JPH06328864A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JPH06328864A
JPH06328864A JP5192003A JP19200393A JPH06328864A JP H06328864 A JPH06328864 A JP H06328864A JP 5192003 A JP5192003 A JP 5192003A JP 19200393 A JP19200393 A JP 19200393A JP H06328864 A JPH06328864 A JP H06328864A
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JP5192003A
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English (en)
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Shunichi Ishikawa
俊一 石川
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Fuji Photo Film Co Ltd
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    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/30Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used using chemical colour formers
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高感度で、背景の透明性に優れ、高品質の陰
画画像を与える熱消色型感熱記録材料を提供する。 【構成】 ロイコ色素とフェノール性顕色剤とを予め反
応させ発色させた色素粒子と、該色素粒子を分散状態で
含む親水性バインダーとからなり、粒子状消色剤を実質
的に含むことのない層であって、熱エネルギーが付与さ
れると、該色素粒子と親水性バインダーとの相互作用に
より消色し、かつ常温に戻した場合も消色状態が維持さ
れる感熱層が、透明支持体上に形成されてなる熱消色型
感熱記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱走査により陰画を形
成する熱消色型感熱記録材料に関し、特にオーバーヘッ
ドプロジェクター用等の透過画像形成用フィルムシート
として有用な熱消色型感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】紙やプラスチックフイルム等の支持体上
に感熱発色層を設けた感熱記録材料が広く知られてお
り、ファクシミリやワープロのプリンター等に実用され
ている。このような感熱記録材料には、コンパクトな装
置で短時間に記録することが可能であること、環境汚染
が少ないこと、製造コストが低い等の有利な点がある。
一方、有色の面を熱走査し、記録部が消色または脱色す
る陰画型の感熱記録材料(熱消色型感熱記録材料)は、
オーバーヘッドプロジェクター(OHP)用シートや、
X線撮影装置、超音波診断装置、CTスキャナー等を使
用する医療分野で用いるCRT画像のハードコピーとし
て有用であるとされている。このような感熱記録材料と
して特開昭59−229385号、同62−13389
号、同62−249787号等の公報に記載されている
感熱記録材料は、通常の発色型感熱記録材料に使用され
ているロイコ色素と酸性顕色剤とを予め接触させて発色
させた色素(発色体)と、発色体を含む層にまたはこれ
とは別の層に含有させた消色剤(例えば、ポリエチレン
グリコール誘導体、塩基等)とを含むものであり、加熱
により発色した色素と消色剤とを反応させて色素を消色
させることにより、加熱部を着色背景中の白または透明
の画像として記録する材料である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の熱消色型感熱記
録材料では、その製造時および保存中に発色体と消色剤
とが接触して発色体が消色することを防ぐために、発色
体と消色剤とを別々に水溶性バインダーを用いて微細に
分散させ、混合して支持体上に塗布するか、発色体を含
む層と消色剤を含む層とを別の層に形成されるように塗
布していた。このようにして製造した熱消色型感熱記録
材料は、これらの粒子の光散乱により記録層の透明性が
落ちる傾向があり、特にOHP用として使用するには背
景が濁るために不適なものであった。また、熱感度も不
十分でワープロ用等の比較的低エネルギーの感熱プリン
ターでは高品質の印字が不可能であった。従って、本発
明の目的は、高感度で、背景の透明性に優れ、高品質の
陰画画像を与える熱消色型感熱記録材料を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、ロイコ
色素とフェノール性顕色剤とを予め反応させ発色させた
色素粒子と、該色素粒子を分散状態で含む親水性バイン
ダーとからなり、粒子状消色剤を実質的に含むことのな
い層であって、熱エネルギーが付与されると、該色素粒
子と親水性バインダーとの相互作用により消色し、かつ
常温に戻した場合も消色状態が維持される感熱層が、透
明支持体上に形成されてなる熱消色型感熱記録材料によ
って達成された。本発明は、熱消色型感熱記録材料の感
熱層が上記のような構成を有することにより、粒子状の
消色剤を含有しないにもかかわらず、加熱により発色体
が消色し、これを室温に戻しても消色状態が保持される
という驚くべき発見に基づいてなされたものである。本
発明の熱消色型感熱記録材料は、粒子状の消色剤を含有
しておらず感熱層が一層であるので背景の透明性が良好
であり、しかも高感度であるためにワープロ用等の感熱
