JPH06329510A - エアゾール殺虫剤及び殺虫方法 - Google Patents

エアゾール殺虫剤及び殺虫方法

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JPH06329510A
JPH06329510A JP5144419A JP14441993A JPH06329510A JP H06329510 A JPH06329510 A JP H06329510A JP 5144419 A JP5144419 A JP 5144419A JP 14441993 A JP14441993 A JP 14441993A JP H06329510 A JPH06329510 A JP H06329510A
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aerosol insecticide
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 噴射面で液が垂れることがなく、そこに十分
保留されて、有効に作用することにより、衛生害虫やア
リ、白アリを有効にかつ長期間にわたって駆除、防除す
るエアゾール殺虫剤を得る。 【構成】 ピレスロイド系殺虫成分を溶剤に混合した原
液に噴射剤を配合してなるエアゾール殺虫剤において、
ラウリン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノ
ールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミド、モノ
ステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸ポ
リエチレングリコール1000、ジステアリン酸ポリエ
チレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリコー
ルよりなる群から選ばれた少なくとも1種の常温で固体
の非イオン界面活性剤を含む界面活性剤及びアルコール
系溶剤を含有することを特徴とするエアゾール殺虫剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアゾール殺虫剤及び
殺虫方法に関し、特に垂直な面に噴射塗布しても殺虫効
力が高く、適用効率の良い、衛生害虫やアリ、白アリに
対して有効なエアゾール殺虫剤、及びそのエアゾール殺
虫剤と樹脂蒸散剤を併用する殺虫方法に関する。
【従来の技術】従来、エアゾール殺虫剤は、殺虫剤の適
用手段の中、衛生害虫などに直接的に適用できるために
適用効率が高い、通常油性溶剤を使用しているために油
溶性であって殺虫剤が早く作用して即効性が高い、噴射
剤等が早く蒸発するため吹き付けた場所を汚さない、エ
ルゾール缶から噴射させればよいため取扱いが非常に簡
単であるなどの利点があるために、極めて広く使用され
ている。しかし、エアゾール殺虫剤は、噴射剤により噴
射する関係で適用しようとする場所以外にも流れてしま
い、また噴射後においても溶剤や噴射剤の速やかな蒸発
に伴って一緒に蒸散してしまう分があるために、適用場
所に十分な量の殺虫剤が残存せず、噴射時でも十分な殺
虫効果を生じないことや、また十分期待したような残留
効果を生じないことがある。
【0002】また、エアゾール殺虫剤を、ベニヤ板、布
あるいは紙等の殺虫剤液が内部に浸透してしまう材質面
へ噴射塗布した場合には、噴射塗布された殺虫液の大半
が塗布面から内部に浸透してしまい、殺虫剤液を噴射塗
布したにもかかわらず、実際には害虫と噴射塗布された
殺虫剤液との接触が少なくなり、殺虫駆虫効果が激減し
てしまうという問題があり、その点を考慮して、噴射塗
布面に殺虫剤液が保留されるようにするため、エアゾー
ル殺虫剤の液中にシリカ、タルク等の不溶性微粉末を混
合しておき、液と一緒に噴射する方法が提案されてい
る。ところが、これらの不溶性微粉末は、不溶性である
ことと、液との混合性が悪いため、使用時に良く振って
十分混合するようにしなければならず、また細い噴射ノ
ズルを詰めるという問題を生じるので、実用性が低い。
【0003】そこで、特開昭63−52601号のエア
ゾール式殺虫駆虫剤組成物では、常温で固体の物質であ
って、その液中に均一に溶解し、噴射された際に固体と
