JPH11228593A - トール油ステロールの精製方法 - Google Patents

トール油ステロールの精製方法

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JPH11228593A
JPH11228593A JP5295898A JP5295898A JPH11228593A JP H11228593 A JPH11228593 A JP H11228593A JP 5295898 A JP5295898 A JP 5295898A JP 5295898 A JP5295898 A JP 5295898A JP H11228593 A JPH11228593 A JP H11228593A
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sterol
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oil sterol
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Youichirou Ezaki
陽一郎 恵崎
Takayuki Abe
孝之 安部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トール油中性成分からトール油ステロール
を、高純度かつ高い回収率で容易に精製する方法を提供
すること。 【解決手段】 トール油中性成分に、メタノール、含水
メタノール、含水エタノールおよび含水プロパノールか
ら選ばれるいずか少なくとも1種の溶媒を、当該溶媒の
常圧における沸点を超える温度で接触させた溶液から、
当該溶媒に溶解しない不溶物を分離した後、その残存溶
液からトール油ステロールを晶析、ろ過する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トール油ピッチア
ルカリ加水分解物やトール油スキミングから抽出される
ステロール類、ジテルペンアルコール類、直鎖アルコー
ルなどを含むアルコール成分(以下、トール油中性成分
という)から、高純度のステロール類を得るトール油ス
テロールの精製方法に関する。精製されたトール油ステ
ロールは医薬原料、化粧品原料、工業原料として有用で
ある。
【0002】
【従来の技術】トール油ピッチアルカリ加水分解物やト
ール油スキミングから抽出されるトール油中性成分に
は、一般的に、ベータシトステロール、ベータシトスタ
ノール、カンペステロール、カンペスタノールやスティ
グマステロール等のステロール類(以下トール油ステロ
ールという)が約25〜50重量%程度、ピマロール、
サンダラコピマロール、イソピマロール、パラストラー
ル、アビエタノール、デヒドロアビエタノールやネオア
ビエタノール等の炭素数20のレジンアルコール類が5
〜15重量%程度、および1−エイコサノール、1−ド
コサノールや1−テトラコサノール等のワックスアルコ
ール類が5〜15重量%程度含まれている(Jour.Ame.O
il Chem.Soc.Vol.52 334-338 (1975))。また、前記例
示の化合物以外に、トール油中性成分には、黒色の粘調
油状物または固形物、その他着色成分として種々雑多な
化合物または高分子量物等が含まれており、その組成は
複雑である。
【0003】かかるトール油中性成分から、トール油ス
テロールを分離する方法としては、たとえば、蒸留によ
る精製法がある(特公昭55−44120号公報)。し
かし、蒸留による精製法では、目的化合物であるトール
油ステロールの沸点が高いため、夾雑する高分子量物等
の着色成分と分離するためには、高真空・高温下での蒸
留が不可欠であり、熱分解による回収率の低下を避けら
れない。また、蒸留のみでは高純度のステロールを得る
ことができず、最終的に再結晶などの操作が必要であ
る。
【0004】また、トール油中性成分から、トール油ス
テロールを分離する方法としては、溶媒を用いた再結晶
法がある。再結晶法は、通常、単一または複合溶媒を用
い、精製しようとする目的化合物の温度による溶解度差
や溶媒に対する溶解度の差を利用した晶析により精製が
行われる。たとえば、トール油中性成分からトール油ス
テロールを再結晶させる選択性の高い溶媒としてメタノ
ールをあげることができる。しかし、トール油ステロー
ルのメタノールへの溶解度は、メタノールの沸点におい
ても低い。そのため、高純度の精製を目的とした再結晶
には多量のメタノールが必要であり、回収率向上のため
には、濃縮操作が必要となり、商業的生産性に劣る。ト
ール油ステロールの精製には、混在するワックスアルコ
