JPH08259404A - 塗布用エアゾール殺虫剤ならびにこれを用いた殺虫方法 - Google Patents
塗布用エアゾール殺虫剤ならびにこれを用いた殺虫方法Info
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- JPH08259404A JPH08259404A JP7099384A JP9938495A JPH08259404A JP H08259404 A JPH08259404 A JP H08259404A JP 7099384 A JP7099384 A JP 7099384A JP 9938495 A JP9938495 A JP 9938495A JP H08259404 A JPH08259404 A JP H08259404A
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Abstract
(ロ)非イオン系界面活性剤1.0〜40重量%、
(ハ)パラフィン系溶剤50〜99重量%を主成分とし
て含有する殺虫原液30〜55重量%と、噴射剤45〜
70重量%とからなる内容液をエアゾール容器に充填す
るようにした塗布用エアゾール殺虫剤、ならびにこれを
用いた殺虫方法。 【効果】 本発明は、噴霧性能、使用性にすぐれると共
に、残効性にすぐれた塗布用エアゾール殺虫剤、ならび
にこれを用いた有用な殺虫方法を提供するものである。
Description
な家住性害虫の駆除用として好適な塗布用エアゾール殺
虫剤、ならびにこれを用いた殺虫方法に関するものであ
る。
殺虫剤を噴霧する方法、あるいは粘着テープを含む捕獲
器を使用する方法などが知られている。前者の噴霧式、
例えばエアゾール殺虫剤は使用が簡便で広く用いられて
いるが、傾斜面に噴霧した場合薬液が流れやすかった
り、また、ベニヤ板や布などに噴霧した場合には、殺虫
成分が内部に浸透してしまい、殺虫効力の低減を招くと
いう問題があった。一方、捕獲器を用いる方法は、害虫
の発生、増殖に対しては防止効果がなく、家庭内の害虫
の一部のみしか退治することができない等の問題を有し
ている。
る目的で、例えば、特開昭56−16760号公報に
は、殺虫成分が塗布面に留まるように、エアゾール剤中
にそれ自身は常温で固体の物質で、エアゾールから噴霧
された時に固体として析出する非極性物質を含有させた
エアゾール式殺虫駆虫剤組成物が提案されている。そし
て、この非極性物質としては、シクロデカン、ナフタリ
ン、固形パラフィンなどが例示されているが、析出の状
態を調節するのがむずかしく、噴霧時にノズルの詰まり
を生じたり、また残効性の向上の点でも満足のいくもの
ではなかった。
の家住性害虫駆除用に供される殺虫剤について、傾斜面
や、ベニヤ板、布等に噴霧した場合でも、塗布面に殺虫
成分を長期間留まらせることができ、残効性にすぐれ、
しかも過度のべとつきやシミ等の問題を生じない塗布用
エアゾール殺虫剤、ならびにこれを用いた殺虫方法を提
供することを目的としてなされたものである。
め、本発明者らは鋭意検討の結果、殺虫成分を含有する
殺虫原液中に、非イオン系界面活性剤を配合することに
よって、残効性にすぐれた塗布用エアゾール剤を調製し
えることを見い出した。
分0.05〜10重量%、(ロ)非イオン系界面活性剤
1.0〜40重量%、(ハ)パラフィン系溶剤50〜9
9重量% を主成分として含有する殺虫原液30〜55
重量%と、噴射剤45〜70重量%とからなる内容液を
エアゾール容器に充填するようにした塗布用エアゾール
殺虫剤に係るものである。
レスロイド系殺虫剤、ピレスロイド様殺虫剤、有機リン
剤、カーバメート剤、昆虫成長攪乱剤などをあげること
ができるが、効力と安全性の点からピレスロイド系殺虫
剤、ピレスロイド様殺虫剤が好ましい。例えば、フェノ
トリン、シフェノトリン、アレスリン、フタールスリ
ン、レスメトリン、フラメトリン、プラレトリン、ペル
メトリン、シペルメトリン、エトフェンプロックス、シ
ラフルオフェン、イミプロスリンなどを例示できるが、
これらに限定されるものではなく、また光学異性体ある
いは幾何異性体が存在する場合は、それらの各々ならび
に任意の混合物が包含されることはもちろんである。本
発明では、これらの殺虫成分の1種または2種以上が殺
虫原液中に0.05〜10.0重量%配合されるが、さ
らに忌避剤、殺菌剤、防カビ剤、共力剤、安定剤、香料
などを適宜配合して多目的組成物とすることもできる。
や無臭性等の点からパラフィン系溶剤を用い、かつ、殺
虫原液中に非イオン系界面活性剤を配合したことに特徴
