JPH0633197B2 - 液体移送用ボールの製造方法 - Google Patents

液体移送用ボールの製造方法

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JPH0633197B2
JPH0633197B2 JP59207919A JP20791984A JPH0633197B2 JP H0633197 B2 JPH0633197 B2 JP H0633197B2 JP 59207919 A JP59207919 A JP 59207919A JP 20791984 A JP20791984 A JP 20791984A JP H0633197 B2 JPH0633197 B2 JP H0633197B2
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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    • C04B35/01Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics
    • C04B35/48Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on zirconium or hafnium oxides, zirconates, zircon or hafnates
    • C04B35/486Fine ceramics

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、液体移送用エレメントに関し、詳述すれば、
インク収容部から筆記表面にインクを移送するためのボ
ール、すなわち、周知のボールペンにおけるように、多
軸回転ないしは自由回転し得るようにソケット内に取付
けられその後部がインク収容部と連結されているような
ボールに関する。
従来の技術とその問題点 現在製造されているボールペンには2つの基本的な種類
がある。第1の種類は油性の高粘性インクを使用するも
のであり、第2の種類は水性で低粘性のインクを使用す
るものである。後者の種類は、ローリングボールペン
(rolling ball pen)と称される。それらのペンに現在
使用されているボールは、一般に、ステンレス鋼または
接合炭化タングステンを用いている。
ボールを用いるペンは、構成や操作が簡単ではあるが、
幾つかの点において機能的な不調をもたらすことが多
い。例えば、インクがボールを湿らせなかったり、筆記
表面に対するボールの摩擦が小さすぎてボールが回転し
なかったり、ボールの表面が粗すぎてソケットの摩耗の
原因となったり、ボールの耐摩耗性が低すぎたり、ボー
ルを構成する物質とインク組成物との間の化学反応によ
ってボールの腐食および/またはボールソケットの腐食
が生じたりすることがある。これらの不調のうちで、克
服するのが最も困難であるのは腐食である。
腐食は均一に生じることがあり、このときには、ボール
(通常、金属である)は、その全表面にわたり一定の速
度で腐食する。また、腐食は表面の特定領域にのみ生じ
ることもあるが、この場合には、該領域上で比較的迅速
に腐食が生じることがある。これらの2種類の腐食のう
ち、局部的な腐食が最も面倒である。
局部腐食については、一般に5つの形式が認められてお
り、これらは、例えば、冷間加工,熱処理またはペン使
用中の外部からの応力に由来する応力一歪によるもので
ある。腐食の形式には、綿ぼこりや粉塵の存在によるも
のと考えられる点食;金属−金属間接触によるものと考
えられる割れ目状腐食;電解質に異類の金属が接触する
ことによるものと考えられる電食;および粒間腐食があ
る。この腐食は、焼なましをしていないオーステナイト
系ステンレス鋼製ボールに起こる。該ステンレス鋼中の
クロムは、粒界に炭化クロムとして析出することがあ
る。粒界のカーバイトは隣接する領域からクロムを除去
するように作用して、それらの領域が特定の環境界にお
いて腐食を受け易くする。
更に、腐食は、ボール中の不純物に起因したり該不純物
によって影響され、また、環境温度の上昇によって一般
に腐食活性が増大する。ボールに対する通気の程度は腐
食速度に影響を与えるのが通常であり、また、腐食剤
(インク,ソケット等)に対するボール表面の速度は腐
食速度に影響することが多い。
ボールペンの液体移送用エレメントとしての従来のボー
ルエレメントの挙動を知ることによって、多くの種類の
腐食は、金属製または金属を含有するボールエレメント
について生じることが理解されるであろう。当該技術分
野においてそのような金属製または金属を含有するもの
として知られているのは、例えば、 440Cステンレス
鋼, 440C超硬質ステンレス,GE44A炭化タングステ
ン(コバルトによって接合されている炭化タングステン
粒子)、およびGE 657(炭化タングステン,コバルト
およびクロム)がある。後の2つの材料は、ゼネラルエ
レクトリック社から市販されているものである。
ボールペンの技術分野においては他のボール材料、例え
