JP2866671B2 - 液晶配向膜用組成物,液晶配向膜の製造法,液晶配向膜および液晶表示素子 - Google Patents

液晶配向膜用組成物,液晶配向膜の製造法,液晶配向膜および液晶表示素子

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,液晶配向膜用組成物,液晶配向膜の製造
法,液晶配向膜および液晶表示素子に関する。
(従来の技術) 従来の大形デイスプレイ用液晶表示素子はSTN(スー
パーツイステツドネマチツク)方式が用いられている
が,セル内で液晶分子の長軸方向が180゜〜240゜ねじれ
た方式(180゜〜240゜ツイスト)であり,これらの配向
膜にはポリイミドが,液晶表示素子の液晶分子の長軸方
向と配向膜が形成されているガラス基板とのなす角(プ
レチルト角)が初期状態で4゜以下で十分なため,用い
られている。
(発明が解決しようとする課題) しかし,180゜〜240゜ツイストの液晶表示素子にプレ
チルト角が4゜以下の配向膜を用いた場合,セルの上下
基板間の距離(ギヤツプ)や液晶材料の選択に幅がな
く,狭い範囲内での選択をしいられていた。
また,180゜〜240゜ツイストの液晶表示素子では表示
素子では表示品質の向上に限界があるため最近では240
゜〜270゜ツイストの液晶表示素子が検討されている。
該液晶表示素子に低プレチルド角の配向膜を用いるとド
メインが発生し,表示品質が劣化するため,ドメインの
発生しない4゜以上のプレチルト角とする必要がある
が,従来の液晶配向膜ではプレチルト角が4゜以下とな
り,240゜〜270゜ツイストの液晶表示素子には不適当で
あつた。
また,液晶表示素子は液晶封入後,液晶のネマテイツ
ク−アイソトロピツク転移温度T(NI)付近の温度でエ
ージングされるが,従来の液晶配向膜ではエージングに
よりプレチルト角が変動し,表示品質の劣化をまねてい
た。
本発明は,前記従来技術の欠点を低減し,ギヤツプや
液晶材料の選択の範囲を広げ,なおかつドメインが発生
せず,プレチルト角が4゜以上となりかつ液晶封入後の
エージングでプレチルト角が変動しない液晶配向膜用組
成物,液晶配向膜の製造法,この組成物より得られる液
晶配向膜および液晶表示素子を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は,前記従来技術の欠点に鑑み,鋭意研究
した結果,以下に記載する特定のポリイミドを液晶配向
膜として用いるとドメインが発生せず,プレチルト角が
4゜以上となりかつ液晶封入後のエージングでプレチル
ト角が変動しないことを見出し,本発明に到達した。
すなわち本発明は, (1) 1,6−ジアミノヘキサン,1,8−ジアミノオクタ
ンおよび/または1,12−ジアミノドデカン (2) テトラカルボン酸二無水物 ならびに必要に応じて (3) (1)以外の芳香族ジアミンおよび/または脂
肪族ジアミン(ただし(1)の1,8−ジアミノオクタン
を用いる場合には芳香族ジアミンは用いられない)を反
応させて得られるポリアミド酸 を含有してなる液晶配向膜用組成物,この組成物を用い
る液晶配向膜の製造法,この組成物を用いて形成した液
晶配向膜および液晶表示素子に関する。
本発明においては(1)および(3)のジアミンと
(2)のテトラカルボン酸二無水物を反応させてポリア
ミド酸が得られ,これを加熱しておよび/または化学的
に脱水閉環してポリイミドが得られる。
1,6−ジアミノヘキサン,1,8−ジアミノオクタンおよ
び1,12−ジアミノドデカンは単独で用いても良いし,2種
以上を併用してもよい。
1,6−ジアミノヘキサン,1,8−ジアミノオクタンおよ
び/または1,12−ジアミノドデカンのモル数は反応に用
いられる全ジアミンのモル数の50%以上とすることが好
ましい。
本発明で用いられる1,6−ジアミノヘキサン,1,8−ジ
アミノオクタンおよび1,12−ジアミノドデカン以外の芳
香族および/または脂肪族ジアミンとしては,4,4′−ジ
アミノジフエニルエーテル,4,4′−ジアミノジフエニル
メタン,4,4′−ジアミノジフエニルスルホン,4,4′−ジ
アミノジフエニルスルフイド,メタフエニレンジアミ
ン,パラフエニレンジアミン,1,5−ナフタレンジアミ
