JP2022167194A - 害虫忌避剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 害虫忌避剤を提供する。特には、害虫忌避対象に直接適用するのに適した害虫忌避剤を提供する。【解決手段】 ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルを有効成分として含有する、害虫忌避剤を調製する。このような害虫忌避剤は、種々の容器に充填して適用することができ、スプレータイプの容器に充填していてもよく、また、エアゾールタイプとして提供されてもよい。【選択図】なし

Description

本発明は、害虫忌避剤に関する。より詳細には、本発明はダニなどの害虫を、人、衣類、家具類等に近づけないようにする為の害虫忌避剤に関する。
ダニなどの害虫は、人に重篤な症状をもたらす病気を媒介したり、アレルギーの原因物質となったりすることが知られている。これらの害虫に対しては、殺虫成分を用いて死滅させて駆除する殺虫剤や、害虫を近づけさせないようにする忌避剤が用いられている。
殺虫剤については、それに含まれる化学成分に対する、消費者の安全性に対する懸念の問題がつきまとう。一方、害虫が死滅に至らなくとも避けることができ、安全性の懸念が比較的少ない忌避剤として、例えば、特許文献1や特許文献2には、コパイバオイルや、クローブ、ナツメグなどのスパイス系の精油、オレンジ、レモンなど柑橘油などの天然物に含有されるカリオフィレンを有効成分とする忌避剤が開示されている。
特開2001-348304号公報 特開2002-308705号公報
しかしながら、安全性が高く、害虫を確実に忌避するさらなる害虫忌避剤が求められている。
本発明は、害虫忌避対象に直接適用することもでき、忌避効果のある害虫忌避剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、本課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルを有効成分として含有することで、害虫忌避対象に直接適用することもでき、浸透性の良い害虫忌避剤を調製し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記に掲げる害虫忌避剤を提供する。
項1.
ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルを有効成分として含有する、害虫忌避剤。
項2.
さらに、アルコール系溶剤を含有する、項1に記載の害虫忌避剤。
項3.
前記ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステルが、ステアリン酸ブチルであり、前記ミリスチン酸のC1-2アルキルエステルが、ミリスチン酸メチルである、項1又は2に記載の害虫忌避剤。
項4.
ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルを有効成分として含有し、スプレータイプの容器に充填してなる、害虫忌避剤。
項5.
ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルを有効成分として含有する害虫忌避用エアゾール原液と噴射剤とからなるエアゾール害虫忌避剤。
項6.
前記エアゾール原液が、さらにアルコール系溶剤を含有する、項5に記載のエアゾール害虫忌避剤。
項7.
原液と噴射剤の質量比(原液/噴射剤)が、10/90~50/50である、項5又は6に記載のエアゾール害虫忌避剤。
項8.
害虫忌避対象に直接噴霧する為の、項1~7のいずれか1項に記載の害虫忌避剤。
項9.
前記害虫が、ダニである、項1~8のいずれか1項に記載の害虫忌避剤。
さらに、本発明は、下記に掲げる方法を提供する。
項10.