ば、ガラス,セラミック,オーステナイトステンレス鋼
および被覆セラミックを用いることも提案されている。
幾つかのテストによると、被覆セラミックは、摩耗抵抗
が高く、また、腐食に対する抵抗性も良好であることが
示されている。
オーステナイトステンレス鋼は、耐食性は高いが、柔ら
かすぎてボールペン用ボールとしての所要の摩耗抵抗を
有していない。セラミックは、ペン用ボールを構成する
材料として好ましい材料として考えられてきたが、本発
明が達成される前までは、所要の物理的性質(その性質
の一つが多孔度を低くすることである)を備えていなか
った。
また、多くのセラミック材料は、摩耗性が高くて不適で
あった。最近、米国において、「セラボール(Cerabal
l )」と称されるボールを用いた日本製ボールペンが市
販されている。化学分析によると該ボールは炭化ケイ素
から構成されている。
本発明の概要 本発明に従えば、少なくとも部分的に安定化されたジル
コニア(酸化ジルコニウム)系セラミックから、ボール
ペンのボールとして有用な液体移送用ボールが形成され
る。本発明に従うジルコニア系セラミックボールは、焼
結されたジルコニア粒子から形成され、ここで、焼結と
は、実質的に溶融することなく粒子を互いに直接結合さ
せ、周知の方法にて未焼成体(グリーンボディ)に成形
および/またはプレスし、その後焼結温度まで焼成する
ことをいう。本発明の液体移送用ボールを形成するため
の一つの方法は、従来から存するジルコニア製分散用ボ
ールを加熱均衡加圧(hot isostatic pressing)するこ
とである。別の方法として、従来技術を用いて、少なく
とも部分的に安定化されたジルコニア製分散用ボールを
形成することによっても本発明の液体移送用ボールを形
成することもできるが、ジルコニア粒子の平均粒子径は
かなり小さくしておく。これらの方法のそれぞれによっ
て、本発明の液体移送用ボールエレメントが形成され、
ボールペンのボールとして用いられ得るセラミック製ボ
ールが得られる。最終的に得られるボールの多孔度は、
従来のジルコニア製分散用ボールに比べるときわめて減
少している。すなわち、約20体積%から、8%より低い
値にまで減少している。多孔度(porosity)がこのよう
に減少していることによって、ボールは研磨後、ボール
ペンの液体(インク)移送用エレメントとして使用され
得るようになる。本発明のボールを用いるペンは、ロー
リングボールペン、すなわち、水性の低粘度インクを使
用するペンに、特に有用である(従来からのボールペン
としては油性の高粘度インクを用いるものの方が多
い)。しかしながら、本発明は、比較的高粘度のインク
を用いるボールペンにも同様に適用され所望の効果を奏
することを理解されたい。
ボールの多孔度を上述のように異ならせるには、一つの
製造工程として、当該ジルコニア系セラミックを得るた
めのスリップに用いるバッチ固形分を振動ミル操作に供
して粉砕することによって約 0.5から1ミクロンの平均
粒子径にする。研磨後の表面荒さ(算術平均値)は、ロ
ーリングボールペンについては 0.10 〜 0.15 ミクロン
の範囲にあり、また、高粘性インクペンについては 0.0
4 〜 0.05 ミクロンの範囲にある。
光学像分析(optical image analysis)によって測定し
た平均多孔度が約2%よりも小さいジルコニア製ペンボ
ール用ロットは、 0.04 〜 0.05 ミクロンおよび 0.10
〜 0.15 ミクロンのいずれの範囲にまで仕上処理される
ことができ、したがって、いずれの種類のペンにも好適
である。3〜8%の範囲にある多孔度を有するボール用
ロットは、 0.10 〜 0.15 ミクロンに処理されることが
でき、ローリングボールペンに使用されるのに適してい
る。
多孔度が約8体積パーセントよりも大きいボールは、
0.15 ミクロンを超える荒さに仕上げ処理される。その
ようなボールを備えるペンは筆記中に好ましくないきず
を生じることがあり、また、ソケットを過度に摩耗させ
ることがある。しかしながら、荒いボールは、平らな表
面またはすべり易い表面に筆記するのには優れており、
特定な用途においてはそのようなボールが望ましい特性
を発揮することもある。
多孔度の他に、ペンボールに重要な因子は強度である。
ボールは、ペンの組立ておよび使用中に課される応力に
破損することなく抗しなければならない。本発明のジル
コニア製ペンボールは、60ポンドを超える破壊強度を有
しており、そのような要求を満たしている。
荒さが同じ場合、本発明のジルコニア製ペンボールは、
(ローリングボールペンに対して)、ペンのシートを摩
耗する速度が、接合炭化タングステン製ボールよりもか
なり小さい。これらのジルコニア製ペンボールにおいて
は化学的腐食または電食は認められなかった。また、ジ
ルコニア製ボールペンの筆記中の摩耗は無視できる。
また、本発明のボールは、炭化タングステン製ボールよ
りも線特性(line quality)が向上しており、得られる
線の長さが長くなっていた。この特徴は、ジルコニアー
インク系の湿潤特性に関係があるものと考えられる。本
