JPH0633217Y2 - 複列コロ軸受の保持器 - Google Patents

複列コロ軸受の保持器

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JPH0633217Y2
JPH0633217Y2 JP1989055073U JP5507389U JPH0633217Y2 JP H0633217 Y2 JPH0633217 Y2 JP H0633217Y2 JP 1989055073 U JP1989055073 U JP 1989055073U JP 5507389 U JP5507389 U JP 5507389U JP H0633217 Y2 JPH0633217 Y2 JP H0633217Y2
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JP
Japan
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roller
guide surface
guide
contact
end surface
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Application number
JP1989055073U
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JPH02145323U (ja
Inventor
勝司 村上
Original Assignee
エヌティエヌ株式会社
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Publication date
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、複列コロ軸受の保持器に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
工作機械の主軸などに用いられる複列コロ軸受は、第1
図に示すように、内輪3と外輪4の間に円周上に複数の
コロ2を二列で並べて配列し、そのコロ2を内外輪3、
4間の中央に設けた保持器1′、1′で保持する構造を
とっている。
上記の保持器1′は、第6図に示すように、コロ挿入用
開口部6が一方向に開口したポケット5を円周方向に一
定の間隔で並べて形成し、そのポケット5の内側に、コ
ロ2の端面と周面がそれぞれ摺接する案内面7′、8を
設けて、コロ2を回転自在に保持するようになってい
る。この各案内面7′、8は、径方向にコロ直径のほぼ
半分の幅寸法をもっており、コロ2の表面に対して比較
的広い面で接触する。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、機械主軸等が高速化・高精度化されるに伴な
い、使用される軸受には、高速回転による軸受内部の温
度上昇に対処するために、外部から軸受内部に強制的に
潤滑油を供給して軸受内部を潤滑・冷却する処理が施さ
れるようになっており、従来、このような軸受の強制潤
滑方法として、エアオイルを用いる方法が一般的に採用
されている。このエアオイルによる潤滑方法は、微小量
のオイルを圧縮空気の流れの中に供給し、霧状となった
オイルを含むエアを軸受の軌道輪間に吹き込み、転動体
と軌道面を挿通させて潤滑するものである。
しかしながら、上記構造の複列コロ軸受において、内輪
3と外輪4の間からエアオイルを吹き入れた場合、内外
輪3、4間の軌道面や、コロ2の外側に向いた端面及び
周面は比較的良好に潤滑されるが、保持器1の内側に位
置する案内面7′とコロ2の端面にはオイルが十分にい
き届かず、その案内面7′の潤滑が不十分になる。しか
し、この案内面7′は、コロ2の端面全体が面当りして
摺接するために、潤滑が不足すると著しく発熱して摩耗
する。
この摩耗は、周速の高いコロ端面の外周部と摺接する案
内面7′の周縁部で特に激しく生じ、使用後のポケット
の案内面を観察すると、その周縁部が中央部に対して段
差がついた状態になっている例も見られる。
このように案内面7′が摩耗すると、案内面7′からコ
ロ2に加える回転トルクが大きく変動し、コロ2の円滑
な回転を損なわせることになる。
そこで、この考案の目的は、長期間にわたって保持器の
案内面とコロとの円滑な接触状態が維持でき、高速回転
に適する複列コロ軸受の保持器を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題を解決するため、この考案は、コロ挿入用開
口部を一方向に開口させたポケットを円周方向に一定の
間隔で並べて形成し、そのポケットの内側に、挿入した
コロの端面と周面がそれぞれ摺接する案内面を設け、こ
の各案内面の径方向の幅をコロ直径のほぼ半分の大きさ
に形成した複列コロ軸受の保持器において、上記ポケッ
トのコロ端面が摺接する案内面の中央部に、コロの当り
面を設け、この当り面の周囲を、その当り面の全周にわ
たって軸方向に後退させ、この案内面の後端部とコロ端
面との間で、コロ端面の周縁部をめぐるように潤滑油を
保持するすき間を形成した構造を採用したのである。
〔作用〕
上記の構造においては、ポケットの案内面とコロの端面
とは案内面の中央部で接触し、周縁部では接触しないた
め、接触面積が小さくなり、案内面からコロに加わるす
べり抵抗も小さくなる。また、案内面は周速の低いコロ
端面の中心部と接触するために、接触部の摩耗が小さく
抑えられる。
また、後退した案内面の周縁部とコロ端面との間にでき
るすき間に潤滑油が入り込むと、案内面の中央部の全周
をめぐるように潤滑油が保持され、案内面とコロとの接
触部を潤滑するため、接触部のすべりがスムーズにな
る。
〔実施例〕
