JPH0681825B2 - 殺虫・殺菌被膜剤 - Google Patents

殺虫・殺菌被膜剤

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JPH0681825B2
JPH0681825B2 JP59106406A JP10640684A JPH0681825B2 JP H0681825 B2 JPH0681825 B2 JP H0681825B2 JP 59106406 A JP59106406 A JP 59106406A JP 10640684 A JP10640684 A JP 10640684A JP H0681825 B2 JPH0681825 B2 JP H0681825B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、接着力が強く、耐水性、耐熱性、耐蝕性、耐
薬品性等の面で耐久力が高く、また殺虫剤、殺菌剤を保
持して透明被膜を形成可能な殺虫・殺菌被膜剤に関する
ものであり、防虫、防蝕、防黴等の各種処理に有用な殺
虫・殺菌被膜剤を提供するものである。
従来技術 近年、衛生害虫としてのゴキブリの繁殖が、家庭や飲食
店などで問題となつており、また、家庭や事務所内外等
での白アリ類の繁殖、家庭内における衣料害虫の被害も
問題となつており、これらの害虫駆除に殺虫塗布剤が用
いられることは知られている。例えば、特開昭54-76826
号公報には、ラツカーや油性ワニスに殺虫剤を混入させ
て殺虫塗布剤として用いることが提案されている。
また一方、農薬入り樹脂組成物をマルチ栽培用、包装用
等のフイルムに成形して使用することも知られており、
例えば特開昭58-210003号公報にはエチレン共重合体と
無機微粉末に殺虫剤を混入してフイルムに成形すること
が提案されている。
しかしながら、前記したような有機質を用いて被膜を形
成させると、カビが発生するなどの欠点があると共に、
被膜の経時安定性が劣ることが知られている。
発明が解決しようとする問題点 一般に、前記したような殺虫・殺菌効果を発揮する被膜
を形成しうる殺虫・殺菌被膜剤としては、硬化後におい
てある程度の硬さを有し、また使用場所、用途等によつ
ては耐水性、耐熱性、耐蝕性、耐薬品性等が要求され、
さらにカビ等の発生があつてはならない。
さらに、一般に被膜形成剤に殺虫剤、殺菌剤等を混入す
ると、被膜形成剤の透明性が損なわれ、得られた殺虫・
殺菌被膜剤の透明度は殆んどなくなつてしまう。しか
し、殺虫・殺菌被膜剤としては、実用上、透明であるこ
とが望まれており、さらに作業性に優れることも要求さ
れる。しかしながら、従来、前記したような要求を全て
満足する殺虫・殺菌被膜剤は開発されていないのが現状
である。
従つて、本発明の目的は、前記したような特性を有する
殺虫・殺菌被膜剤を提供することにある。
発明の背景乃至基礎知見 本発明者らは、殺虫・殺菌被膜剤の被膜形成剤として無
機コーテイング剤に着目した。
一般に、無機コーテイング剤は、その硬化機構により乾
燥型、水硬型、熱融着型、反応型に分けられるが、乾燥
型に属する水ガラスなどの水溶性ケイ酸塩は、木材や紙
などの多孔質体に塗布すると耐熱性、難燃性を付与する
が、耐水性が低い。一方、水硬型に属するセメント類
は、耐薬品性、防水性、作業性に問題がある。
これらに対し、反応型無機コーテイング剤は、原料面か
らケイ素化合物、アルミナ、リン酸塩、有機金属化合
物、有機−無機複合体に分けられるが、最も一般的なも
のがケイ素化合物のアルカリシリケートとアルキルシリ
ケートである。
本発明者らは、これらの結合剤の中でも、絶縁性、耐熱
性、耐薬品性、作業性などにおいてバランスのとれた特
性を示すアルキリシリケートに着目し、結合剤の種類、
殺虫殺菌剤の配合比、溶剤の種類、添加剤などの適切で
合理的な組合せにより、前記したような要求を満足する
優れた特性を有する殺虫・殺菌被膜剤、特にエアゾール
式に有用な殺虫・殺菌被膜剤が得られることを見い出
し、本発明を完成するに至つたものである。
問題点を解決するための手段 本発明に係る殺虫・殺菌被膜剤は、殺虫成分、殺菌成分