ン,2,6−ナフタレンジアミン,1,3−ビスアミノプロピル
−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン,2,2−ビス(ア
ミノフエノキシフエニル)プロパン,2,2−ビス(アミノ
フエノキシフエニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
プロパン,ビス(4−(3′−アミノフエノキシ)フエ
ニル)スルホン,1,4−ジアミノ−2,3,5,6−テトラメチ
ルベンゼン,9,9−ビス(4−アミノフエニル)フルオレ
ン,9,9−ビス(4−アミノフエニル)アントラセン(1
0),3,3′−ジアミノジフエニルスルホン,4,4′−ジア
ミノジフエニルエーテル−3−カルボンアミド,1,4−ジ
アミノシクロヘキサンなどが挙げられ,これらは2種以
上を併用することもできる。
1,8−ジアミノオクタンを用いる場合には,芳香族ジ
アミンは用いられない。
またテトラカルボン酸二無水物としては,ピロメリツ
ト酸二無水物,3,3′,4,4′−ジフエニルテトラカルボン
酸二無水物,3,3′,4,4′−ベンゾフエノンテトラカルボ
ン酸二無水物,1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物,2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水
物,1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物,3,
4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物,3,3′,4,
4′−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物など
が挙げられ,これらは2種以上を併用することもでき
る。
本発明においては,上記の(1)および(3)のジア
ミンのモル数の総和と,テトラカルボン酸二無水物のモ
ル数の総和とをほぼ等モルにして反応させることが好ま
しい。
上記の(1)1,6−ジアミノヘキサン,1,8−ジアミノ
オクタンおよび/または1,12−ジアミノドデカン,
(2)テトラカルボン酸二無水物および必要に応じて,
(3)(1)以外の芳香族ジアミンおよび/または脂肪
族ジアミンは不活性溶媒に溶解され,反応させてポリア
ミド酸とされる。
不活性溶媒としては,前記単量体の総てを溶解する必
要はないが,生成するポリアミド酸を溶解するものが好
ましく,具体的にはN−メチル−2−ピロリドン,N,N−
ジメチルホルムアミド,N,N−ジエチルホルムアミド,ジ
メチルスルホキシド,ヘキサメチルホスホルアミド,テ
トラメチルスルホン,1,4−ジオキサンなどの1種または
2種以上が用いられる。これらの溶媒以外にガラス基板
へのぬれ性を良くするための溶媒を反応前または反応終
了後に添加してもよい。これらの溶媒として,例えばブ
チルセロソルブ,ブチルセロソルブアセテート,キシレ
ン,トルエンなどが用いられる。
本反応で得られたポリアミド酸は100〜400℃に加熱す
ることおよび/または無水酢酸などの脱水剤で化学処理
することによりポリイミドとされる。液晶挾持基板上の
液晶に面する側に電極を設け,該基板および電極上に液
晶配向膜用組成物より得られる液晶配向膜を形成して液
晶表示素子とされる。
本発明のポリイミドの液晶基板上への形成は上記の反
応で生成したポリアミド酸の溶液を,予め例えばITO(I
ndium Tin Oxide)等の透明電極が形成されたガラス基
板上に塗布した後,乾燥,脱水閉環させてポリイミド層
とすることにより行なわれる。
塗布方法としては,浸漬法,印刷法,吹付け法等の方
法が用いられる。脱水閉環温度は150〜400℃,好ましく
は150〜300℃の範囲で任意に選択することができる。
また加熱時間は1分〜6時間,好ましくは1分〜3時
間とされる。
本発明のポリイミド層にはガラス基板とポリイミド層
との密着性をよくするためにこの間にシランカツプリン
グ剤またはチタンカツプリング剤を用いてもよい。
このようにして形成されたポリイミド層は,表面をラ
ビングすることにより液晶配向膜として用いられる。
