意研究した結果、特定のポリイ
ミドを液晶配向膜として用いるとドメインが発生せず、
プレチルト角が5°以上となりかつ液晶封入後のエージ
ングでプレチルト角が変動しないことを見出し本発明に
到達した。
【0006】すなわち、本発明は、(1)一般式〔1〕
【化3】 (Rは炭素数が12から22までの2価の縮合環炭化水
素基を示し、縮合環炭化水素基はアルキル基で置換され
てもよい)で表される芳香族ジアミン、(2)一般式
〔2〕
素基を示し、縮合環炭化水素基はアルキル基で置換され
てもよい)で表される芳香族ジアミン、(2)一般式
〔2〕
【化4】 (nは2から12までの整数である)で表される脂肪族
ジアミン、(3)テトラカルボン酸二無水物ならびに
(4)必要に応じて(1)および(2)以外のジアミン
を反応させて得られるポリアミド酸を含有してなる液晶
配向膜用組成物、この組成物を用いる液晶配向膜の製造
法、この液晶配向膜用組成物を用いて形成した液晶配向
膜、この配向膜を有する液晶挟持基板および液晶表示素
子に関する。
ジアミン、(3)テトラカルボン酸二無水物ならびに
(4)必要に応じて(1)および(2)以外のジアミン
を反応させて得られるポリアミド酸を含有してなる液晶
配向膜用組成物、この組成物を用いる液晶配向膜の製造
法、この液晶配向膜用組成物を用いて形成した液晶配向
膜、この配向膜を有する液晶挟持基板および液晶表示素
子に関する。
【0007】本発明に用いられる上記の一般式〔1〕で
表される芳香族ジアミンとしては、4,8−ビス(4−
アミノフェニル)−s−インダセン、9,10−ビス
(4−アミノフェニル)アントラセン、5,12−ビス
(4−アミノフェニル)ナフタセン、5,14−ビス
(4−アミノフェニル)ペンタセン、6,13−ビス
(4−アミノフェニル)ペンタセン、縮合環炭化水素基
がアルキル基で置換された芳香族ジアミン、例えば9,
10−ビス(4−アミノフェニル)−2−メチル−アン
トラセン、5,12−ビス(4−アミノフェニル)−2
−メチル−ナフタセンなどが挙げられる。これらは2種
以上を併用しても良い。
表される芳香族ジアミンとしては、4,8−ビス(4−
アミノフェニル)−s−インダセン、9,10−ビス
(4−アミノフェニル)アントラセン、5,12−ビス
(4−アミノフェニル)ナフタセン、5,14−ビス
(4−アミノフェニル)ペンタセン、6,13−ビス
(4−アミノフェニル)ペンタセン、縮合環炭化水素基
がアルキル基で置換された芳香族ジアミン、例えば9,
10−ビス(4−アミノフェニル)−2−メチル−アン
トラセン、5,12−ビス(4−アミノフェニル)−2
−メチル−ナフタセンなどが挙げられる。これらは2種
以上を併用しても良い。
【0008】上記の一般式〔2〕で表される脂肪族ジア
ミンとしては、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプ
ロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペ
ンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノ
ヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミ
ノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジア
ミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカンなどが挙
げられる。これらは2種以上を併用しても良い。
ミンとしては、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプ
ロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペ
ンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノ
ヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミ
ノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジア
ミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカンなどが挙
げられる。これらは2種以上を併用しても良い。
【0009】上記の一般式〔1〕で表される芳香族ジア
ミンと上記の一般式〔2〕で表される脂肪族ジアミンの
モル数の合計は反応に用いられるジアミンのモル数の5
0%以上とすることが好ましい。
ミンと上記の一般式〔2〕で表される脂肪族ジアミンの
モル数の合計は反応に用いられるジアミンのモル数の5
0%以上とすることが好ましい。
【0010】本発明に用いられる上記の一般式〔1〕で
表される芳香族ジアミンおよび上記の一般式〔2〕で表
される脂肪族ジアミン以外のジアミンとしては、p−フ
ェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ジアミノ
ジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルメタン、2,
2−ジアミノジフェニルプロパン、ジアミノジフェニル
スルホン、ジアミノベンゾフェノン、ジアミノナフタレ