等を配合する被膜形成剤として、特定のアルキルシリケ
ート系無機ワニスを使用することを特徴とするものであ
り、これによって前述したすべての要求を満たすことが
できるものである。
すなわち、本発明によれば、アルキルシリケート系無機
ワニスに殺虫成分、殺菌成分の一方又は双方を配合した
殺虫・殺菌被膜剤において、該アルキルシリケート系無
機ワニスが、エチルシリケート:ブチルシリケートの混
合比が7:3〜10:0であるアルキルシリケートを主成分と
する1〜40%の濃度を有するものであり、かつ前記殺虫
成分及び/又は殺菌成分の配合量が該アルキルシリケー
ト系無機ワニスの量の1/4以下であることを特徴とする
殺菌・殺虫皮膜剤が提供される。
発明の作用及び態様 本発明で被膜形成剤として用いるアルキルシリケート系
無機ワニスとは、アルキルシリケートを各種溶剤に溶か
したものであり、溶剤としては揮発性を有する有機溶
剤、特に沸点150℃以下の有機溶剤が好適に使用でき、
例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール等の
アルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等の
ケトン類、ジクロルエチレン、四塩化炭素等のハロゲン
化炭化水素類、石油エーテル、エチルエーテル等のエー
テル類、ノルマルヘキサン、ノルマルペンタン等の炭化
水素類、など種々の有機溶剤あるいはこれらの混合溶剤
などが好適に使用できる。各種変性剤を加えた変性アル
キルシリケート系無機ワニスも、本発明の効果を損なわ
ない範囲内にて使用することができる。
アルキルシリケート系無機ワニスは、水、酸性触媒、溶
剤の共存下で反応が繰り返し進み、シロキサン結合を形
成するが、塗布後、溶剤の蒸発や大気中の水分との反応
による脱アルコール反応により、シロキサン分子が巨大
化して密着性や耐摩耗性の良い被膜を与える。
下記第1表及び第2表に、エチルシリケートとブチルシ
リケートをそれぞれ用いた無機ワニスについて、硬化時
間(室温25℃において)、被膜の透明性、エアゾール缶
の噴射釦内孔のつまりの有無の各特性について試験した
結果を示す。なお、溶剤としてはエタノールを用いた。
なお、各特性の試験方法は以下のとおりである。
硬化時間:室温25℃で、各濃度の無機ワニス2mlを直径9
cmφのシヤーレに塗布し、JIS K 5400 C 2103による指
触乾燥時間測定法により判定した。
透明性:硬化時間測定後、肉眼で観察した。
噴射釦のつまり:噴射釦内孔径0.45mmのエアゾール缶
に、上記各濃度の無機ワニス100mlと噴射剤フロン114/1
2(60/40)V/V%、100mlとを充填してエアゾール缶を調
製した。エアゾール剤を3秒間噴霧した後、噴射釦を取
外し、温度80Gの恒温器に2時間放置した。これを10回
繰り返した後、判定した。
上記第1表及び第2表に示す特性から明らかなように、
被膜の透明性の点から、アルキルシリケート系無機ワニ
スの濃度は1〜40%が適当である。濃度40%でエアゾー
ルの噴射釦のつまりが見られるが、これは溶剤を適当に
選択することによつて解決できる。
また、前記2種のシリケートの長所を活用する目的か
ら、両者の各種比率の無機ワニスについて硬化時間及び
被膜透明性を検定した。その結果を下記第3表に示す。
なお、無機ワニスの濃度は20%である。
上記第3表に示す結果から、アルキルシリケートとして
エチルシリケートとブチルシリケートを混合して用いる
場合には、エチルシリケートとブチルシリケートの比は
7:3以下とすることが適当である。上記したような硬化
時間、被膜の透明性等を判断して、他の各種アルキルシ
リケートあるいはそれらの混合物を、適宜、選択使用で
きる。
本発明に用いる殺虫剤とは、各種殺虫剤の他、各種忌避
剤などを含む広い概念での殺虫剤を意味する。配合する
殺虫剤としては、アレスリン、フタルスリン、レスメト
リン、フエノトリン、ペルメトリン等のピレスロイド系
殺虫剤、ダイヤジノン、フエニトロチオン、ピリダフエ
ンチオン、フエンチオン、ジクロルボス等の有機リン系
殺虫剤、クロルデン等の塩素系殺虫剤、など各種殺虫剤
