JPH06333188A - 遠隔監視センタ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 重要度の高い故障に対して確実に緊急対応処
理を行うことができる遠隔監視センタ装置の提供。 【構成】 端末装置２からの異常発報をセンタ装置１に
おいて受信した際、発報の内容を判定し、予めデータ記
憶装置１１に記憶された重要発報が検出された場合は、
複数の保守員３、１４を呼出し故障発報現場５に急行さ
せ緊急対応を図ることを特徴とした遠隔監視センタ装
置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は電話回線による監視対象
建物内設備の故障又は異常の発報に対応する遠隔監視セ
ンタ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、コンピュータであるＭＰＵを導入
して監視システムを構成した建造物（ビル）が増加して
おり、これによってビルの各部に設けられた空調機、照
明機器、給排水設備、昇降機等の運転状態を集中管理
し、省力化が図られている。この集中管理のため、空調
機、照明機器、給排水設備、昇降機等に対してＭＰＵを
有する端末装置を設け、この端末装置と遠隔監視センタ
とを電話回線を介して接続する構成が採用されている。
そして空調機、照明機器、給排水設備、昇降機等に故障
又は異常が発生した場合には端末装置に接続されている
センサ等が故障又は異常の場所、状態を検知して電話回
線を介して遠隔監視センタへ発報することにより当該故
障、異常データは遠隔監視センタ内のデータ記憶装置に
一時的に記憶蓄積される。これと同時に発報データの内
容、即ち故障又は異常に対する保守員を呼出すため、デ
ータ記憶装置に記憶されている保守員の携帯端末装置内
の携帯電話番号を取出し、呼出し装置を介し、保守員を
自動的に呼出す。これによって呼出された保守員は電話
回線よりデータ記憶装置に記憶、蓄積された発報データ
をデータ転送装置を介し携帯端末装置等にて呼出し、こ
のデータによって保守員が発報のあったビルに急行し、
修理、部品交換等を行う。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記従来の遠隔監視セ
ンタでは、監視センタより呼出し装置によって呼出され
た保守員が何らかの理由で故障現場に到着が遅れる、ま
たは到着できなかった場合についての考慮がなされてい
なかった。このような場合、故障発報の重要度が比較的
低いもの、例えば、窓の施錠忘れ等ならまだしも、重要
度が高いもの、例えば、エレベータの閉じ込め発報等
は、安全上緊急対応処理ができないと大きな問題にな
る。

【０００４】本発明の目的とするところは、重要度の高
い故障に対して確実に緊急対応処理を行うことができる
遠隔監視センタ装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は、端末装置から発報された監視対象建物内設
備の異常発報を電話回線を介して受信する受信装置と、
この受信装置により受信した異常発報のデータを記憶す
るデータ記憶装置と、前記異常発報に対処すべき保守員
を呼出す保守員呼出し装置と、前記データ記憶装置に記
憶されているデータを電話回線を介して転送するデータ
転送装置と、保守員が巡回する現場の巡回スケジュール
を予め記憶する保守員スケジュール記憶装置と、前記端
末装置から発報があったとき前記保守員スケジュール記
憶装置に記憶されたデータに基づいて当該端末装置に最
も近い保守員を選択する保守員選択手段を設けた遠隔監
視センタ装置において、端末からの異常発報をセンタ装
置において受信した際、発報の内容を判定し、予めデー
タ記憶装置に記憶された重要発報が検出された場合は、
複数の保守員を呼出す構成としたものである。

【０００６】

【作用】本発明による遠隔監視センタは前述の如く構成
したため、故障対応を行う場合、異常発報のデータを判
別し、比較的重要度の低い発報の場合、１人の保守員を
保守員スケジュール装置より呼出して故障現場に急行さ
せるが、前記判定で比較的重要度の高い発報だった場
合、２人あるいは発報現場に近い現場で作業を行ってい
ると思われる複数の保守員を順次呼出し現場に急行させ
る。

【０００７】これによって、実際故障現場に最も早く到
着できる保守員が緊急対応を行うため、最も迅速に現場
対応処理できる。

【０００８】

【実施例】以下本発明の一実施例を図面により説明す
る。図１は本発明の遠隔監視センタ装置の一実施例を示
す説明図、図２は図１の遠隔監視センタ装置の処理手順
を示すフローチャートである。