を有する。非イオン系界面活性剤としては、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル系化合物、ポリオキシエチレ
ンフェニルエーテル系化合物、ソルビタン脂肪酸エステ
ル系化合物、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステルな
どがあげられるが、パラフィン系溶剤への溶解性、噴霧
後の性状、残効効果等を考慮して、HLBが1〜13の
ものが適している。通常、殺虫原液中に1.0〜40重
量%配合されるがその配合量は、殺虫原液と噴射剤の混
合比率、噴霧量、使用目的等に応じて適宜決定される。
て得られた殺虫原液30〜55重量%と、噴射剤45〜
70重量%とからなる内容液をエアゾール容器に充填し
て調製される。噴射剤としては、プロパン、ブタンなど
の液化石油ガス、ジメチルエーテル、フロンガス、炭酸
ガス、窒素ガスなどがあげられるが、通常、液化石油ガ
ス、もしくはこれとジメチルエーテルとの混合ガスが一
般的に使用される。
て、非イオン系界面活性剤として、一般式I
nは2〜3の整数を表わす。)で表されるポリオキシエ
チレンアルキルエーテル系化合物を用いたものである。
化合物を例示すれば、ジエチレングリコールモノブチル
エーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノオクチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノラウリルエーテル、トリエチレン
グリコールモノラウリルエーテル、トリエチレングリコ
ールモノミリスチルエーテル、トリエチレングリコール
モノパルミチルエーテルなどがあげられるがこれらに限
定されるものではない。
て、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系化合物とし
て、特にジエチレングリコールモノブチルエーテルを用
いたものである。
において、非イオン系界面活性剤として、一般式II
飽和アシル基を示し、R3は水原子、又はR2と同一の
炭素数が12〜18の飽和、もしくは不飽和アシル基を
表わす。)で表されるソルビタン脂肪酸エステル系化合
物を用いたものである。好ましい化合物として、トリラ
ウリン酸ソルビタン、モノバルミチン酸ソルビタン、モ
ノステアリン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビ
タン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソ
ルビタン、トリオレイン酸ソルビタンなどがあげられる
がもちろんこれらに限定されない。
5〜10重量%、(ロ)非イオン系界面活性剤1.0〜
40重量%、(ハ)パラフィン系溶剤50〜99重量%
を主成分として含有する殺虫原液30〜55重量%
と、噴射剤45〜70重量%とからなる内容液を充填し
た塗布用エアゾール殺虫剤を用い、塗布面に噴霧、塗布
された殺虫成分の残効性を高めた殺虫方法を提供するも
のである。
エアゾール殺虫剤が提供され、殺虫成分、非イオン系界
面活性剤、及びパラフィン系溶剤の3者の作用が相まっ
て、塗布面における殺虫成分の残効性向上に大いに寄与
するものである。従来、非イオン系界面活性剤の使用
は、水べースのエアゾール殺虫剤では一般的に行われて
いたが、パラフィン系溶剤との併用が残効性の増強の点
で特に有用であるという知見は全く新規である。なお、
殺虫原液中に、性状を損なわない限りにおいて、他の種
の溶剤、例えばエタノール、イソプロパノールなどのア
ルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケト
ン類、芳香族炭化水素系溶剤、ナフテン系溶剤などを適
宜添加してもよいことはもちろんである。
オン系界面活性剤のうちで、有用な一般式Iのポリオキ
シエチレンアルキルエーテル系化合物を用いたので、噴
霧性能、使用性、残効性にすぐれた殺虫剤を得ることが
できる。
オキシエチレンアルキルエーテル系化合物のうちで、特
に有用なジエチレングリコールモノブチルエーテルを用
いたので、より性能のすぐれた殺虫剤を得ることができ
る。
オン系界面活性剤のうちで、有用な一般式IIのソルビ
タン脂肪酸エステル系化合物を用いたので、噴霧性能、
使用性、残効性にすぐれた殺虫剤を得ることができる。
オン系界面活性剤、及びパラフィン系溶剤を含む殺虫原
液と、噴射剤とからなる内容液を充填した塗布用エアゾ
ール殺虫剤を用いることにより、塗布面に噴霧、塗布さ
れた殺虫成分の残効性を高め得る殺虫方法が提供され