本発明の液晶配向膜用組成物を用いて得られる液晶配
向膜はSTN方式の液晶表示素子に特に適している。
(実施例) 以下本発明を実施例により説明する。
実施例1 1,6−ジアミノヘキサン11.2gにN−メチル−2−ピロ
リドン230gを添加し充分撹拌した後,3,3′,4,4′−ジフ
エニルテトラカルボン酸二無水物29.4gを加え,50℃で5
時間反応したところ,粘稠な液体となつた。この溶液を
粘度調整し,希釈して二枚のITO透明電極付ガラス基板
上にスピナーで塗布し250℃で1時間加熱し,溶媒の除
去およびポリアミド酸の脱水閉環を行ない,厚さ500Å
のポリイミド層を形成した。二枚のガラス基板上のこの
層の表面をラビング処理し,これをアンチパラレルにな
るように2枚のポリイミド層を対向させて組み合わせ,
周りをエポキシ系シール剤EN−1000(日立化成工業製商
品名)で封止し,内部に液晶,ZLI−1132(メルク社製商
品名)を封入し,液晶セルを形成し,レーザー光を用い
てプレチルト角を測定したところプレチルト角は4.5゜
であり,180゜〜270゜ツイストの液晶表示素子用配向膜
の必要条件を満たしていた。
また,この液晶セルを液晶ZLI−1132のT(NI)(71℃)
以上の温度である100℃で1時間加熱した後プレチルト
角を測定したところ4.5゜でほとんど変化がなかつた。
次に前記溶液を用いて前記と同様の方法で640×200ド
ツトになるようにITO透明電極が形成された基板上にポ
リイミド層を形成し,この層の表面を240゜ツイストに
なるようにラビング処理し,セルを組み立てて,液晶を
注入し,液晶表示素子を作成した。
該液晶表示素子は640×200ドツトで駆動でき,ドメイ
ンの発生がなく,コントラスト良好で高表示品質であつ
た。
実施例2 1,8−ジアミノオクタン14.4gにN−メチル−2−ピロ
リドン248gを添加し充分撹拌した後,3,3′,4,4′−ジフ
エニルテトラカルボン酸二無水物29.4gを加え,50℃で5
時間反応したところ,粘稠な液体となつた。この溶液を
粘度調整し,希釈して二枚のITO透明電極付ガラス基板
上にスピナーで塗布し250℃で1時間加熱し,溶媒の除
去およびポリアミド酸の脱水閉環を行ない,厚さ500Å
のポリイミド層を形成した。二枚のガラス基板上のこの
層の表面をラビング処理し,これをアンチパラレルにな
るように2枚のポリイミド層を対向させて組み合わせ,
周りをエポキシ系シール剤EN−1000(日立化成工業製商
品名)で封止し,内部に液晶,ZLI−1132(メルク社製商
品名)を封入し,液晶セルを形成し,レーザー光を用い
てプレチルト角を測定したところプレチルト角は5.3゜
であり,180゜〜270゜ツイストの液晶表示素子用配向膜
の必要条件を満たしていた。
また,この液晶セルを液晶ZLI−1132のT(NI)(71℃)
以上の温度である100℃で1時間加熱した後プレチルト
角を測定したところ5.0゜でほとんど変化がなかつた。
次に前記溶液を用いて前記と同様の方法で640×200ド
ツトになるようにITO透明電極が形成された基板上にポ
リイミド層を形成し,この層の表面を240゜ツイストに
なるようにラビング処理し,セルを組み立てて,液晶を
注入し,液晶表示素子を作成した。
該液晶表示素子は640×200ドツトで駆動でき,ドメイ
ンの発生がなく,コントラスト良好で高表示品質であつ
た。
実施例3 1,12−ジアミノドデカン20.0gにN−メチル−2−ピ
ロリドン280gを添加し充分撹拌した後,3,3′,4,4′−ジ
フエニルテトラカルボン酸二無水物29.4gを加え,50℃で
11時間反応したところ,粘稠な液体となつた。この溶液
を粘度調整し,希釈して二枚のITO透明電極付ガラス基
板上にスピナーで塗布し250℃で1時間加熱し,溶媒の
除去およびポリアミド酸の脱水閉環を行ない,厚さ500
Åのポリイミド層を形成した。二枚のガラス基板上のこ
の層の表面をラビング処理し,これをアンチパラレルに
なるように2枚のポリイミド層を対向させて組み合わ
せ,周りをエポキシ系シール剤EN−1000(日立化成工業
製商品名)で封止し,内部に液晶ZLI−1132(メルク社
製商品名)を封入し,液晶セルを形成し,レーザー光を
用いてプレチルト角を測定したところプレチルト角は4.
