JPH06329536A - 活性酸素抑制剤 - Google Patents

活性酸素抑制剤

Info

Publication number
JPH06329536A
JPH06329536A JP5119824A JP11982493A JPH06329536A JP H06329536 A JPH06329536 A JP H06329536A JP 5119824 A JP5119824 A JP 5119824A JP 11982493 A JP11982493 A JP 11982493A JP H06329536 A JPH06329536 A JP H06329536A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
active oxygen
cardanol
cashew nut
cardol
anacardic acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5119824A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Shimomura
健次 下村
Yoshiyo Nakatani
佳代 中谷
Yoshito Fujiwara
義人 藤原
Masato Nomura
正人 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mikimoto Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Mikimoto Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mikimoto Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Mikimoto Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP5119824A priority Critical patent/JPH06329536A/ja
Publication of JPH06329536A publication Critical patent/JPH06329536A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 カシューナッツ殻油、該殻油に含まれるカル
ドール、アナカルド酸、カルダノールの少なくとも1種
を有効成分として含有する活性酸素抑制剤。 【効果】 これらの少なくとも1種を配合した化粧料は
活性酸素の生成を抑制するので、肌荒れを防ぎ、肌のつ
やを良好に保つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は皮膚に適用して安全性が
高い、活性酸素抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、化粧料等に主として利用されてい
る活性酸素抑制剤としては、種々の物質が知られている
が、合成品は長期間人間の肌に適用した場合の安全性の
保証がなく使用が制限されつつある。また、活性酸素抑
制作用だけではなく化粧品として期待される他の効果も
有して、且つ、安全性が充分に確保されているものがな
かった。
【0003】カシューナッツ殻油に関して、本発明者ら
は、特開平3−217484号公報で抗酸化剤として、
特開平3−240718号公報でニキビ治療用皮膚外用
剤として、特開平3−240721号公報で口腔用組成
物として、特許を出願した。また、美白化粧料として、
カルドールを有効成分として、特開平4−89419号
公報で本発明者らが特許出願している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、天然
物で人体に安全であることが分かっており、しかも強い
活性酸素活性抑制作用のある物質で、できれば活性酸素
活性抑制作用以外の効果も発揮するような活性酸素抑制
剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため、すでに多年にわたって食用又は薬用
に供されるか、又は人体に施用されて、人体に体する安
全性が確認されている動植物をスクリーニングして調
べ、活性酸素抑制剤として利用価値のあるものを検討し
た結果、カルドール、アナカルド酸、カルダノールを含
有するカシューナッツ殻油に活性酸素抑制作用があるこ
とを見い出し本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明はカシューナッツ殻油を
有効成分として含有してなる活性酸素抑制剤であり、特
にカルドール、アナカルド酸、カルダノールよりなる群
より選んだ少なくとも1種を有効成分として含有してな
る活性酸素抑制剤である。
