JP3332095B2 - コレステロールエステルの精製方法及びこの方法によって得られるコレステロールエステルを含有する皮膚外用剤 - Google Patents

コレステロールエステルの精製方法及びこの方法によって得られるコレステロールエステルを含有する皮膚外用剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はコレステロールエステ
ルの精製方法及びこの方法によって得られるコレステロ
ールエステルを含有する皮膚外用剤に係り、その目的は
ウールグリース、ラノリン又はラノリン誘導体から直接
コレステロールエステルを簡便かつ収率良く精製できる
精製方法及びしっとりさや水分保持力などのエモリエン
ト効果に優れた皮膚外用剤を提供することにある。尚、
この発明で皮膚外用剤とは薬事法にいう化粧品、医薬部
外品、医薬品の何れに属していてもいなくとも化粧、育
毛を目的として人体の外用に使用する全てのものをい
う。
【0002】
【発明の背景】皮膚の細胞を柔軟にしたり、表皮の水分
の蒸発を抑制して乾燥や肌あれを防ぐ目的で、油脂類が
化粧品原料の一つとして使用されている。中でも特にラ
ノリンは人の皮脂に最も近い組成をもつ成分として昔か
ら化粧品原料として使用されている。ラノリンは、複雑
な脂肪酸と高級アルコールのエステルで、高級アルコー
ルの約半量は、コレステリンとイソコレステリンといわ
れている。このようにコレステリンを多く含むラノリン
は、水には溶けないが約2倍の水を吸収して抱合する性
質があるので、皮膚に対する親和性、エモリエント効果
に非常に優れ、クリーム、乳液、口紅、頭髪用化粧品な
どの化粧品原料として広く使用されている。しかし、こ
のラノリンは、採取される際の条件や、採取後の経過時
間などにより、変質したり、特異体質の人にアレルギー
反応を起こすことがあるので、最近ではこれらの欠点を
除いてラノリンの特性を残した誘導体などの形態での使
用も行われている。一方、エステル類も皮膚に対する滲
透性が良好で、さらりとした使用感を有し、また他の化
粧料成分との相溶性も良いためクリーム、乳液などの化
粧品原料として従来より広く使用されている。また、エ
ステル類の中でも特にコレステロールエステルは、皮膚
に潤いを与える成分として、また最近では細胞間脂質の
重要な成分として前記したラノリンに代わって特に注目
されるようになっている。このコレステロールエステル
としては、ラノリン脂肪酸コレステリル、ステアリン酸
コレステリル、イソステアリン酸コレステリル等が挙げ
られるが、この中でも特にラノリン脂肪酸コレステリル
はその脂肪酸組成が特異で、皮膚に対する親和性、滲透
性や拡散、柔軟作用がラノリンよりも優れており、皮膚
をしっとりとさせ、且つ健やかに保つ機能が著しいた
め、化粧品原料として、その単体での使用に着目されて
いる。
【0003】
【従来の技術】一般にラノリンは、天然物であるために
非常に複雑な組成よりなり、しかもその性質がそれぞれ
非常に類似しているため、純度の高いコレステロールエ
ステルを効率良く精製することはできなかった。そこ
で、従来では、コレステロールエステルを調製する方法
としてコレステロールと脂肪酸とを反応させる有機合成
法が採用されていた。しかし、この有機合成法によるコ
レステロールエステルの調製では、高価で不安定な反応
試薬が必要とされ、しかもその反応条件も過酷であり、
安全性に問題があるとともに、副生成物が生じやすいな
ど、得られるコレステロールエステルの収率が低く、効
率良い製造方法ではなかった。このような実情に鑑み
て、有機合成法に代わって酵素によりコレステロールエ
ステルを合成する方法も開示されていた。この技術は、
リパーゼ及びコレステロールエステラーゼから選択され
る酵素を用いて、脂肪酸又は脂肪酸エステルとコレステ
ロール又は長鎖脂肪族アルコールからコレステロールエ
ステルを調製するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た酵素との反応によりコレステロールエステルを合成す
る方法では、合成原料として使用されるコレステロール
が高価で簡単に入手できないため、汎用的に用いられる
合成方法ではないという課題が存在した。しかもこの方
法により得られるコレステロールエステルは、合成品で
あるために、天然のものと較べると皮膚との親和性や滲