第2図乃至第5図は、実施例の保持器を示したものであ
る。
この保持器1は、第6図に示す従来構造に対して、コロ
挿入用開口部6を一方向に向けて開口させたポケット5
を円周方向に一定の間隔で形成し、そのポケット5の内
側に嵌入したコロ2の端面と周面とがそれぞれ摺接する
案内面7、8を設けた構造は同じであるが、ポケット5
のコロ2端面が摺接する案内面7の形状に違いがある。
すなわち、上記の案内面7は、第2図及び第4図に示す
ように、中央部が平坦面9となり、その平坦面9から周
縁部にかけて最縁部に向かって後退する傾斜面10とな
っている。上記傾斜面10は、平坦面9の周囲にその平
坦面全周をめぐるように形成されており、この傾斜面1
0が径方向にコロ直径のほぼ半分の幅寸法をもつことに
より、傾斜面10とコロの端面2aとの間で潤滑油を保
持できる大きさのすき間を形成している。この案内面7
は、先端部がその案内面7の断面形状に成形されたドリ
ルやエンドミルを用いてポケット5の端面を座グリ加工
することにより形成するとができる。
上記構成で成る保持器1においては、ポケット5にコロ
2を嵌め込むと、コロ2の端面2aは案内面7の平坦面
9とのみ接触し、周縁部の傾斜面10とは接触しない。
このため、案内面7とコロ2の接触部の面積が小さく、
しかも、周速の低い回転中心の近傍部分だけで接触する
ので、案内面7とコロ2との間のすべり抵抗が小さくな
り、案内面7の摩耗も小さく抑えられる。また、案内面
7が摩耗した場合でも、コロ2との接触位置が回転中心
に近いので案内面7からコロ2に加わる変動トルクは小
さく、コロ2の動きに対する影響は小さい。
また、コロ端面2aと案内面7の傾斜面10の間にでき
るすき間11にエアオイルが入り込み易くなり、入り込
んだオイルが平坦面9とコロ端面2aの間を潤滑するた
め、接触部のすべり抵抗が小さくなり、案内面7の摩耗
も小さく抑えられる。
なお、上記の実施例では、案内面7の周縁部の形状を後
退する傾斜面としたが、中央部から干渉しない程度の段
差をつけて後退した平坦面としてもよい。
また、案内面の中央部は、平坦面でなく曲面形状に形成
することもできる。
〔考案の効果〕
以上のように、この考案は、ポケットの案内面の周縁部
を後退させ、案内面の中央部とコロ端面を摺接さえるよ
うにしたので、案内面とコロ間の接触面積が小さくなっ
てすべり抵抗を小さくすることができ、案内面の摩耗も
小さく抑えることができる。
また、案内面の周縁の後退部とコロの間にできるすき間
に潤滑油が入り込み易くなり、この入り込んだ潤滑油が
案内面の中央部全周を取囲むように保持されるため、コ
ロの端面が全周にわたって潤滑されることになる。この
ため、案内面とコロの接触部の潤滑性と冷却性が向上
し、長期にわたってスムーズなコロの回転を維持するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は複列コロ軸受の一部切欠き斜視図、第2図は実
施例の保持器を示す正面図、第3図は同上のI−I線の
断面図、第4図は同上のII−II線の断面図、第5図は実
施例の要部を示す斜視図、、第6図は従来例を示す断面
図である。 1……保持器、2……コロ、 3……内輪、4……外輪、 5……ポケット、6……コロ挿入用開口部、 7、8……案内面、9……平坦面、 10……傾斜面、11……すき間。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】コロ挿入用開口部を一方向に開口させたポ
    ケットを円周方向に一定の間隔で並べて形成し、そのポ
    ケットの内側に、挿入したコロの端面と周面がそれぞれ
    摺接する案内面を設け、この各案内面の径方向の幅をコ
    ロ直径のほぼ半分の大きさに形成した複列コロ軸受の保
    持器において、上記ポケットのコロ端面が摺接する案内
    面の中央部に、コロの当り面を設け、この当り面の周囲
    を、その当り面の全周にわたって軸方向に後退させ、こ
    の案内面の後端部とコロ端面との間で、コロ端面の周縁
    部をめぐるように潤滑油を保持するすき間を形成したこ
    とを特徴とする複列コロ軸受の保持器。
JP1989055073U 1989-05-13 1989-05-13 複列コロ軸受の保持器 Expired - Lifetime JPH0633217Y2 (ja)

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JPH02145323U JPH02145323U (ja) 1990-12-10
JPH0633217Y2 true JPH0633217Y2 (ja) 1994-08-31

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4616691B2 (ja) * 2005-04-18 2011-01-19 Ntn株式会社 円錐ころ軸受、円錐ころ軸受用ピン型保持器および風力発電機の主軸支持構造
JP2007120767A (ja) * 2007-02-08 2007-05-17 Nsk Ltd 工作機械

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US4154491A (en) * 1977-04-14 1979-05-15 Fmc Corporation Retainer ring for cylindrical roller bearings

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JPH02145323U (ja) 1990-12-10

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