発明のボールは、水性インクによってあらゆるすべりや
すい表面において筆記することができる。さらに、本発
明のボールは、1秒当り1mを超える速度で連続的に筆
記を行なうことができ、試験した他のペンボール用材料
のいずれよりも迅速であった。ジルコニアのブランクの
ロットから仕上げ処理して得られるボールの均質性は、
炭化タングステンブランクのロットから得られるものよ
りも優れており、同程度の大きさのブランクを仕上げ処
理するのに低廉であった。
以上のことを総括すれば、ジルコニアセラミックの幾つ
かの特徴が、ペンボールとしての挙動、すなわち、潤滑
性,インクによる湿潤性,摩耗抵抗,および耐食性に優
れた効果を与えるものと考えられる。本発明のジルコニ
ア製ボールがペンに用いられるのに重要であると考えら
れる基本的な性質は、(1)多孔度が低いこと、および
(2)必要な強度を有していることである。ローリング
ボールペンに使用される場合には、ジルコニアボールは
約 0.10 〜 0.15 ミクロンの荒さに仕上げ処理されるこ
とが好ましく、これによって、0から約8パーセントの
範囲の多孔度を有するボールが得られるようにする。高
粘性インクのペンに用いられる場合には、それらの値を
0.04 〜 0.05 ミクロンおよび0〜約2%にする。しか
して、本発明に従う 1.5mmのボールブランク(未研磨ボ
ール)を接合炭化タングステン製アンビルの間で圧縮
(クロスヘッドの速度は約 0.2mm/分)したときの破壊
強度は60ポンドを超えている。
本発明の詳説 ジルコニア製ボールを製造する方法そのものは、例え
ば、ペンキおよびインク顔料を分散させるために高速度
分散ミルに用いられているように従来から知られてい
る。
(従来技術のボール:その製造方法) ジルコニアをベースとするペイント・顔料分散媒(Zir
coa 1304 Zirbead, コーニングガラス社の商品名)を
製造するためのゾル−ゲル法(the sol-gel prosess )
と称される方法は、本発明の出願人であるコーニングガ
ラス社(Cornig Glass Works)によって約20年間
実施されてきた。この方法によるボールは、例えば、ペ
イントの製造に際しての分散媒として、また、摩砕の目
的のために使用されている。この方法は第1図に図示さ
れており、後に説明する。得られる生成物は、 0.5〜
3.4mmの範囲の直径を有するボールであり、殆んど完全
に非透過性であり、研磨部分を像分析することによって
測定すると約20体積パーセントの多孔度を有しているの
が一般的である。このように多孔度が高いために、該ボ
ールは、ペンボールとして使用されるように充分に平滑
な表面になるまで研磨されることができなかった。その
理由は、研磨によって非透過性の表面層が除去されるこ
とによって、ボール内部の高多孔部分が露出されるから
である。
この従来から存するゾル−ゲル法は、可溶性アルギン酸
塩(アルギン酸アンモニウムまたはアルギン酸ナトリウ
ム)と特定の多価金属塩(例えば、アルカリ土類金属ハ
ライド、CaCl)の水溶液とを既知のように反応さ
せてゲルを形成させることに基いている。次式はこの反
応を示す: 2(アルギン酸NH) +CaClアルギン酸Ca+2NHCl 海草からの誘導物であるアルギン酸アンモニウムは、M
erck & Co.から商品名Superloidで入取できる。
(セラミックの組成) 上述の従来からのペイント分散媒と本発明に従う新規な
ペンボールとは、本質的に同じ化学組成、すなわちZr
96.5重量%およびMgO 3.5%(モル比90:10)か
ら成ることができる。更に、摩砕用ボールは、Hf
,SiOおよびCaOのような酸化物を少量含有
しており、これらの酸化物は、バッチを配合するときに
ジルコニア粉末とともに導入される。MgOのレベルを
3.5%としたのは、最大温度1675℃でトンネルキルンで
焼成したときに最大の破壊強度を有するボールを生成す
ることが見出されたからである。
組成物中にMgOを存在させるのは、ジルコニアを等軸
晶構造(cubic form)で安定化し、また、焼成温度から
冷却する際に起こる正方晶系(tetragonal)から単斜晶
系(monoclinic)結晶構造への変化を回避するためであ
る。当該技術分野においては、CaO,Y,Ce
その他の材料を単独に、または混合して用いること
によってもジルコニアを安定化する効果があることがよ
く知られている。これらの化合物およびその他の安定剤
も、ペンボールに使用されるのに好適なジルコニアセラ
ミックを生成するものと予測される。このような組成に
ついての検討は米国特許(再発行特許)第28,792号およ
び米国特許第 4,035,191号において行なわれている。
(スリップの組成とその処理) 従来から用いられている分散媒/摩砕用ボールを得るた
めに使用されたスリップの組成および本発明のペンボー
ルを生成するために使用されたスリップの組成の例は次
のとおりである。
Superloid(アルギン酸アンモニウム)、Darvan 7、
およびNopcosperse 44(後者の2つは、水性溶液中の
ポリアクリル酸ナトリウムから成るアニオン性ポリ電解