透性といった作用が顕著に劣ってしまうという課題も存
在した。そこで、業界では、皮膚に対して優れた作用を
発揮するラノリン脂肪酸コレステリル等のコレステロー
ルエステルを、天然に存在するウールグリースやラノリ
ン或いはラノリン誘導体より直接、簡便且つ効率良く分
離、精製させることのできる方法及び天然に存在するラ
ノリンより直接分離されたコレステロールエステルを含
有する優れた皮膚外用剤の創出が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明ではウールグリ
ース、ラノリン又はラノリン誘導体の中から選択され、
その不ケン化物中のコレステロール含有量が少なくとも
25%以上である原料油脂から溶剤分別結晶法とカラム
クロマト法との組み合わせにより不ケン化物中のコレス
テロール含有量が50%以上であるコレステロールエス
テルを精製してなることを特徴とするコレステロールエ
ステルの精製方法及びこの方法によって得られる不ケン
化物中のコレステロール含有量が少なくとも50%以上
であるコレステロールエステルを含有してなることを特
徴とする皮膚外用剤を提供することにより上記従来の課
題を悉く解消する。
【0006】
【発明の構成】以下、この発明に係るコレステロールエ
ステルの精製方法及びこの方法によって得られるコレス
テロールエステルを含有する皮膚外用剤の構成について
詳述する。まず、コレステロールエステルの精製方法に
ついて詳述する。この発明の精製方法ではウールグリー
ス、ラノリン又はラノリン誘導体の中から選択され、そ
の不ケン化物中のコレステロール含有量が少なくとも2
5%以上である原料油脂が出発物質として使用される。
ウールグリースはヒツジ(Ovis aries Linne (Bovidae))
の毛に付着する分泌物中に存在し、羊毛洗浄廃液から回
収されるもので、これを精製処理して得られるのがラノ
リンである。このラノリンの組成は非常に複雑で、主に
炭素数10〜33の複雑な脂肪酸と炭素数13〜30のステロー
ル類、トリテルペンアルコール類、脂肪族アルコール類
等とのエステルからなっている。具体的には、コレステ
リン、ラノステリン、アグノステリンなどとラノセリン
酸、ラノパルミチン酸、リグノセリン酸などとのエステ
ル類や遊離のコレステリン、セチル、セリル及びカルナ
ウバアルコールを含むとされている。また、ラノリン誘
導体としては、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、酢酸硬質
ラノリン、ヒドロキシラノリン、酢酸ラノリンアルコー
ル、ポリオキシエチレンラノリンなどが挙げられる。
【0007】これらウールグリースやラノリン又はラノ
リン誘導体中にはアルカリでケン化されない不ケン化物
が通常10〜90%程度含まれており、この不ケン化物中に
は、一般に、1%程度の炭化水素類、20%程度の高級ア
ルコール類、30〜40%程度のステロール類、40%程度の
トリテルペンアルコール類が含有されている。この発明
では、このような不ケン化物中に少なくとも25%以上の
コレステロールが含有されるウールグリースラノリン又
はラノリン誘導体の中から選択された一種以上の原料油
脂が出発物質として使用される。
【0008】以上のような出発物質を用いて、溶剤分別
結晶法及びカラムクロマト法との組み合わせによりコレ
ステロールエステルの分離、精製を行う。溶剤分別結晶
法では、有機溶剤中に原料油脂を混入させて約50〜60℃
に加温した状態で室温から5〜−10℃くらいまでの温度
域に冷却させて、この状態で少なくとも24時間以上放置
させ、コレステロールエステルを多量に含む成分を析出
させる。
【0009】使用される有機溶媒としては特に限定はさ
れず、原料油脂を溶解させることができ、且つ原料油脂
との反応性がなく、しかもその凝固点が少なくとも5℃
以下程度のものであればいずれの有機溶剤でも好適に使
用される。具体的には、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−プロピルケ
トン等のケトン、2−メチルブタン、n−ペンタン、n
−ヘキサン、n−オクタン等の炭化水素類、メチルアル
コール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等
