JP2943190B2 - 液晶配向膜用組成物,液晶配向膜,液晶挾持基板および液晶表示素子 - Google Patents

液晶配向膜用組成物,液晶配向膜,液晶挾持基板および液晶表示素子

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JP2943190B2 JP32435789A JP32435789A JP2943190B2 JP 2943190 B2 JP2943190 B2 JP 2943190B2 JP 32435789 A JP32435789 A JP 32435789A JP 32435789 A JP32435789 A JP 32435789A JP 2943190 B2 JP2943190 B2 JP 2943190B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は液晶配向膜用組成物,これを用いた液晶配向
膜,液晶挾持基板および液晶表示素子に関する。
(従来の技術) 従来,大型デイスプレイ用液晶表示素子には,視覚特
性をよくするためにSTN(スーパーツイステツドネマチ
ツク)方式が用いられている。これはセル内での液晶分
子の長軸方向が260〜270゜ねじれた方式(260〜270゜ツ
イスト)である。これらのSTN方式素子の配向膜には,
液晶分子と,配向膜が形成されているガラス基板のなす
角度(プレチルト角)が,7゜以上となる材料が必要であ
る。しかし,従来のポリイミド系配向膜では前記プレチ
ルト角を7゜以上とすることができなかつた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は,前記従来技術の問題を解決し,プレ
チルト角を7゜以上とすることができる液晶配向膜用組
成物,これを用いた液晶配向膜,液晶挾持基板および液
晶表示素子を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは,前記従来技術の問題に鑑み,鋭意研究
した結果,ポリアミド酸溶液中にテトラカルボン酸を含
んでなる組成物を用いて液晶配向膜を形成するとプレチ
ルト角が7゜以上となることを見出し,本発明に到達し
た。
すなわち,本発明は,ジアミン化合物およびテトラカ
ルボン酸二無水物を溶媒中で反応させて得られるポリア
ミド酸溶液中に一般式(I) (式中、Rは4価の炭化水素基またはシリコンおよび/
もしくはシロキサン結合を含む炭化水素基を意味する)
で表されるテトラカルボン酸を全ポリアミド酸に対して
0.05〜40重量%含ませてなる液晶配向膜用組成物ならび
に該液晶配向膜用組成物から形成された液晶配向膜,こ
の液晶配向膜の形成された液晶挾持基板および該液晶挾
持基板を有する液晶表示素子に関するものである。
本発明に用いられる前記一般式(I)で表されるテト
ラカルボン酸としては,ピロメリツト酸,3,3′,4,4′−
ジフエニルテトラカルボン酸,3,3′,4,4′−ベンゾフエ
ノンテトラカルボン酸,3,3′,4,4′−ジシクロヘキシル
テトラカルボン酸,1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフエ
ニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン,ビス
(3,4−ジカルボキシフエニル)−ジメチルシラン,下
記の一般式(II)で表されるテトラカルボン酸などが挙
げられ,これらは1種または2種以上併用して使用する
ことができる。
一般式(II) (式中、Ar1およびAr2は芳香族基,R1,R2,R3およびR4
炭素数1〜10までのアルキル基,炭素数1〜10までの置
換アルキル基または芳香族基,X1およびX2または を示し(nは1から10までの整数を示す),a,cは0また
は1,bは0または1から5までの整数を示す)で表され
るテトラカルボン酸を用いることが好ましい。
本発明に用いられる前記一般式(II)で表されるテト
ラカルボン酸としては,1,3−ビス(3,4−ジカルボキシ
フエニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン,1,3
−ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)−1,1,3,3−テト
ラエチルジシロキサン,1,3−ビス(3,4−ジカルボキシ
フエニル)−1,1,3,3−テトラフエニルジシロキサン),
1,3−ビス{3−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキ
シ)プロピル}−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン,
1,3−ビス{2−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキ
シ)エチル}−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン,1,
3−ビス{5−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)
ペンチル}−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン,1,3
−ビス{3−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)
プロピル}−1,1,3,3−テトラフエニルジシロキサン,
ビス(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)ジフエニ
ルシラン,ビス(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキ
シ)ジメチルシラン,ビス(3,4−ジカルボキシベンゾ
イルオキシ)エチルメチルシラン,1,3−ビス(3,4−ジ
カルボキシフエニル)−1,3−ジメチル−1,3−ジエチル
ジシロキサン,1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフエニ
ル)−1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン,1,3
−ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)−1,1,3,3,5,5,
7,7−オクタメチルテトラシロキサン,1,3−ビス(3,4−
ジカルボキシフエニル)−1,1,3,3,5,5,7,7,9,9−デカ
メチルペンタシロキサン,1,3−ビス(3,4−ジカルボキ
シフエニル)−1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11−ドデカメ
チルヘキサシロキサンなどが挙げられ,これらは1種ま
たは2種以上併用して使用することができる。
本発明に用いられるポリアミド酸は,ジアミン化合物
およびテトラカルボン酸二無水物を溶媒中で反応させて
得られるものであれば特に制限はない。
ジアミン化合物としては,例えばm−フエニレンジア
ミン,p−フエニレンジアミン,4,4′−ジアミノジフエニ
ルエーテル,4,4′−ジアミノジフエニルメタン,3,3′−
ジメチル−4,4′−ジアミノジフエニルメタン,3,3′,5,
5,′−テトラメチル−4,4′−ジアミノジフエニルメタ
ン,2,2−ビス(4−アミノフエニル)プロパン,4,4′−
ジアミノジフエニルスルフイド,4,4′−ジアミノジフエ
ニルスルホン,1,5−ジアミノナフタレン,2,6−ジアミノ
ナフタレン,2,2−ビス(4−アミノフエノキシフエニ
ル)プロパン,2,2−ビス(4−アミノフエノキシフエニ
ル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン,1,3−ビ
スアミノプロピル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサ
ン,ビス(4−(3−アミノフエノキシ)フエニル)ス
ルホン,1,3−ジアミノ−2,3,5,6−テトラメチルベンゼ
ン,9,9−ビス(4−アミノフエニル)フルオレン,9,9−
ビス(4−アミノフエニル)アントラセン(10),3,3′
−ジアミノジフエニルスルホン,4,4′−ジアミノジフエ
ニルエーテル−3−カルボンアミド,1,4−ジアミノシク
ロヘキサン,1,6−ジアミノヘキサン,1,7−ジアミノヘプ
タン,1,8−ジアミノオクタン,1,9−ジアミノノナン,1,1
0−ジアミノデカン,1,11−ジアミノウンデカン,1,12−
ジアミノドデカンなどが挙げられ,これらは2種以上を
併用することもできる。
またテトラカルボン酸二無水物としては,例えばピロ
メリツト酸二無水物,3,3′,4,4′−ジフエニルテトラカ
ルボン酸二無水物,3,3′,4,4′−ベンゾフエノンテトラ
カルボン酸二無水物,2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物,1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物,2,2′,3,3′−ジフエニルテトラカルボン酸二無
水物,3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物,
ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)エーテル二無水物,
3,3′,4,4′−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無
水物などが挙げられ,これらは2種以上を併用すること
もできる。
また前記反応溶媒には,例えばN−メチル−2−ピロ
リドン,N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジエチルホル
ムアミド,ジメチルスルホキシド,ヘキサメチルホスホ
ルアミド,テトラメチルスルホン,1,4−ジオキサンなど
が用いられる。
本発明の液晶配向膜用組成物は,前記反応によつて得
られたポリアミド酸溶液に前記一般式(I)で表される
テトラカルボン酸,好ましくは前記一般式(II)で表さ
れるテトラカルボン酸を添加し,充分混合することによ
つて得られる。該一般式(I)で表されるテトラカルボ
ン酸,好ましくは前記一般式(II)で表されるテトラカ
ルボン酸の添加量は,液晶配向膜の成膜性の点から,全
ポリアミド酸に対して0.05〜40重量%であり、好ましく
は0.5〜20重量%である。
液晶配向膜用組成物は,加熱(例えば100〜400℃)お
よび/または化学的処理(例えば無水酢酸処理)によつ
てポリアミド酸が脱水閉環され,テトラカルボン酸を含
んだポリイミドとなる。
本発明のテトラカルボン酸を含む液晶配向膜用組成物
は,例えば,あらかじめITO(Indium Tin Oxide)等の
透明電極が形成されたガラス基板上に塗布され,ポリア
ミド酸を乾燥,脱水閉環させ,ラビングされてテトラカ
ルボン酸を含んだポリイミド系配向膜とされる。
塗布方法としては,浸漬法,印刷法,吹付け法等の方
法が用いられる。脱水閉環温度は150〜400℃,好ましく
は150〜300℃の範囲で任意に選択することができる。ま
た加熱時間は1分〜6時間,好ましくは1分〜3時間と
される。
該ポリイミド系配向膜の形成には,ガラス基板とポリ
イミド層との密着性をよくするために,この間にシラン
カップリング剤,チタンカツプリング剤等の接着助剤を
用いてもよい。
このようにして形成されたテトラカルボン酸を含むポ
リイミド層は,表面をラビングすることによつて液晶配
向膜として用いられる。該液晶配向膜を有する液晶挾持
基板を用いて公知の方法により液晶表示素子を得ること
ができる。
本発明の液晶配向膜用組成物を用いて得られる液晶配
向膜は,260〜270゜のツイスト角を有するSTN方式の液晶
表示素子に特に適している。
(実施例) 以下,本発明を実施例により説明する。なお,例中の
%は重量%である。
実施例1 芳香族ポリアミド酸樹脂の14.9%N−メチル−2−ピ
ロリドン(以下NMPと略称する。)溶液LQ−1800(日立
化成工業社製商品名)150.19gに,1,3−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフエニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキ
サン3.75gを添加し,充分撹拌してテトラカルボン酸を
含んだポリアミド酸溶液を調製した。
この溶液をNMPにより総固形分を5%に希釈した後,2
枚のITO透明電極付ガラス基板上にスピンナー塗布し,25
0℃で1時間加熱し,溶媒の除去およびポリアミド酸の
脱水閉環を行い,厚さ500Åのテトラカルボン酸を含ん
だポリイミド層を形成した。2枚のガラス基板上のこの
層の表面をラビング処理して液晶配向膜として液晶挾持
基板を得,これをラビング方向がアンチパラレルになる
ように2枚のポリイミド層を対向させて組合わせ,周り
をエポキシ系シール剤EN−1000(日立化成工業社製商品
名)で封止し,180℃で2時間の加熱硬化後室温で内部に
液晶ZLI−1132(メルク社製商品名)を封入し,液晶セ
ルを形成した。この液晶セルを液晶ZLI−1132のTNI(71
℃)以上の温度である100℃で1時間加熱した後,該セ
ルのプレチルト角をレーザー光を用いて測定したとこ
ろ,プレチルト角は9.0゜であり,270゜ツイストの液晶
表示素子用配向膜の必要条件を満たしていた。
次に前記溶液を用いて前記と同様の方法で640×200ド
ツトになるようにITO透明電極が形成された基板上にテ
トラカルボン酸を含んだポリイミド層を形成し,この層
の表面をラビング処理し,上記と同様にして270゜ツイ
ストになるようにセルを組み立てて室温で上記液晶にカ
イラル剤S−811(メルク社製)を添加し調整した液晶
を封入し,100℃で1時間加熱して液晶表示素子を形成し
た。