して析出する非極性物質を含有させることにより、前記
の欠点を解消させた。この常温で固体の物質である非極
性物質としては、具体的には、炭素数10〜15の脂環
式炭化水素、炭素数9〜15の1,3,5−トリオキサ
ン類、芳香族化合物類で、その他、ろう状固体として
は、n−オクタデカン、n−ノナデカン、n−エイコサ
ン等の炭素数18以上の鎖状飽和炭化水素類、固形パラ
フイン等が挙げられ、非昇華性の結晶性固体としては、
ジブチルヒドロキシトルエン、カプロラクタム等が挙げ
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、噴射され
た際に殺虫効果の高く、かつ持続性があるエアゾール式
殺虫剤を得るために種々研究したところ、特にアリの被
害が問題となっている電話線端子箱における殺虫につい
て研究してきたところ、従来の技術ではアリによる被害
を長期間にわたって防止するような持続的な効果を期待
しえないことを知った。従来のアリによる被害の原因の
1つは、アリが蟻酸を出すためにそれにより機器や電話
線等に腐食が生ずることにある。前記の特開昭63−5
2601号の技術においては、添加される非極性物質は
確かに薬剤を噴射した箇所において、薬剤が不溶性微粉
末に付着し、浸透性の材質の塗布面からその内部への浸
透するのが妨げられて、薬剤が塗布面に止まるという作
用があるが(前記公報第2頁第3欄第2〜7行)、添加
された非極性物質は前記したように例えばろう状固体で
あって、これらの物質は薬剤を通しにくいものであるか
ら、その内部に薬剤が包蔵された場合には、むしろその
薬剤が外へでにくいために薬剤のの作用をさせないよう
に働くものである。このものにおいては、薬剤を担持す
る作用はするものの、その表面にある薬剤しか有効に作
用に関与することができるだけであって、効率の低いも
のである。
【0005】このような状態になっている理由を考えて
みると、前記の技術では薬剤の溶剤として親油性の有機
溶剤を用いて原液とすることを前提としており、かつ噴
射剤として液化石油ガスが通常使用されているため、そ
れらの関係でその親油性の有機溶剤や液化石油ガスに可
溶性の物質として「非極性物質」が用いられたものと考
えられる。前記技術においても、常温固体であっても極
性の高い物質は、噴射剤あるいは溶剤との相溶性が悪
く、均一に溶解させるのには僅かしか溶けないので好ま
しくないとしている。しかしながら、前記の「非極性物
質」は、前述したように内部の薬剤を包蔵してしまって
薬剤の有効な作用をかなり減殺しているので、薬剤を保
留する作用をするとともに、薬剤の作用を助長する物質
を使用することができれば、その薬効を一層高めること
ができる。本発明は、噴射した場所に薬剤を保留する作
用をするとともに、薬剤の作用を助長することにより、
薬剤が極めて有効に作用するようにしたエアゾール殺虫
剤、及びそれを用いる殺虫方法を提供することを目的と
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の欠点
を解決するため、安定性に優れたエアゾール殺虫剤を開
発すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、特定の非イ
オン界面活性剤を用いた時に限って前記の目的を達成す
ることができることを知って、本発明に到達した。すな
わち、本発明者は、そのような作用をすることができる
殺虫効果の高いエアゾール殺虫剤を多数試験して、有効
な組合せを検討した結果、次の手段によって前記の目的
を達成した。
【0007】(1)ピレスロイド系殺虫成分を溶剤に混
合した原液に噴射剤を配合してなるエアゾール殺虫剤に
おいて、ラウリン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸
ジエタノールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミ
ド、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステア
リン酸ポリエチレングリコール1000、ジステアリン
酸ポリエチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレン
グリコールよりなる群から選ばれた少なくとも1種の常
温で固体の非イオン界面活性剤を含む界面活性剤を用い
てピレスロイド系殺虫成分をアルコール系溶剤に混合し
たことを特徴とするエアゾール殺虫剤。 (2)ピレスロイド系殺虫成分がエトフェンプロック
ス、レスメスリン、プロパスリン、デカメスリン、デル
タメスリン、フラメトリン、フタルスリン、ペルメトリ
ン、シペルメトリン、フェノトリン及びシェノトリンか
ら選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする前記
(1)記載のエアゾール殺虫剤。 (3)噴射剤がLPGであることを特徴とする前記
(1)記載のエアゾール殺虫剤。 (4)前記非イオン界面活性剤を0.05〜20重量%
含有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれ
か1項に記載のエアゾール殺虫剤。 (5)ピレスロイド系殺虫成分を0.01〜5重量%含
有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項
に記載のエアゾール殺虫剤。 (6)前記(1)のエアゾール殺虫剤と樹脂蒸散剤とを
併用することを特徴とする殺虫方法
【0008】本発明においては、ピレスロイド系殺虫成
分を含有する原液に噴射剤を配合してなるエアゾール殺
虫剤において、前記した非イオン界面活性剤の少なくと
も1種を含有することにより、安定で、長期間に亘って
優れた殺虫効果を発揮し得るものであり、時間の経過と
共に殺虫効果が低下することがない。このため、本発明
においては、前記の非イオン界面活性剤の少なくとも1
種を含む界面活性剤を含有することを必須の条件として
いる。前記非イオン界面活性剤以外の界面活性剤、ある
いは非イオン界面活性剤といえども前記の特定のもので
ないものを使用した場合には、安定状態を維持しうる均
一タイプとはならず、また殺虫成分の分解を十分抑制す
ることができず、従って本発明の目的を達し得ない。前
記の特定の非イオン界面活性剤は、常温で固体であり、
好ましい非イオン界面活性剤はpHがアルカリ性である
ものである。
【0009】本発明においては、使用する界面活性剤中
に、前記した特定の非イオン界面活性剤が50重量%以
上含有されていれば、それに混在する他の界面活性剤の
種類とは無関係に本発明の目的を達成しうる。もし、前
記した特定の非イオン界面活性剤が50重量%より少な
くなると本発明の目的が達せられなくなる。前記した特
定の非イオン界面活性剤と混合して使用される界面活性
剤としては、公知のものを広く使用することができる。
例えば、ポリオキシエチレンスチレン化フェノール、ポ
リオキシエチレンポリプロピレングリコールモノオレエ
ート、ポリエチレングリコールモノオレエート、ポリオ
キシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエ
チレンヒマシ油、塩化ベンザルコニウム、ジオクチルス
ルホサクシネートソーダ塩、ポリエチレングリコールオ
クチルフェニルエーテル、HLBが9〜14以外のポリ
オキシエチレンプロピレンセチルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンモノオレエート等を例示できる。
【0010】本発明のエアゾール殺虫剤中に含有される
べき、前記した特定の非イオン界面活性剤の量として
は、特に限定がなく、広い範囲から適宜選択できるが、
好ましくはその殺虫剤全体の0.05〜20重量%であ
り、4〜10重量%が好ましく、5重量%が特に好まし
い。また、そのエアゾール殺虫剤中に含有されることが
できる界面活性剤全体の量としては、特定の非イオン界
面活性剤の量が前記の条件満たしていればよく、それに
付加した量で、エアゾール殺虫剤として使用する上で支
障のない量であればよい。界面活性剤の含有量が多すぎ
ると粘稠な液となり、噴射が困難な状態となり、また少
な過ぎると可溶化効果が低下し、本発明の所期の効果を
発揮し得なくなる。
【0011】本発明で使用されるピレスロイト系殺虫成
分としては、公知のものを広く使用することができ、例
えば、エトフェンプロックス、レスメトリン、プロパス
リン、デカメスリン、デルタメスリン、フラメトリン、
フタルスリン、ペルメトリン、プラレトリン、ベンフル