が使用でき、これ以外のホウ酸などの殺虫剤でもよく、
またDET、パラジクロルベンゼン等の各種忌避剤でもよ
い。さらに、ネズミに対するオキシクマリンなどの殺鼠
剤やナラマイシンなどの忌避剤であつてもよい。殺虫剤
の配合量はあまり多く配合すると、硬化時間が長時間に
なつたり被膜の透明性に欠けるなど様々な点で影響が出
るので、アルキルシリケート全量に対して1/4以下が適
当である。
下記第4表に、各種殺虫剤の配合濃度の硬化時間及び被
膜の透明性に及ぼす影響を示す。なお、試験液の調製
は、エチルシリケート50gをエタノールに溶かして100ml
とし、この無機ワニスに第4表に示す各種濃度(W/V
%)となるように各種殺虫剤を添加して溶解させた。
第4表中で、結晶化と記載がある場合は、固化している
ので実用上差しつかえないが、被膜の特性はかなり減退
している。しかし、目的物への付着力は極めて強く無機
物質を用いた点では他に類がない。直接虫体に噴霧する
場合は、硬化時間のやや遅いものが適当であるし、一
方、忌避作用を主目的にして家屋等に塗布あるいは噴霧
する場合は、被膜の硬化が早い方が適切である。
第4表から明らかなように、殺虫剤の種類によつて硬化
時間、被膜の透明性に差異が見られる。例えば、ジクロ
ルボスのように硬化時間も早く、透明性も良好なものか
ら、レスメトリンのように硬化時間も遅く、透明性に欠
けるものもある。しかし、これらの現象は使用する溶剤
によつてもかなり左右される(第6表参照)ので、殺虫
剤の種類によつて適当な溶剤を選択する。
殺虫剤と同様に、本発明で用いる殺菌剤も防カビ剤、防
腐剤等を含めた広い概念での殺菌剤を意味する。配合さ
れる殺菌剤としては、例えばTBZ、ホクサイド60、PCM
X、Proxel×12、マイペツク、プロノザール、アミカル4
8、Preventol、0PP、塩化ベンザルコニウム、ヒビテ
ン、TPN、TBP、UF−33、ナフテン酸亜鉛などがある。こ
れら殺菌剤の配合量は、殺虫剤と同様にアルキルシリケ
ート全量に対し1/4以下が適当である。
下記第5表に、各種殺菌剤の配合濃度の硬化時間及び被
膜の透明性に及ぼす影響を示す。なお、試験液の調製
は、溶剤としてエタノールとイソプロピルアルコールを
1:1の割合で配合したアルコールを用い、エチルシリケ
ート50gをこのアルコールに溶かして100mlとし、このよ
うにして得られた無機ワニスに第5表に示す各種濃度
(W/V%)となるように各種殺菌剤を添加して溶解させ
た。
前述した殺虫剤、殺菌剤の種類及び配合濃度によつて被
膜の硬化時間及び透明性は影響を受けるが、さらに、使
用する溶剤及び添加剤によつても、生ずる被膜の硬化時
間、透明性、被膜強度、耐水性、耐蝕性、耐薬品性など
が影響を受ける。下記第6表に、使用する溶剤及び添加
剤の被膜の硬化時間及び透明性に及ぼす影響を示す。な
お、試験液の調製方法は前記第4表及び第5表の場合と
同様である。
殺虫剤としてアレスリンを用いた場合、上記第6表に示
す如く、溶剤としてアセトンもしくは石油エーテルを用
いると硬化時間が短縮される。同様に、レスメトリンの
場合も、溶剤としてエタノールとアセトンの混合溶剤を
用いることにより、第4表に示す溶剤としてエタノール
を用いた場合よりも硬化時間が著しく早くなつている。
またPCMXの場合も、エタノールとイソプロパノールの比
率を1:1(第5表)から3:1(第6表)に変えることによ
つて硬化時間は早くなつている。これらの現象は、殺虫
剤の溶解度や溶剤の揮散性が大きな因子となつているも
のと考えられる。さらに、上記第6表中DETの場合のよ
うに、トリシクロデカンのような昇華剤の配合は、硬化
時間を早め被膜に透明性を付与することから極めて有効
である。
発明の効果及び用途 本発明の殺虫・殺菌被膜剤の場合、被膜形成剤としてエ
チルシリケートおよびブチルシリケートを主成分とする
アルキルシリケートであって、エチルシリケートおよび
ブチルシリケートの比が7:3〜10:0であるアルキルシリ
ケート系無機ワニスを用いるので、密着性や耐摩耗性、
透明性、耐水性等に優れた被膜を形成するという効果の