質である)は、それぞれ、Kelco,R,T.Vanderbil
t 社およびDiamon Shamrock 社製のものである。水、
ならびに、解膠剤であるDarvan 7およびNopcosperse
44の量を表に示す値から変えて、スリップの密度およ
び粘度を調節してもよい。
分散媒および摩砕用ボールのバッチは16時間ボールミル
操作に供されて、約2ミクロンの平均粒径を有するスリ
ップ(スラリ)を生成する。従来の摩砕用ボールのスリ
ップ、および、本発明のスリップ(ペンボールと標記し
ている)の典型的な粒径分布は第2表に示されている。
本発明のためのペンボール用バッチは、振動ミルにおい
て1から約 0.5ミクロンの範囲の平均粒径になるまで破
壊され、これに要するミル操作時間は約48〜72時間であ
る。ペンボール用バッチとして表記した2つの分布は、
ペンボールを製造するのに実際に用いられた分布の限界
をほぼ定めるものである。バッチの平均粒径が約1ミク
ロンを超えるときには、後の実施例1のように追加の処
理を行なわないかぎり、得られるボールは多孔性が高す
ぎてペンボールとしては不適である。
第2図および第3図の曲線Aは、ゾル−ゲル法によって
形成された従来からの分散媒/摩砕用ボールの典型的な
粒径分布を図示するものである。
(ボールの形成) 第1図は、従来からボールを形成するために用いられる
方法を図示するものであり、この方法は、本発明におい
ても用いられる(但し、平均粒径を小さくする)。スリ
ップすなわちスラリ10は、密閉容器12に配置される。容
器10は、バルブ18を介して導管16に供給される高圧空気
14によって、加圧され得るようになっている。この加圧
によって、スリップ10は、滴を形成するための多数のノ
ズル24を備えるマニホールド22に流入する。ノズルとし
てはステンレス鋼またはプラスチック製の管を用いるこ
とができ、ノズルの開口が大きくなるほど滴の直径が大
きくなる。また、滴の大きさは滴下速度によっても影響
されることも見出されており、1秒当り2〜3滴の速度
が典型的である。
ノズル24からの滴26が容器30内のCaCl容器28に入
ると、アルギン酸アンモニウムとの交換反応が起こり、
スリップをゲル化する。容器28の深さは約16インチであ
り、ゲル化ボールが容器の底および他のボールと衝突す
ることによって損傷を受けないように生成されるのに充
分である。
ゲル化ボール34は、溶液から回収され、水で洗浄されて
残留CaClが取り除かれ、さらに乾燥装置内に約 1
00℃において配置されて水分が除去される。
(焼 成) 上記のようにして乾燥されたボール34は、次に、安定化
ジルコニア製るつぼに入れられ、以下の条件下にトンネ
ルキルン中で焼成される。
この焼成工程により、ほぼ全体が等軸晶ジルコニアから
成り少量の正方晶系および単斜晶系析出物を有するボー
ルが生成する。ボールの靭生を増すことが所望される場
合には、1340℃よりも低い温度範囲で保持することによ
って析出物の量が多くなるように冷却条件を変更しても
よい。
焼成後の分散媒/摩砕用ボールは、研磨部分を光学像分
析によって測定したときに約20体積%の多孔度を有して
いるのが一般的である。光学像分析は、Digital Equ
ipment Corporationから市販されており、ライツ構造
分析計(Leitz texture analyzing system ,モデルN
o.1980)と、プログラム可能なデータプロセッサ(モデ
ルPDP11/34)とから成る像分析コンピュータシステ
ムを用いて行なわれた。光学像分析法は、既知であり、
例えば、J.Serraによる「数学上の形態と像分析(M
athematical Morphology and Image Analysis
)」(米国New York,Academic Press 1982年
発行)に記載されている。
本発明に従いペンボール用として適したボールは、約8
パーセントよりも低い多孔度を有していなければならな
い。そのようなボールは、以下の実施例に示すように、
従来からの摩砕用ボールを処理してその多孔度を減少さ
せることによって製造することができる。
参考例 従来技術による焼成後のボールの多孔度を本発明に適す
るように8体積パーセント、場合によっては 0.5パーセ
ントよりも低いレベルにまで減少させるには、加熱均衡
加圧を用いることができる。この技術そのものは既に知
られており、例えば、米国特許第 3,562,371号に記載さ
れている。従来技術による焼成後のボールはガスに対し
て実質的に透過性であるので、加熱均衡加圧の高温と高
圧が組合せられることによって、殆んど完全に密なボー
ルを生成することができる。次に示す加熱均衡加圧条件
は、従来技術による分散媒/摩砕用ボールを処理して本
発明のペンボールを生成するのに効果的なものである。
1600℃においてアルゴンの圧力を30,000psi (2100kg
/cm2)とする。通常採用される1675℃よりもかなり低
い温度(例えば、1550℃)において予備焼結されたボー
ルを加圧均衡加圧して充分な密度のものにすることがで