【０００９】図１において、遠隔監視センタ装置１は受
信装置８、データ転送装置９、保守員呼出し装置１０、
処理装置７、データ記憶装置１１、保守員スケジュール
記憶装置１２で構成され処理装置１４に各装置が接続さ
れている。

【００１０】さらに受信装置８、データ転送装置９、保
守員呼出し装置１０は、電話回線６に接続されている。
また、スケジュール入力用端末１３は保守員スケジュー
ル記憶装置１２に接続されている。保守員スケジュール
記憶装置１２にはスケジュール入力用端末１３を用いて
所定期間内の各日の各保守員の保守巡回スケジュールが
入力されている。

【００１１】端末装置２は図示しない各種設備機器に接
続されており故障又は異常の状態を常時監視しており電
話回線６にも接続されている。

【００１２】保守員３及び１４はそれぞれ携帯端末４、
１５を持ち、通常各種機器の巡回点検作業を行ってい
る。携帯端末装置４、１５は電話回線６と接続が可能で
あり、センタ装置１とのデータ通信が可能である。ま
た、ポケットベル機能も有しており、発信局５の発信す
る電波により鳴動し、また、簡単なメッセージをディス
プレイに表示することも可能である。

【００１３】発信局５は電話回線６に接続されている。

【００１４】今、設備機器に故障が発生した場合、端末
装置２は故障を検出し発報データが端末装置２、電話回
線６、受信装置８を経て遠隔監視センタ１に発報され
る。

【００１５】処理装置７は端末装置２からの故障発報が
あるか否かを常時監視しており（図２に示す手順Ｓ
１）、前記発報が発生すると、受信装置８により発報デ
ータを受信する（手順Ｓ２）。

【００１６】受信された発報データはデータ記憶装置１
１に記憶、蓄積される（手順Ｓ３）。次に処理装置７
は、前記発報により送信された発報データと、データ記
憶装置１１に記憶されたデータとの比較判定処理を行い
（手順Ｓ４）、前記発報が例えばかご内閉じ込め事故の
ように重要度が高く、緊急対応が即時に必要なものか、
又は例えば窓の施錠忘れのように重要度が比較的低く一
刻を争うように緊急対応する必要はないものかの判定を
行う（手順Ｓ５）。その結果、後者にあてはまる場合は
通常通り１人の保守員を保守員スケジュール記憶装置１
２より取出し、保守員呼出し装置１０により呼出し通常
の発報処理を行う（手順Ｓ６）。

【００１７】しかし前記（手順Ｓ５）の判定で重要度が
高いと判定された場合は、処理装置７は、前記発報デー
タにより、発報先の住所を表わす地域コードを取出し、
これを保守員スケジュール記憶装置１２とのデータ突合
せ、データの比較処理を行う（手順Ｓ７）。

【００１８】この比較処理は故障発報データの地域コー
ドやビルコードから判明する住所と、保守員の巡回スケ
ジュールデータの地域コードから判明する住所とを比較
し、前者の住所に最も近い巡回地域を選び出すことによ
り行われる。この結果、故障発報が発生した端末の住所
（ビル）に最も近い場所で巡回点検作業を行っている保
守員Ａすなわち保守員３が判明する。しかし保守員のス
ケジュールは巡回現場の都合により、必ずしも上記判定
結果が正しいとは限らない。又、故障現場の近くでセン
タ装置１から連絡を受信した場合でも、故障現場に直行
しようとして移動を行っている最中に、例えば交通渋滞
等で現場への到着が遅れることが考えられる。

【００１９】そこで、上記保守員Ａの次に最も巡回現場
が近いと思われる保守員Ｂすなわち保守員１４取出す。
そして保守員スケジュール記憶装置１２より、上記保守
員Ａ、Ｂを取出す（手順Ｓ８）。そしてこの両者の番号
を保守員呼出し装置１０に入力する。