4゜であり,180゜〜270゜ツイストの液晶表示素子用配向
膜の必要条件を満たしていた。
また,この液晶セルを液晶ZLI−1132のT(NI)(71℃)
以上の温度である100℃で1時間加熱した後プレチルト
角を測定したところ4.1゜でほとんど変化がなかつた。
次に前記溶液を用いて前記と同様の方法で640×200ド
ツトになるようにITO透明電極が形成された基板上にポ
リイミド層を形成し,この層の表面を240゜ツイストに
なるようにラビング処理し,セルを組み立てて,液晶を
注入し,液晶表示素子を作成した。
該液晶表示素子は640×200ドツトで駆動でき,ドメイ
ンの発生がなく,コントラスト良好で高表示品質であつ
た。
比較例1 1,5−ジアミノペンタン10.2gにN−メチル−2−ピロ
リドン225gを添加し充分撹拌した後,3,3′,4,4′−ジフ
エニルテトラカルボン酸二無水物29.4gを加え,60℃で8
時間反応したところ,粘稠な液体となつた。この溶液を
粘度調整し,希釈して二枚のITO透明電極付ガラス基板
上にスピナーで塗布し250℃で1時間加熱し,溶媒の除
去およびポリアミド酸の脱水閉環を行ない,厚さ500Å
のポリイミド層を形成した。二枚のガラス基板上のこの
層の表面をラビング処理し,これをアンチパラレルにな
るように2枚のポリイミド層を対向させて組み合わせ,
周りをエポキシ系シール剤EN−1000(日立化成工業製商
品名)で封止し,内部の液晶,ZLI−1132(メルク社製商
品名)を封入し,液晶セルを形成し,レーザー光を用い
てプレチルト角を測定したところプレチルト角は0.5゜
であつた。
また,この液晶セルを液晶ZLI−1132のT(NI)(71℃)
以上の温度である100℃で1時間加熱した後プレチルト
角を測定したところ0.5゜と変化がなかつたがプレチル
ト角が低いため180゜〜270゜ツイストの液晶表示素子に
は用いることができなかつた。
比較例2 1,7−ジアミノヘプタン13.0gにN−メチル−2−ピロ
リドン240gを添加し充分撹拌した後,3,3,4,4−ジフエニ
ルテトラカルボン酸二無水物29.4gを加え,40℃で3時間
反応したところ,粘稠な液体となつた。この溶液を粘度
調整し,希釈して二枚のITO透明電極付ガラス基板上に
スピナーで塗布し250℃で1時間加熱し,溶媒の除去お
よびポリアミド酸の脱水閉環を行ない,厚さ500Åのポ
リイミド層を形成した。二枚のガラス基板上のこの層の
表面をラビング処理し,これをアンチパラレルになるよ
うに2枚のポリイミド層を対向させて組み合わせ,周り
をエポキシ系シール剤EN−1000(日立化成工業製商品
名)で封止し,内部に液晶,ZLI−1132(メルク社製商品
名)を封入し,液晶セルを形成し,レーザー光を用いて
プレチルト角を測定したところプレチルト角は0.8゜で
あつた。
また,この液晶セルを液晶ZLI−1132のT(NI)(71℃)
以上の温度である100℃で1時間加熱した後プレチルト
角を測定したところ0.7゜とほとんど変化がなかつたが
プレチルト角が低いため180゜〜270゜ツイストの液晶表
示素子には,用いることができなかつた。
比較例3 1,9−ジアミノノナン15.8gにN−メチル−2−ピロリ
ドン256gを添加し充分撹拌した後,3,3′,4,4′−ジフエ
ニルテトラカルボン酸二無水物29.4gを加え,30℃で4時
間反応したところ,粘稠な液体となつた。この溶液を粘
度調整し,希釈して二枚のITO透明電極付ガラス基板上
