JPH06319252A - 渦電流式減速装置 - Google Patents
渦電流式減速装置Info
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- JPH06319252A JPH06319252A JP5128084A JP12808493A JPH06319252A JP H06319252 A JPH06319252 A JP H06319252A JP 5128084 A JP5128084 A JP 5128084A JP 12808493 A JP12808493 A JP 12808493A JP H06319252 A JPH06319252 A JP H06319252A
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- braking
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 制動と非制動との切換時に可動の案内筒に作
用するピークトルクを低減する。 【構成】 制動ドラム7の内部に非磁性体からなる不動
の案内筒10を配設する。案内筒10の周壁に周方向等
間隔に多数のほぼ長方形をなす強磁性板15を埋設す
る。案内筒10の内部に磁性体からなる可動の磁石支持
筒14と不動の磁石支持筒14Aを並設する。各磁石支
持筒14,14Aに各強磁性板15に対向する磁石2
4,24Aを極性が周方向に交互に異なるように結合す
る。磁石支持筒14Aは案内筒10に結合する。磁石支
持筒14の回転方向について、各磁石24の後端縁24
bを強磁性板15の前端縁と交差するように傾めに切除
する。
用するピークトルクを低減する。 【構成】 制動ドラム7の内部に非磁性体からなる不動
の案内筒10を配設する。案内筒10の周壁に周方向等
間隔に多数のほぼ長方形をなす強磁性板15を埋設す
る。案内筒10の内部に磁性体からなる可動の磁石支持
筒14と不動の磁石支持筒14Aを並設する。各磁石支
持筒14,14Aに各強磁性板15に対向する磁石2
4,24Aを極性が周方向に交互に異なるように結合す
る。磁石支持筒14Aは案内筒10に結合する。磁石支
持筒14の回転方向について、各磁石24の後端縁24
bを強磁性板15の前端縁と交差するように傾めに切除
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主として大型車両の摩擦
ブレーキを補助する渦電流式減速装置、特に制動ドラム
の内周面と磁石支持筒の外周面に周方向等間隔に並設し
た多数の永久磁石(以下単に磁石という)との間に、各
磁石に対応する強磁性板(ポールピース)を備え、強磁
性板の相対的回転位相を変えることにより、制動と非制
動の切換えを行う渦電流式減速装置に関するものであ
る。
ブレーキを補助する渦電流式減速装置、特に制動ドラム
の内周面と磁石支持筒の外周面に周方向等間隔に並設し
た多数の永久磁石(以下単に磁石という)との間に、各
磁石に対応する強磁性板(ポールピース)を備え、強磁
性板の相対的回転位相を変えることにより、制動と非制
動の切換えを行う渦電流式減速装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】特開平4-12659 号公報に開示される渦電
流式減速装置では、制動ドラムの内部に不動の案内筒を
配設し、案内筒の内空部にほぼ同じ構成の可動の磁石支
持筒と不動の磁石支持筒とを軸方向に並設し、可動の磁
石支持筒を磁石の配列ピツチ分だけ回動することによ
り、軸方向に並ぶ磁石の極性が同じく制動ドラムに磁界
を及ぼす制動位置と、軸方向に並ぶ磁石の極性が互いに
逆になり、制動ドラムに磁界を及ぼさない非制動位置と
に切り換わる。
流式減速装置では、制動ドラムの内部に不動の案内筒を
配設し、案内筒の内空部にほぼ同じ構成の可動の磁石支
持筒と不動の磁石支持筒とを軸方向に並設し、可動の磁
石支持筒を磁石の配列ピツチ分だけ回動することによ
り、軸方向に並ぶ磁石の極性が同じく制動ドラムに磁界
を及ぼす制動位置と、軸方向に並ぶ磁石の極性が互いに
逆になり、制動ドラムに磁界を及ぼさない非制動位置と
に切り換わる。
【0003】図8,9に示すように、上述の渦電流式減
速装置では、共通の強磁性板15に対する可動の磁石支
持筒14の磁石24と不動の磁石支持筒14Aの磁石2
4Aの極性が互いに異なる非制動位置から、矢印y方向
へ強磁性板15の配列ピツチpだけ回動すると、共通の
強磁性板15に対する各磁石24,24Aの極性が同じ