該液晶表示素子は,640×200ドツトで駆動でき,ドメ
イン等の配向不良が発生せず高表示品質であつた。
実施例2 芳香族ポリアミド酸樹脂の14.9%NMP溶液LQ−1800
(日立化成工業社製商品名)150.11gに1,3−ビス(3,4
−ジカルボキシフエニル)−1,1,3,3−テトラメチルジ
シロキサン5.46gを添加し,充分撹拌してテトラカルボ
ン酸を含んだポリアミド酸溶液を調製した。
この溶液を用いて実施例1と同様な方法で処理して液
晶セルを形成し,100℃で1時間加熱した後,プレチルト
角を測定したところ,プレチルト角は9.0゜であつた。
さらにこの溶液を用いて実施例1と同様にして液晶表
示素子を形成したが,配向不良は発生せず高表示品質で
あつた。
実施例3 芳香族ポリアミド酸樹脂の14.9%N−メチル−2−ピ
ロリドン(以下NMRと略称する。)溶液LQ−1800(日立
化成工業社製商品名)150.15gに,1,3−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフエニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキ
サン1.12gを添加し,充分撹拌してテトラカルボン酸を
含んだポリアミド酸溶液を調製した。
この溶液をNMPにより総固形分を5%に希釈した後,2
枚のITOの透明電極付きガラス基板上にスピンナー塗布
し,250℃で1時間加熱し,溶媒の除去およびポリアミド
酸の脱水閉環を行い,厚さ500Åのテトラカルボン酸を
含んだポリイミド層を形成した。2枚のガラス基板上の
この層の表面をラビング処理し,これをラビング方向が
アンチパラレルになるように2枚のポリイミド層を対向
させて組み合わせ,周りをエポキシ系シール剤EN−1000
(日立化成工業株式会社製商品名)で封止し,内部に液
晶ZLI−1132(メルク社製商品名)を封入し,液晶セル
を形成した。次にこの液晶セルを安定させるためエージ
ング処理として液晶ZLI−1132のTNI(71℃)以上の温度
である120℃で1時間加熱した後,プレチルト角をレー
ザー光を用いて測定したところ,プレチルト角は9.5゜
であり,270゜ツイストの液晶表示素子用配向膜の必要条
件を満たしていた。
次に前記溶液を用いて前記と同様の方法で640×200ド
ツトになるうようにITO透明電極が形成された基板上に
ポリイミド層を形成し,この層の表面を270゜ツイスト
になるようにラビング処理し,上記と同様にして270゜
ツイストになるようにセルを組み立てて,室温で上記液
晶にカイラル剤S−811(メルク社製)を添加し調整し
た液晶を封入し,エージング処理を行つて液晶表示素子
を作成した。
該液晶表示素子は,640×200ドツトで駆動でき,ドメ
イン等の配向不良が発生せずコントラスト良好で高表示
品質であつた。
実施例4 芳香族ポリアミド酸樹脂の14.9%NMP溶液LQ−1800
(日立化成工業社製商品名)150.18gに,1,3−ビス{3
−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)プロピル}
−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン3.36gを添加し,
充分撹拌してテトラカルボン酸を含んだポリアミド酸溶
液を調製した。
この溶液を用いて実施例3と同様な方法で処理して液
晶セルを形成し,120℃で1時間加熱することによりエー
ジング処理した後,プレチルト角を測定したところ,プ
レチルト角は8.5゜であり270゜ツイストの液晶表示素子
用配向膜の必要条件を満たしていた。
さらにこの溶液を用いて実施例3と同様の方法で液晶
表示素子を形成したが,該液晶表示素子は,640×200ド
ツトで駆動でき,ドメイン等の配向不良が発生せずコン
トラスト良好で高表示品質であつた。
実施例5 芳香族ポリアミド酸樹脂の14.9%NMP溶液LQ−1800
(日立化成工業社製商品名)150.19gに,ビス(3,4−ジ
カルボキシベンゾイルオキシ)ジフエニルシラン1.12g
を添加し,充分撹拌してテトラカルボン酸を含んだポリ
アミド酸溶液を調製した。
この溶液を用いて実施例3と同様な方法で処理して液
晶セルを形成し,120℃で1時間加熱することによりエー
ジング処理した後,プレチルト角を測定したところ,プ
レチルト角は9.3゜であり270゜ツイストの液晶表示素子
用配向膜の必要条件を満たしていた。
さらにこの溶液を用いて実施例3と同様の方法で液晶
表示素子を形成したが,該液晶表示素子は,640×200ド
ツトで駆動でき,ドメイン等の配向不良が発生せずコン
トラスト良好で高表示品質であつた。
実施例6 芳香族ポリアミド酸樹脂の14.9%NMP溶液LQ−1800