の各種アルコール、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、等
のエステル、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、
n−ブチルエーテル、等のエーテルなどの一種又は二種
以上の混合溶剤が好適な実施例として例示されるが、特
に限定されるものではない。
【0010】以上のような有機溶剤中に原料油脂を有機
溶剤100重量部に対して100〜500重量部混入させた後、
この溶剤を約50〜60℃に加温する。このように原料油脂
を混入させた溶剤を約50〜60℃で10〜30分間加温するこ
とにより、原料油脂に含まれる高融点成分のみを溶解さ
せることができる。加温後、有機溶剤を室温から5〜−1
0℃くらいまでの温度域に冷却し、この状態で少なくと
も24時間以上放置させて、原料油脂中のコレステロール
エステルを析出させ、ろ紙を用いて析出物のみをろ別す
る。このような溶剤分別結晶操作を2〜3回程度繰り返
し、原料油脂から粗コレステロールエステル析出物を分
離する。得られた粗コレステロールエステル析出物は、
約5℃程度に冷却したメチルエチルケトン等の有機溶剤
により洗浄し、減圧濃縮して溶媒を除去した後、カラム
クロマト法にてさらに精製する。
【0011】カラムクロマト法では、溶剤分別結晶法に
より得られた粗コレステロールエステルを非極性溶媒に
溶解し、吸着剤を充填したカラムに通液させて、極性成
分を吸着、分離する。用いられる非極性溶媒としては、
石油エーテル、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−ブタ
ン、n−オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素
や、四塩化炭素、トリクロロエチレン、ベンゼン、トル
エンなどが特に限定されることなく好適に使用できる。
また吸着剤としても特に限定はされず、シリカゲル、ア
ルミナ、活性アルミナ、ケイ酸アンモニウム、ケイ酸マ
グネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、活性
白土、酸性白土、ゼオライト及びこれらの混合物が好適
に使用される。このようなカラムクロマト法による分
離、精製は少なくとも一回以上、より好ましくは2〜3
回繰り返して行う。このようなカラムクロマト法により
得られた溶出液は、減圧濃縮等により溶剤を留去させ、
不ケン化物中のコレステロール含有量が少なくとも50%
以上であるコレステロールエステルを得る。尚、この発
明では溶剤分別結晶法による分離、精製とカラムクロマ
ト法による分離、精製とはどちらの手法を先に用いても
よく、カラムクロマト法による精製を行った後に、溶剤
分別結晶法による精製を行ってもよい。
【0012】次に、前記精製方法によって得られたコレ
ステロールエステルを含有する皮膚外用剤について説明
する。この皮膚外用剤では、ウールグリース、ラノリン
又はラノリン誘導体の中から選択された原料油脂より精
製され、不ケン化物中のコレステロール含有量が少なく
とも50%以上であるコレステロールエステルが必須成分
として配合される。このコレステロールエステルとして
は、ラノリン脂肪酸コレステリル等のラノリン又はその
誘導体が好適に使用される。このコレステロールエステ
ルの配合量は、特に限定はされず、調製する外用剤の目
的や種類に応じて適宜決定されれば良い。また、皮膚外
用剤の形態としても特に限定はされず、バニシングクリ
ーム、アフターシェーブクリーム、化粧下地用クリー
ム、モイスチュアクリーム、栄養クリーム、ベビークリ
ーム、ヘアークリームなどのクリーム、乳液、ヒビ、ア
カギレ予防用の軟膏など保湿効果、エモリエント効果を
期待するいずれの形態としてもよい。