項1~9のいずれか1項に記載の害虫忌避剤を害虫忌避対象に直接噴霧する工程を含む、害虫忌避方法。
本発明により、安全性の高い優れた害虫忌避剤を提供することができる。
実施例及び参考例の組成物の効果を確認するための試験方法を示す概要図である。
本明細書において、含有量の単位「w/v%」は、「g/100ml」と同義である。
[害虫忌避剤]
本発明の害虫忌避剤は、ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルを有効成分として含有する、害虫忌避剤である。
(有効成分)
本明細書で有効成分というときには、害虫忌避の効力を発揮する成分と同意義である。
ここで、ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステルとしては、ステアリン酸メチル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸プロピル、又はステアリン酸ブチルが挙げあれるが、このうち、特にステアリン酸ブチルが好ましい。
ミリスチン酸のC1-2アルキルエステルとしては、ミリスチン酸メチル又はミリスチン酸エチルが挙げられるが、このうち、特にミリスチン酸メチルが好ましい。
本発明の害虫忌避剤において、害虫忌避剤の全量に対するステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルの総含有量は、0.01w/v%以上が好ましく、0.1w/v%以上がより好ましく、0.3w/v%以上がさらに好ましく、0.5w/v%以上が特に好ましい。害虫忌避剤の全量に対する、ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルの総含有量は、50w/v%以下が好ましく、30w/v%以下がより好ましく、20w/v%以下がさらに好ましく、10w/v%以下であることが特に好ましい。ここで、害虫忌避剤の全量に対する含有量とは、適用の際の当該成分の割合を指す。例えば、エアゾール形態の場合には、原液と噴射剤を含む全量に対する割合を指し、エアゾール形態以外の場合には、全液中の割合を指す。
本発明の害虫忌避剤において、害虫忌避剤の全量に対するステアリン酸ブチルの含有量は、0.01~50w/v%が好ましく、0.1~30w/v%がより好ましく、0.3~20w/v%がさらに好ましく、0.5~10w/v%がさらにより好ましい。
本発明の害虫忌避剤において、害虫忌避剤の全量に対するミリスチン酸メチルの含有量は、0.01~50w/v%が好ましく、0.1~30w/v%がより好ましく、0.3~20w/v%がさらに好ましく、0.5~10w/v%がさらにより好ましい。
本発明の害虫忌避剤がエアゾールの形態である場合のエアゾール原液におけるステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルの総含有量は、1.0w/v%以上が好ましく、5.0w/v%以上がより好ましく、10.0w/v%以上がさらに好ましく、15.0w/v%以上が特に好ましい。害虫忌避剤の全量に対する、ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルの総含有量は、80.0w/v%以下が好ましく、70.0w/v%以下がより好ましく、50.0w/v%以下がさらに好ましく、40.0w/v%以下であることが特に好ましい。
本発明の害虫忌避剤がエアゾールの形態である場合のエアゾール原液におけるステアリン酸ブチルの含有量は、5.0~70.0w/v%が好ましく、10.0~50.0w/v%がより好ましく、20.0~40.0w/v%がさらに好ましい。
本発明の害虫忌避剤がエアゾールの形態である場合のエアゾール原液におけるミリスチン酸メチルの含有量は、5.0~70.0w/v%が好ましく、10.0~50.0w/v%がより好ましく、20.0~40.0w/v%がさらに好ましい。
(溶媒)
本発明の害虫忌避剤には、ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルの他に、溶媒が含まれることも好ましい。本発明に用いられる溶媒は、限定はされないが、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール等のアルコール系溶剤;又はアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤が用いられ得る。このうち、アルコール系溶剤を溶媒とすることが好ましく、エタノールが特に好ましい。特に、本発明の害虫忌避剤がエアゾールの形態である場合には、エアゾール原液の調製にアルコール系溶剤が好ましく用いられる。
