JP4754472B2 - クモの営巣防止エアゾール剤及びクモの営巣防止方法 - Google Patents
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そこで本発明では、クモによる被害、とくに営巣の被害を簡単に防止することができ、野外であっても長期間にわたりその効果が持続できるクモの営巣防止エアゾール剤を提供するものである。
(1)ピレスロイド系化合物およびジメチルシリコーンオイル、アルキルアラルキル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、シリコーンレジンオイルからなる群より選ばれた1種又は2種以上のシリコーンオイルを含有する原液、ならびに噴射剤を含有することを特徴とするクモの営巣防止エアゾール剤。
(2)前記原液中のピレスロイド系化合物の含有量が0.3〜3mg/mlであり、シリコーンオイルの含有量が8〜80mg/mlであることを特徴とする上記(1)に記載のクモの営巣防止エアゾール剤。
(3)噴霧粒子径が、10〜100μmであることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のクモの営巣防止エアゾール剤。
(4)ピレスロイド系化合物およびジメチルシリコーンオイル、アルキルアラルキル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、シリコーンレジンオイルからなる群より選ばれた1種又は2種以上のシリコーンオイルを含有する原液、ならびに噴射剤を含有するクモの営巣防止エアゾール剤を、営巣防止対象に噴霧することを特徴とするクモの営巣防止方法。
フェンプロパトリン2.5mg/ml、アルキルアラルキル変性シリコーン15mg/mlとなるようにパラフィン系溶剤(商品名「ネオチオゾール」)に溶解して原液とした。該原液180mlと噴射剤(液化石油ガス/ジメチルエーテルが容量比で、90:10)270mlを0.38Mpa/25℃で噴霧装置を備えた耐圧容器に充填し本発明のエアゾール剤とした。
該エアゾール剤は、噴口径1.6mm、ステム径1.2mm×3孔、アンダータップ径2.2mmからなる噴霧装置を備え、約7g/1秒の噴霧量を有し、噴霧粒子径が約45.8μmとなるように調整されている。
シフェノトリン0.13gを、濃度が0.4mg/mlとなるようにパラフィン系溶剤(ケロシン)に溶解した原液315mlと、噴射剤(液化石油ガス/圧縮窒素ガス)105mlとを配合したエアゾール剤を用いた。シリコーンは配合していない。該エアゾール剤は、約18g/1秒の噴霧量を有し、噴霧粒子径が約148.7μmであった。
ジョロウグモ及びセアカゴケグモを1頭ずつプラスチックカップ(直径12cm、深さ10cm)に入れ、50cmの距離から実施例と比較例のエアゾール剤を各1秒噴霧してノックダウン時間(秒)、24時間後の致死率(%)を調べた。試験は3回繰り返して行なって平均値を求め、その結果を表2に示した。
ベニヤ板に実施例と比較例のエアゾール剤を各1秒間噴霧して1日乾燥させたものと、無処理のものを用意した。そして図1に示したようにダンボール箱内(縦30cm、横20cm、高さ10cm)の上半分に貼り付けた。次にダンボール箱内にジョロウグモ4頭を放し、ベニヤ板での営巣活動を30分間観察した。そしてクモは上部に巣を張ろうとして移動する習性があるので、害虫防除剤によりノックダウンしたクモ又は忌避されダンボール箱の下部に移動し馴化しているクモについては、営巣活動が阻害されたものとして計数した。その結果は表3に示した。
プラスチックカップ(直径14cm、深さ6.5cm)の蓋内側に、実施例と比較例のエアゾール剤を30cmから各1秒間噴霧した。図2に示したとおり、該カップにセアカゴケグモ1頭を放し、30分間放置して行動を観察した。その間、暴れる等の忌避行動やノックダウン時間(分)について調べた。その後、クモを別の容器に移し24時間後の致死率(%)を確認した。該試験は試験開始日から同じカップを用いて、経時的に4日目後、1週間後、2週間後、1ケ月後にも同様に行ない、クモの状況を観察して効果の持続性を確認した。試験は2回繰り返して行い、その結果を表4に記載した。