【００２０】保守員呼出し装置１０は渡された両者の呼
出し番号を呼出し装置１０、電話回線６、発信局５を介
してそれぞれ連続で送出する（手順Ｓ９、Ｓ１６）。発
信局５は送出された呼出し番号により呼出しの電波を送
出する。これにより保守員Ａの携帯端末４及び保守員Ｂ
の携帯端末１５のポケットベルが鳴動する。

【００２１】これに応じそれぞれ保守員Ａは携帯端末
４、保守員Ｂは携帯端末１５を使用し、電話回線６を介
して遠隔監視センタ装置１に対してデータ転送要求を出
力する。ここで処理装置７はデータ転送要求の有無をチ
ェックし（手順Ｓ１０、Ｓ１７）、保守員Ａ及びＢの要
求を待つ。今回例として保守員Ａが先にデータ転送要求
を送信した場合を示す。保守員Ａの発報要求を受信した
（手順Ｓ１１）センタ装置は、データ記憶装置１１から
前記発報による発報データを取出し、データ転送装置９
に移送して当該発報データを携帯端末４に送出する（手
順Ｓ１２）。

【００２２】この後、保守員Ｂからデータ転送要求があ
ったかをチェックし（手順Ｓ１０′）、要求がなければ
処理装置７は故障発報を行った端末装置２に故障の種類
に応じた故障データをデータ装置１１から取出し、デー
タ転送装置９、電話回線６を介し端末装置２に転送する
（手順Ｓ１３）。保守員Ａはビルに到着した後端末装置
２から故障対応データを取出すと共にセンタ装置１に現
場に到着したことを発報し知らせる（手順Ｓ１４）。

【００２３】これによって処理装置７は保守員呼出し装
置１０、電話回線６、発信局５を通して、現場に急行中
の保守員Ｂの携帯端末１５にデータを送り、ポケットベ
ル機能で「ゲンバトウチャク」と表示させる（手順Ｓ１
５）。

【００２４】尚、前述で説明した保守員Ａ、Ｂの発報デ
ータ転送要求の順番が入れ替れば、前述の説明する保守
員が互いに入れ替る。

【００２５】又、前述の例では保守員の２人同時呼出し
を例にとったが、都市部など端末装置が密集している所
であれば２人以上呼出すことも当然可能となる。

【００２６】以上説明したとおり、本発明によれば、故
障発生時に特に内容が緊急を要する重要度の高い発報の
場合は同時に２人以上の保守員を呼出すことによって緊
急対応を徹底することができる。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したとおり本発明は、端末装置
からの異常発報をセンタ装置において受信した際、発報
の内容を判定し、予めデータ記憶装置に記憶された重要
発報にあてはまる場合は単独の保守員だけでなく複数の
保守員を呼出し、故障発報現場に急行させ緊急対応を図
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す説明図である。

【図２】遠隔監視センタ装置の処理手順を示すフローチ
ャートである。

【符号の説明】

１ センタ装置 ２ 端末装置 ３ 保守員Ａ ４ 携帯用端末 ５ 発信局 ６ 電話回線 ７ 処理装置 ８ 受信装置 ９ データ転送装置 １０ 保守員呼出し装置 １１ データ記憶装置 １２ 保守員スケジュール記憶装置 １３ 入力用端末 １４ 保守員Ｂ １５ 携帯用端末

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 端末装置から発報された監視対象建物内
   設備の異常発報を電話回線を介して受信する受信装置
   と、この受信装置により受信した異常発報のデータを記
   憶するデータ記憶装置と、前記異常発報に対処すべき保
   守員を呼出す保守員呼出し装置と、前記データ記憶装置
   に記憶されているデータを電話回線を介して転送するデ
   ータ転送装置と、保守員が巡回する現場の巡回スケジュ
   ールを予め記憶する保守員スケジュール記憶装置と、前
   記端末装置から発報があったとき前記保守員スケジュー
   ル記憶装置に記憶されたデータに基づいて当該端末装置
   に最も近い保守員を選択する保守員選択手段を設けた遠
   隔監視センタ装置において、端末からの異常発報をセン
   タ装置において受信した際、発報の内容を判定し、予め
   データ記憶装置に記憶された重要発報が検出された場合
   は、複数の保守員を呼出すことを特徴とした遠隔監視セ
   ンタ装置。