【0013】 (処方例1) 乳 液 % コレステロールエステル 10.0 モノイソステアリン酸ソルビタン 3.0 流動パラフィン 25.0 ステアリン酸 2.0 セタノール 0.3 モノステアリン酸ポリエチレングリコール 1.2 トリエタノールアミン 1.0 グリセリン 1.0 精製水 56.5 100.0 (処方例2) モイスチュアクリーム % コレステロールエステル 5.0 ステアリン酸 7.0 セタノール 5.0 スクワラン 8.0 ポリオキシエチレンセチルエーテル 1.0 プロピレングリコールモノステアレート 3.0 (自己乳化型) トリエタノールアミン 3.0 グリセリン 4.0 プロピレングリコール 8.0 精製水 56.0 100.0 (処方例3)ヘアークリーム % コレステロールエステル 8.0 流動パラフィン 30.0 ワセリン 5.0 ミツロウ 12.0 セスキオレイン酸ソルビタン 3.0 モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 4.5 ホウ砂 0.5 精製水 37.0 100.0
【0014】
【実施例】以下、この発明に係るコレステロールエステ
ルの精製方法及びこの方法によって得られるコレステロ
ールエステルを含有する皮膚外用剤の効果を実施例を挙
げて一層明確なものとするが、この発明は以下の実施例
によって何ら限定されるものではない。尚、この実施例
でのコレステロールの定量は、全て化粧品原料基準の一
般試験法、不ケン化物測定法により、まず不ケン化物を
分離定量し、これを試料として化粧品原料基準ラノリン
アルコールの定量法によりコレステロールの定量を行っ
た。
【0015】
【精製実施例】(精製例1)不ケン 化物中のコレステロール含有量が28.5%のラノリ
ン100gにメチルエチルケトン200mlを加え、50〜60℃に3
0分間加温溶解させた後、5℃に冷却し、この温度を保ち
ながら24時間放置した。24時間後、濾紙を用いてろ過を
行い、析出物を分離した。分離した析出物を5℃に冷却
した少量のメチルエチルケトンで洗浄した後、ロータリ
ーエバポレーターにてメチルエチルケトンを減圧留去
し、同様の操作を2回繰り返し行った後、粗コレステロ
ールエステル54gを得た。得られた粗コレステロールエ
ステルの不ケン化物中のコレステロール含有量は44%で
あった。次いで、この粗コレステロールエステル10gを1
00mlのn−ヘキサンに溶解し、あらかじめ50gのシリカ
ゲルを充填しておいたカラム中へ通液させ、さらにn−
ヘキサン200mlを通液して得られたn−ヘキサン溶出液
をロータリーエバポレーターにて減圧留去し、再度、同
様にカラムに通液させてコレステロールエステル3.9gを
得た。このコレステロールエステルの不ケン化物中のコ
レステロール含有量は63.7%であった。
【0016】(精製例2)不ケン 化物中のコレステロール含有量が28.5%のラノリ
ン100gに酢酸エチル200mlを加え、50〜60℃に30分間加
温溶解させた後、5℃に冷却し、この温度を保ちながら2
4時間放置した。24時間後、濾紙を用いてろ過を行い、
析出物を分離した。分離した析出物を5℃に冷却した少
量の酢酸エチルで洗浄した後、ロータリーエバポレータ
ーにて酢酸エチルを減圧留去し、同様の操作を2回繰り
返し行った後、粗コレステロールエステル42gを得た。
得られた粗コレステロールエステルの不ケン化物中のコ
レステロール含有量は45%であった。次いで、得られた
粗コレステロールエステル10gを100mlの石油エーテルに
溶解し、あらかじめ50gのシリカゲルを充填しておいた
カラム中へ通液し、さらに石油エーテル200mlを通液し
て、得られた石油エーテル溶出液をロータリーエバポレ
ーターにて減圧留去した後、再度同様にカラムに通液さ
せて、コレステロールエステル3.9gを得た。またこのコ
レステロールエステルの不ケン化物中のコレステロール
含有量は61.6%であった。
【0017】(精製例3)不ケン 化物中のコレステロール含有量が30.1%のラノリ
ン100gに酢酸エチル200mlを加え50〜60℃に30分間加温
溶解させた後、5℃に冷却し、この温度を保ちながら24
時間放置した。24時間後、濾紙を用いてろ過を行い、析
出物を分離した。分離した析出物を5℃に冷却した少量
の酢酸エチルで洗浄した後、ロータリーエバポレーター
にて酢酸エチルを減圧留去し、同様の操作を2回繰り返
して、粗コレステロールエステル47gを得た。この粗コ
レステロールエステルの不ケン化物中のコレステロール
含有量は41%であった。次いで、得られた粗コレステロ
ールエステル10gを100mlのn−ヘキサンに溶解し、あら
かじめ50gのシリカゲルを充填しておいたカラム中へ通
液し、さらにn−ヘキサン200mlを通液して得られたn
−ヘキサン溶出液をロータリーエバポレーターにて減圧
留去した後、再度同様にカラムに通液させて、コレステ