金属チャンバー内(33m3)で、試験実施者から斜め上方の箇所(試験実施者から水平距離2m(又は3m)及び床面から垂直距離2.3mの箇所)に直径40cmの濾紙を貼り付け、実施例と比較例のエアゾール剤を各5秒間ずつ該濾紙に向けて噴霧した。その濾紙を回収しガスクロマトグラフで分析して、害虫防除剤の展着量(mg)を求めた。試験は2回繰り返して行い、その結果を表5に示した。
さらに実施例のエアゾール剤について、無風条件下で目視にて噴霧距離を測ったところ、5mまでは噴霧粒子が到達していることが確認された。
試験実施者から水平距離3mの床面(A地点)、A地点から右横1mの床面(B地点)、A地点から右横1.5mの床面(C地点)の3箇所にジョロウグモを容器に入れて置いた。そして実施例と比較例のエアゾール剤をそれぞれA地点に向けて5秒間噴霧しノックダウン時間(秒)を求めた。試験は2回繰り返して行いその平均値を求め、結果は表6に示した。
実施例のエアゾール剤の原液、および実施例の原液においてシリコーンを配合しなかった試験検体をそれぞれ10cm×10cmの塩化ビニル製の板の表面中心部にホールピペットで10ml滴下し1日乾燥させた。その後、ポンプ式噴霧器を用いて5cmの距離から水を200回(120ml相当)噴き付け、さらに1日後に板の表面をアセトンで洗い流し、その中に含まれたフェンプロパトリンについてガスクロマトグラフにて分析した。そしてシリコーンの有無によるフェンプロパトリンの残存量について調べ、その結果を表7に示した。
実施例および比較例のエアゾール剤のそれぞれの原液をポリエチレンテレフタレート製ボトルに50ml入れて、サンテスターで紫外線を24時間照射した。その後、ボトルに入れた原液をガスクロマトグラフで分析し、害虫防除剤の分解率(%)を求めた。試験は3回繰り返して行い、その結果は表8に示した。
直径4.5cm、長さ10cmの塩化ビニル製樹脂パイプの内側に、表9に示す各シリコーンを、シリコーンオイルはネオチオゾールに、シリコーンエマルジョンはエタノールに溶解した溶液(濃度15mg/ml)を10ml塗布した。パイプ内にジョロウグモ1頭を放してパイプの上端下端を閉塞してパイプを立て、クモがパイプ上部へ移動するかの行動を4日間観察した。そしてパイプ下部に滞在し続ける個体を移動阻害されたものとして計数した。試験は3回繰り返して行なった。また試験に用いたシリコーン、試験の結果は、表9に記載した。
プレハブ建物の軒下に生息しているジョロウグモの巣を見つけ、その巣をクモが逃げ出さない程度に半壊した(図3)。その巣の下方にアルキルアラルキル変性シリコーンのパラフィン系溶剤(ネオチオゾール)溶液(濃度15mg/ml)15mlを塗布した直径1cm、長さ150cmの塩化ビニル製の園芸用の棒を設置した。そして1週間後にクモの営巣を確認した。
Claims (4)
- ピレスロイド系化合物およびジメチルシリコーンオイル、アルキルアラルキル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、シリコーンレジンオイルからなる群より選ばれた1種又は2種以上のシリコーンオイルを含有する原液、ならびに噴射剤を含有することを特徴とするクモの営巣防止エアゾール剤。
- 前記原液中のピレスロイド系化合物の含有量が0.3〜3mg/mlであり、シリコーンオイルの含有量が8〜80mg/mlであることを特徴とする請求項1記載のクモの営巣防止エアゾール剤。
- 噴霧粒子径が、10〜100μmであることを特徴とする請求項1又は2記載のクモの営巣防止エアゾール剤。
- ピレスロイド系化合物およびジメチルシリコーンオイル、アルキルアラルキル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、シリコーンレジンオイルからなる群より選ばれた1種又は2種以上のシリコーンオイルを含有する原液、ならびに噴射剤を含有するクモの営巣防止エアゾール剤を、営巣防止対象に噴霧することを特徴とするクモの営巣防止方法。
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