制動位置になり、周方向に隣接する磁石つまり前後2対
の磁石24,24Aが強磁性板15を経て制動ドラム7
へ磁界を及ぼす(図2参照)。
速装置では、共通の強磁性板15に対する可動の磁石支
持筒14の磁石24と不動の磁石支持筒14Aの磁石2
4Aの極性が互いに異なる非制動位置から、矢印y方向
へ強磁性板15の配列ピツチpだけ回動すると、共通の
強磁性板15に対する各磁石24,24Aの極性が同じ
制動位置になり、周方向に隣接する磁石つまり前後2対
の磁石24,24Aが強磁性板15を経て制動ドラム7
へ磁界を及ぼす(図2参照)。
【0004】しかし、可動の磁石24が非制動位置から
回動量P1だけ矢印y方向へ回動した状態にある時、前後
1対の磁石24は、共通の強磁性板15に対し短絡的磁
気回路zを形成する。図示の状態にある磁石24の後端
縁24bが強磁性板15から離れる時、磁石24の後端
縁24bと強磁性板15の前端縁との間に強力な吸引力
が働く。すなわち、磁石支持筒14を非制動位置から制
動位置へ配列ピツチpだけ回動する時に必要な駆動トル
クは、線31で示すように、磁石24の後端縁24bが
強磁性板15の前端縁から離れる時異常に高くなる。し
たがつて、磁石支持筒14を駆動するためのアクチユエ
ータ20には、上述のピークトルクに打ち勝つ容量のも
のが必要とされ、アクチユエータ20が大型になるとい
う問題がある。
回動量P1だけ矢印y方向へ回動した状態にある時、前後
1対の磁石24は、共通の強磁性板15に対し短絡的磁
気回路zを形成する。図示の状態にある磁石24の後端
縁24bが強磁性板15から離れる時、磁石24の後端
縁24bと強磁性板15の前端縁との間に強力な吸引力
が働く。すなわち、磁石支持筒14を非制動位置から制
動位置へ配列ピツチpだけ回動する時に必要な駆動トル
クは、線31で示すように、磁石24の後端縁24bが
強磁性板15の前端縁から離れる時異常に高くなる。し
たがつて、磁石支持筒14を駆動するためのアクチユエ
ータ20には、上述のピークトルクに打ち勝つ容量のも
のが必要とされ、アクチユエータ20が大型になるとい
う問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上述の
問題に鑑み、制動と非制動の切換時可動の磁石支持筒に
作用するピークトルクを低減することにより、小容量の
アクチユエータで磁石支持筒を駆動できる、渦電流式減
速装置を提供することにある。
問題に鑑み、制動と非制動の切換時可動の磁石支持筒に
作用するピークトルクを低減することにより、小容量の
アクチユエータで磁石支持筒を駆動できる、渦電流式減
速装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の構成は制動ドラムの内部に非磁性体からな
る不動の案内筒を配設し、案内筒の周壁に周方向等間隔
に多数のほぼ長方形をなす強磁性板を埋設し、案内筒の
内部に磁性体からなる回動可能の磁石支持筒と不動の磁
石支持筒とを並設し、各磁石支持筒に各強磁性板に対向
する磁石を極性が周方向に交互に異なるように結合し、
回動可能の磁石支持筒の回動方向に関し各磁石の後端縁
と強磁性板の前端縁とが互いに交差するように一方を傾
めに切除したものである。
に、本発明の構成は制動ドラムの内部に非磁性体からな
る不動の案内筒を配設し、案内筒の周壁に周方向等間隔
に多数のほぼ長方形をなす強磁性板を埋設し、案内筒の
内部に磁性体からなる回動可能の磁石支持筒と不動の磁
石支持筒とを並設し、各磁石支持筒に各強磁性板に対向
する磁石を極性が周方向に交互に異なるように結合し、
回動可能の磁石支持筒の回動方向に関し各磁石の後端縁
と強磁性板の前端縁とが互いに交差するように一方を傾
めに切除したものである。
【0007】
【作用】可動の磁石支持筒を非制動位置から制動位置へ
回動する時、極性が異なる前後の磁石が共通の強磁性板
に対向することとなり、強磁性板と磁石支持筒との間に
短絡的磁気回路が生じる。短絡的磁気回路が消滅する直
前に可動の磁石支持筒に作用するピークトルクを低減す
るために、可動の磁石支持筒の磁石の後端縁と長方形の
強磁性板の前端縁とが平行でなく、互いに交差するよう
に、一方の端縁を斜めに切除する。したがつて、可動の
磁石支持筒の磁石の後端縁が強磁性板の前端縁から離れ
る時、強磁性板が磁石を吸引する力は次第に弱くなり、
最後に磁石は平面的にみて点接触の状態で強磁性板から
離れる。これにより、強磁性板と磁石との間の吸引力に
基づき可動の磁石支持筒に作用するピークトルクが低減
され、小容量のアクチユエータで非制動と制動との切換