スリン、フェンフルスリン、シペルメトリン、フェノト
リン、シフェノトリン等の天然もしくは合成のピレスロ
イド系殺虫成分、これらの立体異性体、光学異性体、誘
導体、類縁体等を挙げることができる。
【0012】
【化1】
【0013】また、その殺虫成分には、上記の式で表さ
れる1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニルアルコ
ールと、2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパン
カルボン酸、2,2−ジメチル−3−(2′,2′−ジ
クロロビニル)シクロプロパン−1−カルボン酸及び
2,2−ジメチル−(2′−メチル−1′−プロペニ
ル)シクロプロパンカルボン酸からなる群から選ばれた
酸とのエステルも包含される。本エアゾール殺虫剤中に
配合されるピレスロイド系殺虫成分の量としては、特に
限定がなく、広い範囲から適宜選定することができる
が、通常0.01〜5%、好ましくは0.05〜1%と
するのがよい。このような殺虫成分の量が多すぎると、
均一性を保ために使用する非イオン界面活性剤の添加量
を多くしなければならず、そのために粘稠な液となり、
好ましくない。また少な過ぎると、十分な殺虫効果が発
揮されず、好ましくない。
【0014】前記ピレスロイド系殺虫成分と前記非イオ
ン界面活性剤、さらにはそれに一緒に添加するたの界面
活性剤とから原液を形成するさいに、溶剤としてアルコ
ール系の溶剤を必要量添加する。そのアルコール系の溶
剤としては、噴射されたときになるべく早く蒸発するも
のであることが好ましい。そして、この殺虫剤を適用箇
所に噴射して塗布した際に、塗布した液が垂れないよう
な状態になるようなものであることが好ましい。そのよ
うなアルコール系溶剤としては、例えばメタノール、エ
タノール、イソプロパノールのような低級アルコールが
好適である。また、そのアルコール系溶剤の使用量は適
宜選択して決めることができるが、前記ピレスロイド系
殺虫成分と前記非イオン界面活性剤を含む界面活性剤を
このアルコール系溶剤と混合して原液をつくる時に溶解
して溶液となる程度の量を用いることが好ましい。
【0015】本発明のエアゾール殺虫剤に使用される噴
射剤としては、公知のものを広く使用することができ、
例えば液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル、炭
酸ガス、窒素ガス、笑気ガス等を挙げることができる。
これらの中でLPGを用いるのが好ましい。このエアゾ
ール殺虫剤においては、噴射剤量が殺虫剤全体の5〜7
0重量%、特に20〜60重量%とし、原液(ピレスロ
イド系殺虫成分、前記界面活性剤、アルコール系溶剤等
の総量)が全体の95〜30重量%、特に80〜40重
量%とすることができる。
【0016】本発明では、更に必要に応じて殺虫成分の
殺虫効果を高めるために、所謂共力剤、防錆剤、防腐
剤、香料等の第3成分を適宜添加し得る。第3成分とし
ては、この分野で慣用されているものを使用することが
でき、具体的には、共力剤としてはピペロニルブトキサ
イド、オクタクロロジプロペニルエーテル、MGK26
4、サイネピリン等を、防錆剤としてはカーレンNo.
955、No.906、No.954、No.958、
No.970(いずれも商標:三洋化成工業株式会社)
等を、防腐剤としてはサリチル酸ナトリウム、安息香酸
ナトリウム、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリ
ウム等をそれぞれ例示できる。
【0017】本発明のエアゾール殺虫剤を製造するに際
しては、この分野で慣用されている方法を広く使用し得
る。そのうち代表的な方法としては、ピレスロイド系殺
虫成分、特定の非イオン界面活性剤、他の界面活性剤、
共力剤、香料等を加熱(50〜60℃)混合して均一な
粘稠液を作成した後、放冷し、防錆剤、防腐剤等を加
え、得られる原液をエアゾール缶に入れ、噴射剤を充填
して製品とする方法等を挙げることができる。このよう
にして得られる本発明のエアゾール殺虫剤は、長期間過
酷な条件下においても安定で、均一な状態を維持するこ
とができ、所望する時にワンタッチで微粒子として空気
中に噴射し得る。また、本発明のエアゾール殺虫剤を使