プリンター、ファクシミリの感熱ヘッド等により、高品
質の記録を行うことができる。
【0005】本発明に於てロイコ色素は、従来の感熱記
録材料に用いられているラクトン環を含む色素が好まし
い。その好ましい例は、トリフェニルメタンフタリド
系、フルオラン系、インドリルフタリド系のロイコ色素
である。好ましい具体例として、3,3−ビス(p−ジ
メチルアミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(p−
ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリ
ド(別名クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−
ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルア
ミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェ
ニル)−6−クロルフタリド、3,3−ビス(p−ジブ
チルアミノフェニル)フタリド、3−シクロヘキシルア
ミノ−6−クロルフルオラン、3−(N,N−ジエチル
アミノ)−5−メチル−7−(N,N−ジベンジルアミ
ノ)フルオラン、3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチ
ルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロルフル
オラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、2−(N−(3′−トリフルオロメチルフェ
ニル)アミノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−
(3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(o−クロル
アニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム)等を挙げるこ
とができる。ロイコ色素の使用量は0.05〜2g/m
2 、好ましくは0.1〜1g/m2である。
【0006】本発明に於て顕色剤はフェノール性化合物
である。本発明に於ける顕色剤として、感熱記録材料に
於ける顕色剤として一般に知られている有機酸又はその
金属塩を用いた場合には、加熱記録時に消色するが、室
温に戻したとき復色してしまうので好ましくない。本発
明に於て好ましく用いられるフェノール性顕色剤は、5
0〜250℃の範囲内の融点を有するもの、更に好まし
くは60〜200℃の範囲内の融点を有するもので、水
に難溶性のものである。フェノール性顕色剤の好ましい
具体例としては、4,4’−イソプロピリデン−ジフェ
ノール(ビスフェノールA)、p−tert−ブチルフェノ
ール、2,4−ジニトロフェノール、3,4−ジクロロ
フェノール、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジ−
tert−ブチルフェノール)、p−フェニルフェノール、
4,4−シクロヘキシリデンジフェノール、2,2’−
メチレンビス(4−tert−ブチルフェノール)、2,
2’−メチレンビス(α−フェニル−p−クレゾール)
チオジフェノール、4,4’−チオビス(6−tert−ブ
チル−m−クレゾール)、スルホニルジフェノール、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−エチル
−n−ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−n−ドデカン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1−ペンタン酸エチルエステル等を挙げるこ
とができる。フェノール性顕色剤の使用量が多くなるほ
ど発色濃度は高くなるが、加熱により消色し難くなる。
従って、本発明に於ては、フェノール性顕色剤の使用量
は、ロイコ色素の量の1〜20倍モルであることが好ま
しく、2〜10倍モルであることが更に好ましい。
【0007】本発明に於て、ロイコ色素とフェノール性
顕色剤とを予め接触させ反応させて発色させた色素粒子
は、できるだけ微粒子であることが好ましい。特に本発
明の熱消色型感熱記録材料をOHP用のような透明性が
重要な用途に使用する場合には、ロイコ色素とフェノー
ル性顕色剤との反応により生成された色素(発色体)粒
子の平均粒径は、1μm以下、特に0.01〜0.4μ
mの範囲内であることが好ましい。このような微小粒子
の発色体を生成する方法としては、ロイコ色素とフェノ
ール性顕色剤とを水に難溶性乃至不溶性の有機溶剤、例
えば酢酸エチル、酢酸イソプロピル、メチルエチルケト
ン等に溶解し、得られた溶液を水性媒体中に乳化分散し
て微小油滴とした後、溶剤を除去する方法が好ましい。
このとき、高沸点のオイルを共存させることも可能であ
る。オイルとしてはロイコ色素の発色を阻害しない炭化
水素系オイルが好ましい。オイルを添加すると感度が上
昇する傾向があるが、背景濃度が下がるので、使用量と
してはロイコ色素と顕色剤との総量と同量以下であるこ
とが好ましい。ロイコ色素と顕色剤とを一緒に高温で水
性媒体中に分散したり、別々に分散したものを有機溶剤
と共に混合する従来の方法によると、生成した発色色素
粒子の粒径が大きくなり易くなる傾向がある。
【0008】本発明に於て、ロイコ色素とフェノール顕
色剤とから得られた色素粒子は親水性バインダー中に分
散されている。この親水性バインダーは、一般に親水性
ポリマーとして知られているノニオン、アニオン、カチ
オンポリマー等の何れであってもよく、例えば、その分
子構造中に水酸基、カルボニル基、エーテル基、アミノ
基等の官能基を有するポリマーが挙げられる。親水性バ
インダーの具体例としては、例えば、公知技術第5号
(1991年3月22日、アズテック有限会社発行)の
128〜134頁に記載されているものを挙げることが
できる。但し、ポリマーによっては、熱消色型感熱記録
材料の製造時に発色体の消色作用を示すものがあるの
で、使用条件等注意する必要がある。本発明に用いられ
る親水性バインダーとして特に好ましい材料は、ロイコ
色素及び顕色剤を乳化分散させるときの分散ポリマーと
しても使用することができる、ゼラチン及びポリビニル
アルコール(PVA)である。発色体の初期濃度が高く
また加熱時に消色し易い点でゼラチンが最も好ましい。
上記の親水性バインダーは、ロイコ色素及び顕色剤を乳
化分散させる際に水性媒体中に含有させておくか、又は
ロイコ色素及び顕色剤を乳化分散させた後、塗布前の感
熱層形成液中に追添加してもよい。本発明に於て、親水
性バインダー/フェノール性顕色剤の重量比が、0.8
〜10の範囲内であることが好ましい。親水性バインダ
ーの量が上記範囲よりも少ないと、加熱時の感度が低く
印字部の白抜けが不十分になる傾向にあり、また親水性
バインダーの量が上記範囲よりも多いと、発色体の濃度
(背景濃度)が不足する傾向にある。
【0009】本発明の熱消色型感熱記録材料に於ては、
感熱層に、従来、感熱紙に用いられていたような粒子状
の消色剤、例えば、a)ビスフェノール類の酸化アルキ
レン付加物、b)メチロールアミドおよびビスアミド、
アセトアミド等のアミド化合物、c)長鎖1,2−グリ
コール、d)テレフタル酸の酸化エチレン付加物、e)
ステアリルアルコール等の固形アルコール、f)ポリエ
ーテルまたはポリエチレングリコール、g)グアニジン
誘導体、h)アミンまたは第四級アンモニウム塩等が実
質的に含まれていない。本明細書に於て、粒子状消色剤
が実質的に含まれていないとは、感熱層の粒子状消色剤
の含有量が0であるか、或は0.05g/m2 よりも少
ないことを意味する。本発明の熱消色型感熱記録材料
は、常温で保存した場合には感熱層の発色濃度が十分安
定に維持され、例えば、25℃の温度及び50%の相対
湿度の雰囲気下で一か月保存した場合、濃度の低下は1
0%以下である。
【0010】本発明の熱消色型感熱記録材料に於ける感
熱層は、熱エネルギーが付与されると、色素粒子と親水
性バインダーとの相互作用により消色し、かつ常温に戻
した場合も消色状態が維持されるという性質を有するも
のである。本発明の熱消色型感熱記録材料の感熱層を消
色するために必要な熱エネルギーは、約10mJ/mm
2 以上のエネルギーで十分であり、この程度の熱エネル
ギーは一般のワープロやファクシミリに用いられている
感熱プリンターのサーマルヘッドにより与えられる熱エ
ネルギーである。このことから本発明の熱消色型感熱記
録材料は極めて高感度であると言える。前記のような従
来の熱消色型感熱記録材料に於いては数g/m2 程度の
粒子状消色剤が含まれており、本発明に於て、感熱層に
粒子状消色剤が実質的に含まれていないにもかかわらず
高感度の消色型記録が行えることは、従来全く知られて
おらず当業者が全く予期し得ないことである。更に、本
発明の熱消色型感熱記録材料は、感熱層に粒子状消色剤
が実質的に含まれていないために、透明性が良く、保存
安定性も大きく良化するという優れた性能をも有するも
のである。本発明に於て高感度の消色型記録が行われる
機構について必ずしも確定されているわけではないが、
感熱層への熱エネルギーの付与により、親水性バインダ
ーが色素粒子中のロイコ色素と顕色剤との結合の間に入
り、顕色剤をロイコ色素から遠ざけることにより色素が
消色するものと考えられる。
【0011】本発明に用いられる透明支持体としては、
プラスチックフイルムが好ましい。プラスチックフイル
ムの例としては、ポリエチレンテレフタレートやポリエ
チレンナフタレート等のポリエステルフィルム、三酢酸
セルロースフィルム等のセルロース誘導体フイルム、ポ
リスチレン、ポリエチレン、ポロプロピレン等のポリオ
レフィンフィルム、ポリイミドフイルム、ポリ塩化ビニ
ルフイルム、ポリ塩化ビニリデンフイルム、ポリアクリ
ルフイルム、ポリカーボネートフイルム等が挙げられ
る。本発明に用いられる透明支持体としては、特にポリ
エステルフイルムに耐熱処理、帯電防止処理を施したも
のが好ましい。また、透明支持体から感熱層が剥がれる
ことを防ぐ目的で、感熱層を透明支持体に塗布する前
に、透明支持体上に下塗層を設けることが好ましい。下
塗層の材料としては、ゼラチン、アクリル酸エステル共
重合体、ポリ塩化ビニリデン、スチレンブタジエンラテ
ックス、水溶性ポリエステル等のポリマーを挙げること
ができる。下塗層の膜厚は、0.1〜0.5μmである
ことが好ましい。
【0012】熱消色型感熱記録材料同士の付着を防止し
搬送性を向上させるために、上記の下塗層は導電性下塗
層であることが好ましい。導電性下塗層は、平均粒径が
0.2μm以下の導電性金属酸化物の微粒子がポリマー
からなる結合剤中に分散された層で、そしてその表面電
気抵抗が1×1010〜1×1013Ωの範囲(25℃、6
5%RHの条件で)の範囲にあるものが好ましい。そし
て、10℃、30%RH、25℃、65%RH及び30
℃、90%RHの全ての条件で上記範囲にあることが好
ましい。導電性金属酸化物粒子の材料としては、Zn
O、TiO、SnO2 、Al23 、In23 、Si
2 、MgO、BaO及びMoO3 を挙げることがき
る。これらは、単独で使用しても良く、これらの複合酸
化物を使用しても良い。また、金属酸化物は、異種元素
をさらに含有するものが好ましく、例えば、ZnOに対
してAl、In等、TiOに対してNb、Ta等、Sn
2 に対しては、Sb、Nb、ハロゲン元素等を含有
(ドーピング)させたものが好ましい。これらの中で、
SbをドーピングしたSnO2 が、経時的にも導電性の
変化が少なく安定性が高いので特に好ましい。本発明で
用いられる金属酸化物の微粒子は、その粒子径を光散乱
をできるだけ抑える意味から小さくすることが好まし
い。OHP(オーバーヘッドプロジェクター)に用いる
ことができる透明な熱消色型感熱記録材料、即ち画像を
投影して利用できるタイプの熱消色型感熱記録材料にお
いては、散乱効率が20%以下であることが好ましい。
このためには、導電性金属酸化物粒子の平均粒径は、
0.2μm以下であることが必要で、0.1μm以下が
好ましい。
【0013】上記導電性下塗層に使用されるポリマーは
特に制限はない。水溶性ポリマーとしては、ポリビニル
アルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポ
リヒドロキシエチルアクリレート、ポリビニルピロリド
ン、水溶性ポリエステル、水溶性ポリウレタン、水溶性
ナイロン、水溶性エポキシ樹脂、ゼラチン、ヒドロキシ
エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース及びこれらの誘導体を挙げる
ことができる。上記水溶性ポリマー以外のポリマーとし
ては、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、
SBR(スチレン・ブタジエン・ゴム)を挙げることが
でき、これらは一般にポリマー水分散液またはエマルジ
ョンとして使用するのが好ましい。本発明では、特にポ
リマー水分散液として使用することが好ましい。ポリマ
ー水分散液とするために好ましいポリマーとしては、ア
クリル樹脂、ポリエステル等の水分散性ポリマーであ
る。この水分散性ポリマーは、極性基(例、第四級アン
モニウム塩基、スルホン酸基、スルホン酸塩基、カルボ
ン酸基、カルボン酸塩基、リン酸基、リン酸塩基)を分
子中に、0.1〜10重量%の範囲で有することが好ま
しく、さらに1〜5重量%の範囲で有することが好まし
い。極性基としてはカルボン酸アンモニウム塩が好まし
い。下塗層には特にアクリル樹脂が好ましい。これらの
ポリマーに、さらに架橋剤や界面活性剤等を添加しても
良い。
【0014】金属酸化物微粒子と水溶性または水分散型
ポリマーとの混合比は、重量費で1:3〜3:1の範囲
が好ましい。また、上記導電性下塗層の層厚は、表面電
気抵抗が30〜90%RHの湿度範囲において1×10
10〜1×1013Ωの範囲となるように、一般に0.01
〜1.00μmの範囲であり、0.05〜0.5μmが
好ましい。上記導電性下塗層の形成は、例えば、上記金
属酸化物微粒子、結合剤及び界面活性剤等を水に分散又
は溶解させ、得られた塗布液を上記透明フィルム上に塗
布、加熱乾燥することにより実施することができる。塗
布は、例えばエアードクターコーター、ブレードコータ
ー、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコータ
ー、リバースロールコーター、バーコーター等の公知の
塗布方法で行なうことができる。
【0015】本発明に於いては、感熱層の上に保護層を
設けて感熱層に耐水性及び耐傷性を付与することができ
る。保護層の材料としては、ポリビニルアルコール、変
性ポリビニルアルコール、ゼラチン、スチレン無水マレ
イン酸共重合体、デンプン等を挙げることができる。こ
れらの材料は単独でも二種類以上の混合物であってもよ
く、必要に応じてこれらの材料を硬化させるための硬化
剤を使用してもよく、また、ホウ砂、ホウ酸、コロイダ
ルシリカ等を添加してもよい。更に、取扱性を向上させ
るためや熱記録時にサーマルヘッドとの接着を防止する
ために、保護層にステアリン酸亜鉛、パラフィンワック
スのような滑り剤や、カオリン、炭酸カルシウムのよう
な顔料を透明性を損なわない程度に用いることもでき
る。保護層の塗布量は、0.1〜3g/m2 であること
が好ましい。
【0016】本発明の熱消色型感熱記録材料は、ワープ
ロやパソコン等の熱転写式プリンター、ファクシミリ用
のプリンター等を使用して、またレーザ光の走査露光に
より加熱画像記録することができ、着色背景に透明また
は白色の画像を形成することができる。
【0017】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。 [実施例1] 発色色素分散物(NB−1)の調製 下記のロイコ色素(LD−1)2.2gおよび下記のフ
ェノール性顕色剤(PH−1)6.4gを酢酸エチル3
0gに溶解した。一方、石灰処理ゼラチンの14%水溶
液57g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダの5%水
溶液5gを混合し、200ccのホモジナイザーカップ
に入れた。この中に、上記の色素溶液を加え、1000
0rpmで5分間攪拌し、粒径約0.3μmの発色色素
分散物(NB−1)を得た。
【0018】
【化1】
【0019】感熱記録材料101の調製 発色色素分散物(NB−1)4.2gに、水7.5gお
よび下記の界面活性剤(WW−1)の1%水溶液3gを
加え、混合した。この液を厚さ100μmのゼラチン下
塗り付きポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布
量31.5cc/m2 で塗布し乾燥して、ほぼ透明の青
色の感熱記録材料101を得た。この材料をX−RIT
E310で透過濃度を測定したところ、濃度はシアンで
0.8であった。
【0020】
【化2】
【0021】感熱記録材料101の評価 感熱記録材料101を用い、富士通(株)製ワープロの
OASYS30LXIIIで文字パターンを印字した。
印字部は消色して透明になった。これを透過型のOHP
で投影したところ、極めて明瞭な画像を読み取ることが
できた。また、反射型のOHPで投影したところ、透過
型よりは見にくいが、文字パターンは十分に読み取るこ
とができた。背景は濁りにより、やや黒ずんで見えた。
【0022】[実施例2] 感熱記録材料102の調製 ゼラチンの14%水溶液3.8g、水4.7g、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ソーダの5%水溶液5gおよび粒
径0.2μmのステアリン酸亜鉛の20%水分散物0.
5gを混合して保護層液とした。この保護層液を実施例
1に於けると同様にして作製した感熱記録材料101の
上に塗布量24.5cc/m2 で塗布し、乾燥したとこ
ろ、完全に透明な青色の感熱記録材料102が得られ
た。 感熱記録材料102の評価 感熱記録材料102を用い、実施例1に於けると同様に
してワープロで印字したところ、実施例1に於けると同
様に鮮明な陰画画像が得られた。これを透過型のOHP
で投影したところ、極めて明瞭な画像を読み取ることが
できた。また、反射型のOHPで投影したところ、背景
はクリアーで、実施例1のものよりも明瞭な画像を読み
取ることができた。実施例1では画像に若干の傷が見ら
れたが、実施例2では傷は見られなかった。
【0023】[実施例3] 感熱記録材料103の調製 PVAの10%水溶液8g、水1g、ドデシルベンゼン
スルホン酸ソーダの5%水溶液10gおよび粒径0.2
μmのステアリン酸亜鉛の20%水分散物1gを混合し
て保護層液とした。この保護層液を実施例1に於けると
同様にして作製した感熱記録材料101の上に塗布量3
5cc/m2 で塗布し、乾燥したところ、完全に透明な
青色の感熱記録材料103が得られた。 感熱記録材料103の評価 感熱記録材料103を用い、実施例1に於けると同様に
してワープロで印字したところ、鮮明な陰画画像が得ら
れた。これを透過型のOHPで投影したところ、極めて
明瞭な画像を読み取ることができた。この場合、特に印
字部の白さが優れていた。また、感熱記録材料103を
用い、文字および図からなる原稿をGIII対応ファク
シミリのコピーモードでコピーしたところ、明瞭な陰画
画像が得られた。これを透過型OHPで投影したとこ
ろ、文字の鮮明度はワープロによる画像よりやや劣るも
のの、印字部の白さは更に優れていた。
【0024】[実施例4] ロイコ色素分散物および顕色剤分散物の調製 前記のロイコ色素(LD−1)8.8gおよびゼラチン
の5%水溶液124gを混合し、ボールミルで平均サイ
ズ3μmのロイコ色素分散物を得た。またフェノール性
顕色剤(PH−1)25.6gおよびゼラチンの5%水
溶液124gを混合し、平均サイズ3μmの顕色剤分散
物を得た。 感熱記録材料104の調製 ロイコ色素分散物2.1g、顕色剤分散液2.1gに、
ゼラチンの14%水溶液2.1g、水3.4g、前記の
界面活性剤(WW−1)の1%水溶液3gおよびアセト
ン2gを加え、混合した。この液を実施例1に於けると
同様の支持体上に塗布量31.5cc/m2 で塗布し乾
燥して、青色に発色したフィルムを得た。この青色フィ
ルムの透明性は良くなかった。これに実施例3に於ける
と同様にして保護層液を塗布し、乾燥したところ透明性
はややアップした。感熱記録材料104の評価感熱記録
材料104を用い、実施例1に於けると同様にしてワー
プロで印字した。これを透過型のOHPで投影したとこ
ろ、文字パターンを読み取ることはできたが、文字部の
消色はやや不足していた。また背景は暗青色に濁ってい
た。
【0025】[実施例5] 発色色素分散物(NB−2)の調製 前記のロイコ色素(LD−1)2.2gおよびビスフェ
ノールA4.8gを酢酸エチル30gに溶解した。一
方、石灰処理ゼラチンの14%水溶液57g、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ソーダの5%水溶液5gを混合し、
200ccのホモジナイザーカップに入れた。この中
に、上記の色素溶液を加え、10000rpmで5分間
攪拌し、粒径約0.3μmの発色色素分散物(NB−
2)を得た。 感熱記録材料105の調製 感熱記録材料101の調製に於て、発色色素分散物(N
B−1)の代わりに発色色素分散物(NB−2)を用い
た以外は同様にして、感熱記録材料105を得た。 感熱記録材料105の評価 感熱記録材料105を用い、実施例1に於けると同様に
してワープロ印字、OHP投影を行ったところ、やはり
明瞭な画像を読み取ることができた。
【0026】[実施例6] 発色色素分散物(NB−3)の調製 前記のロイコ色素(LD−1)2.2gおよびフェノー
ル性顕色剤(PH−1)6.4gを酢酸エチル30gに
溶解した。一方、PVAの20%水溶液31gに、水2
1gおよびドデシルベンゼンスルホン酸ソーダの5%水
溶液10gを添加し混合した。得られた混合物を200
ccのホモジナイザーカップに入れ、上記の色素溶液を
加え、10000rpmで5分間攪拌し、粒径約0.3
μmの発色色素分散物(NB−3)を得た。 感熱記録材料106の調製 発色色素分散物(NB−3)5.6gに水3gおよびP
VAの20%水溶液1gを加え、混合した。得られた混
合物を実施例1に於けると同様のフィルムに塗布量35
cc/m2 で塗布し、乾燥した。発色色素分散物(NB
−3)の塗布層の上に、実施例3に於けると同様にして
調製したPVA系の保護層液を同様に塗布し、乾燥し
て、感熱記録材料106を得た。この感熱記録材料10
6の透過濃度は0.75であった。 感熱記録材料106の評価 感熱記録材料106を用い、実施例1に於けると同様に
してワープロ印字、OHP投影を行ったところ、やはり
明瞭な画像を読み取ることができた。
【0027】[実施例7] 発色色素分散物(NB−4)の調製 下記のロイコ色素(LD−2)2.8gおよび前記のフ
ェノール性顕色剤(PH−1)7.3gを酢酸エチル1
7.5gに溶解した。一方、石灰処理ゼラチンの14%
水溶液57gに、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダの
5%水溶液5gを添加混合し、200ccのホモジナイ
ザーカップに入れた。この中に、上記の色素溶液を加
え、10000rpmで5分間攪拌し、粒径約0.3μ
mの発色色素分散物(NB−4)を得た。
【0028】
【化3】
【0029】感熱記録材料107の調製 感熱記録材料101の調製に於て、発色色素分散物(N
B−1)の代わりに発色色素分散物(NB−4)を用い
た以外は同様にして、感熱記録材料107を得た。 感熱記録材料107の評価 感熱記録材料107を用い、実施例1に於けると同様に
してワープロ印字、OHP投影を行ったところ、やはり
明瞭な画像を読み取ることができた。
【0030】[比較例1] 発色色素分散物(NB−5)の調製 前記のロイコ色素(LD−1)2.1gおよび下記のサ
リチル酸亜鉛顕色剤(PH−2)7.5gを酢酸エチル
30gに溶解した。一方、PVAの20%水溶液31g
に、水21gおよびドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
の5%水溶液10gを添加混合した。得られた混合物を
200ccのホモジナイザーカップに入れ、上記の色素
溶液を加え、10000rpmで5分間攪拌し、粒径約
0.3μmの発色色素分散物(NB−5)を得た。
【0031】
【化4】
【0032】比較用の感熱記録材料108の調製 感熱記録材料106の調製に於て、発色色素分散物(N
B−3)の代わりに発色色素分散物(NB−5)を用い
た以外は同様にして、感熱記録材料108を得た。 感熱記録材料108の評価 感熱記録材料108を用い、実施例1に於けると同様に
してワープロで印字してみたが、印字部は消色せず、画
像は得られなかった。この感熱記録材料108を熱板で
加熱したところ、加熱時には消色するが、室温に戻す過
程で復色することが分かった。
【0033】[比較例2] 比較用の感熱記録材料109の調製 トリフェニルグアニジン30gをPVAの5%水溶液1
50gに加え、ボールミルで平均粒径2μmになるよう
に分散し、消色剤液を調製した。実施例6に於ける感熱
記録材料106の調製に於て、塗布液に更に上記の消色
剤液4.8gを加え、塗布量を52.5cc/m2 にし
た以外は同様にして、比較用の感熱記録材料109を調
製した。この感熱記録材料109は濃度が0.6と低
く、また透明性がかなり悪かった。 感熱記録材料109の評価 感熱記録材料109を用い、実施例1に於けると同様に
してワープロで印字したところ、陰画画像が得られた。
これを透過型OHPで投影したところ、画像を読み取る
ことはできたが、背景が黒く濁り、画像品質としては劣
るものであった。
【0034】[実施例8] 導電性下塗層用塗布液の調製 水溶性アクリル樹脂 1.55g (ジュリマーET−410;カルボン酸アンモニウム塩: 2wt%;日本純薬(株)製) アンチモンをドープした二酸化スズ 1.80g (SN−88;平均粒径:88nm、石原産業(株)製) スルホン酸ナトリウム系界面活性剤 0.125g (サンデッドBL、三洋化成(株)製) 非イオン系界面活性剤 0.125g (EMALEX/NP8.5;日本エマルジョン(株)製) 純水 96.4g (純水以外の重量は、固形分又は不揮発分を表す)
【0035】透明支持体フィルムの調製 上記導電性下塗層用塗布液を、厚さ100μmのコロナ
放電処理したポリエチレンテレフタレートフィルムの片
面に、バーコート#2.4を用いて、塗布速度105m
/分にて塗布し、185℃で10分間乾燥し、層厚0.
15μmの導電性下塗層を有する透明支持体フィルムを
調製した。上記透明支持体フィルムについて、絶縁計
(TR−8601、アドバンテスト(株)製)により、
10℃、30%RH、25℃、65%RH及び30℃、
90%RHの条件で、通電して1分後に測定した表面電
気抵抗(Ω)は、それぞれ5×1010、1×1011、及
び5×1011であった。
【0036】感熱記録材料110の調製 実施例1に於けると同様にして調製した発色色素分散物
(NB−1)4.2gに、水7.5gおよび前記の界面
活性剤(WW−1)の1%水溶液3gを加え、混合し
た。この液を上記透明支持体フィルムの導電性下塗層の
上に塗布量31.5cc/m2 で塗布し乾燥して、ほぼ
透明の青色の感熱記録材料110を得た。この材料をX
−RITE310で透過濃度を測定したところ、濃度は
シアンで0.8であった。 感熱記録材料110の評価 感熱記録材料110を用い、実施例1に於けると同様に
してワープロで印字したところ、印字部は消色して透明
になった。これを透過型のOHPで投影したところ、極
めて明瞭な画像を読み取ることができた。また、反射型
のOHPで投影したところ、透過型よりは見にくいが、
文字パターンは十分に読み取ることができた。
【0037】[実施例9] 感熱記録材料111の調製 ゼラチンの14%水溶液3.8g、水4.7g、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ソーダの5%水溶液5gおよび粒
径0.2μmのステアリン酸亜鉛の20%水分散物0.
5gを混合して保護層液とした。この保護層液を実施例
8に於けると同様にして作製した感熱記録材料110の
感熱層の上に塗布量24.5cc/m2で塗布し、乾燥
したところ、完全に透明な青色の感熱記録材料111が
得られた。 感熱記録材料111の評価 感熱記録材料111を用い、実施例1に於けると同様に
してワープロで印字したところ、実施例8に於けると同
様に鮮明な陰画画像が得られた。これを透過型のOHP
で投影したところ、極めて明瞭な画像を読み取ることが
できた。また、反射型のOHPで投影したところ、背景
はクリアーで、実施例8のものよりも明瞭な画像を読み
取ることができ、画像に傷は見られなかった。
【0038】[実施例10] 感熱記録材料112の調製 PVAの10%水溶液8g、水1g、ドデシルベンゼン
スルホン酸ソーダの5%水溶液10gおよび粒径0.2
μmのステアリン酸亜鉛の20%水分散物1gを混合し
て保護層液とした。この保護層液を実施例8に於けると
同様にして作製した感熱記録材料110の感熱層の上に
塗布量35cc/m2 で塗布し、乾燥したところ、完全
に透明な青色の感熱記録材料112が得られた。 感熱記録材料112の評価 感熱記録材料112を用い、実施例1に於けると同様に
してワープロで印字したところ、鮮明な陰画画像が得ら
れた。これを透過型のOHPで投影したところ、極めて
明瞭な画像を読み取ることができた。この場合、特に印
字部の白さが優れていた。また、感熱記録材料112を
用い、文字および図からなる原稿をGIII対応ファク
シミリのコピーモードでコピーしたところ、明瞭な陰画
画像が得られた。これを透過型OHPで投影したとこ
ろ、文字の鮮明度はワープロによる画像よりやや劣るも
のの、印字部の白さは更に優れていた。
【0039】[実施例11] 感熱記録材料113の調製 ゼラチン下塗り付きポリエチレンテレフタレートフィル
ムの代わりに、実施例8に於けると同様にして調製した
透明支持体フィルムを使用した他は実施例4に於けると
同様にして青色の感熱記録材料113を調製した。この
青色感熱記録材料113の透明性はあまり良くなかっ
た。これに実施例10に於けると同様にして保護層液を
塗布し、乾燥したところ透明性はややアップした。 感熱記録材料113の評価 感熱記録材料113を用い、実施例1に於けると同様に
してワープロで印字した。これを透過型のOHPで投影
したところ、文字パターンを読み取ることはできたが、
文字部の消色はやや不足していた。また背景は暗青色に
濁っていた。
【0040】[実施例12] 感熱記録材料114の調製 ゼラチン下塗り付きポリエチレンテレフタレートフィル
ムの代わりに、実施例8に於けると同様にして調製した
透明支持体フィルムを使用した他は実施例5に於けると
同様にして青色の感熱記録材料114を調製した。 感熱記録材料114の評価 感熱記録材料114を用い、実施例1に於けると同様に
してワープロ印字、OHP投影を行ったところ、やはり
明瞭な画像を読み取ることができた。
【0041】[実施例13] 感熱記録材料115の調製 ゼラチン下塗り付きポリエチレンテレフタレートフィル
ムの代わりに、実施例8に於けると同様にして調製した
透明支持体フィルムを使用した他は実施例6に於けると
同様にして青色の感熱記録材料115を調製した。 感熱記録材料115の評価 感熱記録材料115を用い、実施例1に於けると同様に
してワープロ印字、OHP投影を行ったところ、やはり
明瞭な画像を読み取ることができた。
【0042】[実施例14] 感熱記録材料116の調製ゼラチン下塗り付きポリエチ
レンテレフタレートフィルムの代わりに、実施例 8に於けると同様にして調製した透明支持体フィルムを
使用した他は実施例7に於けると同様にして青色の感熱
記録材料116を調製した。 感熱記録材料116の評価 感熱記録材料116を用い、実施例1に於けると同様に
してワープロ印字、OHP投影を行ったところ、やはり
明瞭な画像を読み取ることができた。
【0043】[実施例15] 発色色素分散物(NB−6)の調製 前記のロイコ色素(LD−1)2.2gおよびフェノー
ル性顕色剤(PH−1)16gを酢酸エチル30gに溶
解した。一方、石灰処理ゼラチンの14%水溶液57
g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダの5%水溶液5
gを混合し、200ccのホモジナイザーカップに入れ
た。この中に、上記の色素溶液を加え、10000rp
mで5分間攪拌し、粒径約0.3μmの発色色素分散物
(NB−6)を得た。 感熱記録材料117の調製 発色色素分散物(NB−6)4.0gに、ゼラチンの1
4%水溶液2.4gおよび前記の界面活性剤(WW−
1)の1%水溶液3gを加え、混合した。この液を実施
例8に於けると同様にして調製した透明支持体フィルム
上に塗布量31.5cc/m2 で塗布し乾燥して、ほぼ
透明の青色の感熱記録材料117を得た。この材料をX
−RITE310で透過濃度を測定したところ、シアン
で0.9であった。 感熱記録材料117の評価 感熱記録材料117を用い、実施例1に於けると同様に
してワープロ印字、透過型OHPで投影したところ、や
はり明瞭な画像を読み取ることができた。
【0044】[比較例3] 感熱記録材料118の調製 発色色素分散物(NB−6)4.6gに、水7.1gお
よび前記の界面活性剤(WW−1)の1%水溶液3gを
加え、混合した。得られた液を使用した以外は感熱記録
材料117の調製と同様にして、感熱記録材料118を
調製した。この感熱記録材料118のシアン濃度は1.
3であった。 感熱記録材料118の評価 感熱記録材料118を用い、実施例1に於けると同様に
してワープロで印字したところ、印字部の白抜けは不十
分であった。透過型のOHPで投影したところ画像は不
鮮明であった。
【0045】
【発明の効果】本発明の熱消色型感熱記録材料は、粒子
状の消色剤を含有しておらず感熱層が一層であるので背
景の透明性が良好であり、しかも高感度であるためにワ
ープロ用等の感熱プリンター、ファクシミリの感熱ヘッ
ド等により高品質の記録を行うことができ、加熱記録後
室温に戻しても消色状態が保持されるという顕著な効果
を奏するものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロイコ色素とフェノール性顕色剤とを予
    め反応させ発色させた色素粒子と、該色素粒子を分散状
    態で含む親水性バインダーとからなり、粒子状消色剤を
    実質的に含むことのない層であって、熱エネルギーが付
    与されると、該色素粒子と親水性バインダーとの相互作
    用により消色し、かつ常温に戻した場合も消色状態が維
    持される感熱層が、透明支持体上に形成されてなる熱消
    色型感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 上記色素粒子が、水に難溶性乃至不溶性
    の有機溶剤中のロイコ色素及びフェノール性顕色剤の溶
    液を、水中に乳化分散させることにより得られたもので
    ある請求項1記載の熱消色型感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 上記親水性バインダーがゼラチン又はポ
    リビニルアルコールである請求項1記載の熱消色型感熱
    記録材料。
  4. 【請求項4】 上記色素粒子の平均粒径が0.01〜
    0.4μmである請求項1記載の熱消色型感熱記録材
    料。
  5. 【請求項5】 上記透明支持体と上記感熱層との間に、
    平均粒径が0.2μm以下の導電性金属酸化物の微粒子
    とポリマーとからなる導電性下塗層が形成されている請
    求項1記載の熱消色型感熱記録材料。
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