ロールエステル3.9gを得た。得られたコレステロールエ
ステルの不ケン化物中のコレステロール含有量は63.2%
であった。
【0018】(精製例4)不ケン 化物中のコレステロール含有量が30.1%のラノリ
ン100gにメチルエチルケトン200mlを加え、55〜65℃に3
0分間加温溶解させた後、5℃に冷却し、この温度を保ち
ながら24時間放置した。24時間後濾紙を用いてろ過を行
い、析出物を分離した。分離した析出物を10℃に冷却し
た少量のメチルエチルケトンで洗浄した後、ロータリー
エバポレーターにてメチルエチルケトンを減圧留去し、
同様の操作を3回繰り返して、粗コレステロールエステ
ル27gを得た。得られた粗コレステロールエステルの不
ケン化物中のコレステロール含有量は47.5%であった。
次いで、得られた粗コレステロールエステル10gを100ml
のn−ヘキサンに溶解し、あらかじめ50gの活性アルミ
ナを充填しておいたカラム中へ通液し、さらにn−ヘキ
サン200mlを通液して得られたn−ヘキサン溶出液をロ
ータリーエバポレーターにて減圧留去した後、再度同様
にカラムに通液させてコレステロールエステル4.1gを得
た。得られたコレステロールエステルの不ケン化物中の
コレステロール含有量は79.5%であった。
【0019】(精製例5)不ケン 化物中のコレステロール含有量が25.4%のウール
グリース100gにメチルエチルケトン200mlを加え、55〜6
5℃に30分間加温溶解させた後、5℃に冷却し、この温度
を保ちながら24時間放置した。24時間後、濾紙を用いて
ろ過を行い、析出物を分離した。分離した析出物を10℃
に冷却した少量のメチルエチルケトンで洗浄した後、ロ
ータリーエバポレーターにてメチルエチルケトンを減圧
留去した後、同様の操作を3回繰り返して、粗コレステ
ロールエステル39gを得た。得られた粗コレステロール
エステルの不ケン化物中のコレステロール含有量は43.4
%であった。次いで、この粗コレステロールエステル10
gを100mlのn−ヘキサンに溶解し、あらかじめ50gの珪
酸マグネシウムを充填しておいたカラム中へ通液し、さ
らにn−ヘキサン200mlを通液して得られたn−ヘキサ
ン溶出液をロータリーエバポレーターにて減圧留去した
後、再度同様にカラムに通液させてコレステロールエス
テル3.9gを得た。得られたコレステロールエステルの
ケン化物中のコレステロール含有量は62.7%であった。
【0020】(精製例6)不ケン 化物中のコレステロール含有量が28.8%の酢酸ラ
ノリン100gにメチルエチルケトン200mlを加え、50〜60
℃に30分間加温溶解させた後、−10℃に冷却し、この温
度を保ちながら24時間放置した。24時間後濾紙を用いて
ろ過を行い、析出物を分離した。分離した析出物を−10
℃に冷却した少量のメチルエチルケトンで洗浄した後、
ロータリーエバポレーターにてメチルエチルケトンを減
圧留去した後、同様の操作を2回繰り返して粗コレステ
ロールエステル31gを得た。得られた粗コレステロール
エステルの不ケン化物中のコレステロール含有量は45.5
%であった。次いで、得られた粗コレステロールエステ
ル10gを100mlのn−ヘキサンに溶解し、あらかじめ50g
の珪酸マグネシウムを充填しておいたカラム中へ通液
し、さらにn−ヘキサン200mlを通液して得られたn−
ヘキサン溶出液をロータリーエバポレーターにて減圧留
去した後、再度同様にカラムに通液させてコレステロー
ルエステル4.1gを得た。得られたコレステロールエステ
ルの不ケン化物中のコレステロール含有量は63.6%であ
った。
【0021】(精製例7)不ケン 化物中のコレステロール含有量が28.4%のラノリ
ンを前記精製例6と同様のメチルエチルケトンを溶媒と
する溶剤分別結晶法により精製し、不ケン化物中のコレ
ステロール含有量が41.1%の硬質ラノリンを得た。この
硬質ラノリン10gを100mlのn−ヘキサンに溶解し、あら
かじめ50gの珪酸マグネシウムを充填しておいたカラム
中へ通液し、さらにn−ヘキサン200mlを通液して得ら
れたn−ヘキサン溶出液をロータリーエバポレーターに
て減圧留去した後、再度同様にカラムに通液させて、コ
レステロールエステル4.7gを得た。このコレステロール
エステルの不ケン化物中のコレステロール含有量は65.2
%であった。