にスピナーで塗布し250℃で1時間加熱し,溶媒の除去
およびポリアミド酸の脱水閉環を行ない,厚さ500Åの
ポリイミド層を形成した。二枚のガラス基板上のこの層
の表面をラビング処理し,これをアンチパラレルになる
ように2枚のポリイミド層を対向させて組み合わせ,周
りをエポキシ系シール剤EN−1000(日立化成工業製商品
名)で封止し,内部に液晶,ZLI−1132(メルク社製商品
名)を封入し,液晶セルを形成し,レーザー光を用いて
プレチルト角を測定したところプレチルト角は0.3゜で
あつた。
また,この液晶セルを液晶ZLI−1132のT(NI)(71℃)
以上の温度である100℃で1時間加熱した後プレチルト
角を測定したところ0.4゜とほとんど変化がなかつたが
プレチルト角が低すぎて180゜〜270゜ツイストの液晶表
示素子には用いることができなかつた。
比較例4 1,10−ジアミノデカン17.2gにN−メチル−2−ピロ
リドン264gを添加し充分撹拌した後,3,3′,4,4′−ジフ
エニルテトラカルボン酸二無水物29.4gを加え,50℃で10
時間反応したところ,粘稠な液体となつた。この溶液を
粘度調整し,希釈して二枚のITO透明電極付ガラス基板
上にスピナーで塗布し250℃で1時間加熱し,溶媒の除
去およびポリアミド酸の脱水閉環を行ない,厚さ500Å
のポリイミド層を形成した。二枚のガラス基板上のこの
層の表面をラビング処理し,これをアンチパラレルにな
るように2枚のポリイミド層を対向させて組み合わせ,
周りをエポキシ系シール剤EN−1000(日立化成工業製商
品名)で封止し,内部に液晶,ZLI−1132(メルク社製商
品名)を封入し,液晶セルを形成し,レーザー光を用い
てプレチルト角を測定したところプレチルト角は2.0゜
であつた。
また,この液晶セルを液晶ZLI−1132のT(NI)(71℃)
以上の温度である100℃で1時間加熱した後プレチルト
角を測定したところ1.8゜とほとんど変化がなかつたが
プレチルト角が低く180゜〜270゜ツイストの液晶表示素
子には用いることができなかつた。
実施例1〜3および比較例1〜4に見られる脂肪族ジ
アミンの炭素鎖長とプレチルト角の関係を第1図に示
す。
第1図から明らかな様に1,6−ジアミノヘキサン
(C6),1,8−ジアミノオクタン(C8)および1,12−ジア
ミノドデカン(C12)の場合のみ高プレチルト角とな
る。従つて,これらの脂肪族ジアミンを用いた場合にの
みプレチルト角が4゜以上となり,180゜〜270゜ツイス
トの液晶表示素子を作成しうる条件が満たされることが
示される。
実施例4 1,12−ジアミノドデカン14.4gにN−メチル−2−ピ
ロリドン170gを添加し充分撹拌した後,ピロメリツト酸
二無水物15.6gを加え,60℃で30分加熱した後,室温で6
時間撹拌を続けたところ粘稠な液体となつた。この溶液
を粘度調整し,希釈して二枚のITO透明電極付ガラス基
板上にスピナーで塗布し250℃で1時間加熱し,溶媒の
除去およびポリアミド酸の脱水閉環を行ない,厚さ700
Åのポリイミド層を形成した。二枚のガラス基板上のこ
の層の表面をラビング処理し,これをアンチパラレルに
なるように2枚のポリイミド層を対向させて組み合わ
せ,周りをエポキシ系シール剤EN−1000(日立化成工業
製商品名)で封止し,内部に液晶ZLI−1132(メルク社
製商品名)を封入し,液晶セルを形成し,レーザー光を
用いてプレチルト角を測定したところプレチルト角は7.