ン、ジアミノターフェニル、1,4−ビス(4−アミノ
フェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス〔4−(4−アミ
ノフェノキシ)フエニル〕プロパン、2,2−ビス〔4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、ジアミノジシク
ロヘキシルエーテル、ジアミノシクロヘキサン、1,3
−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テト
ラメチルジシロキサン、ジアミノシランなどが挙げら
れ、これらは2種以上を併用することもできる。
表される芳香族ジアミンおよび上記の一般式〔2〕で表
される脂肪族ジアミン以外のジアミンとしては、p−フ
ェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ジアミノ
ジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルメタン、2,
2−ジアミノジフェニルプロパン、ジアミノジフェニル
スルホン、ジアミノベンゾフェノン、ジアミノナフタレ
ン、ジアミノターフェニル、1,4−ビス(4−アミノ
フェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス〔4−(4−アミ
ノフェノキシ)フエニル〕プロパン、2,2−ビス〔4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、ジアミノジシク
ロヘキシルエーテル、ジアミノシクロヘキサン、1,3
−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テト
ラメチルジシロキサン、ジアミノシランなどが挙げら
れ、これらは2種以上を併用することもできる。
【0011】またテトラカルボン酸二無水物としては、
特に制限はなく、ピロメリット酸二無水物、メチルピロ
メリット酸二無水物、ジメチルピロメリット酸二無水
物、ジ(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水
物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物、5,5′−ジメチル−3,3′,4,4′−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、p−(3,4−
ジカルボキシフェニル)ベンゼン二無水物、3,3′,
4,4′−テトラカルボキシジフェニルエーテル二無水
物、2,3,3′,4′−テトラカルボキシジフェニル
エーテル二無水物、3,3′,4,4′−テトラカルボ
キシベンゾフェノン二無水物、1,4,5,7−テトラ
カルボキシナフタレン二無水物、1,2,5,6−テト
ラカルボキシナフタレン二無水物、3,3′,4,4′
−テトラカルボキシジフェニルメタン二無水物、2,2
−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無
水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二
無水物、3,3′,4,4′−テトラカルボキシジフェ
ニルスルホン二無水物、3,4,9,10−テトラカル
ボキシペリレン二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無
水物、3,3′,4,4′−エチレングリコールビス
(フェニル)テトラカルボン酸二無水物、シクロブタン
テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカル
ボン酸二無水物などが挙げられ、これらは2種以上を併
用することもできる。
特に制限はなく、ピロメリット酸二無水物、メチルピロ
メリット酸二無水物、ジメチルピロメリット酸二無水
物、ジ(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水
物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物、5,5′−ジメチル−3,3′,4,4′−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、p−(3,4−
ジカルボキシフェニル)ベンゼン二無水物、3,3′,
4,4′−テトラカルボキシジフェニルエーテル二無水
物、2,3,3′,4′−テトラカルボキシジフェニル
エーテル二無水物、3,3′,4,4′−テトラカルボ
キシベンゾフェノン二無水物、1,4,5,7−テトラ
カルボキシナフタレン二無水物、1,2,5,6−テト
ラカルボキシナフタレン二無水物、3,3′,4,4′
−テトラカルボキシジフェニルメタン二無水物、2,2
−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無
水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二
無水物、3,3′,4,4′−テトラカルボキシジフェ
ニルスルホン二無水物、3,4,9,10−テトラカル