きる。低温の焼結は、粒子内部ではなく粒界において殆
んど全ての多孔性が存するようなボールを生成する。加
温均衡加圧は、粒界に存する多孔性を除くのに非常に効
果であり、粒子内部の孔に対する効果はより小さい。
過度に非球形のペンボールは、ASTM D 1155-53に
示されているような振動テーブルを用いて処理すること
ができる。
(その他のボール形成法) 微細な粉末から球形物を形成するには多くの方法が文献
に記載されており、また、その他の可能性も考えられ
る。後者の例としては、(1)円形断面を有する棒状物
を押出成形して小片に切断し、該切断の前後に焼成を行
なうものや、(2)粉末を乾式加圧して正確な円柱物を
形成するものであり、いずれの場合においても、所望の
球形を得るには、焼成後の円柱物を強く粉砕すること
(材料の少なくとも40%を除去することを含む)が必要
である。
乾燥または湿潤状態の微細粉末を回転する容器内で混転
させ固結によって小球を形成するには幾つかの方法が文
献に記載されている。この方法は、一般に、「ボーリン
グ(balling )」または「ペレタイジング(pelletizin
g )」と称される。
Meissner 等による「酸化亜鉛粉末のペレット化速度
(Rate of Pelletization of Zinc Oxide P
owders)」(I&EC Process Design & Re
v.,5(1) 10〜14(1966))と称される論文には、
サブミクロンの粉末から酸化亜鉛ペレットを形成するた
めの無結合剤乾式法が記載されている。この方法におい
ては、約 200メッシュの大きさの予備圧縮された酸化亜
鉛粒子から成るシード(seed)を、乾燥したサブミクロ
ン酸化亜鉛粉末を含有するドラムに導いている。そし
て、密封されたドラムが33〜110rpmの一定速度で回転す
ると、シードが固結によって生長して球状物となる。
KapurおよびFuerstenau による「湿式ペレット化の核
領域における粒径分布と速度関係(Size Distribut
ion and Kinetic Relationship in the Nuclei
Region of Wet Pelletization)」(I&EC
Process Design & Rev.,5(1) 5〜10(19
66))の記載によれば、回転するドラム内で湿潤した石
灰石粉末を混転することによってボールを生成してい
る。この方法においては、40〜50体積%の水を石灰石と
混合し、次いで、湿ったバッチをスクリーンに通して微
細な粒子を得ている。次に、内周に上昇用バーを含有す
るドラム内で該粒子を混転させている。ドラムが回転す
るにしたがって、中の物質は小球状の凝結物となり、そ
の大きさはドラムの回転数が大きくなると増大してい
る。このようにして直径5mmまでの球状物が得られてい
る。
Williams による「遊星回動法により紛状物から大きさ
の制御された球状物の製造(Fabrication of Spher
es of Controlled Size from Powder Mat
erials by Planetary Rolling Technique)」
(Proc. Brit. Ceram. Soc. No.12,1969 年
3月号)にも、セラミック球状物を製造するための類似
した方法が記載されている。この方法においては、シー
ドとなる小球状物は、紛状物/バインダから成るバッチ
が系統的に添加されつつ、シードとなる小球状物は遊星
回転するミル内で固結により生長する。固結の速度は、
粉末原料中のn −デカノール(バインダ)の濃度を調節
することによって制御されている。製造を制御するため
には、バインダの濃度(レベル)を次のように遂次的に
変えることが必要であるとされている: 1.シードとなる球状物を形成するためには、高い濃度 2.連続的な添加においては、中間の濃度 3.球状物を得るためには、低濃度。
次に、CapesおよびSutherland による「懸濁液中の微
細固形物からの球状物の形成(Formation of Spher
es from Finely Divided Solids in Liquid
Suspension )」(Design & Development,
6(1) 146〜54(1967))には、懸濁液中の粉末か
ら球状物を形成する方法が開示されている。該方法にお
いては、懸濁液を少量の第2の液体(これは固形分を選
択的に湿潤し、第1の液体とは混合しないものである)
とともに撹拌することによって分散粉状物が凝固させら
れて球状物となる。撹拌中に粉状物は第2の液体によっ
て被覆されるようになり凝結して球状物を形成するので
ある。この論文の研究においては、第1の液体は四塩化
炭素であり、また、第2の液体は、水,メタノールまた
はそれらの混合物である。代表的なバッチ組成は次のと
おりである。
砂 10g 四塩化炭素 75cc 水 2cc セラミック製ボールを生成するためのゲル化を基礎にす
る他の方法も幾つか報告されている。Haas 等による
「内部ゲル化によりウラニア球状物を調整するための化
学的フロースリート条件(Chemical Flowsleet C