えが可能になる。
回動する時、極性が異なる前後の磁石が共通の強磁性板
に対向することとなり、強磁性板と磁石支持筒との間に
短絡的磁気回路が生じる。短絡的磁気回路が消滅する直
前に可動の磁石支持筒に作用するピークトルクを低減す
るために、可動の磁石支持筒の磁石の後端縁と長方形の
強磁性板の前端縁とが平行でなく、互いに交差するよう
に、一方の端縁を斜めに切除する。したがつて、可動の
磁石支持筒の磁石の後端縁が強磁性板の前端縁から離れ
る時、強磁性板が磁石を吸引する力は次第に弱くなり、
最後に磁石は平面的にみて点接触の状態で強磁性板から
離れる。これにより、強磁性板と磁石との間の吸引力に
基づき可動の磁石支持筒に作用するピークトルクが低減
され、小容量のアクチユエータで非制動と制動との切換
えが可能になる。
【0008】
【実施例】図1は本発明による渦電流式減速装置の側面
断面図、図2は同正面断面図である。本発明による渦電
流式減速装置は、例えば車両用変速機の出力回転軸1に
結合される導体からなる制動ドラム7と、制動ドラム7
の内部に配設される非磁性体からなる案内筒10と、案
内筒10の断面長方形の内空部に収容した可動の磁石支
持筒14および不動の磁石支持筒14Aとを備えてい
る。制動ドラム7はボス5のフランジ部5aを、駐車ブ
レーキの制動ドラム3の端壁部と一緒に、回転軸1にス
プライン嵌合固定した取付フランジ2に重ね合され、か
つ複数のボルト4とナツトにより締結される。ボス5か
ら放射状に延びる多数のスポーク6に、冷却フイン8を
備えた制動ドラム7の一端が結合される。
断面図、図2は同正面断面図である。本発明による渦電
流式減速装置は、例えば車両用変速機の出力回転軸1に
結合される導体からなる制動ドラム7と、制動ドラム7
の内部に配設される非磁性体からなる案内筒10と、案
内筒10の断面長方形の内空部に収容した可動の磁石支
持筒14および不動の磁石支持筒14Aとを備えてい
る。制動ドラム7はボス5のフランジ部5aを、駐車ブ
レーキの制動ドラム3の端壁部と一緒に、回転軸1にス
プライン嵌合固定した取付フランジ2に重ね合され、か
つ複数のボルト4とナツトにより締結される。ボス5か
ら放射状に延びる多数のスポーク6に、冷却フイン8を
備えた制動ドラム7の一端が結合される。
【0009】断面箱形をなす案内筒10は例えば断面C
字形の筒体に、環状板からなる端壁11を結合して構成
される。案内筒10は適当な手段により例えば変速機の
歯車箱に固定される。案内筒10の外周壁10aは周方
向等間隔に設けた多数の開口25に、強磁性板15を埋
設して結合される。好ましくは、強磁性板15は案内筒
10の成形時鋳込まれる。強磁性板15は長方形の板状
のものであつて、板面は円弧状に湾曲される。
字形の筒体に、環状板からなる端壁11を結合して構成
される。案内筒10は適当な手段により例えば変速機の
歯車箱に固定される。案内筒10の外周壁10aは周方
向等間隔に設けた多数の開口25に、強磁性板15を埋
設して結合される。好ましくは、強磁性板15は案内筒
10の成形時鋳込まれる。強磁性板15は長方形の板状
のものであつて、板面は円弧状に湾曲される。
【0010】磁性体からなる可動の磁石支持筒14は、
案内筒10の内空部にあつて、軸方向寸法を内空部とほ
ぼ同寸とされ、滑り軸受またはコロ軸受12により正逆
回動可能に内周壁10bに支持される。磁石支持筒14
から軸方向へ延びる腕16は、案内筒10の端壁に設け
た円弧状のスリツト18aを経て、アクチユエータ20
のロツドに連結される。磁石支持筒14は左半部外周面
に各強磁性板15の左半部に対向する磁石24を、強磁
性板15に対する極性が周方向交互に異なるように結合
される。
案内筒10の内空部にあつて、軸方向寸法を内空部とほ
ぼ同寸とされ、滑り軸受またはコロ軸受12により正逆
回動可能に内周壁10bに支持される。磁石支持筒14
から軸方向へ延びる腕16は、案内筒10の端壁に設け
た円弧状のスリツト18aを経て、アクチユエータ20
のロツドに連結される。磁石支持筒14は左半部外周面
に各強磁性板15の左半部に対向する磁石24を、強磁
性板15に対する極性が周方向交互に異なるように結合
される。
【0011】一方、非磁性体からなる不動の磁石支持筒
14Aは、磁石24とほぼ同寸で同数の磁石24Aを周
方向等間隔に埋設ないし鋳込まれる。磁石支持筒14A
は案内筒10の外周壁10aの内面に、好ましくはグラ
スウール、石綿などの断熱材19を挟んで結合される。
磁石支持筒14Aの内周面と磁石支持筒14の右半部外
周面との間には、適当な隙間が備えられる。