ボキシペリレン二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無
水物、3,3′,4,4′−エチレングリコールビス
(フェニル)テトラカルボン酸二無水物、シクロブタン
テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカル
ボン酸二無水物などが挙げられ、これらは2種以上を併
用することもできる。
【0012】本発明においては、上記の(3)のテトラ
カルボン酸二無水物のモル数の総和と、上記の(1)、
(2)および必要に応じて用いられる(4)のジアミン
のモル数の総和とをほぼ等モルにして反応させることが
好ましい。
カルボン酸二無水物のモル数の総和と、上記の(1)、
(2)および必要に応じて用いられる(4)のジアミン
のモル数の総和とをほぼ等モルにして反応させることが
好ましい。
【0013】上記の(1)一般式〔1〕で表される芳香
族ジアミン、(2)一般式〔2〕で示される脂肪族ジア
ミン、(3)テトラカルボン酸二無水物ならびに必要に
応じて、(4)(1)および(2)以外のジアミンは、
不活性溶媒に溶解され、反応させてポリアミド酸とされ
る。
族ジアミン、(2)一般式〔2〕で示される脂肪族ジア
ミン、(3)テトラカルボン酸二無水物ならびに必要に
応じて、(4)(1)および(2)以外のジアミンは、
不活性溶媒に溶解され、反応させてポリアミド酸とされ
る。
【0014】不活性溶媒としては、前記の単量体の全て
を溶解する必要はないが、生成するポリアミド酸を溶解
するものが好ましく、例えば、N−メチル−2−ピロリ
ドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル
スルホン、1,4−ジオキサンなどの1種または2種以
上が用いられる。これらの溶媒以外に、ガラス基板への
塗れ性をよくするための溶媒を、反応前または反応終了
後に添加することもできる。これらの溶媒として例えば
ブチルセロソルブ、ブチルセロソルブアセテート、キシ
レン、トルエンなどが用いられる。
を溶解する必要はないが、生成するポリアミド酸を溶解
するものが好ましく、例えば、N−メチル−2−ピロリ
ドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル
スルホン、1,4−ジオキサンなどの1種または2種以
上が用いられる。これらの溶媒以外に、ガラス基板への
塗れ性をよくするための溶媒を、反応前または反応終了
後に添加することもできる。これらの溶媒として例えば
ブチルセロソルブ、ブチルセロソルブアセテート、キシ
レン、トルエンなどが用いられる。
【0015】本反応で得られたポリアミド酸は100〜
400℃に加熱することおよび/または無水酢酸などの
脱水剤で化学処理することによりポリイミドとされる。
液晶挟持基板上の液晶に面する側に電極を設け、該基板
および電極上に液晶配向膜組成物より得られる液晶配向
膜を形成して液晶表示素子とされる。
400℃に加熱することおよび/または無水酢酸などの
脱水剤で化学処理することによりポリイミドとされる。
液晶挟持基板上の液晶に面する側に電極を設け、該基板
および電極上に液晶配向膜組成物より得られる液晶配向
膜を形成して液晶表示素子とされる。
【0016】本発明のポリイミド層の液晶基板上の形成
は上記の液晶配向膜用組成物を通常は、上記の反応に用
いた不活性溶媒、必要に応じて用いられる塗れ性をよく
する溶媒を含む溶液として、予め例えばITO(Ind
ium Tin Oxide)等の透明電極が形成され
たガラス基板上に印刷、スピンコート、カーテンコー
ト、ディップコート等の方法で塗布した後、乾燥、脱水
閉環させてポリイミド層とすることにより行われる。脱
水閉環温度は100〜400℃、好ましくは150〜3
00℃の範囲で任意に選択することができる。また加熱
時間は1分〜6時間、好ましくは1分〜3時間とされ
る。
は上記の液晶配向膜用組成物を通常は、上記の反応に用
いた不活性溶媒、必要に応じて用いられる塗れ性をよく
する溶媒を含む溶液として、予め例えばITO(Ind
ium Tin Oxide)等の透明電極が形成され
たガラス基板上に印刷、スピンコート、カーテンコー
ト、ディップコート等の方法で塗布した後、乾燥、脱水
閉環させてポリイミド層とすることにより行われる。脱
水閉環温度は100〜400℃、好ましくは150〜3
00℃の範囲で任意に選択することができる。また加熱
時間は1分〜6時間、好ましくは1分〜3時間とされ
る。
【0017】このようにして形成されたポリイミド層
は、表面をラビングすることによって液晶配向膜として
用いられる。液晶配向膜を有する液晶表示基板を用いて
公知の方法により液晶表示素子を得ることができる。
は、表面をラビングすることによって液晶配向膜として
用いられる。液晶配向膜を有する液晶表示基板を用いて
公知の方法により液晶表示素子を得ることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 実施例1 9,10−ビス(4−アミノフェニル)アントラセン1
8.1g(0.05モル)および1,8−ジアミノオク
タン7.2g(0.05モル)にN−メチル−2−ピロ
リドン310gを添加し、充分撹拌した後、3,3′,
4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.