onditions for Preparing Urania Spheres by
Internal Gelation )」(I&EC Product
Res. Dev. 19(3) 459〜67(1980))と称
される。論文によれば、硝酸ウラニウムの液滴を化学的
にゲル化することによってUOボールが生成されてい
る。硝酸ウラニウム溶液に溶解されているヘキサメチレ
ンテトラアミン(HMTA)が分解してアンモニアを放
出し、このアンモニアが水和UOゲルを析出させる。
この方法においては、液滴は加熱されたトリクロロエチ
レン浴に沈降し、HMTAの分解が生じる。得られた球
状物は、 0.5Mの水酸化ナトリウム溶液により洗浄され
た後、乾燥され焼成される。
また、Hardwick 等による米国特許第 4,182,627号によ
れば、ゲルを基礎とする方法によって、コバルトが結合
された炭化タングステンから成るペンボールが製造され
ている。該特許の方法においては、炭化タングステン粒
子,グアルゴム,硝酸コバルトのような可溶性コバルト
塩および湿潤剤から成る混合物から滴が形成される。し
かして、該滴は、水酸化ナトリウムの8N水溶液に接触
させられたときにゲル化している。得られた球状物は、
水洗後、環境温度下に空気乾燥され焼成されている。
なお、前述したような円柱物の乾式加圧は、5000〜2000
psi に加圧された2〜4重量パーセントのカーボワック
ス20M(Carbowax 20M)を含有する噴霧乾燥粒状化
粉末を用いて行なうことができる。
また、前述したような円形断面の棒状物の押出成形は、
水によって可塑化された2〜5重量パーセントのメトセ
ール20M(Methocel 20M)を含有する粉末状バッチ
を用いて行なうことができる。押出の前には、マラーミ
キサーにおいて混合を行なうことが好ましい。
前述したような方法はいずれも、第2表においてペンボ
ールと標記したような粒径分布にまで粉砕されたバッチ
組成物を用いることによって、ジルコニア製ペンボール
用のブランクを調製するのに用いることができるもので
ある。
実施例 この実施例は、本発明のペンボールを形成するための別
の方法を示すためのものである。本例の方法において
は、ペンボールを製造するに当たり前述したような加熱
均衡加圧法は包含されていない。本実施例は、第2表に
関連して前述したバッチを含有する平均粒径の小さい酸
化ジルコニウムを採用する。本実施例は、 3.5重量パー
セントのMgOを含有しボールペン用ボールを形成する
のに好適な安定化ジルコニアセラミックの製造法と性質
を説明するものである。
4540ccの水および125cc のNopcosperse 44 (水性溶
液中のポリアクリル酸ナトリウムから成るアニオン性ボ
リ電解質)を10.950gのジルコニア(Zircoa A -G
rain)および 568gの水酸化マグネシウムとともに撹拌
することによって懸濁液を調製した。この混合物を、安
定化ジルコニアから成る摩砕媒体が入れられた振動ミル
に配置して、72時間にわたり粉砕し、平均粒径が 0.60
ミクロンのスリップを生成した。第2図および第3図の
曲線Cは、本実施例の酸化ジルコニウム含有バッチの粒
径分布を示すものである。また、第2図および第3図の
曲線Bは、平均粒径が1ミクロンよりも僅かに小さい他
のバッチの粒径分布を示すものである。曲線Bは、加熱
均衡加圧を用いずに低多孔度のペンボールを与えるよう
なバッチの上限の平均粒子径を表わすものと考えられ
る。(ここで、この平均粒子径は、分散媒/摩砕用ボー
ルを製造するための従来のものの平均粒子径の2分の1
よりも小さいことが理解されるであろう。5675ccの水に
85gのSuperloid(アルギン酸アンモニウム)を溶かし
た溶液を調製して、上記のミル操作後のバッチと混合し
た。
得られたスリップを 325メッシュのスクリーン(篩)に
通し、該スリップを密閉容器内で真空に引いて空気を除
去した。次に、第1図に示すように、空気14の圧力によ
り、ダクト22および複数のノズル(22ゲージのステンレ
ス鋼管からなる)に該懸濁液を導き、ゲル化用の液滴を
形成した。
CaClの水溶液から成り、 1.07 g/cm3 の比重を
有する浴28に、ノズル24から滴26を落下させると(第1
図参照)ゲル化が起った。粒滴は落下後さらに15分間溶
液中に滞在させて、後続の処理工程において変形しない
ようにした。次に、該粒滴を流水中で充分に洗浄した
後、 100℃の電気乾燥器に入れて一晩保持した。
乾燥後の粒滴を安定化ジルコニア製るつぼに入れ、前述
した焼成条件下にガス燃焼トンネルキルン中で1675℃ま
で焼成した。
焼成によって得られたペンボールは、等軸晶ジルコニア
から構成されており、等軸晶結晶内に少量の微細な正方
晶ジルコニアが析出していることが見出された。水銀ポ
ロシメータで測定するとボールのみかけの比重は 5.68
g/cm3であった。また、その平均直径は 1.40 mmであ
り、標準偏差は 5 .2%であった。ペンボールを2つの
接合炭化タングステン製プレートの間に配置し、インス