他に、その主要構成物質が上記無機質の被膜であるか
ら、以下のような利点をも有している。
i) 成分がガラス質に近く、被膜強度がブリネル硬さ
で20〜35と硬く、害虫による喰害はなく、またカビ等の
発生もない。
ii) 硬化後においては有機溶剤に不溶となり、また塩
酸系タイル洗剤にも影響を受けることなく、耐薬品性に
優れる。
iii) 被膜は500℃の高熱にも耐え、殺虫剤、殺菌剤自
体の分解・揮散温度の方がはるかに低い故、実用上から
いつて充分に耐熱性がある。
iv) 殺虫剤、殺菌剤等を配合した本発明の殺虫・殺菌
被膜剤で木質部等を処理した場合、その周辺部にまで効
果が及ぶ。
本発明の殺虫・殺菌被膜剤の用途としては、風呂場、台
所、押入れ等のカビの発生し易い場所に塗布あるいは噴
霧すれば、長期間の防黴効果が期待できると共に、透明
性、接着性があり、また使用感がよく防水性、耐蝕性に
優れていることから最適の商品であり、また耐硬性があ
るので水漏れ防止剤としても使用できる。
さらに、殺虫剤として、床下に生息する白アリに対して
被害のあつた柱あるいは被害の予想される柱に塗布して
おけば、柱の強度補強的作用があると共に、殺虫剤配合
及びその被膜の硬さからも白アリ防除効果が期待でき、
被膜内に存在する殺虫剤も長期間残存するという効果も
期待でき、最適な薬剤となる。さらに、防黴剤入りであ
れば、木材を長期間保護することがより完全になること
が期待される。
また、通常のエアゾール式殺虫剤として使用する場合、
虫体に直接噴霧すると、その接着性の強さから虫体より
殺虫剤が離れることがなく、またその硬化時間の選定に
よつては巣穴等に持ち込まれた場合などに全滅させるこ
とも可能である。
本発明の殺虫・殺菌被膜剤は、被膜の硬化性の点から考
えれば防虫剤、忌避剤的に使用するのが最も普通であ
り、家屋の新築時の外壁木部に塗布したり、ゴキブリや
ネズミの忌避剤として使用するのが最も望ましい。
さらに他の用途としては、合板用接着剤の中に混入した
り、壁クロス、ボードのような建築材に混入することも
可能である。また、園芸用の切口癒合剤にも最適で、殺
菌剤入りの被膜剤の応用例の一つである。
実施例 以下、実施例及び各種試験例を示して、本発明の効果に
ついて具体的に説明する。
実施例1 下記第7表に示す各処方例の殺虫・殺菌被膜剤を調製し
た。調製手順は、溶剤にアルキルシリケートを溶解し、
この溶液中に殺虫剤、殺菌剤を添加して溶解させた。得
られた各殺虫・殺菌被膜剤を殺虫・殺菌剤原液(エアゾ
ール原液)として用い、この原液100mlと噴射剤として
のフロン12 200mlとをエアゾール缶に充填し、エアゾー
ル剤を調製した。
上記のようにして調製された各エアゾール剤の実用上の
各種効果を確認するため、下記のような各種試験を行な
い、極めて有効な効果が得られた。
試験例1:強度増強性試験 処方番号1〜6の各エアゾール剤を紙No.5A(東洋
紙(株)製)に充分に塗布し、溶剤が揮散した後に、JI
S K6301(加硫ゴム物理試験方法)に規定するダンベル
状1号形試験片を調製し、1日放置後、プツシュプルス
ケールにて引張強度を測定した。その結果を第8表に示
す。
上記試験結果から明らかなように、いずれの処方の場合
も、エアゾール剤の塗布によつて引張強度が増大してい
る。なお、上記第8表は、被膜の厚みが30〜50μの場合
の結果を示すが、これを厚くするとさらに強度が増す。
試験例2:耐水性試験 処方番号1〜6の各エアゾール剤を1×1×10cmのサイ
ズの木材(ラワン材)の表面が均一にぬれるように塗布
し、一日放置後、水中に2時間浸漬し、表面に付着した
余剰の水分は拭き取り、重量変化を測定した。その結果
を下記第9表に示す。なお、エアゾール剤を塗布しない
場合を対照として示す。
上記第9表に示す如く、本発明のエアゾール剤を塗布し
た場合、塗布しないもの(対照)に比べて強い耐水性を
示す。
試験例3:耐薬品性試験 処方番号1〜6の各エアゾール剤を9cmφのシヤーレ内
に表面が均一に濡れる程度に噴霧し、1日放置して乾燥
後、第10表に示す各種検液中に1週間浸漬した。付着し
ている検液は拭き取り、外観の異常の有無を肉眼で検定
した。その結果を第10表に示す。
なお、外観検査の内容は変色、ヒビ割れ、剥離の有無に
ついて行なつたが、1週間程度ではほとんど影響がな
い。
試験例4:耐蝕性試験 処方番号1〜5の各エアゾール剤を鉄片(2×10×0.1c
m)の表面が充分に塗れる程度に噴霧し、1日放置して
乾燥後、5%塩酸水に3日間浸し、肉眼検査及び重量変
化によつて耐蝕性を判定した。その結果を第11表に示
す。エアゾール剤を塗布しない場合も対照として併せて
示す。
上記第11表に示す如く、本発明のエアゾール剤を塗布し
た場合には、塗布しないもの(対照)に比べて強い耐蝕
性を示す。
試験例5:耐熱性試験 処方番号1〜5の各エアゾール剤を9cmφのガラス製シ
ヤーレ内に表面が均一に塗れるように噴霧塗布し、1日
放置後、100℃乾燥器で2時間加熱した。加熱、放冷の
操作を7回繰り返し、外観検査を行なつた。その結果を
第12表に示す。
なお、変色の程度は、初めから少し色がついているもの
は乾燥前と乾燥後のものを比較して判定した。ヒビ割
れ、剥離については、7回の繰り返し加熱・放冷操作で
は全く変化がなかつた。
試験例6:透明性試験 処方番号1〜6のエアゾール原液をガラス片(1×3c
m)に浸漬塗布し(膜厚50〜100μ)、1日放置後、分光
光度計にて300mμでの透過率及び肉眼検査を行なつた。
その結果を第13表に示す。
上記第13表より、本発明の殺虫・殺菌被膜剤により得ら
れる被膜は、塗布していない対照と比べて略同等の透過
率を示し、また肉眼検査によつても殆んど透明であつ
た。
試験例7:殺虫効力試験 処方番号1,2,3,6の各エアゾール剤及び市販の黒アリ用
エアゾール剤を、約30cm離れた位置からオオクロアリに
直接、2秒間噴霧し、ノツクダウン率KT50値を測定し
た。その結果を第14表に示す。
なお、上記試験において、供試虫は試験1回につき10匹
を用いた。また、試験は野外にて直接噴霧して行なつ
た。
第14表に示す結果から明らかなように、本発明のエアゾ
ール剤は一部を除いて市販品よりも殺虫効力において優
れている。
試験例8:防カビ試験 ポテト寒天10mlをシヤーレに流し、平板を作製した。ポ
テト斜面寒天で培養したAspelrgillus nigerのブイヨン
浮遊液を、上記平板上に白金耳で10本の画線に塗抹し
た。これを1日放置後、処方番号3,4,5の各エアゾール
剤を1秒及び2秒それぞれ噴霧し、これを27℃で7日間
培養し、カビの発生状況を判定した。その結果を第15表
に示す。なお、エアゾール剤を噴霧しない場合の結果も
対照として併せて示す。
上記試験結果から、本発明のエアゾール剤は防カビ効果
が極めて高いことがわかる。
試験例9:防カビ試験−2 カビの発生の多い一般家庭の浴室天井(モルタル塗り)
に漂白剤を用いて20×20cmの広さの5ケ所を殺菌した
後、処方番号3,4,5の各エアゾール剤及び市販スプレー
品Aでスプレーした区並びにスプレーしない対照区を設
け、スプレー後のカビの発生状況を観察した。その結果
を下記第16表に示す。なお、試験始期は6月上旬であつ
た。
上記第16表に示す結果から明らかなように、本発明の殺
虫・殺菌被膜剤は、かなりの長期間に亘つて顕著な防カ
ビ効果を発揮する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキルシリケート系無機ワニスに殺虫成
    分、殺菌成分の一方又は双方を配合した殺虫・殺菌被膜
    剤において、該アルキルシリケート系無機ワニスが、エ
    チルシリケート:ブチルシリケートの混合比が7:3〜10:
    0であるアルキルシリケートを主成分とする1〜40%の
    濃度を有するものであり、かつ前記殺虫成分及び/又は
    殺菌成分の配合量が該アルキルシリケート系無機ワニス
    の量の1/4以下であることを特徴とする殺菌・殺虫皮膜
JP59106406A 1984-05-28 1984-05-28 殺虫・殺菌被膜剤 Expired - Lifetime JPH0681825B2 (ja)

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