4g(0.10モル)を加え、室温で5時間反応させた
ところ、緑色の粘稠な液体となった。この溶液を粘度調
整し2枚の640×200ドットになるようにITO透
明電極が形成されたガラス基板上にスピンナーで塗布
し、250℃で30分加熱し、溶媒の除去およびポリア
ミド酸の脱水閉環を行い、600Åのポリイミド層を形
成した。2枚のガラス基板上にこの層の表面をラビング
処理して液晶配向膜として液晶挟持基板を得、これをラ
ビング方向がアンチパラレルになるように2枚のポリイ
ミド層を対向させて組み合わせ、周りをエポキシ系シー
ル剤EN−1000(日立化成工業株式会社製商品名)
で封止しセルを組み立てて、内部に液晶ZLI−229
3(メルク社製商品名)を封入し、液晶セルを形成し
た。クリスタルローテーション法でプレチルト角を測定
したところ、プレチルト角は5°であり、240°〜2
70°ツイストの液晶表示素子の必要条件を満たしてい
た。また、この液晶セルをZLI−2293のTNI(8
5℃)以上の温度である130℃で1時間加熱した後プ
レチルト角を測定したが5°のまま変化がなかった。次
に前記と同様の方法で液晶配向膜を形成し、240°ツ
イストになるように2枚のポリイミド層を対向させて組
み合わせ、周りをエポキシ系シール剤EN−1000
(日立化成工業株式会社製商品名)で封止しセルを組み
立てて、内部にカイラル剤CB−15(メルク社製商品
名)を添加した液晶ZLI−2293(メルク社製商品
名)を封入し、液晶セルを形成した。次にこの液晶セル
を安定させるためエージング処理として130℃で1時
間加熱した。この液晶セルは、640×200ドットで
駆動でき、ドメイン等の配向不良が発生せずコントラス
トが良好で高表示品質であった。
8.1g(0.05モル)および1,8−ジアミノオク
タン7.2g(0.05モル)にN−メチル−2−ピロ
リドン310gを添加し、充分撹拌した後、3,3′,
4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.
4g(0.10モル)を加え、室温で5時間反応させた
ところ、緑色の粘稠な液体となった。この溶液を粘度調
整し2枚の640×200ドットになるようにITO透
明電極が形成されたガラス基板上にスピンナーで塗布
し、250℃で30分加熱し、溶媒の除去およびポリア
ミド酸の脱水閉環を行い、600Åのポリイミド層を形
成した。2枚のガラス基板上にこの層の表面をラビング
処理して液晶配向膜として液晶挟持基板を得、これをラ
ビング方向がアンチパラレルになるように2枚のポリイ
ミド層を対向させて組み合わせ、周りをエポキシ系シー
ル剤EN−1000(日立化成工業株式会社製商品名)
で封止しセルを組み立てて、内部に液晶ZLI−229
3(メルク社製商品名)を封入し、液晶セルを形成し
た。クリスタルローテーション法でプレチルト角を測定
したところ、プレチルト角は5°であり、240°〜2
70°ツイストの液晶表示素子の必要条件を満たしてい
た。また、この液晶セルをZLI−2293のTNI(8
5℃)以上の温度である130℃で1時間加熱した後プ
レチルト角を測定したが5°のまま変化がなかった。次
に前記と同様の方法で液晶配向膜を形成し、240°ツ
イストになるように2枚のポリイミド層を対向させて組
み合わせ、周りをエポキシ系シール剤EN−1000
(日立化成工業株式会社製商品名)で封止しセルを組み
立てて、内部にカイラル剤CB−15(メルク社製商品
名)を添加した液晶ZLI−2293(メルク社製商品
名)を封入し、液晶セルを形成した。次にこの液晶セル
を安定させるためエージング処理として130℃で1時
間加熱した。この液晶セルは、640×200ドットで
駆動でき、ドメイン等の配向不良が発生せずコントラス
トが良好で高表示品質であった。
【0019】実施例2 9,10−ビス(4−アミノフェニル)アントラセン
3.6g(0.01モル)、1,8−ジアミノオクタン
11.5g(0.08モル)、パラフェニレンジアミン
1.1g(0.01モル)にN−メチル−2−ピロリド
ン260gを添加し、充分撹拌した後、3,3′,4,
4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.4g
(0.10モル)を加え、60℃で6時間反応させたと
ころ、黄緑色の粘稠な液体となった。この溶液を用いて
実施例1と同様の方法で液晶セルを形成してプレチルト
角を測定したところ、5.5°であった。この液晶セル
を130℃で1時間加熱した後プレチルト角を測定した
が5.5°でありプレチルト角に変化はなかった。さら
にこの溶液を用いて実施例1と同様にして液晶セルを形
成した。この液晶セルは、640×200ドットで駆動
でき、ドメイン等の配向不良が発生せずコントラストが
良好で高表示品質であった。
3.6g(0.01モル)、1,8−ジアミノオクタン
11.5g(0.08モル)、パラフェニレンジアミン
1.1g(0.01モル)にN−メチル−2−ピロリド
ン260gを添加し、充分撹拌した後、3,3′,4,
4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.4g
(0.10モル)を加え、60℃で6時間反応させたと
ころ、黄緑色の粘稠な液体となった。この溶液を用いて
実施例1と同様の方法で液晶セルを形成してプレチルト
角を測定したところ、5.5°であった。この液晶セル
を130℃で1時間加熱した後プレチルト角を測定した