【0007】カシューナッツ殻油は、カシューナッツ殻
を乾留又は溶剤抽出して得ることができる。カルドー
ル、アナカルド酸、カルダノールはこのカシューナッツ
殻油に含まれる成分である。
【0008】従って、本発明は、カルドール、アナカル
ド酸、カルダノールよりなる群より選んだ少なくとも1
種を0.005〜1重量%含んでなる活性酸素抑制剤と
いうこともできる。
【0009】カルドール、アナカルド酸、カルダノール
は、カシューナッツ自体にも含有されており、このカシ
ューナッツは食用されていることは周知の事実である。
従って活性酸素抑制剤として皮膚などに適用することに
安全上の問題はない。
【0010】本発明者らは、現在用途の少ないカシュー
ナッツの殻に注目し、化学的手段を用いて、活性酸素抑
制作用を発現する物質を測定した。
【0011】その結果、カシューナッツ中に含まれる活
性酸素抑制物質の量の数十倍もカシューナッツ殻に含有
されていることが判明した。カシューナッツ殻油は、カ
シューナッツ殻液又はカシューナッツオイルとも呼ばれ
ている。カシューナッツトリー(Anacardium accidenta
le L.,ウルシ科)の実の殻に含まれている油状の液であ
る。
【0012】採取法には溶剤抽出法と加熱法があり、産
地では主として加熱法が用いられる。即ち殻油はカシュ
ーナッツの殻を乾留することによって得られる。又カシ
ューナッツの殻を直接溶剤抽出しても、殻油を得ること
ができる。加熱法で得た殻油に溶剤抽出法を適用しても
よい。成分としては、溶剤抽出法の場合はアナカルド酸
とカルドールが主成分であり、加熱法の時は、カルダノ
ールとカルドールが主成分である。
【0013】現在、カシューナッツ殻油は、カシューワ
ニスの原料として専ら用いられている。このカシューナ
ッツ殻油から、活性酸素抑制物質を除いたものをワニス
原料とすることはなんら問題はなく、その選択は用途に
よって選択すればよい。
【0014】本発明においては、カシューナッツ殻油自
体を活性酸素抑制剤として配合してもよく、また該殻油
からの溶剤抽出物からカルドール、アナカルド酸、カル
ダノールの少なくとも1種を分離して活性酸素抑制剤と
して配合してもよい。 一番容易な採取法としては、n
‐ヘキサンを用いて抽出する方法が安価で且つ迅速であ
る。
【0015】有効成分と考えられる、カルドール、アナ
カルド酸、カルダノールの分子構造は次の如くである。
【0016】
【化1】
【0017】
【化2】
【0018】
【化3】 但し、RはC1525、C1527、C1529のいずれかで
ある。
【0019】抽出物より、カルダノール、カルドール、
アナカルド酸を選択的に得る精製方法を例示すれば、カ
シューナッツ殻油20gを表1のような溶媒各1リット
ルづつに溶解し、A,B,Cの順にシリカゲルカラム
(メルク社製230〜400メッシュ、300g)に通
す。
【表1】
【0020】各フラクションを20mlづつ採取し、純品
のカルダノール、カルドール、アナカルド酸と薄層クロ
マトグラフィーを用いて比較確認し、同物質の存在する
フラクションを回収し、溶媒を除去する。
【0021】カシューナッツ殻油、該殻油からのn‐ヘ
キサン抽出物、あるいはカルダノール、カルドール、ア
ナカルド酸を単離する場合、乾留などの熱処理が工程内
に入っている場合は、カシューナッツ殻油に含有されて
いるアナカルド酸はカルダノールに変化している。
【0022】ただ、用途によっては、これらの熱処理を
加えなくてもよく、カルダノール、カルドール、アナカ
ルド酸を単離する場合は、アナカルド酸も一緒に分離
し、利用することも可能であり、また利用しなくてもよ
い。本発明は、カシューナッツ殻油、該殻油の溶媒抽出
物、カルダノール、カルドール、アナカルド酸に強力な
活性酸素抑制作用があることを見い出した事にあり、こ
れは後記の実施例によって裏付けられる。
【0023】このようにして得られた、カシューナッツ
殻油或いはカルドール、アナカルド酸、カルダノールの
いずれか1種以上を活性酸素抑制剤として利用する方法
は特に制限はなく、クリーム、ローション、洗顔フォー
ム或いは化粧品以外の食品に添加することは何等問題は
ない。この物質を他の化粧品原料例えばスクワラン、ホ
ホバ油等の液状油、ミツロウ、セチルアルコール等の固
体油、各種の活性剤、グリセリン、1,3ブチレングリ
コール等の保湿剤や各種薬剤等を添加してさまざまな剤
形の化粧料を調製することができる。例えばローショ
ン、クリーム、乳液、パック等で目的に応じて利用形態
を考えればよい。
【0024】空気中には酸素があり、これがないと生物
(嫌気性のものを除く)は存在し得ない。しかし酸素は
紫外線や酸素等の影響を受けて活性酸素になる。活性酸
素は脂肪酸を酸化し過酸化物を生成させる。生体の生体
膜のリン脂質も酸化させ、障害を与える。且つ、生成し
た過酸化物と活性酸素はDNAに損傷を与える。老化を
促進させると言われている。
【0025】その上、生成した過酸化物と活性酸素はD