【0022】(精製例8)不ケン 化物中のコレステロール含有量が29.7%のラノリ
ン100gを1000mlのn−ヘキサンに溶解し、あらかじめ50
0gの活性アルミナを充填しておいたカラム中へ通液し、
さらにn−ヘキサン2000mlを通液して得られたn−ヘキ
サン溶出液をロータリーエバポレーターにて減圧留去し
た後、再度同様にカラムに通液させて粗コレステロール
エステル43.3gを得た。この粗コレステロールエステル
不ケン化物中のコレステロール含有量は44.3%であっ
た。次いで、この粗コレステロールエステル10gにメチ
ルエチルケトン20mlを加え、55〜65℃に30分間加温溶解
し、これを5℃に冷却した後、5℃にて24時間放置した。
24時間後濾紙を用いてろ過を行い、析出物を分離した。
分離した析出物を5℃に冷却した少量のメチルエチルケ
トンで洗浄した後、ロータリーエバポレーターにてメチ
ルエチルケトンを減圧留去した後、同様の操作を3回繰
り返してコレステロールエステル2.8gを得た。このコレ
ステロールエステルの不ケン化物中のコレステロール含
有量は67.7%であった。
【0023】
【配合実施例】(配合例1〜8及び比較例1〜3) 前記精製例1〜8で得られたコレステロールエステルを
用いて表1に示す処方に従ってそれぞれ配合例1〜8の
ハンドクリームを調製した。また、比較例としてラノリ
ン(商品名;スーパーラノリン(クローダジャパン
(株)製))、酢酸ラノリン(商品名;アセランJ(ク
ローダジャパン(株)製))、ラノリン脂肪酸コレステ
リル(商品名;YOFCO CLE-S(吉川製油(株)製))を
用いて表2に示す処方に従って比較例1〜3のハンドク
リームをそれぞれ調製した。
【表1】
【表2】
【0024】
【試験例】(試験例1) 前記配合例1〜8及び比較例1〜3にて調製されたハン
ドクリームを20〜30才の女子10名及び31才〜45才の女子
10名の計20人のパネラーに使用させて、その使用感に
関する官能試験を行った。試験方法は、各パネラーの手
をあらかじめ石鹸で洗い水洗し、十分水分を拭き取らせ
ておいた後、左手の甲に処方例1〜8及び比較例1〜3
のハンドクリームを約0.2gずつ塗布させて、右手で薄く
延ばした後、10分経過後の「しっとりさ」、「延び」に
ついての評価を問診でそれぞれ試験した。「しっとり
さ」については、非常にしっとりしているを5点、しっ
とりしているを4点、少ししっとりしているを3点、普
通を2点、しっとりしていないを1点とする5段階のグ
レードで評価させ、「延び」についても非常によく延び
るを5点、よく延びるを4点、延びるを3点、普通を2
点、延びないを1点とする5段階のグレードでそれぞれ
評価させ、その平均値を「しっとりさ」、「延び」の指
標とした。この結果を表3乃至表4に示す。
【0025】
【表3】
【表4】
【0026】(試験例2) (水分保持力試験) 前記配合例1乃至2、6乃至7及び比較例1にて調製さ
れたハンドクリーム約0.1gを前記同様のパネラーの左手
の甲にとり、右手の人差し指で15秒間擦り込ませた後、
皮表水分測定機(アミックグループ社製 スキコフ30
1)を用いて120分後の電気伝導度を測定した。測定箇
所は12箇所とし、その平均値を電気伝導度とした。得ら
れた電気伝導度から次式(数1)に従って水分保持力
(%)を算出した。この結果を表5に示す。
【数1】
【表5】
【0027】(試験例3) 前記精製例1〜8で得られたコレステロールエステルを
用いて表6に示す処方に従って配合例9〜16のバニシン
グクリームを調製した。また比較例としてラノリン(商
品名;スーパーラノリン(クローダジャパン(株)
製))、酢酸ラノリン(商品名;アセランJ(クローダ
ジャパン(株)製))、ラノリン脂肪酸コレステリル
(商品名;YOFCO CLE-S (吉川精油(株)製))を用い
て表7に示す処方に従って比較例4〜6のバニシングク
リームをそれぞれ調製した。得られたバニシングクリー
ムについて、前記試験例1と同様の方法で、「しっとり
さ」、「のび」についてパネラーによる試験を行った。
この結果を表8乃至表9に示す。
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【0028】(試験例4) 前記精製例1〜8で得られたコレステロールエステルを
用いて表10に示す処方に従って配合例17〜24の乳液を調