ール等の化合物の除去も必要であるが、メタノール以外
の溶媒を用いた場合、トール油ステロールとワックスア
ルコール等の化合物の溶媒に対する溶解度が近似してい
ることから、その分離は難しくトール油ステロールの純
度を高めるためには、回収率を下げて再結晶を複数回を
行う必要があり、この点でも総合的な回収率に問題があ
る。
【0005】また、ケトン系溶媒またはハロゲン系溶媒
にトール油中性成分を60℃で接触させ、当該溶媒に溶
解しない不溶物をろ過し、ろ液の溶媒を蒸発させた乾燥
物を、さらにメタノールで1時間煮沸後、ろ過して、ト
ール油ステロールを得るという方法が知られている(米
国特許第3691211号明細書、米国特許第4524
024号明細書)。しかし、これらの方法は操作が煩雑
であり、しかも2種類の溶媒が必要であり工業的に満足
できるものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、トール油中
性成分からトール油ステロールを、高純度かつ高い回収
率で容易に精製する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、トール油中性成分
の再結晶溶媒として以下に示す特定の溶媒を用い、しか
も以下に示す特定の操作条件を採用することにより前記
課題を解決できることを見出し、本発明をするに到っ
た。
【0008】すなわち本発明は、トール油中性成分に、
メタノール、含水メタノール、含水エタノールおよび含
水プロパノールから選ばれるいずか少なくとも1種の溶
媒を、当該溶媒の常圧における沸点を超える温度で接触
させた溶液から、当該溶媒に溶解しない不溶物を分離し
た後、その残存溶液からトール油ステロールを晶析、ろ
過することを特徴とするトール油ステロールの精製方法
に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で用いるトール油中性成分
は、トール油ピッチのアルカリ加水分解物やトール油ス
キミングから得られるアルコール成分であり、ステロー
ル類、ジテルペンアルコール類、直鎖アルコールなどを
含む。なお、トール油中性成分の抽出方法は、各種方法
を採用できる(Jour.Amer.Oil Chem.Soc.Vol.52 334-33
8 (1975),米国特許明細書第3691211号,米国特
許明細書第4524024号等)。
【0010】本発明の精製法では、前記トール油中性成
分を、まず、メタノール、含水メタノール、含水エタノ
ールおよび含水プロパノールから選ばれるいずか少なく
とも1種の溶媒に接触させ、当該溶媒に溶解しない着色
成分を分離する。これらの溶媒は1種を単独でまたは2
種以上を混合して使用できるが、工業化を考えた場合、
前記溶媒は単一組成の溶媒が望ましい。特に、メタノー
ルが好適である。前記含水溶媒の含水率は、トール油中
性成分と接触した際に、トール油ステロールが溶媒に溶
解し、着色成分が不溶物になってそれそれを分離できる
ものであれば、その割合は特に制限されないが、含水メ
タノールの含水率としては20重量%程度以下、含水エ
タノールおよび含水プロパノールの含水率としては10
〜40重量%程度が望ましい。なお、前記例示以外の溶
媒では、着色成分の高分子量物等がトール油ステロール
とともに溶媒に溶解するため、トール油中性成分から着
色成分を分離するのが難しい。水を含まないエタノー
ル、イソプロパノールを用いた場合でさえも同様であ
る。
【0011】前記溶媒の使用量は溶剤の種類、溶解時の
温度によって異なるが、トール油中性成分に対し100
〜1500重量%程度用いるのが好ましい。溶媒の使用
量が100重量%に満たない場合には、トール油ステロ
ールをすべて溶解し難く、一方1500重量%を超えて
使用しても問題はないが溶媒コスト、回収コスト等を考
えると優位性はない。これらのことを考慮すれば、溶媒
の使用量は200重量%以上がより好ましく、また70
0重量%以下がより好ましい。
【0012】本発明では、かかる溶媒のトール油中性成
分への接触を、使用する溶媒の常圧における沸点を超え
る温度で行なう。当該温度でトール油中性成分は溶媒に
接触した場合に、トール油ステロールの溶媒に対する溶
解度が高くなる。一方、トール油中性成分に含まれてい
る着色成分は溶媒に溶解しない不溶物(黒色タール状
物)として溶液と分離した状態として存在する。これら
不溶物は、液状のためデカンテーション等の手法で容易
にトール油ステロールを含む溶液と分離できる。かかる
操作により、トール油中性成分中の着色成分が除去さ
れ、トール油ステロールの精製が容易になる。なお、前
記温度以下では溶媒に対するトール油ステロールの溶解
度が非常に低いため、多量の溶媒を用いる必要があり、