NAに損傷を与え、老化を促進すると言われている。こ
の活性酸素は、チロシンからメラニンを作る機構にも影
響を与え皮膚の黒化にも関与している。この活性酸素を
抑制することは皮膚にとって重要な、言い換えれば化粧
料に求められる重要な要素である。
【0026】
【実施例】以下に実際の利用方法である実施例を記載す
るが、本発明はこの実施例によって何等限定されるもの
ではない。 (実施例1)ローション オリーブ油 0.5 ポリオキシエチレン(20.E.O.)ソルビタンモノステアレート 2.0 ポリオキシエチレン(60.E.O.)硬化ヒマシ油 2.0 エタノール 10.0 カシューナッツ殻油 0.5 精製水 85.0
【0027】 (実施例2)クリーム A スクワラン 24.9 カルダノール 0.1 オリーブ油 2.0 ミンク油 1.0 ホホバ油 5.0 ミツロウ 5.0 セトステアリルアルコール 2.0 グリセリンモノステアレート 1.0 ソルビタンモノステアレート 2.0 B 精製水 48.9 ポリオキシエチレン(20.E.O.)ソルビタンモノステアレート 2.0 ポリオキシエチレン(60.E.O.)硬化ヒマシ油 1.0 グリセリン 5.0 パラオキシ安息香酸メチル 0.1 AとBをそれぞれ計量し、70℃まで加温し、BにAを
撹拌しつつ徐々に加えたのち、ゆっくり撹拌しつつ30
℃まで冷却した。
【0028】(実施例3)実施例1のカシューナッツ殻
油をカルドール0.1%に残りをエタノールに置き換え
たもの。
【0029】(実施例4)実施例2のカルダノールをア
ナカルド酸に置き換えたもの。
【0030】〔活性酸素抑制効果試験〕活性酸素を抑制
する効果を測定する方法は各種あるが、今回和光純薬の
SODテストワコーを用いて実験した。発色試薬を1.
0ml、製造例の30mMジメチルスルオキシド溶液(カ
シューナッツ殻油は、1.0%ジメチルスルオキシド溶
液)0.1mlとり37℃で恒温にしたのち、酵素液1.
0mlを加えて撹拌したのち、37℃20分間放置後、反
応停止液を2.0ml加えて560nmで吸光度を測定し
た。この吸光度より活性酸素生成阻害率を計算し、その
結果を表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】〔使用テスト〕女性10名を2群に分け、
その顔面を左右に分け、一方を実施例、もう一方を比較
例として毎日、1回以上使用してもらって、3月後、ア
ンケートした。なお、比較例は実施例1よりカシューナ
ッツ殻油を除いたもの(比較例1)、実施例2よりカル
ダノールを除いたもの(比較例2)である。下記の表3
の試料を使って実験した。
【0033】
【表3】
【0034】判定基準は以下のようでアンケートの結果
を合計して合計値を求めまとめたのが表4である。 実施例の方が非常によい 3 実施例の方がかなりよい 2 実施例の方がややよい 1 差がない 0 比較例の方がややよい −1 比較例の方がかなりよい −2 比較例の方が非常によい −3
【0035】
【表4】
【0036】
【発明の効果】カシューナッツ殻油については、抗酸化
剤として、ニキビ治療剤として、口腔用組成物として、
又美白化粧料として前に出願しているが、今回この殻油
が活性酸素生成抑制剤として優れた効果があることを見
い出し、更にその有効成分がカルドール、アナカルド
酸、カルダノールであることを確認したもので、その活
性酸素抑制効果が明らかになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/05 ADD 9454−4C 31/60 9454−4C 35/78 AED C 7822−4C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カシューナッツ殻油を有効成分として含
    有してなる活性酸素抑制剤。
  2. 【請求項2】 カルドール、アナカルド酸、カルダノー
    ルよりなる群より選んだ少なくとも1種を有効成分とし
    て含有してなる活性酸素抑制剤。
JP5119824A 1993-05-21 1993-05-21 活性酸素抑制剤 Pending JPH06329536A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5119824A JPH06329536A (ja) 1993-05-21 1993-05-21 活性酸素抑制剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5119824A JPH06329536A (ja) 1993-05-21 1993-05-21 活性酸素抑制剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06329536A true JPH06329536A (ja) 1994-11-29