14Aは、磁石24とほぼ同寸で同数の磁石24Aを周
方向等間隔に埋設ないし鋳込まれる。磁石支持筒14A
は案内筒10の外周壁10aの内面に、好ましくはグラ
スウール、石綿などの断熱材19を挟んで結合される。
磁石支持筒14Aの内周面と磁石支持筒14の右半部外
周面との間には、適当な隙間が備えられる。
【0012】案内筒10の左端壁に、好ましくは3つの
アクチユエータ20が周方向等間隔に結合される。アク
チユエータ20はシリンダ18にピストン17を嵌装し
てなり、ピストン17から外部へ突出するロツドは腕1
6と連結される。
アクチユエータ20が周方向等間隔に結合される。アク
チユエータ20はシリンダ18にピストン17を嵌装し
てなり、ピストン17から外部へ突出するロツドは腕1
6と連結される。
【0013】図3に示すように、本発明によれば、磁石
支持筒14を非制動位置から制動位置へ切り換える時、
磁石支持筒14に作用するピークトルクを低減するため
に、強磁性板15の前端縁と可動の磁石24の後端縁2
4bが平面的に線接触の状態でなく、点接触の状態で離
れるように構成される。このため、強磁性板15はほぼ
長方形をなし、かつ前端縁が制動ドラム7の中心軸線と
平行であるのに対し、可動の磁石24の後端縁24bは
強磁性板15の前端縁と交差するよう斜めに切除され
る。
支持筒14を非制動位置から制動位置へ切り換える時、
磁石支持筒14に作用するピークトルクを低減するため
に、強磁性板15の前端縁と可動の磁石24の後端縁2
4bが平面的に線接触の状態でなく、点接触の状態で離
れるように構成される。このため、強磁性板15はほぼ
長方形をなし、かつ前端縁が制動ドラム7の中心軸線と
平行であるのに対し、可動の磁石24の後端縁24bは
強磁性板15の前端縁と交差するよう斜めに切除され
る。
【0014】次に、本発明による渦電流式減速装置の作
動について説明する。非制動時、図1に示すように、磁
石支持筒14の磁石24と磁石支持筒14Aの磁石24
Aとは、強磁性板15に対向する極性が互いに逆になつ
ている。この時、磁石24,24Aは各強磁性板15と
磁石支持筒14との間に、短絡的磁気回路26を形成
し、制動ドラム7に磁界を及ぼさない。
動について説明する。非制動時、図1に示すように、磁
石支持筒14の磁石24と磁石支持筒14Aの磁石24
Aとは、強磁性板15に対向する極性が互いに逆になつ
ている。この時、磁石24,24Aは各強磁性板15と
磁石支持筒14との間に、短絡的磁気回路26を形成
し、制動ドラム7に磁界を及ぼさない。
【0015】アクチユエータ20により磁石支持筒14
を非制動位置から制動位置へ磁石24の配列ピツチpだ
け回動する時、途中で極性が異なる前後の磁石24が共
通の強磁性板15に対向するが、磁石24の後端縁24
bが長方形の強磁性板15の前端縁に対し斜めに切除さ
れているので、磁石24の後端縁24bが強磁性板15
の前端縁から離れる時、強磁性板15が磁石24を吸引
する力は次第に弱くなり、最後には磁石24は平面的に
みて点接触の状態で強磁性板15から離れる。したがつ
て、強磁性板15と磁石24との間の吸引力に基づき磁
石支持筒14に作用するピークトルクが低減され、従来
よりも小容量のアクチユエータ20で非制動と制動との
切換えが可能になる。
を非制動位置から制動位置へ磁石24の配列ピツチpだ
け回動する時、途中で極性が異なる前後の磁石24が共
通の強磁性板15に対向するが、磁石24の後端縁24
bが長方形の強磁性板15の前端縁に対し斜めに切除さ
れているので、磁石24の後端縁24bが強磁性板15
の前端縁から離れる時、強磁性板15が磁石24を吸引
する力は次第に弱くなり、最後には磁石24は平面的に
みて点接触の状態で強磁性板15から離れる。したがつ
て、強磁性板15と磁石24との間の吸引力に基づき磁
石支持筒14に作用するピークトルクが低減され、従来
よりも小容量のアクチユエータ20で非制動と制動との
切換えが可能になる。
【0016】図2に示すように、制動時、軸方向に並ぶ
磁石24,24Aは各強磁性板15に対向する極性が同
じになり、強磁性板15を経て制動ドラム7に磁界を及
ぼす。回転する制動ドラム7が磁界を横切る時、制動ド
ラム7に渦電流が流れ、制動ドラム7は制動トルクを受
ける。この時、各磁石24,24Aは制動ドラム7と磁
石支持筒14との間に磁気回路26aを形成する。
磁石24,24Aは各強磁性板15に対向する極性が同
じになり、強磁性板15を経て制動ドラム7に磁界を及
ぼす。回転する制動ドラム7が磁界を横切る時、制動ド