本発明の害虫忌避剤の全量に対する溶媒の含有量は、本発明の効果を発揮する観点から、10w/v%以上が好ましく、20w/v%以上がより好ましく、30w/v%以上が特に好ましい。害虫忌避剤の全量に対する溶媒の含有量は、90w/v%以下が好ましく、85w/v%以下がより好ましく、75w/v%以下が特に好ましい。本発明の害虫忌避剤がエアゾールの形態である場合には、エアゾール原液における溶媒の割合がこれらの値であることが好ましい。
本発明の害虫忌避剤の全量に対するエタノールの含有量は、含まれる場合には、10~90w/v%が好ましく、20~85w/v%がより好ましく、30~80w/v%がさらに好ましく、50~75w/v%がさらにより好ましい。本発明の害虫忌避剤がエアゾールの形態である場合には、エアゾール原液におけるエタノールの割合がこのような値であることが好ましい。
(水)
本発明の害虫忌避剤は、水を配合することができるし、水を全く含まない組成物又はエアゾールの形態とすることもできる。
かかる水としては、イオン交換水等の精製水や、通常の水道水や工業用水等が挙げられる。
害虫忌避剤の全量に対する水の含有量は、含まれる場合には、5w/v%以上が好ましく、10w/v%以上がより好ましく、20w/v%以上が特に好ましい。害虫忌避剤の全量に対する水の含有量は、95w/v%以下が好ましく、85w/v%以下がより好ましく、80w/v%以下が特に好ましい。
(害虫)
本明細書でいう害虫としては、限定はされないが、特には、ダニ(マダニなど)、蚊、ブユ、イエバエ、ナンキンムシ、アブ等の衛生害虫が挙げられる。特に好ましい忌避対象害虫は、ダニである。
(pH)
本発明の害虫忌避剤は、成分の安定性、特に害虫忌避対象に適用する場合の対象の傷みやしみ、又は安全性の観点等から、pH5~9の液性を備えていることが好ましい。より好ましくはpH5.5~8.0の中性の害虫忌避剤である。害虫忌避剤のpHは、20℃において、市販のpHメーター(例えば株式会社堀場製作所製、F-52(登録商標)型等)を使用して測定できる。なお、害虫忌避剤が水を含有しない場合、前記害虫忌避剤を精製水で20倍希釈して測定した値をpHとする。
(その他の成分)
本発明の効果を阻害しない限り、本発明の害虫忌避剤には、ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステル以外の任意成分が適宜配合されていても良い。一例を挙げると、任意成分は、ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステル以外の他の害虫忌避成分、pH調整剤、界面活性剤、シリコーン化合物、キレート剤、再汚染防止剤、高分子、防腐剤、抗菌剤、殺菌剤、天然物エキス、分散剤、酸化防止剤、増粘剤、減粘剤、安定化剤、消臭剤、香料、色素等が挙げられる。
他の害虫忌避成分としては、N,N-ジエチル-m-トルアミド(ディート)、ジ-n-ブチルサクシネート、ヒドロキシアニソール、ロテノン、エチル-ブチルアセチルアミノプロピオネート、イカリジン(ピカリジン)、p-メンタン-3,8-ジオール、3-[アセチル(ブチル)アミノ]プロピオン酸エチル、2-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボン酸1-メチルプロピル等が例示される。これらの害虫忌避成分を併用しても良い。あるいは、このような他の忌避成分を全く含まない害虫忌避剤とすることもできる。
pH調整剤としては、限定はされないが、クエン酸、クエン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、トリエタノールアミン、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等が挙げられる。
(界面活性剤)
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルや、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルポリグルコシド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などが挙げられる。
(用途等)
本発明の害虫忌避剤は、空間に広がるように適用することもできるが、好ましくは、害虫忌避対象に、直接適用することもできる。ここで、適用は、限定はされないが、スプレー等で噴霧することが例示される。
ここで、害虫忌避対象は、限定はされないが、ふとん、布製ソファー、服、カーペット等の繊維製品、畳、壁、木製の家具(机、本棚、洋服ダンスなど)等が挙げられる。
本発明の害虫忌避剤は、用途等に応じて1日あたり1回又は数回、公知あるいは慣用されている用法・用量にて使用することができる。あるいは、1週間に1度、又は2週間に一度の頻度で使用することも可能である。例えば、害虫忌避対象に適用する場合には、それらの表面の1~150cm程度、好ましくは、20~100cm程度離れた距離から、対象に直接適用することが可能である。