0゜であり,180゜〜270゜ツイストの液晶表示素子用配向
膜の必要条件を満たしていた。
また,この液晶セルを液晶ZLI−1132のT(NI)(71℃)
以上の温度である90℃で1時間加熱した後プレチルト角
を測定したところ7.0゜とほとんど変化がなかつた。
次に前記溶液を用いて前記と同様の方法で640×200ド
ツトになるようにITO透明電極が形成された基板上にポ
リイミド層を形成し,この層の表面を270゜ツイストに
なるようにラビング処理し,セルを組み立てて,液晶を
注入し,液晶表示素子を作成した。
該液晶表示素子は640×200ドツトで駆動でき,ドメイ
ンの発生がなく,コントラスト良好で高表示品質であつ
た。
実施例5 1,8−ジアミノオクタン49.0gにN−メチル−2−ピロ
リドン850gを添加し充分撹拌した後,3,3′,4,4′−ジフ
エニルテトラカルボン酸二無水物90.0と3,3′,4,4′−
ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物10.9gを加え4
0℃で7時間反応したところ粘稠な液体となつた。この
溶液を粘度調整し,希釈して二枚のITO透明電極付ガラ
ス基板上にスピナーで塗布し200℃で1時間加熱し,溶
媒の除去およびポリアミド酸の脱水閉環を行ない,厚さ
500Åのポリイミド層を形成した。二枚のガラス基板上
のこの層の表面をラビング処理し,これをアンチパラレ
ルになるように2枚のポリイミド層を対向させて組み合
わせ,周りをエポキシ系シール剤EN−1000(日立化成工
業製商品名)で封止し,内部に液晶,ZLI−1132(メルク
社製商品名)を封入し,液晶セルを形成し,レーザー光
を用いてプレチルト角を測定したところプレチルト角は
4.2゜であり,180゜〜270゜ツイストの液晶表示素子用配
向膜の必要条件を満たしていた。
また,この液晶セルを液晶ZLI−1132のT(NI)(71℃)
以上の温度である100℃で1時間加熱した後プレチルト
角を測定したところ4.1゜でほとんど変化がなかつた。
次に前記溶液を用いて前記と同様の方法で640×200ド
ツトになるようにITO透明電極が形成された基板上にポ
リイミド層を形成し,この層の表面を200゜ツイストに
なるようにラビング処理し,セルを組み立てて,液晶を
注入し,液晶表示素子を作成した。
該液晶表示素子は640×200ドツトで駆動でき,ドメイ
ンの発生がなく,コントラスト良好で高表示品質であつ
た。
実施例6 1,6−ジアミノヘキサン5.6gおよび1,8−ジアミノオク
タン7.2gにN−メチル−2−ピロリドン239gを添加し充
分撹拌した後,3,3′,4,4′−ジフエニルテトラカルボン
酸二無水物29.4gを加え,50℃で5時間反応したところ,
粘稠な液体となつた。この溶液を粘度調整し,希釈して
二枚のITO透明電極付ガラス基板上にスピナーで塗布し2
50℃で1時間加熱し,溶媒の除去およびポリアミド酸の
脱水閉環を行ない,厚さ500Åのポリイミド層を形成し
た。二枚のガラス基板上のこの層の表面をラビング処理
し,これをアンチパラレルになるように2枚のポリイミ
ド層を対向させて組み合わせ,周りをエポキシ系シール
剤EN−1000(日立化成工業製商品名)で封止し,内部に
液晶,ZLI−1132(メルク社製商品名)を封入し,液晶セ
ルを形成し,レーザー光を用いてプレチルト角を測定し
たところプレチルト角は4.8゜であり,180゜〜270゜ツイ
ストの液晶表示素子用配向膜の必要条件を満たしてい
た。
また,この液晶セルを液晶ZLI−1132のT(NI)(71℃)
以上の温度である100℃で1時間加熱した後プレチルト
角を測定したところ4.6゜でほとんど変化がなかつた。
次に前記溶液を用いて前記と同様の方法で640×200ド
ツトになるようにITO透明電極が形成された基板上にポ
リイミド層を形成し,この層の表面を240゜ツイストに
なるようにラビング処理し,セルを組み立てて,液晶を
注入し,液晶表示素子を作成した。
該液晶表示素子は640×200ドツトで駆動でき,ドメイ
ンの発生がなく,コントラスト良好で高表示品質であつ
た。