ラム7に渦電流が流れ、制動ドラム7は制動トルクを受
ける。この時、各磁石24,24Aは制動ドラム7と磁
石支持筒14との間に磁気回路26aを形成する。
【0017】なお、上述の実施例では、各磁石24,2
4Aは共通化する都合上、可動の磁石24と不動の磁石
24Aとは、平面的に台形に構成される。また、不動の
磁石24Aは非磁性体からなる磁石支持筒14Aにより
筒形に結合され、かつ案内筒10に固定されているが、
図示の磁石支持筒14を不動の磁石支持筒と可動の磁石
支持筒とに分割し、磁石24Aを不動の磁石支持筒に支
持してもよい。
4Aは共通化する都合上、可動の磁石24と不動の磁石
24Aとは、平面的に台形に構成される。また、不動の
磁石24Aは非磁性体からなる磁石支持筒14Aにより
筒形に結合され、かつ案内筒10に固定されているが、
図示の磁石支持筒14を不動の磁石支持筒と可動の磁石
支持筒とに分割し、磁石24Aを不動の磁石支持筒に支
持してもよい。
【0018】図4に示すように、可動の磁石24と不動
の磁石24Aは、互いに対向する側縁を短く反対側の側
縁を長くしてもよい。また、図5に示すように、磁石2
4の後端縁24bを斜めに切除する代りに、磁石24の
角隅部に丸みを付けるか、図6に示すように、磁石24
を平行四辺形とするか、磁石24を平面的にみて長円形
にするか、図7に示すように、各磁石24,24Aは長
方形のままとし、強磁性板15の前端縁15aを部分的
に可動の磁石24の後端縁24bと交差するように斜め
に切除してもよく、磁石24は強磁性板15から点接触
の状態で離れるので、同様の効果が得られる。
の磁石24Aは、互いに対向する側縁を短く反対側の側
縁を長くしてもよい。また、図5に示すように、磁石2
4の後端縁24bを斜めに切除する代りに、磁石24の
角隅部に丸みを付けるか、図6に示すように、磁石24
を平行四辺形とするか、磁石24を平面的にみて長円形
にするか、図7に示すように、各磁石24,24Aは長
方形のままとし、強磁性板15の前端縁15aを部分的
に可動の磁石24の後端縁24bと交差するように斜め
に切除してもよく、磁石24は強磁性板15から点接触
の状態で離れるので、同様の効果が得られる。
【0019】
【発明の効果】本発明は上述のように、制動ドラムの内
部に非磁性体からなる不動の案内筒を配設し、案内筒の
周壁に周方向等間隔に多数のほぼ長方形をなす強磁性板
を埋設し、案内筒の内部に磁性体からなる回動可能の磁
石支持筒と不動の磁石支持筒とを並設し、各磁石支持筒
に各強磁性板に対向する磁石を極性が周方向に交互に異
なるように結合し、回動可能の磁石支持筒の回動方向に
関し各磁石の後端縁と強磁性板の前端縁とが互いに交差
するように一方を傾めに切除したものであるから、可動
の磁石支持筒を非制動位置から制動位置へ回動する時、
極性が異なる前後の磁石が共通の強磁性板に対向する
が、磁石の後端縁は強磁性板の前端縁から平面的にみて
点接触の状態で離れる。したがつて、強磁性板が磁石を
吸引する力は次第に弱くなり、強磁性板と磁石との間の
吸引力に基づく磁石支持筒のピークトルクが低減され、
従来よりも小容量のアクチユエータで非制動と制動との
切換えが可能になる。
部に非磁性体からなる不動の案内筒を配設し、案内筒の
周壁に周方向等間隔に多数のほぼ長方形をなす強磁性板
を埋設し、案内筒の内部に磁性体からなる回動可能の磁
石支持筒と不動の磁石支持筒とを並設し、各磁石支持筒
に各強磁性板に対向する磁石を極性が周方向に交互に異
なるように結合し、回動可能の磁石支持筒の回動方向に
関し各磁石の後端縁と強磁性板の前端縁とが互いに交差
するように一方を傾めに切除したものであるから、可動
の磁石支持筒を非制動位置から制動位置へ回動する時、
極性が異なる前後の磁石が共通の強磁性板に対向する
が、磁石の後端縁は強磁性板の前端縁から平面的にみて
点接触の状態で離れる。したがつて、強磁性板が磁石を
吸引する力は次第に弱くなり、強磁性板と磁石との間の
吸引力に基づく磁石支持筒のピークトルクが低減され、
従来よりも小容量のアクチユエータで非制動と制動との
切換えが可能になる。
【図1】本発明に係る渦電流式減速装置の非制動時の正
面断面図である。
面断面図である。
【図2】同減速装置の制動時の側面断面図である。
【図3】同渦電流式減速装置の磁石と強磁性板との関係
を表す平面図である。
を表す平面図である。
【図4】本発明の変更実施例に係る磁石と強磁性板との
関係を表す平面図である。
関係を表す平面図である。
【図5】本発明の変更実施例に係る磁石と強磁性板との
関係を表す平面図である。