本発明の忌避剤の使用量は、忌避効果の点では、例えば、害虫忌避対象が、布製ソファーや布団などの繊維製品である場合、100cmあたりのステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルの量が0.01mg以上となる量が好ましく、0.1mg以上となる量がより好ましく、1mg以上となる量がさらにより好ましい。繊維製品100cmあたりのステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルの量は、繊維へのシミ防止等の観点から、30mg以下となる量が好ましく、20mg以下となる量がより好ましく、10mg以下となる量がさらにより好ましい。
本発明の忌避剤がエアゾールとして適用される場合の使用量は、限定はされないが、好ましくは、1プッシュあたり0.05~0.5ml程度、より好ましくは0.1~0.3ml程度とすることができる。
本発明の害虫忌避剤をこのような量で害虫忌避対象に適用する場合、例えば、繊維製品に適用した場合、忌避効果の持続時間は、長時間であり得る。例えば、持続時間は少なくとも7日間程度であることが好ましく、14日間程度であることがより好ましく、20日間程度であることも期待できる。
(容器等)
本発明の害虫忌避剤は、限定はされないが、エアゾール形態、ポンプ形態(スプレー形態を含む)などで使用されることが好ましい。従って、エアゾール缶、エアゾール樹脂容器、ハンドスプレー容器、又はポンプタイプ容器等に充填して使用することが好ましい。
エアゾール形態の場合、エアゾール用容器に、本発明の害虫忌避剤と噴射剤とを封入して使用することができる。噴射剤としては、例えば、液化石油ガス(プロパン、ノルマルブタン、イソブタン等)、ジメチルエーテル、ノルマルペンタン、イソペンタン、1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、窒素ガス、炭酸ガス、亜酸化窒素ガスなどが挙げられる。これらを単独又は混合して使用することもできる。
一方、スプレー形態の場合、ハンドスプレーなどの容器に本発明の害虫忌避剤を封入して使用することができる。
エアゾール形態およびスプレー形態のいずれの場合も、ミスト状に噴射された液滴の平均粒子径は特に限定されない。例えば、噴口から30cm離れた位置における50%平均粒子径は10~1000μm程度である。
エアゾールの場合には、液と噴射剤の質量比(原液/噴射剤)は、10/90~50/50であることが好ましく、10/90~30/70であることがより好ましい。
[べたつき防止方法]
本発明はまた、ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルを害虫忌避剤に含有させることによって、該害虫忌避剤を害虫忌避対象に適用した際のべたつきを防止する方法に関する。本発明のべたつき防止方法において、ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルとそれらの含有量については、前記害虫忌避剤で記載した内容に準じる。また、溶媒、pH、その他の任意成分とそれらの含有量や収容する容器については、前記害虫忌避剤で記載した内容に準じていても良い。
[浸透促進方法]
本発明はまた、ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルを害虫忌避剤に含有させることによって、該害虫忌避剤を害虫忌避対象に適用した際の浸透促進方法に関する。好ましくは、害虫忌避対象は、繊維製品である。本発明の浸透促進方法において、ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルとそれらの含有量については、前記害虫忌避剤で記載した内容に準じる。また、溶媒、pH、その他の任意成分とそれらの含有量や収容する容器については、前記害虫忌避剤で記載した内容に準じていても良い。
[害虫忌避方法]
本発明はまた、ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルを害虫忌避剤を害虫忌避対象に直接噴霧する工程を含む、害虫忌避方法に関する。
本発明の害虫忌避方法において、ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルとそれらの含有量については、前記害虫忌避剤で記載した内容に準じる。また、溶媒、pH、その他の任意成分とそれらの含有量や収容する容器については、前記害虫忌避剤で記載した内容に準じていても良い。
次に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、表における各成分量の単位は、表中特に断りがない限り、w/v%である。