回収率が著しく低下する。
【0013】また、トール油中性成分に溶媒を接触させ
る温度は、使用する溶媒の常圧における沸点を超える温
度であれば特に制限はないが、70〜170℃の範囲内
とするのが好ましい。さらに好ましくは80℃以上、1
30℃以下である。なお、温度が高ぎると、着色成分が
トール油ステロールとともに溶媒に溶解し易くなり、着
色成分の選択的な分離が難しい。かかる操作は一般的に
加圧状態になるため、密閉容器中で行われる。
【0014】上記のようにして不溶物を除いた残存溶液
は、適当な温度まで冷却するとトール油ステロールの結
晶が析出してくる。冷却時には、適当量の溶剤を留去し
てもよい。析出した結晶はろ過する。晶析、ろ過する時
の温度は特に制限はないが、50℃以上が望ましい。5
0℃より低い温度で晶析、ろ過を行なうと、ワックスア
ルコール等がトール油ステロールとともに析出し得られ
るトール油ステロールの純度が低下するおそれがある。
【0015】ろ過されたトール油ステロールは、通常、
洗浄される。通常、洗浄溶媒には、前記接触と同じ溶媒
を用いる。洗浄溶剤の使用量は特に制限されないが、通
常、得られたトール油ステロールの50〜200重量%
程度である。得られたトール油ステロールは適当な方法
で乾燥される。
【0016】このようにしてトール油中性成分から精製
されたトール油ステロールは、通常、85〜97重量%
の純度を有する。また、トール油ステロールの回収率は
原料のトール油ステロール含有量および晶析、ろ過条件
にもよるがよるが、通常20〜95%である。また、ろ
過により得られたろ液からは、簡単な蒸留でほとんどの
溶媒を回収できる。
【0017】また、ろ液から溶媒を除去した残部には、
トール油ステロールがなお含まれているため、当該残部
に減圧蒸留操作を行なうことによってトール油ステロー
ルを回収できる。減圧蒸留は、低沸点のレジンアルコー
ルやワックスアルコールを除去し、残査としてトール油
ステロールを回収する。減圧蒸留操作はトール油ステロ
ールに対する熱履歴を最小とするフラッシュ蒸留法、薄
膜蒸留法が望ましい。トール油ステロールを含む前記ろ
液残部には、前記選択的な不溶物分離操作を既に行なっ
ていることから、高分子量物等の着色成分を殆ど含んで
おらずトール油ステロールを高純度で回収できる。回収
したトール油ステロールを合せることにより総合的な回
収率を向上できる。留去されたレジンアルコール及びワ
ックスアルコールは適切な蒸留塔を併設することで純度
よく分離でき副産物として利用できる。
【0018】
【発明の効果】本発明の精製方法によれば、晶析、ろ過
する前に高分子量物等の着色成分が既に除去されている
ことから、トール油中性成分から高純度のトール油ステ
ロールを効率よく精製できる。晶析、ろ過後のろ液にも
着色成分を殆ど含まないため、はレジンアルコールおよ
びワックスアルコールを留去することによりトール油ス
テロールを回収できる。
【0019】
【実施例】以下に実施例および比較例をあげて本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定
されるものではない。
【0020】実施例1 撹拌装置、温度計および下部に取出し口を備えたガラス
製の耐圧反応器にトール油中性成分(水酸基価149,
トール油ステロール含有率45重量%)100gとメタ
ノール300gを入れ、密閉した後、90℃に加温し
た。30分撹拌後、撹拌を停止し5分後、下部の取り出
し口より、底部に沈殿した不溶の黒色タール状物を抜き
出した。撹拌を再開し反応容器内を65℃まで冷却し結
晶を析出させた。このスラリーを65℃に保温した耐圧
ろ過器に移し結晶をろ別した。30gの沸騰メタノール
を加え洗浄後、乾燥を行ない21gの結晶を得た。得ら
れた結晶のトール油ステロールの純度は96重量%であ
った(回収率44.8%)。
【0021】また、得られたろ液および洗浄液を併せた
後、メタノールを蒸留除去し、66gの粘調な固体を得
た。これには35重量%のトール油ステロールが含有さ
れていた。これに減圧蒸留を行ない留分1として8.5
g(1torr、146〜182℃、水酸基価176)
および留分2として11g(1toor、182〜24
0℃、水酸基価151)を得た。留分1、2にはトール
油ステロールは含まれていなかった。蒸留残さとして4
6gを得た。蒸留残さにはトール油ステロールが49重
量%含まれていた。
【0022】なお、トール油ステロールの含有率は、分
析サンプルをテトラヒドロフラン−メタノール混合溶媒
に溶解し、ガスクロマトグラフィー分析により行なっ
た。内部標準物質としてデルタ−4−アンドロステン−
3、17−ジオン(東京化成(株)製、純度99.5