用するに際して、蒸散性殺虫成分を合成樹脂類に練り混
んで製造した樹脂蒸散剤と併用して使用すると、殺虫が
効果的に行うことができる。樹脂蒸散剤としては、すで
に知られている各種のものを使用することができ、その
ような樹脂蒸散剤として例えばVPプレートなどが市販
されている。
【0018】
【作用】本発明のエアゾール殺虫剤は、衛生害虫をはじ
め各種の虫を殺虫し、あるいは駆除、防除する効果を有
するが、特にアリの駆除、防除に有効に作用する。その
作用機構は不明であるが、その1つの推定される作用機
構は、その殺虫剤中に特定の非イオン界面活性剤を含有
するため、噴射された際にそれが噴射された箇所におい
て付着して、ピレスロイド系殺虫成分を十分に保留する
ために、その箇所において前記殺虫成分の作用を十分に
発揮させ、しかもその作用を長期にわたって行わせるこ
とによるものと考えられる。その噴射の際には、噴射箇
所に白い粉状で膜状の付着物が生成する。そして、噴射
した箇所において噴射により付着した殺虫剤が垂れるこ
とがないので、1か所に集まって、作用部分が局限され
ることになったり、また流れて周囲を汚したりすること
がない。このため、この殺虫剤はキッチンの壁のような
垂直面に噴射塗布した際に極めて有効に作用する。溶剤
としてアルコール系溶剤以外のものを使用した場合に
は、噴射した際に殺虫剤が垂れるという現象を生じて好
ましくなかった。また、本発明のエアゾール殺虫剤を前
記した樹脂蒸散剤と併用して使用すると、殺虫が効果的
に行うことができる。
【0019】
【実施例】以下実施例により本発明をより具体的に説明
する。ただし、これらの実施例は本発明をこれらのみに
限定するものではない。 実施例1 次の第1表に示す処方の本発明のエアゾール殺虫剤を製
造した。なお、表中有効成分、界面活性剤、溶剤及び噴
射剤の含有量は、それぞれエアゾール殺虫剤全体の量に
対するものとなっている。界面活性剤としては、非イオ
ン界面活性剤のラウリン酸ジエタノールアミドを使用し
た。これらを容量でいうと、有効成分、界面活性剤、及
び溶剤からなる原液が86.5gで約110mlであ
り、これに対する噴射剤のLPGが60.5gで約11
0mlという割合になる。
【0020】
【表1】
【0021】実施例2 下記の組成からなる本発明のエアゾール殺虫剤であるエ
アゾール殺虫剤Aと、比較のためのエアゾール殺虫剤B
を作製し、電話端子函についてアリを駆除するために使
用して、その駆除効果を測定した。さらに、薬剤を合成
樹脂に混練して1辺が6cmの5角形で、内側に直径3
cmの穴を開けてあり、全体が網状となっている形状を
有し、全体で3gの重さをもつ板状体とした樹脂蒸散剤
をそれ単独で使用した場合と前記のエアゾール殺虫剤に
併用した場合とについても実験を行った。 ・エアゾール殺虫剤A ペルメトリン 1.66% MTI−500(エトフェンプロックス) 0.66% ベーパースリン 0.33% 界面活性剤(ラウリン酸ジエタノールアミド) 4.66% 溶剤(エタノール) 49.69% 噴射剤(LPG) 43.00% {原液110cc(86.5g)、噴射剤83cc(45.6g)}
【0022】 ・エアゾール殺虫剤B MTI−500(エトフェンプロックス) 2 % 界面活性剤(ラウリン酸ジエタノールアミド) 4.66% 溶剤(エタノール) 43.34% 噴射剤(LPG) 50 % {原液110cc(86.5g)、噴射剤110cc(60.5g)} ・樹脂蒸散剤 忌避剤(エムペンスリン) 10 % 合成樹脂(エチレンメチルメタアクリレート) 90 % 各処理においては、処理1では樹脂蒸散剤2枚を電話端
子函内の電話線束の両端にそれぞれ設置し、処理2及び
3では電話端子函内にそれぞれのエアゾール殺虫剤を
秒間噴射した。また、処理4においては、前記板状蒸散
剤2枚を電話端子函内の電話線束の両端にそれぞれ設置
するとともに、電話端子函内にエアゾール殺虫剤Bを
秒間噴射した。各処理の前に電話端子函内にそれぞれ約
160匹のアリを入れ、処理の開始後、下記に示す日数
の経過後電話端子函内にいるアリの数を数えた。
【0023】
【表2】
【0024】第2表によれば、本発明のエアゾール殺虫
剤は、アリを直ちに駆除し、しかも長期間防除する効果
を有する。しかも、噴射したものが噴射した箇所におい
て垂れることがないので、1か所に集まったり、流れて