[1]忌避効力効果試験
表1に示す成分について、JIS L 1920の繊維製品の防ダニ性能試験方法の侵入阻止法に準じて、効力の評価を行った。
表1の成分をアセトンで5.0w/v%になるように調製した。調製した液を、直径約40mmの円形ろ紙1に、1.62mあたり(畳一畳分辺り)0.2mlになるように濾紙に含侵させ、直径40mmシャーレ(第1シャーレ2)に敷き詰めた。
次に、コナヒョウヒダニを含むダニ培地3を第1シャーレ2よりも直径の大きい第2シャーレ4内に均一に広げ、10000匹相当分のダニを載置する。第2シャーレ4の中央に第1シャーレ2を重ねて載置して、23~27℃の温度で、70~80%RHの湿度で、24時間静置した。その後、第2シャーレ4から第1シャーレ2内へのダニの侵入数を計測した。そして、アセトンのみを含侵させた検体を無処理区として、下記の式より忌避率を求めた。ここで、無処理区の侵入ダニ数、処理区の侵入ダニ数、及び無処理区の侵入ダニ数はいずれもn=3(3回の試験)での総和の数値である。
(式)忌避率(%)=[無処理区の侵入ダニ数-処理区の侵入ダニ数]/無処理区の侵入ダニ数×100 (1)
この結果を表1に示す。
Figure 2022167194000001
効力試験の結果、実施例の組成物では、参考例の組成物と比較して、顕著な害虫忌避効果があることがわかった。
[2]忌避効力持続試験
上記[1]忌避効力効果試験と同様に効力試験を行った。但し、25±2℃、65±5%RH環境下にて14日間及び20日間静置し、忌避試験を実施した。
その後、[1]忌避効力効果試験と同様に忌避率を求めた。その結果を表2及び表3に示す。
Figure 2022167194000002
Figure 2022167194000003
この結果、14日経過後であっても、実施例においては70%以上の高い効力が確認できた。一方、参考例においては50%以下の低い結果であった。さらに、20日経過後では、実施例において、減衰したものの50%以上の効力は確認できた。一方参考例では、20日経過後における効果はさらに減衰していた。
[3]浸透性評価試験
実施例又は参考例の組成物を原液として、25mL耐圧のアルミ缶に充てんし、さらに液化石油ガス(LPG)を約2.5MPaになるように充てんした。20cm×20cmに裁断した布(綿)を2枚用意して、重ね合わせた。30cmの高さから1回噴霧した。25±2℃,65±5%RH環境下にて24時間経過時に,下側の布を取り出して検体とした。検体を直径40mmに裁断して40mmシャーレに敷き詰め,忌避効力を確認した。ここで、忌避効力の試験方法は、〔1〕と同様に行った。
Figure 2022167194000004
上側の布に噴霧した薬液が下側の布に浸透し、効果が表れたと考えられる。
実施例においては70%以上の高い効果が確認できたが、参考例においては忌避効果が確認できなかった。実施例の組成物は、浸透性にも優れていることが示された。

Claims (10)

  1. ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルを有効成分として含有する、害虫忌避剤。
  2. さらに、アルコール系溶剤を含有する、請求項1に記載の害虫忌避剤。
  3. 前記ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステルが、ステアリン酸ブチルであり、前記ミリスチン酸のC1-2アルキルエステルが、ミリスチン酸メチルである、請求項1又は2に記載の害虫忌避剤。
  4. ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルを有効成分として含有し、スプレータイプの容器に充填してなる、害虫忌避剤。
  5. ステアリン酸の直鎖状C1-4アルキルエステル及び/又はミリスチン酸のC1-2アルキルエステルを有効成分として含有する害虫忌避用エアゾール原液と噴射剤とからなるエアゾール害虫忌避剤。
  6. 前記エアゾール原液が、さらにアルコール系溶剤を含有する、請求項5に記載のエアゾール害虫忌避剤。
  7. 原液と噴射剤の質量比(原液/噴射剤)が、10/90~50/50である、請求項5又は6に記載のエアゾール害虫忌避剤。
  8. 害虫忌避対象に直接噴霧する為の、請求項1~7のいずれか1項に記載の害虫忌避剤。
  9. 前記害虫が、ダニである、請求項1~8のいずれか1項に記載の害虫忌避剤。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載の害虫忌避剤を害虫忌避対象に直接噴霧する工程を含む、害虫忌避方法。
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