(日立化成工業社製商品名)150.16gに,1,3−ビス(3,4
−ジカルボキシフエニル)−1,1,3,3−テトラフエニル
ジシロキサン2.24gを添加し,充分撹拌してテトラカル
ボン酸を含んだポリアミド酸溶液を調製した。
この溶液を用いて実施例3と同様な方法で処理して液
晶セルを形成し,120℃で1時間加熱することによりエー
ジング処理した後,プレチルト角を測定したところ,プ
レチルト角は9.1゜であり270゜ツイストの液晶表示素子
用配向膜の必要条件を満たしていた。
さらにこの溶液を用いて実施例3と同様の方法で液晶
表示素子を形成したが,該液晶表示素子は,640×200ド
ツトで駆動でき,ドメイン等の配向不良が発生せずコン
トラスト良好で高表示品質であつた。
比較例1 芳香族ポリアミド酸樹脂の14.9%NMP溶液LQ−1800
(日立化成工業社製商品名)をNMPにより総固形分を5
%に希釈後,ITO透明電極付ガラス基板上にスピンナー塗
布し,以上実施例1と同様な方法で処理して液晶セルを
形成し,100℃で1時間加熱した後,プレチルト角をレー
ザー光を用いて測定したところ,プレチルト角は5.5゜
であつた。
さらにこの溶液を用いて実施例1と同様にして液晶表
示素子を形成したが,ドメインが発生した。
比較例2 芳香族ポリアミド酸樹脂の14.9%NMP溶液LQ−1800
(日立化成工業社製商品名)をNMPにより総固形分を5
%に希釈した後,2枚のITO透明電極付ガラス基板上にス
ピンナー塗布し,以下実施例3と同様な方法で処理して
液晶セルを形成し,120℃で1時間加熱することによりエ
ージング処理した後,プレチルト角をレーザー光を用い
て測定したところ,プレチルト角は6.0゜であつた。
さらにこの溶液を用いて実施例3と同様にして液晶表
示素子を形成したが,ドメインが発生した。
(発明の効果) 本発明の液晶配向膜組成物によれば,プレチルト角が
7゜以上となる液晶配向膜を形成することができる。ま
たこの液晶配向膜を有する液晶挾持基板を使用して260
〜270゜ツイストさせた液晶表示素子はドメイン等の配
向不良が発生せず高い表示品質を有する。
フロントページの続き (72)発明者 奥田 直紀 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立 化成工業株式会社山崎工場内 (56)参考文献 特開 昭63−23928(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1337

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジアミン化合物およびテトラカルポン酸二
    無水物を溶媒中で反応させて得られるポリアミド酸溶液
    中に一般式(I) (式中、Rは4価の炭化水素基またはシリコンおよび/
    もしくはシロキサン結合を含む炭化水素基を意味する)
    で表されるテトラカルボン酸を全ポリアミド酸に対して
    0.05〜40重量%含ませてなる液晶配向膜用組成物。
  2. 【請求項2】テトラカルボン酸が一般式(II) (式中、Ar1およびAr2は芳香族基、R1、R2、R3およびR4
    は炭素数1〜10までのアルキル基、炭素数1〜10までの
    置換アルキル基または芳香族基、X1およびX2または を示し(nは1から10までの整数を示す)、a、cは0
    または1、bは0または1から5までの整数を示す)で
    表されるテトラカルボン酸である請求項1記載の液晶配
    向膜用組成物。
  3. 【請求項3】一般式(I)で表されるテトラカルボン酸
    または一股式(II)で表されるテトラカルポン酸を全ポ
    リアミド酸に対して0.5〜20重量%含ませてなる請求項
    1記載の液晶配向膜用組成物。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3記載の液晶配向膜用
    組成物から形成された液晶配向膜。
  5. 【請求項5】請求項1、2または3記載の液晶配向膜用
    組成物から形成された液晶配向膜を有する液晶挾持基
    板。
  6. 【請求項6】液晶に面して電極が設けられた液晶挾持基
    板上に、請求項1、2または3記載の液晶配向膜用組成
    物から得られる液晶配向膜を有する液晶表示素子。
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JPH0339934A (ja) 1991-02-20

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