が5.5°でありプレチルト角に変化はなかった。さら
にこの溶液を用いて実施例1と同様にして液晶セルを形
成した。この液晶セルは、640×200ドットで駆動
でき、ドメイン等の配向不良が発生せずコントラストが
良好で高表示品質であった。
【0020】
【発明の効果】本発明の液晶配向膜用組成物によって液
晶配向膜を形成し、この液晶配向膜を有する液晶表示基
板を使用して液晶表示素子を作成した場合、ドメインが
発生せずプレチルト角が5°以上となるため、240°
〜270°ツイストの液晶表示素子を作成することがで
きる。また液晶封入後のエージングでプレチルト角が変
動しないため表示品質が劣化せず、本発明の液晶配向膜
用組成物は、高表示品質のSTN方式の液晶表示素子に
用いることができる。
晶配向膜を形成し、この液晶配向膜を有する液晶表示基
板を使用して液晶表示素子を作成した場合、ドメインが
発生せずプレチルト角が5°以上となるため、240°
〜270°ツイストの液晶表示素子を作成することがで
きる。また液晶封入後のエージングでプレチルト角が変
動しないため表示品質が劣化せず、本発明の液晶配向膜
用組成物は、高表示品質のSTN方式の液晶表示素子に
用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大森 義和 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内
Claims (10)
- 【請求項1】 (1)一般式〔1〕 【化1】 (Rは炭素数が12から22までの2価の縮合環炭化水
素基を示し、縮合環炭化水素基はアルキル基で置換され
てもよい)で表される芳香族ジアミン、(2)一般式
〔2〕 【化2】 (nは2から12までの整数である)で表される脂肪族
ジアミン、(3)テトラカルボン酸二無水物ならびに
(4)必要に応じて(1)および(2)以外のジアミン
を反応させて得られるポリアミド酸を含有してなる液晶
配向膜用組成物。 - 【請求項2】 一般式〔1〕で表される芳香族ジアミン
と一般式〔2〕で表される脂肪族ジアミンのモル数の合
計を反応に用いられるジアミンのモル数の50%以上と
した請求項1記載の液晶配向膜用組成物。 - 【請求項3】 液晶挟持基板の電極を形成した面上に、
請求項1記載の液晶配向膜用組成物を塗布後、乾燥、脱
水閉環させてポリイミド層を形成し、ついでこのポリイ
ミド層をラビングする液晶配向膜の製造法。 - 【請求項4】 液晶挟持基板の電極を形成した面上に、
請求項2記載の液晶配向膜用組成物を塗布後、乾燥、脱
水閉環させてポリイミド層を形成し、ついでこのポリイ
ミド層をラビングする液晶配向膜の製造法。 - 【請求項5】 請求項1記載の液晶配向膜組成物より形
成された液晶配向膜。 - 【請求項6】 請求項2記載の液晶配向膜組成物より形
成された液晶配向膜。 - 【請求項7】 請求項5記載の液晶配向膜を有する液晶
挟持基板。 - 【請求項8】 請求項6記載の液晶配向膜を有する液晶
挟持基板。 - 【請求項9】 液晶挟持基板上の液晶に面する側に電極
を設け、該基板および電極上に請求項1記載の液晶配向
膜用組成物より得られる液晶配向膜を形成した液晶表示
素子。 - 【請求項10】 液晶挟持基板上の液晶に面する側に電
極を設け、該基板および電極上に請求項2記載の液晶配
向膜用組成物より得られる液晶配向膜を形成した液晶表
示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5127095A JPH06337425A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 液晶配向膜用組成物、液晶配向膜の製造法、液晶配向膜、液晶挟持基板および液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5127095A JPH06337425A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 液晶配向膜用組成物、液晶配向膜の製造法、液晶配向膜、液晶挟持基板および液晶表示素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06337425A true JPH06337425A (ja) | 1994-12-06 |
Family
ID=14951465
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5127095A Pending JPH06337425A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 液晶配向膜用組成物、液晶配向膜の製造法、液晶配向膜、液晶挟持基板および液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06337425A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10310639A (ja) * | 1997-05-09 | 1998-11-24 | Ube Ind Ltd | 無色透明なポリイミドおよびその製造法 |
JP2003176354A (ja) * | 2001-12-11 | 2003-06-24 | Manac Inc | 透明な耐熱性ポリイミドフイルム |