る。
充填されるが、エアゾール容器の構造は、従来の噴霧用
エアゾールと同様、耐圧容器と噴射バルブから構成され
ノズルの形状は用途に応じて適宜選択することができ
る。例えば、ノズル内の液通路をらせん状にして噴出量
を調整したり、噴射口を上面に設けさらに容器側面にサ
イドボタンを装填して前方噴射型となせば使いやすくて
便利である。
は、噴霧性能、使用性にすぐれると共に、家屋内の台
所、居間、玄関、窓サッシ、壁などに塗布処理を施した
時に、塗布面の傾斜度や、材質の吸液性の如何を問わ
ず、ゴキブリ、アリ類、ダニ類、ナンキンムシ、各種害
虫に高い、かつ持続性にすぐれた駆除、予防効果を奏
し、これを用いた殺虫方法は極めて実用性の高いもので
ある。
詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、
以下の例に限定されるものではない。
−フタールスリン0.8g、及びジエチレングリコール
モノブチルエーテル19.1gに無臭ケロセン52.8
gを加え、全量90ml(72.9g)の殺虫原液を調
製した。なお、この殺虫原液中における各成分の含量
は、シフェノトリン0.27重量%、d−T80−フタ
ールスリン1.1重量%、ジエチレングリコールモノブ
チルエーテルが26.2重量%であった。この殺虫原液
90ml(72.9g)を300ml耐圧エアゾール容
器に充填し、噴射バルブを装填した後、噴射ガス(液化
石油ガス)210ml(117.6g)を圧入して本発
明の塗布用エアゾール殺虫剤を得た。本殺虫剤を台所の
床、ベニヤ板製の食器棚などに塗布処理したところ、ゴ
キブリ等の害虫に対し十分な駆除、忌避効果を示し6ヵ
月以上にわたって効力が持続した。
スリン0.5g、及びセスキオレイン酸ソルビタン2.
0gに無臭ケロセン69.2gを加え、全量90ml
(72.2g)の殺虫原液を調製した。なお、この殺虫
原液中における各成分の含量は、ペルメトリン0.69
重量%、d−T−アレスリン0.69重量%、セスキオ
レイン酸ソルビタン2.8重量%であった。実施例1と
同様に調製された本発明塗布用エアゾール殺虫剤は、非
イオン系界面活性剤を含有しない従来殺虫剤に比べて残
効性が非常に向上することが認められた。
布用エアゾール殺虫剤を用いて試験を行った。20cm
平方のガラス板を、60゜の傾斜角をもたせて立て、3
5cmの距離からこのガラス板をめがけて、エアゾール
殺虫剤を1.5秒間噴霧した。30秒間放置後、処理ガ
ラス板を平板上にもどし、室温で保存した。1週、なら
びに2週経過後、処理ガラス板上のチャバネゴキブリの
雌30頭を1時間這わせたのち飼育容器に移し、72時
間後の致死率を調べたところ表1の如くであった。た、
各試験時点におけるガラス板面の状態についても観察
し、下記の評価で示した。 ○……濡れた状態(過度のべとつきなし) ×……乾いた状態
虫剤は、傾斜したガラス板に噴霧した場合でも、添加し
た非イオン系界面活性剤の作用で殺虫成分を塗布面に留
まらせておくことががき、残効性の向上に極めて有効で
あった。この効果は、比較例で示すように流動バラフィ
ンでは観察されず、また溶剤としてエタノールを用いた
場合には効果が劣ったことから、非イオン系界面活性剤
とパラフィン系溶剤を組み合わせてはじめて得られるこ
とが確認された。なお、残効性を高めるためには、ある
程度の濡れた状態を保持することが必要であるが、流動
パラフィンの例でもみられるように、濡れていても必ず
しも殺虫効力を示すわけでなく、非イオン系界面活性剤
とパラフィン系溶剤混合物の特性は、殺虫成分の昆虫体
内への皮膚浸透性向上とも関連しているものと考えられ
る。
布面に殺虫成分を長期間留まらせることができるため高
い残効性を有し、しかも、噴霧性能や使用性の点でもす
ぐれているので極めて有用である。
の発明によると、好ましい非イオン系界面活性剤を用い
たので、より性能のすぐれた塗布用エアゾール殺虫剤を
得ることができる。
用エアゾール殺虫剤を用いることにより、塗布面に噴
霧、塗布された殺虫成分の残効性を高め得る殺虫方法が
提供される。
Claims (5)
- 【請求項1】 (イ)殺虫成分0.05〜10重量%、
(ロ)非イオン系界面活性剤1.0〜40重量%、
(ハ)パラフィン系溶剤50〜99重量% を主成分と
して含有する殺虫原液30〜55重量%と、噴射剤45
〜70重量%とからなる内容液をエアゾール容器に充填
するようにしたことを特徴とする塗布用エアゾール殺虫
剤。 - 【請求項2】 非イオン系界面活性剤が一般式I 【化1】 (式中、R1は炭素数が4〜16のアルキル基を示し、
nは2〜3の整数を表わす。)で表されるポリオキシエ