製した。また比較例としてラノリン(商品名;スーパー
ラノリン(クローダジャパン(株)製))、酢酸ラノリ
ン(商品名;アセランJ(クローダジャパン(株)
製))、ラノリン脂肪酸コレステリル(商品名;YOFCO
CLE-S (吉川精油(株)製))を用いて表11に示す処方
に従って比較例7〜9の乳液を調製した。得られた乳液
について、前記試験例1と同様の方法で、「しっとり
さ」、「のび」についてパネラーによる試験を行った。
この結果を表12乃至表13に示す。
【表10】
【表11】
【表12】
【表13】
【0029】表3乃至4及び表8乃至9、表12乃至13の
結果から明らかな如く、精製例で得られたコレステロー
ルエステルを処方したハンドクリームやバニシングクリ
ーム、乳液では、比較例のものよりも、しっとりさや伸
びなどの使用感が極めて優れていることが判る。また、
表5の結果から明らかな如く、精製例で得られたコレス
テロールを処方したハンドクリームでは、比較例のもの
よりも水分保持力が極めて優れていることが判る。
【0030】
【発明の効果】以上詳述した如く、この発明はウールグ
リース、ラノリン又はラノリン誘導体の中から選択さ
れ、その不ケン化物中のコレステロール含有量が少なく
とも25%以上である原料油脂から溶剤分別結晶法とカ
ラムクロマト法との組み合わせにより不ケン化物中のコ
レステロール含有量が50%以上であるコレステロール
エステルを精製してなることを特徴とするコレステロー
ルエステルの精製方法及びこの方法によって得られる
ケン化物中のコレステロール含有量が少なくとも50%
以上であるコレステロールエステルを含有してなること
を特徴とする皮膚外用剤であるから前記実施例、試験例
の結果より明らかな如く、不ケン化物中のコレステロー
ル含有量が極めて高いコレステロールエステルを天然の
ウールグリースやラノリン等から、直接、簡便且つ高収
率で分離、精製することができる優れた方法であるとと
もに、皮膚に潤いを与え、細胞間脂質として重要な作用
を発揮するコレステロールエステルを配合した、しっと
り感や水分保持力等に極めて優れた皮膚外用剤となる効
果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07J 75/00 C07J 75/00 C11B 3/00 C11B 3/00 3/10 3/10 7/00 7/00 (56)参考文献 特開 昭53−36507(JP,A) 特開 昭53−61604(JP,A) 特開 昭57−122099(JP,A) 特開 昭60−239406(JP,A) 特公 昭29−5533(JP,B1) 特公 昭31−5376(JP,B1) 化学大辞典編集委員会,化学大辞典9 (縮刷版),日本,共立出版株式会社, 1964年 3月15日,p.463 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C11B 1/00 - 15/00 C11C 1/00 - 5/02 A61K 7/00 - 7/50

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウールグリース、ラノリン又はラノリン
    誘導体の中から選択され、その不ケン化物中のコレステ
    ロール含有量が少なくとも25%以上である原料油脂か
    ら溶剤分別結晶法とカラムクロマト法との組み合わせに
    より不ケン化物中のコレステロール含有量が50%以上
    であるコレステロールエステルを精製してなることを特
    徴とするコレステロールエステルの精製方法。
  2. 【請求項2】 ウールグリース、ラノリン又はラノリン
    誘導体の中から選択され、その不ケン化物中のコレステ
    ロール含有量が少なくとも25%以上である原料油脂か
    ら溶剤分別結晶法とカラムクロマト法との組み合わせに
    より精製されてなる不ケン化物中のコレステロール含有
    量が50%以上であるコレステロールエステルを含有し
    てなることを特徴とする皮膚外用剤。
  3. 【請求項3】 前記コレステロールエステルがラノリン
    又はその誘導体であることを特徴とする請求項2に記載
    の皮膚外用剤。
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