(発明の効果) 本発明の液晶配向膜用組成物によつて液晶配向膜を形
成すれば,ドメインが発生せずプレチルト角が4゜以上
となるため,180゜〜270゜ツイストの液晶表示素子を作
成することができる。
また液晶封入後のエージングでプレチルト角が変動し
ないため表示品質が劣化せず,本発明の液晶配向膜用組
成物は,高表示品質のSTN方式の液晶表示素子に用いる
ことが好ましい。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例および比較例で用いた脂肪族ジアミンの
炭素鎖長と得られるプレチルト角の関係を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川上 正洋 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立 化成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 佐藤 任延 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立 化成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 横倉 久男 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 北村 輝夫 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 向尾 昭夫 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−259515(JP,A) 特開 平2−84620(JP,A) 特開 平2−282726(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1337

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1) 1,6−ジアミノヘキサン,1,8−ジアミノオクタンおよび
    /または1,12−ジアミノドデカン (2) テトラカルボン酸二無水物 ならびに必要に応じて (3) (1)以外の芳香族ジアミンおよび/または脂
    肪族ジアミン(ただし(1)の1,8−ジアミノオクタン
    を用いる場合には芳香族ジアミンは用いられない)を反
    応させて得られるポリアミド酸 を含有してなる液晶配向膜用組成物。
  2. 【請求項2】1,6−ジアミノヘキサン,1,8−ジアミノオ
    クタンおよび/または1,12−ジアミノドデカンのモル数
    を反応に用いられる全ジアミンのモル数の50%以上とし
    た請求項1記載の液晶配向膜用組成物。
  3. 【請求項3】液晶挾持基板の電極を形成した面上に,請
    求項1.記載の液晶配向膜用組成物より得られるポリアミ
    ド酸の溶液を塗布後,乾燥,脱水閉環させてポリイミド
    層を形成し,ついでラビングする液晶配向膜の製造法。
  4. 【請求項4】液晶挾持基板の電極を形成した面上に,請
    求項2.記載の液晶配向膜用組成物より得られるポリアミ
    ド酸の溶液を塗布後,乾燥,脱水閉環させてポリイミド
    層を形成し,ついでラビングする液晶配向膜の製造法。
  5. 【請求項5】請求項1.記載の液晶配向膜組成物より形成
    された液晶配向膜。
  6. 【請求項6】請求項2.記載の液晶配向膜組成物より形成
    された液晶配向膜。
  7. 【請求項7】液晶挾持基板上の液晶に面する側に電極を
    設け,該基板および電極上に請求項1.記載の液晶配向膜
    用組成物より得られる液晶配向膜を形成した液晶表示素
    子。
  8. 【請求項8】液晶挾持基板上の液晶に面する側に電極を
    設け,該基板および電極上に請求項2.記載の液晶配向膜
    用組成物より得られる液晶配向膜を形成した液晶表示素
    子。
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