%)を用い、純粋なトール油ステロールによりあらかじ
め検量線を作成しておき含有率を求めた。キャピラリー
カラム:SAC−5(スペルコ社製)。液相厚 25ミ
クロン、内径0.25mm×30m。
【0023】実施例2 撹拌装置、温度計および下部に取出し口を備えたガラス
製の耐圧反応器にトール油中性成分(水酸基価149,
トール油ステロール含有率45重量%)100gとメタ
ノール500gを入れ、密閉した後、90℃に加温し
た。30分撹拌後、撹拌を停止し5分後、下部の取り出
し口より、底部に沈殿した不溶の黒色タール状物を抜き
出した。撹拌を再開し反応容器内を55℃まで冷却し結
晶を析出させた。このスラリーを55℃に保温した耐圧
ろ過器に移し結晶をろ別した。30gの沸騰メタノール
を加え洗浄後、乾燥を行ない結晶14.2gを得た。得
られた結晶のトール油ステロールの純度は97重量%で
あった(回収率30.6%)。
【0024】実施例3 撹拌装置、温度計および下部に取出し口を備えたガラス
製の耐圧反応器にトール油中性成分(水酸基価149,
トール油ステロール含有率45重量%)100g、イソ
プロパノール350gおよび水150gを入れ、密閉し
た後、110℃に加温した。30分撹拌後、撹拌を停止
し5分後、下部の取り出し口より、底部に沈殿した不溶
の黒色タール状物を抜き出した。撹拌を再開し反応容器
内を80℃まで冷却し結晶を析出させた。このスラリー
を80℃に保温した耐圧ろ過器に移し結晶をろ別した。
これに80℃の70gの含水イソプロパノール(イソプ
ロパノール70重量%)を加え洗浄、乾燥を行ない結晶
19gを得た。得られた結晶のトール油ステロールの純
度は96重量%であった(回収率40.5%)。
【0025】実施例4 撹拌装置、温度計および下部に取出し口を備えたガラス
製の耐圧反応器にトール油中性成分(水酸基価149、
トール油ステロール含有率45重量%)100gとメタ
ノール500gを入れ、密閉した後、80℃に加温し
た。30分撹拌後、撹拌を停止し5分後、下部の取り出
し口より、底部に沈殿した不溶の黒色タール状物を抜き
出した。撹拌を再開し反応容器内を25℃まで冷却し結
晶を析出させた。このスラリーをろ過器に移し結晶をろ
別した。この結晶を70gメタノールで洗浄後、乾燥し
結晶47.5gを得た。得られた結晶のトール油ステロ
ールの純度は82重量%であった(回収率86.6
%)。
【0026】比較例1 撹拌装置、温度計および下部に取出し口を備えた反応器
にトール油中性部(水酸基価149、トール油ステロー
ル含有率45重量%)100gとメタノール500gを
入れ、加温し常圧で沸騰、1時間還流させた。不溶物は
黒色固体状物となり、これをデカンテーションにより除
き、得られたメタノール溶液を250gまで常圧で濃縮
すると結晶が析出しスラリーが得られた。これを65℃
に保温したろ過器に移し結晶をろ別した。これに20g
の沸騰メタノールを加え洗浄後乾燥を行ない結晶8.8
gを得た。得られた結晶のトール油ステロールの純度は
92重量%であった(回収率18.0%)。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トール油中性成分に、メタノール、含水
    メタノール、含水エタノールおよび含水プロパノールか
    ら選ばれるいずか少なくとも1種の溶媒を、当該溶媒の
    常圧における沸点を超える温度で接触させた溶液から、
    当該溶媒に溶解しない不溶物を分離した後、その残存溶
    液からトール油ステロールを晶析、ろ過することを特徴
    とするトール油ステロールの精製方法。
  2. 【請求項2】 溶媒がメタノールである請求項1記載の
    精製方法。
  3. 【請求項3】 トール油中性成分と溶媒との接触を加圧
    下に行なう請求項1または2記載の精製方法。
  4. 【請求項4】 晶析、ろ過温度が50℃以上である請求
    項1、2または3記載の精製方法。
  5. 【請求項5】 晶析、ろ過工程において生じたろ液から
    溶媒を除去し、さらに蒸留によってトール油ステロール
    成分を回収する請求項1、2、3または4記載の精製方
    法。
JP5295898A 1998-02-17 1998-02-17 トール油ステロールの精製方法 Pending JPH11228593A (ja)

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EP0990662A1 (en) 2000-04-05
WO1999041272A1 (fr) 1999-08-19
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