周囲を汚したりすることがない。 比較例1 比較のために下記の比較エアゾール殺虫剤を用いて同様
の試験を行った。 ・比較エアゾール殺虫剤 MTI−500(エトフェンプロックス) 2 % 灯油 38 % 噴射剤(LPG) 60 % 試験結果においては、30日(+)、60日(+)であ
って、90日で(−)であったが、この90日の状態は
殺虫効果が出たというよりは、アリが集合状態でなくな
ったいうものであって、殺虫作用や駆除作用が良くなか
った。
【0025】
【発明の効果】本発明のエアゾール殺虫剤は、各種の虫
を殺虫し、あるいは駆除、防除する効果を有し、特にア
リの駆除、防除に有効に作用する。それは、その殺虫剤
中に特定の非イオン界面活性剤を含有するため、噴射さ
れた際にそれが噴射された箇所において付着して、ピレ
スロイド系殺虫成分を十分に保留するために、その箇所
において前記殺虫成分の作用を十分に発揮させ、しかも
その作用を長期にわたって行わせることによるものと考
えられる。そして、噴射した箇所において噴射により付
着した殺虫剤が垂れることがないので、1か所に集まっ
て、作用部分が局限されることになったり、また流れて
周囲を汚したりすることがない。
【0026】本発明のエアゾール殺虫剤を用いた場合に
は、非イオン界面活性剤を含有しているため、ろう状固
体を含有させた場合のように噴射箇所を汚すことがな
い。これは、ろう状固体、例えば固形パラフィンを用い
た場合には、噴射箇所に白い膜状の付着層を形成し、固
形パラフィンであるために容易に除去することはできな
いが、非イオン界面活性剤の場合には粉状であって、水
拭きなどにより容易に除去することができる。本発明の
エアゾール殺虫剤を用いた際には、単にその殺虫、駆除
効果のみでなく、薬剤による忌避効果も生じているよう
である。また、本発明においては、本発明のエアゾール
殺虫剤と樹脂蒸散剤とを併用して使用するときには、両
者の作用が総合して有効な殺虫方法を行うことができ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピレスロイド系殺虫成分を溶剤に混合し
    た原液に噴射剤を配合してなるエアゾール殺虫剤におい
    て、ラウリン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエ
    タノールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミド、
    モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン
    酸ポリエチレングリコール1000、ジステアリン酸ポ
    リエチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリ
    コールよりなる群から選ばれた少なくとも1種の常温で
    固体の非イオン界面活性剤を含む界面活性剤を用いてピ
    レスロイド系殺虫成分をアルコール系溶剤に混合したこ
    とを特徴とするエアゾール殺虫剤。
  2. 【請求項2】 ピレスロイド系殺虫成分がエトフェンプ
    ロックス、レスメスリン、プロパスリン、デカメスリ
    ン、デルタメスリン、フラメトリン、フタルスリン、ペ
    ルメトリン、シペルメトリン、フェノトリン及びシェノ
    トリンから選ばれた少なくとも1種であることを特徴と
    する請求項1記載のエアゾール殺虫剤。
  3. 【請求項3】 噴射剤がLPGであることを特徴とする
    請求項1記載のエアゾール殺虫剤。
  4. 【請求項4】 前記非イオン界面活性剤を0.05〜2
    0重量%含有することを特徴とする請求項1ないし請求
    項3のいずれか1項に記載のエアゾール殺虫剤。
  5. 【請求項5】 ピレスロイド系殺虫成分を0.01〜5
    重量%含有することを特徴とする請求項1ないし請求項
    4のいずれか1項に記載のエアゾール殺虫剤。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のエアゾール殺虫剤と樹脂
    蒸散剤とを併用することを特徴とする殺虫方法。
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