JP2004027201A (ja) * | 2002-04-30 | 2004-01-29 | Jsr Corp | 液晶配向剤 |
WO2013146589A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-03 | 日産化学工業株式会社 | 液晶表示素子およびその製造方法 |
-
1993
- 1993-05-28 JP JP5127095A patent/JPH06337425A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10310639A (ja) * | 1997-05-09 | 1998-11-24 | Ube Ind Ltd | 無色透明なポリイミドおよびその製造法 |
JP2003176354A (ja) * | 2001-12-11 | 2003-06-24 | Manac Inc | 透明な耐熱性ポリイミドフイルム |
JP2004027201A (ja) * | 2002-04-30 | 2004-01-29 | Jsr Corp | 液晶配向剤 |
JP4600637B2 (ja) * | 2002-04-30 | 2010-12-15 | Jsr株式会社 | 液晶配向剤 |
WO2013146589A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-03 | 日産化学工業株式会社 | 液晶表示素子およびその製造方法 |
CN104335112A (zh) * | 2012-03-30 | 2015-02-04 | 日产化学工业株式会社 | 液晶显示元件及其制造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100746847B1 (ko) | 폴리암산, 폴리이미드 필름 및 액정 정렬 필름과 액정 표시소자 | |
TWI793067B (zh) | 液晶配向劑、液晶配向膜及液晶顯示元件 | |
JP2011170321A (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
WO2010041665A1 (ja) | 液晶配向処理剤及びそれを用いた液晶表示素子 | |
WO2011136371A1 (ja) | 液晶配向剤、それを用いた液晶配向膜及び液晶表示素子 | |
KR102469386B1 (ko) | 액정 배향제, 액정 배향막 및 액정 표시 소자 | |
JPH02176631A (ja) | 液晶配向膜用組成物,液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JP5668922B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JPWO2018043325A1 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜及びそれを用いた液晶表示素子 | |
KR20110074607A (ko) | 액정 배향 처리제 및 그것을 사용한 액정 표시 소자 | |
JPH06337425A (ja) | 液晶配向膜用組成物、液晶配向膜の製造法、液晶配向膜、液晶挟持基板および液晶表示素子 | |
JPS5817418A (ja) | 液晶表示素子 | |
JPH06337424A (ja) | 液晶配向膜用組成物、液晶配向膜の製造法、液晶配向膜、液晶挟持基板および液晶表示素子 | |
JP2943190B2 (ja) | 液晶配向膜用組成物,液晶配向膜,液晶挾持基板および液晶表示素子 | |
JP2866671B2 (ja) | 液晶配向膜用組成物,液晶配向膜の製造法,液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JPH07209649A (ja) | 液晶配向膜用組成物、液晶配向膜の製造法、液晶配向膜、液晶挾持基板および液晶表示素子 | |
JP2979759B2 (ja) | 液晶配向膜用組成物、液晶配向膜、液晶挾持基板および液晶表示素子 | |
JP2893790B2 (ja) | 液晶配向膜用組成物,液晶配向膜,液晶配向膜の製造法,液晶挾持基板および液晶表示素子 | |
JPH06194670A (ja) | 液晶配向膜用組成物、液晶配向膜の製造法、液晶配向膜、液晶挾持基板および液晶表示素子 | |
JPH05150245A (ja) | 新規な液晶配向膜及びそれを用いた液晶素子 | |
JPH07209655A (ja) | 液晶配向膜用組成物、液晶配向膜の製造法、液晶配向膜、液晶挾持基板および液晶表示素子 | |
JPH01219719A (ja) | 液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JPH03164714A (ja) | 液晶配向膜用組成物,液晶配向膜の製造法,液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JPH05281553A (ja) | 液晶配向膜用組成物、液晶配向膜の製造法、液晶配向膜、液晶挾持基板および液晶表示素子 | |
KR100746838B1 (ko) | 폴리암산,폴리이미드필름및액정정렬필름과액정표시소자 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |