JPH06321160A - 自動二輪車のハンドルスイッチ取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハンドルスイッチ取付孔を形成しなくてもハ
ンドルバーにハンドルスイッチを取り付けることができ
るようにして生産性を高め、かつ転倒時等にハンドルバ
ーに強い衝撃が加わった場合でもハンドルバーを変形し
にくくすることができる自動二輪車のハンドルスイッチ
取付構造を提供すること。 【構成】 ハンドルスイッチ２のマスターシリンダーホ
ルダー側面２ｃには丸孔１０が形成され、マスターシリ
ンダーホルダー８のハンドルスイッチ側面８ａには丸孔
１０に嵌合する突起１４が形成され、丸孔１０に突起１
４を嵌合させることによってハンドルスイッチ２はマス
ターシリンダーホルダー８に対して位置付けされるとと
もに、ハンドルスイッチ２はスクリュー５・５・…によ
ってハンドルバー４に固定される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動二輪車のハンドル
スイッチ取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】ハンドルスイッチとは、キルスイッチや
スタータボタン等自動二輪車制御のための操作制御部分
であって、図６ないし図９に従来の自動二輪車のハンド
ルスイッチ取付構造ａの一例を示す。ハンドルスイッチ
ｂは、図に示すように、キルスイッチｃやスタータボタ
ンｄを備えた本体部ｅと半割り継手部ｆとからなる二分
割構造であって、本体部ｅと半割り継手部ｆとの間にハ
ンドルバーｇを挟みスクリュウーｈ、ｈで締め付けるこ
とによってハンドルバーｇに取り付けられる構造になっ
ている。また、半割り継手部ｆの内側壁には、ハンドル
バーに向けて突起ｉが形成され、突起ｉがハンドルバー
ｇに形成された丸孔または長孔のハンドルスイッチ取付
孔ｊに嵌合されることによって、ハンドルスイッチｂの
ハンドルバーｇに対しての回転防止とハンドルバーｇの
長手方向への移動防止とがなされるようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術における自動二輪車のハンドルスイッチ取付構造ａに
あっては、モデルチェンジ等でハンドルスイッチｂおよ
びそれに関連する部品の形状や寸法が変わると、それに
合わせてハンドルバーｇに形成されるハンドルスイッチ
取付孔ｊの形成箇所、形状または大きさ等を変える必要
が出てくる。このため、ハンドルバーｇに互換性がなく
生産性が良くないという問題があった。

【０００４】また、転倒等によってハンドルバーｇに強
い衝撃が加わった場合には、ハンドルスイッチ取付孔ｊ
が形成されている関係でハンドルバーｇに不均一に応力
が生じることとなり、ハンドルスイッチ取付孔ｊの形成
部分が特に変形しやすいという問題があった。

【０００５】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、その解決しようとする課題は、ハン
ドルスイッチ取付孔を形成しなくてもハンドルバーにハ
ンドルスイッチを取り付けることができるようにして生
産性を高め、かつ転倒時等にハンドルバーに強い衝撃が
加わった場合でもハンドルバーを変形しにくくすること
ができる自動二輪車のハンドルスイッチ取付構造を提供
することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明に係る自動二輪車
のマフラは、以上のような課題を解決するものであっ
て、次のようなものである。すなわち、本発明自動二輪
車のハンドルスイッチ取付構造は、ハンドルバー先端部
外周に取り付けられるグリップとレバーのまたはマスタ
ーシリンダーのホルダーとの間に配置されることでハン
ドルバーの長手方向における位置決めがされるハンドル
スイッチに関するものである。そして、このハンドルス
イッチの前記ホルダー側面には凹部が形成され、前記ホ
ルダーの前記ハンドルスイッチ側面には前記凹部に嵌合
する凸部が形成され、前記凹部に前記凸部を嵌合させる
ことによって前記ハンドルスイッチは前記ホルダーに対
して位置付けされるとともに、前記ハンドルスイッチは
締着手段によって前記ハンドルバーに固定されることを
特徴とする。

【０００７】

【作用】したがって、本発明自動二輪車のハンドルスイ
ッチ取付構造によれば、ハンドルスイッチのホルダー側
面には凹部が形成され、ホルダーの前記ハンドルスイッ
チ側面には前記凹部に嵌合する凸部が形成され、前記凹
部に前記凸部を嵌合させることによって前記ハンドルス
イッチは前記ホルダーに対して位置付けされるともに前
記ハンドルスイッチは締着手段によって前記ハンドルバ
ーに固定されるので、ハンドルバーにハンドルスイッチ
取付孔を形成する必要がなくなる。このため、ハンドル
バーには互換性が生じるようになるとともに転倒等によ
ってハンドルバーに強い衝撃が加わった場合でもハンド
ルバーには不均一な応力が生じにくくなる。

【０００８】

【実施例】以下、図面を参照して、本発明に係る自動二
輪車のハンドルスイッチ取付構造１を図示した実施例に
従って詳細に説明する。なお、自動二輪車のハンドルス
イッチ取付構造１は、ハンドルスイッチ２をハンドルバ
ー４に取り付けるための取付構造であって、ハンドルバ
ー４の左右いずれにも適用できる。

【０００９】図１は本発明に係る自動二輪車のハンドル
スイッチ取付構造をハンドルバーの右側に採用したハン
ドルスイッチとその関連部品を示す平面図、図２は図１
の分解斜視図、図３は図１のＡ−Ａ線断面図、図４は本
発明に係る自動二輪車のハンドルスイッチ取付構造をハ
ンドルバーの左側に採用したハンドルスイッチとその関
連部品を示す正面図、図５は図４の分解斜視図である。

【００１０】本発明に係る自動二輪車のハンドルスイッ
チ取付構造１をハンドルバー４の右側に適用した場合か
ら述べる。ハンドルスイッチ２は、ハンドルバー４の右
先端部４ａ外周に取り付けられるスロットルグリップ６
とマスターシリンダー７をハンドルバー４に保持するた
めのマスターシリンダーホルダー８との間に位置するハ
ンドルバー４の部分４ｂに配置されている。また、ハン
ドルスイッチ２は、図１ないし図３に示すように、いわ
ゆるキルスイッチ９ａやスタータボタン９ｂを備えた本
体部２ａと半割り継手部２ｂとからなる二分割構造であ
って、本体部２ａと半割り継手部２ｂとの間にハンドル
バー４の部分４ｂを挟み、締着手段としてのスクリュウ
ー５・５・…で締め付けることによってハンドルバー４
に固着される。また、ハンドルスイッチ２のマスターシ
リンダー側の面（以下「マスターシリンダー側面」とい
う。）２ｃには、凹部としての丸孔１０が形成されてい
る。

【００１１】スロットルグリップ６は、中空円筒状をし
ておりハンドルバー４の右先端部４ａがはめ込まれるこ
とによってハンドルバー４に取り付けられる。また、ス
ロットルグリップ６は、ハンドルスイッチ２との間に位
置するスロットルケース６ａおよびスロットルワイヤ６
ｂを介して図示しないキャブレターの絞り弁であるスロ
ットルを開閉する。

【００１２】マスターシリンダーホルダー８は、マスタ
ーシリンダー７との間にハンドルバー４を挟みスクリュ
ウー１２、１２で締め付けることによって、ハンドルバ
ー４にマスターシリンダー７を保持するものである。そ
して、そのハンドルスイッチ２側の面（以下「ハンドル
スイッチ側面」という。）８ａには、ハンドルバー４に
ハンドルスイッチ２とマスターシリンダー７とを保持し
たときに、ハンドルスイッチ２のマスターシリンダー側
面４ａに形成された丸孔１０と嵌合する凸部としての突
起１４が形成されている。

【００１３】なお、符号１６が示すものは、ブレーキレ
バーであって、マスターシリンダー７の一側面７ａに一
体形成されたブレーキレバーホルダー１８とこれにブレ
ーキレバー１６を取り付けるための取付手段１７を介し
てマスターシリンダー７と連結されている。

【００１４】しかして、ハンドルバー４にハンドルスイ
ッチ２と、マスターシリンダーホルダー８を介してマス
ターシリンダー７とを取り付けるとハンドルスイッチ２
の丸孔１０にブレーキレバーホルダー８の突起１４が嵌
合するようになる。これによって、ハンドルスイッチ２
は、ブレーキレバーホルダー８に対して位置付けされる
ようになり、ハンドルスイッチ２はハンドルバー４に対
してその回転が防止される。その後、スロットルケース
６ａ、スロットルグリップ６の順でハンドルバー４にそ
れらスロットルケース６ａとハンドルバー４とを取り付
ける。

【００１５】この状態において、ハンドルスイッチ２
は、スロットルグリップ６と、マスターシリンダー７を
ハンドルバー４に保持するためのマスターシリンダーホ
ルダー８との間に位置するハンドルバー４の部分４ｂに
配置されることになり、ハンドルスイッチ２のハンドル
バー４の長手方向における移動が阻止されて、ハンドル
スイッチ２のハンドルバー４の長手方向における位置決
めがされる。このようにハンドルバー４に対して回転が
阻止されかつハンドルバー４の長手方向における位置決
めされたハンドルスイッチ２は、スクリュウー５・５・
…によってハンドルバー４に固定される。以上のように
してハンドルスイッチ２をハンドルバー４に取り付ける
ようにしたものが本願発明に係る自動二輪車のハンドル
スイッチ取付構造１である。

【００１６】次に本発明に係る自動二輪車のハンドルス
イッチ取付構造１’をハンドルバー４の左側に適用した
場合を述べる。この場合、ハンドルスイッチ取付構造１
をハンドルバー４の右側に付けた場合と異なる点は、マ
スターシリンダーが無いためマスターシリンダーホルダ
ーがないことと、これによって凸部としての突起の形成
箇所がマスターシリンダーホルダーでなく別の箇所であ
るクラッチレバーホルダー２０にあることおよびハンド
ルスイッチの制御内容だけであるので、他の同一部分に
ついては同一符号を付して説明を省略する。

【００１７】ここでは、ハンドルスイッチ２’は、ハン
ドルバー４の左先端部４ａ’外周に取り付けられるグリ
ップ６’と、レバーとしてのクラッチレバー２２をハン
ドルバー４に保持するためのクラッチレバーホルダー２
０との間に位置するハンドルバー４の部分４ｂ’に配置
されている。また、ハンドルスイッチ２’は、図４に示
すように、いわゆるターンシグナルランプスイッチ２２
ａやホーンスイッチ２２ｂを備えた本体部２ａ’と半割
り継手２ｂ’とからなる二分割構造であって、本体部２
ａ’と半割り継手２ｂ’との間にハンドルバー４の部分
４ｂ’を挟み、スクリュウー５・５・…で締め付けるこ
とによってハンドルバー４に固着される。また、ハンド
ルスイッチ２’のクラッチレバーホルダー２０側の面６
ａ’には、凹部としての丸孔１０’が形成されている。

【００１８】クラッチレバーホルダー２０も二分割構造
であって、クラッチレバーホルダー２０は、本体部２０
ａと締付部２０ｂとからなる。そして、両者２０ａ、２
０ｂの間にハンドルバー４の部分４ｂ’を挟み、スクリ
ュウー２１・２１・…で締め付けることによって、クラ
ッチレバーホルダー２０はハンドルバー４に固着され
る。そして、本体部２０ａにクラッチレバー２２が取付
手段１７によって取り付けられ、締付部２０ｂには、そ
のハンドルスイッチ２’側の面２０ｂ’に凸部としての
突起１４’が形成されている。

【００１９】しかして、ハンドルバー４にハンドルスイ
ッチ２’と、クラッチレバーホルダー２０を介してクラ
ッチレバー２２とを取り付けるとハンドルスイッチ２’
の丸孔１０’にクラッチレバーホルダー２０の突起１
４’が嵌合するようになる。これによって、ハンドルス
イッチ２’は、クラッチレバーホルダー２０に対して位
置付けされるようになり、ハンドルスイッチ２’はハン
ドルバー４に対してその回転が阻止される。また、ハン
ドルスイッチ２’は、ハンドルバー４の左先端部４ａ’
外周に取り付けられるグリップ６’と、クラッチレバー
ホルダー２０との間に位置するハンドルバー４の部分４
ｂ’に配置されるので、これによってハンドルスイッチ
２’のハンドルバー４の長手方向における移動が阻止さ
れ、このようにしてハンドルスイッチ２’のハンドルバ
ー４の長手方向における位置決めがなされる。このよう
にハンドルバー４に対して回転が阻止されかつハンドル
バー４の長手方向において位置決めされた状態のハンド
ルスイッチ２’は、スクリュウー５’・５’・…によっ
てハンドルバー４に固定される。以上のようにしてハン
ドルスイッチ２’をハンドルバー４に取り付けるように
したものが本願発明に係る自動二輪車のハンドルスイッ
チ取付構造１’である。

【００２０】したがって、本願発明に係る自動二輪車の
ハンドルスイッチ取付構造１ないし１’によれば、従
来、ハンドルバーにハンドルスイッチ２ないし２’を位
置決めするために必要とされていたハンドルスイッチ取
付孔をハンドルバー４に形成する必要がなくなるので、
モデルチェンジ等でハンドルスイッチ２，２’およびそ
れに関連する部品の形状や寸法が変わっても、ハンドル
バー４を車種によって変える必要が無くなり、互換性が
生じるようになる。したがって、共通部品として異なっ
た車種の自動二輪車に同一のハンドルバー４を適用する
ことができるようになるため、生産性を高めることがで
きる。また、自動二輪車の転倒等によってハンドルバー
４に強い衝撃が加わった場合でも、上記ハンドルスイッ
チ取付孔がないので、ハンドルバー４には不均一な応力
が生じにくくなって、ハンドルバー４に衝撃が加わって
もハンドルバーを変形しにくくすることができる。ま
た、

【００２１】

【発明の効果】本発明自動二輪車のハンドルスイッチ取
付構造によれば、ハンドルスイッチのホルダー側面には
凹部が形成され、ホルダーの前記ハンドルスイッチ側面
には前記凹部に嵌合する凸部が形成され、前記凹部に前
記凸部を嵌合させることによって前記ハンドルスイッチ
は前記ホルダーに対して位置付けされるとともに前記ハ
ンドルスイッチは締着手段によって前記ハンドルバーに
固定されるので、ハンドルバーに丸孔等のハンドルスイ
ッチ取付孔を形成する必要がなくなる。このため、モデ
ルチェンジ等でハンドルスイッチおよびそれに関連する
部品の形状や寸法が変わっても、ハンドルバーを車種に
よって変えたり加工したりする必要が無くなるのでハン
ドルバーには互換性が生じるようになる。したがって、
生産性を高めることができる。また、転倒等によってハ
ンドルバーに強い衝撃が加わった場合でもハンドルバー
には不均一な応力が生じにくくなるので、ハンドルバー
を変形しにくくすることができる。さらにホルダーの凸
部とハンドルスイッチの凹部とが嵌合関係にあるので、
ホルダーが位置決めされれば必然的にハンドルスイッチ
が位置決めされるので、組み付けが容易にすることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る自動二輪車のハンドルスイッチ取
付構造をハンドルバーの右側に採用したハンドルスイッ
チとその関連部品を示す平面図である。

【図２】図１の分解斜視図である。

【図３】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図４】本発明に係る自動二輪車のハンドルスイッチ取
付構造をハンドルバーの左側に採用したハンドルスイッ
チとその関連部品を示す正面図である。

【図５】図４の分解斜視図である。

【図６】従来技術を示す図である。

【図７】図６の要部分解斜視図である。

【図８】図６におけるの要部正面図である。

【図９】図８のＢ−Ｂ線断面図である。

【符号の説明】

２ ハンドルスイッチ ２ｃ ハンドルスイッチのマスターシリンダーホ
ルダー側面 ４ ハンドルバー ５・５・… 締着手段 ８ マスターシリンダーホルダー ８ａ マスターシリンダーホルダーのハンドルス
イッチ側面 １０ 凹部 １４ 凸部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハンドルバー先端部外周に取り付けられ
   るグリップとレバーのまたはマスターシリンダーのホル
   ダーとの間に配置されることでハンドルバーの長手方向
   における位置決めがされるハンドルスイッチにおいて、
   このハンドルスイッチの前記ホルダー側面には凹部が形
   成され、前記ホルダーの前記ハンドルスイッチ側面には
   前記凹部に嵌合する凸部が形成され、前記凹部に前記凸
   部を嵌合させることによって前記ハンドルスイッチは前
   記ホルダーに対して位置付けされるとともに、前記ハン
   ドルスイッチは締着手段によって前記ハンドルバーに固
   定されることを特徴とする構造の自動二輪車のハンドル
   スイッチ取付構造。