トロン機械試験装置を用いて圧縮力をかける(クロスヘ
ッドの速度 0.2mm/分)ことによって、破壊強度を測定
した。なお、測定に用いた該プレートは6パーセントの
コバルトを含有し、硬度が90Rc (ロックウエル硬度)
であり、 0.05 ミクロンに仕上げ処理されたものであっ
た。10個のボールの平均破壊強度は94.4ポンドであり、
標準偏差は11.2パーセントであった。
ボールの研摩部分を光学像分析すると、ボールの平均多
孔度は 1.01 体積%であり、標準偏差は25.8パーセント
であった。平均孔径は 2.73 ミクロン(標準偏差 4.0
%)であり、主要な孔の直径は 2.25 ミクロンであっ
た。
これらのペンボール用ブランクのロットを表面荒さが
0.10 〜 0.15 ミクロンになるまで仕上げ処理してペン
ボールを作りローリングボールペン用とした。また、別
のロットを仕上げ処理して表面荒さを 0.04 〜 0.05 ミ
クロンにし、粘性インクを用いるボールペン用に供し
た。
さて、第4図には、本発明のペンボールを用いた代表的
なボールペンの先端部が図示されている。参照番号50
は、先端部全体を指称しており、ステンレス鋼製である
場合が多い。孔52は芯を受容しており、該芯は筆記用イ
ンクの収容部に連結されるようになっている。先端部50
にはインク流通用溝54が形成されており、一般にプラス
チック製シート56内に配置されている。先端部50の縁は
58において打面処理されて、図示するようなソケット内
でペンボール60を回転可能に保持する。
このようにして、本発明は、完全に又は部分的に安定化
された酸化ジルコニウムから構成され、任意の手段を用
いて球状ボールに形成されて、ペンのインク収容部から
該インクを筆記表面(例えば、紙)に定量移送するため
に用いられるセラミック体を提供するものである。
本発明の液体移送用ボールの組成は、次の一般式によっ
て表わすことができる。
(ZrO1-x (RyOz) ここで、Rは、酸化物において安定な+2,+3または
+4の原子価を有するカチオンを形成するような元素群
より選ばれる少なくとも1種類の元素であり、xは、約
0.05 から約 0.3の値を有する数字を表わし、また、y
およびzは、RyOzを電気的に中性にするのに充分な
値を有する数字を表わすものである。Rとして好適な元
素の例は、マグネシウム,カルシウム,イットリウム,
スカンジウムおよびランタニド系列元素(例えば、セリ
ウム,ネオジミウム,サマリウム,イッテルビウム)で
あり、これらの元素は、それぞれ、酸化物MgO,Ca
O,Y,Sc,CeO,Nd,S
およびYbを生成する。最初の2つの酸
化物は、周期律表IIA族の元素の酸化物であり、他の酸
化物は、周期律表IIIB族(ランタニド系列を含む)の
元素の酸化物である(米国オハイオ州クリーブランドの
CRC Press社発行のHandbook of Chemistry and
Physicsの第50版,B−4頁参照)。また、これらの
酸化物、例えば、MgOとYの混合物も好適であ
る。この場合、xは同じ範囲の値である。
本発明に従えば、物理的および化学的性質が非常に調製
された酸化ジルコニウムボデーによって、ボールペン用
のボールとして優れた挙動に必要とされるすべての性質
の最適な組合せが得られる。このように最適の諸性質が
発揮されるために、酸化ジルコニウムボデーは他の材料
よりも当該用途に著しく適したものとなる。例えば、1
時間当たり 0.19 gのインクを定量移送するように設計
された炭化タングステン製ボールペン用ボールは、ソケ
ットを摩耗させインクの移送速度を増加させて、収容イ
ンクを5〜6時間で消費する。これに対して、本発明の
ZrO製ボールは、当初の移送速度 0.19 g/時間と
すると最終段階でも 0.22 g/時間であり、13〜16時間
にわたってインクを供給する。炭化タングステン製ボー
ルおよびその他の材料から成るボールは、水性インクに
接触すると初期に腐食を生じる性質がある(5%HNO
溶液で5分後)。また、酢酸溶液中に試験によれば、
炭化タングステン製ボールは5分〜24時間に激しい腐食
を示す。これに対して、ZrOは、酢酸の作用に対し
て全く不活性である。更に、オーステナイト系ステンレ
ス鋼は、比較的柔らかくて、紙のごとき表面への接触に
対して摩耗抵抗を有していない。他方、75〜95Rcの硬
度を有するZrOは、たいていの接触表面によって影
響を受けない。
本発明の低多孔度(8%より低い)酸化ジルコニウム製
ペンボールは、酸化ジルコニウムと安定剤から成り、第
2図および第3図の曲線Aによって示されるような粒径
分布を有する従来からの分散媒用ボールを加熱均衡加圧
することにより、従来から存するスリップから製造する
ことができる。別の方法として、第2図および第3図の
曲線Cによって示されるような粒径分布を有する酸化ジ
ルコニウムから成るスリップを調製し、次に、従来から
存するゾル−ゲル法を用いてボールを形成する(但し、
加熱均衡加圧を必要としない)ことにより、約8%より
低い多孔度を有するボールを得ることもできる。
本発明の方法により、以下に示すような液体移送用ボー