関係を表す平面図である。
【図6】本発明の変更実施例に係る磁石と強磁性板との
関係を表す平面図である。
関係を表す平面図である。
【図7】本発明の変更実施例に係る磁石と強磁性板との
関係を表す平面図である。
関係を表す平面図である。
【図8】従来の渦電流式減速装置の側面断面図である。
【図9】同渦電流式減速装置の磁石と強磁性板との関係
を表す平面図である。
を表す平面図である。
7:制動ドラム 10:案内筒 14,14A:磁石支
持筒 15:強磁性板 24,24A:磁石 24b:後端縁
持筒 15:強磁性板 24,24A:磁石 24b:後端縁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥村 英二 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内 (72)発明者 加藤 雅之 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内 (72)発明者 小川 誠 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内 (72)発明者 桑原 徹 神奈川県川崎市川崎区殿町3丁目25番1号 いすゞ自動車株式会社川崎工場内
Claims (1)
- 【請求項1】制動ドラムの内部に非磁性体からなる不動
の案内筒を配設し、案内筒の周壁に周方向等間隔に多数
のほぼ長方形をなす強磁性板を埋設し、案内筒の内部に
磁性体からなる回動可能の磁石支持筒と不動の磁石支持
筒とを並設し、各磁石支持筒に各強磁性板に対向する磁
石を極性が周方向に交互に異なるように結合し、回動可
能の磁石支持筒の回動方向に関し各磁石の後端縁と強磁
性板の前端縁とが互いに交差するように一方を傾めに切
除したことを特徴とする渦電流式減速装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12808493A JP3285052B2 (ja) | 1993-04-30 | 1993-04-30 | 渦電流式減速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12808493A JP3285052B2 (ja) | 1993-04-30 | 1993-04-30 | 渦電流式減速装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06319252A true JPH06319252A (ja) | 1994-11-15 |
JP3285052B2 JP3285052B2 (ja) | 2002-05-27 |
Family
ID=14976015
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12808493A Expired - Fee Related JP3285052B2 (ja) | 1993-04-30 | 1993-04-30 | 渦電流式減速装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3285052B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0991168A2 (en) * | 1998-09-30 | 2000-04-05 | Isuzu Motors Limited | Eddy current reduction apparatus |
-
1993
- 1993-04-30 JP JP12808493A patent/JP3285052B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0991168A2 (en) * | 1998-09-30 | 2000-04-05 | Isuzu Motors Limited | Eddy current reduction apparatus |
EP0991168A3 (en) * | 1998-09-30 | 2001-03-21 | Isuzu Motors Limited | Eddy current reduction apparatus |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3285052B2 (ja) | 2002-05-27 |
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