Family

ID=14771167

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5119824A Pending JPH06329536A (ja) 1993-05-21 1993-05-21 活性酸素抑制剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06329536A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010143627A1 (ja) * 2009-06-08 2010-12-16 出光興産株式会社 コクシジウム症防除剤およびそれを含有する飼料
GB2493943A (en) * 2011-08-24 2013-02-27 Univ Bangor The extraction of cardol and cardanol from cashew nut shell liquid
WO2015071374A1 (en) 2013-11-13 2015-05-21 L'oreal Use as a deodorant agent of a salified salicylic acid derivative, alone or in a mixture
CN107072903A (zh) * 2014-10-30 2017-08-18 欧莱雅 亲脂性水杨酸衍生物的用途

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010143627A1 (ja) * 2009-06-08 2010-12-16 出光興産株式会社 コクシジウム症防除剤およびそれを含有する飼料
CN102458381A (zh) * 2009-06-08 2012-05-16 出光兴产株式会社 球虫病防治剂及含有该球虫病防治剂的饲料
JP5611203B2 (ja) * 2009-06-08 2014-10-22 出光興産株式会社 コクシジウム症防除剤およびそれを含有する飼料
GB2493943A (en) * 2011-08-24 2013-02-27 Univ Bangor The extraction of cardol and cardanol from cashew nut shell liquid
WO2015071374A1 (en) 2013-11-13 2015-05-21 L'oreal Use as a deodorant agent of a salified salicylic acid derivative, alone or in a mixture
CN107072903A (zh) * 2014-10-30 2017-08-18 欧莱雅 亲脂性水杨酸衍生物的用途
JP2017533217A (ja) * 2014-10-30 2017-11-09 ロレアル 親油性サリチル酸誘導体の使用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009508914A (ja) バニラプラニフォリア抽出物及びその抽出工程、並びにそれを含有する化粧用組成物、若しくは皮膚科用組成物
JPH08119869A (ja) 活性酸素抑制剤
JP2588723B2 (ja) 頭髪化粧料
JPH0899891A (ja) 皮膚外用剤
CA3081726A1 (en) Composition for skin anti-inflammation and skin moisturizing comprising artemisia extract extracted with skin cosmetic solution as a solvent
JPH06329536A (ja) 活性酸素抑制剤
JPH0892053A (ja) 皮膚外用剤
JP2001122763A (ja) 外用組成物
JPH05155750A (ja) 化粧料
JP3332095B2 (ja) コレステロールエステルの精製方法及びこの方法によって得られるコレステロールエステルを含有する皮膚外用剤
JP2005213202A (ja) 抗酸化剤、抗老化剤及び抗炎症剤、並びに、皮膚化粧料
JP3113009B2 (ja) 美白化粧料
JPH0717873A (ja) 酵素阻害剤
JP2021113172A (ja) ペプチジルアルギニンデイミナーゼ1発現促進剤
JP2511163B2 (ja) ニキビ治療用皮膚外用剤
JP3150841B2 (ja) 皮膚外用剤
JPH06211640A (ja) 活性酸素抑制剤
JP4173719B2 (ja) 新規ステロイドサポニン
JP2003137766A (ja) 皮膚外用コラーゲン産生促進剤及び皮膚外用ヒアルロン酸産生促進剤
JP2740043B2 (ja) 美白化粧料
JP3597521B2 (ja) 皮膚外用剤
JP3887596B2 (ja) 保湿用皮膚外用剤及び肌荒れ改善用皮膚外用剤
JPH06329526A (ja) ヒアルロニダーゼ阻害剤
JPH07138174A (ja) 活性酸素抑制剤
JP2021195328A (ja) KLK5 mRNA発現促進剤、KLK7 mRNA発現促進剤、SPINK5 mRNA発現促進剤、及び角層剥離改善剤又は角層剥離正常化剤、並びに皮膚化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050405