ルあるいは液体移送用装置が提供される。
(1) 酸化ジルコニウムを含むセラミックから形成さ
れていることを特徴とする液体移送用ボール。
(2) 酸化ジルコニウムが、セラミックの主要分析成
分である第1項記載の液体移送用ボール。
(3) 研磨部分を光学像分析によって測定したときに
ボールが8パーセントよりも小さい多孔度を有している
第2項記載の液体移送用ボール。
(4) 高温下において等軸晶ジルコニアおよび正方晶
ジルコニアから選ばれる少なくとも1つの相を生成する
安定剤によって酸化ジルコニウムが少なくとも部分的に
安定化されており、室温まで冷却されるときに該相が保
持され得るようになっている第3項記載の液体移送用ボ
ール。
(5) 安定剤が、CaO,MgOおよびYから
成る群より選ばれる酸化物であり、それらの酸化物の各
々の量が、ボールの全重量を基準にして、それぞれ、M
gO 2.6〜 5.5%,CaO 3.0〜10%、およびY
4.0〜16%である第1〜4項のいずれか1項記載の液体
移送用ボール。
(6) 平均粒子径が約1ミクロンよりも大きくない酸
化ジルコニウムの粉末から形成されている第4項記載の
液体移送用ボール。
(7) 平均粒子径が約 0.6ミクロンよりも大きくない
酸化ジルコニウムの粉末から形成されている第4項記載
の液体移送用ボール。
(8) 液体収容部と連結されるように配置されている
中空の先端部と、該中空先端部に突出形状に載置されて
いる液体移送用ボールとを有し、該液体移送用ボール
が、酸化ジルコニウムを含むセラミックから形成されて
いることを特徴とする液体移送用装置。
(9) 酸化ジルコニウムが、セラミックの主要分析成
分である第8項記載の装置。
(10) ボールが、研磨部分を光学像分析によって測定
したときに約8%よりも小さい多孔度を有する第9項記
載の装置。
(11) 酸化ジルコニウムが、安定剤によって少なくと
も部分的に安定化されている第10項記載の装置。
【図面の簡単な説明】
第1図は、従来より分散媒/摩砕用ボールを製造するた
めにゾル−ゲル法として知られている装置であって、本
発明のペンボールの製造にも採用される装置を図示する
ものである。 第2図は、第2表に示したスリップの粒径分布を表わし
たグラフであり、曲線Aは、従来からの分散媒/摩砕用
ボールを製造するためのものであり、曲線BおよびC
は、本発明のペンボールを製造するためのものである。 第3図は、第2図と同様に第2表の粒径分布を示すもの
であるが、縦軸には、当該粒径より小さいものパーセン
トの代わりに存在量をパーセントで表わし、また、横軸
は第2図のように対数目盛にはなっていない。 第4図は、本発明のペンボールが使用される代表的なボ
ールペンの先端部を示す断面図である。 50……ボールペン先端部、60……ペンボール

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化ジルコニウムを含むセラミックから形
    成される液体移送用ボールの製造方法において、 平均粒子径が1ミクロン以下の酸化ジルコニウムと該酸
    化ジルコニウムを少なくとも部分的に安定化させる安定
    剤とを含むスリップを調製し、 該スリップをゾル−ゲル法によりボール状の未焼成体に
    形成し、 該ボール状未焼成体を乾燥し、その後焼成して、8%未
    満の多孔度を有する液体移送用ボールを得ることを特徴
    とする方法。
  2. 【請求項2】酸化ジルコニウムが、前記セラミックの主
    要分析成分であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の方法。
  3. 【請求項3】高温下において等軸晶ジルコニアおよび正
    方晶ジルコニアから選ばれる少なくとも1つの相を生成
    する安定剤によって酸化ジルコニウムが少なくとも部分
    的に安定化されており、室温まで冷却されるときに該相
    が保持され得るようになっていることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項または第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】前記安定剤が、CaO,MgOおよびY
    から成る群より選ばれる酸化物であり、それらの酸
    化物の各々の量が、ボールの全重量を基準にして、それ
    ぞれ、MgO 2.6〜 5.5%,CaO 3.0〜10%、および
    4.0〜16%であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1〜3項のいずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】酸化ジルコニウムの平均粒子径が約 0.6ミ
    クロン以下であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    〜4項のいずれか1項記載の方法。
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