チレンアルキルエーテル系化合物であることを特徴とす
る請求項1記載の塗布用エアゾール殺虫剤。 - 【請求項3】 ポリオキシエチレンアルキルエーテル系
化合物が、ジエチレングリコールモノブチルエーテルで
あることを特徴とする請求項2記載の塗布用エアゾール
殺虫剤。 - 【請求項4】 非イオン系界面活性剤が一般式II 【化2】 (式中、R2は炭素数が12〜18の飽和、もしくは不
飽和アシル基を示し、R3は水素原子、又はR2と同一
の炭素数が12〜18の飽和、もしくは不飽和アシル基
を表わす。)で表されるソルビタン脂肪酸エステル系化
合物であることを特徴とする請求項1記載の塗布用エア
ゾール殺虫剤。 - 【請求項5】 (イ)殺虫成分0.05〜10重量%、
(ロ)非イオン系界面活性剤1.0〜40重量%、
(ハ)パラフィン系溶剤50〜99重量% を主成分と
して含有する殺虫原液30〜55重量%と、噴射剤45
〜70重量%とからなる内容液を充填した塗布用エアゾ
ール殺虫剤を用い、塗布面に噴霧、塗布された殺虫成分
の残効性を高めたことを特徴とする殺虫方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09938495A JP3347518B2 (ja) | 1995-03-20 | 1995-03-20 | 塗布用エアゾール殺虫剤ならびにこれを用いた殺虫方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09938495A JP3347518B2 (ja) | 1995-03-20 | 1995-03-20 | 塗布用エアゾール殺虫剤ならびにこれを用いた殺虫方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08259404A true JPH08259404A (ja) | 1996-10-08 |
JP3347518B2 JP3347518B2 (ja) | 2002-11-20 |
Family
ID=14246026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09938495A Expired - Lifetime JP3347518B2 (ja) | 1995-03-20 | 1995-03-20 | 塗布用エアゾール殺虫剤ならびにこれを用いた殺虫方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3347518B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009221150A (ja) * | 2008-03-17 | 2009-10-01 | Lion Corp | 衛生害虫駆除剤組成物 |
WO2012008391A1 (ja) * | 2010-07-12 | 2012-01-19 | 花王株式会社 | 農薬用効力増強剤組成物 |
JP2016040232A (ja) * | 2014-08-12 | 2016-03-24 | 大日本除蟲菊株式会社 | 害虫の徘徊行動阻止用エアゾール、及びこれを用いた害虫の徘徊行動阻止方法 |
-
1995
- 1995-03-20 JP JP09938495A patent/JP3347518B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009221150A (ja) * | 2008-03-17 | 2009-10-01 | Lion Corp | 衛生害虫駆除剤組成物 |
WO2012008391A1 (ja) * | 2010-07-12 | 2012-01-19 | 花王株式会社 | 農薬用効力増強剤組成物 |
JP2012036169A (ja) * | 2010-07-12 | 2012-02-23 | Kao Corp | 農薬用効力増強剤組成物 |
US9060514B2 (en) | 2010-07-12 | 2015-06-23 | Kao Corporation | Efficacy-enhancing agent composition for agricultural chemicals |
JP2016040232A (ja) * | 2014-08-12 | 2016-03-24 | 大日本除蟲菊株式会社 | 害虫の徘徊行動阻止用エアゾール、及びこれを用いた害虫の徘徊行動阻止方法 |
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